新しい僕の家族 最終話

最終話

 夏も終わり、すっかり肌寒い季節になってきた。図書室までの道すがら、省吾の隣を歩く奈央もニットカーディガンからブレザーに衣替えしている。
 奈央はカウンターに入るなりポケットからスマホを取り出した。短いスカートにも関わらず足を組んで友達とSNSでやり取りをしている奈央を見て、省吾は初めて一緒に図書委員の仕事をしたときを思い出す。いまや懐かしい、あのときも奈央は省吾に対してつゆほどの感心も示さなかった。
 あれから夢のような日々を過ごしている。

「ねえ、今日奈央のうちに行っていい?」
「はあっ? 何言ってんの」

 省吾の提案に奈央は目を剥いた。驚愕と、怒り。二つの感情が入り混じった視線で隣にいる男子生徒を見据えている。

「頭おかしいの? いつ、うち来るほど仲良くなったんだよ」
「あはは。ごめん、冗談」
「ギャグになってねーから。呼び捨てとか気持ち悪いんだよ」

 トーンこそ落としたものの、奈央の声にはまだ怒気がこもっていた。
 奈央はいま、省吾との恋人生活のことをすっかり忘れてしまっている。教室で奈央と仲良くしていると目立つので学校では省吾への恋心を封印させることにしたのだ。だから、校内での奈央はかつてのように省吾を路傍の石ころくらいにしか思っていない。
 スマホをポケットにしまった奈央はシャツとスカートの隙間に手を差し込んだ。足の付け根のあたりの布きれがこんもり盛り上がって、もぞもぞと動く。
 隣で股間をいじっている姿をまじまじと眺めていたら、奈央に睨みつけられた。

「何見てんの?」
「いや、何してるのかなって」
「見ればわかるでしょ。オナニーだよ」

 それだけ言うと奈央は自慰に戻った。恋心を忘れさせるついでに常識も書き換えていて、いまの奈央にとって図書室でオナニーすることはスマホを操作するくらい当たり前のことでしかない。
 本を返しに来た男子生徒が、奈央を見て固まった。目の前で、端正な顔立ちの少女がブラウスの上から自分の乳房を揉んでいる。目を疑う光景に男子生徒は口をぱくぱくさせていた。「この人頭おかしいから」と省吾が目で返せば、関わりたくないのか早足で図書室を出ていった。なんてもったいないことだろう。他の生徒も勉強に集中していて奈央の痴態に気がついていない。カウンターではいま、美少女がブラウスをはだけて胸を露出させているというのに。

「んっ……!」

 結局、他の生徒が気づかぬ間に奈央はイッてしまった。足をピンと伸ばして生やかな息をついたあと、何食わぬ顔をして服の乱れを直す。オナニーを終えた奈央は再びポケットからスマホを取り出してソーシャルゲームを始めた。
 奈央が大人しくなればもうやることがない。退屈な時間が戻ってきて、省吾はそっとため息をこぼした。

「省吾、おかえり!」

 藤沢家の玄関を開けたら正座した奈央が待ち構えていた。学校でのつっけんどんな態度が嘘のような、満面の笑み。自分が冷たく省吾をあしらったことも、図書室で自慰をしていたことも、覚えていないのだろう。靴を揃えてスリッパに履き替えると腕をぎゅっと絡めてきた。

「ご飯まだだから、その前にしようよ」

「ああ、いいよ」

 省吾はしばらく家に帰っていない。いつも学校が終われば藤沢家に帰り、次の日も藤沢家から登校した。奈央の協力もあって全員深い催眠にかかった藤沢一家は、省吾を家族以上の存在として受け入れてくれている。奈央たちは省吾のために毎日おいしい料理を用意してくれるし、欲しいものがあれば何でも買ってくれた。直近の買い物は電動按摩か。まさか按摩を挿入したまま登校した長女が授業中だというのにイッてしまったとは夢にも思っていないだろう。
 奈央の部屋では和沙が待っていた。すでに裸になっていて、いつでも省吾とエッチをする準備ができている。服を脱がせるのも楽しみの一つだと言いたいところだけど、全裸の和沙を見て一気に性欲が湧いてきたのも事実だ。本格的なセックスは食後に楽しむとして、いまは早く抜いてもらいたい。

