帝国軍特別女子収容所 FILE 10

FILE 10

 エミリアはまた不機嫌だった。
「なんだ?」
「なんでまた5日もほったらかしにしたのよ」
「他にも尋問する人間がいるんだよ」
「そればっかりね!」
「だから、オナニーをしろって」
「……」
「性欲は男にも女にもあるんだから、別に恥ずかしいことでもなんでも……」
「……たわよ」
「え?」
 声をひそめるエミリアに、俺は顔を寄せた。
「だから、……したの。1回だけ」
「なんだ。じゃあ……」
「ぜーんぜんダメ。歩哨が気になるから声が出せないし。クリトリスだけじゃ全然足りないし。あの硬くて太くて熱いのが、ぐっと入ってきた時の素晴らしさにくら……」
 はっとエミリアは口を閉ざした。みるみる顔が真っ赤になる。
「な、何を言わせるのよ!」
「自分で勝手に言ったんじゃないか」
「とにかく! ハシタナイ真似はできないってこと! わかった!?」
「わかったよ」
 大いに機嫌を損ねたエミリアに、俺は肩をすくめた。
「そうそう。レジスタンスが君を探しているらしい。保安所が襲われて、捕虜に関する通信文を軒並み奪われたそうだ。ここがバレるのも時間の問題かもしれないな」
「そ、そうなの?」
 エミリアはびっくりした表情だ。
「そうだ。……あんまり嬉しそうじゃないな?」
「な、何言ってんの。嬉しいわよ? やっぱり私は必要とされてたのね」
「そんな簡単な話じゃないだろ? じゃあどっちだと思う? テオ=ルッシュが欲しいのは、女の君かな? 男の君かな?」
 女か男かなんて本来関係ないはずだが、これまでの話の流れからエミリアは違和感を感じてない。
「そ、それはもちろん……」
 エミリアは視線を逸らした。
「……少なくともフィリップは女の私よ」
 フィリップ=ガウアーだって怪しいものだったが、面と向かって男か女かにこだわることはないだろう。
「テオは違うんだ?」
「そうじゃないわ。説明すれば、多分わかってくれる。そうよ。わかってくれるわ。このままじゃレジスタンスはダメなんだから」
 エミリアは俺に言うより、自分を納得させているように見える。
――あからさまにテオをかばった。頃合だな。
「なぁ、エミリア」
「なに?」
「君は男中心のレジスタンスを変えると誓ったんじゃないのか?」
「その通りよ」
「これまでのレジスタンスを変えて、女も女として参加できるレジスタンス作るんだろ?」
「そうよ。何度も言ってるじゃない」
 言い出したのは俺の方だが、エミリアは自分が導き出した信念だと思っている。
「そうか。不思議だなぁ」
「なにがよ? はっきり言ってよね」
「はっきり言っていいのか?」
「もちろんよ。あなたは話のわかる帝国軍人だし」
――そうなのか? 自分でも知らなかったよ。
 俺は向き直って、エミリアを正面から見つめた。俺が改まった雰囲気なので、エミリアも緊張した様子でみつめてくる。
「はっきり言おう。君は女の代表だと言っておいて、なぜか言うことは男の弁護ばっかりだ」
「!!!」
「5日前もそうだった。その前もそうだ。女のためのレジスタンスは君にしかできないはずなのに、テオやフィリップを擁護してばかりいる」
「ち、違うわ」
 エミリアは青ざめた表情で、反論しようとする。俺はそれを遮ってまくしたてた。
「いいや。違わない。ジェイムズですらそうだ。彼は典型的な男のレジスタンスだった。あれだけ君に酷いことを言ったぐらいだからな。でも、そのジェイムズのことを君は最初なんて言った?」
「え? 最初?」
「そうだ。君は『レジスタンスになるために生まれてきたような男だ』と言ったんだぞ? それも誇らしげにだ!」
「あっ!」
 思い出したエミリアは凍りつく。俺はここぞとばかりにたたみ掛けた。
「『誇りが高い』とも言った! あいつのどこが誇り高いんだ! ふざけるな!」
「!!!」
「君が信じているのは女じゃない! 男だ! 君が一番女を否定してるんだ! 否定して! 否定して! 否定しまくってるっ!!」
「わ、私はっ――」
 感情が高ぶりすぎて、咳き込むエミリア。
「わ、私は、女を否定してな……」
「じゃあ、なぜ胸の大きさを気にしていた!? 胸が大きいと一目で女とバレるからだろうが!」
「ち、違うわ!」
「じゃあなぜだ!? 理由を言ってみろ!!」
「そ、それは……」
「……」
 エミリアの血の気が引いた。俺は厳しい目で見据えたまま、じっと答えを待つ。
「だ、だから……」
「……」
 エミリアの視線が床に落ちた。
「その……」
「……」
「……えっと……」
「……」
 俺はエミリアの肩に手を回した。声を優しく変える。
「胸に視線が集まるたびに、君は自分の女を意識する。そうだろ?」
「……」
 ポトリと涙が床に落ちる。
「うっく……だって、みんな、グス、顔を見る前に、私の胸を……」
「そうだな。だから君は、男になりたかった。そうだろ?」
「……だって……うう……女なんて……女なんて……うう……」
 堪えきれず、ついに嗚咽を漏らすエミリア。俺は彼女を抱きしめた。
「いいんだ。今のレジスタンスがそうなんだから。だから変えなきゃいけない。君にはそれができる。だが、それにはまず、君が女を認めなきゃな」
「うっく、ひっく……、ごめんなさい……ごめんなさい……」
「いいんだ。悪いのは今のレジスタンスなんだから。だからもう擁護することはない。そうだろ?」
「うん……ごめんなさい……」
 俺はゆっくりとエミリアにキスをした。
――ひとつ、壁を越えたな。
 エミリアもキスに応えてくる。長い長いキスだった。

