第九話
薄暗い部屋、ガラス製のテーブルの上に街の地図を広げ、ベッドとしてもお釣りがきそうなキングサイズのソファに腰をかけている。照明はついていないが、壁一面に特設のモニターが設けられていて、その輝きが手元を照らす。モニターはいくつもの小画面に分割され、街のあちこちに設置してもらったカメラの映像を映している。
それぞれの映像には、見慣れた男子生徒が数人ずついる。彼らは、僕と盗撮映像の取り引きをしているお得意さんたちだ。画面の片隅には、門倉生徒会長の姿も映し出されている。彼らには、事前に今日の『イベント』への招待状を渡してあるのだ。しばらくすると、各々のポイントへ黒いリムジンが乗り付ける。招いたゲストたちは、戸惑いを見せながらも送迎の車に乗り込んだ。目立たずに迎えるために、集合場所は吟味し、一度に運ぶ人数も限定している。
僕が今いるのは街一番の高級ホテルの一室で、彼らは隣に貸し切ってあるパーティルームに案内される手はずだ。その間、関係者以外と顔を合わせることはないように整えてある。まさに、秘密パーティなのだ。
ホテルは、西園寺グループの傘下ホテルで、リムジンの運転手も麗ちゃんの使用人だ。麗ちゃんにホテルを貸し切ってもらい、さらには使用人たちにも催眠映像を見せて、僕のコントロール下に置いている。
僕は、壁一面に広がるモニターの映像を切り替える。画面いっぱいに、パーティ会場の様子が映し出される。ライトアップされるステージはまだ無人で、背には巨大モニターが設置されている。それを囲むように暗がりに沈む観客席は、徐々にゲストたちが席につき始めている様が見てとれた。僕はガラステーブルの上の地図をたたむと、ソファに身をゆだね、画面に見入る。
「賢哉くん。受付終わったみたいだよ?」
「西園寺グループの誇るホテルは、いかがでして?」
三十分ほどだろうか。モニターを見つめていた僕の背後から、声がかけられる。菜々子ちゃんと麗ちゃんだ。モニターの煌めきに浮き立つ二人は、菜々子ちゃんはセクシーなマジシャンコスチュームに、麗ちゃんは際どいセパレートタイプのボディコンドレスに身を包んでいる。二人は、左右から僕を挟み込むようにソファに座る。僕は、手を伸ばして二人のお尻を撫でまわしてあげる。
「あはぁ……!!」「……ひぁん!?」
嬉しそうに身をよじる二人の黄色い声を聞き、僕はテーブル上のリモコンに手を伸ばす。二、三ボタン操作をすると、目の前のモニターの中に映し出されているパーティルーム側のモニター画面が揺らめく。来客たちが、一斉に画面のほうを向くのがわかった。僕は、リモコンの横にあったマイクを口元に寄せる。
『はい、みなさん。パーティを始める前に、この画面をしっかり見て下さいね?』
隣の大広間に流れているのは、ボイスチェンジャーを通した僕の声だ。画面には、五円玉の振り子がアップになって、左右に揺れている。
『みなさんには、これからのパーティを楽しむにあたってルールを守ってもらいます……一つ、ここで起こったことは他言無用……二つ、女の子には手を出さない……三つ、パーティが終わったら、何が起こったかを忘れてしまう……ただし、満足感だけは覚えている……よいですね?』
暗がりとカメラの位置のせいで、観客席がはっきり見えるわけではないが、集団催眠に反発する様子は見られない。
『では、今のルールを理解した人は一度立ち上がってください……理解できなかった人は、動けません……さぁ、お互いの左右を確認して? ルールを理解していない人はいませんか? いたら、ステージの上に連れてきてください……』
菜々子ちゃん、麗ちゃんの経験から、催眠が効きにくい人がいることはわかっている。僕は、ゲストたちを利用して、相互チェックさせることにした。もっとも、ステージに出る人の気配はない。幸い、全員に催眠は効いているようだ。ならば安心だ。心おきなく、イベント、兼、実験を楽しむことができる。
