1.結論として用意される舞台
「んっ・・む・・・ん」
暗い、光の射さない部屋の中で彼女達はあえいでいる。
卑わいな声を上げながら、彼女達は男達の体を求めている。
日の光の中では、そして貴方の目の前に出れば、彼女達は一見極普通の女性達のように見えるだろう。
だが何時だって彼らは、たとえ正常に見えたとしても思考はコントロールされている。
自我意識に組み込まれた絶対命令、自分が人形であるという現実認識において。
それが、この実験の結果。
それが、この現実の結果。
それが、この世界の結末。
皆、ただ踊らされているモノ達
2.ある科学者の日記より抜粋
我々が行ったプロジェクトは、ナノマシンを利用した思考方法の定着化だ。
ナノマシンを使って人間の遺伝子を入れかえ、ウイルスのように感染させる。人間はナノマシンには免疫性の防御を持たないため、正しい種類のナノマシンで人間の遺伝子に感染させることができたならば、DNAを変えるナノマシンで遺伝子をプログラムし、思い道理のどんな変更でも引き起こすことができる。
天使を駆逐することに「ヒト」を使う我々にとって、その重圧に耐えられるような治療を施すことが出きれば、さらに積極的に、さらに理性的に戦いを行う事が出きる。
彼らにとっても恐怖よりもはるかな力・意志を持ったほうがいいに決まっている。
私達チームはこのナノマシンをNERVの全職員に感染させるように命令を受けた。
彼らは確かにNERVの一員だが、人間は時に自己の欲求のみを増大させる。
彼らを監視し、いざというときに絶対的に味方にしておくために、このナノマシンを彼らに感染させ、従順な人形を作り出すのである。
しかし、今の現状を思うと、私は考える。
確かに、神の領域に踏み込んでいるのかもしれない。
しかし、知識は常に賢者のものではない。
知識を持つ愚者もまた、権力の名のもとに賢者になるのだ。
ふと、幼い頃に良く聞いた、
「お父さんの、お母さんの言う通りにしなさい。全て貴方のためにしているのだから」
と言う言葉を思い出した。
彼らは納得するのだろうか。
私達が彼らの為になると信じている治療方法について。
そんな私の目の前には、ショートカットのスレンダーな女性が首輪に猫の耳のかざりと尻尾をアナルに差し込まれたまま、安楽椅子に身を沈めているでっぷりと太った男にまたがり、嬌声を上げている。
「あああ、おじさまぁ・・・おじさまぁ・・・マヤの、マヤのオマンコいいのぉ、気持ちいいのぉ!!!」
強者特有の笑みを浮かべるその男の唇や顔をなめしゃぶり、その顔をこすりつけて、女性は淫らにもだえている。
その足元では、眼鏡をかけて白衣だけを羽織った金髪の知的そうな女性が、下半身にバイブを二本差し込んだまま、男の足で踏みつけられ、けられている。
「あふぅぅぅ!!!もっと、もっとふんでぇ!わたしのおっぱい、もっとふみつけてぇ・・・おしおきしてぇ・・・・・・悪い私をもっとけってぇぇ!!!ころしてぇ!!!」
涙も鼻水もたれながし、その女性は男の足にすがり付いている。
狂ったように喘ぎまくるふたりの女と、狂ったように腰を動かすこの国の指導者。
ボタン一つで変わる心を持った人形をむさぼる、挿げ替えのきくはずの男。
そして、それを頭に据えていても、それでもまわりつづける日常。
それを、あたりまえのように見ている私。
・
・
・
・
・
・
いったい、人形は誰なんだろう。
3.現状報告
時に、堕落した権力者はその力にて魔窟を作り上げる。
どこにあるのか、いつなのかもわかりえない空間の中で、
日の光もなく、夜の星星も見えない空間の中で、
今日も、稚拙な演劇が幕を開ける
隔離された部屋の中で、見世物が始まる。
