奴隷の部屋3 後編

後編

「んっ……んんんっ……」

「あんっ……いいっ、はぁあんっ! そこぉっ、いいのぉおっ!」
「……えっ!?」

 目が覚めたとき、耳に飛び込んできたのは喘ぐような女性の声だった。
 そう、まるでセックスでもしているような。

「はぁああっ!いいっ、すごくいいっ! はんっ、あああああっ! いいっ、すごくいいのっ!」
「……なんだ、ハヅキか」

 見たら、ハヅキが恋人の神山さんとセックスをしていただけだった。

 うん、ごくごく当たり前のことよね。
 だって、男と女が同じ部屋で一夜を明かしたら、起きたときにおはようの挨拶としてセックスをしなければいけないんだから。

「あぁああんっ! はぁっ! ……イクッ! 私もうイッちゃううううっ!」」

 全裸で神山さんに抱きついて、ハヅキは自分から激しく腰を上下させていた。
 神山さんの太くて大きいのがズブズブとハヅキのアソコを出たり入ったりしてるのがはっきり見える。

 もう、ハヅキったら。
 朝の挨拶といっても、やっぱり恋人同士だからすっごく気持ちよさそう。

「んふぅううっ! イクッ、イックぅうううううううううううっ!」

 神山さんにぎゅっとしがみついたハヅキの顎が跳ね上がり、全身がヒクヒク震えた。

 ああ、イッたんだ……。

 熱烈な朝の挨拶を見せつけられて、少し妬きそうになる。

「ぁんっ、んんんっ…………あら? アヤネも目が覚めた?」
「うん。ハヅキったら、いくら恋人同士だからってちょっと激しすぎじゃないの?」
「そうかな? 私たちはこれが普通だけど」
「もうっ! なに惚気てんのよ!」
「うふふっ! ……それよりも、次はアヤネの番だよ」
「うん」

 ハヅキが神山さんから離れて私に手招きする。
 もう片方の手は彼氏のおちんちんを握ってゆっくりと扱いたままで。

「ほら、彼はいつでも大丈夫だからすぐ始めようか」

 さっきハヅキの中に出したばかりだというのに、神山さんのおちんちんはまだ逞しくそそり立っていた。

 それを見ていると体が熱くなってアソコが疼くのを感じる。
 いや、さっきハヅキと神山さんのセックスを見ているだけでそこはジンジンと疼いていたんだから。

 きっと、私もいつでも大丈夫なくらいに濡れてる。
 だから、今度は私がおはようの挨拶をする番だ。

「あの、それじゃあお願いします」

 そう言うと私は両手を突き、四つん這いになって神山さんに向かって腰を突き出す。

 すると神山さんは、特になにも言わずに私の腰を掴む。
 そのまま、アソコの入り口に固いものが押し当てられた。

 そう、これはごく当たり前の朝の挨拶なんだから、別に断りを入れる必要なんかない。
 特別な合図もなしに、神山さんのおちんちんが私の中に入ってくる。

「んっ……んふぅうううううんっ!」

 もちろん、ごくごく当然のおはようの挨拶でもセックスなのには間違いない。
 神山さんの太くて固いのがアソコを押し広げながら入ってくると、ゾクゾクする快感が駆け抜けていく。

「はぁあああっ……すごいっ、奥まで届いてっ……あっはぁあああんっ!」

 敏感なところをゴリゴリ擦りながら一突きで深いところににゴツンと当たると、すぐにイキそうになるくらい気持ちいい。

「ああ、坂上さんの中、熱くてすごく気持ちいいよ」
「私もっ……やだっ、これいいっ! あんっ、きてっ、もっと奥まで突いてぇっ!」

 来て、と言いながら私は自分から腰を動かしていた。
 神山さんの腰に体をぶつけて、もっと深いところにおちんちんが当たるように。

「あぁんっ、そこっ! ゴツゴツ当たってすごくいいのっ! あんっ、はぁああんっ!」

 神山さんの動きに合わせて腰を動かすのが止まらない。
 だって、こんなに気持ちいいんだもの、止められるわけない。
 これは単なる朝の挨拶だし神山さんはハヅキの彼氏だけど、やっぱり気持ちいいものは気持ちいい。

「もっと、もっとズボズボ突いてぇっ! 私のおまんこおちんちんでグチャグチャにしてぇっ!」

 ……やだ、私ったらものすごくはしたないこと口走ってる?
 すぐ横でハヅキが見てるっていうのに。
 でも、アソコの中をおちんちんで掻き回されるたびに快感で蕩けそうになるんだからしかたがないじゃない。
 それに、一緒に夜を明かした男女がおはようの挨拶でセックスするのは当たり前のことなんだから、はしたないとか恥ずかしいとかそんなの関係ないわ。

