マリオネット 第8話

第8話

 マンションの見慣れたドアノブに、鍵を差込みひねる。
 カチャリ、と言う音が響き、鍵が外れた。
 俺は鍵をポケットにしまうと、抱きかかえていた葵を持ち直しドアノブをひねる。
 葵は、すでにその身体に合わなくなってしまった制服を羽織るように身体に巻きつけ、俺に抱きつくようにして、静かな寝息を立てていた。
 葵をここまで運ぶのは、あれから回復した景子に協力させた。
 もちろん景子は一緒にここまで来たがっていたが、俺は、茜と葵を二人だけで会わせた方が面白い事になるだろうと考え、景子をマンションの入り口で追い返した。
 俺は、家の中に入ると、静かにドアを閉め、鍵をかける。
 家の中には茜がいるはずなのだが、物音ひとつしない、どうやら奥の部屋に引きこもっているようだ、確かに物音はしないが、気配を感じる。
 もっとも、そんな事を確認するまでもなく、茜は俺の能力でこの家から出られないようになっているのだが。
 俺は靴を脱ぎ、家の中に入る、そして茜を呼んだ。
「茜、出て来い」
 俺はリビングに向かいながらそう奥まで届くような声を出す。
 だが、まるで反応がない。
 俺はリビングにたどり着くと、茜が引きこもっているであろう部屋に向かって、さきほどよりも少し大きめの声を出し、再び茜を呼んだ。
「おい、茜―――」
 そして、俺の声が少し大きかったせいだろうか。
 俺のその声に反応して、抱きかかえていた葵が、ん……と声をあげて身じろぎした。
 俺は葵を少し身体から離して見上げる。
 葵はパチッと目を開けると、物珍しそうにきょろきょろとあたりを見回す、そして俺を見下ろすと、その体格にあった、子供らしい甲高い声で俺に言った。
「茜ちゃんがいるの?」
 そして、その声が部屋に響くと同時に、ガタン、というなにか物を倒したような音が、奥の部屋から聞こえてきた。
 俺は葵を床に下ろす、そして薄笑いを浮かべながら音が聞こえてきた部屋のドアを見つめた。
……さて、感動の姉妹ご対面か、茜はどんな顔をするかな
 ガチャンッと、そんな力を入れる事もないだろう、というぐらいの勢いでドアノブがまわされる。
 そして、部屋のドアが開かれ、そこから制服を着た茜が飛び出してきた。
「あお―――」
 大きな声で葵の名前を呼ぼうとする茜、だがその顔が途中で凍りついた。
 もちろん、今の葵の姿が目に入ったからだ。
 幼少の頃から一緒にいる2人だ、たとえそれが現実にありえない事だとわかっていても、目の前にいるのが幼い頃の葵だと、茜はすぐに理解できたらしい。
「あお……い…?」
 茜は血の気の無い顔をしながら、ふらふらと前に歩いてくる。
 一方の葵はと言うと、茜の姿を見つけると、長い髪を揺らしながら一目散に茜の元に駆け寄っていく。
 そして茜の手を取ると、無邪気に笑い、そのほとんど裸と言っていい姿で、茜ちゃん茜ちゃんと言いながら嬉しそうに飛び跳ねていた。
 この、葵の子供っぽい行動。
 そう、俺はあの時、葵の記憶を操作する方法として、その身体だけでなく、精神の方も幼く退行させる手段を取ったのだ。
 実際、これは成功した、葵は俺の思い通り、俺が忘れさせてやろうとしたことをすべてきれいに忘れた。
 だが、すべてが俺の予想通りに進んだわけでもなかった。
 葵が今日、俺と対峙するためにやった事。
 俺を傷つけた事、景子を利用した事、無関係の人間を巻き込んだ事。
 それを忘れさせるのは至極簡単な事だった。
 なにせ、あの青い糸の力を取り入れる時点までの短い期間を退行させればよいだけだったのだから。
 問題があったのは、もう1つ俺が忘れさせてやろうとした事。
 それは葵が茜に対して持っていたコンプレックス。
 これが、俺が想像していたよりも遥かに強く、葵の心に根付いていたのだ。
 そのため、それが取り除けるまで精神年齢を退行させたところ、その身体の見た目よりも更に精神の方が幼くなるはめになってしまった。
 もっとも、ここまで精神を退行させると、これから葵を使ってやろうとする事に障害が出てくるので、いろいろと俺の都合のいいように細工も加えたが。
 茜が力なく、うなだれるように床に膝をつく。
 そして、葵を抱きしめると、その胸に顔をうずめて、さめざめと泣き始めた。
「どうして…どうして……」
 葵が、そんな茜を見下ろして、どうしたの? とその小さい手を茜の頭に置き、なでる。
「言ったじゃない…この子は手を出さないでって……私にはどんな事をしてもいいからこの子にだけは手を出さないでって……」
……たしかにそんな事も言っていたな…だがその要望は俺は却下したはずだ
「ひどい…ひどいよ……」
……ひどい…か、確かに俺のした事は普通に考えればひどい事かもしれないな、だが―――
 俺は毒づくように茜に言ってやる。
「お前が葵にし続けてきた事も、ひどいって言えばひどい事かもしれないんだがな」
 俺がそう言うと、茜が葵の胸から顔を離す、そして、両目に涙を溜めたまま、俺の事を睨み上げた。
「どういう事よっ!」
 恨みを込めたような声で俺を怒鳴りつける茜。
 だが俺はそれをさらっと流し、不安げに俺と茜を交互に見続けていた葵を呼んだ。
「葵、ちょっとこい」
 俺がそう言うと、葵はぱっとうれしそうな顔をして、とことこと俺の方に歩いてきた。
 俺はそんな葵を、茜の方を向かせ、後ろから片手で抱きかかえるように持ち上げると、そのまま茜のところまで連れて行く。
 そして、空いている方の手で葵の手を掴むと、それを茜の目の前に差し出した。
「お前、これがなんだかわかるか?」
 そう言って、俺は葵の手の甲に指を押し付け、葵の指が広がるようにする、特に薬指と小指の間が広がるように。
 茜がその手を見つめる。
 そこにあったもの、それはその小さな手に不釣合いな傷跡。
 いや、傷跡と言うより、指の間の切れ込みと言った方が正しいかもしれない。
 茜が俺を睨み上げる、その目は、この傷は俺が付けたんじゃないか、と疑っている。
 そんな冷静さを失っている茜は放っておいて俺は話を続ける。
「ピアノの曲には……技術うんぬんに関係なく、やる人間によってはどうしても演奏不可能な曲ってのがあるみたいだな」
 茜が、何の脈絡があってそんな事を言っているのかわからない、といった顔で俺を見つづけている。
「その理由ってのが……演奏者の手が小さいと、どうしても鍵盤に指が届かないから、って事だそうだ」
 俺はぐいっと、葵のその『小さな』手を茜に突き付ける。
「普通はそんな時、その曲を弾かないですむような道を選ぶんだが……もし、どっかの誰かさんのみたいに、過保護過ぎる姉から、自我を独立させるためのアイデンティティとしてピアノを選んだような女はどんな事をすると思う?」
 俺は掴んでいる葵の手を離し、人差し指を立て、その薬指と小指の間に割り込ませる。
「ピアノに関して自分ができない事など無い、自分ひとりで何だってできる、と言う事を実践するためこうやって―――」
 そう言って、俺はビッとナイフでも引くように、人差し指を、葵の指の間から抜いた。
「手がよりよく広がるよう指の間を切りつけるのさ」
 さあっと茜の顔が青くなる。
「それがどれだけの事だかわかるか? ただ切りつけるだけじゃない、切った後も、その傷が元通りに閉じないようずっと傷を開きっぱなしにしておくんだ」
 茜が葵の方に視線を戻す。
「それと、言っておくが、俺は葵の身体を単純にそのままスケールを縮めたわけじゃない、本当にその体型の頃まで幼児化させたんだ、つまりもうそいつがそのぐらいの年齢の時にはその傷があったって事だ」
 茜は身体を細かく震えさせ、何も言えないでいる。
「要は、こいつはそんな時期から、お前の呪縛から逃れようと必死にもがいてたのさ」
 当の葵は、どんな根拠があるのかはわからないが、なにやらえばるようなそんな表情で胸を張っている。
 俺は茜を見下ろし、冷たい声で言った。
「お前……こいつが自分無しでは何にもできないような、そんな女だと思ってたんじゃないのか?」
 茜がビクンと身体を震わせる。
「そん……な」
 茜が震える唇でそうつぶやく。
……なんだ、まだ認めないのか?
 俺は眉をひそめる。
……ここまでするつもりは無かったが…
 俺はすうっと右手をかざし、その指先を茜に向ける。
 どうやら俺も、散々葵に痛めつけられたせいで、多少なりに冷静さを失っているらしい、予定外の重労働もあった事だしな。
 どんなきっかけがあったとしても、元はと言えば葵をあそこまで変えてしまったのは茜による抑圧が原因だ、それを思い知らせてやる。
「そんなに信じられないんならお前に見せてやるよ」
 え? と茜が顔を上げる。
「お前のせいで、葵がどんなふうに歪んじまったのかを」
 俺はそう言うと、その俺を見上げた茜の額に向かって糸を打ち込んだ。
「あっ」
 茜は体勢を崩し、そのまま後ろに座りこんでしまった。
 俺はそんな茜に、今日の葵の様子を、正確に、ビジュアルとしてイメージを送り込んだ。
 特に、葵が茜の事を拒絶したあたりを明確にして。
 やがて茜の身体がワナワナと震えてくる。
 目に見えてその表情が青くなっていった。
「そんな…うそ……こんなの葵じゃない……」
 俺は糸を茜から抜きながら、はん、と俺は心の中で笑う。
 なんだ? うちの子に限ってとでも言いたいのか?
