渡来商店 七色丸薬編 商品No.09

商品No.09『破損修復光線発射機』

「そろそろ、時間だチケットの半券を切るか」
 優は前回の話のタイトルともなっている森野緑コンサートチケットを手に取った。
「DX席はチケット1枚で5人まで入場できます。チケットの半券を切るさいに同行者は全員、チケットを切る人間に触れていなければなりません。触れるのは衣服の上からでも問題は無いのですが、可能であれば同行者はチケットを切る人間の素肌に触れてください。時折、衣服の上から触れている人間が転送されないという転送ミスが起こる可能性があるのでお願いいたします。またチケットを切る人間の髪の毛を掴むのはご遠慮ください、転送ミスが起こりやすいのでそれもまたお願いいたします」
 優はチケットに書かれている注意事項を読んだ。

「すみませんネリアさま・・・私、家事なんてやったことなくって・・・・」
 あやめはネリアに向かって深々と頭を下げて謝った。
「まったく・・・性行為の方は問題が無かったのに、家事の方はまったくできなかったのね・・・しょうがないわね、後から家事のできる優秀なメイドを一人派遣するわ・・・あなたは優様とご一緒に森野緑様のコンサートにでも行ってきなさい・・・・」
 ネリアはそう言って修復した食器を片付けて、その後空間接続戸の奥へ消えていった。
「はい、わかりました・・・・」
 あやめはしょんぼりとしながら答えた。

 無数の瓦礫が点在する荒地、そこではメイド服を着た者達がなにやら懐中電灯みたいな物から発せられる光を瓦礫に当てていた。
 その光が当たると瓦礫は次々と集まっていき床や壁や天井や家具になっていった。
「修復作業は順調か?」
 空間接続戸の中から現れたネリアがメイド達に向かって言った。
「現在、なんとか一晩で瓦礫の状態までに回復しましたが・・・このペースだと今日中には終わりません」
 メイドの一人が答えた。
「そうか・・・・渡来商店の道具を使用してさえも修復には時間がかかるか・・・」
 ネリアは残念そうに言った。
「それと、藍様達のことですが・・・藍綬藍様は暁病院に入院しましたが命に別状はありません。浅木愛様は渡来陽様が保護されました。また米子様と青子様と風様は暁女学院の寮に寝泊りすることになりました」
 先ほどのメイドが言った。
「暁病院に暁女学院・・・・藍様の娘の百三十一女の暁様が経営する病院と学校ですか・・・・」
「それにしても、藍様のお子さんはとんでもない数ですね・・・」
「ええ、わざわざ異空間を作って、そこに藍様の娘様達が住む国を作ってしまうくらいですからね・・・・それに、百合様のように藍様に子供ができても藍様が子供ができたことを忘れたり、子供ができたことも知らずに別れた女性もいるはずですから・・・確認している人数より何倍も多いかもしれません・・・・」
「そうですか・・・・その国に行ってみたいな・・・」
 メイドは藍の娘達が住む国を想像している。
「ところで、あなた家事は得意?」
 ネリアはメイドに尋ねた。
「家事ですか?それなら藍様メイド検定で料理は初段、清掃は1級、洗濯は2級、ご奉仕は5級です・・・・」
 メイドは答えた。
「そうですか・・・ならば、あなたには優様の所に行き家事全般をお願いするわ」
 ネリアはメイドに言った。
「え?・・・はい、わかりました・・・」
 メイドは戸惑いながらも返事をした。

 そのころ優達は・・・
「ここがコンサート会場か・・・」
 優は豪華な内装がされた広い部屋にいた。
 そこにはふかふかで高級そうなソファーが並べられて、その前にはコンサート会場らしきステージが見える大きな窓があった。
「・・・ねえ・・・優・・・」
 あやめは窓からコンサート会場の方を見ながら優に声をかけた。
「なんですか加野さん?」
 優はあやめの所に向かった。
「なあ優?ちょっと・・・会場の客席の方を見てみなよ・・・」
 あやめはそう言って客席の方を指差した。
 客席には背広やタキシードを着て正装している男性達や、高級そうなドレスやアクセサリーをつけた女性達や、かっこよく美しい美男美女達や、なんか不細工なおっさん達が、何人もの人々が客席に座っていた。
「あの人達がどうかしたの?」
 優は違和感を感じたが、それが分からずあやめに質問した。
「あそこに座っている人、あの国の大統領じゃない?」
 あやめは客席の最前列の方を指差して言った。
「え?・・・確かにアメリカの大統領に似ているような・・・」
 優は政治にも政治家にも詳しくない。
「あそこにいるのは某国の将軍様に・・・日本の大統領まで・・・」
 あやめは客席のさまざまな場所を指差しながら言った。
「まさか・・・そんなわけ・・・」
 優は半信半疑だったが、徐々に確信に変わっていった。
「それに、オリンピックやワールドカップに出ているスポーツ選手まで・・・」
 あやめはさらに客席の方を指差して言った。
「・・・単なるそっくりさんじゃないの?」
 優は恐る恐る尋ねた。
「そうそう、そっくりさんよ・・・」
 別の誰かが優に答えた。
「誰?」
 あやめは声が聞こえた方向を向いた。

