魔本物語 第6話

第6話

「ですから、本来はいているはずを下着をなぜつけておられないのかと聞いております。後できれば、股の陰毛が、ぼうぼうの上、所々はげていることも説明して頂けますか?」

 宮庁官は、激怒するのではなく、冷静に質問を投げかけている。
 実際、魔本は宮庁官をアルフィーナのように、完全に操ってはいない。行ったのは『怒る意識レベルの低下』だ。普段なら、怒る行為でも問題ないと思ってしまうようにしているのだ。はしたない変態行為でも、大声を出したり騒がなければ、普通のことだと思っているのだ。
 だから、このように疑問に思ったことを口に出しても不思議は無い。だが、そんなことを知らないアルフィーナはパニックを起こす。

(あ……あああぁ! 私! 今おマンコ丸出しで、宮庁官の目の前にいる! そうよ! 今日私下着つけていなかった! 忘れてた! てっきり下着を見せてるだけと思ってたのに! うそ! いや! 早くスカートを下ろさないと! ああ! そうだ! 私今操られて! いや! だ8あ9あ%&あh8!!!!!!」)

 魔本は、別の意味で慌てた。アルフィーナの心の声が、意味不明な言葉を発したからだ。これは気が狂った者の心を声を聞いたときに当てはまる。
 怒ると怖い宮庁官の前でおマンコ丸出し。おまけにそれ指摘され、尚且つ、自分は動けない。心の負担が限界を超えた可能性がある。

(ちょっと! アルフィーナちゃん落ち着いて! 大丈夫! 宮庁官には、この部屋を出たら、ここでのことを忘れてもらうから! それに、お行儀よくしていれば、この人は怒らないようにしてあるから)

 魔本は、アルフィーナの心に直接フォローを入れる。

(kじあsにぉあ&rx5あ4え……? そ……それ本当? おまんこ見せても大丈夫なの?)

 魔本のフォローにアルフィーナの心は、落ち着きを取り戻す。どうやら本当に狂ったわけではなく、パニックになっただけだったようだ。
 身体が自由に動いていたら大声で暴れていたかもしれない。

(本当よ。本当。今適当ないいわけでっち上げて、部屋から出て行ってもらうから、安心しなさい。多少変な言い訳でも、今の状態なら、行儀良く、押し通せば信じると思うから。ちょっと待ってなさい)

 魔本は、自分のページをめくって、アルフィーナに言い訳を言わせようとする。だが、次の瞬間妙な感覚が、ぶちっと言う音と共に走った。

(あれ? この感覚……最近感じたような……? たしか、2日前の夜、アルフィーナちゃんを操って変態行為をさせていたら……まさか!?)

「だめよ……。今出て行かれたら、見てもらえないじゃない。私が貴方におマン茶の入れ方を教えると・こ・ろ」

 見上げると、アルフィーナが笑顔で微笑んでいた。ただし優雅なものではない。ただれた笑顔だ。

「? どうされました? 姫様?」

「なんでもないわ。宮庁官。下着を着けていないのは、元々部屋に戻ったら、おマン茶を飲もうと思って準備していたからよ。新しいメイドが来るって知らなかったから自分でいれようとしてから」

 そういいながら、アルフィーナは頬を赤らめながら、嬉しそうに丸出しのおマンコと陰毛をなでた。

「ここがちょっと変なのは、自分でお手入れしようとしてね。今まではメイドにやらせていたけど、やめちゃったじゃない。だから自分で。でもむずかしいわね。あの子みたいにうまくできなかったわ。いやらしく育った姫マンチョにふさわしい気品あふれるものにしたかったのに」

 仲が良かったメイドの顔を思い出しながら、アルフィーナは興奮しながら、股間を弄る。もちろん、あの変態と叫ばれたときの記憶だ。

「そういうことですか。納得いたしました。ですが、そういうことは姫様がすることではありませんよ。まあ、やめたときすぐ、後任のメイドを用意できなかったこちらの落ち度なのですが」

 一見、まともに聞こえるが、よくよく聞けばかなりぶっ飛んだ言い訳なのに宮長官は納得した。魔本の干渉があるため、普段どおり、落ち着いて答えられたせいで、当たり前のこととして処理してしまったのだ。

「ちょ……ちょっと。アルフィーナちゃん。……あっ!」

 魔本は、気が狂い掛けてたのに自分の支配から逃れたアルフィーナを心配して立ち上がろうとした。だが、ふらつき、バランスを崩して倒れた。
 操作を解かれた反動ではない。元々アルフィーナから離れて大量に魔力を消費していた。再びそばにきて、多少回復はしていたが、疲労はしている。
 それ上、この状況だ。アルフィーナの言い訳は、普通の人ならかなりおかしいと感じる。それを強引に感じ方の方向を変えてるのだ。おまけに自分とまったく関係ない宮長官。
 多量に魔力をつかい、ふらついても無理は無い。だが、そんなことを知らないアルフィーナは、自分が魔本の支配から逃れたことにより、反動でダメージを受けていると思った。

「あら? どうしたの? そんなに緊張しなくてもいいのよ。……。ふふふ。辛そうね。でもまだこれからなんだから。今まで夜は、貴方に言いように遊ばれてたからね。今回は私の言いように一緒に遊びましょう?」

