オイディプスの食卓 第21話

第21話 パーティの後

「睦都美さん、いいですか?」

 そして夕食後の空き時間に、僕は睦都美さんの部屋を訪れていた。

「はい?」
「『メイド人形が欲しい』」

 人形となった睦都美さんに部屋に上げてもらう。
 相変わらずきれいに整頓された部屋。一応は家族の暮らすこの家で、ここだけが他人の気配をさせている。
 彼女はいつも他人行儀で、同居して3年にもなるけど知らないことの方がずっと多い。
 部屋の真ん中で、置物のように固まって立つ彼女は、あらためて見るまでもなく美人なんだけど、どこか作り物めいて見えるというか、現実感をあまり感じさせない。
 心が通じ合ったことがないから、親しみも湧かない。肌を合わせてその体の気持ちよさを知り、欲情だけで僕は彼女と繋がっている。僕はまだ彼女のことを全然知らなかった。
 僕が今日、彼女の部屋に来たのは、さっきの王様ゲームで彼女のオナニーネタを聞いたからだ。
 鮮烈で刺激的な彼女の告白が、心に引っかかっていた。

「『着せ替え人形が欲しい』」

 僕の命令を聞いて、ぴょこと睦都美さんが頭を下げる。
 そしてまたタンスの衝立の影で着替えを始め、僕のところへ戻ってくる。
 なんと、プラグスーツ姿で。

「……そういうのもイケちゃう人なんだ……」

 まあアニメとしては僕も知ってるくらいには有名な方なんだろうけど、それでも睦都美さんがそっち系のコスプレに興味を持つとは思わなかった。
 体にぴったりとしたスーツを着てモデルっぽいポーズを決める睦都美さんは、相変わらず無表情だけど、なんとなくノリノリにも見える。
 僕はできるだけ低い声を出して言う。

「準備は出来たか、睦都美?」
「はい、司令」

 やはりノリノリか。
 じゃあ、しばらくは付き合ってあげよう。
 
「それでは検査を始めるぞ。ベッドに横になるんだ」
「はい」

 仰向けになり、睦都美さんは目を閉じる。
 髪型も本物に似てるし、雰囲気もある。なんだか僕もドキドキしてきた。
 でも、これはエッチなことだけが目的じゃない。検査と称してプラグスーツがぴったり貼り付いたおっぱいもとりあえず揉んだりしているけど、それだけじゃないんだ。

「では睦都美。私の質問に答える」
「はん、んっ、はい、司令」
「お前は本部に召集される前、どこにいた。じっさいの記憶に基づいて答えろ」
「はい、んっ、私は、んっ、本部に呼ばれる前は……世田谷のアパートにいました」
「そこでお前は何をしていた? 働いていたのか?」
「んっ、はい、会社勤めを、していました。あっ、そこは、んっ……」
「どこの、何という会社だ?」
「それは、あの、あっ―――」

 睦都美さんの口から、父さんの会社名が出た。
 予想はしていた。
 彼女のオナニーネタは、社長や重役たちにレイプされる自分だったから。
 そして社長の描写があまりにも父さんと似すぎていたんだ。

「睦都美、脳波が乱れたぞ。そこで何か事件でもあったのか?」
「あぁ、何も、司令にお聞かせするようなことは、何も、んんっ」
「言うんだ、睦都美。私に隠し事は許さん」
「あぁッ!? い、痛い……」
「一体何があった。どうしてお前はここに来た。最初から言うんだ。お前の過去を、人生を、洗いざらい私に報告しろ」
「司令……んっ、はい、司令のおっしゃるとおりに……っ」