 なんだかお前の将来の姿が見えるな。
「いいかげんに認めろ、それが『お前が作り出した葵』だ、証拠だってある」
 俺はそう言って、葵を床に下ろすと、茜から見えるように葵に操られた景子に切り裂かれた制服の脇の下を見せる。
 茜ががくっとうなだれた。
 そんな茜の姿を見て、葵が心配そうに茜のそばに歩いていく。
 そして、茜を気遣うように、その頭や肩にぽんぽんと手を置いた。
 茜がそんな葵を引き寄せ、ぎゅっと抱きしめる。
 葵がびっくりしたように、声を上げた。
「痛い、茜ちゃん痛いよ」
 だが、茜は葵を放さずに、そのままボロボロと泣き出した。
「ごめんね……葵…ごめんね……」
 そのまま泣き続ける茜、葵はどうしたらいいかわからないという表情をしている。
 そんな2人を見て俺は笑う。
……さて、そろそろ茜への説教もこのへんで切り上げて、お楽しみといくか、なにせこの姉妹には散々痛めつけられた経歴があるからな、その責任を2人で仲良くとってもらおう
 俺はぽんと葵の頭に手を置き、くしゃくしゃとなでる。
 子供ならではの細い髪の毛の感覚と、熱っぽい体温が伝わってくる。
「さて、理解したならこれからは葵の自主性に任せるんだな、誰かさんと違って葵はちゃんとした『オトナ』なんだから」
 俺は、わざと茜をからかうような口調でそう言う。
 茜が面白いように俺の予想通りの反応を返してきた。
「それってどういう―――」
 茜が葵を開放し、立ち上がる。
 俺は葵の頭をなで続けながら茜に言った。
「どっかの処女のくせに生徒会副会長としてえばりくさってる女とは違って、葵はちゃんとした『ケイケン』があるって事さ」
 葵が照れたように顔を赤くして、頭にのせていた俺の手を両手で掴む。
 そして、茜がその葵とはまったく別の感情で顔を赤くしていった。
「あなた―――」
 茜が手を振り上げる、おそらく俺を殴ろうとするために。
 だが―――
「……っ」
 そう、茜は俺の施した規制によって俺に物理的攻撃をできないようになっている。
 茜はその手を振り上げた状態のまま、身体を硬直させた。
 そんな茜に俺は笑いながら言う。
「なんだよ、そんな事俺が葵をここに連れてきた時点でわかりきってた事だろう?」
 茜はその振り上げた手をゆっくりと下ろす。
「だからって……」
 そしてその手を握り締めぶるぶると震わせた。
「そんな言い方……する事ないじゃない…っ」
 茜が肩を震わせて泣き始める、事の真実を改めて思い知らされたからであろう。
 そんな茜を見ながら、俺は更に毒づくように言った。
「それとも、妹はちゃんとしてもらったのに自分は処女のままだからってヤキモチでも焼いてるのか?」
 もっともこの場合、ちゃんと、と言うのにはかなり語弊があるが。
「なっ―――」
 茜が俺の言葉に、その指先までも真っ赤にさせ身体を震えさせる。
 実際焼きもちなどというものが今の茜にあるのかどうかなどはわからないが、茜にとって処女のまま後ろの穴で感じさせられる身体にされてしまった事は、羞恥以外のなにものでもないだろう。
 茜はもはや声さえ出ないと言う感じで、俺を睨みつけ顔を真っ赤にさせたまま、口をぱくぱくとだけさせていた。
 そんな茜の姿が面白かったので、俺はさらに茜をからかう事にする。
「茜、面白いものを見せてやろうか?」
 俺はそう言って、1歩茜に向かって歩き、近づく。
 茜が反射的に上半身を反らして俺から逃げようとした。
 だがその瞬間、俺はすばやく茜の首の後ろに手を回し、茜を引き寄せる。
「えっ」
 そして、有無を言わさず、俺の唇を茜の唇に押し付けた。
「――――!?」
 一瞬茜の身体が硬直する。
 だが、すぐに事態を飲み込めたのか、俺から離れるようにじたばたともがき始めた。
 俺の胸に肘を押し付け、必死に俺を引き剥がそうとする茜、しかし俺も茜を捕まえる腕に力を込めそれに抵抗する。
 そして、俺はそうしながら視線を脇に落とし、葵の様子を見た。
 俺と茜を見上げている葵、その顔がみるみると赤くなっていくのがわかる。
 だが、それは決して目の前でキスシーンを見せ付けられた事による羞恥ではない。
 明らかに激昂によるもの。
 次の瞬間、葵が懇親の力を込め、茜に向かって体当たりをした。
「だめえっ」
 俺はそれに合わせるように茜を開放する。
 どんっと横から突き飛ばされた茜、そのまま倒れるように床に崩れ落ちた。
 そしてその茜を突き飛ばした葵が、今まで茜がいた場所に割り込むように俺にしがみついてくる。
「茜ちゃんはおにいちゃんと仲良くしたらだめぇっ」
 あらん限りの声を振り絞って叫ぶ葵。
 突き飛ばされた茜は呆然とその様子を見上げている。
「あおい………おにいちゃん…?」
 もはや何がなんだかわからないといった感じの茜。
 俺は、そんな茜はとりあえず置いておいて、俺にしがみついている葵の、その身体に巻き付いている制服を剥ぎ取り、葵を完全な裸にする。
 そして葵の両脇に手を入れて、そのまま後ろから抱え上げると、俺はソファーまでその姿のまま歩いていきそこに座って膝の上に葵を置いた。
 大人がごく普通に子供をあやす格好だ、その子供たる葵が一糸まとわぬ姿と言う事を除けば。
「茜、驚いたか?」
 茜は相変わらず呆けた顔で葵を見続けている。
 そんな茜を見て、俺は笑いながら茜に言う。
「茜、今から俺が葵に対してどんな精神操作をやったかってのを教えてやるよ」
 ピクっと茜が身体を震わせる。
「まず、もうわかっての通りだと思うが、精神年齢を退行させた、どれくらいの年齢ってとこはあいまいだが、今の葵の身体年齢より若いのは確かだ」
 葵が俺を見ながら、床についていない足をぶらぶらとさせている。
 今の今まで嫉妬で顔を真っ赤にさせていた事など何処吹く風と言う感じでニコニコとしながら。
 このへんの感情の切り替えの早さは子供の精神ならではだろう。
「感謝しろよ、本当にお前へのコンプレックスを撤去させるなら、お前の事をすべて忘れさせるのが1番手っ取り早かったんだ、でもそれをこんな精神退行なんて面倒な事までして、それを取り除きつつもお前の事をちゃんと姉として認識したままの状態にしておいてやったんだから」
 もっともこれは方便だ。
 2人を絡ませる事を考えたら、葵が茜の事を忘れてしまっているような状態になると面白みが半減する。
「それと……俺の事を兄と呼ぶ事だが、これはお前をこの家から出られなくしたのと似たような効果を狙ってのものだ、葵にとって、自分の家とはここの家の事であり、家族と言えばお前と俺の事だけだというふうに認識させるようにした」
 俺は葵の頭をくしゃくしゃとなでる。
「それって……」
 葵は嬉しそうに俺の事を見つめている。
「まあ、葵から見れば俺とお前は兄妹って事だな」
 俺はいかにもこっけいだという感じで笑いながら茜に言ってやった。
「そんな…」
 茜が戸惑った表情をして俺から視線を反らした。
「ただ…そういうふうに色々と葵の精神に手を加えたわけだが、あえてそのままにして残したって部分もある」
 えっ、と茜が俺の方に視線を戻す。
「知りたいか?」
 俺は、わざと含みのある笑いを茜に向ける。
「それは―――」
 俺はゆっくりと手を上げる、そしてその手をおもむろに、葵の毛の1本も生えていない股間にもぐりこませた。
「あっ」
 葵がピクンと身体を震わす。
 俺は、手を突っ込んだまま、そこにある、俺のペニスがぎりぎり納まるだけの、幼いヴァギナを指先で愛撫する。
「あ……おにいちゃぁん……」
 葵がその体型に不相応な甘い声を出しながら、俺のその腕に、しがみつくように抱きついてくる。
 そして、腰をくねらせ、なんのためらいもなく、俺の指から得られる快楽に身を任せていた。
 その俺の行為を見て、茜が立ち上がり、怒りに任せ俺を怒鳴りつけようとする。
「あっ、あなた―――」
 だが、俺はそんな茜を制止する。
「また葵に突き飛ばされたく無かったら、ちょっかいを出さないほうがいいぞ」
 俺は、指の第一関節までを葵のヴァギナにもぐりこませる。
 その瞬間、ビクンと葵が大きく身体を震わせた。
「そ、それってどう言う事なのよ」
 茜が、どちらかと言えばおろおろとしたような態度で俺と葵を見つめる。
 そんな茜を見て、俺はふんと笑う。
「俺が葵から退行させずにそのまま残しておいたもの、それはこういった性的な物に対する感覚と―――」
 ズブリ、と俺は指を第二間接まで一気に葵のヴァギナに埋め込む。
「ふああっ」
 ビクンと葵の身体が2、3回大きく震える。
「―――葵が俺に対して元々持っていた感情さ」
 葵のその小さな手がぎゅうっと俺の制服の腕を握り、全身をのけぞらせる。
 そして、次の瞬間、その手からふっと力が抜け、くたっと葵がその身体を俺に預けてきた。
 どうやら指だけで葵はイッてしまったらしい。
「お前ならわかるだろ、葵が俺に対してどんな感情をもっていたか、そして……」
 俺は葵を抱え、薄笑いを浮かべて茜を見上げる。
「俺に嬲られるって事が、どれだけの快感を伴うって事か」
 俺に嬲られていた時の事を思い出したのか、茜がその顔を真っ赤にする。
「精神を狂わせんばかりの恋愛感情と、その対象相手に味あわされた通常では体験できないレベルの性的快楽、そして本来なら理性が再びそれを求める事をある程度抑制するはずだが、精神神退行のせいでそれは無きに等しい」
 俺は自分に身を預けていた葵を抱え、茜に近づけるように前に出す。
「そこに、『家族』というあたり前かつ強い絆のあるもので囲ってやれば……今の葵の完成さ」
 他人を巻き込み、犠牲にしてまで俺を手に入れたかった時の葵の想いをそのままに残しているんだ、俺とキスなんかしているところ見せ付けた事を考えれば、突き飛ばされたなんてまだ軽い方だろう。
 茜がグッと下唇をかむ。
「完成だなんて……その子をモノみたいに言うのはやめてよ……」
 何かに耐えるように茜がついぶやいた。
……ふん、俺にしてみればお前も景子も、モノとして扱ってるんだがな
 だが、俺はそんな身も蓋も無い事を言わずに、あえて茜を追い込むような事を言う。
「それを言ったらお前も同じだろ? 葵に対して『理想の葵』を勝手に妄想して、それを葵に押し付けて『お前の葵』を作ろうとしたんだから」
 茜がカッと顔を赤くし、俺を睨む。
「そ、そんな事―――」
 俺はあざ笑うような顔で茜を見返す。
「違うって……完全に否定できるのか?」
 う……と茜は黙り込んでしまう。
「まあ、もちろんそんなあからさまに考えていたわけじゃないだろうが……何かしらは期待してたんだろう? 自分が思った通りの女の子になってくれればいいと思ってたんだろう?」
 茜はもはやぐうの音も出ないといった感じで黙り込んだ。
「俺と違うところなんて、具体的な方法を取ったか取らないかだけじゃないか」
 もはや完全に茜は俺の術中にはまっている。
 はっきり言ってしまえば、他人に何か期待すると言う事、そんなものは人間として至極当然の感情だ、それが身内の事となればなおさらの事。
 しかし茜は、豹変してしまった葵に後ろめたさを感じ、その行為がいかにも背徳的な事であると思い込んでしまったのだ。
 というか俺が思い込ませたのだが。
 明確な映像として、俺と戦った時の葵を見せてやった事がかなり影響しているようだ。
……さて…そろそろ決定打を食らわしてやるか
 俺は葵を抱えると、再び葵を膝の上にのせる。
 そして俺は、わざと、茜にも聞こえるようなレベルの声で、葵にささやいた。
「なあ葵……お前茜の事好きか?」
 その言葉を聞いた茜がビクンと震えた。
「え?……茜ちゃん?」
 葵が、まだ先ほどの余韻から覚めやまぬといった感じで俺を見上げる。
 俺がうなずくと、葵が茜の方を見つめる。
 茜はまるで死刑判決を言い渡される囚人のような青い顔をしている。
「好き……だよ」
 葵がそう言ったとたん、茜が安堵のため息を漏らした。
 まあ葵がそう答えるのも当然だろう、確かに今の葵は茜へのマイナスの感情を取り除いているのだが、例えそうでなくても、茜へのコンプレックスとか嫉妬とか、なんだかんだ言ってもそれは心の奥底にあった、ほんの一握りの感情、本来なら葵にとって茜は、いつでも自分を見守っていてくれる、頼りがいのあるこの世でたったひとりのやさしい姉なのだから。
 だが、それでも俺は、茜を追い込むためのキーワードを葵から引きずり出すために、再び葵の耳元でささやく。
「でもな、葵知ってるか? さっきから茜って騒いでるだろ、あれって俺とお前を引き離そうとして騒いでるんだぜ」
 俺の言葉を聞いて、葵が目を丸くする、同時に茜も。
 葵がキッと茜を睨みつける。
 茜が思わず後ろにあとずさる。
「あ……いや…葵…そんな目で見ないで……」
 どんなに仲がいい姉妹と言っても、姉妹喧嘩を今までした事が無いと言うわけではないだろう。
 それなりに敵意をもった目で見られた事もあったはずだ。
 だが……今の葵の視線は子供ならではが出せる、相手を殺しかねない100%相手を憎みきる視線だ、はたして茜がそれに耐えられるかな?
