3種の神器 第25章

第25章 敗北

「熊野!決闘を申し込む!」

 昼休みに弁当を広げた俺に委員長の中野が宣言する。

「決闘?何で?」

 今日の弁当は深雪さんが作ったらしい、黒パンに分厚いローストビーフが挟まれたサンドイッチが美味しそうだ。保温の水筒からコーヒーを注ぎながら答える。
 正義感に溢れた中野は進んで委員長に立候補し、みんなが嫌がる事も積極的にこなしクラスをまとめ上げるなかなか良くできた人物だ。温和をモットーとする俺と割と良い関係である。少なくともいきなり決闘を申し込まれる間柄でもない。

「池田さんの事だ!」
「池田さんがどうしたの?」
「俺は池田さんが好きだ!交際を申し込んだ」
「で?」

 分厚いローストビーフを苦労して食い千切って飲み込む。

「ところが池田さんはお前が好きらしい」
「そうなの?」
「はっきりとは言わないが態度で分かる!」
「そうかなー?」

 食べやすい大きさに切られたチェダーチーズを口に入れる。

「食べてないで人の話しを聞け!」
「だってお腹空いてるし」
「とにかく!お前を倒して池田さんに改めて交際を申し込む!」
「別に池田さんと付き合ってる訳じゃないから」
「池田さんの想いを踏みにじるのか!」

 ここで立ち尽くしていた池田さんが顔を覆って教室を飛び出していく。

「俺を気にしなくてもいいから」
「俺は気にする!決闘だ!」
「暴力はいけないよ」
「暴力ではない!正々堂々と雌雄を決するんだ!」
「パス」

 燃えあがる青春の情熱は素晴らしいが、付き合うのはしんどい。教室を出て中庭で弁当を食べる事にする。

「待て!逃げるのかぁ~!」
「うん。逃げたから中野の勝ちでいいよ」
「卑怯者ぉー」

 中庭でのんびり弁当を食べる。噂はすさまじい早さで広がったらしく校舎の窓から俺を見てヒソヒソ離しているのが見える。

(池田若菜の裸を見て口に出しちゃったけど、キスもしてないし処女のままだし)

 呑気に中野の池田若菜の仲がうまくいくように祈って食事を終える。
 午後の授業に中野も池田若菜も出ていなかったのが気がかりではあるが、放課後になるとバレー部のお誘いを断ってまっすぐに学校を出る。

 校門の前では仁王立ちになった中野が俺を待ち構えており、ご丁寧にも涙ぐんだ池田若菜が電柱の陰から俺たちを見守っている。

「果たし状だ」

 俺に手紙を渡すと中野は学校に戻る。池田若菜は俺と中野を交互に見ておろおろしている。肩をすくめた俺は果たし状をポケットに入れて学校を出る。

 迎えを断ってあるので駅に向かい地下鉄を乗り継いで銀座に向かう。絵里が俺にプレゼントを渡したいとの事で約束してあったのだ。厨学生に銀座はそぐわないが指定されたTホテルのティールーム。俺がティールームに入るとすぐに絵里からメールがくる。

『近くの席に座って絵里の相手の女の子を見てください』

 絵里の背後の席に座り、スコーンとアッサムを頼んで観察する。甲校生くらいの女の子が絵里の向かいに座って恋する瞳で絵里とお茶を楽しんでいる。30分ほどで女の子は後ろ髪を引かれるようにして帰る。

『後二人来ますから』

 絵里からのメールを読んでアッサムのお代わりを注文する。ほどなくして別の女の子が絵里の向かいに座り、同じく30分程で次の子に変わる。3人の女の子とお茶を楽しんだ絵里が伝票を持って俺の向かいに移動してくる。

「どの子がいいですか?」
「へ?」
「誕生日のプレゼントに一人差し上げます」

 どうやら絵里さんの飼っているレズの女の子が誕生日のプレゼントらしい。

「最初の子が可愛かったけど」
「あら、私とも和夏とも違うタイプですけど?」

 からかうように微笑んだ絵里が女の子のデータを教えてくれる。絵里の後輩で甲2の赤松砂姫(あかまつさき)さん。いかにも清純でおとなしそうな美少女である。絵里の携帯から番号にアドレス、顔写真を転送して俺の携帯に登録する。