 コスプレで、しかもアニメのキャラクターを借りる形で、僕は初めて彼女の生い立ちを知る。
 睦都美さんの家庭も複雑だったそうだ。
 本当の母親が出て行った後、父は子連れの女性と再婚した。生来おとなしい性格だった彼女は再婚に反対したりはしなかったが、継母と義兄はどこか陰険な感じがしてあまり好きではなかったそうだ。
 不仲というほどでもなく、適当な距離を置きながら数年がすぎた。睦都美さんは友達は多くなかったが成績はよかった。だけど義兄はそれほどでもなく、悪い友達とも付き合うようになっていったそうだ。
 両親もどんどん暴力的になっていく義兄に手がつけられず、継母にいたってはそんな義兄の味方で、素行が悪くなった原因を睦都美さんのせいにするようなことを言うようになっていく。
 そして最初の悲劇が起こる。両親が揃って出かけた夜、義兄が部屋に侵入して睦都美さんをレイプした。
 睦都美さんはそのときまだ処女で、義兄はそんな睦都美さんをあざ笑い、「勉強しかできない女」「俺のオナホにしてやる」と言って一晩のうちに何度も犯したそうだ。
 もちろん睦都美さんは帰ってきた両親に訴えたが、そこでまた継母に信じられないことを言われる。
 「あんたが誘惑したんでしょう」と。
 愕然とする彼女に、父親は目をそらすだけだった。父は弱い人間だったが、そこまでとは思ってなかった。出て行った母親が愛想をつかす気持ちも理解できた。
 家庭内レイプはますます増長する。義兄は大学を出ても就職せず、家に居座って睦都美さんや父親を奴隷のように扱った。そのうち継母も家事を睦都美さんに押しつけるようになった。睦都美さんは継母や義兄に呼び出される以外の時間は自室に引きこもり、息を殺して過ごしていた。我慢していればいつかどうにかなって助かると、根拠もなく漠然と助けを待つ毎日だった。自分の父に似て心が弱いのだと、彼女はそのうち自覚した。
 そして、彼女が高校を卒業する数日前、義兄は複数の仲間を家に連れてきて、睦都美さんを集団でレイプした。
 マワされながら彼女は、必死で喜んでいるふりをした。そうしないと義兄が怒るからだ。演技のはずだった。しかし数時間もマワされているうちに、彼女は自分が演技しているのか本気なのかわからなくなっていく。気がつけば自分から腰を振っており、喘いでいたそうだ。
 父親に見られていると知らずに。

