第四話
暗闇の中で、耳に微かな音が聞こえる。
ざぁ、ざぁ、という小さなさざめき。これは…波の音だろうか?
ふいに暗闇の中に眩しさを感じたボクは、ずっと閉じていた瞳を開いた。
「…?…あれ?」
重い身体をゆっくりと起こして周りを見回すと、いつも寝ているボクの部屋でない事に違和感を覚える。
…いや、それもそうか。
ボクは今、旅行に来ていたんだ。
…ええと?
それで、どうしたんだっけ…?
ココは確か…民宿でボク達が泊まる予定の部屋だ。
部屋の片隅にボク達のバッグが置いてあるから間違えない。
窓から外を見ると、もうすっかり辺りは暗闇に変わっていた。
さっき夢の中で聞いた波の音は、ここから聞こえていたらしい。窓が開いて、心地よい波の音が潮風と一緒に部屋に入ってきている。
…夢?
そういえば、ボクは眠っていたようだ。
気付けばボクは布団の上で寝ていて、タオルケットまでかけてある。誰かがボクをここまで運んで、寝かせてくれたらしい。
「…あ。良かった。起きられたんですね」
窓の外をぼんやりと眺めていたボクの後ろから、女の子の声がした。
振り返ると、そこにはジュースの缶を持った恭子ちゃんがいる。
「…あ、恭子、ちゃん…。ボク…」
「階段を上ってすぐ、気絶しちゃったんですよ、修クン。…覚えてないんですか?はい、スポーツドリンク」
「あ、ありがとう…」
ボクは恭子ちゃんが持ってきてくれたジュース缶を受け取り、プルタブを開けて一口飲む。
…えーと…。
… … …。
そうだ…階段を上る時にボクは、遂に…楓と恭子ちゃんを…『操った』んだ。
天使のチカラ…人を操る力で、遂に…同級生を…楓を…。
そして…。
… … …。
「…うぶっ…」
「だ、大丈夫ですか?まだ具合が悪いんじゃ…?」
「う、ぶ、だ、ダイジョブ、大丈夫だから…」
スカートをたくし上げ、その中身を堂々と見せる楓と恭子ちゃん。そして…楓の胸のあの弾力。
視覚と触覚が過去の出来事を思い出し、また鼻血が出そうになる。
楓の…憧れの、楓の…生パンと…おっぱい…。
そして…こうして横にいる恭子ちゃんの、スカートの中を…。
何だか、本当に夢を見ているみたいだ。
そもそもあんなヤンキー天使に出会った事自体今でも信じていないが、それで本当に人間のココロを操れているんだから、余計に信じられない。
長い夢をずっと見ているとしか思えないのだ。
しかし…、現実に、アイテムはある。
タオルケットの下のボクの腰には、しっかりとウェストポーチが存在するのだった。
いつの間にか恭子ちゃんはボクの隣に座って、心配そうにボクの顔を覗き込んでいる。
窓から入ってくる潮風に揺れる、綺麗な長い黒髪。吸い込まれそうな綺麗な茶色の瞳。潤んだ唇。
… … …。
い、いかん。ボクには楓というココロに決めた人がいるんだ。恭子ちゃんにときめいてどうする…っ。
じっとボクの顔を不安そうに見てくる恭子ちゃんに気まずさを覚え、ボクは頭の中で話題を探し、口に出した。
「そ、そういえば宗佑と楓は?どこ行ったの?」
「あ、えーと…宗佑君は辺りを散歩してくる、って。楓ちゃんは、綾さんが来たから食堂で話し込んでるみたいです」
「そ、そうなんだ…へぇー…」
綾姉ちゃん、来てたんだ。
夕食の片付けに来る、って言ってたけど…。ちょっと早めに着いたのかな。まだ時計は夕食には少し早い時間を示している。
その時、階段を上る足音が2つ聞こえ、その音がこちらに近づいてきた。
ドアが開き、そこには楓と綾姉ちゃんがいる。
「あ、修、起きたんだ!良かったー…もー、急に倒れたからどうしたかと思っちゃったよ」
どうしたか、って…。
アンタの下着見て胸揉んだから倒れたんです、なんて…死んでも言えないよなぁ。
楓の後ろから綾姉ちゃんが割り込むように部屋に入ってくて、ボクと恭子ちゃんの間に勢いよく座る。
「おー、バカ弟!旅先でいきなりバタンってまーだ虚弱体質抜けてないのかー!?このこのー」
「うっぶ!」
いきなり姉ちゃんはボクの頭を脇で抱え、コメカミに拳を当ててグリグリしてきた。
こ、このバカ姉…酒飲んでやがるな…!