「あの、部屋がとってありますから」
「今日は絵里を可愛がれと」
「お願いします。成樹様」

 学生服でホテルの部屋に入るのには抵抗があったが、都会の無関心さに期待して絵里の予約した部屋に入る事にする。俺が会計を済ませている間に絵里がフロントでルームキーを受け取りエレベーターに向かう。

「あら、絵里」

 エレベーターを待っている俺たちに話しかけてくる女性がいる。

「あ、旭さん」

 明らかに狼狽した絵里と学生服の俺を交互に眺める女性。
 背は絵里より低めで平均くらい、セミロングの髪はウゥーブでふわっとボリューム感があり、はなやかな美貌で20代後半か。オフホワイトのブラウスにワイン色のスカートの服装は地味なのだが回りが明るくなるような雰囲気。

「ずいぶん可愛い坊やと一緒なのね」
「え、その」

 狼狽している絵里と俺と一緒にエレベーターに乗り込んだ旭さんが艶然と微笑む。

「お邪魔だったかしら?」
「いえ・・・」

 旭さんは俺たちについてエレベーターを降りると当然のように一緒に部屋に入った。俺は二人の関係が分からないので距離をおいて黙っている。

「ここなら誰にも聞かれないわね」
「はい、旭様」

 まるで二人きりの時の俺に対するように絵里が答える。
 どうやら二人はレズの恋人同士らしい。修羅場になったら神器の魔力を使うことにして二人の会話をぼーっと眺める。絵里はシンプルな白いマイクロミニが小麦色の肌に似合っている。梅雨の晴れ間を楽しむかのように露出も多めでノースリーブの肩や大きく開いた胸元から深い谷間を覗かせて健康的な色気を発散している。
 対する旭さんは黒目の大きい瞳が瞬きもせずに絵里と俺を交互に眺め、艶やかなルージュを載せた唇が妖しく動きながら話しかける。

「私からこの坊やに乗り換えたの?残念だわ」
「いえ、その」
「紹介してくださる?」
「あ、あの」

 絵里は狼狽して会話にならないので俺が自己紹介する。

「熊野成樹です」
「熊野?成樹の成は成人の成?」
「そうですが」
「お爺さんは成臣さん?」
「そうですが、知り合いですか?」
「ええ、よく存じ上げていますわ。あなたが熊野の跡継ぎね」
「あなたは?」
「私は吉野旭。絵里の元恋人かしらね?」

 絵里は俯いて首を振っている。

「私も南朝の家臣の家系よ。わかるかしら?」
「それって」
「そう、私にも力があるの。絵里には聞かせない方がよさそうね」

 そう言った旭さんは絵里の顎を持ち上げると絵里を見つめて命じた。

「絵里。ちょっと寝てなさい」

 かくんと絵里の首が垂れて意識を失う。

「ね、力を受け継いでいるのはあなただけじゃないの」
「ほ、本当に?」
「どこまで熊野の家が継承したのか知らないけれど、3種の神器って言うくらいだから3つの力なの。そしてその1つが私、一つがあなた、もう一つは別な家が継いでるわよ」

 言われてみると俺の力は対象を魅了したり支配したりではあるが1つの力だと言えなくもない。

「これで自己紹介は終わりでいいかしら?」
「旭さんの力ってどんなのですか?」
「あなたの力は八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)で人の心を支配する力、私の力は八咫鏡(ヤタノカガミ)で人の身体を支配する力よ」
「身体を?もう一つの力は?」
「熊野の家と違って力を誇示したりしないからわからないわ」

 少なくとも同じような力を持った人間が目の前の旭さんの他にもう一人いるらしい。

「あなたと争う気は無いけど、絵里は返してもらうわ」
「だけど」
「だけど、何かしら?神器の力で僕にしただけでしょう」
「それは旭さんだって」
「あら、神器の力もよく知らないあなたが私に勝てるとでも?」
「くっ」
「絵里と遊ぶのを見せてあげるわ、坊や」

