-Side 優貴-
── 1日目 ──
何で、どうして? こんなことに──!?
突然の事態に、私はパニック状態だった。
今、私のショーツの中には、何か異物が入っていて、くぐもったような音を立てて動いている。
一番敏感なところに張り付いて、細かな振動を繰り返しているのは、多分……ローター、だ。
小さな卵型をした、えっちな玩具。
前にクラスの友達が冗談半分で買った物を教室に持ってきた時に見せてもらったことがある。
あの時は、こんなものがあるんだーっていうのと、これをアソコに当てたら、本当に気持ちいいのかなーなんて思っていたけど、実際に体験してみたら──しかも、朝の通学中のバスの中でなんて──そんなことを考えている余裕なんか、全く無かった。
ヴィィィィィイ、ヴィ……。
「んぅっ!?」
振動は一定じゃなくって、強くなったり弱くなったりしている。
やだ、なんでこんなことに……どうしよう。
こんな物をショーツの中に入れているなんて、誰かに知られたら、変態だって思われちゃう。
そんなこと、絶対に嫌。
でも、ローターは私の考えなんてお構いなしに動き続けている。
「うっ……」
少しでも気を抜くと漏れ出してしまいそうになる声を、必死に抑える。
どうして?
どうしてこんなことに──。
今朝は、いつもの時間に起きて、着替えて、食事をして、いつも通りの時間、バスに乗るために家を出た。
この時まではなんともなかった。
緑の淡い香りを含んだ爽やかな風が、背中まで伸びた私の髪を優しく遊ばせるのが心地良くて、いつもより少しだけゆっくりバス停に向かった。
ほとんど待つこともなくやってきたバスは相変わらず混んでいて、少し早めのこの時間は、ブレザーを着た男子生徒よりも、私と同じ白と紺のセーラー服姿が目立っている。
人は多いけど、満員電車とは違って、体が密着することもないし、バスに乗った後も、停留所での乗り降りがあった時も、誰も私の身体に触れていない。
それなのに……どうして!?
ヴィ、ヴィ、ヴィィ。
「ひぅっ……あっ……やだぁ……」
突然、強くなった刺激に、抑えきれなかった声が漏れる。
周りにいる人のうち、何人かが不思議そうに、私の方を見た。
顔が熱い。
恥ずかしさに思わず俯いたけど、耳まで赤くなってるのがわかる。
「……んっ……やぁ……」
唇を強く噛み締め、声が出ないように必死に我慢しようとする私を嘲笑うみたいに、刺激は強くなる一方だった。
小さな玩具の生み出す波のような刺激に、体が勝手に小さくピクピクと震える。
どうして、こんな……さっきまで、確かにいつもと同じで何ともなかったのに。
「……っ……ふっ……」
私だって健康な女の子だ。
えっちなことに興味が無いわけじゃないし、友達から話を聞いて、雑誌に載っていたことをこっそりと試して、自分自身を慰めてみたこともある。
でもそれは、ショーツの上から溝に沿って指を上下に軽く動かす程度のことだったし、なんだかすごくいけないことをしているみたいで、結局最後まではしなかった。
男の子と付き合ったこともないから、えっちに関する経験はほとんどない。
それなのに、私は今、小さな玩具に弄ばれている。
「だ、めぇ…………」
我慢すればするほど、初めて感じる強い快感が背筋を駆け抜けていく。
「やっ……ぁ……」
もう、限界だった。
ここまだと、いつか誰かに気づかれちゃう。
どうにかして早く取り出さないと……。
私は、ローターを取り出そうと、周りにいる人達に見られないように鞄を抱えなおして、スカートの中にそろそろと手を伸ばした。
「ゆーき、おっはよっ!」
「きゃう!?」
突然後ろから名前を呼ばれ、肩を叩かれた。
「優貴、どうしたの? 変な声だして」
私のことを、不思議そうに首を傾げて見ていたのは、幼稚園からずっと一緒の学校に通う、親友の由美香ちゃんだった。
「あ、由美香ちゃん……お、おはよぅ」
できるだけさりげなく、途中まで伸ばしていた手を引っ込める。
声を掛けられた時は、心臓が口から飛び出すくらい驚いたけど、私はなんとか平静を装うことができた、と思う。
「優貴ってば、どこにいても目立つから、見つけやすいよねー」
「えっ!? 私、何か変だった?」
今、私がどんなことになっているかなんて、由美香ちゃんが知っているはず無のに、どきどきする。
私、周りから見てわかるほど、様子がおかしかったのかな?
何とか普段通りにしなきゃ……。
「何言ってるの? かわいいから、目立つってことだよ? いいよねー、さらさらの長い髪も、女の子らしい顔とか、無駄のないスタイルとか。私と変わってほしいくらいだよ」
由美香ちゃんが溜め息交じりに言う。
「んっ……そ、そんなこと、ないよ……っ……はぁ……」
話しているときも、ローターの動きは止まらない。
由美香ちゃんは口癖のように、私のようになりたいって言っている。
確かにかわいいって言ってくれる人もいるけど、誰とでもすぐに仲良くなれる人懐っこい性格をしてる由美香ちゃんは、引っ込み思案で、人見知りが激しくて、消極的な性格の私には、すごく羨ましかった。
見た目だって、くりくりとした大きな目をした、ボーイッシュな整った面もちで、すらりとした長い手足とショートカットが、活動的な由美香ちゃんによく似合っている。身長だって高いし、すごく格好いい。
私こそ、由美香ちゃんみたいになりたいと思ってる。
「どうしたの優貴。何か調子悪そうだね。大丈夫? 顔が赤いよ、熱でもあるの?」
「ち、違うよ、なんでもないの。大丈夫……っ……だから、その・・・ぁ・・・・心配かけてごめんね」
心配そうに私のことを覗きこんでいる由美香ちゃんには悪かったけど、本当のことなんて言えない。
「そう? なら、良いんだけど……。そうそう、昨日さ……」
ほんの一瞬、怪訝な表情を浮かべたけど、由美香ちゃんは楽しそうに昨日見たテレビ番組について話しはじめた。
「んっ……んぅ……」
けど、私は今、それどころじゃなかった。
さっきから続いている微弱な振動にさらされ、快感が波のように寄せては引いていく。
乳首は痛いほど立っていて、身をよじるたびにブラジャーとこすれて、それがまた小さな快感を生み出す。
「ふぁ……っや……ぁ……」
意思に反して身体が勝手に反応して、より強い刺激を求めて腰が動く。
夏用の薄い制服の生地がにじみ出た汗でしっとりと濡れている。
どうにかしてローターを取り出したいけど、由美香ちゃんが目の前にいるから、変なことはできない。
私は、声が漏れないように、ほんの少しだけ唇を開けて、浅く早い呼吸に変えて繰り返す。
「……っあ……んぅ……」
だめ。
もうだめ……。
我慢できないよぉ……。
どうしても声が漏れちゃう。
私は、指先が真白になるほど強く鞄を握り締めた。
学校は次のバス停だ。
もう少し、もう少しだけ頑張れば、学校だ。そうすれば、トイレに行ってこのえっちな玩具を取り出すことができる。
窓の外を流れていく、見慣れた景色。
たった一つの停留所までの時間が、こんなに長く感じたのは初めてだ。
もう少し、もうすぐなのに……何だか、頭がぼーっとしてきちゃった。
あ……だめ。
少しでも気を抜くと、すぐに朦朧としていく意識を、頭をプルプルと振って、無理やり引き戻す。
信号に引っかかったバスが止まる。
まだ、着かない。
もう、限界だった。
やっぱり、我慢できない。これ以上刺激が続いたら、本当におかしくなっちゃう。
このままでいるくらいなら、由美香ちゃんに見つかっても良かった。私はローターを取り出すため、足を少し開いて、そろそろとスカートの中に手を入れた。
その瞬間、走りだしたバスが大きく揺れた。
濡れて、アソコにぴったり張り付いたショーツの上から、硬く尖った小さな突起に、取り出そうとしていた手の爪が引っかかった。
ほんの少しの痛みと、目がくらむような強い刺激。
「んぅ!? あ、ああーーーーーーーっ!!」
私は唇を噛みしめながら肩を震わせて、必死に声が漏れそうになるのを堪える。
背中を電気が走りぬけたみたい。
身体が硬直して、頭の中が真っ白になる。
膝がガクガクと震え、全く力が入らない。
激しい運動をした後みたいに、重い疲れが全身を包む。痛いくらいに心臓が早い鼓動を繰り返している。
生まれて初めての体験だった。
多分、これがイクってことなんだと思う。私は、学校へ向かうバスの中、大勢の人のいる場所で、イってしまったんだ。
「んっ……ぁ……はぁ……」
荒くなった呼吸をどうにか整える。
気持ち良かった。
こんな気持ち、初めて……。
イってしまった余韻で頬が熱い。
ふと気づくと、アソコにあったはずの、ずっと私を責めていたローターがいつのまにか消えてなくなっている。
残っているのは、私の愛液で濡れて、冷たくなったショーツの感触だけだった。
あれは、何だったの?