 葵が俺のほうを振り向く、そして俺の胸に顔をうずめると、あらん限りの声を振り絞るようにして叫んだ。
「いやあっ、嫌い嫌い、そんな事言う茜ちゃんなんか大ッキライっ!」
 葵がそのまま泣き出す。
 茜はこの世の終わりのような顔をしてがっくりと膝を床についた。
……茜、覚えておけよ……相手のすべてを守ろうとする、支配しようとするって事は裏を返せば逆にそいつに自分が依存しちまうって事になりかねないんだ……俺はそのへんはよく理解してるつもりだぜ
 俺は泣いている葵の肩を叩き、起こさせる。
 葵の顔は涙でぐちゃぐちゃだった。
 そんな葵に俺はささやく。
「なんだよ葵、おまえ茜の事は好きなんだろ?」
 葵は、でも…でも…と再び涙をこぼす。
「好きだけど嫌いか?」
 葵は頭を縦に振る。
「だったら……教えてやった事があるだろ? 相手が嫌いじゃない、でもちょっと懲らしめてやりたいって時にやるちょうどいい事が」
 え? と葵は俺を見上げる。
「ほら、お前にもやったじゃないか」
 俺はそう言って、軽くパンパンと葵の尻を叩く。
 葵が、すこし腰をもじつかせて答えた。
「………オシオキ?」
 今度は茜のほうが、え? と言って顔を上げた。
「ああ……俺達を引き離そうとする茜なんて……2人でオシオキして懲らしめてやろうぜ」
 俺が含み笑いを込めてそう言うと、葵の顔もそれに呼応するように明るくなっていく。
 まさに泣いたカラスが……というやつだ。
「うん、しようしよう、茜ちゃんにオシオキしちゃおうっ」
 俺は、はしゃいでいる葵を膝から下ろし、隣に座らせると立ちあがる。
 そして、茜の前に行き、茜を見下ろした。
 茜が俺を見上げる、その目は本当にこれがあの茜なのか、と疑問に思うぐらいの、まるでおびえきった小動物のような弱い目だった。
 そんな葵に俺は高圧的に言う。
「茜……葵がお前にお仕置きしたいそうだ、まさか拒否するなんて事は言わないよな」
 ガクリ、と首をうなだれる茜。
 拒絶の言葉の1つも無い、完全なる屈服の証だ。
「とりあえず立て、茜」
 俺がそう言うと、茜はのろのろと立ちあがる。
 そして俺は、茜に着ている物をすべて脱ぐように命令した。
 今まで俺に反抗していたのが嘘のように、素直に制服を脱ぎ始める茜。
 だが、さすがに下着に手をかけたところで、ためらいがちにその手を止めた。
「なんだ、反抗するのか?」
 俺が笑いながらそう言うと、茜がキュッと下唇をかむ、そして震える手で下着を脱ぎ、一糸まとわぬ姿へとなった。
 顔を赤らめ上目がちに俺を見上げ、胸と股間を手で隠す茜。
 俺はそんな茜を尻目に、葵を手元に呼び出す。
 そして葵を抱え上げながら、茜に言った。
「とりあえず茜、こいつをシャワーでも浴びせさせて綺麗にしてやれ、どうも色々と汚れてるみたいだからな」
 先ほど葵を嬲った時にはっきりしたが、葵の身体には、まだ学校で俺が葵を犯した時の痕跡がしっかりと残っていた。
 もちろん多少の処理はしていたのだが、その場で適当に繕った程度では完全に拭いきれなかったようだ。
 もっとも今、茜に葵の身体を洗わせる最大の目的は、葵の身体を清潔にさせる事ではなく、俺がどんな事を葵にしたのかをはっきりと見せ付ける事なのだが。
 俺は葵を床に下ろすと、茜のほうに行くよう促す。
 茜は、今までと比べると遥かに弱々しげだが、それでも俺を睨むと、そのまま葵の手を引き浴室の方へと向かっていった。
 そして、少し間を置いてから俺も2人を追いかける、あの2人をどうしてやろうかと考えながら。
……さて、うちの浴室じゃ3人は狭いかもしれないが……まあなんとかなるだろう
 
 
「ああっ、……やっ、葵、お願いやめてぇっ」
 浴室に、悲痛ながらもなまめかしい茜の声が響く。
 湯気の中に浮かび上がる2人の裸体。
 俺は湯船につかりながら、絡み合う、その茜と葵に目を移す。
 いや、絡み合うと言うのはこの場合適切な表現ではなだろう。
 俺の目にうつるのは、浴室内で四つん這いになって全身を震えさせている茜と、その後方で笑いながら床に膝を付いて立っている葵の姿。
 そう、葵が一方的に茜を嬲っているのだ。
 その葵の指が茜の体内にねじ込まれている、もちろん茜の1番の性感帯であるアナルに。
「や、やめて、そんなに強く動かさないでぇっ」
 茜が狂ったように悶える。
 葵の指が、俺も今までそこまで激しくやった事はないというぐらいの勢いで茜のアナルを嬲っていた。
 今の葵の年と言うのは、いわゆるトンボやアリなどの昆虫の頭を平気で毟り取るようなそんな感性を持った年頃だ。
 その感覚で嬲られては茜の方もたまったもんではないだろう、葵の指が細い事がせめてもの救いといったところか。
「ああっ」
 茜の身体がビクビクと震える。
 だが、それでも俺の能力で手を加えられた茜の身体は、悲しいぐらいにしっかりとその葵の責めに反応している。
 シャワーの水滴とは明らかに違う種類の粘性を持った液体が、四つん這いになっている茜の足元に水溜りを作っていた。
 そんな2人に向かって、俺はからかうように声をかける。
「葵、そんな事いつまでやったってオシオキにはならないぞ、茜が気持ちよがるだけだ」
 俺がそう言うと、葵が俺の方を振り向く、そしてすぐに茜の方に顔を戻し、ぐりっと茜のアナルに埋め込んでいる指を回した、おそらくその指先を曲げたままの状態で。
「ひああっ」
 茜の身体がビクンと震える。
 それと同時に茜のヴァギナから噴き出した愛液が葵の手首をぬらした。
「あはっ、本当だ、茜ちゃんてこんなところで感じるんだ、ヘンタイだねっ」
 葵はコロコロと笑いながら、茜のアナルから指を抜いた。
「やぁ……そんな事言わないで……」
 顔を真っ赤にさせて、羞恥に耐えるように目を閉じる茜。
 そんな茜に対し、俺は罵るように言ってやる。
「どうだ茜、かわいい妹に気持ちいい事されて本望だろう」
 茜は目を閉じたまま何も言わずにきゅっと下唇をかむ。
 服従はしない、でも反抗もしないといったところか。
……そろそろ…茜の中でも本格的に何かが変わり始めてきたか?