 俺はいつもの尋問室の鍵を開けた。エミリアは俺の身体にすがりつくようにして立っている。
「きゃっ! し、死体?」
 入るなり、悲鳴を上げるエミリア。部屋には時間を止めたマリアとシャルロットを連れて来てあった。まだ2人ともベッドの上でコンコンと眠っている。
「眠ってるだけだ。彼女達は貴族だよ。ちょっと緊急の要件で来てもらっている」
「何で裸で眠ってるの?」
「貴族様はセックスも上品だと言うから、思い知らせてやろうと思ってな」
「見てる前でイヤよ。この間のセシルだけって条件だったはずでしょ?」
「そうだけど。わかったよ。あっちの方が緊急なので、悪いけどちょっと戻って……」
「え!? そんなのひどい……」
「しょうがないだろう? 緊急なんだから」
「そ、そんな……」
 もう抱かれる気満々だったエミリアは泣きそうになった。
 寝ている2人に嫌悪感を浮かべた視線を投げた後、こっちに視線を走らせ、さらにベッドの枕の当たりをウロウロとみつめる。
 しばらくしてから、こちらを見上げた瞳の中には、欲情の炎が揺らめいていた。
「……いいわよもう。1度も2度も同じだわ」
――そうそう。当然そうなるよな。
「悪いな。これっきりだから」
 思考とは裏腹に殊勝な表情で謝ると、俺はベッドで眠る2人に近づき、声をかけた。
「さあ、指の音で目を覚ませ。3、2、1……」
 指を鳴らすとスイッチが入ったように2人が目を覚ます。俺の姿をみつけると、すぐにその顔が蕩けた。
「その下に飯を用意してある。水はそっちだ」
 2人ともびっくりした顔をしていたが、自分の空腹に気付いたらしく皿を取る。半熟卵を1つ乗せたトマトのピラフだ。
 シャルロットは見るのも初めてらしく、どうやって食べるのかとまどっている。マリアが半熟卵をスプーンで潰し、ピラフとなじませ食べるのをやって見せる。シャルロットも笑ってそれに倣った。
 俺はエミリアをベッドに誘導し、囚人服を脱がせた。エミリアは前と違って2人が間近に見ていることに一瞬とまどったが、その2人がご飯に注意を取られているのがわかって、身体の力を抜く。俺はエミリアの視線から2人を逸らすように自分に向けさせ、じっくりとキスをした。
「ん……、ふんん……」
 エミリアは、たちまちうっとりと身を任せ始める。秘部はあっと言う間に潤いを湛え始め、身体は熱くなった。
――1回じゃなく、何回かオナニーをしたんだな。
 だが、思ったような絶頂を得られず、かえって疼きを蓄積させてしまったらしい。