「どうも♪こんにちわ♪」
 あやめが向いた場所にはショートカットの茶髪のかわいい女の子が立っていた。
 その子は、白いフリルがところどころに付いた、露出度が多い橙色の衣装にを着ていた。
 胸はDカップくらいの大きさでキュッと引き締まったウェストをしていて、お腹の部分を露出しているためお腹のところは丸見えで、キュートなおへそが見える。
 彼女はすべすべしてむっちりとした足を交叉させてソファーに座っていた。
「あなたは!!・・・・誰?」
 あやめはその子に見覚えが無く彼女に尋ねた。
「あらら・・・私のこと知らないの?」
 その子はコケながら言った。
「その声・・・もしかして清水橙果さん?」
 優にはその子の声に聞き覚えが有った。
「は~~~い、そうです、大正解だよ!!」
 橙果は笑顔で答えた。

清水橙果(しみずとうか)
 今話題沸騰中で異常なくらいまでに人気が有りすぎる美少女アイドルである。そして、愛情捕手の橙玉の能力の持ち主で、本当は男。渡来商店の常連の1人。

「それで?橙果さん?あなたは何者なんですか?」
 あやめは橙果に尋ねた。
「人気アイドルの清水橙果さんだよ、テレビで見たこと無いの?」
「無い」
 あやめは即答した。
「あらら・・・・私の知名度もまだまだのようね・・・・」
 橙果は残念そうに言った。

「あなたは先ほど『そっくりさん』と言ったけど、本当にそっくりさんなの?」
 あやめは大統領たちの方を指差しながら橙果に尋ねた。
「そういうことにしておきなさい・・・じゃないと・・・ぐふふふふふふ」
 橙果は不気味な笑みを浮かべながら怪しげな笑い声を放った。
「・・・・わかった、そういうことにしておく・・・・」
 あやめは客席にいる人物達を『そっくりさん』だと思い込むことにした。

「・・・あ・・・あの・・・・」
 そんな時、弱々しい女性の戸惑ったような声が小さなかすれたような声が優の耳に届いた。
「ん?」
 優はその声が聞こえた方を向いた。

 そこには、何だから良く分からない山のような形をした黒い物体が存在していた。
 高さは優の身長よりちょっと低め、全長は奥の方が見えないため不明、手前の方に1メートルくらい黒いのが伸びている。
 その物体は所々で波打つように動いている。そして、徐々に徐々に優のところに近づいてきた。

「・・・・・・・うわあああああああああああああああああああああああああ!!」
 優はしばらく黒い物体が何なのか考えたが理解できず、不気味に感じたので大きな悲鳴を上げることにした。

「「なに?」」
 あやめと橙果は優の悲鳴を聞いて駆け寄ってきた。

「!?・・・・・・何なのこれは?」
 あやめは黒い物体を見て驚き戸惑っている。
「青葉ちゃん、久しぶり!!」
 橙果は黒い物体に向かってフレンドリーに手を振りながら挨拶をした。

「青葉?・・・・・あーーーーーーー!!思い出した!!」
 優は手紙の主の青葉が青玉の能力の持ち主のことだったことを思い出した。

「はじめまして・・・・てのはおかしいですよね・・・・・」
 青葉は頬を赤く染めながら恥ずかしそうに言った。
 だが、髪の毛で顔どころか全身が隠れているので、彼女の頬が赤く染まっているのは、彼女と付き合いの長い橙果が勘で気づいているだけで、橙果以外は青葉本人も知らない。
 つまり黒い物体とは彼女の髪の毛だ。それがとんでもなく長く伸ばされているため全身が隠れているのだ。