 葵は…その精神的柱であった青い糸の力を失って変わった、まあ変わったと言うより戻ったと言った方が正しいのだが。
 茜もその精神的柱であった葵の偶像が壊れる事によって、変わり始めているのだろうか。
いやそれとも―――
 そんな事を考えていると、くいくいと俺の手が引かれた、葵が俺の二の腕あたりを掴んで引っ張っていたのだ。
「なんだ?」
 俺が返事をすると、葵がつまらなそうな顔で俺を見下ろし言った。
「ねえ、おにいちゃん、これでオシオキにならなかったらどんな事をすればいいの?」
 俺はそう言われて、風呂の中をぐるっと見回す、なにか茜を嬲るのにちょうどいいものはないだろうかと。
 そして、俺はあるものを見つけ笑う、そして葵に言った。
「なあ葵、茜はお前と違って経験のないお子様だよな」
 本当は決してそう言うわけでもないのだが、葵は俺の言う事に素直に納得して頷く。
「だったら……」
 俺は卑下た笑いを浮かべ、葵ではなく茜に向かって言った。
「そんなお子様が、そんなにりっぱな毛を生やしてるってのはちょっとナマイキだと思わないか?」
 え、と茜と葵が同時に声を上げる。
 そして。
「毛ってこれの事?」
 そう言って葵が手を伸ばし、目の前の茜の赤茶けた恥毛をつまみ、ピンと引っ張った。
「ひっ」
 ピクンと茜が身体を震えさせる。
 俺が葵を見ながらうなずくと、葵はそのつまんでいる茜の恥毛と自分の何も生えてない股間を2、3回見比べる。
 そしてぷうと頬を膨らませ、ちょっと怒ったような声で言った。
「うん、ナマイキ」
 葵は頬を膨らませながら、何回か同じように茜の恥毛を引っ張る。
 その度に茜の身体が小さく震えた。
「じゃあ葵、あそこにあるものを取れ、それで茜を本当のお子様にしてやろうぜ」
 そう言って、俺は、浴室内の棚に置いてあった髭剃りのセットを指差した。
 茜が顔を青くしているのがわかる。
 葵は、うん、と返事をするとそんな茜を押しのけるようにして棚に手を伸ばし、髭剃りと、一緒に並べられていたシェービングクリームを取り、俺のところに持ってきた。
 俺はそれを受け取ると、ザバッと浴槽の中で立ちあがり、葵の隣に立つ。
 そして茜を見下ろした。
 茜は四つん這いのまま、不安げな目で俺を見上げている。
 俺はここで、あえて命令するような形でなく、茜の手を掴み、誘導するような形で茜を仰向けにさせる。
 口で命令したってどうせ反抗するに決まっている、せっかく従順になりかけてるんだ、変に挑発的な事をやって元に戻してしまうのももったいない。
 俺は茜を仰向けに寝そべらせると足を開かせる、さすがにこれには少しの抵抗を見せたが、それでも茜は目をつぶり、羞恥に耐えるようにして俺の誘導に従いその足を広げた。
 茜のヴァギナからアナルまでが、俺と葵の前にはっきりとさらされる。
 床に仰向けに寝そべって股を開く茜、その姿はまるで―――
「茜ちゃん、なんだかオシメ取りかえられてる赤ちゃんみたい」
 絶妙のタイミングで葵が茜の姿を比喩する。
 確かに縛られている訳でもなく、自発的にその格好を行っている茜の姿はそれそのものだ。
 う……という声を上げて、これ以上ないぐらい顔を真っ赤にする茜。
 そのまま足を閉じようとしたが、俺はそれを手で押さえて制す。
「さて、それじゃあその赤ん坊に不相応なモンをさっさと剃っちまうか」
 俺はそう言うと2、3回シェービングクリームの缶を振り、それを茜の恥丘のあたりに押し付ける。
 そして噴出ボタンを押して泡を出し始めた。
 ピクンと茜の身体が不慣れな感覚に身体を震えさせる。
 俺はそこから泡の噴出口を下にずらしていき、茜の股間全体が泡で隠れるぐらいに、シェービングクリームを塗った。
 葵がその様子を興味深そうにその様子を眺めている。
 やがて俺は、缶が空になった事を感じると、それを放り投げる。
 軽い音を立てて、缶が床に転がった。
 俺は次に髭剃りを手に持ち、その刃先を茜の恥丘にあてがう。
 茜の身体がビクンと震えた。
「茜、動くなよ、別にお前が怪我しても俺の力でいくらでも治せるが……あえて自分から傷付く事もないだろ?」
 俺の言葉を聞いた茜が、ぎゅっとこぶしを握って耐えるような格好をする。
 俺はその茜の姿を確認すると、恥丘に当てていた髭剃りを、そのまま肌に沿わせて手前に引いた。
「ん……」
 茜が恥ずかしそうに顔をそむける。
 手に持つ髭剃りから、確実に茜の恥毛を剃る感触が伝わってきた。
 シェービングクリームが、髭剃りの刃渡りの分だけ削げ落ちていく、その下から茜の赤く火照った肌が現れた。
 もともと茜は毛深い方ではなく、その毛もそれほどたいした量はないのだが、それでも俺の使っている髭剃りは、普通の短い髭を剃るために作られたものだ、すぐに毛が刃の間に挟まって剃れなくなってしまう。
 俺は湯を這った洗面器でマメに髭剃りを洗いながら、茜の毛を剃りつづけていった。
 そして、それを5,6回繰り返すと、茜のヴァギナの上半分ぐらいがその姿を現すようになる。
 俺はそこまでくると一度その手を休め、遊び心で、髭剃りの刃の部分の、側面の角で茜のクリトリスを嬲った。
「ひあっ」
 まったく予期してなかったんだろう、突然襲ってきた感覚に、茜は全身をビクンと震わせた。
 そんな茜を見ながら俺は笑いながら言う。
「茜、動くなって言っただろ」
 言っただろ、と葵がオウム返しで俺の言葉を真似る。
「だ…だって……」
 茜が涙目で俺を見上げる。
 俺は手を休めずに、角を押し付けるようにして茜のクリトリスを嬲りつづける。
「ああっ、やっ、やめてぇっ」
 やがて、茜のヴァギナから、塗っていたシェービングクリームを洗い流してしまうほどの量の愛液が流れ始めてきた。
 そんな茜の姿を見て、俺はふと思った事を口にする。
「なあ茜……なんだかんだ言ってお前、俺の責めにだいぶ身体が馴染んできたんじゃないのか?」
 俺は、なまめかしく動こうとする茜の腰を押さえつけそう言った。
 茜がはっとしたような顔をして俺を見上げる。
「そ、そんな……馴染んできただなんて」
 俺は意地悪く笑う。
「よく考えてみろよ、俺は今、お前に対してなんの能力も使ってないんだぜ、それなのにこれだけ身体が過敏に反応してるんだ……そうとしか考えられないだろう?」
 俺は茜のクリトリスの包皮を、空いている方の手でめくり上げる、そして今度は髭剃りを縦に持つと柄の部分、すべり止めのためザラザラとした凹凸(おうとつ)がついている部分をあてがい、クリトリスを擦り上げ始める。
「ひゃっ……うう……」
 ビクビクと身体を震えさせる茜。
「だ…だめぇ……」
 茜の愛液の量がさらに多くなる。
本格的に俺の愛撫に反応し始めた茜、だが―――
……このままだとせっかく塗ったクリームが全部流れちまうな
 よく考えたらもうシェービングクリームはもう空になってしまった、代わりは無い。
 物足りなさを感じたが、俺はそう思い、茜を嬲っていた髭剃りを茜から放す。
 はあっ、と茜の口から安堵のため息が漏れた。
 そんな茜を見下ろしながら俺は言う。
「なんだ茜、否定しないのか? 俺の責めに身体が馴染んできたって事を」
 茜は目を閉じて俺から顔を反らすように横をむく。
 その目からポロリと涙がこぼれる。
「だって…だって……」
 茜がこれといった反論もせずにつぶやく。
 今も茜に言ったが、俺は今回ほとんど糸の力を使っていない。
 その状態で茜がこんな反応を見せるとは……どうやら俺が思っている以上に茜の心は傾いているようだ。
……あともうひと押しか
 俺はそう思うと、茜の愛液でぬめりが残っている髭剃りの柄を握り締め、茜の剃毛を再開した

 俺は洗った髭剃りを棚に戻すと、その手でシャワーのノズルを掴む。
 そしてコックをひねりお湯を出すと、それを、足を開き寝そべったままの茜の下半身にかけてやった。
 ザアッと流れるシャワーに、ほんの少し残っていたシェービングクリームが溶けるようにして消えていく。
 コックを閉めて、お湯の流れを止めると、そこには完全に無毛となった茜のヴァギナが現れた。
「あっ、茜ちゃん本当に赤ちゃんになっちゃった」
 葵が茶化すように茜のヴァギナを指差してはしゃぐ。
 茜は顔を真っ赤にさせた。
 だが、それでも茜はまるで強制されているかのように開いた足を閉じようとはしない。
 俺はからかうように茜に言ってやる。
「なんだ茜、そんなに俺達に見てもらいたいのか?」
 茜がハッとした顔をする、そして慌てて足を閉じ、身体を起こして胸をと股間を腕で覆うように隠した。
 俺はニヤニヤした笑い顔を浮かべて続ける。
「俺がわざわざ指示しなくても、俺が要求するような事を自分からやるなんて……ずいぶん責められるのが板についてきたみたいじゃないか」
 茜が顔を真っ赤にする。
「そ、そんな……」
 俺は笑い顔をやめ、今度は冷たい視線で茜を見下ろす。
 そして高圧的な声で茜に命令した。
「茜、もう一度さっきみたいに四つん這いになれ」
 ビク、と身体を震えさせる茜。
「逆らうな、早くしろ」
 俺が、反論の隙も与えずそう言うと、茜はのろのろと、最初に葵に嬲られていた時のように、尻を俺と葵の方に向け、四つん這いになった。
 その尻が、羞恥のためか震えている。
 俺はそんな茜を見ながら、棚に手を伸ばし、あるシャンプーを手に取る。
 ポンプ式の、容量500mlある大きめのシャンプーだ。
 それを俺は、ドンと茜の目の前に置いた。
 茜が戸惑いがちに、そのシャンプーと、俺の顔を交互に見つめる。
「茜、これがなんだかわかるか?」
 俺がそう言うと、茜はもう一度、シャンプーと俺の顔を見て答える。
「シャンプー……でしょ?」
 その通りだ、だが、ちょっと普通のシャンプーとは違う。
「確かにシャンプーなんだが……これはいわゆる『トニックシャンプー』さ」
 そう、いわゆるシャンプーをした洗いあがりに、頭皮に爽快感を与える、メンソールの刺激剤が混入されたシャンプーだ。
 そして同時に、メンソールが入っていると言う事は、茜にとって無二と無い媚薬の効果がある液体と言う事になる。
 茜の顔がみるみると青くなっていく。
「そ、そんなっ」
 俺は、シャンプーのノズルに指を引っ掛け、プラプラと茜に見せ付けるようにゆする。
「さて、これをどんなふうに使うとおもう?」
 俺がそう言うと、茜はブンブンと首を振る。
「いや、考えたくないっ」
 俺はシャンプーのノズルを持ちかえる、そしてその先端を茜の目の前に突き付けるように向けた。
「うっ」
 茜がその先端から逃げるように、顔を後ろに反らす。
 そんな茜に、俺はこれ以上無いぐらい、ゆっくりとした口調でいった。