突然やってきて、突然消えてしまった。
もう、何がなんだかわからない。
えっちな声を、周りの人に聞かれてなかったか心配で、そっと見回すと、誰も私ことを気にしている様子はない。
由美香ちゃんも、何も気づいていないみたいだった。
いつもは、少し大き過ぎると思っていた、由美香ちゃんの話す声が、こんなにありがたかったことはなかった。
ほっとして、小さく安堵のため息とついたとき、まとわりつくような視線を感じた。
振り返った先にいたのは、同じ学校の制服姿をした男の子だった。
──目があった。
すぐにその姿は、混み合うバスの人の間に消えてしまい、見えなくなったけど、ほんの一瞬見えたその表情は、私のことをみて、唇を歪めるように笑っていたみたいだった。
あれは、同じクラスの秋田君?
クラスの中ではあまり目立たない人だった。由美香ちゃんは秋田くんのことを、不潔で、性格も最悪と言って嫌って、近寄りもしない。
由美香ちゃんの言う通り、秋田君の側によると、鼻がつんとする嫌な臭いがするし、なんだか陰気な感じで、話したことはないけど、私もあまり好きなタイプじゃなかった。
── 7日目 ──
あれから毎日、毎日、私はローターによって強制的に何度も絶頂を迎えさせられている。
学校の行き帰り、授業中や、掃除の時間。友達と遊んでいる最中でさえも。時間も場所も関係なかった。
いつも突然やってきては、私がイクまで決して動きを止めることがない。私がイクのを確認すると、最初から何も無かったかのように、その存在が消えてしまう。
動いてる最中に取り出そうとしても、いつも人目があって、それはできなかったし、最近は、もう余計な抵抗をすることはやめていた。
だって、これ……すごく気持ちいい。
だから素直に感じて、イってしまえば良い。そうすれば長い時間、人目を気にすることも、恥ずかしい思いを我慢をする必要も無い。
今日だって、学校に来る時と一時間目のリーダー、三時間目の現国の授業中に、イったばかりだ。
「ふぅ……」
思わずため息が漏れる。
さすがに三回もいくと、疲れてしまう。やっと一息ついて、今は四時間目だ。
苦手な数学の授業は退屈で、私は何と無く窓から外を眺めていた。
今日の空は曇り模様で、少しだけど風も吹いている。夏服だと肌寒いくらいだ。
何だか少し、空気が乾燥しているみたい。
カサカサになったように感じる唇を湿らすため、何度か小さく舌を動かす。
何度も、何度も繰り返しているうちに、段々と乾きが強くなってくる。
なんだか、喉が渇く……どうしてかな……。
水……。
お水が飲みたい……。
私は激しい喉の乾きに、襲われていた。
まるで太陽が照りつける砂漠の中を、水を飲まずに歩いてきたみたい。
どうしたんだろう。今までこんなことなかったのに。
水……。
冷たいお水……。
変、だな。風邪を引いたのかな……。
喉が、すごく乾いてる……。
頭の中を、お水のことだけがグルグルと回っている。
なんだか、先生の声も遠い……。
心臓の鼓動がどんどん激しくなっていく。
身体がたまらなく熱い。
じわり、と汗がにじみでてきた。
体中から水が抜けていってしまうような恐怖と、焼けるほど乾ききった喉の痛み。
私は授業の終わりを知らせる鐘がなるのを待つことができなかった。
「先生……すみません……あの……」
思わず、声を出しちゃった私にクラスの視線が集まる。
こんな風に、授業中に私が発言したことなんて、今まで一度もない。
「どうしたんだ?」
怪訝そうな顔をした先生が私に訊いた。
「えっと……」
どうしよう。何て言えばいいの。
立ち上がったまま、何もいえない私を困惑顔の先生が見てる。
「彼女、朝から調子が悪いみたいなんです。保健室に行かせてあげていいですか?」
困り果てていた私の代わりに、由美香ちゃんが助け舟を出してくれた。
こんなとき、由美香ちゃんの優しさや気遣いは、とてもうれしい。
先生が傍に来て私の顔を覗き込んだ。
「本当に調子が悪そうだな……大丈夫か?」
「は、はい」
私は壊れたおもちゃみたいに、何度も首を縦に振る。
傍から見ても、顔色が本当に悪かったのか、先生も心配そうに早く保健室へと行くように言ってくれた。
「私がこの子を連れていきます」
「由美香、ちゃん……ありがとう」
「気にしないで、ほら、行くよ」
おぼつかない足元の私を支えるため、由美香ちゃんが肩を貸してくれる。
教室を出て、誰もいない廊下を歩く。
階段を下りるときに、由美香ちゃんが何度も「大丈夫?」って訊いてくれた。
本当に、優しくて頼りがいのある由美香ちゃんが親友で良かった。
でも、今はただお水が飲みたい……。
由美香ちゃんの肩を借りて、どうにか保健室のある一階に着いた時、もう喉の渇きはどうしようも無くなっていた。
「ありがとう由美香ちゃん、もう、ここで大丈夫。後は一人でいけるから……」
「体調の悪いときくらい、遠慮なんかしないでいいのに。保健室まで一緒にいくよ」
喉が渇く……お水……水……。
由美香ちゃんの気持ちはうれしいけど、私は何よりも喉を潤したかった。
保健室に行くよりも、どこかでお水が飲みたい。
「本当に、いいから……」
「でも……」
由美香ちゃんは、子供が突然わがままを言い出した母親みたいに困った顔をしている。
「保健室はすぐそこだし、本当に大丈夫だよ」
だけど、私は一人になりたかった。
そう、一人になって……。
一人になって、何をするんだろう……。
水……。
お水……。
そう、誰にも邪魔をされない場所で、ゆっくりとお水を飲みたい。
「お願い、だから……私、一人でいいから……」
思いがけず、強い言葉が出た。
一瞬、後悔の念が頭を過ぎる。
だけど、私はお水が飲みたい。誰にも邪魔をされたくない。
ただそれだけだった。
「仕方がないわね。……じゃあ、私はここで戻るね。無理せずに何かあったら、助けを呼ぶこと。それから、ちゃんと保健室で休んでおくんだぞ」
由美香ちゃんは大きくため息をついて、それでも心配そうに私の顔を覗き込んでいった。