『……ご協力ありがとうございます。それでは、本日の秘密パーティをお楽しみください……』
マイクを置き、リモコンを操作して会場のモニターを切る。ざわついていた観客たちは、怖いほどに静かになった。集団催眠に用いたのは、この映像だけではない。僕のイイナリカノジョ五人を実験台にして調べた、音楽、照明の強弱、さらには部屋にまいた香水の匂いも含めて催眠がかかりやすくなる条件を、会場に作りだしてある。
「いよいよ開幕ですわね、賢哉さま。ワタクシたちも、リラックスして楽しみましょう」
麗ちゃんはそう言うと、面積が有り余っているソファの上でうつ伏せに横になった。桃のような球面を描くヒップをわずかに突き上げる。
「ワタクシのお尻、枕になさっても結構ですのよ?」
「えへへ……じゃぁ、遠慮なく」
僕は、麗ちゃんの臀部を形作る玉のような果実に頭を乗せて、身を横たえる。ほおずりすると、ボディコンスカートの生地越しにうっとりするような弾力が返ってくる。彼女のスカート背面は大きな穴が切り開かれたデザインになっていて、肉丘が半分以上も露わになっている。僕の顔が、赤ちゃんのようにすべすべする尻肌とこすれるたびに、麗ちゃんは甲高い艶声をこぼす。
「あぁッ……麗さんったら、ずるい! 大胆すぎるわ!!」
「あぁんッ……早いもの勝ちでしてよ。菜々子さん?」
唇をとがらせ抗議する菜々子ちゃんに対して、麗ちゃんは余裕の表情だ。
「んもう、それだったら私だって……麗さんが枕になるんだったら、私はお布団になっちゃおうかしら!」
一転、楽しそうな表情になった菜々子ちゃんは、ソファの上でひざ立ちになり、僕の頭のほうに回ってくる。何をするつもりかと目で追っていると、菜々子ちゃんは僕を覆うように体を倒す。菜々子ちゃんの大きく形がよい乳房は、衣装に押し上げられて完全な球体の形状となり、僕の頭にかぶさってくる。
「どう、賢哉くん。私のおっぱい布団も、なかなか悪くないでしょう?」
菜々子ちゃんの乳房は、ぱんぱんに膨れた風船のように弾力がある。ビーチボールみたいなミルクタンクをぼよんぼよんと揺らしながら、僕に押しつける菜々子ちゃん。僕は上と下からサンドイッチにしてくる媚肉の塊を堪能しながら、モニターに映されるパーティ会場の様子に目をやった。
ステージの裾から、見なれた少女が壇上に現れる。清美ちゃんだ。彼女の姿を見て、観客たちからどよめきがあがった。清美ちゃんは、パステルピンクのリボンと、白のフリルがあしらわれた可愛らしく、それでいてセクシーなマイクロビキニをベースとしたコスチュームに扮しているのだ。いやらしいアニメから飛び出てきたような姿は、違和感なく清美ちゃんになじんでいる。当人は、恥ずかしそうに太股をすりあわせ、顔を赤らめながらも、しっかりと背筋を伸ばす。
「ゲストの皆さま。大変、長らくお待たせしました。ただいまより、秘密パーティを開幕いたします。なお、司会進行は私、鹿野清美が務めさせていただきます」
マイクを手にした清美ちゃんが、決して大きくはないがよく通る耳あたりのよい声で宣言する。
今日のイベントを企画するに当たって、僕の五人のカノジョたちはそれぞれ役割を分担している。麗ちゃんは会場と移動手段の手配、菜々子ちゃんはステージセッティングを前日までに請け負い、当日である今日は僕のそばに付くことになっている。清美ちゃんは、見ての通り司会役だ。
「なお、イベントと並行しまして、小野村真由ちゃんによるワゴンセールをご用意しております。どうぞ、ご利用ください」
清美ちゃんの紹介にあわせて、銀色のワゴンを押した真由がステージ前を横切り、観客席にウィンクを送る。僕の妹は、肌に布地が食い込むミニサイズのスクール水着に、メイドをイメージさせるエプロンドレスと、長手袋、ニーソックスに、フリル付きのメイドカチューシャといった出で立ちだ。ワゴンの上には、色とりどりの布のようなものが山積みになっている。