「なあ茜…お前あれから試してなかったけど…たしか浣腸で感じる身体になってたんだよな」
 ビクンと茜の身体が今までに無いぐらいに震える。
 それぐらい思い出したくない事だったんだろう。
「浣腸液の代わりに、このシャンプー注入したら、お前の身体ってどうなっちまうのかな」
 茜の身体がブルブルと震えてくる。
 全身から血の気が引いていくのがわかる。
「や、やめてぇっ、お願いだからそれだけはやらないでえっ」
 茜が俺を見上げ、両目に涙を浮かべ、懇願してくる。
 そんな茜を見下ろしながら、俺はさらっと言う。
「いいぜ茜、別に、俺はやめてやっても」
 えっ、と茜が声を上げる。
 まさかこんな簡単にやめてくれといった事を聞いてくれるとは思ってもいなかったんだろう。
「ただ―――」
 俺はシャンプーを持ったまま、脇にいる葵に目を落とす。
「今の話を聞いてた葵が、すっげぇ興味深そうにこのシャンプーを見つめてるんだが」
 俺がそう言うと、茜が葵を見つめる。
 確かに葵は、まるで欲しいおもちゃを眺めているようなそんな目をして俺の持つシャンプーを見ていた。
「俺はこのシャンプーをしまう時、葵に預けるぜ、面倒くさいしな、そのあと葵がこのシャンプーをどう使うかまでは俺の意思とは関係無いところだ」
 俺は茜の目の前に突き付けていたシャンプーを手元に持ってくる。
 そして、茜を見下ろしながらもったいぶるように言う。
「俺だったら、適量で加減もするだろうが……葵だったら面白がって際限なしだろうな、全部使い切っちまうだろう」
 そう言って俺はシャンプーの容器を揺らす。
 シャンプーは左右に振っても、中の液体が音を立てないほど、中身が詰まっていた。
 茜が冷や汗を垂らしながら、俺を見つめている。
「さあ、どうする? このまま俺にこいつを使わせるか……それとも葵に預けていいのか」
 う…と茜が黙り込む。
 俺はわざと見せ付けるように、シャンプーを葵の方へと持っていく。
 葵がはしゃぐようにシャンプーに手を伸ばしてきた。
「ま、待って」
 茜が俺の動きを制止させる。
 俺はそのまま茜の言葉を待った。
 そして茜が意を決したように言う。
「あ…あなたが使って…」
 ぎゅっと下唇を噛む茜。
 だが、俺はその言葉を聞いて、さらに持っていたシャンプーを葵に近づける。
「やっ、ど、どうして」
 茜が慌てたように声を出す。
 俺はふんとつぶやき、茜を見下ろす。
「使って、か…俺は他人に命令されるのは嫌いなんだよな」
 そんな…と茜がつぶやく。
「俺になにかを頼む時のやり方は教えてやっただろ?」
 俺は、葵の頭上で、茜に見せ付けるようにシャンプーの容器を振る。
「う……」
 茜が声を詰まらせる。
「ま、そういうふうに言うのがいやだったら葵に頼みな、葵だったらお願いしなくたってやってくれるだろうさ」
 俺はすっとそのままシャンプーを、手を伸ばしている葵に向けて下ろす。
「ま、待って」
 茜が悲痛に叫ぶ。
 俺は再びシャンプーを持つ手を止めた。
「ちゃ…ちゃんと言います」
 そして茜は、目を閉じて、羞恥に耐えるようにしてつぶやいた。
「あ…あなたが…そのシャンプーを、私に使ってください……」
 俺から顔を反らすように、向こうに顔を向ける茜、その顔が耳まで真っ赤になっているのがわかる。
 そんな茜に対して、俺は更にからかうように言う。
「どうやって使うんだ?」
 ぎゅっと茜が床についている手でこぶしを握る。
「そのシャンプーを……浣腸代わりに…私に注入して下さい」
 俺は、その言葉を聞くと、茜が自分自身でどんな事をいったのかをしっかりと理解させるために、わざとすぐには行動しないで、そのまましばらく茜をほったらかしにしておく。
 すると、茜が耐えきれないと言うようにこちらを振り向いた。
「や、やだ、このまま放っておかないでよ…っ」
 茜の目は熱っぽさ半分、羞恥半分という感じで潤んでいた。
 そんな茜を更に追い込むよう言葉をかける。
「なんだ、待ちきれないのか、よっぽどしてもらいたいんだな」
「ち、違っ…」
 俺は片膝をついて、腰を下ろす、そしてシャンプーを持ち替え、ノズルの上に人差し指を乗せると、その先端を茜のアナルに近づける。
 茜が、絶望的な、それでもほんのひとかけらの期待がこもったようなそんな目でシャンプーを見つめている。
 俺は、ほんの少しノズルを押し、先端に玉のように出たシャンプーを、潤滑剤代わりとして、ノズル全体に塗る。
 そして、俺はその先端を茜のアナルに押し付けた。
「あっ」
 茜がビクンと身体を震わせる。
「茜、コイツはちゃんとした浣腸なんかと違って先が丸まってないからな、下手に動くと切れるぞ」
 俺がそう言うと、茜はぎゅっと身体をこわばらせた。
 俺は、ノズルの角が茜のアナルを傷つけないように、空いている方の手で茜のアナルを広げる。
「う……」
 そして、ノズルの先端を押し込むように力を入れると、ノズルはスルッとなんの抵抗もなく茜のアナルに埋まってしまった。
「ひゃうっ」
 茜が大きく身体をのけぞらせる。
「動くなといってるだろ」
 俺のその言葉を聞いて、茜がぎゅっと握っていたこぶしに力を入れて耐えようとする。
「だ…だって……」
 だが、それでも襲ってくる感覚に耐えきれないのか、細かく全身を震えさせていた。
 俺はしばらくその体勢のままじっとしている。
 こうしてただ挿入してるだけでも、ノズルの周りに塗られたシャンプーが茜の直腸に染み込み、茜を狂わせる事ができるからだ。
 目に見えて、茜の全身の震えが大きくなっていく。
 そして、茜がもう耐えられないといった感じで俺の方を振り向き、声をあげた。
「もういやぁ……いっそのこと早くやって」
 茜の目はもう完全に潤みきっている。
 俺は茜のその言葉を聞くと、俺は卑下た笑いを浮かべてシャンプーの底に手を当てる。
「そこまでちゃんとおねだりされたら、やってやらないわけにはいかないな」
 そして、ノズルの位置を固定したまま、シャンプーの底を押し上げた。
 少量ではあるが、確実に茜を官能地獄に落とし入れる液体が、茜の体内に注入される。
「ひあっ」
 ビクンと茜の身体が震える。
 俺は続けて2回、3回とシャンプーの底を押し上げた。
「あっ…やあっ」
 俺の能力によって、液体を注入する感覚すら快感として感じるようにさせられた茜。
 シャンプーを注入するたびに、面白いように身体を痙攣させる。
 俺はそこまですると、一度注入する手を止め、先ほどと同じように、ノズルを挿入したまま動きを止めた。
 そして茜に言う。
「茜、どんな感じだ? こうやってシャンプーを注入される感じは」
 だが、茜はそれどころではないと言う感じで、肩で息をしながら身体を震わせている。
 じわりじわりと注入されたシャンプーに含まれたメンソール剤が、茜に官能効果をもたらしていっているんだろう。
 それでも俺は、茜から無理やり答えを引きずり出そうと、言葉を続ける。
「そうか、これっぽっちじゃわからないのか、だったらわかるまで入れ続けるしかないな」
 俺は、グイと更にノズルを奥まで埋め込み、シャンプーの底に手を当てた。
 茜が慌てたように俺の方に振り返る。
「や、やめて、ちゃんと言うからこれ以上入れないで」
 俺はシャンプーの底に当てている手を離す。
「だったらちゃんと教えてくれよ、どんな感じなんだ?」
 茜は目を閉じ、徐々に強まってくる焦燥感に堪えるようにつぶやく。
「せ…背筋が……ゾクゾクするの……」
 その茜の言葉を聞いて、俺はふんとつぶやく。
「それじゃあよくわからないな、気持ちいいのか気持ち悪いのか、それとも苦しいのか、ちゃんとはっきりした感覚を言ってみろ」
 俺がそう言うと茜は口篭もる。
「そ…それは……」
 だが、茜が答えるまでもなく、そのヴァギナからあふれ出ている大量の愛液が、今、茜の身体をどんな感覚が支配しているのかを確実に物語っていた。
 それでも俺は更に茜を追い詰める。
「やっぱりもう少し入れないとわからないか」
 そう言って俺は再びシャンプーの底に手を当てる。
「ああっ」
 そして今度は、茜に反論の隙を与える間も無く、3回連続で容器の底を押し上げた。
 あふれ出ていた愛液が雫となって床に落ちる。
 茜がブルブルと身体を震わせながら叫んだ。
「いやぁっ、こんな事で感じたくない、やめて、お願いもうやめてぇっ」
 俺は、容器を押し上げる手の動きを止める。
 もともと俺は、浣腸という感覚で無く、大量の媚薬を注入するという感じでシャンプーを注入していた。
 これ以上入れたら本当の浣腸のようになってしまうし、茜の精神状態を考えてもこれぐらいで切り上げておいた方がいいだろう。
 もっとも……ただ普通に終わらせるつもりはないが。
「そうか茜……わかった、お前の要望通り『完全にやめてやる』よ」
 俺はそう言うと、挿入していたノズルを引き抜き、それを床に投げる。
 ゴロンという音を立てて、シャンプーが転がった。
 はあっ、と茜が安堵のため息をつく。
 俺はそんな茜を、四つん這いになっている状態から肩を掴んで引っ張り上げ、膝をついたままの状態で立ちあがらせる。
「えっ!?」
 そして、タオル掛けにかかっていたタオルをすばやく手に取ると、それを使い茜を後ろ手に縛り上げ、再び茜の肩を掴み、そのまま後ろに引っ張って床に寝転ばした。
「あっ」
 こちら側に頭を向けて仰向けに床に寝転ぶ茜。
 ちょうど先ほど剃毛を行った時と、逆の体勢になる。
「な、何するの?」
 茜が不安そうな顔で俺を見上げる。
 俺は薄ら笑いを浮かべて茜を見下ろした。
「だから言っただろ、全部やめてやるって……もうなにもしないって事さ」
 茜の顔がますます不安げになっていく。
「そ、それって………あっ」
 自分の言葉を途中でさえぎるように、茜が身体を震わせた。
 アナルより注入された、茜を狂わせる液体が、そろそろ本格的に効果を現し始めたようだ。
「や…あぁ……」
 茜が襲ってくる焦燥感に耐えられないといった感じで下半身をくねらせ始める。
 そんな茜を見下ろしながら、俺はからかうように言う。
「いままで散々やられたからわかるだろ? その状態から『なにもされない』って事がどう言う事か」
 茜は後ろ手で縛られたまま寝転ばせられている、自分で疼きを冷まさせることもできない。
「くぅ……」
 茜が切なげにため息を漏らす。
 そんな茜を見下ろしながら、俺はここで葵を呼び寄せる。
 葵はしばらく放って置かれたのが不満だったのか、むくれっ面をしていたが、俺が呼ぶとぱっと明るい顔をして俺に近づいてきた。