「うん。ごめんね、ありがとう」
私は由美香ちゃんに無理を言って、ここで別れた。
お水……。
これでやっと、お水が飲める……。
私はまるで雲の上を歩いているような、ふわふわとした足取りで、廊下を歩いていく。
なんだか深い霧の中を進んでいるみたいに、視界が白く霞む。
頭がはっきりとしない、ぼんやりとした思考の中、どこを歩いてきたのか、今、どこにいるのか、良くわからなくなっていた。
私は、いつのまにかどこかの部屋の中にいて、目の前には誰か男の子がいる。
顔が見えない。
「喉が渇いているんだろ?」
どこかで聞いたことのある声。だけど、私はそんなことはどうでも良くなっていた。
「お水……」
喉を潤すことだけが、今の私のすべて。
「くっくっく。そうか、俺のズボンを脱がせるんだ。そうすれば、いいものを飲ませてやろう」
いいものってなんだろう……。
でも、これでやっとお水が飲める……。
「あ……はい……」
私はその言葉に従って、目の前にある学生ズボンのベルトをはずして、ゆっくりと下ろす。
少しゴムのゆるくなった、白いブリーフは黄ばんでいて、前面は大きく盛り上がって、大きくなったモノの先端が見えている。
「あっ!?」
初めてみる異様な姿に、思わず大きく息を吸い込むと、汗と男の子特有のむっとする強い臭いがした。
どうしてかな……?
本当なら、すぐにでも顔をそむけてしまいたくなるような嫌な臭いのはずなのに……。
もっと、そばで見てみたい。
もっと、そばで臭いを嗅ぎたい。
もっと、そばで触れてみたい。
恐る恐るブリーフを下ろすと、男の子のモノが硬くなって反り返っていた。
これが、そうなんだ……。
初めて見る男の子のモノ。
私はそっと「ソレ」に触れてみた。
すごく硬くて、熱くなってる。
「うっ……」
両手で包み込むように掴むと、男の子が微かに声を漏らした。
硬くなったモノが、ビクビクと震えているのが何だかとても可愛い。
なんだかだんだん楽しくなってきて、左手で袋の部分を優しく揉みながら、竿を少し強めに握って上下したり、先の部分を指で擦ったりしてみる。
男の子は私にされるがままになっている。
「良いぞ……その調子だ」
誉められたことがうれしくって、より一層激しく上下に擦り続けていると、先端からぬるぬるとした粘液が滲み出てきた。
指に絡めると、独特の強い臭いがするねっとりとした透明な糸を引いてる。
あ、れ……? 私、何をしているんだろう……お水を飲みたかったはずなのに。
どうして、こんなことを……そう、とっても喉が渇いて……。
喉が、渇いて……。
冷たい、お水……。
喉の渇きは消えていない。
目の前にある透明な粘液を滴らせている、男の子のモノはとても良い匂いがする。
舐めて、みようかな……。
突然浮かんだその考えは、とても魅力的な誘惑で、今の私には抗うことができなかった。
私は、こみ上げてくる欲求に耐え切れず、気持ちと身体の赴くままに、大きく口を開けて、先を軽く含んだ。
「んっ」
鼻に抜ける青い臭いと苦味。
「お、おおっ……」
男の子は、なんだかうれしそうな声を出している。
私は、咥えたままの状態で、先端の部分をアイスクリームを食べる時みたいにペロペロと、舌を押し付けるように這わせていく。
「そうだ。次は……」
私は教えてもらった通りに、先端にキスを繰り返して、唇で全体を包み込んで、舌で転がしながら、頭を何度も前後させる。
私の口が奏でる、ぺちゃぺちゃとした水音だけが部屋の中に響く。
「んっ……んぁ……ん、んっ……はぁ……むっ……んんっ……」
頭を前後させる動きを早くして、舌を絡ませるやり方を色々と変えていくと、先端からでてくるねっとりとした男の子の粘液がどんどん溢れてくる。
舐め取るたびに、口いっぱいに広がっていく甘美な味。
顎が痛くなるほど、長い時間続けていると、突然頭を両手で抑えられた。
「そろそろ、だ……おうっ!! お前の大好きな精液だ。一滴もこぼさず、全部飲むんだっ!!」
喉の奥深くに硬いモノを突き入れられ、息ができない。
苦しさから逃げ出そうとしたけど、男の子に頭をしっかりと掴まれて、動くことができなかった。
「うっ!! おおっ!!!」
男の子が声を上げると同時に、腰を振るわせた。
「んんっ!? んっ、んっ……んくっ……んーーー!!」
口の中に収まりきれないほどのせーえきが勢い良く流れ込んできた。
私は一滴も漏らさないように、夢中で嚥下する。
舌が焼けるような熱さも、むせ返るような強い臭いも、喉に絡みつくような粘々とした感覚も、そのすべてが私を満たしていくのがわかる。さっきまで感じていた強い喉の渇きが癒されていく。
けど、それだけじゃなかった──おいしい。どうして、こんなにおいしいの? せーえき、ってこんなにおいしいんだ……知らなかった。
私は、口の中に残っている分を味わうように舌に絡める。
こんなにおいしいもの、生まれて初めて。
もっと、もっと、もっとほしい。
「んっ……うん……もっろぉ……」
放出を終えて力なくだらんとしている男の子のモノをもう一度咥える。
私の唾液と、せーえきの残りでてらてらと光って、臭いもしたけど、全然気にならなかった。
私は中に残っているせーえきを一滴も残さず味わうため、くちゅくちゅと音をたてて全体を舌で舐め上げながら強く吸い上げた。
「初めてなのに、いつまでも咥えて離さないなんて、優貴は淫乱なんだな」
違うよ……私、淫乱なんかじゃない……ただ、喉が渇いていただけ。それに、せーえきがこんなにおいしいなんて知らなかったから……だから……もっと……。
気が付いたとき、私は保健室のベッドの上で横になっていた。
「あれは……夢……?」
あれだけ苦しかったのに、体調は元通りに……ううん、いつもより気分が良いくらい。
だけど、私……誰かもわからない男の人のアレを……口で……。
せーえきをおいしそうに飲んで、自分から舌を絡めて、もっとほしいって、淫らなお願いをして……。
