何気ない日常が 第二話

第二話 「つながる事で新しくなる」

 俺が屶に迫るころには、屶も服をすべて脱いでいた。
 服の上からじゃ分からなかったが、意外と胸は大きかった。
 俺はまずその胸を手で包み、ゆっくりと揉み解していった。

「んぁ……」

 屶が色っぽい声を出す。先ほどの屶空は少し想像出来ないが、それでも今こうして喘いでいるのに、少し感動を覚えた。
 そのまま何度も揉んでいく。
 しばらくして、乳首を指で挟んだ。
 屶はもうすっかり感じているようで、乳首がピンと立っていた。

「ああぁ……ん、ふぁ……」

 挟んで、引っ張って、離して、挟んで、引っ張って、離す。
 この動作をしばらく続けるうちに、屶の股の間からはポタポタと雫が垂れ落ちていた。

「おっぱい触られてるだけで、そんなに感じたのか?」
「んふぅ……だって、薄に触られてるって思っただけで、とっても、んん!、か、感じちゃうんだもの……」

 屶が蕩けた様な目でこちらを見ながら弁解する。
 こうして抱いてみると可愛いやつだな、と思う。

 さて、これからどうしようか。いきなり挿入れるってのも、華がないように思えるし。

 なので俺は必死にこれからどうするかを考える。あまり知識がないのでこれからどうするかが不鮮明だが、とりあえずは。

「えっと、その……お前のマ○コみせてくれる?」

 正直口に出すのが恥ずかしい。感情を操作されてても羞恥心はあるらしい。
 そんな俺の様子に、屶はクスリとわらって、

「ふふ……恥ずかしがらなくてもいいのに……、それとも、初めてだから緊張してるの?」
「だって、こんなことする機会なんて今までなかったし」

 いいつつ、俺は屶の胸を揉むのを再開した。行為をいったんやめて話すより、行為をしながらのほうが燃(萌?)えると思ったからだ。

「ふぁ……らいじょうぶ。わらひも、……あ、……初めて、だから……ん!」

 屶はそんなことを言いながら俺に足を――正確に言えば女性器を――向けて来た。
 屶のそこはきれいなピンク色をしていて、粘っこい液体がトロリと垂れていた。
 驚くことに、陰毛は……生えていなかった。因みに俺の方は……誰も知りたくないだろうし、俺自身も言いたくないのでカットする。

「それじゃ……」
「んぁ!……」

 屶のそこを舐める。ピチャピチャと立つ音が随分卑猥だが、舐めるのに夢中になるとそんなことはどうでも良くなってくる。
 ちょうど、俺が屶を犯そうと考えたときのように、感情を操作された時のようだ。

「ん~……ん、んぁあ!」

 舐める合間に、舌を捻じ込んでみた。ビクンと屶の体がはねる。そんな屶が楽しくて、何度も何度も舌を捻じ込んでみた。
 ジュッと入れてクルリとかき混ぜる。そしてまた入れて、かき混ぜて。何度も何度も続けるうちに屶も対生ができたのか、ビクン、とはねることはなくなった。
 もうはねないのだと分かると、途端につまらなくなり、俺は屶マ○コを舐めるのをやめた。

 その後、俺は何をしようか再び迷った。何せいきなりであって数分もしないうちに肌を重ねているのだから。
 が、そんな感じを受け取ったのか、屶は俺の股間に手を這わせてきて。

「ね、そろそろ」

 こういった。その動作に色っぽさを感じて――加えて今までの一連の行動によって――俺の股間はパンパンの状態だった。
 “そろそろ”、この言葉の意味することが分からないほど俺は子供じゃない。
 こう見えても勉学ばかりで息抜きしたいときには、たまに“そういう系のサイト”を見たりしたことはあった。
 なので、一応最低限の知識を持ってるつもり、ではある。あくまでも、最低限の、であるが。

 まずはゆっくりと屶を寝かせる。
 その上に被さる様に俺は腰を下ろして、
 今、俺は屶とひとつに成るべく、性器と性器を一つにさせた。

「あああぁぁぁ!!」

 屶の悲痛な叫びが耳に入る。

「ぐううぅぅ……!」

 俺はそんな叫び声を聞きながら、屶を気遣ってやろうかと考えるが、俺もそれどころではない。

(なんだこれ……!すげぇ、きつい……!)