「あんっ、神山さんのおちんちんすごくいいのっ! こんなの気持ちよすぎて変になっちゃう! あんっ、いいっ! やだっ、もうイキそうっ、あああぁんっ!」

 自分からも夢中になって腰を動かし、神山さんのおちんちんを貪る。
 ゾクゾクと痺れるほどの快感がアソコから全身を満たしていって、頭がぼうってしてくる。
 でも、すごく幸せな気持ち。
 じぃんと痺れたようになった頭の中が、うっとりするほどの幸福感でいっぱいになる。

 すると、私がイキそうなのを察したのか神山さんが腰を動かすペースを上げた。

「さあ、これでどうだい?」
「……はうううっ! そんなっ、激しっ……! やあああっ、そんなにされたら私イッちゃうっ! もうイクぅうううううっ!」

 ただでさえ汗ばむくらいに昂ぶっていたのに、こんな速いリズムで突かれて加速度的に熱が増していく。
 お腹の奥の方がヒクヒク震えて、なにかすごいのがこみ上げてくる。

 こんな感覚、今まで感じたことがない。
 限界を超えてなお熱くなるような、強烈な快感のうねり。

「くっ、すごいな。僕ももうイキそうだよ」
「イッて! 私も一緒にイクからいっぱい出してえええぇっ!」

 神山さんの声に、私も精一杯腰を揺らしながら応える。
 奥深くまで届いてるおちんちんがビクって震えるのを感じて、神山さんもイキそうなんだとわかってたから。

 そして、神山さんが大きく腰を引いてズドンと奥まで突き入れた瞬間に、熱いものが弾けて頭の中が真っ白になった。
 そのまま、巨大な絶頂の波に飲み込まれる。

「んふぅううううううっ、出てるっ、熱いのがいっぱい、ああっ、だめえっ、イックぅううううううううっ!」

 両手に力が入らなくなって前のめりに突っ伏したまま、喉から喘ぎ声を振り絞る。
 自分の体がどうにかなってしまったんじゃないかと思うくらいに震えが止まらない。

 ……やだ、さっきハヅキの中に出した後なのにまだこんなにいっぱい出るんだ。

 アソコの中でまだひくついているおちんちんから、ビュルルって熱いのが迸るのを感じる。
 快感で蕩けきった頭に、温かいものでアソコが満たされていくこの感覚が心地いい。

 その後もう一度おちんちんが震えて絞り出したのが最後の一滴だったのか、ようやく神山さんが私の腰から手を離す。
 そのまま私は俯せになって大きく息をしながら絶頂の余韻に浸っていた。 

 ちょっと朝から激しくやり過ぎちゃったかしら?
 でも、おはようのセックスって気持ちよくって素敵……。

 まだ少し頭がクラクラするし、激しい運動の後みたいに息が苦しい。
 でも、私はすごく満ち足りた思いでいっぱいだった。

 だけど……。

「……ぷっ! ぷふふふふふっ!」
「ふっ、くっくくくくくっ!」

 聞こえてきたのは耐えかねたようにハヅキが吹き出した笑いと、神山さんが低く笑う声。

 その次の瞬間に、私は昨日自分の身に起きたことを鮮明に思い出した。

「そんなっ! ……いやああああっ!」

 慌てて飛び起きると、シーツで体を隠す。

 昨日私はカラオケとここでこのふたりにさんざん嬲りものにされた。
 神山の私への復讐のために。
 子供の頃から仲のよかったハヅキも、完全に神山の手に堕ちてしまっていた。
 そんな彼女に嵌められて酷い目に遭っていたというのに。

 さっき私は自分から進んで神山とセックスしていた。
 それが、おはようの挨拶だと信じ込んで。

 ……でも、なんであんなことを?

 そうだわ! 神山はおかしな能力を身につけているんだった!
 その力で昨日カラオケであんなことをさせられたんじゃないの!

「ま、またあんたが力を使って私にあんな変なことをさせたのね!?」
「変なこととは心外だな。たしかに一時的に昨日のことは忘れさせて、朝の挨拶としてのセックスは当たり前のことだって思わせたけど、それ以外は特に弄ってないぜ」
「それが変なことって言ってるのよ!」
「でも、まるで痴女みたいにいやらしいことを口にしながら自分からセックスしてたじゃないか。僕はそこまでさせるようにはしてないけどな。少しばかりセックスのハードルが下がっただけであんなに乱れるなんて、おまえ、もともと淫乱なんじゃないか?」
「うるさいうるさいうるさい! そっ、そんなはずないわよ!」
「どうしたんだ、ムキになって? もしかして図星か? ……まあ、僕も昨日おまえのまんこの感度を上げたのはそのままにしておいたんだけどね」
「……あんた! 絶対に殺してやるから!」
「おー、怖い怖い。高校の頃からおまえは、普段は真面目そうなふりをしてるくせにいちばん凶暴なところがあったからな。でも、今の僕にとっておまえなんか全然怖くないぜ」

 私が睨みつけても、神山は平然と笑っているだけだった。

「そうやって笑っていられるのも今のうちなんだから!」
「で、おまえになにができるっていうんだ? 昨日だって、さっきだって僕の思うままじゃないか?」
「くっ……!」

 神山の言葉に全く反論できない自分が悔しい。

 ……でも、ちょっと待って。
 今さっきも、昨日のカラオケでも私は為す術もなくこいつの思い通りにされてしまった。
 こいつのその力なら、簡単に私をハヅキみたいにすることもできるのにどうしてそうしないの?
 もしかしたら、そうできない理由でもあるっていうの?