 オナニーのときに思うのは、当然俺とのセックスのことになる。俺の言葉や自分が言った言葉に拒否反応を起こしていたら快感は得られない。
 単に「言わされる」ことと、頭の中でとはいえ、「自分で自分に尊厳を無視した言葉やイヤラシイ言葉を投げる」ことでは、まるで意味が違う。まだ残る無意識の拒否反応が、絶頂を妨害したのだ。
――だがさっきの仕上げは完璧だった。ここでその最後の壁を取り払ってやる。
 俺は既に知り尽くしたエミリアの身体を的確に愛撫し、快感を引き出していく。エミリアの方も心から感じたがっていた。そして生まれ変わるのである。
「ああっっ、あっはあぁぁっっ、いいっっ! いいわぁっっ!!」
 あられもない声を上げ始めたエミリアに、マリアやシャルロットが目を丸くしてみている。しかし、もうエミリアはそんなことを気にしてなかった。

「胸は気持ちいいかっ! どうだ、エミリア!」
「気持ちいいっ! スゴイ気持ちいいっ!」
「でも嫌いなんだろ!? 本当はない方がいいんだもんな!」
「違うっ!! そうだったけど、今は違うっ!!」
 俺はその巨乳を縦横無尽に揉み上げる。変形するほど揉み込む。円を描くように撫で回す。
「おはあぁぁぁっっっ!! おっぱいがぁっ!! おっぱいがぁっっ!!!」
「今までと比べてどうなんだ!? 一番気持ちいいだろ!?」
「気持ちいいっっ!! スゴイぃっっっ!!! スゴすぎるぅぅっっっ!!!!」
 次に俺は右の乳首に舌を這わし、左の乳首を指でこねくりまわした。既に乳首はコリコリになっており、舌でグニグニと抑え込んでも、へこむことはない。さらに硬く尖った乳首を、ペニスをオナニーするときみたいに、指でこすり上げ、こすり下げる。
「くはあぁぁっっ!! いいのっ!! 乳首食べてぇっ!! 乳首最高っ!!」
「今までと比べてどうなんだ!? 乳首の方はどうだ!?」
「違うっっ!!! こんなのっっ!! こんなあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
 エミリアは胸だけで絶頂を迎えた。
「あはぁ、おっぱいだけで、イっちゃった。おっぱいだけで……」
 呆然とするエミリア。
 今まで散々開発してきた効果が爆発したのだ。巨乳を否定していた心の葛藤がなくなり、開発された性感帯が全開になっている。
 俺は触れるか、触れないか、の微妙な愛撫を胸に与えながら、エミリアの巨乳コンプレックスの克服に満足した。
「おおおおおお、ちょっとなのに、すごい感じるぅぅぅ。これスゴイぃぃぃ……」
 半眼で悦楽を堪能するエミリアの不意を突いて、俺は乳首に爪を立てる。
「きひゃああああああああああああああああああああ!!!」
 またもエミリアは絶頂した。さらに俺はそのまま力を入れて、胸を揉みまくる。
「んおっっ!! んおおおっっ!! んおおおおおおっっっ!!!!」
「どうだ!? おっぱいは好きになったか!?」
「好き好き好きぃぃっっ!! おっぱい好きぃっっ!! もっと揉んでえっっ!! あああっっ!! ホントにスゴイぃぃっっっ!!!」
「じゃあ、おっぱいを愛してやれ。今までの分まで」
「ああ、わかったわぁ。おっぱいぃ。あたしのおっぱいぃぃぃ」
 俺が手を離して離れると、エミリアは愛おしそうに自分の胸を揉み上げた。
「キスもしてやれ」
「あぁそうねぇぇぇ。乳首ちゃんにキスぅ。キフぅぅぅ」
 チュパ、チュパと音を立ててキスをするエミリア。その頭が唐突にのけぞる。
「くはぁぁっっっ!!! ……あはぁぁぁ、乳首ちゃん舐めてイッちゃったぁぁぁ」
 エミリアはブルっと身体を震わせて、艶然と微笑んだ。
「おっぱいが喜んでるんだ。今までの仕打ちを水に流してな」
「ああ、ゴメンナサイ。あたしのおっぱい。これからはもっともっと愛してあげる。ああ、おっぱい好きぃぃぃ……」
「そうだな。無理やり隠したりしないで、もっともっと堂々とおっぱい自慢しろ。お前とこれからも一生付き合っていくんだから」
「はぁぁぁ、わかったわぁ。おっぱい……、あたしのおっぱいいぃぃぃ……」