「いたっ、いたた!ちょっ、ぼ、ボク今まで倒れてたんだからちょっとは気を使えよ!この酔っ払い!」
「このこのー、可愛い奴めー、ヒック」
…可愛い奴、か。
ボクをネタに1人で…しているのを…ボクは知っている。
その『可愛い奴』というフレーズをどうも変な風にボクは解釈してしまっていた。
寝ぼけた頭でボーっとそんな事を考えたが、頭の痛みですぐにそんな考えは飛んでしまう。
「ち、ちょっと綾姉ちゃん!修、さっきまで寝てたんだから乱暴は良くないよー!」
楓が、慌ててボク達姉弟のプロレスごっこを止める(正確には姉の虐待だが)。
「うー、ヒック。なぁにー?楓がアタシにイジめて欲しいのかなー?うりうりー」
「ひゃっ!?ちょ、や、やめっ!」
綾姉ちゃんは、今度は自分の腕をとっている楓の方に抱きつき、強引に押し倒す。
首筋に吐息をかけ、顎に自分の指を這わせ…楓も少し顔を赤くしながら、必死に抵抗して…。
…い、色っぽい…。
ボクと恭子ちゃんは、その光景をじーっと眺めてしまう。
「…見てないで助けろーーーっ!!!」
そう言って楓は綾姉ちゃんの後頭部に思い切り肘鉄を喰らわせた。
「ぎゃんっ!?」
・
・
・
「…つまり、食堂で駄弁ってたらこの馬鹿姉が酒飲み始めて、こんな状態になった、と」
そう聞くと楓はコクリと頷く。
綾姉ちゃんは、まだ痛むであろう後頭部をさすってシュンと萎れている。
「だってー…会話は酒の最高のツマミってよく言うしー…」
「誰が言ったんだ誰が。姉ちゃんが作ったんだろ」
「うー…」
まったく…病人に絞め技を仕掛けるとは、何て姉なんだ…。
まぁ、単にエロい事して倒れただけだし、心配される事も本当はないんだけど。
「でも、修も元気そうで良かった。急に倒れちゃうんだもん」
「あはは、ごめんごめん。もうこの通り、すっかり大丈夫だよ」
ボクは元気そうに楓に笑って、恭子ちゃんから貰ったスポーツドリンクを飲んだ。
楓は溜息をついてやれやれといった感じで苦笑し、ボクに語りかけてくる。
「びっくりしちゃったよ、あたしの胸揉んで急に倒れるんだもん」
「ぶーーーーーッ!!!!」
ボクは、盛大に口の中のスポーツドリンクを噴出した。
「ちょっ、汚っ!なになに、どうしたのよ!?」
3人とも、驚いたようにこっちを見る。
「げほっ、げほっ!だ、だって…」
「え、えぇ?あたし何かおかしい事言った?あたしが、修が何か隠してそうで怪しい、って思ったからおっぱい揉んでもらっただけじゃん」
あたかも、それが当然のように楓が言う。
…そうか…。
思えば、あのまま倒れたんだから【ルールノート】に書いてある内容もそのままだったよな。
楓…いや、この民宿にいる人達にとっては…あれは、今も当然のルールなんだ。
「ん?修が何か隠してたの?そりゃ、楓だって胸揉んでもらわないとね」
綾姉ちゃんも、それが当然、と言わんばかりにうんうんと頷いた。