「……それから、どうなったんですか?」

 いつしか僕も素の口調になっていた。
 睦都美さんは、自分の壮絶な過去を淡々と語っていく。

 ようやくその意気地なしの父親も動いてくれたそうだ。別れた妻に泣きつき、睦都美さんを引き取ってもらう段取りを決めてきた。
 そして「二度と帰ってこなくてもいい」と言って、母親の元へ送り出してもらった。その後、父方の家には一度も帰ってないそうだ。
 母親も再婚していたが学費を出してくれるくらいの余裕は持っていた。一年、その家で勉強して大学に合格した。一流の大学だ。アパートも借りてもらって、一人暮らしも始めた。
 本来の生活を取り戻し、彼女なりに学校にも慣れていった。友達らしい人も出来て、男性にも声をかけられるようにもなったが、男性経験にろくなものしかないせいで恐怖しか感じなかったそうだ。
 しばらくは平穏な日々。だけどまた、最悪の巡り合わせがやってくる。
 義兄と一緒に自分を犯した男にばったり出会い、アパートまで尾行されてしまった。
 過去を知っているその男に睦都美さんは抵抗できなかった。男性に押し倒されると、それだけでもう何もできなくなってしまう女になっていた。
 男はたびたびやってきては彼女を犯すようになっていた。嫌で嫌で仕方なかった睦都美さんも、そのうちセックスされるだけならいいか、と思うようになり、その生活にも慣れていった。ご飯を作って食べさせたりすることもあったそうだ。
 でも、やがてそれだけでは済まなくなっていく。男はそのうち、金も無心するようになってくる。無いと断ったら、次の日、知らない男を連れてきた。そしてセックスの相手をさせられた。
 次々に知らない男が増えてくる。高校生や中学生くらいの男の子の相手もさせられるようになった。自分の部屋が「ヤリ部屋」と呼ばれていることもそのうち知った。日替わりで男が来るようになり、自分が犯されている横で次の男が待つような状態にまでなった。
 ある日、久しぶりに様子を見に来た母親に、「あんた、大丈夫?」と聞かれる。自分がどもっていることと、人と視線が合わせられないようになっていることを、母親に指摘されて初めて気づいた。大学にもまるで行っていないことも。
 湿気った布団と、そこらに散乱している銘柄違いのタバコの吸い殻を見て、彼女の母親は睦都美さんを連れて帰ることに決めた。
 睦都美さんは実家に閉じこもって勉強だけをした。プログラムに興味を持って独学で複数の言語を身につけた。その仕事なら、他人の顔を見なくても済むような気がしたからだ。
 自作のアプリでそこそこ稼げるようになり、それなりに技術にも自信が持てるようになった頃、うちの父さんの会社に履歴書と作品を送った。そして社員として採用されることになった。社会に出て働くことが父と母への恩返しになると思っていた。
 PCの前では、それなりに働けた。むしろ自分の仕事は評価された。でも他人と関わる仕事になると上手くいかない。電話対応も簡単な説明もできずに迷惑をかける。どうしてもそこは矯正できなかったが、周りにもそういう人間が多いのがせめてもの救いだった。
 だが、彼女が周りの人間と違うのは、その容姿だ。
 些細なミスをあげつらわれ、上司にネチネチと嫌みを言われる。そのとき、いつも体に触れられるのが怖かった。どんどん上司は厚かましく触るようになってくる。抵抗しようとすると大声で怒鳴られた。そうなると彼女は何も言えなくなった。
 プレッシャーに押しつぶされ、巧みな言葉に流され、気づくとその大嫌いの上司の上で腰を振っていた。
 自分はそういう女なんだと自覚した。セックスを許してしまうと後は気が楽だった。どんなミスをしてもセックスで解決できる。やがて複数の上司や同僚や取引相手とも、求められるまま関係を持っていた。相手を怒らせそうだと思ったら、自分から誘惑することもあった。その方が安心できることに気づいた。
 ただ、一時の快楽だけで睦都美さんの体を使ってた過去の不良たちと違い、会社には彼女と本気で恋愛をしている気持ちになる男たちが多かった。
 睦都美さんの容姿なら仕方ないと思う。この知的でクールな顔立ちと大人な佇まいを見れば、まさかそこまで弱い女性だとは思わないだろう。
 でも、彼女は弱い人間だった。彼女を巡る人間関係もどんどんもつれていく。
 やがて社内の混乱を耳にした父さんが睦都美さんを呼び出し、事情を問うた。そして彼女は、これまでの半生を洗いざらい答えたそうだ。
 会社に迷惑をかけたことを詫び、どのような処分も受けると自分から申し出た。「自分は社会不適合者」なのだと自ら口にしたとき、堰を切ったように涙が溢れたそうだ。
 父は何も答えず―――その場で睦都美さんを押し倒し、犯した。唐突に、乱暴に彼女の服を剥ぎ、足を広げて侵入してきた。
 最初はあっけにとられた睦都美さんも、考えるのを止めて腰を振ることにしたそうだ。そしてもう二度と他人とは関わらない。これを最後に出家か自殺かを選ぼうと本気で思って、セックスをした。
 父さんは、とてもセックスの強い人らしい。何回も犯され、何度もイカされた。「最高に具合が良い」と褒められ、「ありがとうございます」と答えた。
 そうして夢中になって喘いでいると、「こういう風に犯されるのが嬉しいのか?」と聞かれた。
 嬉しいのかもしれません、と睦都美さんは答えた。
 これしか能がない女なんです、と泣きながら答えた。
 すると父さんはこう言ったそうだ。
 「今までの男はお前の使い方を誤っていたんだな」と。
 仕事を辞めて、俺の家に来い。もう泣く必要も笑う必要もない。夢も希望も持たなくていい。
 俺がお前を飼ってやる。それだけの金も家もある。他の男たちが来ても追い払ってやる。家政婦か奴隷にでもなってずっと俺の家で腰を振ってろ。それしか能がないなら、それが一番の暮らしだと父さんは言った。
 睦都美さんは、「そんなに素晴らしいことはない」と、心から思ったそうだ。もう無理に笑わなくてもいい。泣かなくてもいい。この人の命令どおりに動いていれば他のことを考えなくてもいい。
 それがきっと自分に相応しい生き方だ。そしてそれを叶えてくれるのはこの人だけだ。
 睦都美さんは、奴隷になるから飼ってくださいと、父さんに犯されながら乞うたそうだ。「料理はできるか?」と聞かれ、「どんなものでも」と答えた。継母にずっと家事をやらされていたから自信はあった。父さんは、しばらく黙って睦都美さんを犯し続け、「だったら飼ってやる」と言ってくれたそうだ。
 父さんの妻……つまり僕の母さんが臨終間際のことだったということは、後から知ったらしい。
 知っていたとしても、睦都美さんはもう父さんの奴隷になると決めていた。「社長の愛人になる」と母親に告げると、「あんたにしては上出来かもね」と言われた。ホッとしたように侮蔑的に笑う母親を見て、これからはひっそりと社長の家でペットになり、捨てられたらそのときこそ死のうと思ったそうだ。
 その気持ちは今もずっと変わらないと、表情を変えないまま睦都美さんは言った。
 