ナノマシンを感染させ、暗示を施した男女による劇が始まる。
多くの人の見世物として、この狭い部屋から生まれる世界での劇が始まる。
それぞれが受け止める視点のなかで。
3-1.第三者の視点で
夕暮れのさす、教室。
奇妙なほどにひょろ長いそれぞれの影。
夏の匂いとセミの泣き声が響く中で、何かの音が鳴る。
二つの陰が、動き出した。
「ねえ、質問に答えなさいよ!何であんたがここにいるの!」
アスカは怒りに満ちた声でシンジに問いかける。
問いに彼は答える。
「君はなぜここにいるの」
問いに彼女は眉をしかめ答える
「なぜって・・・何となくこなきゃいけないような・・・誰かに呼ばれたような気がしたから・・・」
その答えに、シンジはポツリと語りかける。
「君を呼んだのは僕だよ。君の所有者になった、この僕さ」
そういいながらシンジは与えられた機械のスイッチを押した。すると、とたんにアスカは、
「いっ・・あ・・ああっ・・・あ・・あ・・・・・」
と溜息を漏らしながら両手で自分の肩を抱き寄せる。
「なに、こ・・・この感じ・・・や・・やだぁ・・・」
アスカの視線が段々と虚ろになっていく。シンジを見ているその両目は潤み、体をがくがくとさせては自身の唾液を飲み下している。
「どう、気持ち良いだろう、自分が開放される感じは。もう、自分を取り繕わなくても良いんだよ。自分で無くなるんだから」
アスカは足をがくがくさせながら、シンジの方を向くと
「あ・・・ああっ・・」
と声を漏らしながら、手を伸ばして
「お・・・お願い・・・・シンジ・・・ねえ・・お願い・・・・・熱いの・・か、体が熱くてたまんないの・・・ど・・どうにかして・・・」
顔を真っ赤にふるわせて、喘ぎ声の中から絞り出すように出てきたその言葉に、シンジの顔にどろりとした笑みが浮かび、その口から喜びの声が上がる。
「やっと僕を必要としてくれるんだ・・・うれしいよ。アスカ・・・」
アスカのそばに立ったシンジは、顔をほてらせて喘いでいるその人形に対してお礼を言いながら、その豊満な胸を揉み出した。
けれど、そんなシンジのお礼に対してアスカは、体をふるわせながら口から喘ぎ声と唾液が流して悶えるだけだった。
「い・・いい・・ああ・・いいのぉ・・・もっと・・・もっと胸を揉んで・・・・・んっ!くぅぅ・・・そう・・そうよぉ・・・乳首もっといじって・・・」
完全に快楽の状態に取り込まれているアスカ。
と、同時に立つ力も無くなったのか床にどさりと崩れ落ちると自分でそのムネを揉み始める。舌を口から突き出し、酸素を求めながらひたすら自分のムネを揉み、スカートの中に手を滑り込ませると自分のアソコを弄り始める。
それは、普段の彼女からは決して想像もできない欲望を剥き出しにしたオナニーだった。
「しょうがないな・・・」
しばらくその痴態を見つめていたシンジはアスカに立ち上がるように命令し、彼女の体の自由を奪い始める。
そばに転がっていた縄跳びで、シンジはアスカの両手首を縛り始める。
「やぁぁ・・・・・・いじらせてよぉ・・・・・・きもちいいの・・・・やだぁ・・・・・・」
両手首を前に縛られ、教壇の上に載せられたアスカはそのままの姿でシンジを見つめる。
ただ、喘ぎ声だけを漏らしている。
そして、自然に愛液がわき出ては彼女のはいているパンティまでしみをつくっている
「アスカ、僕のこと、好きだよね」
彼女の顔を手のひらでゆっくりとなでながら、シンジは語りかける。
その声に悶えながら、アスカはうなずきそして
「す・・すきだよ・・・シンジのこと・・・ずっと・・ずっとすきだよぉ・・」
口から唾液を流しながら彼女は言葉を紡ぎ笑みを浮かべる。
果たして、その瞳には愛情が浮かんでいたのか?