 マリアとシャルロットは、その姿に毒気を抜かれている。
 俺はエミリアの股間に手を伸ばした。
「あっっ!! 触ってっ!! いや、入れて! もう入れてぇぇっっ!!!」
 エミリアは我に返ったようにすがり付いて来る。
 俺はホカホカと湯気を上げながら、だらしなく開ききった淫壷にペニスをあてがい、小陰唇をめくるようにこすり付けた。
「早くっっ!! 早くうぅっっっ!! 入れてっ!! もう入れてえぇぇっっっ!! 」
「エミリア! お前はレジスタンスの地区リーダーだな!?」
「そうよ! 地区リーダーよ!」

 マリアとシャルロットがギョッとするのがわかった。
「どこの地区リーダーだ!?」
「サハ地区! サハ地区よ! ああっ! お願い早く入れてぇっ!!」
「どこに欲しいんだ?」
「ここっ!! ここに入れてぇっっ!!!」
「『ここ』じゃダメだな。ちゃんと言え」
「お、おまんこぉっっ!! おまんこに入れてぇぇっっ!!!」
 もう殺気すら感じさせる顔で、必死に腰を振って挿入を促す。
「でも恥ずかしいんだろ? おまんこは女にしかついてないもんな」
「恥ずかしくないっっ!! おまんこ恥ずかしくないっっ!! だから早くっっ!! はやくぅっっ!!」
「『地区リーダーのおまんこ』なのに、恥ずかしくないのか?」
「恥ずかしくないっっ!! 地区リーダーのおまんこ、恥ずかしくないっっ!!」
「じゃあ、フルネームでそれを宣言しろ。サハ地区の女リーダーとして、おまんこ宣言だ」
「サ、サハ地区のっ! おおお女リーダーのっ! エミリア=エルセランのおまんこ宣言ですっ! 入れてくださいっ!」
「何を入れるか抜けた。指でもいいのか?」
「ちんぽっっ!! ちんぽですっっ!! 硬くて太くて熱いっ! アルファのちんぽっ!」
「最初から」
「あああっっ!!! お願い、これ言ったら入れてっ!! お願いぃぃっっっ!!!」

 エミリアは涙を流して懇願してくる。マリアとシャルロットは固まったまま動かない。
「わかった。入れるからちゃんと言え」
「サハ地区女リーダーのっ! エミリア=エルセランがおまんこ宣言しますっっ!! アルファの硬くて太いちんぽを入れてくださいっっ!! 地区リーダーのまんこにっ!! ちんぽを突っ込んでくだしゃいっっ!! 突っ込んでグチャグチャにしれくらしゃいっっ!! ブッといのでェっっ!! ぇえエミリアのぉォォ、まンこっっ!! まんこにぃへあっっ!! ちん、ちんぽ、チンポォっ!! ちんぽをぉぉぉ!! ブチこんでェえぇぇぇぇぇぇっっっっっ!!!」
 心の底から欲した、まさに絶叫だった。
 俺はその叫びが消えないうちに、一気にエミリアを貫く。
 ずりゅううううううううっっっっっ!!!!!
「おがああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
 一瞬でエミリアは絶頂した。
 それからも抜くときは、愛液を吹きこぼして絶頂し、貫くと背骨が折れそうなほど仰け反って絶頂した。
「はがあぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!! ぬあああああっっっっっ!!!!!」
「どうだっ!? エミリアっ!! おまんこ宣言した感想はっ!?」
「いいぃですぅぅっっっ!!! おまんこ宣言さいこおぉあああぁぁぁぁっっっっっ!!!!!」
「まだ男になりたいかっ!?」
「なりたくにゃいいっっっ!!! おんなでイイぃぃっっっ!!! おまんこイイぃぃあああああっっっ!!!!!!」