「和沙ちゃん、パイズリしてよ」

「はい。わかりました」

 ベッドに腰掛けた省吾の足元に跪いた和沙がベルトのバックルに手をかけた。細い指先が穴からピンを外し、ベルトを抜いている間も上から和沙の胸を鑑賞する。姉と同じできれいなお椀型なのはやっぱり遺伝なのだろうか。もっとも、お椀と言うには少し大きすぎるけど。
 足からトランクスを抜き取った和沙は省吾の股の間に体を入れた。自分の胸に両手を添え、下から持ち上げるようにして、すでに棒のようになっている省吾の性器を挟み込む。やや硬めの弾力あるバストはしごいてもらうには丁度いい。豊かな乳房に包まれた一物は自ら意思を持つように根本から脈打った。
 和沙の手で圧された胸は縦に伸びて省吾の陰茎にぴったりと形を合わせてくる。カリ首にひっかけるようにして上に引っ張られると股間がじんじんと疼いた。男根はめきめきと膨張していき、ますます抵抗を増したそれは良いように和沙の乳房に揺さぶられた。
 和沙の乳房は平均よりも大きい省吾の陰棒をあっさりと飲みこんでしまう。無造作に変形する乳房は見ているだけでも省吾の官能を刺激した。

「省吾さんたら、もうこんなに大きくしてる……」

 両の胸で挟み込んだペニスの先端に和沙は口づけをした。鈴口にざらざらとした舌が触れて、全身が痺れるような感触に襲われる。ほんのりと汗をかいた乳房は吸いつくようで、和沙の手の緩急を繊細なまでに伝えてきた。優しくまとわりつくようなタッチと触れるだけのキスで散々じらしたあとに、強烈なしごきと裏筋をなぞる舌で責めてくる。素晴らしいコンビネーションに省吾の額から汗が吹き出した。まだ始めたばかりだというのにもう射精しそうになっている。

「ちょっと、和沙ばっかりずるいよ」

 妹に嫉妬したのか上裸になった奈央が横からキスをしてきた。和沙のパイズリだけでも限界が近かったのに、口腔を愛撫する舌の動きと体に押しつけられた乳房の感触まで加わって、省吾は頭が真っ白になりそうになる。
 誰もが振り返る美人姉妹が二人して持てなしてくれている。こんな幸せな瞬間が他にあるだろうか。
 左手で奈央を抱きしめて、残された手で胸を乱暴に揉んだ。なんて窮屈な姿勢。だけど最高に気持ちがいい。乳房への愛撫で昂ぶった奈央は舌を絡みつけてこれでもかというほど吸ってきた。お返しに乳首を擦ってやれば、抱きしめた腕の中で身悶えした。
 その一方でパイズリをする和沙は緩急の緩がなくなり、完全に省吾の精液を搾り取りにきていた。唾液と我慢汁が混ざった液は潤滑剤となって、引く動作と押す動作が流れるように続く。上体を大きく動かしてカリを引っ張り、返す刀で亀頭と裏筋を摩擦されると目の裏で火花が散ったような気がした。
 二人の見事な攻撃に省吾はあっという間にいっぱいいっぱいになってしまった。

「で、出る。出すよっ……!」

 だ、のあたりで男根から大量の白濁液が和沙の顔面に噴出された。
 顔射された和沙は口の端に垂れた精液をぺろりと舐めた。ごくり、と精子を飲み込んだ和沙は途端に恍惚としたような表情を浮かべて、萎びつつある省吾の性器にしゃぶりついた。生暖かい感触がカリ首をなでたあとは、先端を優しく吸われる。
 丁寧に射精したあとの処理をしてもらっていたら、いつも放尿したくなる。生理的欲求に従って口内におしっこを出すと和沙は一瞬驚いたように目を開けたが、すぐに喉を動かして飲み始めた。口の奥にある垂れた部位に当たるのか時折苦しそうに眉をひそめながらも、和沙は決して口を離すことなく喉を動かしている。陰棒がぴんと跳ねるまで出し尽くすと、和沙は根本に添えた指で搾り取るようにして、最後の一滴まで口にした。