 屶の中は狭いのか、おれの性器がギュウギュウ締め付けられている。

「くっ!」
「んあああぁぁ!!」

 俺はなんとか全部入れようと腰に力を入れてズブズブと奥まで挿入れる。
 その途中、何かを破ったような感触が、そして、

「!!」

 屶のなかから赤い液体が流れ落ちる。……これはまさか、

「屶、おまえ、処女なのか?」
「んんん!当たり前、は、ぁ!!でしょ、く……!初めてを、貴方に、薄に、くぅぁ!あ、あげようと、思って、ぇぇぁあ、たんだもの!」

 途切れ途切れではあったが、内容は俺にちゃんと伝わっていた。
 ――はじめてのを俺に――、それはつまり、俺のことを……?
 そこまで考えてやめた。
 処女を散らすと言うことは女性はとてもきついことなのだそうだ。……男の俺には一生かかっても分からないが。
 そんな俺がしてやれることと言ったら一つ。
 屶に快感を与えてやること。それだけだ。

 俺はそう思うと、腰のスピードをアップさせた。

「屶、ちょっと痛いだろうが、我慢してくれよ」
「あ!ん!あ!ふぁ!」

 屶の声がだんだんと大きくなる。それにつれて、俺のスピードもどんどん上げていった。

「屶、屶!屶!!」
「あ、あ!あ!!」

 そうしてお互い、一緒に絶頂を迎えた。

「ぐううぅぅぅああぁぁぁ……!」
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!!」

 ガクン、と、俺が崩れ落ちる。屶の上に。
 そのまま俺と屶は、しばらく荒い呼吸を繰り返すばかりだった。

「あぁ……屶」
「薄……気持ち、良かった?」
「ああ。とっても」
「そ、それは、よかった」

 そういって屶が微笑む。
 その微笑みは、今まで屶が見せた表情の中で、一番きれいで、一番、惹かれた。

「……ところで、俺とお前は、一度どこかであったことが会ったか?」

 俺は今の今までずっと疑問に思っていたことを聞いた。たしか、ずっと俺のことが好きだったとか。

「覚えてないで。無理ないもの。あれは私たちがまだ非常に幼かったころの出来事だもの」

 屶がそういってフッと目を細めた。

「幼かった?」
「えぇ。」

 そういって、屶はその出来事を語り始めた。

 内容としては割りとベタな内容で、交通事故にあいそうだった屶を俺が助けた、と言うものだった。
 なるほど確かに、俺は幼少のころ轢かれそうだった子を助けたことがあるが、それが屶だったとは。

「貴方にとっては小さな出来事だけど、私にとっては大きな出来事だったわ」

 いや、車に轢かれそうな子を助けたってのは、小さくないと思うんだが。
 ……それはさておき。

「で、お前は俺に抱かれるためだけにここに来たのか?」

 俺がそういうと、屶は首を左右に振って、

「それもあるけど、本題は別よ」
「別?」
「えぇ。私は貴方に恩返しがしたいの。……でも、私は貴方が何を望んでるか分からない。だから、男の人みんなの願望である、ハーレムを貴方にプレゼントしようと思うの」

 ……はい?

「はあれむ?」
「えぇ。女に囲まれて、そしてその女は貴方の言うことを何でも聞く忠実な奴隷。それって、まさに男としての理想でしょ?だから私は貴方にそれをプレゼントするの。……なのに薄ったら、女っ気がまったく無いんだもん」

 う゛!
 ……そりゃまぁ確かに。

「そんな不憫な貴方にハーレムをプレゼント。……受け取ってくれるよね?」

 屶は俺にズイっと迫って聞いてくる。裸のまま。

「受け取って……くれるよね?」

 今度は上目遣いで聞いてくる。……このしぐさに弱いんだよ、俺。
 あぁ、もう、可愛すぎてまた抱きたくなってきそうだ。

「分かったよ。ありがたく受け取っておくよ」

 そういうと屶はパァっと顔を喜びの表情にして、

「ありがとう!薄!」

 と、俺に抱きついてきた。裸で。

「うぉ!」

 そんな屶にびっくりしつつも、こっちも抱き返す。
 二人でしばらく抱き合った後。俺はこういうのもいいかもしれないなぁ、と、ひそかに思い始めていた。

 ――そんな俺の普通の日常が壊れていくのは、紛れも無く、屶のせいなのだと、俺は後で痛感することになる。

< 続く >

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