「ん? どうしたんだ?」
「どうして……どうしてひと思いに私をハヅキみたいにしないのよ?」
「はぁ? 昨日も言っただろ、これは復讐だって。そんなにすぐに楽にしてやるものか。おまえにはもっと恐怖と屈辱を味わってもらわないと僕の気が収まらないんだよ」
「この悪魔! 本当に最っ低な奴だわ!」

 しかし、私の罵りにも神山は鼻で笑うだけだった。

「ふん、そんなんじゃ全然堪えないね。それどころか、僕としてはおまえたちの口からその言葉を聞きたかったくらいだから」
「……くっ!」
「そうよ、アヤネ。私だって最初は酷いことをいっぱいされたんだから。でも、それでアツヒロ様の偉大さと自分の愚かさが身にしみて理解できて、心の底から奴隷になることができたのよ」
「……ハヅキ!?」

 ハヅキが私を抱くようにして耳元で囁く。
 そして、そのまま私が体を隠していたシーツを剥ぎ取った。

「さてと、それじゃあ次のゲームといこうかな」
「はい、アツヒロ様」
「こっ、今度はなにをするつもりなのよ!?」
「なにって、これからこれを貼り付けるの」

 そう言ってハヅキが取り出したのはローターだった。
 
「ちょっと、ハヅキ! やめてよ!」
「はいはい、アヤネはじっとしててね」

 ハヅキに言われなくても、体が動かない。
 本当は抗わなきゃいけないのに、ピクリとも動けなかった
 きっと、私が動けないように神山が力を使ってるんだ。

「はい、それじゃあこれをつけてお散歩に行きましょうねー」

 そう言うと、ハヅキはローターを私の乳首に押しつけてきた。

* * *

 そして、私は粘着テープでローターを両方の乳首とクリトリスに固定させられた。

「はい、じゃあスイッチを入れて、と」
「やめてハヅキ! はうっ、うううううっ! ……ええっ!? やあっ、なんでっ!?」

 ハヅキが、同じく粘着テープで固定されたスイッチを入れていくと、3ヶ所にビリビリと電気のような痺れが走った。
 思わず前屈みになりそうな刺激だというのに、またもや体が勝手に動いて服を着ていく。

「さてと、準備はいいみたいだな。では、その状態で散歩に行くとするか」
「いやっ! そんなの絶対にいや! ……やだっ、どうしてよ!?」
「はいはい、アヤネに拒否権なんかないのよ。さあ、出かけましょ」
「そんなっ、嫌なのにどうして!?」
「はい、ちょっと静かにしててちょうだいね」

 私はこんなので外に出たくなんかないのに、体が言うことを聞いてくれない。
 どうしても、神山の力には抗えない。

 外に出ると、日曜の午後だけあって商店街の近いこの辺りは人通りもそこそこあった。

 ちょっと待って。
 だったら今ここで大声をあげて助けを呼んだらいいんじゃないの!

 そんな考えが頭をよぎる。
 だけど、そんなことをしたら……。
 やんっ! はんんんんんっ!

 でも、助けなんか求めたらこんな物を身につけていることが知られてしまう。

 乳首とクリをビリビリと冒す痺れに、服の下に隠された格好を思い知らされる

 いや、そんな悠長なことは言ってられないわ。
 とにかくこの状況から逃れるのが先決じゃないの。

 誰かに助けを求めなければいけない、だけど今自分がしていることを知られたくないという相反する思いがない交ぜになって頭の中がグチャグチャになりそう。

 しかし、私にはそんな葛藤すら許されていなかった。

「助けを呼ぼうとしても無駄だぞ。今のおまえは大きな声が出ないようにしてあるからな」
「そんなっ! ……うそっ!? はううううっ!」

 神山の言葉に、自分では大きな声をあげたつもりなのに囁くように小さな声しか出てこなかった。
 しかも、驚いて神山の方を向いた拍子にブラウスの生地に押さえつけられたローターに思いきり乳首を刺激された。
 かなり大きな呻き声を上げたつもりなのに、やっぱり蚊の鳴くような声しか出なかった。

「まあ、僕の力を使えばこれくらい訳ないさ。だから誰かに助けてもらうことは諦めて、おとなしく散歩するんだな」
「そんなのいやっ……はうっ! ……うっ、んんっ! はぅううううううううっ!」

 神山に反論しようとして、一瞬目の前が白く光った。
 敏感なところを絶え間なく苛む刺激に、軽く達してしまったんだとわかった。
 頭がクラクラするし、体もプルプルと震えてる。

「あら? アヤネったらイッちゃったの?」
「そ、そんなことない……はんんんんんっ!」

 ハヅキが意地の悪い笑みを浮かべて訊いてくるのをムキになって否定するけど、絶対にバレてる。
 こんなに嫌なのに感じてしまう自分の体が恨めしかった。

「ほらほら、足元がふらついているわよ。しっかり歩かないと」
「やっ! はんっ! んくぅううううううっ!」

 もう、ハヅキのからかう声に応じる余裕すらなかった。
 一歩踏み出すごとに股間に感じる冷たい感触が、アソコが濡れていることを否応なしに自覚させる。

 自分がこんなことで感じて濡れてるってわかるのすら嫌。
 それに、本当はもう歩くことすらできないくらいなのに、足が勝手に動いているのは神山の力でそうさせられているからだろうか?