「あーあ、和沙ばっかりおいしいとこもらっちゃって。次はあたしが下だからね」

 妬ましそうに省吾を見た奈央は、舌を伸ばして妹の顔についた精液を舐めとった。いつ見ても異様な光景だ。自分の顔をねぶる姉を妹は身じろぎもせず受け入れている。

「でもさあ、あたしたちまだ満足してないよねえ?」

 全ての精液を舐めとった奈央が舌舐めずりして言えば、和沙まで「ええ」と頷いた。二人とも、欲望に満ちた目で省吾を見つめている。
 相変わらず恐ろしいまでの性欲。この二人に合わせていたらとてもじゃないが体がもたない。なにせ、こっちは一人しかいないのだ。
「二人とも、僕の目を見て……」
 催眠状態に導くと二人はあっさりと首を前に落とした。あいにくだがいまの省吾は二人のために奉仕する気分ではない。それに、そろそろ料理も出来るだろう。
 二人を催眠状態にしたままリビングへ降りたら、松嶋はまだ調理しているところだった。
 奈央が「マジでうまい」と言っていたように家政婦歴二十年を超える松嶋の料理は本当においしい。いつのまにか、奈央たちと遊ぶのと同じくらい藤沢家での食事が楽しみになっていた。
 がっかりした省吾を見て松嶋は申し訳なさそうに謝る。

「ごめんなさい。もうすぐ出来ますから」

 とうに催眠術にかかっている松嶋にとっては省吾も雇い主の一人だ。いつもはしゃぎすぎたあとの片付けも松嶋にはお願いしている。
 これならば上で二人と遊んでいた方がよかったかもしれない。とりあえずダイニングチェアに腰を下ろした省吾を、ソファーに座ってテレビを見ていた早苗が振り返った。

「おかえり、省吾くん」
「ああ、帰りました」

 やはり、うちの母親とはまるで違う。容姿だけなら三十前半と言っても通用するだろう。何事も経験と一度だけ体を交えたこともあるが、なるほど大抵の男なら骨抜きになってしまうようなテクニックの持ち主だった。あと十歳若ければ省吾も夢中になっていたかもしれない。
 奈央に催眠をかけられた早苗だが、いまや主導権は省吾に移っている。ただ一つ、早苗にはこの家で起こっていることに対しては何一つとして違和感を持たないように暗示を与えている。だから、省吾の後ろで自分の娘が呆けたように首をふらふらさせていることなんて、早苗にとっては不自然でもなんでもない。挨拶だけすると早苗はすぐにワイドショーへ視線を戻した。
 早苗の視線の先では横綱が九州場所を欠場すると報道されていた。思い返せば、久しく相撲を観戦していない。ご飯ができるまで姉妹の取組を見て時間を潰すことにした。
 関取になった奈央と和沙は足を高く上げた立派な四股を踏んだ。何度も裸を見ているというのに、パンツをお尻に食いこませた姿の方がやらしく感じるのはなぜだろう。落ち着いた表情で腹鼓を打つ二人には堂々たる横綱の風格がある。早苗の仕切りに合わせて体をぶつけ合った姉妹はがっぷり四つを組んで互角の戦いをしていたけれど、最後は姉の貫禄を見せた奈央が勝利した。
 鬼の形相になっている奈央に拍手を贈っていたら、机の上に皿が置かれた。いつの間にか料理もできていたらしく、チーズのいい香りに食欲が刺激される。今日の夕飯はカルボナーラだ。
 パンツ一丁になっていた二人にも服を着させると、調理器具の片付けをしている松嶋を除く四人で食卓についた。

