8.魔王降臨
「ねー、開けないのー? どヘンタイマゾのユカリおねーちゃん。イカせてあげるのやめよっかなー」
「開けます! でもちょっと待って」
恥を忍んで、イカせてくれとインマ君に訴えたばかりの私に、選択の余地はありませんでした。ここでインマ君にヘソを曲げられたら、私の頭はおかしくなってしまうかも知れません。それくらい恥ずかしい絶頂を求める私の体の欲情は深刻でした。でもさすがにオシッコスタイルでは気が引けてしまいます。私はそそくさと下着類を戻してスカートをはきなおすと、意を決してドアを解錠して開けました。そこに立っていたのは、やはりおじいちゃん。いかにもエッチな彼らしく、ニヤニヤと便座に座っている私を嬉しそうに眺めていましたが、続いておじいちゃんの発した言葉は完全に別の人物でした。
「この男、よほどお前がかわいいらしいな。孫娘のトイレが覗けるとは、生きて来た甲斐がある、などとうそぶいておるぞ」
そんな事を言われた私はオシッコスタイルが急に恥ずかしくなり、便座から降り床に立っておじいちゃんに対峙しました。股間が排出する体液を寄生した淫魔の触手に食べられてしまうので、通常の意味でトイレを使う必要がなくなった私には無意味だとわかっていましたけど。ところが、床に降り立った私の脚は哀れなほどにフラ付き、無意味とわかっていてもスカートの上からアソコに両手を当てがっていました。インマ君が魔王の登場を喜んで触手を暴れさせたんです。存在してるだけでもエッチな気分から逃れられない色責め触手に、アソコを蹂躙されたんでは溜まったもんじゃありません。
「わーい、魔王様だー」
――ダメよ、インマ君! 触手がクリに当たってるの! それにアナルのまで動かすなんて、は、反則よ!
大きな声でどヘンタイマゾ、だなんて宣言し、イカせて欲しいとインマ君に懇願したんですから、本当はこの嫌らしい触手の動きは歓迎すべきなんです。ところが、どれだけ私の性感を把握してるのか、インマ君の責めは絶妙で、こんなに強烈な快感を覚えてるのに私はイク事が出来ませんでした。
「その様子では、よほどインマにかわいがられとるようだな。左様、俺は魔物達を統べる者、魔王だ。ユカリとやら、母御を連れて来てやるから、そこでインマにエサをやっておれ」
私がまるでオシッコを我慢してるかのように、スカート越しにアソコを手で押さえて脚をワナワナと慄わせてる様子を見て満足したらしいおじいちゃんが、母を連れて来るためその場を離れると、私はもう我慢出来なくなって床にヘタリと座り込むと、ガバリと脚を開いて悶絶しました。普通人には見えない触手の群れがウネウネと蠢いてエサを喜び私の局部を食い荒らしてるのが見え、猛烈な快感がズンズンと突き上げて来るのに、どうしてもイク事が出来ない私は、思わず股間に手をやって自分の股間なのにやっぱり触れる事の叶わない結界の強靭さにキッと唇を結んで口惜しさを噛み締めます。
――もうダメ! 我慢出来ないいっっ!!
胸にも手をやりましたが、やはり結界の作用で触れる事が出来ず、とうとう頭に来てしまった私は体位を変えてうつ伏せになると、お尻を高く上げるワンワンポースで悶絶し、のたうち回っていました。あまりの辛さに涙がこぼれ、うつ伏せで手の甲をきつく噛み締めて、触手に食い荒らされる股間をガクガクさせてお尻を激しく打ち振ります。
「おねーちゃん、降参?」
「降参よ! だから、早く何とかしてえっっ!!」
「わーい、嬉しいな。魔王様がホメてくれるかも」
私がこんなに苦しみ、恥ずかしいおねだりまでさせられたのに、まだイカせてくれないイン魔君。子供みたいでもやっぱり魔物なんだわ、などと泣きたい気分で思っていると、おじいちゃんに憑依した魔王が帰って来ました。
「魔王様! ユカリおねーちゃん、ばっちり調教中だよ」
「おお、さすが俺が見込んだ淫魔なだけはある。感心感心。どれ、こやつの調教、少しは応えたか?」
何とも余裕綽綽の魔王は、恥ずかしいワンワンポーズでお尻をガクガク打ち振ってしまうのが止まらない私の顎を嫌らしくしゃくって来ます。私はもう無我夢中で口走ってしまいました。
「い……イカせて、お願いですっ!」
「おねーちゃん、おねだりする時はアレ言わなきゃ。ユカリはあって」
「そんな! ……ユカリはあ……」
――ママが見てる! あんな事、言えるわけないわ