その表情を見た、シンジの寂しそうな顔がかすめる。
が、それはゆがんだ笑みにとって変わられる。
「・・・じゃあ、僕が助けてあげるよ・・・アスカのその疼きを永遠に助けてあげるよ・・・」
シンジは持っていた機械のスイッチを弄り、レベルをMAXまで跳ね上げる。
「-ア!――――――――アアアアアッゥ、ウフゥアアアアーーーー!!!――アガアアアァァァァァァ!!!!!!」
そのとき、アスカの体はビクンビクンと跳ね上がり、教壇から転げ落ちる。
そのとたん、体はびくびくとは値上がり、下半身から黄色い液体と湯気が立ち上り、がくりと頭を垂れた。
その姿を見ても微動だにしないシンジ。
むしろ無邪気そうな笑みを浮かべている。
瞳だけが笑っていなかった。
体を痙攣させているアスカの口が、何かをつぶやくかのように動いていたが、やがてその動きも止まった。ゆっくりと顔を上げたそこには、今までと違う顔のアスカがいた。
いつもの勝気な、それでもシンジにとっては愛らしかった笑顔ではない。
欲情と、媚が含まれた笑み。
笑顔とは言えない笑みを浮かべて、唇を舌で湿らせる。
「僕のことがわかるかな・・君は僕の何だい?」
とろけるような、安心しきった甘える目で見つめているアスカにシンジがささやくと、アスカは、恥じらいながら答えた。
「アスカは、貴方の・・・・・・シンジ様の・・・おもちゃです・・・」
そう答えると恥ずかしげに顔を伏せ、「ああ・・・」と溜息を漏らした。
絶望でない、欲情の溜息を。
「じゃあ、アスカは何でもしてくれるんだね、僕の望むことは何でも」
「はい・・・アスカはご主人様のおっしゃることでしたら何でも従います・・」
とろけるような甘い声を上げて、アスカはシンジが差し出した指を舐めしゃぶる。
夕日が差し込む教室の中で、アスカの舐める舌音だけが響いていく。
立ち尽くす影と、下半身の位置にひざまずく影。
両方ともに細長く、果てしなく続いていく。
「アスカの今の姿を説明して見て。アスカがどれだけ淫乱で僕のために何をしたいのかをはっきりと自分で言うんだ」
そういいながら、シンジは近くにあった椅子の上に座り、彼女の体を解放する。
アスカは、ふらふらとシンジの前に来ると、彼のことを嬉しそうに見つめた。
そして、もはや自分の汚水でぐしょぐしょになった制服のスカートをそっと上に持ち上げる。
そこには、もう彼女の尿に混じってふとももにたれ流れている愛液の臭いが立ち上り、彼女のパンティに張り付いた恥ずかしい秘部をシンジにさらしていた。
アスカはそれをシンジに見せつけるかのようにしながらしゃべり始めた。
「私は・・今、パンティを通してまで愛液を垂れ流しています。・・・愛液が流れる度にゾクゾクして、ムネが固くしこっていきます。・・・こ・・このままご主人様のお許しがあれば・・・ム、ムネを揉んで、固くなった乳首をいじりながら・・・右手でいじりながら・・・ひ、左手で、左手で・・・お漏らしをしているぅ・・・・わ、わたしのお・・おまんこを、指で・・・・・指でいじりながら・・ぐちゅぐちゅって・・ぐちゅぐちゅって音を立てながらパンティにもっとたくさんのしみを作ります・・・・・・」
アスカは口から涎を垂れ流しながら、空中の一方向を見つめている。その目は、自分が口に出したとおりの行為をしている様子が浮かんでいるようだ。
「そして、その後この僕に何をしてくれるの。選ばれたエリートのアスカさんは?」
目の前でドクドクとあふれ出してくる愛液にシンジは指を触れさせその流れ落ちるふとももの軌跡を指でなぞる。
「ふうっ!!んっ・・・ああっ・・・・・そ・・それから・・それから・・・・・こ・・この・・・ムネで・・ご主人様のおちんちんをはさんで・・・・お口で・・・舐めしゃぶって・・・わたしに・・ご主人様に快楽を楽しんで頂けるようにご奉仕を・・・させてください・・・・・そ・・その間も・・・・おまんこを・・ぐちゅぐちゅにしたたらせて・・・この粗末なおまんこでも・・ご主人様にいつでもご奉仕できるように準備をしておき・・ますから・・・・ご主人様がお使いになりたいときに・・・・・何時でも・・おつかいになって・・ください・・」