 絶頂に継ぐ絶頂。エミリアの身体中から体液が噴出していた。完全に解き放たれたエミリアの快楽中枢は、エミリアを完全に呑み込み、グチャグチャに崩壊させた。
「おまんこだけか!? おっぱいはいいのか!?」
「オッパイもおぉぉっっっ!!! おっぱいもおミャンコもぉぉっっっ!!!」
 音程も取れず、裏声も混ざりながらエミリアは叫ぶ。
「おっぴゃい宣言んっっっ!!! エミリアはおっぱいがスキぃぃっっっ!!! オマンこもすきィィィッッッッッ!!!!! ちんぽがぁっっ!!! チンポが大好ききぃぃぃぃぃっっっっっっ!!!!!!!」
 絶叫と同時に、エミリアは激しく絶頂した。
 俺は急いで肉棒を引き抜く。なんとか射精せずに持ちこたえた。
「はぁん、なんれ出してくれないのぉぉ??」
 今まで必ず中出ししてきたから、不満なのだろう。
「お客さんがいるからな」
 俺はマリアとシャルロットを見た。
 2人ともエミリアの淫気に当てられ、完全に欲情している。どちらの視線も、俺の今にも発射しそうな肉棒に吸いつけられていた。
「あはん、出してよぉぉぉ」
 ゆるゆると身体を起こして、エミリアが肉棒に舌を伸ばす。
「ダメだ。欲しいならゲームに勝ったらだな」
「げーむぅ?」
 トロンとした目で俺の顔を見上げてきた。
「そうだ。おい、2人ともこっちに来い」
 その声にマリアとシャルロットは飛びついて来た。

「わ、私にもく、ください」
「あたしも!」
 マリアとシャルロット競うように擦り寄ってきた。
 まだどこかに罪悪感があったはずだが、レジスタンスという「同じ仲間」がいたことで完全に「たが」がはずれたのだ。
――今度はこの2人に『解放』してもらう番だ。
「挨拶を覚えてるな? 2人も」
「あいさつぅ?」
 エミリアが首をひねる。
「あの挨拶で、完璧におまんこ宣言できた奴からしてやる。たっぷりと精液も入れてやるぞ」
「あ! はい、やります!」
 何を言ってるのか気付いたマリアが真っ先に手を上げた。爛々と欲情に目が輝いている。
 彼女はベッドに寝転がりM字に足を開く。そして既に真っ赤に熟れきった蜜壷を両手で開いた。
「わたくし、マリアンヌ=ファン=フリードルは……」
「足りないな」
「え?」
「さっきエミリアは、自分をサハ地区リーダーだとちゃんと言ったろ? お前の場合は……」
「あ! 言います! 言います!」
 マリアは慌ててやり直した。
「わたくし、貴族にして、レジスタンスのシンパであるマリアンヌ=ファン=フリードルはおまんこ宣言します。ご主人様の硬くて太いおちんちんを、この牝奴隷のぐちゃぐちゃに蕩けたマンコに入れてください」