 後半は、魔本にだけ聞こえるよう、こちらを向いて小声でつぶやく。

「逃げようとしても無駄よ。今貴方は私のメイドなんだから。言うこと聞かない悪いメイドを力ずくでお仕置きしても、宮長官は怒らないわ。……そうね。床に押し倒して、跨っておしっこかけようかしら」

 アルフィーナは、舌なめずりをしながら、魔本を楽しそうに見ている。下手な動きをすれば本当にやるというオーラを発しながら。

(アルフィーナちゃん。私が、廊下で行った独り言聞いてた? そんなわけ無いわよね。にしても、ここまで弱ってるなんて。ここは言うとおりにしておいたほうがいいわね。そんなお仕置きやられたら、ドンだけフォローのために魔力を消費するか)

 別に魔本は、おしっこかけられても問題は無い。本に水分は大敵だが、ただの水なら魔力で防げる。だが、そう思わせておいたほうが、アルフィーナが喜ぶ。

「う……。わ……わかったわよ。というか本当にそれやめて。本気で嫌なんだから」

 悔しそうな顔をして、答えると、アルフィーナは嬉しそうに、腰を振る。

「あら。残念。ふふふ……私そっちでも良かったんだけど。まあいいわ。それならそうと一緒に楽しみましょ」

(あはは! あの魔本の悔しそうな顔! いい! すごくきもちいい! ああ……幸せ。もっともっと悔しがりなさい。見て見て! 宮長官! 私貴方が大嫌いなはしたない事してるのよ! おマンコ丸出しでよろこんで! でも仕方が無いの! 淫魔を倒すためなの! アルフィーナは、貴方の教えをうけて、立派な変態姫になりました~! あははは!)

 心の中で、踊りだしたいくらいに高揚していたが、ぐっと我慢した。だが、顔はその嬉しさをあふれ出し、ただれた笑顔になっている。

(ふう……。なんとか、狂って壊れることは回避できたみたいね。それにしても、私が悔しがるだけなのにそんなに嬉しいのかしら? 別に何かを取られたわけじゃなし、ダメージ無いのに。実際、アルフィーナちゃんにおしっこかけられるほうがまずそうな気がする。ただの水だから大丈夫だけど、今のアルフィーナちゃんなら、ただの水じゃないものを出しそうな感じだもの)

 そう一安心した魔本に、後ろに控えていた宮長官が又、とんでもない事を言い出した。

「そういうことなら、そこのお手入れは、新人に任せましょう。元々、新人の仕事ぶりをチェックするためにいましたから。さあ、準備を」

「え……。そ……そうね。せっかくだから、お願いするわ。初めてだから、どんな風にするかは貴方に任せるわ。どんなセンス持ってるか見てみた見たいし」

 アルフィーナは、顔をほころばせながら、スカートを思いっきりまくり上げ、股間を突き出す。

(ふふふ。早速面白いことになったわ。さすが、宮長官。いい仕事するわね。さあ! さあ! わかってるわよね? 思いっきり、いやらしいマンコにするのよ。それを見たご主人様が思いっきり笑ってくれるよう!)

 心の声を読まずとも、アルフィーナの願いを感じた魔本は、準備をする。ちゃんと悔しそうな顔をしてだ。必要な道具とかの場所や使用方法は、知っているので問題ない。準備を整え、突き出したアルフィーナの股間を目の前に、魔本はたたずむ。

(さ~て。どうしましょうか? さすがにいやらしい陰毛のそり方って知らないし。ただ整えるだけじゃあアルフィーナちゃんは満足しないわよね。というか、そんなことしたら許さないって顔でこっち見てる。……よし! これでいきましょう)

 ジョリ。ジョリ。部屋の中に陰毛をそる音だけが、響く。アルフィーナは、宮長官の目の前で陰毛を魔本にそられるという、異常な行為に、今にも逝ってしまいそうだった。捲り上げたスカートの端を口で噛み、必死に声を抑えている。

(ああん! 声出したい! 思いっきり喘ぎたい! でもそんなことしたら、終わっちゃう! まだまだ遊び足りないのに! おマンコが目の前にあるのにそれを弄られずに、陰毛をそられるってどんなじらしよ! というか、魔本の奴、何すごい真面目な顔で剃ってるのよ!)

 目線を下げて、魔本を見ると、さっきまでの悔しそうな顔でもなく、いつもみたいな茶化してうかれた顔でもない。真剣な顔つきで剃っている魔本がいる。
 アルフィーナは知らないが魔本は、初めて経験することは、できるだけ多く情報を得ようとする。いろいろと人間くさいしぐさをしてきた魔本だが、それは機能だ。
 人を相手にするときは、こっちも人間っぽいしぐさをしたほうがメリットが多いからだ。
 だが、それは後付けの機能で、本質は本なのだ。だから、新たな知識を得るチャンスのときは、最低限の機能を残して、そちらに全力を注ぐ。
 そんな魔本を見て、アルフィーナはいとおしくなってしまった。こんな変態行為なのに真面目に付き合ってくれていると。

(あぅ……。ご主人様たちと全然違う。突き刺さる視線でもなく、乱暴な扱いじゃない。真剣で、やさしい……。魔本の指ってこんなにもすべすべなの? アン! そ……そんな所丁寧につまんで引っ張らないで! 逝っちゃう! マン汁噴出して! おしっこも漏らしちゃう! わかってるの? 貴方濡れたらまずいんじゃないの?!)