「いただきます」

 フォークを取った省吾の隣で奈央がパスタに顔を突っ込んだ。それどころか、他の二人まで皿に顔を埋めている。ずずっと品のない音を立てて、三人は顔を伏せたままパスタを咀嚼した。

「うーん、やっぱり松嶋さんの料理は美味しいね」

 頭を上げた早苗の顔にはクリームソースがべっとりとついていた。奈央と和沙も同様で、髪までソースでベトベトにしている。あれではせっかくの料理が台無しだ。
 三人を尻目に省吾はパスタをフォークに一巻きして口に運んだ。これまで食べていたレトルトソースでは到底及ばない卵黄の濃厚な味合いをゆっくりと咀嚼して味わう。
 やっぱり、松嶋の料理はおいしい。黙々とフォークを動かしてパスタを食べる省吾を見て奈央は怪訝な顔をしていた。

「省吾も直接口で食べればいいのに。こっちの方がおいしいよ」
「ううん、まあ。そのうちね」

 黒胡椒やベーコンを顔に張りつけている奈央たちには、箸やフォークを使うよりも料理に口をつけて食べた方がずっとおいしくなると暗示をかけている。人前でこそテーブルマナーを守っているが家庭ではいつも犬のように食べていた。
 箸の使い方が下手だと指摘された仕返しだ。上流階級の人間が品のない仕草を見せるたび、省吾はいつも自分が上等な人間になったような気持ちになる。
 食事を終えた省吾が器をシンクに持っていくと明日の仕込みをしていた松嶋が声をかけてきた。

「あの、省吾さん。嫌いにならないであげてください……」
「大丈夫ですよ。まあ、品性の良し悪しって自分じゃなかなか気づきにくいですからね」

 半端に常識を残された松嶋は藤沢一家の下劣な振る舞いにすっかり引いていた。このままでは十年以上務めあげてきた藤沢家の家政婦を辞めてしまうかもしれないと思っている。そのときは絶対に阻止しなければ。
 食器を松嶋に任せ、省吾はテレビのそばにあるソファーに腰を下ろした。背もたれに身をあずけ心地よいクッションの感触に浸っていたら、すぐに隣に座った和沙が身を擦り寄せてきた。

「省吾さん、早く上にいきましょう……」

 正気に戻すとすぐこれだ。自分でかけた暗示とはいえこの姉妹は性欲が強すぎる。ご飯を食べたばかりなのにセックスをする気になんてならない。
 仕方がないので二人を催眠状態にして中庭に連れていった。まずは腹ごなしの運動だ。ただし、運動するのは省吾ではないが。

「二人とも、良く聞いて……。あなたたちは発情期を迎えたカエルです。これまで相手のメスが見つからなくて、交尾をすることが出来ませんでした。はやくメスを見つけて、子孫を残さなければなりません。さあ、精一杯大きな声で鳴いて、メスに見つけてもらいましょう」
「ゲエエェェェ。グエエェェェ」
「ゲッ、ゲッ。ゲッゲッゲッゲッゲッゲッ。ゲッゲッゲッゲッゲッゲ」

 大きな鳴き声をあげた二人はしゃがみこんで中庭をぴょんぴょんと飛び跳ね始めた。二人とも一体どんなイメージをしているのか、同じカエルにしてもずいぶんと動きに違いがある。奈央なんて男顔負けの野太い声だ。
 体を伏せては、がに股になって跳ぶ。見事カエルになりきっている美人姉妹は上手に手足を使って体を運んでいた。ときどき足を止めては自分の存在をアピールするように鳴き声をあげる。
 これが集合アパートに住む津田家なら隣の住人が文句を言いに来るほどの大きな声だが、広い敷地を持つ藤沢家なら並大抵の騒音では隣家まで届かない。犬になった和沙がワオーンと遠吠えしても、鶏になった奈央がコケコッコーと鳴き叫んでも、これまで一度も苦情を言われたことがなかった。奈央をターゲットにしたのは単にその美貌からだったが、周囲に気がねする必要のない遊び場まで手に入ったのは幸運としか言いようがない。