「い、やぁ……」
違う、絶対に違うんだから。あんなの私じゃない……私、あんなにえっちな子じゃないもん。
もしかしたら、誰かに襲われてそれを夢だと思っているのかも。
嫌な想像だけど、確かめずにはいられなかった。急いで服を確認すると、特に乱れた様子はなかった。
なんだか、自分がとても汚れてしまったみたいで、思わず涙が出てきた。私は、布団で顔を隠して、少しだけ声をださないで泣いた。
夢、だったのかな……そうだよ、あんなこと……夢だよ、夢にきまっているよ。
でも、臭いも味も、感触も、夢とは思えないほどとてもリアルだった。
まだ、キスさえしたことがないのに、あんなこと……。
起き上がると、ショーツはビショビショに濡れていて、ぴったりと股間に張り付いる。冷たくて気持ちが悪い。
吸い込みきれないで溢れた分が、スカートにも広がっているみたいだし、もしかしたらベッドのシーツに染みができてるかもしれない。
慌てて立ち上がって、保健室を見回すと、誰もいない。
私はその場を逃げ出すようにして、トイレへと駆け込んだ。
スカートはやっぱり、お尻の付近がしっとりとしていたけど、もともと濃い紺色だから、濡れていてもそれほど目立たない。
お漏らしをしたみたいになっていたらどうしよう。そう思っていたから、ちょっとだけ安心した。
鏡を見ると、不思議そうにこっちを見ているのは、少しだけ目が赤くなっているけど、いつも通りの私だ。
まだ口の中に何かが残っているような感じだったけど、臭いもしないし、薄く塗ったリップもそのままだ。おかしなところはどこもない。
自分から進んであんなにえっちなことをするなんて、そんなはずない。
あれは夢。絶対にただの夢。
それでも、あの時のことを思い出しただけで、恥ずかしく顔から火がでそうだった。
えっちな夢を振り切るように、私は急ぎ足で教室へ戻った。
── 14日目──
あれから少しだけ変わったことがある。
ローターの振動が前の時に比べると、明らかに変わった。
突然やってくるのは変わらなかったけど、快感を受け入れ、私がイきそうになるとその寸前で止まってしまう。
焦らすように、何度も繰り返しイク寸前まで、時間をかけて私の身体を嬲り続け、決して達することができないように、でも無視することができないように、絶妙な強弱の波が、身体を襲うようになっていた。
最初の頃はそれだけで良かったかもしれないけど、毎日ずっと何度もイクまで責められていた私の身体は、もっと強い刺激を求めて疼くようになっている。
我慢できずに、休み時間になるたびに、私は校舎の外れにある、あまり人の来ないトイレの一番奥の個室で、声を漏らさないようにハンカチを噛み締めながらオナニーをするのが日課になっていた。
「んんっ……むぅ……くぅ……」
硬くなった乳首を痛いほど強く抓りあげると、じーんと甘い痺れが広がる。
「ん、ん、んっ……んぁ……うん……ふぁ……」
今では、溝に沿って指を動かすだけじゃ満足できなくて、同時にお尻の穴に指を奥までいれて何度も出し入れしている。
中指を根元まで入れて、ゆっくりと引き出して戻す。
前と後ろを同時に弄ると、クチュクチュと、えっちな音が誰もいないトイレの静寂を破るように響く。
いつ、誰が入ってくるかもしれない、その誰かに見られちゃうかも知れない。そんな緊張感がたまらない。
痛くなるほど強く胸をもみ、円を描くようにこねる。
硬く尖ったクリトリスを指先で摘み、押しつぶし、擦り上げたりを何度も繰り返す。
誰のモノも受け入れたことの無い場所。お尻の穴を排泄以外に利用するなんて、まるで変態みたいで、その背徳感と、自分の指が行き来する刺激が、たまらなく気持ちいい。
あれ……?
私、どうしてお尻をいじったりしてるんだっけ……?
ぼーっとした頭の片隅に疑問が浮かぶ。けど、思考が焼け付くような快感に、すべてがどうでもよくなってしまう。
どんどんと、深くて暗い快楽の淵に沈み込んでいく。
「ん、はぁっ!! あ、あぅ……い……やぁっ……イクッ……イッちゃう……んぁ……あ、ああっ、あっーーーーーーーーー!!」
咥えていたハンカチが落ち、我慢できなかった声が出る。
頭が真っ白になって、身体が勝手に反り返り、膝がガクガクと震える。身体が弛緩して、力が入らない。
私は崩れ落ちるように、トイレの床に座り込んだ。
荒い呼吸を落ち着かせようとしても、イッた余韻で、ビクッ、ビクッと痙攣するように身体が震えた。
予鈴が鳴っている。
時間があれば、もう一度くらいしたかったけど、もう、もどらなくちゃ……。
急いで身支度を整えて、教室へと戻った。
4時間目の終わりに近づくと、強い喉の渇きを感じるのも、毎日繰り返される当たり前のことになっている。
お昼休みになると、いつものように、どこかわからない場所で誰のものともわからない、男の人のモノを咥えて、せーえきをいっぱい飲ませてもらう。
胸の間にはさんで上下に動いたり、太ももに挿んで前後に動いたり……口だけでイってもらうために、頭や舌の動かし方も細かく教えてもらったり、身体の色々な場所で、男の人を喜ばせる方法も教えてもらった。
今では、一度では満足できなくて、二回、多いときは三回以上、おねだりしてしまうこともある。
不快感も苦い後悔もなかった。
私の奉仕に反応して、感じてくれるのがうれしくて、すごく楽しい。お口に沢山せーえきを出してもらったときの、独特な臭いと味が忘れられない。
最近は、男の人が清潔にしていることに違和感を感じたり、汗やせーえきみたいな臭いを嗅ぐだけで、アソコが濡れてきたりするようになった。
特に秋田君の周りは、いつもすえたような臭いが強くて、誰も近づかないけど、なんだかその無性にその臭いを嗅ぎたくなることがあって、さりげなく近寄ったりしてる。
なんだか、私、おかしくなってるのかな……。
時々、どうしようもない不安に襲われるけど、そんなときは自分を慰めると、気持ち良さに他のことはどうでも良くなってしまう。
また、夢……?
