第2話 僕はぼんやりと、その建物を見上げた。 最近は、家にいてなんとなく落ち着かなかったり、考え事をしたかったりすると、よくここを訪れる。 『県立近代美術館』──10年ほど前に設立された、まだ比較的新しいと言っていい
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……人を好きになるということが、こんなに簡単に、自然に訪れるものだなんて、これまで知らなかった。
そんな『資格』なんて無いはずの、私だったのに。
夢の続き2 幕間 1
幕間1 夢を、見た。 翠色の、夢だ。 夢の中、『彼』が私に会いに来てくれた。 ただそれだけで、夢の中の私は幸せだった。 「だけど……」 夢の内容を思い出し、私は憂鬱になる。 彼に、あんな姿を見せてしまった。
もっと読む夢の続き2 第1話
第1話 夢を、見た。 翠色の、夢。 物心ついた頃から何度も何度も見てきた、同じ景色。 どこかの森の中。高い壁に囲まれた、古い2階建ての大きな洋館。 僕は鉄柵でできた大きな門の外側から、いつもその建物を覗いていた
もっと読む夢の続き2 プロローグ
プロローグ ……人を好きになるということが、こんなに簡単に、自然に訪れるものだなんて、これまで知らなかった。 普通に、普通の人のことを好きになることなんて出来ないはずの、普通の人を好きになる『資格』なんて無いはずの、
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