 そんな葵の頭をくしゃくしゃとなでながら俺は言う。
「葵、しばらくほったらかしにしてたお詫びに、今からお前に気持ちいいことしてやるよ」
 葵がきょとんと言う顔をする。
「気持ちいい事?」
 ああ、と俺は答えて葵の脇の下に手を入れ、葵を抱き上げる。
「お前も好きだろう? 気持ちいいオシオキさ」
 俺がそう言うと、葵が顔を赤らめ、潤んだ目で俺を見下ろす。
 その表情は、その幼い顔立ちに不釣合いなほど妖艶なものだった。
 俺は、葵を向こうにむかせると、そのまま四つん這いになるように床に下ろす。
 そう、ちょうど仰向けに寝そべっている茜の顔の真上に葵の股間がくるように。
 葵の小さなヴァギナは、すでに期待のためか、ピクピクと蠢いて、風呂場の湿気とはまったく別種類の粘度の高い水分で潤んでいた。
 俺は、葵の尻越しに、茜に言う。
「さて、俺は今から葵を犯すが……もうなにもしてもらいたくないお前は黙って見てるんだな」
 茜が腰をよじらせ、熱っぽくつぶやく。
「そ…そんな……」
 俺は茜をからかうように笑う。
「そんなってのは、そんなひどい事を葵にしないでくれって事か? それともそんな事は葵になんかやらないで自分にしてくれって事か?」
 う……と茜が言葉を詰まらせる。
 俺は葵に向かって煽るように言う。
「葵、これからお前に気持ちいい事してやろうとしてるのに、茜が邪魔するみたいだぞ」
 俺がそう言うと、葵がピクンと反応する。
 そして、片手を振り上げ、手を開くと、その平手を茜の下っ腹あたりに向けて、勢いよく叩き落した。
 『バチッ』
 それほど大きくは無いが、小切れいい音が浴室に響く。
「あうっ」
 茜が身体をよじらせる。
 そんな茜の下っ腹を、更につねりながら、葵が怒ったような口調で叫ぶ。
「だめっ、今からおにいちゃんはわたしと気持ちいい事するんだから、茜ちゃんは邪魔しちゃだめっ」
「あぁ……」
 茜が絶望的な声を漏らす。
 俺はそんな2人を見ながら葵に、膝をついている足をもっと広げるように促す。
 葵の局部を更に茜に近づけるためだ。
 そうして葵のクリトリスの突起が茜の鼻先にくっつきそうなほど近づくと、俺はおもむろに人差し指を葵の小さなヴァギナに乱暴にねじ込んだ。
「ひゃっ」
 葵がその細い身体を思いっきりのけぞらせる。
 俺は、今度は突っ込んだ指を、グリグリと回すようにねじった。
「ああっ」
 身悶える葵のヴァギナから愛液が溢れ出し、それがポタポタと茜の顔の上に垂れ落ちた。
「うっ」
 茜が避けるように顔を横に向ける。
 それでも俺は茜に状況が伝わるようにと、指を細かく左右に振って、ぐちゅぐちゅと音が出るようにして葵のヴァギナを嬲りつづける。
「ああっ、おにいちゃんすごいよおっ」
 葵がじっとしていられないと言う感じで、今度は茜に覆い被さるように倒れこむ。
 ビクッと茜が震えた。
 葵がしがみついている茜は、全身が汗まみれになり、切なげに下半身を震えさせている。
 強力な媚薬効果のある液体をアナルに注入され、動けないように縛り付けられた茜。
 対する葵は、じらされる事も無く俺の愛撫を受け、なんの背徳感もなさげにその身を快楽に任せている
 そんなものを目の前で見せ付けられたら、茜の理性が吹っ飛ぶのも時間の問題と言うものだ。
 俺は横を向いていた茜の顔を、無理やり真上、俺が葵を嬲っているところが視界に入るように向ける。
 今度は茜は、葵のヴァギナからあふれ出る愛液がその顔に流れ落ちようとも、顔をそむけようとはしなかった。
 それどころが羨望のまなざしで食い入るようにその様を見つめ、もの欲しそうな顔をしながら、生唾を飲み込むように、何度も喉を鳴らした。
 ……どうやら2人とも…完全にくるところまで来たようだな。
 俺はそう思うと、葵のヴァギナから指を抜く。
 ん……と葵が切なげな声を上げた。
 俺は、その葵の愛液にまみれた指を、食い入るように見つめている茜の顔に近づけると、軽く触れるようなレベルで、指先を茜の唇に押し付けた。
 ピクンと身体を震えさせる茜。
 だが茜は、目をゆっくり閉じると、恐る恐るといった感じでほんの少し口をあけ、そこから舌の先端を出し、チロチロと軽く俺の指を舐め始めた。
 俺は、茜が自らそこまでするようになるまで落ちた事を確認するように笑うと、その指を茜から離してしまう。
「あ……」
 茜がもの欲しげな目で俺の指を追い、切ない声を漏らした。
 俺はニヤニヤと笑いながら茜に言う。
「どうした? 茜」
 茜は再び喉を鳴らす。
 その目には理性の光が見られなかった。
「わ…私も……」
 俺は、なにもせずに茜の次の言葉を待つ。
「私も…あなたに…してもらいたいの…っ」
 茜が潤んだ目で俺を見上げながら、かすれるような声でつぶやく。
 俺はそんな茜の懇願をはね返すように、冷たい笑い顔を浮かべる。
「なにをだ?」
 そして俺は木の枝で鼻をくくるようなそんな軽い口調でそう茜に言った。
 茜は、もはやアナルを襲う疼きが、自分の我慢の限界値を完全に超えているとばかりに下半身をくねらせ叫ぶ。
「嬲ってもらいたいのっ、…私のお尻の穴を、あなたに嬲ってもらいたいのぉっ」
 ついに茜が、恥も外見も無く、そう俺に哀願してきた。
 だが俺は、ふんと軽く笑うと冷たく茜を見下ろす。
「そうだな、まあ葵が終わったら考えてやってもいい」
 そして、そう言って俺は茜の頬に、葵の愛液がついた指を拭くように擦り付けた。
 茜が今にもこぼれそうなぐらい涙を目にためてつぶやく。
「ああ…もう、我慢できないのに……」
 そんな茜に俺は突き放すように言う。
「我慢しろよ、お前は葵の姉貴だろ?」
 だがそれでも茜は、でも…とまだグズグズと涙ぐんでいる。
 俺はニヤリと笑う。
「だったら―――」
 そして、葵の尻の上に手を置き、ぐいと下に押し下げる。
 葵のヴァギナが完全に茜の顔の上に乗った。
「あんっ」
 葵が身体をピクンと震わせ甘い声をあげた。
「葵がさっさとイケるように……手伝ってやるんだな」
 そう言って俺はほんの少し、葵の尻を引き上げる。
 顔をふさがれ、一瞬できなくなっていた茜が、大きく息をつく。
「て…手伝うって……」
 茜がそう言うと、俺は下を向いている葵の股間に手をもぐりこませる。
「んっ…」
 葵が敏感に感じ取り、身じろぎする。
 そして、そんな葵のヴァギナを茜に見せ付けるように広げると、俺は茜に言う。
「お前が葵のココを舐めてやるんだ、さっき俺の指を舐めたみたいな、そうすればきっと早く葵は終わるぜ」
 俺の顔と、葵のヴァギナを交互に見つめる茜。
 だが、今の茜にまともな思考は働かない、戸惑いながらも、俺がやれと言った事を素直にやるだけだ。
 茜が先ほどと同じように、こわごわと舌を伸ばす。
 そして、その尖らせた茜の舌の先端が、チュクッという音を立てて、茜のヴァギナに触れた。
 葵の小さいヴァギナは、その尖らせた茜の舌だけですべてが覆われてしまうような感じになる。
「ふあっ」
 葵がビクンと身体を震わせ、上体をのけぞらせる。
 そのせいで、葵の股間が更に茜に近づく事になり、茜の舌が強く葵のヴァギナにめり込んだ。
「あっ…はあっ」
 葵がたまらないといった感じで腰をよじらせる。
 こうなってきたらもう、茜の方もためらいが無い、自ら尖らせた舌を中の方にねじ込むようにして激しく葵を責め立て始めた。
「あっ、くぅ……」
 ブルブルと身体を震わせる葵。
 そんな葵に、俺はささやくように後ろから話しかける。
「どうだ葵、茜にしてもらってる感想は」
 俺がそう言うと葵は、えっ、と声をあげる。
「あ…茜ちゃんなの? 今、茜ちゃんがしてくれてるのっ?」
 葵が俺の方を振り返る。
 俺はうなずくと、答え完全にフリーになっている俺の両手を葵に見せ付ける。
 すると、葵の表情が、更に恍惚なものになっていき、ああっ、という小さな声を上げる。
「気持ちいいよぉ、茜ちゃんに私のアソコ舐めてもらって、すごく気持ちいいよぉ」
 葵が襲ってくる快楽に耐えるように首を振る。
 水気を含んだ葵の長い髪が大きく揺れた。
 茜の方も、その葵の言葉に狩りだされたのか、自分の顔に葵の愛液が降ってくる事などお構いなしに、さらに舌の動きを激しくする。
 俺は、そんな2人をあざ笑うかのように見下ろすと、心の中でつぶやく。
……美しき姉妹愛ってとこか?
 だが、このままエスカレートしてレズにでも走られたらそれも困り物だ、そろそろとどめをさしてやろうか。
 俺は、自分のペニスを握り締め、葵の真後ろで膝を付く、ちょうど葵と腰の高さが合うようにして。
「あっ」
 目の前にペニスを突き出された茜が、物欲しそうな目でそれを見つめ、思わず声をあげた。
 そんな茜に俺は意地悪く言う。
「茜、舌が休んでるぞ、そんな事じゃいつまでたってもお前の番は回ってこないな」
 俺の言葉を聞いて、茜が慌てるように葵のヴァギナに舌を伸ばす。
「さて葵、それじゃあお前からだ」
 え? と茜の舌の感覚に浸っていた葵がうつろな顔で俺の方を振り向く。
 だが、俺はその首根っこを掴むと、グイッと葵を前に押し込み、葵を先ほどのように、四つん這いの格好にさせた。
 茜が上体を起こし、更に舌を突き出して葵のヴァギナを追う。
 俺は、握り締めたペニスを前に突き出すと、茜の舌を押しのけるようにして、先端を葵のヴァギナに触れさせた。
 ビクンと葵が身体を震えさせ、再び俺の方を振り向く。
「ああっ、おにいちゃんしてくれるの? 葵に気持ちいいオシオキしてくれるのっ?」
 葵が恍惚の表情で叫ぶ。
 俺は笑いながら答える。
「ああ、たっぷり茜に見せ付けてやれ、お前が気持ちよがる姿を」
 そして、俺は葵の腰を掴むと、ペニスを突き出す。
 俺のペニスは、まさに『ねじり込む』という感じで、葵の中に埋まっていった。
「あっ、あああっ」
 葵が上体をのけぞらせ、痙攣するように身体をビクビクと震わせている。
 葵のヴァギナは、景子のそれや、茜のアナル同様に、俺の糸の能力によって常人の数倍の感度が得られるように変えられている。
 しかも、今回は学校で葵を犯したときに比べて茜のアシスタントもあるし、なによりあの時と違い、葵は精神までも幼児化されてしまっている。
 確かに俺は、葵の性的な物に関する感覚はそのままにしておいたつもりだが、それでも思考を幼児化するにあたっての兼ね合いの部分もあったため、すべてをカバーしきれたわけではない。
 少々この責めは、今の葵には刺激が強過ぎるかもしれない。
 ペニスが全体の1/3ほど埋まり、葵の奥までたどりついたところで、俺はいったん動きを止める。
……すこし…手加減をした方がいいか?