私は、昼休みはいつも由美香ちゃんと一緒に過ごしている。
「優貴、どうしたの? さっきからずっとぼーっとしてるよ?」
屋上でお弁当を一緒に食べているとき、由美香ちゃんが心配そうに訊いてきた。
「え……!? 由美香、ちゃん?」
本当にぼんやりしてたみたい……ううん、ぼんやりじゃない。私は今、えっちな夢を思い出していた。
「ほんと、最近おかしいよ。ご飯もあまり食べてないし、いつもどこか心ここにあらず、って感じだよ……もしかして、好きな人でもできたの?」
「ち、違うよぉ!!」
夢を思い出して、過剰に反応してしまったことが、由美香ちゃんに誤解させてしまったみたい。
「へぇー、ほぉー、で、優貴の心を射止めた幸運な男子はだれかなぁー」
もう、完全に私が好きな人がいるって決め付けているみたい……いない訳じゃ、ないけど。
「優貴は頭もスタイルもいいんだし、性格だってばっちりだよ。私が男だったら、絶対にアタックしてるもん。もっと自信を持ちなよ。優貴に告白されて、いやがる男なんて絶対にいないから」
「ゆ、由美香ちゃん……言いすぎだよ。私、由美香ちゃんみたいに明るくないし、友達も多くないし、それに……」
毎日えっちな夢をみてるようなコなんだよ……私は続く言葉を飲み込んだ。
「優貴の悪いところだよ。自分のことを悪く言うのは……まあ、今に始まったことじゃないけどさ。それで、相手は津守くん?」
「な、なんで津守君の名前がでてくるのよぉ?」
突然出てきた名前に私は内心、驚いていた。
「ふーん」
由美香ちゃんが意味深に笑う。
確かに、津守君は去年、同じクラスで一緒に委員をしていて、そのときからずっと、密かに好きなだったりする。
このことは誰にも……親友の由美香ちゃんにさえ話していないのに。それなのに、まさかこんな所で津守君の名前がでるなんて、思いもしなかった。
私ってそんなにわかりやすいのかな?
でも、今は私は自分の気持ちがわからなくなってきている。
最近、あの夢の男の人のことを良く考えている。
顔も名前もわからないあの男の子。私はきっとあの人のことを好きになりかけているんだと思う。
あれは夢だから……本当のことじゃないから、私はあんなにえっちことを平気でできる。
でも、もしも本当だったらって、考えるととても不安でたまらなかった。
由美香ちゃんにそれと無く訊いてみたけど、毎日、お昼休みの時間は、最初から最後まで二人で一緒に過ごしているって言っていた。
私は、短い時間の間に淫らな夢を見ているだけなのかな?
あんなこと、現実にあるはずが無い。そう、全部夢なんだよ。だから……。
── 20日目 ──
私は着ている服を全部脱ぐと、ベッドの上に横たわった。
生まれたままの姿を男の人の前に晒していることがすごく恥ずかしい。
今日、私はついに彼と一つになる。
私から抱いてほしいって、何度もお願いして、彼がやっと受け入れてくれた。
すごくうれしい……はずなのに、どうしてだろう、何か変。
好きな人にすべてを捧げることができるのに……好きな人……ほんの一瞬、誰かの顔が頭を過ぎったような気がした。
今のは何?
「どうしたんだよ? 嫌ならやめるけど?」
不機嫌そうな彼の声。
あ、怒らせちゃったのかな……やだ、こんなことでシてもらえないなんて。
「う、ううん、何でもない。大丈夫だよ……ちょっと怖いのは本当だけど……」
私は慌ててプルプルと首を振った。
「そうか、それじゃあ、今から俺のモノを優貴に挿れてやるからな」
優しい声と言葉に、不安が溶けて消えていく。あれ? 私、今何を考えていたんだろう……。
ううん、そんなことはどうでもいい。
やっと、私のことを抱いてもらえるんだから……。
「うん、私に挿れて……」
そう言った後、自分がえっちなおねだりしたことが恥ずかしくて、顔が熱くなった。
「ふぁ……!!」
いきなり彼の無骨な太い指で、私の一番敏感な部分を少し乱暴に擦られた。
すこし痛かったけど、大好きな人に弄られていると思うだけで、どんどんあそこからえっちな液が溢れてきてる。
「んっ……うぅ……はぁ……」
私の反応を確かめるように、何度か繰り返し溝に沿うように上下に指を動かす。
「う……んぁ……ああ……」
思わず漏れた声と同時に、柔らかな割れ目の中に指先が沈んだ。
ぴりぴりとしたなんともいえない感覚に、身体がぴくっと痙攣した。
お尻を弄っているときと、似ているけど違う。
彼が円を描くように指を動かして、私のアソコの浅い部分で出し入れを繰り返す。
「は……あ……んっ……」
いやらしい声が抑えられない。
くちゅくちゅとアソコが音を立てている。溢れた私の液がシーツの上に濡れた染みを作っていく。
私ってこんなにえっちな子だったんだ。
「もう、いいだろ」
大きく開いた足の間を割るように彼が体を入れてくる。
ぬるぬるになった私のアソコに、今までにないほど硬くなった彼のモノが押し当てられた。
「きて……」
上気した顔で、潤んだ瞳のまま、首に抱きつくように腕を絡める。
「いくぞ」
彼の腰がぐっと押し込まれる。
「あ、ああ……いっ……やっ、痛い……イタッ……うぁ……んんっ……やぁ……」
濡れていたけど、今まで誰も受け入れたことのない、私のアソコは狭かった。
「うぅ、あ、ああああーーーーーーーーーーーーーっ!!」
彼のモノが押し広げるように入ってきたとき、私の体が痛みに震える。
「はぁ……はぁ……うぁ……あ、くぅ……」
目を硬く閉じ、鋭い痛みが過ぎ去ってくれるまで、ただ耐えることしかできない。
「全部入ったぞ。お前の初めては俺のものだ」
「うぁ……うん。うれし……よ……あぅ……」
溢れた涙がぽろぽろと頬を流れる。
どうしてだろう。好きな人に初めてをあげたはずなのに、何故か胸に大きな穴が開いてしまったみたい。
でも、きっとこの涙は、彼を確かに受け入れた痛みと、一つになれた喜びからだ。
「最初は痛いだろうが、そのうち俺のモノなしではいられなくなる。ちょっとの間は我慢するんだ」
本当かな? そうだといいな。
不器用な手が、やさしく髪を撫でてくれるのが心地よかった。
「うん、我慢する」
「よし、そろそろ動くぞ」
彼が私の腰に手を回して、抱き上げた。
向かい合って座っているみたいな格好。
彼のモノが私の一番深いところへ届いているのを感じる。
「うあぁ……は、はぅ……ん……」
私が息を吐くのに合わせ、ゆっくりと引き抜かれる。
そうして、呼吸のタイミングを計るように、何度も、何度も繰り返し出し入れされているうちに、膣内全体に加えられる刺激に酔いしれていた。私が彼のモノを締め付けていることがはっきりと感じ取れた。
甘えるように体をすり寄せると、硬くなった乳首が彼の胸にこすれて、気持ちいい。
「んふっ……ふぁ……あ、あぅ……いぃ……」
胸に彼の顔を埋めるように、頭を優しく抱きしめる。
彼は、音をたてて私の乳首を吸いあげ、口に含んだまま歯を立てずに噛んだ。
「ひぅっ……あん……」
もう、痛みはほとんど感じない。
