ヒトモドキ 第1話

第1話 里崎

「ウワッ!」

 天気の良い昼下がり 学校の廊下でクラス全員の集められた宿題の作文が、乱雑に舞っていく。
 俊夫が盛大にずっこけたのだ。
「ああー、もう、しっかり持ってなきゃダメでしょう?」
 華穂先生が中腰になって、作文を拾うのを手伝ってくれる。
 中腰になった時に、頬にかかった黒い綺麗なセミロングの髪を、耳にかけるしぐさがたまらなくセクシーだ。
「先生ーっ!俊夫っ!拾うの手伝うぜ!」
 すかさず田中がフォローに入る。
 そんな田中に僕はサンキューっと元気に返す、先生も、ありがとう田中君っと、しゃがみ込みながら軽く頭を下げる。
 その時の上目遣い気味の華穂先生ったらないぜ、華穂先生は、美人で気立てが良くって、最高の先生さ。
 今日の華穂先生の格好は、白いブラウスに黒のストライプが入った水色のネククタイと、華の柄が入ってる膝下まであるヒラヒラしたスカートと言った感じ。
 作文は一人に付き二枚~三枚ほどあるから、結構な量だ、だから先生も中腰で拾うのを諦めて、片足を立ててしゃがみ込んで拾ってる。
 そして、田中が数枚拾った後、先生に気付かれないよう、後ろからしゃがみ込んだ先生のお尻の下に、拾う振りをしながら足を向かわせる。
 廊下の床に垂れて広がっている華穂先生のスカートの下を、田中の足は慎重に進入していく。  
 その間僕は先生の注意を引くために、話を持たせておく。
「今日の給食はコッペパンだよね、僕コッペパン大好きなんだー、先生はなにが好きー?」
「うーん、私もコッペパン好きだなー」
 田中の上履きが華穂先生のスカートの中を潜り込んでいく。
「他に好きなのはー?」
「うーん、ピーマンと人参と、セロリとトマトも先生は好きだな」
 田中の上履きが広がったスカートの奥に到達する。
「それ、僕が嫌いな物ばかりじゃん」
 どうやら先生は気が付いてなさそうだ。
「そうよー、先生は大好き、だから、俊夫君も好き嫌いしてちゃダメヨ?」
 先生が意地悪そうに笑いながら言った。
 廊下の一番奥の端でゲームをしてる里崎から、バッチリ写ってるの合図が送られる。
 それに気を良くしたのか、田中が撮りながら話に加わってきた。
「俺は好き嫌い無いぜ!」
 田中のこういう所が怖い、慣れてきて余裕なのは分かるが、ヒヤヒヤするぜ。
 当の田中はニヤニヤしながら、先生の後ろで足首の角度を微妙に代えたりして楽しんでる。
「ちぇっ、でも、僕は先生の事が大好きだから、できるだけ頑張ってみるよ」
「おっ、えらいぞー」
 先生が最後の作文用紙を拾い上げ、僕の頭を撫でながら立ち上がって言った。
 良い先生だよなー、美人で優しくて、最高の先生だよ。
 でも、高性能カメラが、先生の股間の辺りを這っているなんて、夢にも思ってないだろうな、へへへ。

「はい、先生」
 田中が先生に集め終わった最後の作文用紙を渡す。
「ありがとう、田中君」
 田中にそう言うと先生は僕の方に振り返り言った。
「さあ、職員室まで運ぶの手伝ってね、今度は落とさないように」
「ハーイ」
 先生は教室の前を後にして職員室へと歩き出す。
 僕は、田中と、遠くで見てる里崎と別れ、先生の後ろに付いていく。
 先生は大好きだし、こんな事して悪いとは思ってるんだけど、先生の、ここも、大好きなんだよね。
 僕の前を、凛々しく揺れるお尻を見ながら、そう思った。