「この黒いのって・・・・・」
 優は青葉の方を指差しながら尋ねた。
「私の髪の毛です・・・」
 青葉は先ほどと同様、恥ずかしそうな口調で答えた。
「この髪の毛を私に刺すなよ・・・・」
 あやめは神経支配の青玉の犠牲者なので、彼女の髪の毛を警戒して怯えている。
「失礼します・・・優さん・・・」
 青葉は髪の毛の中から白い素肌の手を出して優の頭に手を伸ばした。
「なに?」
 優は戸惑ったが抵抗はしなかった。
「やっぱり・・・・思ったとおり・・・・優さん・・・」
 青葉は優の頭に当てている手とは反対の手で自分の髪の毛をどけて素顔を出した。
 黒い真珠のような輝く瞳に、薄い桃色の唇で、顔立ちが良い美人だ。
「・・・なんですか?」
 優は綺麗な彼女に見られてドキドキしている。
「ねえ・・・優さん・・・私と付き合ってくれないかな?」
 青葉は優に恥ずかしそうにしながら言った。
「え!?・・・えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ・・・・・・」

 『ボカ』(何かを殴った音)

「うるさい!!」
「痛!!」
 あやめは優をぶん殴って彼の驚きの声を中断させた。
 優は青葉の予想だにしなかった言葉に驚き、大きく長い驚きの叫びを上げた。
「嫌ですか・・・・」
 青葉は泣きそうな顔をしながら優に迫った。
「いや・・・嫌ではないです・・・」
 優は泣きそうな青葉の顔を見て頬を赤く染め鼓動も早まった。
「あんた・・・こんな男と本気で付き合う気なの?」
 あやめは青葉に尋ねた。
「はい、本気です」
 青葉は一切迷わず即答した。
「この男のどこが良いの?勉強も運動もルックスもダメダメなこの男の?」
 あやめは本当のことをずかずかと並べ立てた。
「だって・・・彼は私とって理想の男性なんです」
「理想の男性?」
「私は自分の理想に合う男性を探したけれども・・・なかなか理想に合う男性が見つからず・・・もう理想の男性をあきらめようと思っていたら・・・・優くんが青玉を使ったんです・・・・そして、分かりました、彼が私の理想の男性で有る事を・・・だから、藍さんに話しかけられるまで、優くんに見惚れていました・・・・そして、優くんが本当に私の理想の男性なのか確かめるためにここに、お呼びしたんです」
 青葉はうっとりとして笑みを浮かべながら大いに喜んで感激している。
「・・・・・・・・」
 優は今まで女性にそんなことを言われた事が無いので、顔を真っ赤にして動かなくなっている。
 頭の中は何を考えているのか本人にも分からなくなっている位に混乱している。
「私には彼がそんなに理想的な男性には見えないんだけど・・・」
 あやめは優の外見を見ながら言った。
「そんなことありません!!彼ほど髪の毛の質の良く手入れも行き届いている男性なんて早々いません!!」
 青葉は少し怒ったように叫んだ。

「「髪の毛?」」
 優とあやめは口をそろえて言った。

『青葉の奴は髪フェチですからね、良い髪の持ち主なら老若男女問わず好きなのよね?』
 優は藍が言った台詞を思い出した。

『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
 客席の方から何百人もの人間達の歓喜の声が響いてきた。

「皆さん、こんにちわ!!」
 マイクを通してスピーカーで増幅して大きくなった元気そうな女性の声が響いてきた。
 見るとステージにはチケットに描かれていた緑色の髪のメイド服を着た女性がいた。
 その女性は眼鏡をかけている、見た目は16歳くらいの若そうな女性だ。
 実際の年齢は藍と同じくらいの年齢らしい・・・
『ギロ』
 彼女の鋭い視線・・・いや、彼女の透き通った沖縄の海の色のような眼鏡の奥の、エメラルドのような美しい瞳の奥から湧き上がる優しくて淡い視線が、この私『作者』に向けられて、私はその目に見惚れてしまった。
 先ほど彼女の年齢は藍と同じくらいだと言ったが、彼女の年齢は20歳の藍より2歳若い18歳である。
 そして、彼女は人々に幸せを運ぶような仏様や聖母マリアのような笑みを浮かべた。
 彼女の着ているメイド服は黒の半そでとミニスカートで、足には白くて長いニーソックスを履いている。
 そのメイド服は彼女によ~~~く似合っており、彼女のクレオパトラや楊貴妃のような美しさをさらに際立たせていた。
 胸は見た目からC~Eカップくらいの大きさだと推察される。また、彼女は柄の先にマイクの付いたホウキを持っていた。