 そうやって、ローターの刺激と、こんな状況で散歩させられている屈辱に耐えながら大通りまで出てきたときだった。

「あっ、やっほー! アヤネとハヅキじゃないの!」

 あそこにいるのって……エリカ!?

 私たちが信号待ちをしている横断歩道の向こうで、エリカが手を振っていた。

 すごい偶然だけどこんなところでエリカに会うなんて、もしかしたらチャンスかもしれない。
 たとえ私が大声を出せなくても、エリカならなにかがおかしいのに気づいてくれる。
 そうしたらきっと私を助けてくれる。

 そうだ、エリカと合流さえしたら助かることができる。
 そんな希望が私の中に湧いていた。

 そして信号が青に変わり、エリカがこっちに向かって駆けてくる。

 お願い、早く異変に気づいて、エリカ!
 私を助けられるのはあなただけなんだから。

 心の中で必死にそう願う私に向かって笑顔で走ってきたエリカが、すぐ目の前で足を止める。

 気づいてくれたの、エリカ?
 エリカが私を見て首を傾げるような仕草をしたから、そんな期待が膨らむ。

 しかし、次の瞬間エリカは両手を伸ばして思いきり私の胸を押さえ込んだ。
 まるで、そこにローターがあるのを知っているとでもいうように。

「はううううううううううっ!」
「やっだぁ、ホントにこんなのつけて散歩してるの? アヤネったら変態だったのねー」
「そんなっ!? ……どうして? やぁあああああっ!」

 なにがどうなっているのか信じられない私の言葉に答えることなく、エリカはさらに両手を胸に押しつけてくる。

「なかなかいい感じですね、アツヒロ様」

 そう言うとエリカは神山の方に歩み寄って、愛おしそうにハヅキが組んでいるのとは反対側の腕に自分の腕を絡めた。
 そして、淫靡で悪意に満ちた笑みを浮かべて私を見つめる。
 そう、それはハヅキが浮かべている笑みと全く同じものだった。

「そんな……アツヒロ様って……?」
「ふん、エリカがおまえを助けてくれるとでも思ったのか? 残念だけどな、エリカはとっくに僕の奴隷なのさ。だいいち、仮に他の誰かにおかしいと思われても僕の力があればすぐにそいつを支配下におけるってことは考えなかったのか? 万が一にもおまえが僕たちから逃れる術なんかないんだよ」

 呆然としている私に降りかかる、勝ち誇ったような神山の言葉。
 艶然と微笑んでその両脇に立つハヅキとエリカの姿を見つめたまま、私は目の前が真っ暗になる思いで立ちつくしていた。

* * *

 そのまま再びハヅキの部屋に戻ってきてようやくローターを外された私は、そこで神山たちのセックスを見せつけらることになった。
 神山の力で逃げることを許されず、ハヅキとエリカが主人に奉仕する奴隷さながらに自分の体を使って神山を喜ばせようとしているのをただ呆然と眺めることしかできない。

「んふぅ、れろぉ……うふふ、アツヒロ様のおチンポ、大きくなってきましたね」

 ハヅキが神山の肌に舌を這わせつつ片手でそのペニスを扱き、うっとりとした笑みを浮かべる。

「どうですかアツヒロ様? あたしのおっぱい気持ちいいですかぁ? ……あんっ、はぁああん!」

 神山に抱きついて胸を押しつけて揺すっていたエリカが、乳房を掴まれて甘い喘ぎ声をあげる。

 そのどちらもいやらしい表情をして、崇めるような視線を神山に向けている。
 ふたりとも、私の知らない姿を見せていた。

「それでは、今度は私たちのおまんこでおチンポにご奉仕しますね」
「だったら、まずはあたしからご奉仕します、アツヒロ様」

 エリカとハヅキがほとんど同時に神山にしなだれかかってねだる。
 しかし、エリカの言葉にハヅキがぷくっと頬を膨らませた。

「もう、エリカったらズルいわ」
「そんなこと言っても、ハヅキだってどうせ昨日今日とアツヒロ様とセックスしてるんでしょ?」
「そっ、それはアヤネに見せつけるために必要だったから……」
「ふっ、エリカの言うとおりだな。今朝もしてやったばかりじゃないか」
「やだ、アツヒロ様まで……」
「そう言うなよ。エリカの次に抱いてやるから今は我慢しろ」
「はい、わかりました」