腰の動きが速くなって、私を突き上げる動きが強く、激しくなる。
彼の呼吸がどんどん荒くなっていく。
「あ、あ、あ、あ、んぁあ、うんっ……」
二人の体がぶつかり奏でる音にあわせるように、私の喘ぎ声が響く。
「で、でるっ……全部、中に出してやる、受け止めろぉっ!!」
そういった瞬間、体の一番深い場所に、彼のほとばしりを感じた。
「うあぁ……ん……はぁ……」
熱い。
私は今、精液をアソコの奥に注がれ、身体全体で彼を受け入れていた。
「ううっ」
彼が私のアソコから自分のモノを引き出す。
ヌポッっと、なんだかすごく恥ずかしい音がした。
引き出したモノは、私の愛液と彼の精液で濡れていて、力を失ってだらりと垂れ下がっている。
なんだか、アソコにまだ、彼のが入ったままみたい。
開いたままの私のスリットから、私の純潔の証、破瓜の血が、ねっとりとお尻に向かって流れていく。それは、血と愛液と、精液が交じり合って、薄いピンク色をしていた。
彼はその粘液を指に絡めると、ぼんやりとその様子を見ていた私の口元に差し出した。
これは、私達が一つになった証しだから。
私が彼のモノになった印。私はその指を口へ受け入れ、舌を絡めて綺麗になるまで舐め上げた。
── 30日目 ──
前の授業の後片付けを先生に頼まれて、終わったのは、次の授業が始まる少し前だった。
次は移動教室だ。急がないと……私は、廊下を走らないように、でもできるだけ速く行くために急ぎ足で歩く。
一歩進むごとに、足の間がスースーする。下はショーツを穿かずスカートだけで、ブラジャーもしていない。当然、キャミソールやスリップも身に着けてない。
私は今、下着を何も身に付けていなかった。
彼が下着をつけていない私のほうが好きだと言っていたからだ。
あの初めての日から、ほとんど毎日、私は彼に抱かれている。
最近の彼のお気に入りの方法は、私の上半身を縄で縛って──高手小手縛りというみたい──両手を使えない状態で彼のモノにお口で奉仕した後、騎乗位になった私が腰を振りながら感じる顔をみることだ。
昨日は、腰を下ろすときに意地悪されて、なかなか挿れさせてもらえなくて、哀しくてちょっと泣いちゃったりしたけど、その後優しく三回も抱いてくれたから、許してあげた。
縛られたり、えっちな道具を使われたりするけど、彼は私以外の子には絶対にしないって言ってた。
愛してるから、お前にだけしてるんだよって。
嫌なこともあるけど、彼の特別でいたいから、私は全部受け入れている。
私、本当に幸せ。
最近、少しでも時間のあるときは、いつも彼とのえっちを思い出している。
彼と会えない灰色の時間、そうしていないとおかしくなっちゃいそうだった。
でも、あの時のことを思い出すと……えっちな気分になっちゃう。
だめだめ。今はまだ授業中なんだから……彼には後でいっぱいかわいがってもらえるんだし、我慢しなくちゃ。
今日は何をしてくれるんだろう……。
人には言えないような恥ずかしいことを想像しちゃった。
頭がぽーっとする……。
なんだか体が熱い……。
思わずアソコに手が伸びる。
そのとき、遠くから人の話す声が聞こえた。
いけない……授業があるんだった。
そう考えて、人気の無くなった廊下を、遅刻しないように急いで走りだした瞬間──。
「あうぅっ!?」
痛いくらいに広げられているアソコの感覚。いつもの同じ、まったく身に覚えのないのに、私は男性の形を模した張り型──大きく太いバイブ──を咥えこんでいた。
お尻にも異物感がある。おなかの奥まで何かが詰まった感じと、ぶら下がっている鎖のようなもの。
夏服を押し上げている乳首が、はっきりとわかるほど硬く立っているのが薄く透けて見えた。
「やっ……」
抉るように動くバイブが生み出す快感に、白っぽく濁った愛液が溢れて太ももを伝い、紺のハイソックスにいやらしい染みを作っていく。
「あ……はぁ……だめぇ……こんな……ところで……」
私はその場に思わずしゃがみこんだ。
バイブは腰に固定されているベルトにつながっている。
座るってことは、より深く強く私の中に入ってくるってことだ。
「うあっ!! あ、ああ……」
一番奥を刺激されて、どんどん欲望の炎が大きくなっていく。
耐え切れないくらい熱くなっている、この身体を静めてほしかった。
お尻の穴に指を入れて、何度も出し入れしたい。
胸を痛いほど強く揉んで、乳首を指に挟んで擦りたい。
アソコに入っているバイブをもっと激しく動かしたい。
もう、授業なんてどうでも良かった。
朦朧とした意識の中、どこからか彼の声が聞こえてくる。
──いつもの夢が始まる。
「これは、アナルパールと言って、お尻の穴を気持ちよくしてくれる道具なんだ。入れてほしいだろう?」
「はい。優貴のお尻もかわいがってください」
下着を自分で脱いで、私は机の上に乗ると、うつぶせになってお尻の穴がよく見えるように両手で広げた。
「いいぞ、そのままじっとしてるんだ」
「はい……」
お尻の穴を広げたこんな格好をしているなんて、すごくすごく恥ずかしかったけど、私はそのままじっとしていた。
「ひとーつ、ふたーつ……」
彼は楽しそうに数をかぞえながら、私の後ろの穴に親指の先くらいの大きさのつるつるとした球がいくつも連なっている、数珠のようなものを入れていく。
「あっ……ああっ……んぅ……」
私は、球が一つ入るたびに、その刺激に耐え切れずにいやらしい声をあげて、背中を震わせて悦んでいた。
「お尻の穴にこんな物をいれられて悦ぶなんて、優貴はもう、立派な変態だな」
「……うぁ……は、はい……私、はぁ……んぁっ……変態なんですぅ……あはぁ……もっと、もっとぉ……」
与えられる快感に沈んでいく。
だめ。
だめ、だよ。
このままだと、自分のいる場所がどこだか忘れてしまいそう。
もっとこのまま夢の中にいたい、そんな欲求を振り払うように頭を必死に左右に振った。
「あ……」
現実を取り戻したとき、私は誰もいない廊下で、女の子座りをしていた。
垣間見た、一瞬の白日夢を思い出すだけで、私の意思を無視して、身体が勝手に動いてしまう。アソコを床に擦り付けながら腰を前後に動かして、少しでも強い快感を貪ろうとする。
どんどん気持ちは昂ぶっていく。
「はぁ、はぁ、あぁ……もっと……もっと、奥……」
全然物足りない。
いつの間にか、アソコに刺さっていたはずのバイブと、お尻に入っている物の感触が消えていた。
身体が熱い。
こんな中途半端なところでやめないでほしかった。もっと、もっと感じさせてほしい。
えっちなことをしたい。
もう、我慢できなかった。
私は震える足で、よろけるように走って、今来た道を教室へと戻る。
下着を着けていない胸が激しく上下に震える。硬くなった乳首が制服の生地と擦れて、気持ちいい。
誰もいない教室に戻ると、ロッカーの奥から黒くて太いバイブを取り出した。
どうしてこんな物が私のロッカーに入ってるんだろう?
なんで、ここにバイブがあることを私、知っていたのかな?