「そうそう、なんか怪しかったのよね。ね、恭子ちゃん」
「え…?…でも、そういえば…確かに」
恭子ちゃんも何か考え込むように顎に指を当てて天井を見上げ、思い出す。
「何か…隠していたようなんですよね。階段を上った後、何か…後ろに」
「ちょ、ちょっ、恭子ちゃん!何言って…」
やばい。
段々と記憶を振り返ってボクの事を怪しんできている。
「そうそう!あたし達がパンツ見せながら階段上った後から怪しいのよね」
「ぶーーーーーッ!!!!」
ボクは、口内の何かを盛大に噴出した。
「な、なによさっきから。当たり前じゃない。階段上る時はスカートの中身見せるのが当然でしょ!?」
3人の女の子はうんうんと頷いて、不信そうな顔でボクを見つめる。
…この場でおかしいのは、ルールの捻じ曲がった女の子達じゃなくて、ボクなのだ。
それが当然、と思っているのだからいちいち驚いているボクが余計に怪しく見えるのは必然のコトで…。
寝起きで狡猾さをすっかり失っているボクに、容赦ない疑惑の眼が向けられる。
「で、何を隠していたんですか?河瀬さん」
「修ー、何か変な事考えてるんじゃないでしょうねー」
恭子ちゃんまで、すっかりボクを怪しんでいる。
楓、綾姉ちゃん、恭子ちゃん…3人がジワジワと、ボクを尋問しようと近づいてきて…。
ま、まずい。このウェストポーチだけは隠さなくては…。
タオルケットに隠れているポーチの存在は分かりつつも、3人が見ているこの状況じゃ、何も…!
あ、でもこの状況なら3人の胸を揉める、っていう展開も有り得るし…それはそれで…。
…と、考えていたその時。
「みなさーん、お風呂が沸きましたよー。夕食前に入られてはいかがですかー?」
下の階から民宿の女将さんの声が響いた。
その声が聞こえた途端、ボクはすかさず女の子達に言う。
「み、みんな!お風呂沸いたって!宗佑もまだ帰ってこないし、女子から入ってきちゃえば!?」
慌ててボクがそう言うと、楓と綾姉ちゃんがむぅ、と唸る。
この民宿のお風呂は1つしかない。女子に先に入るよう提案をすれば、きっと食いついてくれる!
ボクは咄嗟に明るく、皆に提案をしてみた。
「むー…確かに、大分汗かいたしねぇ。さっぱりしてから夕飯食べたい感じもするし…」
「それじゃ、修で遊ぶのもここまでにしておく?綾姉ちゃん」
…遊ぶ、ってなんだよ、遊ぶって。
「じゃあ、先にお風呂入ってきちゃいましょうか?」
「…そうだね。じゃ、女3人、仲良く風呂に浸かってくるかー!」
綾姉ちゃんが楓と恭子ちゃんの肩を抱いて、楽しそうに立ち上がった。
「んじゃ、着替え持って各自風呂場にしゅうごーう!あ、修、くれぐれも覗くんじゃないぞ」
「誰が覗くか、誰が!」
ツッコミを入れられ満足そうな姉は部屋を出て行き、着替えを持った楓と恭子ちゃんも風呂場へと向かった。
…そして、部屋にはボク1人。
…覗きなんか、するものか。
もっとイイ事をしてやる…!