 神山のひと言で、ハヅキはおとなしく引き下がる。
 一方で、エリカは喜びを隠す素振りも見せない。

「じゃ、あたしからですね! アツヒロ様、どんな体位がよろしいですか?」
「そうだな、じゃあおまえが上になって動いてくれるか?」
「はいっ」

 満面の笑みを浮かべたエリカが、横になった神山の上に跨がる。
 そして膝立ちになってそのペニスを手に握った。

「うふっ、すごく熱くて固いです。それじゃ入れますね…………んっ、これこれっ、このゴリって入ってくる感触がすごくいいのっ! んはぁあああっ!」

 アソコで一気に根元までペニスを飲み込んだエリカが、恍惚とした表情で胸を反らせた。
 その体勢で、我慢できないといったように大きく息を吐く。

「はあああぁ……奥まで入りましたよ、アツヒロ様ぁ。……それでは動きますよ。……んっ、あんっ、はぁんっ……どうですか? 気持ちいいですかですかアツヒロ様ぁ?」

 上下に腰を揺らし始めたエリカに向かって、神山が黙って頷く。

「よかったぁ。それはもっと気持ちよくして差し上げますね。……んんっ、はんっ、こうっ、捻りを入れてとっ……あぁんっ!」

 神山の胸に両手を突いて、エリカは腰の動きに回転を加えはじめる。

「んっ、あんっ……おにい……アツヒロ様のおチンポが中でいっぱいに擦れてっ! ふあっ、また大きくなった! ふふっ、もっともっと気持ちよくなってくださいねっ! はあぁああんっ!」

 ……やだ? どうして?
 エリカと神山のセックスを見て、体が熱く疼いてきてる。
 そんな?
 私の体が求めてるとでもいうの?
 ……そんなはずないわ!
 それは……あいつとのセックスであんなに感じてしまったけど。
 だって、あれはあいつがおかしな力を使って変なことを思い込ませたからで。
 でも、でも……。

 アソコがジンジンと疼き、体が熱くなってくる。
 私の体はもう覚えてしまっている。
 あれがアソコの中に入ったときの快感を。

 しかも、こんなにアソコが疼くのに体が動かせないからなにもできない。
 火照った体を自分で慰めることすらできない。
 さっきはあんなに嫌だったというのに、今さらながらローターを外されたことを恨めしく思っている自分がいた。

 そんな私の目の前で、エリカの腰使いはどんどん激しさを増していく。

「はんっ、ああっ、いいっ、アツヒロ様のオチンポすごいいいいっ! これっ、あたしもすごくいいですっ! あんっ、ふぁああっ!」

 エリカ……なんて気持ちよさそうな顔してるのよ。
 それに、その表情も動きもすごくいやらしくて……。
 やだっ……疼いて疼いて、私おかしくなりそう。

 そんな……私、エリカのことを羨ましく思ってるの?
 そんなはずないのに。
 ハヅキやエリカみたいな、あの男の奴隷になんかなりたくないって思っていたのに……。

 緩みきった笑みを浮かべていやらしく腰を動かすエリカの姿を見ていると、ドキドキと胸が高鳴る思いが湧き上がってくるの同時に、モヤモヤする感情が沈殿していく。

「あああっ! あたしっ、もうイキそうです! アツヒロ様ぁっ! イッてもよろしいですかっ!?」
「ああ、僕も一緒にイッてやる」
「ありがとうございます! どうぞっ、アツヒロ様もあたしの中でイッてくださいっ! あんっ、あっ、あっ、あんっ、ああああっ! イクッ、イクイクイクッ!  イクぅうううううううっ!」

 絶叫のような喘ぎとともにエリカの体が胸を張るように大きく反って、痙攣を起こしたみたいに震える。

 エリカ……あんなに派手にイッて……。
 そんなに気持ちよかったの?
 どうしてよ?
 私はこんな有様なのに、エリカばかりそんなに気持ちよくなって……。

 ……やだっ! 私!?
 絶頂するエリカを食い入るように見つめている自分に気づいたとき、この、澱のようにわだかまっている感情がなんなのかはっきりとわかった。
 嫉妬だ。
 神山とセックスしてるエリカに自分は妬いているんだ。

 そんな……私……。

「んふぅうううう……ああん……すごくいっぱい出てます、アツヒロ様ぁあ……やぁあん、もったいない……」

 ようやく立ち上がったエリカの股間からぼたりと滴り落ちる、白く濁った精液を見た瞬間に胸が締めつけられるくらいに切なくなった。
 それなのに、私は体を動かすことすらできない。