 アルフィーナは逝くのを我慢しながら、腰をくねらせ、逝って漏らしても、魔本が濡れないようにしようとした。

「ちょっと! うごかないで! 危ないじゃない。アルフィーナちゃんのきれいなおマンコが傷ついたら大変じゃない。もうちょっとで終わるから我慢しなさい。ふぅ!」

 魔本は、そり落とした陰毛を吹き飛ばすため、息を吹きかける。その刺激に、アルフィーナは軽く悶絶した。

「ん! ん~~~~~! はぁ……。ご……ごめんなしゃい……」

(良すぎる! 気持ちよすぎるぅ! スカート咥えていなかったら、大声出して逝っちゃってた。もっと! もっとして! 広げて中までふぅ~ってしてぇ!)

 だが、陰毛を剃るという初体験の情報を得ることに集中している魔本に、アルフィーナの願望は届かなかった。

「……よし。こんなものかしらね? どうかしら? アルフィーナちゃん」

 そういって、魔本は、立ち上がって、手鏡を、アルフィーナの股間の前に持ってくる。
 そこに写っていたのは……陰毛を「H」の形で剃りそろえられたアルフィーナの股間だった。
 髪と同じピンク色の陰毛は、短く切られ、さながら股間からHの文字が浮き出ているように見える。

「いろいろ考えて、これがベストと思いましたが?」

 魔本はしてやったりという顔で鏡を持っている。本来なら怒ってもいい剃り方だが、アルフィーナはうっとりとして、鏡に映った自分の股間を眺めていた。

「いい……すっごくいいわ。まさに私って感じで。ふふ……姫様マンコはH(エッチ)なの~♪ 最高! さすがね。こういうことやらせたら一番よ」

 あまりの上機嫌に、卑猥な鼻歌をつぶやいたアルフィーナは、鏡に映った自分の股間を楽しそうに動かしてる。だが次の瞬間、軽快な打撃音が二つ部屋に響いた。
 そばに控えていた宮長官が、アルフィーナと魔本の頭を叩いたのだ。

「アルフィーナ様。身だしなみを整えるのは遊びじゃございません。もっと真面目に!」

 頭を叩かれた、アルフィーナは、おマンコ丸出しのまま、うずくまってる。かなり痛いようだ。一方、同じように叩かれた魔本は平然としている。
 本の魔本は叩かれても痛いと感じないのだ。だが、別のことが不安だった。弱りすぎて宮長官の精神支配が解けてしまったのではと。

「貴方もです。これだから若い者は。もういいです。私がやります。貴方は姫様を支えながら、良く見てなさい」

 どうやら、解かれて怒ったわけではなさそうだ。だが、これ以上、ふざけたり、逆らったりしたら、危ない。なので、素直に返事をして言うとおりにした。

「これで……よろしいですか?」

 魔本はかなり微妙な顔して支持されたとおりアルフィーナをを支えた。ただし、それがかなりおかしい。
 スカートを完全にまくりあげ、アルフィーナの上半身をテーブルの上にのせて、アルフィーナの片足を上げさしている。魔本は上げたアルフィーナの片足を支える役目だ。

「はい。それでいいです。姫様。終わるまで動かないように」

 だが、アルフィーナからは返事は無い。捲り上げられたスカートの中から、おびえる目線で魔本を見ている。叩かれたことによって、幼いころ味わった恐怖がぶり返してきてるんだから。

「怒られちゃう……お股の御髭剃られながら……お仕置……いやあぁ……」

 小声で怯えるアルフィーナは、さっきとは別の意味で壊れそうだった。仕方が無いので、魔本は落ち着かせるために話しかける。宮長官に聞こえられない小声で。

「大丈夫だから。アルフィーナちゃん。本当に危ないときはなんとかしてあげるから。ね? それより、絶対に漏らさないでよ? それ以外ならなにしてもいいから」

 魔本がそういって、頭をなでると、少し安心したのか、表情が和らぐ。

(うう……そうは言っても、剃ってるところ見えないし、宮長官の手入れって何か落ち着かない。痛いってわけじゃないんだけど。魔本のほうが断然いい。今だって魔本が目の前にいなかったら、泣いてたかも……あれ?)

 スカートの中から、魔本を眺めていたアルフィーナは、違和感を感じた。そしてそれはすぐわかった。胸の大きさだ。前に見たときと比べ、かなり小さい。

「ね……ねえ? 貴方その胸どうしたの? 前見たときに比べて小さい気がするんだけど?」

「へ? ああ……それはこっちのほうがメイドになりやすかったから、ここ、前のサイズだと嫌いな人が多くてね。記憶操作にそういう敵意とかはマイナス要因だから。小さくしたの。望めば大きくもできるわよ?」

 そういうと、魔本は手で胸をさする。すると、むくむくと胸が大きくなった。前見たときより少し大きいくらいだ。

「外見変化は簡単なのよ。こんなこともできるわよ?」

 そういって、スカートをめくり上げ、股間を見せる。そこには黒い包帯が下着のように巻きついていたが、そこからむくむくとふくらみが生まれ、包帯の隙間からするりとチンポが出てきた。

「ね? まあ外見なんて人間も簡単に変えれるでしょ? 服とか化粧とか? 変装なんて特殊技能も持ってる人だっているみたいだし」

 だが、アルフィーナはそんな説明を聞いていなかった。目の前に出てきた魔本のチンポに目が釘付けだった。

「ね……ねえ? これ触ってもいい?」

「……なんで? こんなの男なら誰でも持ってるし、アルフィーナちゃんもよくみてるじゃない?」

 魔本は本当に何を言ってるんだろうといった顔でアルフィーナを見ている。

(そ……そりゃあ、何度も見ているわよ。でも、あんたみたいに黒くて立派なの初めてなの! それに、見てたけど実際に触ったのおマンコだけだし! もう! いいじゃない! がまんできないのよ!)