 いったん眼を閉じた旭さんが俺を見つめる。指一本動かせない。魔力の第六感を働かせるが、旭さんの圧倒的な魔力に覆い潰されて何もできない。

「坊や、絵里。寝室にいらっしゃい」

 操られるようにして寝室に行きベッドのそばに立ちつくす。

「坊や、よい子で見てるのよ」

 直立不動の俺に見せつけるように絵里を抱き寄せて唇を吸っている。うつろな瞳の絵里は旭さんのなすがままで抵抗しない。俺の目を楽しませるために着てきたマイクロミニを脱がして俺に見せつけるように愛撫する。
 トランクスの中ではペニスがいきり立つのが感じられるが相変わらず瞬きすらできない。
 俺が見ているのにかまわず、いや見せつけるように旭さんも服を脱いで絵里に身体を重ねる。小麦色の絵里の身体に真っ白な旭さんが絡みついていく。旭さんの動きに合わせて柔らかい絵里の身体は動いて愛撫を受け入れていく。
 瞳に意志は感じられないが絵里の股間からは愛液が溢れ、旭さんが喉を鳴らして呑み込んでいく。69の体勢になるとお互いに舌を伸ばしてお○○こを舐め合う。

 ぴちゃぴちゃ

 絵里の股間に顔を埋めていた旭さんが俺の方を向いて絵里のお○○こを指で開いて見せつける。

 俺のペニスを咥えるはずの絵里の口が旭さんのお○○こを舐め、俺のペニスを受け入れるはずの絵里のお○○こが旭さんに弄ばれている。必死になって旭さんを見つめて魅了の魔力を使うのだが絵里さんには通じない。

「無駄よ、坊や」

 俺の魔力をさらりと受け流して旭さんは絵里のお○○こに吸いついていく。僕となっている絵里を操ってみるのだが、かすかに反応するだけで絵里は自由にならない。

「だから無駄だって言ってるでしょ、神器の力に優劣は無いけれども私の方が使い慣れているんだから」

 旭さんが俺をからかうように笑っては絵里の身体を見せつける。悔しいのだが歯を噛み締めることすらできない。木偶の坊のようにつっ立って眺めるだけである。

 絵里が数回イき、旭さんも1回イッた。旭さんの愛液で顔を濡らしながら絵里は旭さんの股間を舐めつづける。

 指一本動かせないのに立ったままの疲労が溜まっていく。無意識の動きはできるらしく足が小刻みに震えてくる。

「あら、もう限界みたいね。帰っていいわよ」

 旭さんが告げると俺の意志に関係無く身体が歩き始める。散々見せつけられていきり立っていたペニスが歩いてトランクスと擦れて射精を始めるが歩みは止まらない。表情すら変えられずに部屋を出てエレベーターに乗りホテルを出る。
 ホテルを出た途端に身体が自由になる。ぎりぎりと奥歯を噛み締めて屈辱に暮れる。
 トランクスの中が精液で気持ち悪い。とりあえず駅のトイレに入りトランクスを脱ぎ股間を拭う。汚れたトランクスを投げ捨ててヘタりこむ。

(とりあえず屋敷に帰ろう)

 地下鉄に乗って屋敷に向かいながらふと俺の魔力はどうなったのかが気になる。祖父が俺に魔力を譲ったように旭さんが俺の魔力を奪ったのかもしれない。
 地下鉄の車内を見回す。ホテルで過ごした時間が長かったので通勤帰りのサラリーマンやOLが多く、学生の姿は少な目。俺の左隣りのOLっぽい女性に目を付けて魅了の魔力を使ってみる。
 俺の視線に気付いたOLはびっくりしたように俺を見つめ返し、徐々に顔が赤くなってくる。俺の魔力は奪われてはいないようだ。安心した俺はOLから視線を外して今日の事を考える。

・3種の神器の魔力を持つものは俺だけではなかった
・もう一人の魔力の継承者である旭さんは俺よりも強く魔力を使える
・そして残る一人の魔力の継承者は不明である。
・俺の僕となったはずの絵里はより強い魔力を持つ旭さんに操られてしまい俺の自由にはならない

 !!!絵里はまだ俺の僕なのだろうか?