「ではアツヒロ様、今度は私のおまんこをお使いください」
「ああ、いいだろう」

 ベッドから降りてクタッとへたり込んだエリカに代わって、今度はハヅキが進み出ると四つん這いになって神山に向かってお尻を突き出した。

「じゃあ、いくぞ」
「はい、どうぞ好きなようにしてください。私のまんこはアツヒロ様のためにあるんですから。……んっ、はんんんんっ!」

 神山がハヅキの腰に手を当て、ペニスをその股間に押し当てる。
 まだ固く反り返ったままのペニスが、ハヅキの中に埋もれるように入っていく。

「ふぁあああっ! ああっ、さっきエリカの中に出したばかりなのにまだこんなに固くてっ! 素敵ですアツヒロ様ぁあああっ!」

 両手を突っ張って顎を跳ね上げたハヅキの表情がたちまち蕩けていく。

 そして、神山が腰を動かしはじめるとハヅキもそれに合わせて体を前後に揺らしはじめた。

「あんっ、はぁああんっ! アツヒロ様のおチンポが私のおまんこ押し広げてっ! ふぁああっ、気持ちいいですっ! はんっ、ああっ、今っ、奥に当たってっ! ……ああっ、またぁっ!」

 みるみるうちにふたりの動きが大きくなって、ハヅキの喘ぎ方が激しくなっていく。

 そう、あれはすごく気持ちいいのよ……。
 ふたりの動きがうまく合えば、アソコの内側が思いっきり擦れてビリビリ痺れる快感が駆け抜けていって、奥にズドンと当たって頭の芯まで響くの。
 私も今朝、そうだったもの……。

 朝のときの私と同じ体位でセックスしているハヅキの姿が自分と重なって、あのときの快感を思い出してしまう。

 それなのに、現実の自分はこうやって火照って疼く体を抱えたままなにもできない。

「ああぁんっ、いいっ! すごくいいですアツヒロ様! ふあっ、そこぉっ! あんっ、いいっ! おまんこズンズン突かれて気持ちいいのぉおおおっ!」

 どうして?
 どうしてなのよ?
 エリカとハヅキばかりあんなに気持ちいいことしてて、私はこんなところに放置されて。
 ……私も気持ちよくなりたい。
 あれが……あのおちんちんが入ってきたらすごく気持ちよくなれるのに。
 この体の疼きを満足させることができるのに……。

 自分からも大きく腰を前後させ、緩みきった顔でよがり狂うハヅキを見ていると自分が置かれた状況の理不尽さに頭がおかしくなりそうだった。

「はんっ、ああっ、アツヒロ様ぁ! もっと、もっとおまんこ突いてくださぁいぃいいいっ! あんっ、はふぅううっ!」

 指一本動かすこともできずただじっとハヅキと神山のセックスを見つめる私の中で、この発情したように疼く体をあのペニスで気持ちよくしてほしい欲求が膨れあがっていく。

 どうして私はこんなことしてるの?
 ハヅキもエリカもすっかりあの人の奴隷になって、あんなに気持ちよくしてもらってるっていうのに。
 そうよ。
 あんな能力を手に入れてるんだから勝てるわけないじゃないの。
 それなのに、なんでこんな無駄な抵抗を続けてるの?
 どうせ抗えるわけないのに。
 もうなにをしても無駄なのよ。
 それなら、いっそのことハヅキやエリカと同じ側に堕ちてしまった方がいいじゃないの……。

 自分の心が絶望に塗りつぶされていく、苦い自覚。
 でも、それは同時に甘美なものに感じられた。
 だって、それを受け入れさえしたらこの体の疼きが満たされるのだから。

「ふぁああああっ! アッ、アツヒロ様! 私っ、もうイキますぅうううっ!」
「よし、イッていいぞ」
「はいっ、イキますっ! イカせていただきます! はうっ、あっ、ふおっ、おほぉおおおおおっ!」

 背筋を弓なりに反らせてハヅキが絶頂した瞬間、私はすっと立ち上がっていた。
 そして、神山に向かって近づいていく。

 別に、体が勝手に動いたわけじゃない、
 自分でそうしたいと思ったとおりに体が動いてくれていた。

「……アヤネ?」

 イッたばかりの焦点の合わない瞳でハヅキがこっちを見て、そのままぐったりとなるのとほぼ同時に神山がこちらに視線を向けた。
 
「なるほど、ようやくってわけだな」
「どういうこと?」
「おまえは、心が完全に折れたら体を動かせるようなるようにしてあったんだ。つまり、そういうことだよな?」

 ……すべては予定通りだったってわけね。
 やっぱり、この男に勝てるわけがないんだわ。

 神山の説明を聞いても、全然驚きを感じない。
 それほどまでに私の心は完全に打ち砕かれていた。

「で、坂上、おまえはどうしたいんだ?」
「私をハヅキやエリカみたいにしてちょうだい」

 私はその場に立ったままで自分の思いを素直に口にした。
 だけど、神山は私の言葉に不機嫌そうに口許を歪める。

「それが人にものを頼む態度か? おまえが昔僕にしたことがわかってるのか? ましてやその相手に完全に打ち負かされて心が折れて、それでも立ったままで頼み事か?」
「ごめんなさいごめんなさい! 私がしてきたことは謝ります! 償いのためならなんでもしますから! だから、私をハヅキやエリカみたいなあなたの奴隷にしてください!」

