第三の眼 第四章

第四章~家族乗っ取り計画前編~

 俺が学校から出たとき、すでに空は暗くなっていた。
(学校が終ったのが13時で、今は18時か…さすがにやりすぎたか)
 あの後、美里と麗華とやりまくった。時には、1人、時には二人同時に相手をした。
(2日で二人か…いい感じだな)
 途中、本屋に立ち寄り、今週号のステップを読んでから家路に着いた。
 それにしても、今週の狩人2は面白かったな。
 きっと、奴と俺が戦っても奴の念には勝てそうも無いや。

 ガチャリ
 戸を開けると、
「おかえり~陽君」
「あぁ、ただいま。って、まだメイド服着ていたの」
 家族一同から、みっともないからやめてくれと言われているのに全くこりない。
「いいじゃない。なんなら、今から衣裳部屋見に来る?色んなのあるよ」
 衣裳部屋…聞こえはいいが、母のコスプレの衣装がおいてあるだけだ。
「いや、いいよ。それより、飯ある?」
「もぅ~。ご飯はテーブルにおいてありますよ」
 テーブルへ行くと、先にご飯を食べていた人物がいた。
「優衣。風邪はもう大丈夫か。俺、心配したぞ」
 優衣はにっこり微笑みながら、
「うん。大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。じゃ、私お風呂入って来るね」
 そう言うと、優衣は風呂場へと歩いていった。
「お母さんは、もうご飯食べたの?」
「亜紀ちゃんが帰ってくるまでは食べないつもり」
「そういえば、姉ちゃんは?」
「部活が遅くて、21時ごろに帰ってくるんだって~」
「部活も大変だね」
「ほらほら、冷めない内に食べて~。ほら、口を開けて、ア~ン」
「勘弁してくれよ。そんな恥ずかしい事したくないし」
「誰も見ていないからいいじゃないの~。一回だけ、ね?お口を開けてご主人様」
 ゴホッ 思わず喉がつまった。ご…ご主人様って
「な…何言っているの」
(あきらかに声が裏返っている。なに、動揺しているんだ俺)
「メイドの真似をしているだけだよ~。こういうの好きなの?」
(うはっ…ドキドキしてしまった。母親に…でも、母親だって女なんだよな…うちの家族は母も姉も妹も可愛いし…
 お父さんはいつも帰ってこないし、家族を俺のモノにしても誰にも分らないよな…)
 このとき、俺は順調すぎて調子に乗っていたのかもしれない。
 俺は…この家族がほしい…
「ねぇねぇ、母さん」
「うん?」
「ちょっと、僕の額を見てみてよ」
「額なんか見てどうなるの~」
「いいから、みて」
「わかったよ」
 ふっと、涼子の意識が遠のいた。
「涼子、聞こえるか」
「はい」
 ちょっと、俺はある疑問を問いかけた。
「涼子、お前の夫は中々家に帰ってこないが、もし体が疼いた時はどうしているんだ」
「そのときは、その…誰もいないときにトイレで…」
 やっぱりか。所詮、女なんだな。
「涼子。これから言う事は絶対だ。よく、聞け」
 こくん、と頷いた。
「まず、家族がしている事には、おかしいと思ってもその通りにしなければならない。
 でも、感情まではそれに従わなくてもいい」
 そのまま俺は言葉を続けた。
「次に、お前は俺と目が合うと発情をする。それこそ、何も考えられないぐらい発情をする。
 が、自分で自慰しても、如何してもイクことが出来ないんだ。お前は俺に触られると少しの快楽を感じることが出来るが
 俺のモノを入れない限り本当の快楽を味わう事は出来ない。そして、俺のモノが欲しくて欲しくてたまらなくなるんだ」
「はい…」
(う~ん。ま、とりあえずはこんな所でいいか)
「じゃあ、俺が手を叩くと目が覚める。じゃあ、いくよ」
 パチン
 「あ…陽くん…」
 見る見るうちに涼子の顔が真っ赤になり、目がトロ~ンとなっている。
 呼吸も荒くなり、時々身体がピクンと跳ね上がり…ふとももをすり合わせている。
「どうかした?顔が真っ赤だよ?」
 俺が涼子のおでこへ手をやり、熱を計る振りをする。
「はぁぅん…はぁ…はぁ…ちょっと…トイレに行ってくるね」
 涼子は、ふらふらになりながらトイレへと向かっていった。
(ごゆっくり…決して、満足をする事はできないけどね…)