「な……なんでって! 私がこんな格好だったら、あんた逃げちゃうかもしれないじゃない。だから私がそれをつかんで抑えておくの! 言うこと聞かないなら、漏らすわよ! 本気なんだから!」

 よほど触りたいのか、少し声を上げて、ねだり始めた。これ以上言うことを聞かないと爆発する。そう判断した魔本は、やれやれといった感じで股間を突き出す。

(やった! そうやって最初から素直にしてればいいのよ。わ! わわ! これがおチンポ! ふにふにね。これほんとにあのおチンポ? 前見たときはビンビンだった。不思議……。どうなってるのかしら?)

 触りながら、じっと眺めていると、アルフィーナはいきなり魔本のチンポにチュッとキスをした。

(ああ! やっちゃった! だってだって……目の前にあるんだもの! やるのが普通でしょ? ……って魔本の奴なんで何も言わないのよ。ただ見てるだけって顔で。気持ちよくないの? いいわ。それならこれでどう?)

 アルフィーナは魔本のチンポに対し、キスだけでなく、舌を沿わせたり、頬をすり合わせた利、先をぺろぺろなめたりした。それでも無反応だっため、我慢できなくなり、ついに咥えた。その瞬間、チンポが大きくなり、口の中に一杯になった。

「む! ふむううむうう~~!!」

(な・・なに? いきなりおっきくなって! 口の中一杯! 苦しい! 抜いて)

 だが、チンポを突っ込まれているため、声が出ない。見上げると魔本が微笑みながら見下ろしてる。

「こういうのがよかったんでしょ? 私にとって都合が良かったの。これでアルフィーナちゃんは大きな声出せないから」

 何でもお見通しというような扱いに腹が立ったが、口に広がるチンポの味がそれをかき消した。

(ふむうぅ……。これ、おいしい。おまけにこいつの形って、私の口にフィットするっていうか、ぴったりというか。太さといいそりぐあいといい。ちょっと息苦しいけど、舌とよだれが止まらない。いい! ずっと咥えていたい!)

 アルフィーナは夢中になってチンポをほおばる。今まで魔本に教えられた知識を総動員して、また自分の感覚にゆだねて。

(ああ……これフェラっていうんだっけ。チンポをお口でしごくの。ファーストフェラ……。私、キスもまだなのに。おマンコキッスはしたけど……。ふふふ……やっぱり私は変態姫ね。ん! 魔本のチンポ、いい形なんだけどもうちょっと長かったらな。お口の奥にあるむずむずするところに届くのに。)

 そんなことを考えていると、口の中のチンポが大きくなった。いや。長くなったというほうが精確だろう。ちょうどアルフィーナが望む大きさに。
 そして、魔本は微笑みながら、腰を軽く動かし、チンポの先でアルフィーナがこすってほしかったところを刺激する。

「んんん~~~~~!!!」

 その瞬間、アルフィーナの頭の中は真っ白になり、体が震える。逝ったのだ。チンポを咥えていなかったら大声を上げていたはずだ。

「姫様? どうかしましたか? もうすぐですからがまんしてくださいね」

 宮長官の問いかけに、アルフィーナは、力なくチンポを離し答える。

「な……なんでもないの。ちょっとよかったから……。ゆっくりでもいいわ。私にはこれがあるもん……」

 そういいながら、アルフィーナは興奮した顔で、魔本のチンポに頬ずりをする。

「いい。これ気に入っちゃった。でもおチンポ汁でなかった……私のお口、気持ちよくなかった?」

「気に入ってもらって何より。ああ……それは元々。そういう内側から出るものは出ないわよ。私、本だから。別にアルフィーナちゃんのお口が悪いってわけじゃないわ」

 魔本の言葉に、何か言おうとしたとき、宮長官が立ち上がった。

「姫様。おわりました」

(もう! もっとゆっくりでいいっていたのに。宮長官って昔からこうなんだから。もっと魔本のチンポほおばりたかったのに……後でもう一回咥えようっと。さて……どんなかんじになったのかな? ってええ!!)

 鏡に映った自分の股間を見て、アルフィーナは驚く。なぜならそこには陰毛をすべてきれいに剃られ、つるつるになった自分の股間だった。

「元があまりのひどかったので、いっそのこときれいに全部そりました。ただ、きれいに剃ったらあまりにもみっともない姫様のおマンコが目立ってしまい少し残念です」

 スカートをめくって、股間をむき出しにしていたアルフィーナは宮長官の言葉に、体が震えた。声を上げて罵倒されるのではなく、冷静に、冷ややかにおマンコをけなされる。
 ファーストフェラで高ぶっていた身体に火をつけるのには十分だった。

「わ……わたし。大人なのにつるつる……。パイパンになっちゃった……。おまけにみっともない……アルフィーナのおマンコみっともない……んん! ~~~!!」

 アルフィーナは、スカートを咥えながら、白目をむいて軽く逝った。ビクビクと身体を震えながら、パイパンの丸出しマンコからピュッぴゅ! とマン汁が吹き出ている。
 そして次の瞬間、マンコから、金色のネックレスが飛び出た。そして、それは目の前に控えていた宮長官の前に落ちる。