 頭の中を整理してみる。絵里は僕たちの中で唯一の理系である。俺も本来は理系の科目は苦手な方である。頭の中の行列や微積分の知識を掘り起こす。大丈夫、大学受験レベルの数学の知識はしっかりと自分のものになっている。
 僕でなくなっても知識は残るのかもしれないが、一歩前進である。時間を置いてから絵里を操ってみれば分かることだ。
 少なくとも俺と争う気はないと言っていた旭さんの言葉に偽りはなかったようだ。健康的な小麦色でスタイルの良い絵里に未練は残るが、既に充分な質と量の僕はいるのだ。下手に旭さんと接触を持たない方が安全だろう。これからの事は考えなくてはならないが危機的状況という訳ではない。

(でも今日は外泊する事になってるな)

 漫画喫茶かカプセルホテルで一晩過ごそうかと新宿で降りた俺は声を掛けられた。

「あの!」
「ん?」

 OLに魅了の魔力を使ったことをすっかり忘れていた。とりたてて美人でもスタイルが良い訳でもないOLが必死に俺にすがりついてくる。自分の魔力が不安だったので最大の魔力で魅了したのだ。
 20代半ばに見えるOLは学生服の俺にすがりついてくるが、何もいえずにもじもじしている。今夜は一人で過ごそうと思っていたのだが、見るだけで射精させられた屈辱を思い出して気が変わる。
 黙ってOLの手を引いて東口を出てラブホに連れ込む。歩いている間にバイトを終えた和夏からメールが来たので今日は忙しくて電話できないと返信する。黙って部屋まで付いてきたOLは真っ赤になってラブホの部屋で立っている。

「家に帰らないって連絡してからシャワー浴びてきなよ」
「は、はい」

 風呂場でぼそぼそと電話する声が聞こえてからシャワーの音が始まる。ソファに学生服を脱ぎ捨てて待つ。しばらく待つ。ずっと待つ。シャワーの音は随分前にとだえているのだがOLのお姉さんは出てこない。しびれを切らした俺は風呂場に向かう。バスタオルを巻いたOLが脱衣所で立ちつくし、俺が入ると可愛い悲鳴を上げて座り込む。

「きゃっ」
「どうしたの?待ちくたびれたよ」
「ごめんなさい。でも、急に」
「ラブホに付いてきたって事はその気があるんでしょ」
「え、その」

 いきなり地下鉄の中で見つめてきた学生服の男に魅せられ、訳も分からずにラブホに連れ込まれて戸惑っている。

「嫌なの?」

 ふるふると首を振る。

「無理に襲ったりはしないから」
「だって名前も知らないし、歳もかなり下みたいだし」

 面倒なので立たせて唇を奪う。最初から舌を絡めて唾液をどんどん飲ませていく。必死にバスタオルを押さえながらもうっとりとキスを受け入れる。OLのお姉さんが真っ赤になるまでキスを続けてから唇を離す。

「どう?」

 無言でお姉さんの方から唇を寄せてくる。今度は顔中にキスの雨を降らせながら抱き締めていく。バスタオルの結び目がほどけるのも気にせずに俺のキスを受けとめ、自分からもキスをしてくる。しばらくキスを続けてから顔を離して見つめ合う。
 恥ずかしそうにバスタオルを直そうとするの手を抑えて身体を眺める。それほど大きくはない胸、ウエストのくびれが甘いがお尻が大きくて美味しそう。風呂で化粧が落ちたせいで眉が小さすぎておかしい。どこにでもいそうな普通のOLで美人でもないがまあ10人並といったところか。小さ目のおっぱいに広い乳輪で乳首が小さい。