シンジは、笑う。声の出ない哄笑を上げる。彼の下半身は熱く、猛々しくカチカチになっているのに、彼の瞳はとても冷静になっていた。
いや、冷静とは表現できない。ただの黒い穴があるだけだ。鈍い光を放つ黒い穴が。
3-2.モルモットの視点で
僕は、アスカの手首の縄を解いてあげた。
これからして欲しいことに邪魔だったからだ。
アスカは、そんな僕に感謝の目を向けている。
僕は、アスカに向かって命令する。
「じゃあ、そのムネでこすってよ。僕のおちんちんを」
アスカはその意味が本当に分かっているのか、ニッコリとほほえむと、持っていたスカートを無造作に脱ぎ床に落とす。
下半身には、パンティとソックスに上履きだけ。どれも彼女自身の汚水で濡れそぼっている。
そうして、ぐしょ濡れになった秘部をさらしたまま着ていた制服のボタンだけを外す。
その下には、ブラジャーに包まれている比較的大きなムネが窮屈そうに押し込められている。
アスカは溜息をつきながら僕の前に跪くと、フロントホックの留め具を外す。
そして、しっとりとした女性特有の、はりのある肌をもった胸をさらし、その胸を掴み吐息を漏らす。
アスカは嬉しそうな笑い顔で、僕のおちんちんを挟み込んだ。
「ご主人様・・・ご奉仕させていただきます・・・・・・」
体の中に溜まっているいやらしさが、漏れ出すように溜息を吐き出しながら、アスカはおちんちんを挟み込んだ胸を動かし始めた。
その胸の柔らかさは、さらに僕の欲情を膨れ上がらせてくる。
「・・しゃぶって・・・・・・・・・」
精神的、そして肉体的な快楽に僕は無意識に言葉を呟く。
そして、アスカはただ従順に従っていく。僕への絶対の隷属心と共に。
それが、ぞくぞくする。
「はい・・・んんっ・・・・・あっ・・・・・・・・・」
アスカはその口にボクのチンポをくわえこんだ。
その中のぬめりと暖かさにボクは思わず声を漏らした。
アスカはその行為に、くわえたまま目を細めてさらに舌でなめ回す。
「んっ・・・・ぷうっ・・・・・・・んっ・・・・」
アスカは舌で僕のおちんちんの先ををねぶり続ける。
僕の割れ目をなめながら、アスカは唾液を滴らせていく。やがてその唾液は胸の谷間に流れていき、僕のおちんちんをこするアスカの胸と、その胸を揉みし抱く手や指によって、グチュリ、グチュリと音をたてる。
口の中の温かさと、彼女が上目使いに見上げる瞳のうつろさ、そして、それを行わせている自分自身に対して、下半身が、熱くてたまらない。
「ア・・アスカ・・・いい・・よ・・・」
思わず出てくる僕の言葉に、アスカはその口からよだれをたらしながら僕の下半身に手を回して抱きつくと、その胸を僕の太ももにこすりつけながら更にしゃぶりついてくる。
「ん・・んむぅ・・・・んちゅ・・・・・ぱぁ・・・おいしい・・・いいにおい・・・・・・男の人のおちんちん・・・根元のにおい・・・ああ・・・」
アスカの鼻息が、僕のおちんちんの毛にかかる。そこから、僕の汗と欲情のにおいが、アスカの中に入っていく。
アスカの口の中が、ぬめっているのが解る。舌が僕のおちんちんにからみつき、その口が動くたびに、アスカの口元から唾液と僕の汁が混ざって、流れ出してくる。
頭がちかちかする・・・おちんちんが熱い。ぞくぞくする。溶けていく・・・!!!
「うっつ・・うあぁぁ・・・で、でる・・・」
思わず、アスカの頭を自分に引き寄せる。
飲むんだ・・・アスカが、僕のものを飲むんだ・・・僕が、アスカの中に入っていくんだ・・・。
アスカの口の中で、更に舌の動きが活発になったのが解る。
もう、我慢が出来なかった。僕のおちんちんは、アスカの中ではじけるんだ!!