 彼女の話が終わる頃、僕は睦都美さんの体から離れて床にへたり込んでいた。
 圧倒されていた。僕が不幸だ不幸だと騒いでいた我が家の事情なんて霞むくらいの壮絶な過去に、何も言えなくなっていた。
 彼女の家族を、抱いた男たちを、そして父さんですら憎く思える。それは自分を種に上げての都合の良い怒りでしかないのだけど。
 僕には彼女に同情する資格すらなかった。
 
「『着せ替え人形が欲しい』」

 そして僕はコスチュームを指定した。
 言われたとおりに着替えを終えて、睦都美さんが戻ってくる。
 体にぴたりと合ったネイビーのスーツ。白いブラウス。メガネもかけている。
 睦都美さんの社員時代のファッションだ。
 ぺこり。
 ぎこちなく頭を下げて、目線を逸らす。表情がいつもよりずっと自信なさげで、体の前で固く握りあわされた手が、怯えているように見えた。
 睦都美さんを幸せにしてあげよう、なんて思うほど僕は傲慢じゃない。彼女が今、不幸だとも思えなかった。
 他人が聞けば耳をふさぎたくなるような彼女の過去も、この家で父さんの愛人として暮らしていれば思い出す必要がないんだから。
 睦都美さんはもう必要なものを父さんから貰っている。だから後は、僕が彼女をどうしたいのかだけだった。

「睦都美くん、君はとんでもないミスをしてくれたな」
「す、すみません、社長っ」

 ビクンと肩を震わせて、睦都美さんは下を向く。
 体をかばうように寄せた腕の間で、豊満な胸が谷間を作る。ブラウスのボタンを最初から広げているのは、セックスを身を守るための盾にしてきた彼女の習性なんだろう。
 こんなに悲しいコスチュームプレイは初めてだ。
 パーフェクトな家政婦で、パーフェクト人形の睦都美さんが、必死で普通の女性として生きようとしていた頃の姿。
 本当の彼女であり、もうどこにもいない彼女のコスチュームだった。

「会社に与えた損害をどう弁償するつもりなんだ」
「あ、あのっ、私、あの、申しわけございません。申しわけございません……ッ」

 ぺこぺこと何度も下げられる頭。
 さらさらのボブカットが大きく揺れ、胸の谷間もたぷたぷ揺れる。

「謝って済むことじゃないんだよ!」
「あっ!?」

 ベッドの上に睦都美さんを引き倒す。
 スプリングの上で彼女のお尻も弾む。

「しゃ、社長、何をっ!? い、いけません、そんな……」
「黙れ!」
「ひっ!?」

 ベルトに手をかけて、スラックスを強引に下げていく。抵抗をしようとした彼女の尻を叩くと、「あぁッ!」と悲鳴を上げておとなしくなった。

「じっとしてろ。会社に与えた損害は、お前の体に払ってもらう。社員と取引相手の全員にやらせろ。お前みたいな女にできることはそれだけだ」
「あぁ……」

 涙をこぼして睦都美さんの体から力が抜ける。
 求められれば断れないメンタルの弱さ。クールな家政婦さんの姿しか知らない僕らにとっては驚愕的な彼女の弱さ。
 そしてそれは、男の本能をとても刺激する魅惑的な弱点だ。
 スラックスを下着ごと下げて白いお尻を露出させる。何人もの男に乱暴に使わせてきたとは思えないほど、清潔な肌。
 彼女はやっぱり容姿で得をしてきたんだと思う。男として彼女を汚したくとも、このきれいな体と肌にキズをつけることは躊躇わざるをえない。容易く抱ける女性なのに、その美しさは心まで響いてしまう。
 睦都美さんの義兄に聞いてみるのもいいかもしれない。本当は、彼女のことを愛していたんでしょうって。彼女を美しいと思っていたに違いないよねって。