「これは……?」

 それは、アルフィーナ、が昨日の夜開催する予定だった変態ショーの仕込みだった。下着と共に、今まですっかり忘れていたのだ。
 長時間中に入れられていたせいで、べとべとだ。おまけにそれを宮長官に拾われた。

「……姫様。ご自身のおマンコであるみっともないくらい黒いおマンコは、この程度のネックレスを入れたところできれいになりませんよ。やるならもっと回りもかざらないと……。それにしても、いつの間にこんなお下品なおマンコに育ったのですか?」

 逝ったばかりのアルフィーナに、追加で冷ややかな罵りを加える宮長官。魔本はあせった。アルフィーナはもうすぐ爆発する。
 だが、宮長官はアルフィーナほど自由に操れない。爆発したアルフィーナを見たらそれこそ抑えられない。そんな時、部屋のドアから救いの手が差し伸べられた。

「宮長官。ここにおられると聞きました。王様がお呼びです。至急お越しを!」

 内宮を警備している兵が、宮長官を呼びに来た。王様の命令なら、急がなければいけない。

「そうですか。わかりました。今参ります。それでは姫様。私はこれで」

 そういうと、部屋から出て行った。
 魔本がほっと一息つくと、股を広げていたアルフィーナが大声をあげた。

「そう! そうよ! 私のおマンコ! 下品ではしたないの! だって私は変態姫だもん! あはははは!!」

 散々、我慢して逝ったのだ。おまけに最後にあんなふうに罵られたのだ。完全にふっきれた。嬉しそうにスカートをめくっては下げ、めくっては下げを繰り返しながら笑ってる。

(きゃはは! わたし、ぱいぱん。いい年なのに子供みたいにつるつるなの! おまけに汚いってはしたなくて真っ黒!)

「あ……アルフィーナちゃん?」

 抑えられていた欲望が爆発して、アルフィーナはぶっ飛んでる。気は狂っていないがそれ以上にたちが悪い。

「ふふふ……ねえ! 今から、これ見せびらかしにいきましょ! みんなに罵られにいくの! きっとたのしいわ!」

「ちょっと! ちょっと! 何言ってるのかわかってるの? というか落ち着きなさい!」

「だいじょーぶ! 大丈夫よ! 晩御飯までには戻るから。今日の晩御飯は、お父様たちといっしょにとるから。すっぽかせないって言うんでしょ? わかってるわよ。なんなら貴方も一緒にやりましょ? 貴方、見かけによらず立派なもの持ってるから自信を持って!」

「いや! 違うから! そういうことじゃないから!」

 アルフィーナの後ろから羽交い絞めにして魔本が止める。あまりの勢いに、魔法で操る暇も無い。

「恥ずかしいの? 仕方が無いわね。まあ今日は、貴方は後ろからスカートめくり上げる役でいいわ。さあ! いきましょう!」

「あ~! もう! アルフィーナちゃんストップ!」

 魔本は、最後の手段とばかりに、アルフィーナの股間に手を回し、クリをつねり上げる。

「ぎゃ! ぎゃあああぁ! クリは駄目えぇ!!」

 アルフィーナは、盛大におしっこを漏らしながら、その場で崩れ落ちた。

「はあ……はあ。もう……今度から、クリに鎖でもつなげておこうかしら。暴走したときに抑えられるように……」

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 数時間後、アルフィーナは自室のベットで裸になり、喘いでいた。魔本の上に跨って、チンポを、しっかりマンコでくわえ込んでいる。

「あん! あん! やっぱこれいい! 上のお口だけじゃなく、下のお口にもぴったり! ジョン様! アントワーヌ様! みてますか? 貴方のペットのアルフィーナがチンポ咥えてさかってま~す。きゃはは! つるつるおマンコおっ広げ~♪ 今日もおチンポ咥えるの♪ 汚いくろいわ! でもいいの~♪ だって私はアルフィーナ♪ 国一番のヤリマンだから~♪」

 楽しそうに歌いながら、腰を振っているアルフィーナを、下から魔本がけだるそうに眺めていた。といってもアルフィーナが咥えているチンポはまったく衰えていない。

「よ~やく、おとなしくなってくれた。ふう……。まったくアルフィーナちゃんはこれが好きねえ」

 おとなしくなってるというのは疑問が残る表現だが、確かにおとなしくはなっている。クリをつままれ、悶絶して果てたアルフィーナは、しばらくして又、外に行きたいと騒ぎ出した。
 仕方が無いので魔本は自分のチンポを餌に引き止めたのだ。一応、うまくいき一時はおとなしくなったのだが、だんだん要求がエスカレートしていき、いまではぬいぐるみ相手のショーにつき合わされている。
 下手に断れば、又、外に痴態を晒そうとするからだ。

「はあ……。これがしんどいとか疲れるってことなのかな? 何をそんなに繰り返し言うのか不思議だったけど、理解したわ。実際になるといわずにはいられない……」

「見て見て~! アルフィーナ! 私の糞マンコにぴったりのゴミチンポ咥えて御機嫌で~す♪ ……あれ? どうしたの? もうばてちゃった? それともゴミチンポって言ったことに気を悪くした?」