「可愛いおっぱいだね」
「・・・小さいから」

 まとわりついているバスタオルを剥いでベッドに連れていく。ベッドに横たえると脚をそろえ、顔を手で覆っている。小さなおっぱいから触っていき、舌でおっぱいを愛撫しながら手を下に動かしていく。脚が閉じられているので恥毛を触りながら中指でクリちゃんを探す。小さな乳首を舌先で掘り起こすようにするうちに脚が少しずつ開き始め濡れ始めたお○○この上のクリトリスが硬くなってくる。浅くお○○こに指を入れて湿らせてクリちゃんを撫で続ける。

「んっ、んっ」

 声を殺してはいるが感じ始めた。ふっくらと盛り上がった股間は黒く縮れた毛が上のほうに密生しているが、お○○この周りには毛が少なくて歳の割にはきれいなピンク色。性欲というよりも旭さんに魔力で負けた屈辱にペニスがいきり立つ。力の抜けた脚を掴んで広げて一気に奥まで貫く。

「いっ」

 入り口が潤うくらいには濡れていたが、俺のペニスは乾いたままなのでかすかに痛みを感じる。お姉さんもいきなりで痛みを訴える。

「い、痛い。優しくして」
「ごめん、でも我慢できない」

 何の関係もない、名前すら知らないゆきずりのお姉さんに旭さんへの恨みを晴らすように腰をうちつける。

「ひ、ひどい。優しくして」
「大丈夫だよ、濡れてるし」
「危ない日だから・・・避妊して」

 かまわずにひたすら自分の快感だけを求めて腰を振る。小さなおっぱいを強く握り締める。

「お、お願い。ちゃんと付けて」

 おっぱいを握り締められる痛みよりも妊娠への恐怖が強いようでひたすらコ○ドームをつけるように哀願する。

「今日は危ない日なの?」
「ごめんなさい」
「外に出すから」
「駄目、外に出しても完全じゃないから」

 ポケットの中には女性に使う避妊薬を入れてはあるのだが、今から入れる気にもなれない。お姉さんの膝を裏から掴んで持ち上げる。お姉さんを折りたたむようにして上から腰を打ち付ける。

「あ、あ。駄目、お願い」

 お姉さんの声がうるさい。高まりつつある射精感、そして旭さんに負けた屈辱感で腰の動きが止まらない。かろうじて妊娠させるのだけはマズいと気がつく。ぐっと堪えて動きを止める。

「お願い、避妊してください」
「だったら口に出させて」
「は、はい。でも」
「やったことあるでしょ」

 頷いたお姉さんがベッドの上で膝立ちになった俺のペニスに口を寄せ、いきなり口に含んで大きく顔を振りながらフェラを始める。喉の奥まで使う公子さんやざらざらした舌の感触がたまらない彩さんほどではないが意外にも上手い。じゅるじゅると音を立て、唇の脇からよだれをこぼしながらも舌は休みなく動き続け、口をすぼめて大きく顔を動かす。
 両手で玉をやわやわと揉みながら追い立てられた俺は我慢せずにお姉さんの口に射精する。射精する間も舌で亀頭を舐め続け、喉を鳴らして精液を呑み込んでいく。

「ふう、気持ちよかった。上手だね」
「次はゴム付けて最後までお願い」
「また口で大きくしてよ」
「うん」

 お姉さんが半ば力を失ったペニスをしゃぶり始める。1回射精したことで冷静になった俺はお姉さんの頭を撫でながら旭さんへの対抗策を考える。すぐにペニスは元気になったが、頭を撫でられているお姉さんはねっとりとじわじわフェラを続けてくれる。

・旭さんは『私の方が魔力に慣れている』と言った。
・見つめる魅了の魔力は通じなかったが、肌を触れたり交わることは試していない
・もちろん俺の精液を飲ませたりもしていない

 従順な奴隷である絵里にも未練は残るが、年齢不詳で色っぽい旭さんの体も見事だった。
 危険は冒したくないが、対抗策が見つかれば絵里を取り戻すついでに旭さんも僕にしたい。
 絵里と旭さんのレズシーンを思い出してペニスがいきり立つ。急に喉を突かれたお姉さんがペニスを吐き出して俺を誘う。