僕は、リモコンを操作し壁のモニターの一部に、別の映像を映させる。真由のワゴンにセットしたカメラとマイクから送られてくるものだ。
水着とニーソックスにしめあげられる真由のお尻と太股を見上げるアングルが映される。
「清美先輩、リンダ先輩、菜々子先輩、麗先輩、それに私、小野村真由の、着用済みブラジャー、穿き古しショーツになりまーす! 全品、格安でご提供しまーす!!」
ワゴンを押しながら客席を巡回する真由の、張りあげる黄色い声をマイクが拾う。すぐに買い手が殺到し、真由がワゴンの上に積まれた下着を忙しく手渡していく様子がカメラ越しに見える。
「皆さま、ステージ上にもご注目ください。本日のファーストイベントをとりおこないます」
清美ちゃんの声がスピーカーを通して響く。いつの間にか、ステージ上にはいくつかの品物が並べられている。数着のチア部と女子テニス部のユニフォーム、飾り気のないケースに納められたDVD、自家製本された厚い冊子などが、清美ちゃんの横に広げられている。
「こちらは、チアリーディング部と女子テニス部の着用済みユニフォームになります。また、このDVDは女子テニス部員のオナニービデオ、こちらの冊子はチアリーディング部員のオールヌード写真集となっております」
清美ちゃんの背後の大モニターに、品物のアップ映像が写される。僕はリンダちゃんの協力を得て、女子テニス部に続いてチア部の部員も催眠の支配下においた。清美ちゃんが紹介している品々は、女子部員の協力で用意したものだ。
「ただいまより、これらの品のオークションを始めたいと思います。まずは、女子テニス全部員の中古ユニフォームセットから……ご希望の方は、どうぞ!」
観客席が一斉に沸きたち、ゲストたちの思い思いの値段が会場に飛び交う。
「一万五千、一万七千……二万! 他に、ご希望の方はいらっしゃいませんか!?」
清美ちゃんは、熱狂に乱れる会場を巧みにコントロールしていく。
「では、二万の方に落札です! 皆さま、拍手を!!」
観客の関心はすぐさま、次の品物へと移る。背後のモニターには、オナニービデオや写真集の内容を紹介するスライドが流される。僕は、清美ちゃんにオークションの値段をあまり釣り上げないように進行して欲しいと頼んである。正直なところを言えば、麗ちゃんが上限額なしのスポンサーになってくれている以上、イベントの収支なんてどうでもいい。ただ、僕が見たいのは観客の熱狂の度合いのパラメータだ。それを感じるためだけに、オークションの価格を見る。清美ちゃんは僕の指示を守るため、司会進行としてテンポよくオークションを進めていく。クセモノ会長がいる生徒会で、副会長としていつも議事進行を務めていただけのことはある。
「……はい。本日最後の品、チア部オールヌード写真集は三万四千円の方に決まりました! ありがとうございます!!」
「ありがとうございまーす! これで、ワゴンセールの着古し下着も売り切れになりまーす!!」
清美ちゃんが全ての品の落札を宣言し、真由のワゴン上の商品下着も売り切れた。それでも、会場全体が異様に興奮している。ワゴンを引き下げた真由が、会場上の片づけを手伝う。清美ちゃんは客席の空気を読み、ある程度の落ち着きを取りも出すのを待ってから、再びマイクを口に近づける。
「それでは、皆さま……本日のメインイベントに移らせていただきます」
清美ちゃんの宣言に、会場が静まりかえる。息を呑む音が聞こえるようだ。清美ちゃんはわざと沈黙を挟み、来客たちの期待を煽る。
「では……皆さま、ご存じのチアリーダー・リンダさんによる……ストリップショウになります!」