もう、そんな細かいことはどうでも良かった。
少しでも早く、このバイブをアソコに入れたい。
「んあぁ……」
バイブを見るだけで、熱っぽいため息が漏れる。
激しく動かして、それから……そのためには、人のいない所に行かなくちゃ。
どこか……そうだ、この時間なら屋上には誰もいないはず。
私はバイブを胸に抱いて、急いで屋上へと向かう。
授業のことなんて、頭からすっかり消えてなくなっていた。屋上へと出て、重い鉄製のドアが閉めると、私は餌を待ちきれない犬みたいに飛びつくようにバイブを口に咥えた。
「ご奉仕、させていただきます……んっ、んんっ……はぁ……ああっ……太いよぉ……すごく熱くて……んぁ……大きい……んんっ……おいしぃ……」
男の人の物に奉仕する時のことを思い出しながら、バイブをできるだけいやらしい音をたてて舐めながら、自分のあそこに指を入れる。
前戯の必要はなかった。
今では、アソコはほとんど一日中、湿ったままだし、さっきのこともある。それに、バイブを口に咥えているだけで、ショーツからえっちな液が滴り落ちるほど溢れている。
スカートの裾から手を入れる。もう、2本じゃ物足りなくて、3本の指を激しく出し入れして、親指でクリトリスを押しつぶしながら円を描くように擦りあげる。
「あ、ああっ……っ!! いぃ……気持ち、い……もっとぉ……んぁ……」
左の指でスリットを広げ、私の唾液でテラテラと濡れ光っているバイブを、一気に奥まで差し挿れた。
「んあああああぁぁぁっっ!!!」
それだけで、イってしまった。
私はその後も、授業をサボってオナニーをして、快感を貪った。結局、六回もイってやっと少し落ち着いた。
私、最近は夢を見ることを心待ちにしている。
もっと恥ずかしいことをしてほしい、もっといやらしいことをしてほしい、もっと、もっと色々なことを……。
思い出すだけで、どうしようもなく身体の奥が熱くなる。
家にいるときも、学校にいるときも、一日中、いつも頭の中では淫らな行為におぼれている自分を夢想している。
もう、彼なしでは生きていけない。
そんな風に思う。
── 最終日 ──
「いいわよ。目を醒ましなさい」
感情を感じさせない、冷たい声に私の意識は一気に覚醒した。
まるで頭にかかっていた霧が一斉に晴れたみたい。
私は制服姿で、スカートとショーツを身につけていない。
紺のハイソックスだけを穿いて、和式トイレでおしっこをするときみたいに、足を大きく左右に広げて、その上、自分の一番恥ずかしい場所が良く見えるように、両手で押さえた状態で、津守君の顔の上に跨っていた。
「え、ええっ!? なんで……? い、いやぁっ!! 見ないで……どうしてぇ……ずっと、夢だって……これも夢なんでしょ? 夢だよね……夢なんだからぁっ!!」
ずっと、淡い想いを寄せていた津守君。
どうして、こんなことになってるの?
私、なんでこんなことをしてるの?
立ち上がろうとしても、首から下が、まるで私の身体じゃなくなってしまったみたいに、全く自由に動かない。
あまりのことにイヤイヤをするみたいに、激しく首を左右に振った。夢なら覚めてほしかった。
でも、何も変わらない。
これは、夢なんかじゃなくて、確かな現実なんだと、頭の片隅では、はっきりとわかっている。
それでも、こんなことを認めたくなかった。
「くくくくっ。全く、いい眺めだな」
私の後ろから、聞き覚えのある男の子の声がした。
唯一自由になる首を動かすと、由美香ちゃんと、秋田君の二人が楽しそうに笑いながらたっていた。
「由美香ちゃん、助けてぇ……」
腕組みをして、私のことを見下ろしている由美香ちゃんに助けを求めた。
それなのに、由美香ちゃんは笑みを浮かべて私を見下ろしているだけだ。
「由美香、ちゃん?」
「そろそろ教えてやれよ」
秋田君が底意地の悪い笑みを浮かべると、由美香ちゃんに言った。
「ふふっ、そうね」
「何を……?」
「私はね、優貴の幼馴染じゃないのよ? それに、あなたが夢だと思っていたことは全部現実にあったことなの」
「やだ……何、何を言ってるの……由美香ちゃんは、幼稚園の頃から……」
「本当に? 私と一緒に過ごした思い出が一つでもある?」
「当たり前だよっ!! 小さい頃からずっと一緒だった……のに……」
否定する私の声は段々小さくなっていく。
由美香ちゃんと一緒だったはずなのに、小さい頃の由美香ちゃんの姿も、声も、思い出も、何一つ思い出せない。
「う……そ……嘘だよ……そんな……嘘だよ……だって……やぁ……由美香ちゃん、こんなこと……全部、嘘だって言ってよぉ……」
「本当よ。そのほうが色々とやりやすかったから、そうしたの」
「やりやすいって、何を……」
「優貴、ローターやバイブにずっと悩んでいたでしょ? もっとも、すぐに馴染んで楽しむようになっていたみたいだけど」
「えっ!?」
それは私以外、誰も知らないことのはずなのに、どうして由美香ちゃんが知ってるの?
「あれはね、あなたが自分で自分のことを責めていたのよ?」
「知らない……私、そんなこと……やってない……」
「催眠術、って言えばわかる?」
「さいみんじゅつ……? 催眠術……」
聞きなれない言葉が形をとったとき、自分自分の意思を無視して、私のことを彼女が思いのままに操っていたんだということを理解した。
「無意識に刷り込んでおいたから、覚えていないのも無理ないけどね。大体、他人があなたに触れる機会が無いときにローターをアソコに入れておいたり、イク寸前で止めたりすることが他の誰にできるの?」
「それは……」
「毎日おいしそうに男のモノを咥えて、精液を飲んでいたのも、自分から激しく腰を振ってセックスしていたのも、全部本当のことよ」
「どうして、そんなこと……」
「さあ、どうしてかしらね」
由美香ちゃんは肩をすくめた。
「余計なことはいい。はじめてくれ」
「はいはい、わかりました。ねぇ優貴、これから、ずっと好きだった津守君の顔におしっこをしてもらうわ。そして、それが終わったら、あなたは秋田君の奴隷として生まれ変わるの」
「やめて……由美香ちゃん、秋田君、お願いだからこれ以上ひどいことしないで……」
「酷いこととは心外だな。これが終われば、お前は俺のものとして生きていけることを、最高の喜びとして感じるようになるんだ」
「これが最後よ、安心しなさい。それに、いつか秋田君があなたに飽きたら、開放してくれるそうよ。最も、その頃にはあなたは秋田君無しじゃ生きていけないようになっているかもしれないけどね」
「い……や……いやっ、いやぁ……助けて……誰か、助けてぇ……」
「そんなに嫌がることは無いだろう? いままでだって毎日、俺とたっぷり楽しんでいたんだからなぁ、これからも毎日、アソコの乾く暇もないくらい、かわいがってやるよ」
ずっと夢だと思っていたのは、すべて秋田君に弄ばれていた記憶だったんだ……。
心の中にあった何かが、音を立てて崩れていくのを感じた。
「津守君の体と言葉の自由は奪ってあるけど、目は見えてるし、音も聞こえてるのよ。よかったわね。あなたがどんな女か、彼に知ってもらえて」