 涼子とすれ違いに優衣がこっちへ戻ってきた。
「お兄ちゃん。お母さん、顔真っ赤だったけど如何したんだろうね?」
「俺に惚れたとか?」
 てっきり、俺の冗談に優衣が笑うと思っていたのに…
「そ…そんなことないよ。お…お母さんにはお父さんが居るわけだし…
 そ…それに、か…家族同士がす…好きになるなんて変だよ」
(なに、真面目に答えているんだ。優衣は。まさかとは思うが…)
「いや、俺はそうは思わない。家族って言っても、男と女なんだし おかしくないよ」
「お…お兄ちゃんは家族で好きな人…いるの?」
「う~ん。いないな。優衣は?」
「優衣はね…い…いるよ…」
「その人の何処が好きなんだ?」
「小さいときからいつも一緒にいたし、困っている時はいつも助けてくれて、優衣にとっては、とっても大切な人」
「へぇ…でも、お父さんが好きだったなんて…意外だな」
「ち…違うよ。お父さんはお父さんだよ。優衣がすきなのは…」
「わかっているよ…優衣」
 俺は優衣を抱きしめた。この気持ちはありがたいんだが、この後がやりづらいんだよな。
「優衣…俺の額を…」

 ガチャリ
「ただいま」
「お兄ちゃん。お姉ちゃんが帰ってきたよ。恥ずかしいから、離して」
(ちぃっ、もう少しで催眠状態に落とせたのに、タイミングが悪すぎる)
 俺は優衣を離そうとしたが、抱きついている瞬間を亜紀にバッチリ見られてしまった。
 持っていたテニスラケットとカバンを床へ落とし、わなわなと震えながら
「優衣…陽に抱きついちゃ駄目!!」
 あまりの大声にびっくりした俺と優衣はすぐに離れた。
(あれ…姉ちゃんが泣いている…)
 亜紀の目からは大粒の涙が何粒も流れ落ちている。
「大丈夫?」
「どうしたの?おねえちゃん」
 俺と優衣は二人同時に亜紀へと問いかけた。
 が、亜紀は二人の声を無視して自分の部屋へといった。

 俺と優衣はお互いの顔を見ながら、
 ・・・・・・・
 沈黙が少しの間続いた。
「優衣、姉ちゃんの事は後で俺が何とかするから、俺の目を見て」
「でも…」
「見て」
「うん」
 優衣は膝からガクンと倒れ落ちた。
「優衣、聞こえるか」
「うん」
「優衣は俺のことが好きだよな」
「うん」
「俺のことが好きと言ってたけど、俺と何処まで行きたいんだ」
「行きたい?」
「説明が悪かったか。例えば、いつも一緒にいたいとか恋人にしたいとか」
「あの…」
「恥ずかしがらなくてもいいよ」
「け…結婚です」
(ふ~ん。結婚か…えぇぇぇ結婚!?それは法律的にも無理だろ)
「優衣は俺と結婚がしたいんだよな」
「うん」
「でも、優衣のお母さんもお姉ちゃんも優衣の大好きなお兄ちゃんを狙っているぞ」
「えっ…」
「二人とも色々誘惑を使ってお兄ちゃんを自分のものにしようと思っているんだ」
「……」
「お兄ちゃんを取られたくはないよな」
「うん…」
「そこでだ。優衣はお母さんやお姉ちゃんに負けないぐらいお兄ちゃんにイッパイ誘惑するんだ」
「誘惑?でも、どうやって」
「簡単だ。エッチなことをすればいいんだ」
「エッチ…でも、恥かしい」
「お兄ちゃんを取られてもいいのか?」
「いや…ぜったいに…いや」
「お兄ちゃんは優衣がエッチなことをすればするほど嬉しくなる。
 お兄ちゃんが嬉しくなればなるほど、優衣は幸せになれるんだ」
「幸せ…」
「そうだ。じゃあ、今から俺が手を叩く。手を叩くと、優衣は目覚めるんだ。」
 パチン