・
・
・
風呂場は案外広く、10人近く入っても大丈夫なくらいだった。
他の客はおらず、一番に綾姉ちゃんが入ると続いて楓、恭子ちゃんが入ってくる。
「いやー、疲れた疲れた。やっぱ風呂は疲れを癒すのに一番の薬よねぇ」
「綾姉ちゃん…疲れるような事、してたっけ?」
「さぁ…」
姉ちゃんの適当な言葉に、2人とも首を傾げる。
この風呂場には、3人の女性だけ。
男女共用の風呂場だが、表には『女性 使用中』の看板をしっかりと掛け、他の客が入ってこないようにしてある。
勿論混浴ではないので、3人の女の子はタオルも巻かず、生まれたままの姿で風呂場へと現れた。
「おっ、いい湯加減だねー」
「よっ、と…。ふぅ…っ、あー、気持ちいい…」
「…ふぅ…」
思い思いに、3人は浴槽へと浸かっていく。
少し熱めの風呂に、女性陣はゆっくりと身体を沈め、やがて肩まで浸かると満足げな吐息を漏らしていった。
綾姉ちゃん…やっぱり、スタイルいいなぁ。
胸は大きいし、腰はしっかりくびれてるし…尻はちょっとでかすぎるかもしれないけど、我が姉ながら実にけしからんスタイルだ。
前々から一緒に街を歩いていると男の注目の的だったけど、その男どもが想像した衣服の中身が今ここにある、と思うと非常に感慨深い。
…ちょっと、股座が毛深いような気もするけどね…くすくす。
楓…。
胸もお尻も小さめ。そもそもスポーツをやっているだけあって身体は締まっている。『スレンダー』という単語がよく似合い、そこが楓の魅力でもあるとボクは思う。
バスケをやっている姿を何度も見ているけど、汗をかいて透けた体操着からブラが見えたり、ぴっちりしたスパッツの中身を想像したり…顔はそこいらの女子より相当可愛いから、こちらも男子の注目を集めていた存在だ。
ボク自身、何度もその身体を想像していたけど…こんなに細いんだ、楓の身体って…。
健康的なエロスを感じる…もう見ただけでまた鼻血が出そうなんだけど、ボクはぐっと我慢する。
恭子ちゃんは…ちょっと意外。
脱ぐとこんなにスタイル良かったんだ。
制服も私服もいつも地味な着方で、寒がりなのか厚着をするほうだったのでスタイルなんて分からなかったけど…胸は結構大きい。
腰までかかる黒髪の下には、美麗なお尻が…。日本的な美しい裸体。まるで絵画を見ているようだった。
普段は地味で分からなかったけど…もっとこの身体をアピールすれば、相当男が寄り付くはずだぞ…。
本人以外は誰も知らないであろうその身体を、ボクはじっくりと堪能していた。
「…前から思ってたけど、ホントに綾姉ちゃん、おっぱい大きいね。何食べたらそんな風になるの?」
「あはは、別に気は使ってないよ。勝手に大きくなっただけだってば」
「いいなー、恭子ちゃんもこうして見ると胸大きいし…これじゃ、あたしが男みたいだよー…」
「そ、そんな事ないよ、楓ちゃん。私は、別に…」
「ほほー?恭子どのも結構なモノをお持ちですなー。どれどれ、拙者が吟味して差し上げようかー」
「えっ…?きゃっ、や、やめてくださいっ、綾さんっ!?」
そう言って綾姉ちゃんはザブザブと恭子ちゃんに近づき、後ろからその胸を両手で揉み始める。
「ほー、こりゃいい弾力だ。いいおっぱいしてんじゃーん」
「…エロ親父か、あんたは」
「ちょ、や、やめっ…!ん、あ…っ!」
…随分過激なガールズトークなことで。
… … …。
それじゃ、ボクも参加させてもらおうかな。
ボクはゆっくりと…楓の後ろに近づいて。
勢いよく、その胸に両手を被せる。
「ひゃっ…!?」
楓は驚いて、キッと後ろを睨むように振り返る。
…しかし。
「…?どうしたの?楓」
「… … … ううん。なんでもない。ただ、修があたしのおっぱい揉みはじめただけ」
まるでそれが当たり前のように楓は言って、また前を向いた。