 キチガイみたいに喘いでいた、アルフィーナは魔本を見て、急に心配そうに見ている。ただし、チンポは入れっぱなしで離そうとしないが。

「もし、そうだったらごめんなさい。つい勢いで。私のマンコが屑なだけで、貴方のおチンポはちがうわ。むしろ貴族チンポ。いいえ、極黒王様チンポよ!」

 そう、親指を立てて、ウィンクをしている。アルフィーナにとっては、ほめてるつもりなのだろう。

「いやいや……そうじゃないわ。というかその台詞。ほかの人に言っちゃ駄目だめよ。ほめていないから」

 おチンポを咥えたまま、魔本に話しかけるために無理な体勢のままでいるアルフィーナを楽にするため、上半身を起こし、逆にアルフィーナをベットに寝転ばさせる。
 そのことで又、チンポで刺激され、アルフィーナは興奮して喘ぎ声を上げる。

「わたしのでいいのかな? って思ってたの。形だけでアルフィーナちゃんの好きなおチンポ汁でないわよ? それに私のこときらいじゃなかった?」

 そういうと、アルフィーナは、バツの悪そうな顔をして、目を背ける。

(う……確かに前までは怨んでたけど、仕方が無いじゃない。貴方のチンポ。本気でぴったり合うんだもの。おチンポ汁でないのは不満だけど、その代わり、何時間、何回やってもびんびんだし。怨みなんてどっか、いっちゃったわ。……でも、そんなこと口にして言うのって恥ずかしい……。言ったらあきれられそう)

「いいも何も、私は淫魔の貴方が、ほかのところに言って悪さしないよう抑えているだけよ。私の目の黒い内は、ほかの女の人にエッチなことなんてさせないんだから。わかった? わかったなら動きなさい。奥まで! 突き刺すくらい!」

「はいはい。わかったわ。……でもその前に……」

 魔本はそばにあった羊皮紙に、魔力を注ぎ、紙に文章を写しこむ。

「? なにしてるの?」

「ふふ……ちょっとした悪巧みよ。アルフィーナちゃんのためにね。最初は鏡直そうと思ったけど、なんか思った以上に壊れてるみたいだから簡単に直りそうに無いの。強い衝撃与えた? バシバシ叩くとか?」

 昨夜、写らなかったので怒りに任せて叩いたことを思い出したアルフィーナは気まずい表情をした。

「さ……さあ? しらないわ? ん? ちょっとまって。それじゃあ今晩のショーどうするの?」

 せっかく、魔本が戻ってきたから、鏡が直って、ショーができると思ってたのに。

「だから、代わりのことをするための書類を作ったの。アルフィーナちゃんの署名で。内容は教えないわ。びっくりさせたいから。この書類の結果が出るのは3日後かな? それぐらいなら我慢できるでしょ? わたしもいるし」

 魔本の台詞に、アルフィーナはドキドキし、おまんこをぎゅんぎゅんに締め付けた。

(ま……又何かしてくれるの? 秘密で私の署名が必要ってことは結構大掛かり? ああ……なんかすごそう!)

 そんなことを考えると、部屋のドアがノックされた。

「姫様。夕餉の時間です。今夜は王様、王女様も同伴されます。ご準備を!」

 部屋の時計を見ると、かなり時間がたっていた。アルフィーナは悔しそうに、チンポを離す。

「ああん! もう! まだしたいのに。気分がわるいってサボりたいくらいよ」

「駄目よ。お姫様なんでしょ。公務はきちんとしなさい。そんな言い訳でサボると、医者が呼ばれて、付きっ切りで看病よ。ちなみにそんなことになったら、私は暇をいただきます。医者ってなんか嫌いなのよ」

「う……わかったわよ。それじゃあ準備……アレ? 貴方いつ服着たの?」

 ベットから出たアルフィーナが、まだ裸なのに足し、魔本はメイド服をきっちり着ていた。

「だから外見は自由自在なんだって言ったでしょ? 着たんじゃなく変えたの。それじゃあ、私はこの書類出しにいくからアルフィーナちゃんは、準備してて。子供じゃないんだからひとりでできるわよね?」

「あ……当たり前よ。バカにしないで!」

 裸で、怒るアルフィーナを残し、魔本は部屋を出て行った。

 だが、しばらくして戻った後、魔本は愕然とする。なぜなら、部屋の中ではアルフィーナが準備万端で待ってると思っていたのだが、実際は違った。
 床一面にドレスやら服、果てまでアクセサリーまで散らばってる。そして肝心のアルフィーナは、衣裳部屋の鏡の前で股間を丸出しにしながら、大きな宝石がついたネックレスを股間に当ててポーズをとっていた。
 おまけに来ているドレスは、胸元が破れ、スカートの丈など、股上まで破りとられている。呆然としている魔本を見つけたアルフィーナは気軽に声をかけてきた。

「あ! よかった。ちょっと聞きたいんだけど? ラビアには赤い宝石のついたイヤリングつけて、クリにはこの真ん中の部分をつけようとしてたんだけど、色合い変じゃない? あっちのダイヤの奴と迷ってるの」

 魔本はその台詞を聞きながら崩れた。

「……つまり、着替えていたら、おマンコも着飾ったほうがいいと思いついて、アクセサリーを引き出し、そうこうしていたら着たドレスが気に入らなくなって、何度も着替えて、結局全部駄目みたいだから、自分で改造してみた……。といいたいわけね?」