 職員室で作文用紙を運んだお礼を言われてから、僕は体育館裏へと急いだ。
 お昼休みは短いのだ、じっくり今日撮った映像が見たい。
 体育館裏はこの時間は誰もいない、映像が落ち着いて見れる。
 そして体育館の二階の観覧席へと続く階段の下で田中と里崎が今日撮った映像を見てるようだった。
「おーい、どうだったよ?今日のお宝は」
「今日のはマジやべえぜ」
 田中が興奮気味に答えた。
「マジで?食い込みがやばいとか?縮れ毛いっぱいはみ出てた?」
「まあ、まず見てみろよ」
 田中にカメラを渡され、ドキドキしながら画面を見てみる。
 画面の中には、華穂先生のパンティが映っていた。
 しかし、いつもの白や黄色の控えめな色のパンティではなく。
 透明、つまり、スケスケのパンティだった。
 当然中の毛や、マ○コって呼ばれる部分、そして、お尻の穴までもがバッチリ映っていた。
「すっげーーー!なあっ!これは今年一番のお宝じゃない!?」
 思わず僕は二人に向かって叫んだ。
「ああっ!これは今までで一番だぜ」
 田中がしたり顔で声を上げた。
 そう、僕らは華穂先生の逆さ撮りをコレクションとして撮り貯めてきた、カメラ付き改造上履きで。
 そして、今年一番の収穫になるであろう、今日、記念すべき一本が撮れたのだ。
 憧れの華穂先生の秘密の場所を、見ちゃいけない場所を、僕らはじっくりと見た。
 僕と田中が一緒になって食い入るように見ていると、里崎が言った。
「それが今年一番の物になるかどうかはわからないぜ」
「どういうこと?」
「もしかして、一ヵ月後に迫ってる華穂先生の誕生日に、、、何かやる気なのか?」
「ご名答、今までに無い新しい事をやろうと思ってる」
 華穂先生の誕生日は、毎年生徒で計画して、誕生日会を開く慣わしになっている。
 華穂先生はみんなに慕われているから、自然と誕生日会が開くのだ。
 放課後に生徒が集いプレゼントを渡す、もちろん僕らも先生にお祝いをする。
 去年の僕のプレゼントはチンチンの先の周りに付いたチンカスをタップリ練りこんだ自作のクッキーだ。
 先生は何も知らずに美味しそうに食べてくれた、生徒にこんなに思われて嬉しいって言いながら。
 僕のチンチンのカスを沢山頬張って、しかも『とっても美味しい、ありがとう』って褒めてくれた。
 僕はものすごくドキドキしたね、知らないとはいえ、あんなの食べながらさらに褒めてくれるなんて。
 本当良い先生だよな~。
 田中のプレゼントはマッサージで、先生の肩を揉んだ、先生の頭の良い匂いを嗅ぎながら、ねちっこく揉みほぐした。
 先生の肌はスベスベで、メッチャ柔らかかったらしい、鎖骨の溝の辺りを入念に揉んで、鎖骨フェチに目覚めたかもと田中は言っていた。
 里崎はカメを先生にプレゼントした。
 何故カメなのか聞いたら、一番可愛くなさそうで、貰ったら嬉しくないからだそうだ。
 生き物を死なせたら可哀想だし、世話するのも手間がかかる、しかも、長生きする。
「俺のやったカメを先生が仕方なく世話してると思うと興奮するんだ」
 っと、里崎は言った、里崎は相変わらずマニアックな奴だ。
 確かに、プレゼントされたら嬉しくない、里崎がプレゼントしたカメは上手くいけば60年以上生きるらしい。
 流石に先生も生き物を貰うのは今回限りと苦笑いだったが、ちゃんと貰ってくれた。
 そう、僕達にとって、華穂先生の誕生日は大イベントなのだ。
 やさしい先生が、僕達の無理難題の欲望を、こっそり叶えてくれるお楽しみパーティ。
 この日だけは少し派手にやってもバレはしない、なんせ先生のためを思ってやるのだから。
 お祝いでやるんだから、可愛い生徒が先生のために、ね。

 先生の誕生日は4月8日、それまでに一ヶ月ぐらい時間がある。
「僕は前と同じように食べ物でいいかなぁって思ってたけど、里崎のアイデアはどんなのなんだ?」
「俺も、マッサージは軽く女子に白い眼で見られたから、食べ物にしようかなって思ってたけど、マニアックなお前の意見は大いに気になるぜ」
「うん、まあ、端的に言うと、催眠術ってやつをやろうと思うんだ」
 いつもと変わらない、能面のような冷静な顔で里崎が言った。
「催眠術って、もしかして、この前TVでやってたインチキのか?あんなの信じてるのかよお前」
 田中がまくし立てるが、里崎はまったく動じていないようだった。
「いや、あれは多分本当に出来るよ、たとえ出来なくても、面白そうだろ?」