「入れるぞ睦都美。尻を上げろ」
「……はい、社長……」

 おずおずと差し出されるお尻。
 その奥を、早くも彼女は濡らしていた。

「スケベな体だな」
「あぁ……申しわけございま――んんっ!?」

 ねじ込んでやった。
 十分には濡れていなかった内部が引きつったように僕を締めつけて抵抗する。でも、強引に押し込むと彼女の中はすっぽりと僕を飲み込んだ。

「あぅっ、ううっ」

 痛みに睦都美さんのお尻が緊張し、キュッとえくぼを作る。
 僕は無理やり腰を引き、さらに数度、お尻を叩くようにして腰を打ち付ける。

「うっ、うぅっ、うっ、社長っ!」

 僕の腰に合わせて、お尻の穴が喘ぎようにぱくぱく緊縮を繰り返す。
 やがて彼女の膣の中まで十分に潤い、出し入れはスムーズになっていく。

「感じているのか、睦都美」
「あぁぁッ!」

 パシンとお尻を叩くと、睦都美さんの体が伸び上がり、大きく反応した。

「か、感じてます、社長、申しわけございません! も、申しわけございません!」

 僕にお尻を犯されながら、ぺこぺこと頭を下げる。
 滑稽に見える姿も彼女は真剣そのもので、社員時代の彼女はいつもこうして会社の男たちに抱かれてきたのだと思うと、胸にもやつきと、そして興奮を感じた。

「誰が感じていいと言った。自分の立場がわかっているのか?」
「も、申しわけ――あうううっ!?」

 奥をえぐるように突き上げる。
 睦都美さんは泣き声をあげ、ギュウと膣を締めてきた。
 人形状態の膣よりもはるかに反応が良い。美しい彼女をおもちゃにして抱くのもいいけど、こうしてイジメながら抱くのもいい。
 自分の意思など関係なしに男に好まれてしまう顔と体を持ってしまったことが、彼女の人生をここまで翻弄してしまったのか。
 僕は後ろから彼女の体を抱き上げる。そして膝の上に彼女を乗せ、ブラウスのボタンを乱暴に引きちぎる。

「あぁッ、しゃ、社長!」

 ブラジャーも剥ぎ取って、手のひらに余る綺麗な形のおっぱいを乱暴にこねる。
 睦都美さんは悲鳴を堪えて指を噛む。ゆさゆさと上下に揺さぶると、そのうち自分でも腰を揺らし始めた。

「感じるなと言ったはずだ」
「も、申しわけありません! でも、でも、腰が、止まりません……ッ!」

 ぐちゅぐちゅと結合部からシチューのように熱い液体が溢れてくる。
 ガクンガクンと首を振り乱して、睦都美さんは甲高い声で何度も鳴く。
 セックスに振り回される人生。
 セックスに支配される人生。
 そして彼女は、セックスに溺れることでしか救いを見いだせない女になった。

「きゃあっ!?」

 睦都美さんを突き飛ばし、転がす。
 仰向けになった彼女の脱ぎかけのスラックスごと足を持ち上げ、充血したアソコを露わにする。
 そして、上から叩き込むようにして再び挿入する。
 
「ん、おぉ、社長ぉッ!」

 肺から大きく息を吐き出し、睦都美さんは喉を引きつらせた。
 激しく音を鳴らして、僕は暴力的に彼女の膣をペニスで叩いた。
 
「あっ、あぁっ、申しわ、け、ございません! 社長、あぁっ、申しわけありませんでしたぁ!」

 ぐりぐりと彼女の子宮口をえぐって、上下に揺さぶり入り口を広げる。
 髪を振り乱して睦都美さんは喘ぎ、僕へのお詫びを何度も繰り返す。
 形の良いおっぱいが円を描いて跳ね、先っちょが敏感に尖っていた。
 素晴らしい体。素晴らしいセックス。
 彼女を支配したいって、男なら誰でも思う。彼女が堕ちるところが見たいと誰でも思う。
 睦都美さんは、きっと美しいまま汚れてくれるだろう。そう思わせる肉体だ。期待に応えてくれる体だ。
 だから彼女はきっと幸せなんだろう。
 父さんに飼われ、おとなしく家事をしていれば気が向いたときに犯してもらえる。それ以外のことはしなくていい、考えなくてもいい。その約束を守られる環境で、彼女は何もする必要はないんだ。
 そうして時々、昔の上司たちに犯される自分を夢想して慰めていればいい。この家は彼女にとって安全な場所だから。
 