 魔本は頭を抱えて、アルフィーナから説明を聞いた。

「そうそう。ドレスの改造初めてだから、思った以上に破りとっちゃって丸出しになっちゃったの。デザイン的にはよくなったんだけね。それならここもちゃんとしなきゃと思って。クリにぶら下げるネックレスがね。乳首とラビアにつけるのは決まったんだけど。後、お尻の穴も口紅塗って化粧したほうがいいかしら?」

「アルフィーナちゃん。違う。いろいろ違うわ。悩む項目とか目的とか。貴方はいったい何の準備をしてたの? 大丈夫? 忘れていない?」

 アルフィーナは首をひねらせて、答える。

「何言ってるの? 夕餉の身支度。今夜はお父様も一緒だからきちんとしないといけないのよ?」

「うん。あってる。まちがっていないわ。それを踏まえて再度聞きます。アルフィーナちゃんは何をぐずぐず悩んでいるのですか?」

 アルフィーナは、口に手を当てて真剣に考え、真面目な顔で答えた。

「クリにつけるアクセサリーとお尻の穴のお化粧よ」

「……そう。……そうなんだ。それは大変ねえ。ははは……。もうすぐ夕餉だし、急がないとね。ははは……」

 乾いた笑いをしながら、衣裳部屋の隅に積んであった、プレゼント箱に魔本は身を寄せかかった。ふらふらと移動しながら。プレゼント箱を積み上げた塔が無かったら倒れていただろう。

「? そうよ。そういってるじゃない。ん~やっぱりダイヤのかな? 私の黒マンコと対称だから栄えるはずだし。でもお尻の穴は口紅で真っ赤にする予定だから、それならこっちのルビーのとおそろいでいいかも……」

 そんな、アルフィーナの呟きを聞いていた魔本は、プルプルと振るえ、プレゼント箱の塔を豪快に倒した。

「あ~もう! そうじゃないでしょ!」

 魔本の突然の行動にアルフィーナは、びっくりする。たいして、魔本は肩で息をしながら、崩れたプレゼント箱から、真っ赤なドレスを引き抜いた。
 それはデザインの関係でしまわれていたものだ。
 なぜなら、胸の部分は大きく開き、スカートの丈はそれなりだが、サイドの部分が薄いレースを何層にも重ねていたため、重なり方によっては、中が透けてみえるという、いい言い方をすれば、奇抜。悪い言い方ををすればいやらしい。そんなドレスだった。

「はい! これ! これなら、前後は普通だからまだごまかせるわ! 食事だけだから横から見られることも頻繁にないし! 後、クリはダイヤの奴。お尻には。黒真珠のネックレスをいれておきなさい! しっぽみたいに!」

 魔本の進言を聞いたアルフィーナは頬を赤らめながら、ドレスを受け取る。

「……うん。うん! うん! すごくいい! やっぱさすがね」

「いいから着替える! はやく! いい? 夕餉の時は絶対変なことしないこと。そこにはフォローにいけないんだから。約束よ! もし守ってくれるなら、一晩中私のおチンポすきにしていいから。わかった!?」

「へ!? 一晩中……。やった! わかった。約束だからね!」

 そういうとアルフィーナはすばやく身支度を整え、出て行った。その後姿は果てしなく不安だが、今は信じよう。いや信じるしかない。
 王が同伴する夕餉など、魔本がそばにいることは危険だ。なぜなら、人が多すぎる。護衛の兵士や、メイドなど、そのすべてに精神干渉など、どれだけ魔力を消費するか。

「ふう……って私なにしてるんだろう? 初めての経験だからってここまで慌てるなんて」

 実際、魔本が持ち主に、振り回されるということは今まで一度も無い。大抵最初は怒ったり、怨んだり、いろいろ反応するのだが、次第に反応がなくなってくる。
 だから魔本のほうが振り回そうとするのだが、遅かれ早かれ、心が弱って死んでしまうのだ。もしくは、気が狂う。だから初めてなのだ。相談されたり、かまったり、振り回されることは。

「ほんと。アルフィーナちゃんってわからないわ。私のこと悪魔の類って思い込んでるのに、あんなに親しくするなんて。……とりあえず、これを綺麗にしますか……しんどいわ」

 魔本は部屋に散らばってる、ドレスや装飾品。自分が倒したプレゼントの山を見ながらつぶやいた。

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 部屋の片付けを終えたあと、魔本は、アルフィーナが破いたドレスの端にレースを縫いつけていた。裁縫道具の構造も使用方法も知っている。
 後はそれにあわせて、身体を動かすだけ。実際、魔本の手つきは熟練者となんら代わりは無かった。

「ふむ……うまくできたわよね? 一応ずれてないし、見た目もあの時と同じ」

 知識と記憶どおりにはできているが、それが人にとって正しいこととは限らない。綺麗とかかっこいいとかその感覚が良くわからない。
 時々、しんどいとか感覚があるようにしゃべるが、アレは副産物だ。
 人の真似をしていると、その人がこの場合なら、こういう反応をするだろうと推測し、条件反射のように返してしまうのだ。

「直す義理も無いんだけど、持ち主の気まぐれで、変えられて、駄目になったらぽいって何か嫌なのよ。でも本当に直してよかったのかしら?」

 なぜなら、直してるドレスの丈はかなり短くなってしまった。本来の役目を果たしていない。
 おまけにぼろぼろになった端を直すため、レースをつけたが、逆にそれが丈の短さを強調している。
 胸の部分も開いた部分をそろえたら結局、胸の部分だけくりぬいたようになってしまった。