 それにしても、小説という世界の神ともいえる作者が、自分が書いている作品の登場人物を恐れるなど・・・
 なんでそんなキャラを何人も書くんだろう?・・・・・・もしかして俺、Mなのだろうか?
 ・・・・変な与太話につき合わせてすみません、これからは私語はしない方針で行きたいと思います。

「優さん・・・ちょっとよろしいでしょうか・・・」
 青葉は優の背後から抱きついてきた。
「!?・・・青葉さん?」
 優は戸惑った、優の背中に柔らかい二つの物体が当たっていたからだ。
 それだけでは無い、彼女の柔らかくすべすべした手が自分の胸で交叉され密着し、彼の髪の毛をいじっている。
 そして、彼女の吐息が優の耳にかすかに当たる、彼女の吐息が当たるたびに優の鼓動は早くなっていく。
 優は、ユデダコや、ポストや、夕日や、トマトや、林檎や、スイカの中身や、消防自動車のように真っ赤に顔を染めて。
 心臓をバクバクドキドキゴンゴン高らかに速く鳴らしている。
 今の彼はあやめや、美紀や、かりんや、自分の母とセックスした時なんかよりも興奮して緊張している。

「ハクション!!」
 あやめは突然大きなくしゃみをした。
「大丈夫?」
 橙果は心配そうにあやめに声をかけた。
「今誰かが、私にたいして失礼なことを言った気がする、私とのセックスが背中からのハグよりも劣っていると言ったような気が・・・・・・」
 あやめは少し怒っている感じがする。なんて勘が鋭い女だ。藍や緑みたいに言っていることがばれないだけましか

「優さん、私とヘアーセックスしましょう」
「ヘアーセックス?・・・え!?」
 優は聞きなれない単語を聞いて若干落ち着きが生まれ、そのおかげで有ることに気がついた。
 青葉の髪の毛が優の手、腕、肘、肩、胸、お腹、腰、膝、足など優の体のいたる所に巻きついて、優の全身を覆い始めていた。
「・・・何をするんだ?」
 優は驚き戸惑ってどうすればよいか分からず混乱している。
「大丈夫、これから優さんの全身を、私の髪の毛で愛してあげます。優さんが骨抜きになるまで愛して愛して愛しまくってあげます♪」
 青葉はそう言いながら、優の体にさらに自らの髪の毛を巻きつけていった。
「どうするつもりだ?」
 優は危機を感じて逃げ出そうとしたが、もはや手遅れだ、彼の体の自由は彼女の髪の毛で完全に奪われていて指一本動かせない。動かせるといったら、まだ髪の毛が巻きついていない顔面だけ。
「それでは、ヘアーセックス開始です」
 青葉はそう言って、突然優の唇を奪った。
「うぐ!?」
 優は唇を奪われて驚いた。
 今まで優がしてきたのは激しいディープキスばかりだったが、今回のキスは優しくて甘い。彼女の唇から優の唇へ、なんともたとえようの無い心地よい気持ちが流れ込んでいく。その気持ちよさを受けて優は、とてもとても安らかな快楽に包まれてきた。まるでマイナスイオンが発生している森林にいるようなさわやかさ、お花畑にいるようなかぐわしさ、太陽の恵みを受けるような暖かさ、それらの感じを受けて優は天にも昇るような気持ちになっていった。
 そして、優は青葉に抱かれたまま彼女の髪の毛に全身を覆われた。
「・・・・・・♪」
 髪の毛で隠れて分からないが、優は幸せなうな笑みを浮かべている。

「それじゃあみんな、はじめるよ!!1曲目は『ご主人様、お帰りなさいませ』です!!」
 先ほどステージに立った女性、つまり森野緑はマイクを持って歌い始めた。

「あれ・・・なんだか・・急に眠気が・・・ふあああああ・・・・・・ZZZZZZ」
 あやめは急に眠くなり、大きなあくびをした後、イビキをかいて寝始めた。

「・・・・青葉さん・・・・ZZZZZ」
 優も青葉に抱かれたまま髪の毛の中で眠り始めた。

「それじゃあ、優さん・・・夢の中で良いことして、現実では私の髪の毛で犯してあげる・・・・ZZZ」
 青葉も眠りに付いた。

「それじゃあ・・・・私はこの子にくっついて寝ちゃお・・・・・ZZZ」
 橙果はそう言って、あやめに抱きついて寝始めた。

【次回の商品CM】

渡来商店 七色丸薬編
「皆さんこんにちわ、渡来陽です。今回紹介する商品はこちら、商品No.10『淫乱幻夢の緑玉』この商品は、飲むことによって相手に淫乱な夢を見せることができるようになります。その夢を見た人間は目を覚ました時、あなたに過剰なまでの好意を抱くでしょう」