もはや雄叫びに近い歓声が、パーティルームで割れんばかりに巻き起こる。清美ちゃんがステージ裾へと下がっていくと、入れ替わるようにストリップダンサー担当のリンダちゃんが大きすぎる胸の果肉を揺らしながら舞台中央へと歩んでいく。長い脚には膝まで覆うロングブーツ、迫力の太股から肉感的な腰回りは隠すことなど到底できない丈のマイクロミニプリーツスカート、リンダちゃんの象徴でもあるLLサイズのミルクタンクは申し訳程度のビキニブラに隠される。星条旗のカラーリングにまとめられた、セクシーなチアリーディングスタイル。いやらしいを通り越して、あけっぴろげなセックスシンボルそのものとも言えるブロンド美少女の姿がスポットライトに照らされる。
「ハ~イ! ストリッパーのリンダで~ス。よろしくネ~!!」
リンダちゃんが豊かなウェーブの金髪を撫でながら、観客席に笑顔を振りまく。
「リンダちゃーん! 本当に脱いでくれるのー!?」
前列の観客の一人が、ステージに向かって叫ぶ。リンダちゃんは、落ちついた表情でうなずき返す。
「モチロン! ホラッ!!」
リンダちゃんが、極小布のトップスを片側だけわずかにずらす。それだけで、ピンク色の大きめな乳輪と、プックリと膨れたチェリーのような乳首が衆人の視線にさらされる。
リンダちゃんはどよめく客席に向かってイタズラに舌を出すと、素早く胸元を隠してしまう。
「ウフフ。みんな、焦っちゃダメ……後で、リンダの産まれたままの姿、見せてアゲルから、ネ!?」
スポットライトがアヤシゲな紫の光に切り替わり、激しいリズムのBGMが流れ始める。リンダちゃんは、ミュージックに合わせてステップを踏み始める。熱烈な律動で身体を振り乱せば、リンダちゃんホルスタインを連想させる乳房も激しく揺れて、観客の視線を奪い去る。次の瞬間、胸元の果実を隠すように客席に背を向けたかと思うと、思いっきりボリューム過剰なヒップを突き出して、左右に揺らす。脚を伸ばし、腰をくねらせ、背筋を限界までそらし、肉体のラインを執拗に強調していく。リンダちゃんの全身がセックスアピールのシンボルと化し、僕も、観客も、その肢体の虜になる。チアリーディングで鍛えられた身のこなしを、牡の情欲を煽るためだけに披露していく。
熱された視線を全身に浴びて、リンダちゃんが一度、動きを止めた。男子たちの視姦を一身に浴びて、意味ありげに笑い、両手を胸元に触れさせる。
「ウフフ……エ~イッ!!」
リンダちゃんが、引きちぎるように無理やり胸元を覆うビキニブラをはぎ取った。乳房が大きく揺れて、乳輪も乳首も隠すものが何もなくなる。リンダちゃんが思い切り振りかぶって観客席にはぎ取ったブラ状のトップスを投げ込むと、そこに男子が狂乱して群がっていく。
リンダちゃんは、両腕でただでさえ有り余る乳肉をさらに中央に寄せ集め、わざとらしくステップを踏む。上半身のリズムに合わせて、ミルクタンクの振動が増幅される。
「ミンナ! ワタシのダンスは、ここからが本番ヨ!?」
リンダちゃんは、胸元でむき出しになった瑞々しい果肉を誇りながら、声高に宣言する。獣の咆哮のような歓声が、会場を包む。
菜々子ちゃんのバストと、麗ちゃんんのヒップに圧迫されている僕は、身をよじる。
「ねえ、菜々子ちゃん。一度、どいてもらってもいい?」
「え、ぁ……はい、わかったわ」
菜々子ちゃんの乳房責めから解放されると、僕はソファの上に身を起こし、あぐらをかく。
「いかが致しましたの? 賢哉さま」
麗ちゃんが、不安げに聞いてきた。
「うん……麗ちゃんのお尻に、菜々子ちゃんのおっぱい、それにリンダちゃんのダンスが、あんまり魅力的でね。我慢できなくなっちゃった」
僕の股間が盛り上がり、ズボンの上からでも痛々しいほどに激しくそそり立っていることが見て取れる。僕の情欲の証を見て、菜々子ちゃんと麗ちゃんが淫らに表情をほころばせる。
「二人とも、避妊はバッチリだよね? それじゃ、ナマでやろうか」