「うん…あっ…お兄ちゃん」
「ちょっと、姉ちゃんが心配だから、見てくるよ」
「あっ…待って」
「ごめん。姉ちゃんが心配なんだ」
 優衣が俺の服を握って離さないが、何とか振りほどいて亜紀の部屋の前に立った。
 そういえば、涼子はまだトイレに居るのか…いくらやっても無駄なのに…

 「んっ…あっ…よう…そんなに…つよく…だきしめられたら…」
(涼子の喘ぎ声がここまで聞こえているのか。全く、いくらやっても…待てよ。この声って涼子の声じゃない)
 俺はドアに耳を傾け中の音を盗み聞いた。
「よう…なんで…わたしの…きもちにきづい…いぃぃ」
 俺はそーっとドアを開けて、目の前で繰り広げられる姉の痴態を見た。
 亜紀はうつ伏せになり、腰をぐいっとあげて、自分の股間を弄っていた。
 痛いほど、秘豆は充血しており、ぐちゅ ぐちゅと淫らな音を奏でていた。
「よう…どうして…優衣なの…わたしじゃ…だめなの…」
「そんなことないよ」
「そう……えっ」
 亜紀が振り返ると、そこには陽が立っていた。み…見られた。ざぁぁっと顔が青ざめていった。
「あ…どこから…見ていた」
「うん…途中からずっと」
 先ほど泣いたにも拘らず、亜紀はまた泣き出した。
「…ヒックッお母さんや優衣には言わないで…お願い」
「じゃあ、一つだけ言う事聞いてくれる?」
「それをしたら、言わない?」
「言わない言わない。約束するよ」
「じゃあ、何?」
「俺の額を見て」
「それだけで…いいの?」
「いいよ。それだけで」

 亜紀はガクンと膝から崩れ落ち、ベッドへ倒れこんだ。
 俺は亜紀を持ち上げ椅子へ座らせた。
「亜紀、聞こえるか」
「はい」
「いくつか質問するから正直に答えてくれ」
「はい」
「まず、亜紀は俺と優衣が抱き合っていたのを見た時、どうして泣いたんだ」
「その…陽を優衣に取られちゃったのが悔しくて」
 嫉妬か…女の嫉妬は怖いって言うからな。気をつけないと
「じゃあ、部屋に戻った後に、どうして自慰をしていたんだ」
「悔しくて、悔しくて、悔しかったから」
「その自慰を俺に見られたとき、どう思った」
「恥かしかったけど…」
「けど?」
「嬉しかった」
「見られたことが?」
「違う…私を心配してくれたんだって思って」
「そうか。質問はもう終わり。じゃあ、これから言う事をよく聞いて」
「はい」
「亜紀は弟を手に入れたい。けど、弟を好きになるなんて恥かしくて中々家族の前で弟を誘う事ができないんだ。
 優衣や涼子が積極に俺を誘う姿を見て、羨ましく思うが、亜紀は誰も居ない時にしか誘えない。
 しかし、家族の前でも弟を誘う方法を明日の朝亜紀は見つける。
 {テニスの練習をしたいから手伝って}こう言えば、家族にも怪しがられないし、恥かしくもない。
 誘えさえすれば弟は亜紀の物。亜紀がしたい事を頼めば弟は言う事を聞いてくれるだろう。
 しかし、それでは本当に満足は出来ない。弟がしたい事をさせて初めて満足できるんだ。わかったな」

「はい」
「じゃあ、手を叩くと目が覚める」
 パチン
「じゃあ、大丈夫みたいだし俺下に戻るね。あの事は、誰にも言わないよ」

 優衣と亜紀の暗示が若干被ってしまったが仕方ないか。
 いずれ、暗示内容を変えないといけないな。
 時計をちらりと見ると針は10時を指していた
 まだ10時か…夜はまだまだ長い。さて、3人ともどういう行動を取るのか楽しみだ…

< 第四章完 >

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