 だが、俺がそんな事を考えていると、じれったさそうに、葵が俺の方を振り向く。
 そして、恍惚の表情で、なまめかしく俺に言った。
「おにいちゃん、あの時みたいに、葵のオシリを叩いてっ、エッチな葵にオシオキしてえっ」
 葵はすでに行き止まりまで達したと言うのに、それでもまだ更に奥まで俺のペニスをねじ込もうと、腰を俺の方に押し付けてくる。
 俺への想いゆえなのか、それとも純粋に快楽を求めているだけなのか。
 そんな葵を見て、俺はふんと、自分自身を笑った。
……なに甘い事考えてるんだ俺は
 あんまりにも盲目的、献身的になついてくる葵に情が移ったか?
 いや、別に情が移ったってかまわない、所有物に情が移るなんて当たり前の事だ。
 だが…それが甘えに移っちゃあいけないよな。
 俺は、葵の要望をかなえるため、葵の腰から手を放し、高々と振り上げる。
 そうだ、俺はもう、精神が壊れようとも肉体が壊れようともいくらだってそれを修理する事ができるんだ、遠慮する事はない。
 もっとも……好きこのんで壊す事も無いがな。
 俺はそう思うと、掲げた手のひらを、思いっきり葵の小さな尻へと叩き落した。
『バシンッ』
「ひやああっ」
 手のひらからビリビリとした感覚が伝わってくる。
 ガクンと葵が倒れるようにうつぶせになった。
 それと同時に、茜がゲホッっと咳き込む。
 どうやら、葵の尻を叩いた瞬間ヴァギナからあふれ出た大量の愛液が、下から上体を起こすようにして葵のクリトリスを舐めていた茜の気管に入ってむせてしまったらしい。
 だが、それでも茜はひるまずに葵への責めをすぐに再開する。
 ダラダラと流れてくる葵の愛液が口の中に流れ込んでこようとも、ためらいなく、その舌先で葵のクリトリスを愛撫する茜。
 そこまでして早く自分の番がまわってきて欲しいのか、それとも葵を愛でるゆえなのか。
 その茜からの刺激で、葵はピクンと身体を震えさせ、再び上体を起こす。
 そして、再び俺の方に振り返ると、甘えるような声で言う。
「してぇっ、おにいちゃん葵にもっとしてえっ」
 切なげにその幼い身体をよじらせ、更なる強い刺激を求める葵。
 そして、その葵の声につられたのか、本当にもう限界なのか、茜も葵のヴァギナから舌を放し、悲痛な声をあげた。
「いやっ、もうだめなのっ、私にも、わたしにもしてえっ!」
 俺は茜を見下ろす。
 葵以上に切なげに下半身をくねらせている茜、時々襲ってくる疼きに耐えるように、ぎゅっと足の指先を丸めている。
 その顔はもう、涙と葵の愛液でぐちゃぐちゃになっていた。
……仕方ない、そろそろ葵の方にはケリを付けるか
 俺は、葵のヴァギナから、ペニスを抜け落ちるぎりぎりまで引っ張ると、もう一度葵の、今度は反対側の尻に平手を打ち下ろす。
 葵の左右の尻に、綺麗に赤い俺の手形が浮かび上がる。
「ああっ……やぁ、おにいちゃん、葵イっちゃうよぉ……オシリ叩かれて、またイっちゃうよぉ」
 恍惚の表情でブルブルと身体を震わせる葵。
 そんな葵を真上から見下ろし俺は笑う。
「そうか、だったら今度はちゃんとしたセックスでイカせてやるよ」
 俺はそう言うと、両手で葵の腰を強く掴む。
「あっ」
 爪が食い込み、血が流れるくらいの力で腰を掴まれ、身をよじらせる葵。
 俺はそこからタメを作ると、葵の子宮口を突き破るような勢いで一気にペニスを突き込んだ。
 俺のペニスの先端が、あっという間に葵の奥に当たる。
 いや、当たると言うより、衝突すると言った方がイメージに合うだろう。
「あっ、あっ、ああああ――っ!」 
 ビクンビクンと身体を震えさせる葵。
 ピンとのけぞるように上体を反らしブルブルと身体中を震わせると、そのままガクンと糸の切れた操り人形のように茜の身体の上に崩れ落ちた。
 ピクピクと細かく身体を震わせている葵。
 俺はその体内からズルリとペニスを引き抜いた。
 射精した訳ではないので、硬度はまったく衰えていない。
 そして、そんな俺のペニスを見つめながら、茜がうめくようにつぶやく。
「ああ…お願い……次は私に…私に……っ」
 もはや理性のりの字も見えない茜の表情、ただひたすらに自分の疼きを押さえる物を求めている。
 俺はふんとつぶやくと、茜に覆い被さるように倒れていた葵を起こし、壁に背中をもたれかけさせるように座らせる。
 そして、茜の肩を掴むと、上体を起こさせ、そのまま半回転させて頭を向こう側にするように寝かせる、ちょうど先ほど茜を剃毛した時と同じように。
「ああ……」
 茜が、目を潤ませ、俺が命令もしてないのに、自ら股をひらいてくる。
 俺の目の前に、ダラダラと愛液を垂れ流しにしている真っ赤に充血したヴァギナと、不自然なぐらいにヒクヒクと蠢いている茜のアナルが現れた。
 剃毛をしたため、それらを覆い隠すような物は何一つ無い。
「は…早くしてぇ……」
 これが精一杯と言う感じでかすれるような声を出す茜。
 だが、俺はニヤリと笑うと、そんな茜を無視して、葵の方を向く。
 そして、ピタピタと葵の頬を叩き、葵を起こした。
「ん……」
 ぐったりとしていた葵がうっすらと目をあける。
 俺は葵が目を覚ましたのを確認すると、葵の両脇に手を入れて、葵を担ぎ上げる。
「えっ?」
 そして、そのまま葵を、俺の方に頭がくるように、茜に覆い被さるように四つん這いにさせた。
 そう、要は先ほどまでのそれぞれの役目を取りかえるのだ。
 俺はぐいと葵の頭を押し、茜の股間に近づける。
「葵、茜にも気持ちいい事してもらったんだ、お返ししないとな」
 俺が手を放すと、葵は顔を上げ、まだうつろな目で俺を見つめる、だが――
「うん……」
 とつぶやくと、再び茜の股間に顔を近づけ、舌を伸ばすと、その先でコロコロと転がすように、包皮の上から茜のクリトリスを舐め始めた。
「ひあっ」
 ビクンと茜の身体が震える。
 だが、処女とは言え葵よりは成熟している茜のヴァギナだ、そんな嬲り方ではつまらない。
「葵、こうした方が茜は喜ぶぞ」
 俺はそう言うと葵に、左手で茜の包皮をまくらせ、剥き出しになったクリトリスを右手人差し指で真上から押しつぶすように擦り、その脇の隙間から舌をもぐりこませるようにして嬲るように指示した。
「ああっ、やっ、葵っ、葵ぃっ」
 茜がビクビクと身体を震わせる。
 ヴァギナから流れていた愛液がさらに量を増した。
 葵の方も、そんな反応をする茜が面白いのか、クリトリスの責めが更に激しくなる。
 そんな2人を見下ろしながら、俺はペニスを握る。
……さて、そろそろ茜に引導を渡すか
 俺は茜の腿を抱えるように掴むと、グイッと自分の方に引き寄せる。
 葵が置いてかれまいと俺の方に近づいてきた。
 そして、握り締めたペニスの先端を、茜のアナルへ押し当てる。
「あっ」
 茜が、これ以上無いほどの潤んだ、熱っぽい目で俺を見上げる。
 俺はペニスから手を放し、両手で茜の腰を抱えるようにする。
「ああ……はやく、早くいれてぇ…」
 茜が、普段の姿からでは想像もできないような甘ったるい声を出す。
 俺は、思わずふきだしそうになるのをこらえながら、腰を押し出した。
 茜の体内に注されたシャンプーと、表面をぬらしていた愛液のすべりのせいで、まったくと言っていいほど抵抗を感じず、ヌルッと俺の亀頭が茜のアナルにもぐりこむ。
「ひやっ」
 茜の身体が、上に乗っかっている葵を跳ね飛ばしそうなほどの勢いで震える。
 俺は茜の腰を掴んだまま、そのままズブズブとペニスを根元まで押し込んだ。
「あ…っ、ああっ」
 ペニスがめり込むたびに、喉の奥から搾り出すような声を上げる茜。
 俺は、ペニスを根元まで埋め込むと、そこで一度動きを止める。
 そして、葵の行動を制止させると、茜を見下ろしながら聞いた。
「茜、ようやく挿れてもらった感じはどうだ?」
 葵は身体を細かく震えさせながら、うつろな表情で俺を見上げる。
 ひょっとしたら挿れただけで、軽い絶頂を迎えたのかもしれない。
 茜はかすれるような声で答える。
「電気が……身体中に電気が走ったみたい……」
 恍惚の表情で俺を見上げる茜。
 じわり、と俺の亀頭にも、トニックシャンプーのメンソールの刺激がしみてきた。
 この刺激は、直接茜の官能的な疼きに変換される。
 これだけの刺激と同等の疼きを与えられ、しばらく放っておかれたらどれほどの焦燥感となるのか、施した俺でも想像がつかない。
 茜がたまらない、と言った感じで腰をねじらしはじめる。
「ああ…動いて、お願いもっと動いてえっ」
 茜が、恥も外見も無く、足を俺の背中の方に回して、ぎゅっと俺を引き寄せる。
「お願い、お願いっ、あなたのオチンチンで、私のお尻の穴の壁をこすってぇっ」
 思わず笑いがこぼれる。
 あの茜が命令も無しにこんな事まで口走るとはな。
 俺は、茜の足で押さえつけられている腰を、それに逆らうように引く。
 ズル、とシャンプーの泡によって白くなった俺のペニスが引き出される。
 メンソールのしみは、かなり強くなっていたが、まあアナルセックスの後の消毒代わりになればと思えばいい。
 ズンと、引き抜いたペニスを、再び根元まで押し込む。
 それに合わせ、葵もクリトリスへの責めを再開した。
「ああっ、だめえっ、イっちゃう、私イっちゃうっ」
 ビクビクと身体を痙攣させる茜。
 俺のペニスを締め付ける茜の括約筋の締まりが一層強くなる。
 宣言通り、もう絶頂を迎えそうなんだろう。