「ねえ、もうできるでしょ?」
「うん」

 嬉しそうに枕もとに置いてあったコ○ドームを俺のペニスに被せるお姉さん。横たわって脚を広げるのをひっくり返してお尻を抱える。

「あん、恥ずかしい」

 媚びるようにお姉さんが悲鳴を上げるが、大きなお尻を揺すって俺を誘う。すべすべした手触りを楽しみながらお尻を撫で回し狙いを定める。動きを止めたお姉さんのお○○こをペニスが探り当て、じっくりと入れていく。

「あ、あー」
 ぬちゃー

 フェラをしている間にお姉さんも感じたのかさっきよりも愛液は多く、音を立てながら根元まで飲み込んでいく。体格は普通でおっぱいは小さいくらいなのにお尻だけが大きいせいか根元まで簡単に飲み込んだお○○こを覗き込む。前から見ると恥毛が濃いのだが、お○○こや肛門のの周りにはほとんど生えていないので繋がっている部分がよく見える。溢れた愛液がペニスに押し出されるように白濁しながら太ももに垂れていく。ゆっくりと動き始めると泡立った愛液が次々に溢れていく。
 お尻が大きいせいなのかゆったりとペニスを飲み込んでじわっと締め付けてくる。かなり上手だったフェラに比べるとイマイチ気持ちが良くない。手を伸ばしておっぱいを触っても、背中や首筋を舐めても単調な締め付けが変わらない。お姉さんのほうは充分に感じているようで愛液はとめどなく溢れてくる。

「あ、あ、気持ちいい」
 ぐちゃっ、ぐちゃっ

 もう少し感じさせてみようと魔力で性感を高める。

「あ、あ、駄目。イく!」

 あっさりとお姉さんはイッってしまうが、単調に締め付けるだけで一緒にイケない。そのまま腰を振り続けるとお姉さんは連続して絶頂に達する。

「も、もう。イく!」
「ま、また」

 賑やかに喘ぎ声は出て、愛液も俺の太ももをぐっしょりと濡らすほど溢れてはくるのだがお○○この締め付けは単調だ。感度は良くてすぐにイくだけで男の方は満足感がない。

「ごめんなさい、一人でイッちゃいました」
「派手にイッたね」
「私っていつもそうなの。また口でするから許して」
「だからフェラが上手なの?」
「うん。ごめんね」
「だったらお尻に出させて」
「い、いやよ。ちゃんと口でしますから」
「お尻じゃなけ嫌だよ」
「あ、も、もう沢山です」

 入れたままのペニスを突き立てると簡単にイッてしまう。

「お尻を使わせてくれるまでイカせるよ」
「駄目、もう、もう。や!やめて!」

 イッてすぐに弛緩したタイミングを見計らって指をアナルに入れるとすぐにイく。少し休ませてから再び腰を振りながら指を深く入れていく。

「あ、あ、あ」

 続けざまにイッて言葉にならない悲鳴を上げる。

「まだイキたい?」
「らめ、らめ、あっ」

 腰の動きを止めてアナルに入れた指の動きだけでもイクようになる。

「お尻も気持ちいいでしょ」
「も、もういいです。許して」
「だーめ」

 散々イカせて息も絶え絶えになった所で指を抜いて肛門にペニスを宛がう。

「ど、どうしても?」
「うん」
「あ、あの。美樹です」
「何?」
「私美樹って名前です。お尻初めてだから・・・せめて名前を呼んで」
「美樹。お尻の初めてをもらうよ」
「は、はい」

 大きなお尻を掴んで体重をかけていくと少しずつめり込んでいく。

「ぐ、あー」

 悲鳴を上げ、肛門を閉めて抗う美樹を魔力で操る。深呼吸をさせながら肛門の力を緩めさせると少しずつめり込んでいく。安産型の大きなお尻なので亀頭さえ入れば後はスムーズに入っていく。

