「ゆっくりと目を開けて下さい」
 その声に、わたしの意識が浮上するのを感じました。
 先生の声で目が覚めるなんて、本当に素敵……

鳥篭の小鳥たち

-1- 「絢さん、滝尾 絢さん、ゆっくりと目を開けて下さい」  その声に、わたしの意識が浮上するのを感じました。先生の声で目が覚めるなんて、本当に素敵。少しだけ茫としながら、嬉しさにわたしの顔が弛むのを感じました。 「は

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