「もちろんですわ!!」「任せておいて!?」
僕の申し出に、目の前の二人が歓声を上げる。五人のカノジョたちには、だいぶ前から避妊薬を継続的に飲ませていた。僕は菜々子ちゃんと麗ちゃんに、ガラステーブルに手を着かせ、腰を突き出すような体勢をとらせる。菜々子ちゃんは激しい食い込みのハイレグの股間部分を指でずらし、麗ちゃんはスカートをまくりあげて、お尻の部分が大胆に切り開かれたショーツをひざまで降ろす。二人の秘密の花弁が露わになると、花園の奥がしっとりと蜜で湿っているのが見て取れる。
「ひあッ!?」「あぁんッ!!」
僕が物欲しげに震える淫肉の隙間に中指と人差し指を差し込んでかき回すと、二人は敏感な反応を示して嬌声をあげる。
「二人とも、勝手にこんなに濡らしちゃって……とんだヘンタイさんたちだね!!」
「んんッ! あ、当たり前ですわ……ワタクシ、西園寺家の令嬢として、淫乱さでもトップクラスを目指す女でしてよ!?」
「あふぅッ! 私だって……賢哉くんのカノジョの一人に選ばれたんだもん。これくらいイヤらしくって当たり前よ!!」
僕は菜々子ちゃんと麗ちゃん、それぞれの反応を楽しみながら、二人の蜜壷の中身をかきだすように指を引き抜く。粘液が塊のようにあふれだし、二人の太股を垂れて汚す。
「いい声だよ、二人とも……じゃあ、そろそろ食べちゃおうかなぁ?」
僕はベルトをほどいて、ズボンを脱ぎ下ろす。ぱんぱんにテントを張ったブリーフは、円錐の先端が先走った欲液でどろどろになっている。
「はぁ……ッ! 賢哉さまのモノ、ビンビンで、ステキですわぁ……どうか、思いのままにワタクシのこと、レイプなさってぇ!!」
「賢哉くんのいやらしいお汁の臭い……すごい濃くって、ここまで届いてきてるぅ……あふッ、私、もう、ガマンできないのぉ!!」
二人は肩越しに、情欲に潤んだ羨望のまなざしを向けてくる。僕は、股間のブリーフも脱ぎ捨てた。淫欲に満ちて誇るように身をそらすペニスを解き放ち、誘うように腰を振る二つのお尻の前で仁王立ちになる。
「へへへ……行くよぉ?」
まずは、菜々子ちゃんの腰をつかむと、隆起した結合部位を眼下の肉穴に、ゆっくりと埋没させていく。
「はぁ……あぁッ!!」
最奥に男根の頂部がノックをすると、来たときと同じ遅さで引き抜いていく。濃く煮詰まった愛蜜が肉ひだとともに絡みつく感触を堪能し、肉棒を引き抜いた。僕を見返す菜々子ちゃんの目が、もの惜しげだ。
「順番に味わってあげるからね。次は……」
僕は、麗ちゃんの後ろに身を動かすと、彼女の秘裂に肉の凶器を押しつける。よだれを垂らしながらも、焦らすように口を閉じた淫唇を肉棒でこじ開けると、噴水のように大量の愛液が飛び散る。
「んんッ……イイ、ですわぁ!!」
麗ちゃんの膣圧がきつい。僕を包む肉の管が、快楽による拷問のような刺激を及ぼす。それでも構うことなく前進し、菜々子ちゃんにしてやったように、子宮口に亀頭の鈴口でキスしてやる。逃がさまいと、いっそう締め付けを強める肉壁から男根を引き抜くと、ちゅぽん、という音が聞こえた。
興奮に硬さと脈動を増していく僕の陰茎は、僕と菜々子ちゃんと麗ちゃんの淫液がミックスジュースとなってまみれている。
僕は再度、菜々子ちゃんの腰をつかむと、進入を開始する。徐々にリズムをあげて、二人を交互に蹂躙していく。
聞き心地のよい二人の悦声に、モニターのスピーカーからのどよめきが混じる。麗ちゃんを後背から犯しながら、画面を見上げる。プリーツのマイクロミニすら脱ぎ捨てて、秘部を覆うものはボトムスのアンダーウェアのみとなったリンダちゃんが踊るステージ上。ストリッパーが激しく刻むリズムと、獣の咆哮のような歓声が一瞬だけ止んだ。舞台の裾から、もう一人の少女が中央に歩み寄る。パステルピンクのコスチュームに扮した清美ちゃんだ。打ち合わせにはない司会者の行動に、リンダちゃんも戸惑いの表情を浮かべている。