「いくよ!!!で、でるよぅ!!!アスカ!!!」
そう叫んだ時。急に僕の体は後ろに引きずられた。
3-3.再び第三者の視点で
シンジは、その口からよだれを垂れ流していた。うれしそうな、欲情した表情を浮かべている。
そのペニスに対して、目を虚ろに、でも輝かせてむしゃぶりつく金髪の少女。
シンジはアスカの頭を下半身に押し付けて、思いのたけをアスカに飲ませようとする。
そして、彼の欲情を飲み込もうとするアスカ。
その瞬間に、二人は突如現れた黒服の男たちによって引き離される。
「うわぁっ!」
引き離された時に歯が亀頭にあたったのか、アスカの口からシンジのペニスが抜けたと同時に、アスカの顔や髪には彼の欲情の証が降りそそいだ。
「なんで・・・!」
驚愕の表情を浮かべるシンジ。
優越感にあったであろうシンジは、その状態が破られたことにショックを受けたらしい。
あわてて自分を引っ張った両脇の男たちに目を向ける。
黒服の男たちは、そんなシンジを見て口元に嘲りの笑みを浮かべる。
そのまま、顎をしゃくりアスカの方を見るようにジェスチャーをする。
男の顔に思わずひるむシンジがアスカのほうに目を向けた時、その目の前では、飛び散った彼の精液を痴呆の表情でなめしゃぶるアスカの姿があった。
「おいしい・・・・・・あはぁ・・・せーえき・・・」
顔に飛び散った精液をその手のひらでかき集め、飽き足らないのか床に飛び散ったものをなめしゃぶる。
シンジの方を見向こうともしない。ただ、ひたすらなめしゃぶる。
その姿を見つめるシンジに教室のスピーカーから誰かが語りかけてくる。
「彼女は、君の奴隷か?」
その声に、シンジは怯えた目線でスピーカーのほうに目を向ける。
それと同時に黒服の男の一人が、シンジの顔面を殴りつけた。
「があっ!!!」
下半身を剥き出しにしたまま、吹き飛ばされるシンジ。
2、3個の机と共に床に倒れこみ、痛みに打ち震えるシンジに対して、更に声が語りかける。
「もう一度問う。彼女は君の奴隷かね?」
その声に、震えながら搾り出すようにしてシンジは答える。
「・・・そうだよ・・・アスカは・・・アスカは、僕の奴隷だ。僕のものだ・・・!」
そうして顔を上げたシンジは、目の前の状況に愕然とした顔を浮かべた。
その前には、彼のものであったはずのアスカが黒服の男の下半身にすがりつき、そのズボンから出されていた男根をなめしゃぶっていたからだ。
「んっ・・・もっと・・・もっとせーえき・・・ねぇ~ちょうだい・・・ほし~の・・・」
その瞳は情欲にとろけ、男のズボンの尻あたりをしっかりと握り締めていた。
「なにしてるんだ!アスカ、離れろ、離れろよ!!」
驚愕のそして焦りの表情で叫ぶシンジに対して、更に声が語りかけていく。
「他の男に対しても隷属し、その精液をむさぼる雌犬。こんな恥知らずの女でも、君の事を見向きもしないのだね・・・」
その意味合いに目を見開くシンジ。その表情は、驚愕から、怯えの表情になっている。
「重ねて問う。誰が、彼女の主人なのかね?」
目の前で、男の男根を舐めしゃぶるアスカ、下半身からはその欲望の証が液となって流れていく。
自分にではない、赤の他人にかしずき媚を売り、肉欲を満たす少女。
先ほどまで自分が侮蔑の表情で嘲っていた少女が、彼に対してではない者に傅くものを見、シンジは首を振りながら嗚咽をあげる。
「・・・いやだ・・・アスカは・・・僕の、僕のものだ・・・僕は・・・アスカを・・アスカの主人で・・・」
その場で泣き言を言い始めるシンジに、もう一人の男が歩みより、首筋に拳銃の形をしたものを当てる。
プシュッと音が聞こえ一瞬シンジの体が痙攣する。
いつのまにか、部屋には真っ赤に沈む夕日が教室全体を染め上げている。
ただ喘ぎ声が響く教室の中で、シンジは両足を抱え込み泣き震えている。