【困った独楽危機一髪(二者択一編)】

 タイトルが予告と違うのはこれがこの作品の仕様か・・・・。
 前回ネリアがバニーガールになったため、私は現在サハラ砂漠にいる。
 なぜ?サハラ砂漠かって?こっちが聞きたい。だって、私は呼び出されただけだから・・・・

 私は日光が肌に当たらないように白いフードを全身にかぶって、ラクダに乗ってサハラ砂漠を横断中だ。
 一見フードをかぶって厚着して暑そうに見えるが、湿度が低いサハラ砂漠では日光を遮断することによって、薄着するより逆にこっちの方が涼しい。
「鳥取砂丘名物『砂丘らっきょう』いりませんか?」
 原住民だと思われるサハラ砂漠の商人が私に話しかけてきた。
「いらない!!」
 私はエジプトのお金を持っていないので、そう一括してすぐさま立ち去った。
 私は何時になったら日本に帰ることができるのだろうか?
「見つけたぞ困った独楽!?」
 聞き覚えのある女性の声が私の耳に届いた。
 この声はまさか?私は声が聞こえた方向を向いた。
「カ○ド○ャプターネリア参上!!」
 そこにはピンク色のフリフリの衣装を着たネリアが杖を持って立っていた。
 さてどうした物か?
【プランA:こっちもパロディで対抗する。】
 色々な作品のパロディだらけの派路出異(パロデイ)編、元ネタがわからないと楽しめない作品です。
【プランB:浅木優を呼んで彼に戦わせる。】
 パロディはほとんど無い(少しは有る)、野雨魔瑠(ノウマル)編です。

 プランAを選んだら下の派路出異(パロデイ)編をお読みください。
 プランBを選んだら下の派路出異(パロデイ)編を読まずに、次回掲載予定の野雨魔瑠(ノウマル)編をお待ちください。

【困った独楽危機一髪(派路出異編)】

 ・・・・・仕方ない、こっちも変身だ!!
『○ージ・○ジ・○ジーロ』
 謎の魔法使い○ジハテナてか?
「死になさいテク○ク○ヤコン・・・赤○イナズ○!!」
 赤い電撃が私に向かって飛んできた。
 ○ス・テル ○・スキル ○ギステル 来○(ケ○テートス)虚空○雷(ア○トラプサトー)薙○払え(○・テメトー)雷○斧(○ィオス・テュ○ス)!!!
 私は巨大な雷の斧を出してネリアの電撃を相殺した。
 どうやら今回は魔法に関係ある物のパロディか・・・・
「○ハリク ○ハリタ・・・ゴーレム召還!!」
 ネリアはサハラ砂漠の砂から何体ものゴーレムを作り出した。
 ガー○ット・バ○ンド!!私は炎の鞭を出して、次々とゴーレムを倒していく。
「・・・あんたねなぜ2○ャン○ルで、生まれた作品の技なんて使うの?」
 ・・・それを知っているということは、お前も同じ穴のムジナだと言うことさ。
*同じ穴のムジナ:同じ穴にすむムジナ(狸)のように似た間柄のこと。
「○レール ○レール ○レール・・・○重力○召換!!」
 ネリアは小型のブラックホールを召還した。
 我○見○混沌○姫!!私も同様にブラックホールを召還した。
私とネリアのブラックホール同士がぶつかり合い消滅した。
「お互いに、このままだと決着が付きそうに無いわね・・・」
 そのようだな・・・
 私とネリアはお互いに距離をとって最強の魔法を使おうとしている。
 おそらく、どちらの魔法の強さで勝負が決まる。
「鉄牙砲龍弾(テッガホーリダン)」
 私の背後から別の女性の声が・・・・○楯(デ○レク○オ)!!
 私はとっさに防御壁を張って敵の攻撃を防ごうとした・・・が、しかし
 魔法壁を貫通して、何者かが放った頭部が銃になっている黒い龍が私に襲いかかって来た。
 マ○ティーガ○ド!○ジックバ○ア×2!!・・・
 私は魔法防御力を強化して敵の攻撃で受けるダメージを最小限に抑えた。
 背後から私に攻撃してきたのはあやめだった、彼女は右腕に巨大な銃を構えていた。
「あなたに相応しいソ○ルは決まった!!」
 そして、あやめは懐に手を入れた。
 させるか○大消○呪文(メド○ーア)!!私は炎と氷の魔法を合体させた呪文であやめに攻撃した。
「うわああああああああああああああああああ!!」
 あやめは私の攻撃をギリギリでかわしたが、彼女の持っていた銃の半分は私の攻撃で消え去った。
 予想外な出来事だったため私は同じ作品の技を連続して使ってしまった。
「あやめ・・・よくやったわ・・・・私の最強呪文の準備は終わったわ・・・・・行くわよレ○ジン○ハート・・・」
 ネリアは赤い宝石の付いた杖を構えた。
 く・・・こうなったら先制攻撃で倒す!!九○鞭(ジュ○ロ○ビェ○)!!
 しかし、MPが足りない。
 しまった・・・
 私はすぐさまエ○リサーを使用してHPとMPを全回復した。
「闇○り○な○昏○も○、夜○り○な○深○も○・・・」
 ネリアはとんでもない呪文の詠唱を始めた。
 ていうか・・・反則だろう、その呪文は・・・・こちらも無敵の呪文で対抗するか・・・・
 私は自分が使える最大の魔法を使うための魔方陣を描いた・・・
「混沌○海よ(中略)等○○滅○○与○○事を・・・重○斬(ギ○・ス○イ○)!!」
 ネリアは黒き剣を私に向けて振り下ろしてきた。
 『大丈夫・・絶対大丈夫だよ』私は無敵の呪文を唱えた後、それとは関係の無い魔法を発動させた。
 ○するハート・・・・
 世界の創造主を自らの肉体に光臨させる呪文と、魔方陣の外の世界を使用者の夢に変える魔法がぶつかり合った。