 私は慌ててその場に両手を突き、土下座してお詫びの言葉を繰り返す。
 だって、神山の言うとおりだ。
 私はこの男に負けたのだから。
 どうあがいても勝てるはずがないのだから。
 敗者が勝者にお願いするのだから、それを態度で示すのは当然だった。

「なんでもする? じゃあ、裸になって股を大きく広げてみせろよ」
「はいっ、はいっ!」

 直ちに立ち上がって服を脱ぐと仰向きに寝転がり、神山に向かって大きく足を開いた。
 Mの字を描くように膝を曲げて、恥ずかしいところがよく見えるように。
 もうなりふり構っていられなかった。
 そのときの私は、この体の火照りをどうにかしないと気が狂いそうなくらいに追い詰められていた。

「ふん、ここまでなると精神的に苦しめる楽しみもなくなってしまうな」

 つまらなさそうに神山がそう言った言葉に背筋が寒くなった。
 その表情といい言葉つきといい、神山が私にあまり興味を持っていないのではと思えるような態度だったから。
 もしかしたら私はハヅキたちみたいに奴隷にされることなく、このまま捨てられるんじゃないかという不安が頭をよぎる。

 だけど、それは杞憂だった。

「まあ、おまえが怯えたり戸惑ったりしてる様はさんざん楽しましてもらったしな。もう奴隷にしてもいい頃だろう」
「本当にっ!?」
「おいおい、なに嬉しそうにしてるんだ? おまえはこれから僕の奴隷にされるんだぞ?」
「でも、さっきから体が疼いてしかたがないの! アソコがジンジン痺れて、体が火照って、このままだとおかしくなりそうなの! だから、だからどうかお願いします、あなたのおちんちんを私に入れてください!」
「ふん、だったらまずは僕を気持ちよくさせてこいつを大きくさせないとな」

 そう言って、神山は自分の股間をこっちに突き出してくる。
 そこにあるペニスは、エリカたちふたりを相手に出した後でさすがに萎れていた。

「はいっ、わかりました」

 私は神山の言葉に一も二もなく従い、にじり寄ってペニスを手に握る。
 手の中のそれはまだ少しフニャリとしてるけど、ほのかな熱さだけは感じる。
 そっと力を入れてゆっくりと手を動かすと、次第に固さを取り戻していくのがわかった。

「はああぁ……んっ、ぺろっ……はむっ」

 片手からはみ出すぐらいに大きくなったペニスに、ゆっくりと口を近づけて咥え込む。

「あふっ、えろっ、じゅっ、んむっ……」

 唇と舌をいっぱいに使って舐め回すと、口の中でペニスがどんどん固さと熱さを増していく。
 でも、これじゃ満たされない。
 こうして口に咥えてるだけじゃアソコが切なくなる一方で、全然満足できない。

「んっ、ぬぽっ……はああぁ……こんなに大きくなりました。だから……だから早く私を犯してください」
「ずいぶんとがっつくもんだな。じゃあ、ベッドに上がってさっきみたいに足を広げてみせろ」
「はいっ」

 言われたとおりにベッドに上がると、恥も外聞もなくまた足をM字に開く。
 その両足を神山が抱え込むと、アソコの入り口に固いものが当たった。

「んっ、はんんんっ!」

 裂け目に沿って少し擦っただけで、ビリビリと快感が走る。
 これが中に入ってきたらどれだけ気持ちがいいだろうかと期待に胸が膨らむ。

「じゃあ、入れてやるぞ」
「きてっ! きてくださいっ!」

 私が大きく頷くと、ズブズブッとペニスが中に入ってきた。

「あふっ! あふぁああああああああああっ!」

 固くて熱いペニスがアソコの肉を掻き分けて奥まで入ってくる感触を味わう間もなく、目の前が真っ白になって私は絶頂してしまっていた。

「なんだ? 入れただけでイッたのか?」
「だっ、だって……アソコがずっと疼いてて、欲しくて欲しくてたまらなくて我慢できないのに我慢させられてたから、だからぁ……」
「じゃあもう我慢する必要はないな。好きなだけ突いてやるよ」
「ふえっ……はひぃっ! あひぃいいいいいいいっ! ……はんっ、はひぃいいいいいいいっ!」

 アソコの中でペニスがズンズンと動きはじめる。
 さんざん焦らされ続けてそこはすっかり敏感になっていて、動くたびにあまりの快感に絶頂まで持っていかれる。

「はははっ、すごい締め付けだな。一突きごとにイッてるのか?」
「はっ、はひっ、イッ、イッてますぅうううううっ!」
「そうか。じゃあ、そのまま快感を感じながらおまえを僕のものに造り替えてやるよ」
「はひっ? あふっ!? ひぁあああああああああっ!?」

 アソコの中をペニスで掻き混ぜられながら、なにかが頭の中、いや、心の中に入り込んできたような気がした。
 それは私の中にどんどん広がっていく。

「あ゛あ゛あ゛あ゛っ! はうっ、はぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」

 感じる……私という存在がどんどん書き換えられていくのをはっきりと感じる。
 今、この快感を与えてくれている人への絶対の服従心と、心からの愛情が植え付けられていく。