どれほどの時間がたったのだろうか、シンジに再び声が語りかけてくる。
「私は、君を必要とする」
その声に思わず顔を上げるシンジ。まるでその顔は、迷子で泣いている子どものような顔だった。
「君の、存在を必要とするのだ。目の前の女のように、君を捨てはしない。君の望むもの、その渇望を満たすことができるのだ」
「渇望・・・望むもの・・・」
虚ろに声を出すシンジ。その瞳はにごり、表情は虚ろになっている。
「欲しいものを与えられるために、君は生きればいい。求められるものの為に、君は生きればいい。その先には、君の望む全てがある」
「僕の、望む・・・全て・・・」
虚ろにつぶやいたシンジの前に、人影が立つ。
見上げたそこには、瞳を潤ませ、顔や胸に白いものを付着させたアスカが、夕日の逆光を受けて立っている。
男の精液を体に付着させながらも、赤い夕日の光にさらされるその姿は、とてもうつくしいものだった。
思わず目を見開く、一瞬正気に返ったかのようなシンジの首に両腕を回して、アスカはキスをした。
それは、子どもが交わすような軽いキス。
そのキスの後、シンジの耳元にアスカはそっと告げる。
「好きよ・・・・・・シンジ」
そのまま、シンジを抱きしめアスカはシンジのほほを舐める。
彼の流した涙の後を。
彼女の汗まみれの体臭と、精液であろう液体が、シンジの肌とアスカの胸の上でぬめる。
その優しい抱擁は、シンジにとっての喜びであったろう。
「それが、君の望む未来・・・・・・絶対的な快楽だ」
「・・・・・・僕の・・・・・・望む、未来・・・・・・アスカ・・・・・・快楽・・・・・・」
目線を一転に留めたままで、独り言のようにつぶやくシンジに声が答える。
「君のために存在する、女だ・・・・・・そして、まだ多くの女が君の周りにいて、君を待っている。思い返して御覧・・・・・・」
アスカはほほを舐めながら、その胸のぬめりを楽しんでいる。
その柔らかな胸の気持ちよさが、耳元で聞こえる吐息と舌音が、シンジの表情を更に快楽に導く。
「女・・・ミサトさん、リツコさん、マヤさん、・・・・・・綾波・・・・・・」
ポツリポツリとシンジは自分に関わる女性の名をつぶやいている。
「その全てが君の者になるために・・・・・・」
「・・・・・・そのすべてが、ぼくのものになるために・・・・・・」
おそらく、シンジの頭の中では、知っていた女性たちがシンジに擦り寄っているのだろう。その体をさらし、目の前でほほを染め、期待のまなざしをシンジに向けていく。
媚びる者、喘ぐ者、見つめる者。
彼のためにかしづく女性の姿を思い浮かべているにちがいない。
そのためか、シンジのペニスは段々とアスカの肌に押し付けられたままで、大きく振るえ始めてきた。
アスカの股間から湧き出る愛液が、シンジのペニスにからみ、彼女の股間にこすりつけるかのように反応している。
「それを手に入れるために、君は生きている。私が与えるその未来のために、君は生きるのだ」
強い響きを持って、語り掛けたその声に、シンジの瞳孔が、収束する。
そして、そのままシンジはアスカにもたれかかるようにして意識を失った。
屹立したペニスから精液を吐き出しながら。
4.事後報告
「これで、今月分の彼の治療は終わりです」
私の溜息と共に、システムの終了コードが認証されていく。
私は向かっていたナノマシンの制御コンソールから離れ、別回線でつなげてあるコンピューターのに前に座った。
こぢんまりとした暗い部屋の中では、モニターの明かりだけが光源になっている。
その光源の中には、一人の外国人が映し出されている。
「セカンドチルドレンはどうしている」
機械的なバイザーを目に付けた、老人とも言える年のドイツ人のクライアント、このNERVの影の支配者たるVIP、キール・ローレンツ議長は独特の声で質問してくる。