「着て貰えるかしら。こんなになっちゃって。でも着てもらえても、きっとアルフィーナちゃんに振り回されるわよ。私みたいに」

 自分の直したドレスに話しかけてはいるが、魔本は知っている。物に話しかけても返事は無い。自分は長い間存在していて、特別な方法で作られたからしゃべれるのだ。
 だが、知っていてもつい話掛けてしまう。特に人の真似をした後は。

「ふう……後は細かいところを直しておしまいね。アルフィーナちゃんも約束守ってくれてるみたいだし……」

 守っていなければ、今頃城中大騒ぎだ。平穏なら大丈夫だろう。そんな気持ちで裁縫を続けていると頭の中にとんでもない声が響いてきた。

『聞こえますか~? おマンコにアクセサリーをつけたままで、大勢の前でお食事中の変態姫のアルフィーナで~す。聞こえたら返事してくださ~い』

「ぶは! ナ! アルフィーナちゃん! 貴方何してるの?」

『あ! やっぱりつながった。貴方にもらったイヤリング使えばお話できるかな~って思って。最初は私の姿見ていろいろ見てくる視線が良かっただけど、飽きてきて。あ! 安心して。心で話掛けてるけど、こっちではきちんと食事してるから。』

 確かに、あのイヤリングを使えば、可能だろう。だが、やり方もできるとも教えていない。

「まったく。驚いたわよ。何してるの」

『だって、食事って、お行儀よくしていないといけないから詰まんなくて、最初はわざと横にフォークとか落として、執事とかに側面を見せて遊んでたけど。それもね。飽きたの』

 伝わってくる心の声はかなり興奮している。

『心の声を聞いたけど、腰や足まで見えてるって騒いでた。その奥の股間の部分はもっとすごいのにね。隣にいるお兄様なんていつもより露出の多い私が気になるみたい。食事そっちのけでこっちチラチラ見たりしてるのよ。心の声もすごいの。この興奮を伝えたくて連絡してみました~♪』

「アルフィーナちゃん。貴方ね……まあいいわ。ちゃんと約束守ってくれてるみたいだし……。お兄さんなんていっているの?」

 このおしゃべりに付き合わないと、あっちで、何しでかすかわかったものではない。今回の通話もアルフィーナからの発信のため、魔本の魔力消費もほとんど無い。

『むふふ……。それがね。いつの間にこんなに色っぽくなったとか、身体をくねらせていやらしいとか、動くたびに横のレースの透け具合が変って目が離せないとかいろいろ。おかげでおマンコ濡れまくりよ! あ!』

「なに! どうしたの!?」

『いやらしい視線と声がで気持ちよくなって、お尻の穴に入れてたネックレス、一つ産んんじゃった。貴方がアドバイスしてくれた黒真珠のネックレス。玉を一つ産んだときすごかったから変な声出しちゃったの。大丈夫! ごまかしたから。……ねえ。ばれなかったんだし、もう一回産んでいい? 癖になりそう』

「駄目! 絶対駄目! アルフィーナちゃん絶対一回ですまないから! 我慢しなさい。今、新しいドレス作ってるんだから。変なことして、作業を止めさせないでよ。戻るまでに完成しないわ」

『へ? 何? 新しいドレスって?』

「貴方が、改造しかけたドレスを手直しして、着れるようにしているの。丈なんてほとんどないし、胸も丸出しレベルだけど……いらない?」

『いる! いります! わかったわ。我慢するから戻るまでに直しておいて』

 そういってアルフィーナは再び黙ってしまった。早く戻るために手早く食事をすませているのだろう。

「ふう……よかったわね。アルフィーナちゃんは着てくれるそうよ。うれしい? 早く直さないと……」

 直しているドレスに再び話掛けたとき、自分の指に針が刺さっているのに気がついた。アルフィーナに声をかけられたときに、驚いて手が滑ったのだ。
 血も出なく、痛みも無いため見るまでわからなかった。

「痛い……って言うべきなのよね。でも何も感じない。物は嬉しいだのしんどいだのわからない」

 針が刺さったままの指を感情の無い顔で眺める。

「けど、アルフィーナちゃんと一緒だと、変に人間くさくなるのよねえ。必要以上に。これは私アルフィーナちゃんの影響?」

 魔本が人の真似をするのは、基本的に自分の使命のためだ。だから、本当なら、アルフィーナがいないところでやる必要は無い。
 だが、最近魔本は、誰もいなくてもこんなふうに話すようになっているのだ。

「それにしても、最近アルフィーナちゃん吹っ飛びすぎよ。私に書かれている物語の、いきなりエンディングに突っ走るようなことばっかしようとするし」

 誰も聞いていないのに饒舌に魔本はしゃべり続ける。その手は相変わらず、見事にドレスを直してはいるが。

「アルフィーナちゃんが言うとおり、悪魔ならそれもいいけど、私違うのよ。本としていきなり、最後から読まれてお終いってのも何か許せないし……ひとまず、今日仕込んだことがうまくいけば、暴走もなくなると思うけど……。3日後か……それまでアルフィーナちゃんの相手大変かも……貴方……直してあげたんだからちょっとは助けてよね?」

 そう、直したドレスに話掛ける魔本はうれしそうだった。まるでアルフィーナが、ぬいぐるみで遊んでいるときにそっくりだった。

< 続く >

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