「ただいま~」 学校から帰ってきたばかりの朋美(ともみ)は鞄をベッドの上に放り投げると、制服を脱ぎ捨てた。 下着姿のままでタンスに駆け寄ると中を覗き込む。わくわくした表情でそれを取り出すとぎゅっと抱きしめる。朋美の腕の中
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「ねえ、ねえ、お姉ちゃん、コレってなに」
健一が服の袖の端を引っ張ると、見たこともない虫の名前を聞いてきた。
「何って、私に虫のことなんて、わかるわけないでしょう」
「寄生虫だよ」
朋美に代わって、屋台の中から出てきた店主が答えた。
「きせいちゅう?」