「睦都美。お前は、僕のものだ。お前の体は会社の財産だ」
「あぁ、はい、社長、仰せのままに! 私は、社長の奴隷ですっ。いやらしい精液便所です! 社長の命令でしたら、私、どんな男の相手でもさせていただきますっ。会社のために、この体をどうかお役に立ててください!」

 そして僕は思うんだ。
 僕自身は、彼女をどうしたいんだろうって。
 歪んでいるとしか思えないような彼女の幸せを僕は守りたいのか、壊したいのか、それとも。
 答えはもうとっくに出てるけど。
 
「私は、社長のチンポ壺ですっ。ペニス袋です! オマンコしか使えないメス豚で、チンポはめるための穴で、セックスのことばっかり考えてるドスケベ奴隷なんですっ!」
 
 奪いたい。
 はっきりと僕は認識した。
 家族の関係を改善したいっていう気持ちと、美しい女性たちに対する興味で動いてきたこの数週間で、そのためには誰の何が最大の障壁なのかハッキリわかっていた。
 でも、僕はそれを恐れていた。彼と対立することは家族を決定的に壊してしまうことだと思っていた。ただの臆病だ。
 それに僕はもう、催眠術で家族と仲良くしたいだけ、なんていう子供らしい理由もとっくに忘れている。
 欲しいんだ。
 僕は、父さんの抱いている女性たちを、彼の娘たちを、独占したい。
 回りくどい独善的な言い訳を捨ててしまえば、どんどんと心の奥から欲望と力が湧いてくる。
 そうしろってもう1人の自分が命令している。綾子さんが、睦都美さんが、優惟姉さんと花純さんが、オフランドが、kirikiri舞さんが応援してくていれる。
 だから僕は射精に向けてがむしゃらに腰を振る。睦都美さんも淫らな声を上げて腰を振る。
 
 睦都美さん。
 あなたも僕の家族になってもらいます。
 
 僕には父さんのようにあなたを飼うだけのお金も力もないけれど。
 必ず、あなたを僕のものにします。あなたの不幸も幸福を全て僕が奪ってやります。僕があなたの幸福になる。
 だから―――家族になろう。
 
「あっ、あっ、イきます! 申しわけございません、私、イッてしまいますっ。あっ、あわ、わ、イク、イク、あ、あっ……ああぁぁぅぅ!」

 睦都美さんの美しい体の上に精液をぶっかけた。
 激しく体を仰け反らせて、睦都美さんも絶頂に達してくれた。
 体にかかった精液をティッシュで丁寧に拭き取らせる。
 そして適当にリボンをかけてもらって、花純さんへのプレゼントにした。

+++ かすみのにっき +++

○月○日

 花純 10才
 今日は花純のおたんじょうびパーティーをしてもらいました。
 おいしいごはんをいっぱい食べさせてもらったし、花純のケーキもみんなに食べてもらえてうれしかったです。
 とくにお兄ちゃんには花純の大事なところを食べてもらえてよかったです。
 おうさまゲームっていうのもあんましおもしろくなかったけど、ざんしんな遊びでした。
 みんなでワイワイして楽しいパーティーだったです。
 そしてそして!
 夜はお兄ちゃんに、せいしをプレゼントしてもらっちゃいました(ジャーン!)
 おリボンもついててかわいかったです。せいしポットにちゃんとしまっておきました。
 ありがとう、お兄ちゃん。ママもお姉ちゃんもむつみさんもありがとう。
 花純はかぞくのみんなが大好きです。すっごくいいかぞくだと思ってます。
 あ、でも一番好きなのはもちろんお兄ちゃんだよ。
 大好き、お兄ちゃん。おやすみなさい。

+++++++++++++++++

< 続く >

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