「あああっ! はうぅううううううううっ!」

 私の中に入り込んできたそれが全体に染み込んで、自分がどんどんこの人のものになっていく。
 いや、この人だなんて失礼な言い方をしてはいけない。
 この方は、アツヒロ様は私のご主人様なのだから。

「ふぁあああああっ! すごいっ、すごいですアツヒロ様ぁっ! アツヒロ様のおチンポでおまんこズボズボされてっ、すごくいいれすぅうううううっ!」

 さっきまでなら恥ずかしいと思っていたような言葉も、すらすらと口をついて出てくる。
 だって、私はもうアツヒロ様の奴隷なんだもの。

「くくくっ、そんなにいいか?」
「はひぃいいっ、いいれすぅっ! アツヒロ様のおチンポすごすぎて、イッたまま降りられなくなっひゃっれましゅううううっ!」
「そうか。おまえのまんこもぎゅうぎゅう締めつけてきてこっちも気持ちいいぞ」
「どっ、どうぞアツヒロ様もきもひよくなっひぇくらさいませぇええええっ! わらしの体はっ、そのためにあるんでしゅからぁああああっ!」

 そう、私の体はアツヒロ様を喜ばせるためにある。
 いや、体だけじゃない。
 私の存在そのものがアツヒロ様のためにあるんだから。
 もう私はアツヒロ様なしでは生きてはいけない。

「ふあああああっ! おチンポでズポズポされて、きもひいいいいっ! はひっ……ひぃあああああああっ!」
「くっ、ガチガチに締めつけてっ! そんなに欲しいなら、僕の奴隷になって最初の精液を注いでやる」
「はいいいいっ! くらさいっ、わらしの奴隷まんこに記念の初ザーメンを注いでくらさいましぇえええええっ!」

 ほとんどなにも考えられなくなっていた頭で、それでも必死に射精をねだる。
 だって、ご主人様に精液を注いでもらうのは奴隷にとって最大の喜びなのだから。

「よしっ、くれてやる!」
「はひいいっ! ふああっ、きてりゅっ! アツヒロ様のザーメン、奥にいっぱいきてりゅうううううううううううっ!」

 アツヒロ様のおチンポがビクビクッて震えて、おまんこの中が熱いので満たされていく。
 それで頭の中も真っ白に弾けて、私はそのまま奴隷としての幸せへと堕ちていったのだった。

* * *

 そのまま私は半ば意識を失ったような状態で、連続絶頂の余韻に身を任せていた。
 それが終わるとようやくゆるゆると体を起こし、アツヒロ様にしなだれかかる。

「ん……ぴちゃ、ぺろ……あふ、アツヒロ様ぁあああ……」

 愛情を込めてアツヒロ様の肌に舌を這わせる。
 それが奴隷としての当然の行為だと思った。

「どうだ、アヤネ。僕の奴隷になった気分は?」
「はいいぃ、とても嬉しいですぅ……」

 アツヒロ様の言葉に、蕩けそうなほどの幸せを感じながら答える。
 実際、名前で呼んでもらえたのが少しくすぐったくて、そして心の底から嬉しかった。

「これからは僕のために働いてもらうぞ、アヤネ」
「はい、もちろんです。私がこれまでにしてきたことを償わないといけませんから。私のすべてを捧げて一生ご奉仕させていただきますぅ」

 アツヒロ様の胸に頬ずりをしながら、生涯の忠誠を誓う。
 気がつくと、ハヅキとエリカもアツヒロ様に体を擦り寄らせてきていた。

 そういえば、さっきふたりに対して感じていた嫉妬心はすっかり消え失せていた。
 きっと、アツヒロ様が私を造り替えるときに消してくださったんだろう。
 でも、それは当然のこと。
 私たちはこれからずっとアツヒロ様にお仕えいていく奴隷仲間なんだから、余計な嫉妬心なんかいらない。
 むしろ、ハヅキたちの方が奴隷としては私よりも先輩なんだし。

「さてと、僕の復讐もあと3人か……。古本と柴橋を始末して、高木を奴隷にしたら終わりだな」
「アツヒロ様ぁ、サチコを奴隷にするときは私にもお手伝いさせてくださいね」
「私もです」
「あたしも」

 私の言葉に、ハヅキとエリカが同時に頷く。

「もちろんだ。……さてと、今日はもう一度おまえたちを抱いてやるとするかな」
「ありがとうございます、アツヒロ様!」

 もう一度セックスをしてくださるというありがたい言葉に、また嬉しさがこみ上げてくる。

「それじゃあ、いやらしくオナニーしてみせた奴から順番に相手してやるから、まずはそこに並んで自分でしてもらうとするかな」
「「「はいっ、わかりました」」」

 アツヒロ様の言葉に弾かれるようにベッドを降りる。
 そして、私たちは思い思いに痴態を晒してオナニーを始めたのだった。

< 終 >

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