「ほら、二人とも。そんなんじゃメスに気づいてもらえませんよ。もっともっと大きな声で鳴きましょう」
「ゲエ゛エェェェェッ! グエ゛エェェェッ!」
「グワッ! グワッ! グワッ! グワッ! グワッ! グワッ!」

 省吾の暗示に従って二人はますます声を張り上げた。まるでカエルの大合唱だ。都心の高級住宅街にある藤沢家はもちろん、郊外のベッドタウンに住む津田家でもカエルの鳴き声が聞こえてくることは少ない。こうして聞いてみるとなかなか風情がある。
 地べたに腰を下ろして季節外れの春の風物詩を堪能していたら股間がむずむずしてきた。お腹も落ち着いてきたし、頃合いだろう。

「二人とももういいよ。ほら、目を覚まして。早くお風呂に行こう」

 奈央と和沙を正気に戻してお風呂場まで連れていく。すっかり肌寒い季節になったけれど、中庭で目一杯体を動かした二人は大汗をかいて顔に髪を張りつかせている。それに、歯だって磨いていない。まずは体をきれいにしなければ。
 広い浴室の中、三人で体を洗い合う。自らの体に石鹸を塗りたくった姉妹に隅々まで洗ってもらったこともあり、奈央の部屋に戻ったときには、省吾の一物は痛いほど膨らんでいた。

「二人とも僕の目を見て……。きみたち姉妹は一心同体です。奈央が気持ちよくなれば、和沙も気持ちよくなる。和沙がいい気持ちになったら、奈央もいい気持ちになれる。僕を巡って争うんじゃなくて、三人で一緒に楽しもう……」

 そのあとは精も根も尽き果てるまで三人でセックスを繰り返した。
 犯しても、犯されても、二人はまるでゾンビのように蘇っては省吾の性を搾り取ってくる。明日も学校があるというのに、先のことなんてまるで考えていない。
 和沙の胸にむしゃぶりつけば、奈央は省吾の一物を咥えてきた。奈央のクリトリスを舐めてやれば、和沙はアナルを舐めてきた。
 姉妹の性欲はとどまるところを知らない。奈央は省吾のフェラをしている和沙の胸を後ろから揉みしだき、和沙は側位でアナルセックスをしている奈央のクリトリスを舐めしゃぶった。相手を犯しながら、二人は自らも激しく昂ぶっていく。
 三人は何度も体位を変えて交わり続ける。何回イかせて、何回イッたのか。省吾は意識が朦朧として思い出すことができない。

「ああっ、いいっ! うあ、ああ! あっ、あ!」
「あああああっ! うわあ! あああ!」

 下になっている奈央は陰棒で、上になっている和沙は指で。体を重ねて抱き合っている美人姉妹を省吾は同時に犯した。相手の感じていることは自分も感じるように暗示をかけられた姉妹は、あっという間に忘我の境地に達する。

「出すよ……! 僕が出すと君たちは同時にイクことができる!」

 唸りを上げて省吾が中に出せば、二人の絶叫はシンクロした。手足をぴんと突っ張って全身の筋肉を浮き上がらせた姉妹は、これまた同時に脱力する。
 二人は仲良く白目を向いて気絶していた。
 フローロングに二人を下ろした省吾はベッドに寝転がって目を閉じた。今日はもう終わりだろう。
 指一本動かすのも辛いくらい疲れているのに、心は多幸感で満たされている。二人の体は本当に気持ちよかった。もう、しばらくはセックスなんてしたくないと思うくらいに。
 だけど明日になればまた奈央たちと体を交えたいと思っているだろう。これもいつものことだ。
 藤沢家で過ごすこれからの人生を想像しながら、省吾は深い眠りに落ちた。

< 終 >

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