 里崎の言葉は、妙な説得力で、僕達をまとめる強い力がある気がする。
 ガキ大将タイプの田中ではなく、オタクっぽい感じの里崎がリーダーなのは、そういう所にある。
「面白そうだけどさ、具体的に、催眠術って言ったってどうすんだよ?里崎は催眠術できんのかよ?」
 田中の言う事はもっともだ。
「これから練習すればいい」
 これから練習って・・・不安に思った僕は聞いた。
「里崎・・・それはいいけど、もし失敗したらどうするの?やばくない?」
「俊夫びびってんのかよ?」
 口を吊り上げながら田中が僕を煽った。
「だって、バレたらヤバイじゃん」
「そうそう、びびるのが普通さ、田中はもっとびびった方がいいぜ?」
 僕が必死だったからか、里崎がフォローするように言ってくれた、続けて里崎が言う。
「今までのカメラ作戦の方がリスク高いと思う、今回の催眠術はジックリやるし、もし失敗しても、笑ってごまかす事が出来るよ、多分だけど」
「本当かよ?まあ、俺はどっちでもいいけどさ楽しければ」
 僕はどっちでもはよくないと思った、先生との関係が壊れるのは、やっぱり嫌だ。
 だけど・・・この作戦が上手くいけば『先生は僕らの物になる』・・・そう思ったら、失敗の不安はちょっと和らいだ。
 いつだって僕達は、面白そうな事への欲求には逆らえない、よし、やってみよう。
 それから僕達の催眠術の練習が始まった、里崎が催眠術入門の本を持ってきて、三人で回し読みした。
 練習する場所は僕の家ですることになった、僕の家は母親がいないので都合が良いのだ。
 僕が生まれてすぐにお父さんと母親が離婚して、それから母親とはほとんどあった事は無い。
 別に、寂しくは無い、これでいいと思う、練習できるし。
 僕達三人は催眠術の練習をしながら、いろんな事を話した。

「なあ?提案があるんだけど、今回催眠術が上手くいったら、華穂先生の所有権は俺達三人にある、でも、先生のマ○コって部分だけは、俺の許可なしでは使ってはダメって事にしていいか?」
「えええええ!?」
 里崎ずりーぜ、この部分は、何故だかわからないけれど、一番みたい部分であり、僕達がワクワクする部分だと思ってるので、ショックだ。
 続けて里崎が言う。
「もちろん、二人にも追々つかわせると思うけど、子供が出来たら問題だろ?」
「でもまあ、発案者だしな、俺はいいぜ、でも、そんかわり俺は先生のお尻の穴をとっぴー」
「あっ、田中ずりー!じゃあ僕の物はどこなんだよ?」
 僕達は、半分出来もしないような事を言い合って、話が盛り上がった。
 そして、里崎がもう作戦は考えているというので作戦に必要な道具を揃える。
 道具は簡単な物で、次の日に全部揃った。
 パーティ用クラッカー。
 ペンライト。
 ステッキとシルクハット。
 ノートとボールペン。
 CDラジカセ。
 そして里崎が持ってきた謎のCDディスク。
 怪しげなCDに疑問を思った僕は聞いてみた。
「ねえ、そのCD何?魔術とか、催眠CD?」
「いや、TVでたまたまやってた俳優のインタビュー特集を編集して、CDに焼いた物だよ」
「なんじゃそりゃ?それをどうすんの?」
「まあこれから説明するよ、二人ともよく聞いてくれ」
 それから里崎の説明を受けて、なんだかゾクッとした。
 里崎って、なんだか、凄く怖い奴なんじゃないか?そんな気がした。

 それから催眠術をかける練習という楽しい日々はあっという間に過ぎていった。
 そして、いよいよ誕生日は明日へと迫った。
 練習もばっちりしたし、後はやるだけだ、明日の用意をしてベッドに潜る。
 僕は、遠足の時のようなワクワク感が胸を打ってなかなか寝付けなかった。
 でも、先生のスケスケパンツのビデオでオナニーしたら、深い眠りに付くことが出来た。
 先生の真下から撮ったスケスケパンティ、そこから見えるキレイなピンクと縮れ毛のコントラストが強烈で、なんだかエグイって感じ、普通に僕と仲良く会話してる先生の声もちゃんとビデオに撮られてて、そこに不思議ギャップがあって、とても興奮した。
 明日が楽しみだ、おやすみなさい。

< 続く >

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