 今度はエミリアがびっくりしていた。名前ぐらいは知っていたのだろう。
 レジスタンスにとっても、活動費を捻出してくれるフリードル家は、極秘にしなければならない存在のはずだった。
 それがエミリアの目の前でおまんこ宣言している。快楽の余韻も吹き飛んで、ただひたすら呆気に取られていた。
「よし、完璧だ」
「ああ、嬉しいです。ご主人様」
「最初にできた御褒美に、舐めることを許す」
「あ、はい!」
 俺の言葉で、マリアはむしゃぶりついてきた。俺は手を伸ばしてマリアの胸を愛撫する。
「んはぁぁ、そんなことしたらご主人様ぁ……」
「片手を使って、自分でオナニーしろ」
「ああ、はい」
「ご、ご主人様って……?」
 マリアは片手で肉棒を掴み、片手で自分の秘部を愛撫し始めた。既に完全に出来上がっているので、身体をくねらせている姿すら悩ましい。
「あの、ご主人様って……」
 ついて来れないエミリアが当惑気味につぶやく。エミリアにとって男と女は対等であるべき存在だ。今までそれを散々確認してきた。
 しかし今目の前にいる女は、明らかに主従関係を受け入れて、しかも満足している。
 エミリアは明らかに混乱していた。
「うっ! 出すぞ!」
 どぴゅどぴゅどぴゅ!
 エミリアで散々刺激を受けていた肉棒は、あっさり限界を突破した。
「んく、んく、んく……」
 マリアが喉を鳴らして呑み込む。
「ぷはぁ。濃いですわぁ」
「まぁ、今日初めての射精だからな」
「はぁ、そうだったんですかぁ」
 マリアが満ち足りた笑みを見せ、エミリアとシャルロットが嫉妬の目を向けた。
 さらにマリアに舌を這わせ、肉棒を立たせる。
 エミリアとマリアは羨ましそうだった。

 俺はそんな2人を無視して、マリアにのしかかる。
 ずちゅうううううううう。
 あっさり肉棒は、熱く潤った淫壷に呑み込まれた。
「くぅっ! 凄いぞ、マリア!」
「はいぃ! わたくしもいいですぅっ!」
 ずっちゅ、ずっちゅ、ずっちゅ、ずっちゅ。
 軽快に腰を動かし、マリアの膣を堪能する。
「ああっっ!! いいっっ!! いいですわぁっっ!!」
「俺もいいぞ! マリア!」
 意識して名前を呼ぶ。エミリアの嫉妬の視線が、ピリピリ首筋を焼いた。
 シャルロットの方は、我慢できずにオナニーを始めている。
「おまんこは気持ちいいか!?」
「ああっ! 気持ちいいですわ!」
「アーロンとどこが違う!?」
「ぜ、全然違いますぅっ! んあっ!、ひぃっ!」
 マリアは答えながらも、白目を剥きつつ喘ぐ。
「まず一番違うのはなんだ?」
「あはぁんっ! そ、それは……くぅっ、お、おちんちんですっ、ぅあっ!」
「どんな風に違うんだ?」
「ああもうっ! あの人のはもっと柔らかくて、か、硬くなるのにじ、時間がっ! も、もうダメ!」
「イきたいければ、違いを言え! そうじゃないとイかさないぞ!」
「あああ、わ、わたしが奉仕をし、しないとっ! ダメだったわっ! か、回数も1回だけでっ!」
「1回しかしなかったのか?」
「そうです! もうダメぇぇっっ!! イクっっっっ!!!」
 ビーンと身体が伸び上がった。たっぷり10秒近く硬直した後、ぐったりと力が抜ける。

「まだだ。俺はイッてないぞ」
 俺は回すように腰を動かす。
「あはあぁぁぁっっっ!!! 長さがっっ!! 1回の長さが全然ちがうっっ!!」
「お前は損していたな! 俺と結婚していたら、毎日こんなおまんこしてもらえたぞ!」
「んはぁっ! まいにちっ! こんなにっ!」
 ブルッとマリアが身体を震わせる。一瞬で想像して、恍惚の表情をした。
「毎日欲しいか!?」
「ま、まいにち欲しいっ!」
「アーロンはしてくれなかったのか!?」
「してくれませんでしたっ!! あの人にはとても無理ですっ!!」
 俺は突き上げる動きに変えた。マリアの喘ぎ声が一オクターブ上がる。
「どうだ!? こんな風にしてくれたか!?」
「くひぃっっっ!!! してくれりゃせんっ!! あの人には無理ぃぃっっ!!」
「お前は、ずっと損したんだな!?」
「そうですっ!! あの人のせいで損してましたっ!!」
「あの人じゃなくて名前を言え! 誰のせいで損をしてたんだ!?」
「アーロンっ! アーロンですっ! スゴイィっっっ!!! スゴすぎるぅっっっ!!! 」