…自分でやっておいてなんだけど、ボクのほうが少し驚いてしまった。
しかし、天使のアイテムの効果は絶大だ。ばっちり効いているらしい。
ボクは安心して、また楓の胸を揉む。
さっきは服の上からだったけど…今度は、ナマだ。
楓の小さな膨らみを堪能しつつ…その頂点にある、小さな突起物にも触れ…。
「ん、っ…!ふぅ…っ、あン…!」
小さく喘ぐ楓が可愛くて可愛くて…ボクは揉み、弄る手をさらに強めた。
…今回使ったアイテムは、【ルールノート】だ。
新しいアイテムを試しても良かったけど、確認している間に風呂を出られても困る。
ここは手堅く、3人の女性の裸体を楽しむ事にしたのだ。
階段の時に書いた内容は消し、新しい内容を書き加えた。
今回書いた内容はこうだ。
【風呂に男子がいても、全く気にしない】
【男子の行動は、全く気にしない】
つまりボクがこの風呂場で何をしようと、3人はボクの事を【全く気にしない】のだ。
ボクがいる、という事は3人とも認識している。
しかし誰もボクの事を気にしていないし、話しかけようともしない。
ボクが風呂にいようが、胸を揉もうが…どこの触れようが。
『修がいる』のは分かっているけれど、今の3人にはそれが当たり前なのだ。
それが『ルール』なのだから…。
覗く、なんてそんな姑息な真似はしない。
正面から、堂々と女の子に見て、触れてやろうじゃないか。ふっふっふ…。
ボクは楓の胸を攻め続けた。
乳首を両手の人差し指と親指で摘み、こねくり回す。
「つゥ…っ。あッ…んッ!ん、ぅんッ…!」
コリコリとした柔らかな弾力。弄くり回すたび、楓の可愛らしくて色っぽい声が口から漏れる。
しかし、綾姉ちゃんと恭子ちゃんは、そんな楓を全く気には止めない。
この場合、『ボクがしている行為自体を気にしていない』ので、それによって快感を得る事も、気にはならないのだ。
だから楓も素直に喘ぐし、他の2人はその事を気にも止めない。
ふふふ…透明人間よりもっと面白いぞ。この風呂場で、ボクの行為は全て肯定されるのだ。
「はぁっ…はぁっ…!やぁ…んッ…。ほ、ホントに、気持ちいいね…汗かいた後の、ぉっ、お風呂、ってぇ…っ!」
行為はエスカレートし、ボクは後ろから楓の胸を揉み、首筋に自分の舌を這わせる。
下から、上に。ツゥッと舐め上げた瞬間、ゾクッと楓の身体が震えた。
「ええ、本当に。でも楽しかったですね、海にも入れたし」
「う、うんっ…!ぁっ、は、晴れて…ぇっ!ホントに、ぃ…良かった、ね、ぇ…っ!っふひゃあっ…!」
「うんうん。いっぱい遊んでくれてるみたいで、お姉さんも嬉しいよ。明日も色々巡ってきなさいよ」
「ん、ぅ…!そ、そうする…よぉぉっ…!あひゃ…っ!」
…一通り楓の胸を弄り終わったボクは、いったん離れる。見れば、すっかり胸の突起物は大きくなっていた。
…ボクの手で、興奮してくれたんだ…。なんだか嬉しいなぁ、ふふふ。
それじゃ…次は…。
「それでは、明日はどこに… …っひゃっ!?…?ん、んんっ…!」
今度は恭子ちゃんの後ろに回りこみ、楓と同じように胸と乳首を弄くりはじめる。
おお…こうして触ってみると分かるけど、胸の柔らかさも違うもんだなぁ。ふにふにして気持ちがいい。
「あ、明日は…っ、どこに…っ!行きましょ、う、か…っ?」
「そうだねー、とりあえず朝食前に、水平線に上る朝日を拝む、なんてのはどうかな?」
「あ、ああっ…!そ、それぇ、いいです…っ。い、いいんじゃ、ないでしょう、かっ…!んんんんっ…!」
んー…胸も恭子ちゃんのほうが大きいけど、乳首もちょっと恭子ちゃんの方が大きいかな?
実際に見るだけじゃなく、触って女子の乳比べを出来るなんて…夢みたいだ。いったい何人の男子が、これを夢見ている事か…!