 実際俺の方も、先ほど葵に挿れていた分もあるため、限界が近い。
 俺は、ペニスを茜のアナルから引き抜き、そのままの状態で腰を止める。
「茜、イカせてもらいたかったらちゃんとお願いしろ、でないとまたこのままで放っておくぞ」
 俺がそう言うと、ビクンと茜が震えて、すがるように俺を見上げる。
 その目からは今にも涙がこぼれそうだ。
 そして、そんな今にも泣きそうな顔をしながら、茜は叫ぶように言った。
「ああっ、お願いします、私をイカせて……あなたのオチンチンでイカせてぇっ」
 俺の腰に巻きついている茜の足に、一層力が入る。
 俺は、ふんと笑うと、茜の腰を掴む手に力を込め、腰を思いっきり突き出した。
「ひああっ」
 俺のペニスがめり込むたびに声をあげる茜。
 そのまま俺は乱暴なピストンを繰り返す。
「やあっ、イキます、もうイキますっ」
 俺を押さえつけるように茜の足に力が入る。
 俺は、まるでペニスから全身を締め付けられるような感覚に陥る。
「よしっ、イけっ」
 俺はそう言うと、ペニスを茜のアナルの一番奥まで叩き込む。
 そして、その状態からありったけの精を、茜のアナルの中にぶち込んだ。
「あっ、あああっ」
 茜の身体が、葵を跳ね飛ばすように縮こまる。
 俺のペニスを締め付けてるアナル、腰を押さえつけている足に、硬直したように力が入る。
 そして、その状態でピクピクと震えたかと思うと、切なげな、満足げなため息を漏らし、茜は果ててしまった。
 茜の全身の筋肉が一気に弛緩する。
 かくっと首をそらし、足をだらりと投げ出すと、茜はそのまま気を失ってしまった。
 俺は、息をひとつつくと、ズルリと茜のアナルからペニスを引き出す。
 シャンプーと混ざり合った、俺の精液がポタポタと先端から垂れ落ちる。
 そして、そんな茜を見下ろしながら、立ち上がろうとしたのだが、茜の上にまたがっていた葵が、なんとも言えない……ばつの悪そうな、切なそうなそんな表情で俺を見上げていた。
「どうした、葵」
 俺がそう言うと、葵は泣きそうに言う。
「おにいちゃん……私には出してくれなかった……」
 そして、やや萎えかけた俺のペニスを握り締める。
……なんだ、こんな事で焼きもちを焼くのか
 俺がそんな事を考えていると、葵が顔を赤らめる。
「おにいちゃんが好きなら……わたしにも、茜ちゃんと同じところでしていいよ……」
 俺が茜に出した事で、俺が前よりアナルのほうが好みだと思ったのか、それとも単純に茜に負けたくないと思ったのか、葵はそんな事を口走った。
 俺はふんと笑うと、葵を抱きよせる。
「あ……」
 そして、横から右手で葵の尻全体をわし掴みにするような形で掴むと、中指の先端を、葵のアナルに押し付けた。
「んっ」
 葵のアナルは、あの時の、細工を加える前の小さくなった葵のヴァギナにより更にキツく、小さく閉じていた
 ぴくんと葵が身体を小さく震わせる。
 そして、俺は意地悪く、葵に言った。
「お前、茜に言ってなかったか? そんなところで感じるのはヘンタイだって」
 俺は、指先でクリクリと葵のアナルの表面を嬲る。
 葵は、切なげに腰をもじつかせると、顔を赤らめていった。
「おにいちゃんが喜んでくれるなら……葵、ヘンタイになったっていいモン…」
 俺は葵のその言葉を聞くと、葵の尻から手を離す。
 そして、その指先から紫の糸を出す。
「だったら、ちゃんと俺にお願いしてみな、俺にわかるように」
 俺がそう言うと、葵は照れたような顔をして、気を失っている茜にまたがったまま、体勢を入れ替え俺の方に尻を向ける。
 そして、四つんばいの状態から、自ら両手を尻に当て、ぐいっと広げアナルを剥き出しにすると、俺を上目がちに見つめ、切なげにつぶやいた。
「葵を……おにいちゃん好みの……お尻で感じるヘンタイにしてください……」
 剥き出しにされた、茜や景子とは比べ物にならないぐらい小さいアナルが、期待のためかヒクヒクと動いている
 スウッと俺は指先を葵に向ける。
 俺の中指から出ている紫の糸が鎌首をもたげさせた。
 潤んだ目で俺を見上げる葵。
 そんな葵に向けて、俺は更なる肉体改造を行うために、糸を打ち出した。

「ん……」
 切なげな声と、ピチャピチャという音が浴室に響く。
 葵が、浴槽のヘリに腰をかけ、座っている俺の股間に顔をうずめてペニスにしゃぶりついている。
 いや、しゃぶっているというのは適切な表現ではない、葵の口が小さく口に含むのが難しいため、亀頭や、竿の部分に舌を這わせているだけだ。
 それでも葵は必死に俺に尽くそうと、舌を懸命に蛇行させたりしている。
 確かに葵に俺のペニスを口に含せる事は難しい、たとえ出来たとしても、そのヴァギナ同様ほんの少ししか入れる事は出来ないだろう。
 だが、今の葵のその小さい舌のやわらかさは特筆に価する、口に含まず、その舌で舐められるだけでも俺の興奮は高まり、精をぶちまけそうになる。
「んん……」
 葵がプルっと身体を震わせたかと思うと、その股間の下に液体がポタポタと落ちる。
 弛緩した葵のアナルから、俺の注ぎ込んだ精液が流れ出て、ヴァギナの愛液と混ざり合い床に落ちたのだ。
「はぁ……」
 その感覚で、葵は更に興奮したのか、俺のペニスに這う舌の動きが激しくなる。
 俺は手を伸ばすと、その俺の精液が流れ落ちる葵のアナルに、ズブリと中指を埋め込んだ。
「ふあっ」
 葵が思わず俺のペニスから舌を離す。
 糸の能力によって、緩まされ、感度を上げられた葵のアナル。
 適度な強さで俺の指を締め上げてくる。
 恍惚の表情で、アナルへの嬲りを受ける葵。
 そんな葵に対して俺は言う。
「葵、尻にしてもらってどんな感じだった?」
 葵はうつろな表情で俺を見上げる。
「気持ちよかった……です」
 葵はいまだ夢心地、といった感じだ。
「どんなふうによかった」
 俺がそう言うと、アナルへの責めに腰をくねらせ葵が答える。
「前だと……おにいちゃんのおちんちん…全然入らないけど……お尻の穴だと…おにいちゃんのおちんちんが全部入るから……気持ちよかった……」
 葵は再び俺のペニスに舌を戻す。
 アナルを襲う快楽に、身をよじらせながら俺のペニスにしゃぶりついている葵。
 そして、そんな葵の妖艶な雰囲気に当てられたのか、今まで気を失っていた茜が、身じろぎをし、うっすらと目をあけた。
「あ……」
 俺と葵の羞恥を見た茜が、のそのそと身体を起こさせる。
 その目はまだ先ほどの余韻が残っているのか、どことなくうつろな感じだ。
 そして、茜は後ろ手で縛られたまま、膝を床に擦るようにして俺達に近づいてくる。
 てっきり俺は、また葵にやらせている行為に文句でつけてくるのかと思っていた。
 だが、茜は俺が思ってもいなかった行為をした。
 俺に近づいてきた茜は、葵の脇に身体をねじ込ませると、葵を押しのけるようにして、自ら俺のペニスに舌を伸ばしてきたのだ。
「んん……」
 俺のペニスにしゃぶりつく茜。
 俺は茜の表情を覗く。
 葵の身代わりに、という感じではない、明らかに自ら欲して俺のペニスを求めてきている。
 だが、この茜を今度は葵が押しのけようとする。
「だめぇ…茜ちゃん、わたしがおにいちゃんにするのぉ……」
 しかし、そうやって押しのけられても茜は俺のペニスから口を離そうとはしない。
 俺は思わず苦笑しそうになる。
 ……じらしてもいない茜がここまでするようになるとはな
 だが、こんな風に2人に奪い合われていたら、逆に1人でやられていたときよりも舌の当たる部分が減り刺激が少なくなる。
 俺は葵のアナルから指を抜くと、2人の頭を掴み、それぞれに別の部分を担当させるように誘導する。
 茜に亀頭の部分を加えさせ、残りの部分を葵に舐めさせるようにした。
 2人は、それぞれの担当部分を与えられたためか、安心したようにフェラに没頭し始める。
 茜が口内で、俺の亀頭を舌で転がすようにしゃぶり、葵がその小さな舌を、それでも大きく使おうと広い部分で俺の竿を舐める。
 夢中になって俺のペニスにしゃぶりついてくる2人、さしも俺も2人がかりでここまでやられるとあっという間に果てそうになる。
 ビクンと俺のペニスが脈打つ。
「どけっ」
 俺はそう言うと、2人を俺のペニスから離させる。
 そして、ペニスを握り締めると、2人の顔に均等にかかるように射精した。
「あっ」
 茜と葵は同じような声を上げて目を閉じ、俺の精を素直にその顔に受けた。
 ゆっくりと目を開けていく2人、お互いの俺の精液がこびりついた顔を見合っている。
 最初に、ぺろっと葵が、茜に顔を近づけ、茜にの顔についた俺の精液を舐め取る。
 すると今度はお返しをするように、茜が葵の顔についた精液を舐め取った。
「ん…葵……」
 お互い、じゃれあう猫のように顔を舐めあう。
 そんな2人を見下ろしながら、俺は心の中でつぶやく。
……さて、これでもうほとんど完璧と言っていいな……ま、葵の方は元からみたいなモンだったが
 落ちた自分達を慈しむように、いつまでもお互いの顔を舐め合う2人。
 俺はそんな2人を見下ろしながら立ち上がる。
 お互いの顔から舌を離し、俺を見つめあげる茜と葵。
 そのうつろな目は、主人に媚を売る牝奴隷の目、そのものだった。

< 続く >

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