言わなきゃいけない言葉は分かっていましたが、その時魔王が連れて来たママが、悲し気な視線を私に向けているのが目に入り、屈辱的なおねだりの言葉を飲み込みました。
「仕方ないなあ。魔王様に教えてもらった尼殺し、おねーちゃんにも1回使ってあげよっと」
「まだ壊してはいかんぞ」
何を言ってるのかわかりませんでしたが、私の気持ちはママの言葉で呆気なくくじけてしまいました。
「ユカリ、大伴家のために、辛くてもここは耐えるのです」
既に限界を超えていた私は、泣きながらおねだりの言葉を口にしていきました。
「ユカリはあ、どヘンタイ、マゾです。イ、イカせて、ください」
「ああ……ユカリ。いいんですよ。あなたはまだ壊れてはいけません」
再びママの悲し気な声が聞こえ、チラッと一瞥した私は、その内容よりもママの置かれた状態にショックを受けました。退魔師の正装である巫女服を悩ましく気崩したママは、淫魔の触手に寄生された乳房と陰部を覗かせながら正座していました。普通の人間には魔物の触手は見えませんから、ほとんど露出狂の変態女に見えるはずです。でももっと衝撃的だったのは、ママが見えない触手縄で上半身を亀甲縛りにされ、これも見えない首輪を嵌められ、触手縄のリードをおじいちゃんの姿を借りた魔王に握られていた事です。まるで飼い犬同然ではないですか。
「母御はもう壊れておるが、娘が壊れるのは耐えられぬか。どれ、娘を慰めてやるが、良かろう」
魔王は首輪を引いてママを引き寄せ、何とワンワンポーズで悶絶している私の股間がママの顔を挟み付ける卑猥な態勢に誘導してしまいました。そして最早自分の意思ではコントロール不能な私の腰は、勝手にママの顔に悩ましく疼き上がる部分を擦り付けてしまい、その余りの心地良さで呆気なく絶頂が訪れました。その瞬間ママの顔に体液をぶちまけてしまった、かと思いきや、淫魔の触手が大喜びで蠢いてエサを消化し、その感激でますます興奮した私は何度も何度もママの顔で自慰行為に耽ってしまったのです。
手が自由にならないママも精一杯協力してくれ、口を開き舌で舐められる素晴らしさで、ママと禁断の変態行為に耽っていると言う罪悪感などアッサリ吹き飛んでしまいました。
「やれやれ、退魔師様は親子そろって恥知らずな変態と見える。のう娘や、少しは落ち着いたか?」
――ママ、もういいのよ。クリを吸うのはもう止めてえ!
5回は気をやってしまったでしょうか。さすがに疲れた私の様子が伝わったのか、ハッとしたようにママもクリトリスを吸っていた唇を外してくれました。際限なくアクメを搾り取られそうな絶品のママの口唇が離れてくれると、私は人心地を回復しましたが、それと同時に凄まじい罪悪感と羞恥に襲われてしまいます。
「淫魔の触手は心的なもので、実体はないのだ。だが、異様に過敏な退魔師はそれを感じ欲情してしまう。その欲情を癒す事は、魔物を感知して退治する力を持つ退魔師の手には無理なよう、この男が厳重に結界を張っておる。ところで淫魔が代々受け継ぐ女を欲情させる秘法をその名も尼殺しと言い、男を断った尼さんのような、一見清純な女性には効果覿面だ。そういう女に限って、欲求不満をため込んでおるものだからな。昔から淫魔に寄生された女性の精神が壊れるのも、皆尼殺しの犠牲じゃな。インマ君は、教えてやったらさっそく使っておったが、この技から逃れるのは簡単だ。退魔師の手などに頼らず、他の物質を使えば良いのだ。母御の顔と口唇は死ぬほど心地良かったであろう」
長々と続いた説明に、私は一言もありませんでした。そして魔王は、下半身のグロテスクな触手が付いた魔物仕様のペニスを取り出すと、ママを首輪で引き寄せました。
「お前を生んだ母御は、この男が集中して調教したおかげで、あっと言う間に壊れて魔物の奴隷に堕ちた。だが、安心するが良い。お前は簡単に壊さぬよう、じっくり堕としてやろう。何しろまだ生娘と聞いておるからな」
あの凛として娘の目からも憧れの的だったママが簡単に魔物に堕とされたなんて信じられませんでしたが、諦めたような表情のママは小ぶりな口を開いて、おぞましくデフォルメされた魔王の男根を口一杯に頬張ったばかりか、ジュバジュバと卑猥な水音を響かせながら積極的に口を使い、大量に出されたらしい毒々しい濃緑色の液体を口から吹きこぼしてしまいます。その光景は私の気力を萎えさせるのに十分でした。
< 続く >