「おー、そりゃいいね。じゃあアタシも一緒に行こうかな?」
「んああっ…!ふぁ…んっ、ほ、ホント…です、かァ…?」
「え、綾姉ちゃんも!?そりゃ嬉しいけど、大学とか大丈夫なの?」
「ん、っ…んっ…!あ、ふっ…!」
「あー、大丈夫大丈夫。あんなの少しくらいサボったっていいんだから」
「いいのかなー…」
3人の会話の中に、自然と恭子ちゃんの喘ぎ声が混じる。まるでそれが世界の常識のように。
…う、ぶ。
結構女子って長風呂だよな…。興奮もあってか大分熱くなってきたけど…3人は平然と会話を続けている。
…そろそろボクの方が限界だ。でも…もうちょっとイタズラしてみたいな。
今までは見たり、胸に触ったりするだけだったから…もうちょい大胆にいってみたい。
…よーし、最後に…綾姉ちゃんにやってみるか。
ボクは綾姉ちゃんの背後に回って…左手を胸に…そして、右手の中指を…勢いよく姉ちゃんの秘所に…挿入した。
…えいっ。
ぬぷぅ。
「ひゃんッ!!?あ、くゥ…!?」
屈んだ姿勢だった綾姉ちゃんは、勢いよくボクの方に仰け反った。
ボクの方に振り返りつつも…そこにボクがいるのは『当たり前』。気にしないように、再び綾姉ちゃんは他の2人の方を向いた。
構わず、ボクは姉ちゃんの膣内に入れた中指を、円を描くように動かす。
「んあああっ!!ああっ、んんっ、ひ、ぅんッ!!と、とにかく、ぅ…っ!!明日はぁ、い、一緒に…ぃっ!!いくっ、いくからぁ…!!」
…はじめて、女の人の中の感触を味わっている。
しかも、実の姉の、中に。
…なんだか、粘り気のある粘土の中に指を入れてるみたいだ。感触がとても気持ちいい。
お湯とは別のネバネバした液体が、姉ちゃんの秘所の中に溢れてきていた。
「よーし、じゃあ明日は早起きだねっ。綾姉ちゃん、ちゃんと起きてきてね。明日の朝、海岸で待ち合わせしよっ」
「う、んんぅっ!!分かっ、たぁ…っ!!いいっ、いいよ、ぉっ!!」
「日が昇る前となると、結構な早起きになってしまいますね。…湯原君と修君、大丈夫でしょうか」
「だ、大丈夫っ…!あたしが、あたしがぁ…!たたき起こす、か、らぁっ!ああンっ!」
「あー、いいね、それ。ドッキリみたいで」
「う、うんっ…っ!任せて、ぇっ、おいて…っ!!っああっ、ふぁっ!!くゥ…!!」
「それじゃ、ご飯の時にまた詳しく話しましょうか」
「そ、う、だねぇぇっ…!!そ、そう…っ!!しよっ、かぁ…っ!!あっ…!?」
姉ちゃんの身体は、快感に応えるように細かく震えていた。
かと思うと、その動きは大きくなり、足をピンと伸ばして大きく背筋を伸ばす。
「ああああああーーっ!!ん、ふぅ…!!あ、あ…!!」
ビクン、ビクンと2,3度大きく身体が跳ねたかと思うと、力が抜けたように綾姉ちゃんは湯船に浸かった。
秘所に入れた指に、愛液がじわっと溢れ、絡みつく。
…あ、姉ちゃん…。イって、くれたんだ…。
「ん…っ。…あ…ホントに、気持ちいい、ね…お風呂…」
赤くなった顔に満足げな笑みを浮かべ、姉ちゃんはそう言った。
… … …。
うぶっ…!
い、いかん…このままじゃ本当にキゼツする…っ!
顔が熱い。クラクラするっ…!
ボクは意識を失う前に、急いで風呂場を飛び出した。
・
・
・
「はぁ… はぁ…」
浴衣に身を包み、ボクは民宿の庭で息を整えていた。
初めて触れた、女の人の身体。
あんなに興奮するものだなんて…。
未だボクの分身の収まりがついていない。思い出しただけで頭がクラクラして、気絶しそうになる。
「…でも、まだまだこれからっ…!」
まだボクは…やる事がいっぱいあるんだ。
もっと大胆に、もっと過激な事を…天使のチカラを使って、やってやるんだ!
… … …。
ただ、その前に…。
ボクの身体が保つかどうか。
…それだけが不安だった。
< つづく >