「由美香ちゃん……ひどいよぉ……やめて、もう……やめて……」
悲しくて、辛くて。
涙が後から後からこぼれてくる。
「あなたには二つの選択肢があるわ。自分の意志でするなら、津守君の記憶は消して上げる。嫌なら無理やりしてもらって、彼にあなたの本当の姿を知ってもらうことになるけど、どちらが良い? 好きなほうを選ばせてあげる」
由美香ちゃんは、私が泣いているのを見て、すごくうれしそうに笑いながら、逃げ場の無い、酷い選択を押し付けてくる。
その顔を見て、すべてがわかった。
この人は私のことを憎んでいる。
もう、だめなんだ。
私は決して逃げられないということを嫌というほど理解した。
「あ、ああ……」
絶望が、私の心を黒く塗りつぶしていく。
津守君が痛いほど私のあそこを凝視しているのを感じる。きっと今、彼のモノはすごく硬くなっている。
恥ずかしい。
そんなことを想像しただけで、アソコからトロトロと愛液が溢れてしまう。私、すごくいやらしいコになってしまったんだ。
それでも、自分からなんて、そんなことできるはず、ない。
「できないみたいね」
由美香ちゃんは呆れ顔だ。
好きでもない相手に体を汚されただけでも耐えられないのに、その上、好きな人にそんなことできないよ。
由美香ちゃんだって、女の子なんだから、わかるはずなのに……。
「しょうがない奴だな……。津守もお前に小便をかけてもらいたがっている。さっさとやれ」
勝手なことをいわないで。
そんな恥ずかしいことできないよ。
それでも、私にとって秋田君の言葉は、有無を言わせぬ強制力を持っていた。
何度も何度も力を入れて耐えようとしたけど、身体が意思を無視して勝手に反応してしまう。
どんなに必死に抵抗しても無駄だった。
「ん、んんっ……出ちゃう……いやぁ……許して……やめ……あっ……いやぁ!!」
我慢することなど、できなかった。ほんの少し、飛沫が津守君の顔にかかってしまうと、後は一息だった。
一度溢れ出したおしっこは、勢いよく飛び出して、とめどなく流れて津守君の顔を汚していく。
「あら、すごい。よっぽど我慢していたのね」
「津守の顔にたっぷりかけるために、ずっと我慢させていたからな」
私の姿を見て、二人共喜んでいる。
津守君は私のことを軽蔑するだろう。
これで、何もかも終わり。
私を取り巻く世界のすべてが、ゆっくりと変わっていく。
そうなんだ……私はもう、秋田君の奴隷にされてしまったから、決して逆らうことなどできないようにされてるんだ。
「あ、ああ……ん……はぁ、はぁ……ぁ……」
ため息が漏れる。
人には決して見せたくなかった、排泄する姿を晒しているのに、すごく気持ち良い。知らなかった、誰かに見られながらすることが、こんなに気持ちがいいなんて……。
自分の恥ずかしい姿を見られていることの解放感と、背徳的な喜びに身体が震える。
そう、秋田君の言う通りにしていれば、これからももっと気持ち良くしてもらえる。私は秋田君……ううん、ご主人様の奴隷だから……。もう、ご主人様の物無しでは生きていけない。
最後の一滴まで、すべて出し終わって見下ろすと、私のおしっこまみれになった津守君が呆然とした表情を浮かべていた。
まるで、信じられないことを見たような顔で、私のことを見ている。
せっかくおしっこをかけてあげたのに、そんな風に見られて、私は少し気分が悪かった。
ご主人様が、不満げな表情を浮かべていた私のあごを上向きにして、瞳を覗きこんでいる。
そんなに見つめないでほしい。
顔が熱い。
恥ずかしいけど、ご主人様から目を離せなかった。
「奴隷になった証に、お前から俺にキスをするんだ」
その言葉が合図だったように、体が自由に動くようになった。
私は、大好きなご主人様の首に腕を回して、ゆっくりと唇を押し付ける。
少し口を開くと、ご主人様の舌が入ってきた。
「これが、あなたのファーストキスね。秋田君の依頼で、奴隷になった証とするから、調教の時は一切しないように言われて、気をつけていたのよ。これで、あなたの初めては全部、秋田君のものよ。うれしいでしょう?」
「んんっ……む……うん……ぷぁ……はい、うれしいです……あんっ……」
貪るように唇を押し付ける強引なキス。何度も何度も、ご主人様に求められるままにキスを繰り返す。
口中、隅々まで舐めていたご主人様の舌が奥まで入ってくる。お互いに求めるように激しく舌を絡ませ、流し込まれる唾液を味わい嚥下する。
胸いっぱいにご主人様の酸っぱい臭いを嗅ぐと、アソコから溢れ出た愛液が、ふとももを伝って足首まで、流れ落ちていくのを感じた。
まるで汚いものでも見るみたいに津守君が私とご主人様を見ている。
ご主人様にかわいがってもらうことが、女に生まれた私にとって、どんなにすばらしいことかわからないのだろう。
男の津守君には決してこの喜びがわからない。可哀相。
私は見せつけるように何度もご主人様の唇にキスを繰り返す。
「ふっ……んぅ……はぁ……んむぅ……ご主人様ぁ……」
吸い上げるように舌を絡め、二人の唾液で濡れたている、ご主人様の顔をぺろぺろと舐め上げる。
ちらり、と視界の端に映った津守君は、まるで人形のように表情が無くなっていた。身体はだらりとして、口元には乾いた笑みを浮かべている。瞳は虚ろで、どこか中空をさまよっている。
もう、津守君のことなんて、どうでも良かった。
私がご主人様の服を丁寧に一枚ずつ脱がしはじめると、由美香ちゃんが、気を使って津守君を引きずるようにして、この場から出て行く。
さすが私の親友だ。
私の気持ちが良くわかっている。
これで、誰にも邪魔をされずにゆっくりと二人だけになれる。
私はご主人様に満足してもらうために、教えてもらったことをすべて使って身体全体で奉仕する。
顔に、口に、アソコに、お尻に、ご主人様の望むままに白濁液を受ける。その度に、全身が歓喜に包まれる。
「明日は、俺の奴隷になった証として、乳首にピアスを付けてやるよ。うれしいだろ?」
「はい……うれしいですぅ……」
ご主人様の奴隷としてこれからずっと奉仕することができることがうれしかった。
私は、もっと身体の奥深くでご主人様を感じたくて、騎乗位になって腰を激しく振り続ける。
「あ、ああっ……イ、イクゥ……はぁっ!! あ、あ、ああ……イクぅ……」
もう、何度目かになるのかわからない絶頂が、すぐそこまで来ていた。
「中に出してやるから、たっぷりと味わえっ!!」
「は、はい……いっぱい、いっぱいくださいっ!!」
「お、おおっ、出るぞっ!!」
「あ、ああ、あああっーーーーー!!」
アソコがキュッとしまって、ご主人様のものを強く締め上げる。
体中に、ご主人様に出していただいたものが、染み込んでいき、頭の中が真っ白になって、もう他のことは、何も考えられない……。
でも、これからはずっと、ご主人様の奴隷として、与えられる快感に浸って、他には何も考える必要なんてない。
そう、こんな幸せなことなんて、他には何もないんだから……。
< 終 >