 腰の動きをだんだん早めていく。マリアはそれに合わせて、呼吸困難のように切れ切れの喘ぎ声を上げた。
「毎日してくれなかったのは誰だ!?」
「ア、アーロンですっ!」
「こんなにイかしてくれなかったのは誰だ!?」
「アーロンですっ!!」
「お前に損をさせたのは誰だ!?」
「アーロンでぇすっっ!!!」
 俺はリズミカルに腰を叩きつけながら、マリアを問い詰めていく。
「お前に奉仕ばっかりさせたのは誰だ!?」
「アーリョンのしぇえでしゅっ!!」
「おまんこを教えないで、お前を利用したのは誰だ!?」
「アーリョンっ!! アーリョォンっっ!!」
「それならお前の結婚は、なんだったんだ!?」
「わらしの結婚は、けっきょんは、……ああ、なんてこと……」
 マリアはショックを受けた表情で、天井をみつめた。しかし腰は叩きつけるように振りたくっている。
「ああ、そんな……、あの結婚は……」
「勇気を出せ、マリア! 今こそ生まれ変わるんだ!」
「ああ、けっこんは……。けっこんはああああああ……」
 マリアの膣のうねりが早くなる。絶頂が近い。俺の方も限界だった。
「さあ、マリア! イクぞ! イク時同時に言うんだ! 俺が一緒に言ってやる!」
 俺はマリアの耳元に顔を近づけて、その言葉をささやく。
「ああ、そんなこと……」
 言葉とは裏腹に、その表情からはショックが消えた。マリアにとって一番欲しかった言葉だからだ。
「そうらっ! イクぞぉっっ!!」
「あああぁぁぁっっっ!!! イクうぅぅっっっ!!!」
 腰をマシンガンのように撃ち抜く。一瞬抜けそうになると、マリアが抜けないように俺の腰に両足を絡めた。
「いひぃぃぃっっっ!!! らめぇぇっっっっ!!! イクぅぅっっっ!!!」
「今だっっ!!! マリアぁぁっっ!!!」
 肉棒の引き金を思いっきり開放した。
「わらしはぁぁっっ!!! アーリョンにぃぃっっっ!!! だゃましゃれたーーーーーーーーああああぁぁぁっっっっ!!!!!」
 どぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅ!!!!!
「ひあらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!」
 壮絶な絶頂を受け止めるマリア。全身がわななき、瞳孔がまぶたの裏へとはじけ飛ぶ。
 俺は最後の一滴まで、精子をマリアの中に流し込んだ。
「くあああああぁぁぁぁっっっっ!!!」
 マリアはまた絶頂した。膣が凄まじい勢いで収縮し、精子を搾り取ろうと蠢動する。
「ひゃはあああああああぁぁぁぁっっっっ!!!」
 波が打ち寄せるように、数秒おきに絶頂の波にさらわれるマリア。
「くひゃああああぁぁぁぁ………んひゃあああぁぁ………ああぁぁぁ……」
 ゆっくりと波が静かになっていく。俺はマリアの髪を優しく撫でてキスをした。
「よく頑張ったぞ。マリア」
「ああああああああ………」
 完全に蕩けきった表情で、マリアはゆるゆると笑みを浮かべる。俺はマリアの左手を持って、薬指を見せた。
「今日からこの指輪はどうする?」
「はぁぁぁ、とりますぅぅぅ」
「手伝ってやる」
 俺は指輪を舐めて滑りを良くしてから、ゆっくりとはずした。
「そして、今日からこの指輪は、俺との絆の証だ」
 そう言ってまた薬指にはめてやる。
「はぁぁぁ、ご主人様とのきずな……」
 マリアはうっとりと指輪を眺める。
「はぁぁぁ………」
 恍惚のため息を吐き、マリアはいつまでもその指輪を眺めていた。

< つづく >

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