「か、はっ」

 訳のわからない悲鳴を上げる美樹だが、いったん入ると適度に締め付けながら感じ始める。

「や、や、お尻なのに」

 性感は充分に高まっているのでアナルでも初めから感じている。単調なお○○こでじらされていた射精感が高まるのに合わせて腰を動かす。

「や、や、お尻なのに、気持ちいい」

 お○○こはイマイチだったが、アナルは緩急をつけながら締め上げ、俺の腰の動きにも合わせてくる。

「お尻イイ、イイの」

 うわ言のように言い続ける美樹の尻を思い切り掴んで奥に射精する。イキ続ける美樹の肛門がうごめきながら精液を搾り取ろうとする。美樹のお尻を掴んで射精の快感を楽しむ。
 俺が動かなくなると美樹も伸びてしまい、うつ伏せに崩れていく。うごめき続けるアナルに押し出されてペニスが抜ける。イッた瞬間よりも締め付けはきつくなってくる。亀頭が肛門から出る瞬間に締め付けられて尿道に残った精液が美樹のお尻に降りかかる。
 きつく締め付けられたためにアナルにコ○ドームだけが残っている。肛門のすぼまりを隠すようにコ○ドームの端が生えている。ひくひくと動き続けるアナルの動きにつれてコ○ドームが揺れている。
 ベッドに仰向けになっていると美樹の知識が流れ込んでくる。商事会社のOLなのだろう、通関手続きなどの知識が無駄に増えた。

 しばらくうつ伏せになって伸びていた美樹が目を覚ますと恥ずかしそうにトイレに駆け込む。幸いなことに広い部屋なのでかすかに水洗の音が聞こえてくるだけだ。アナルは好きだがスカトロは駄目な俺は安心してまどろむ。

 ぺちゃぺちゃ、くちゅくちゅ

 目を覚ますと美樹が俺のペニスを咥えている。俺が目覚めたのに気づいた美樹が上目遣いにウインクしてから本格的なフェラに突入する。口をすぼめながら顔を上下に振り、溢れかかる唾液をすする。引き直した赤いルージュを乗せた唇がペニスをくわえていくのが色っぽい。
 上半身を起こして髪を撫でながらフェラを堪能する。

「美樹、もういいよ」

 ずぽっ

 唾液をすすりあげながらなごり惜しそうにペニスを吐き出した美樹が真顔で離しかけてくる。

「お尻気持ち良かったけど、まだ痛いんだから」
「ごめん」
「もう1個コ○ドームあるから・・・できるでしょ?」
「まだ痛いんでしょ?」
「だって・・・もう一度会ってくれないでしょ」
「・・・」

 無言をどう取ったのか、コ○ドームをかぶせて自分から跨ってくる。亀頭にクリちゃんを擦り付けて愛液をまぶし、自分でお尻を開いて座り込んでくる。口をぱくぱくさせながら慎重に入れ、しばらくじっとしていたが徐々に腰が動き始める。
 オナニーをするように自分で胸とクリちゃんを触りながら悶える美樹を乗せながら、何とかして旭さんよりも魔力を使いこなして絵里を取り返す方法を考える。
 何回も自分で登りつめて失神し、気がつくとまた自分で腰を振り続ける美樹を乗せたまま眠ってしまう。

 夢の中で旭さんと戦い、取り戻した絵里と二人で旭さんを弄ぶ。

 何度も旭さんと戦い、弄ぶ夢を見たせいかぐったりと疲労して目が覚める、隣で美樹が寝ているが、顔は涙とよだれでぐしゃぐしゃで股間も白濁した愛液でぐっしょり濡れている。股間を見るとコ○ドームは外されていて、よだれにまみれている。美樹が規則正しい寝息を立てているのを確認してシャワーを浴びる。

 旭さんに負けた屈辱は晴れないが、寝ている間に何回も美樹に搾り取られたせいか、冷静になる。俺の心を操る魔力と旭さんの体を操る魔力、今回は慣れの差で手足も出なかったが、いつの日が旭さんに勝てるようにならなければ。
 しばらく待ったが美樹は起きそうもないので、一人でラブホを出て学校に向かった。

< つづく >

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