【その後】

『作者とネリアの戦いで荒廃した地球は、電子機器と火器の一切が使えなくなり、その代わり魔法と呼ばれる不思議な力が人類に備わり、地球は剣と魔法が支配する世界となり、世界各地で暴動が起きた。電子機器に生活を頼って生きてきた先進国の人間達は、この時代では劣勢に立たされた。このチャンスに乗じてとある国の将軍様が民衆による人海戦術で世界支配に乗り出した』

【さらにその後】

『ある国の支配に苦しんだり良く思わない者達が集結してレジスタンスが結成されて、彼らは力を合わせて敵の本拠地に攻め込んだ。そして、レジスタンスのリーダーは何人もの仲間達のおかげで将軍の居る部屋までたどり着いた。そして将軍を倒したリーダーであったが、彼が倒した将軍様は人形だった、この事件の新の黒幕は大魔女王(だいまじょうおう)ネリアであった。そして、正体を現したネリアは本格的な世界征服に乗り出した。レジスタンスもそれに対抗しようとしたが、あっけなく完敗した。唯一生き残ったレジスタンスの隊員『ユウ・アサギ』はネリアを倒すため伝説の地『サハラ砂漠(鳥取砂丘)』に封印されている伝説の作者を復活させることにした・・・』

【次回予告】

『トライショップ 勇者ユウ編 商品No.Ⅰ『伝説の聖剣(オナニーバイブ)』この剣を勇者が女性に渡すとその女性はその剣でオナニーしたくてしたくてたまらなくなります。そして、オナニーをしてエクスタシーに達した相手はあなたの仲間になります』

 勇者:ユウ・アサギ
 戦士:コマ・コマッタ
 僧侶?:アイ・ランジュ
 魔女っ子:マイコ・ランジュ
 魔法少女:アオコ・ランジュ
 賢者:フウ・アサギ
 羊飼い:アオバ・ツキカゲ
 スーパースター:トウカ・シミズ
 吟遊詩人:ミドリ・モリノ
 商人:ヨウ・トライ
 盗賊:ミキ・シンタニ
 武道家:グレイシア・イースト

 大魔女王:ネリア・カシメニア
 魔神:イン・トライ
 魔神の器:ユキ・アラカワ
 従順な笑わせ師:カリン・ホシノ
 魅惑の暗黒剣士:アヤメ・カノ
 淫靡な悪魔神官:アイ・アサギ
 策略の作戦参謀:リョウ・オウ *本編未登場の黄玉の能力者、正しい名前は黄龍(おうりょう)。

 ちなみにトライショップ 勇者ユウ編はネタなので連載するつもりは一切ありませんので、ご了承ください。

< つづく >

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