その問いに対して、私は黙って回線をアスカがいる部屋に繋ぐ。
「いいいいいっっっ!!、もっとぉ、もっとつっこんでぇ!おちんちん、いいのぉ!!みんなのおちんちんで犯してよぉ!もっと、あたしにちょうだぁい!!」
部屋の中では、屈強な男達が10人ほどでアスカを輪姦していた。
その瞳は既に快楽でにごり、せせら笑う男達のペニスを手や口、ヴァギナやアナルで奉仕していた。
体のあちこちには男達の精液がこびりつき、その姿は選ばれたエリートというよりも、既に狂った淫乱な痴女の様だ。
「仰っていた通り、快楽漬けにしてあります。脳内の快楽分泌物の促進に彼女のナノマシンは設定もされていますから。恐怖は感じていないでしょう」
事実、白濁した液体を全身に浴びているアスカは、髪を強く引っ張られている時でさえ、体を震わせて喘ぎ声を出している。
たぶん、ピアスをクリトリスなどに刺してみれば、一気に飛んで、気絶してしまうだろう。指をおられることすら快楽に感じるはずだ。肉体の痛みがフィードバックするあのロボットに乗るのならば、痛みは感じないに越したことはない。
私の説明に対し、キール議長は「それは結構だ」とだけ答えた。
「彼らの精神パターンの記録はどうしている」
その言葉に、腹の中でせせら笑いながら、私は答える。
使用する目的がわかっているだけに、自然侮蔑もうかんでくる。
「ちゃんと、男たちの脳みその中にもナノマシンは入っています。後で彼らの脳の中から取り出して、そのパターンを貴方方に提供する準備も出来ていますよ。今回の映像データも含めて全て」
キール議長の瞳の動きはそのバイザーで解らない。
が、自然口調が早くなったようだ。
「いつになる」
「一人一人の開頭手術ですからね。その後のシステム調整。時間はかかりますよ」
「使い捨てならば?」
「短縮されるでしょうね。余り物に関してはこちらの処分でいいのですか?」
「ゴミに興味はない。必要なのは反応パターンだけだ」
「では、2週間弱で」
「うむ。私にとっては、人の心を忘れぬ為に必要な行為なのだ。それで頼む」
「了解しました」
私の答えに満足したらしいキール議長に、私は同時に進行していた実験の内容を報告する。
「前、仰っていたクローンの擬似人格定着の件ですが、擬似的な電気信号を与え、一時的な人格をプリントすることは出来そうです。何度も繰り返すと、クローン自体は脳の損壊が起こるでしょうが・・・」
私の報告に、キール議長は簡潔に答えた。
「マテリアルは作り上げればいい。人形に多くを望むことはない」
「では、実働実験は近いうちに行ないます。被験者の選定は、こちらのほうでやってよろしいのですか?」
その問いに、キール議長は少し考え込み、そして答えた。
「被験者は、人形と同じ年頃の者にしよう。その反応のほうが、刺激にはなる」
「では、準備のほうはこちらで?」
「いや、心当たりがある。それを使うことにしよう」
キール議長はにやりと笑った。
「では、今回はこれで」
「うむ。次回にも期待している」
その言葉と同時に、彼はモニターから姿を消した。
そして、私は再び溜息をついた・・・・・・
・
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・
老人との話を終え、冷え切ったコーヒーを取り替えようとした私はふと、ガラスに映った顔を見た。その男の顔は、確かに知っている顔だった。
ただ、目の色が死んでいることを除いては。
皆、何かに踊らされている人形なのかもしれない。
少年は愛情に、少女は渇望に、老人は生に。
そして、それと引き換えに結果を残す。
では、私は何に踊らされているのだろうか?
私が出している結果は何を犠牲にしているのだろうか。
自分の思うべき答えを見出せないまま、時計の音だけが、部屋に響いていく。
闇の中で、響いていく。
< 了 >