僕は、菜々子ちゃんの元に腰を移しながら、リモコンを操作する。カメラをズームにして、音声を拾うマイクを切り替える。清美ちゃんの衣装のアクセサリーには、小型マイクを仕込んであるのだ。スピーカーから、小声で話すステージ上の二人の会話が聞こえてきた。
「ンモゥ……清美チャン、何でステージにあがってきたノ? ステージは私の担当なのニ……」
リンダちゃんが、わずかに頬をふくらませて詰問する。対する清美ちゃんは……僕の淫行を期待するとき、いつもそうするように……目を伏せて、顔を紅潮させている。
「ごめんなさい。でも……リンダさんのダンスを見ていたら、我慢できなくなっちゃって……私も、イヤらしい恰好を見てもらいたくなっちゃって……」
リンダちゃんは、清美ちゃんの言い訳を聞いてにっと笑った。すぐに清美ちゃんの意図に気がついたようだった。リンダちゃんの手によって、清美ちゃんの乳房を隠す桃色の薄布がはぎ取られる。マイクロビキニ状の衣装のトップスが舞台の上に落とされると、観客席がどよめく。清美ちゃんは目を見開くが、胸元を隠そうとはしない。
清美ちゃんの身体を支柱に見立てて、ポールダンスのようにリンダちゃんが身を回らせる。清美ちゃんの背後に回ったリンダちゃんは、目の前で密着する少女の乳房を両手で鷲掴みにした。
「モウ……清美チャンたら、どうしようもないヘンタイの露出狂サンなんだかラ」
「ふ……ふあぁ……」
リンダちゃんが、清美ちゃんのお椀型に整った美しい形状の乳球をもにゅもにゅと揉みし抱く。清美ちゃんは、陶酔したかのように、うっとりとした声をこぼす。サプライズゲストの登場でレズショーに発展したステージに、ゲストたちは狂乱に沸き立つ。
僕は、モニターの中に映る清美ちゃんの痴態を見上げながら、菜々子ちゃんの蜜壷から欲望を引き抜いた。
「あぁ~、清美ちゃんったら、僕以外の男の前で裸を見せてトロトロになっちゃうなんて……これは、後でお仕置き決定だね」
僕はこれ見よがしにつぶやきながら、麗ちゃんのほうに僕の腰をあてがう。
「あぅ……リンダさん、ずるいぃ……私のほうが、清美とレズショーしたいのにぃ!!」
画面を見つめながら、盛りがついてしまったのか、菜々子ちゃんは自ら指を秘裂にのばし、蜜壷の中身をかき回す。僕は淫蕩にふける菜々子ちゃんを横目に、麗ちゃんの肉壁の狭間に侵入する。麗ちゃんの淫肉の管は、入れれば入れるほどにきつさを増していく。
「ぁ、はぁッ……! ふふっ、菜々子さんったら……よそ見してもよろしいのかしら? ワタクシたちの今日の担当は……賢哉さまへの、ご奉仕でしてよ!?」
麗ちゃんは、挑発的な視線で僕を振り返る。彼女は右腕を背筋にはわせ、右手で自らの弾力あるお尻をまさぐる。尻肉をかき分けて、第二の性器と化した排泄孔に、躊躇することなく中指と人差し指を差し込む。
「んんッ! はぅあ……あふぅ……ッ!!」
麗ちゃんの細く長い指が、汚れたつぼみの中に第二間接まで呑み込まれている。一層と甲高いあえぎ声を吼えながら、自ら後ろの肉管を指でかき回すと、前の肉壷の締め付けも連動してきつさを増す。
「うぁッ!? 麗ちゃん、すごい……!!」
「あぁッ……当たり前、ですわ。西園寺の令嬢は……セックスでも、トップクラス、でしてよ……ッ!!」
麗ちゃんのただでさえ強い膣圧が、二倍、三倍にも増していく。肉棒どころか背筋まで、悦楽以外の感触が、しびれてしまって感じない。
「麗ちゃん、僕、もうイキそうだ……ッ!!」
「あふッ……どうぞ、遠慮なさらずに……私も、限界、で……あぅあッ!?」
喰いちぎられるのではないか、というほどに麗ちゃんの内壁が収縮する。同時に、けいれんするように蠢き、肉ひだが内へ内へと射精を促す。僕は、麗ちゃんの肉体の求めに応じ、欲望の堰を解放した。
「ああぁぁぁあぁあぁぁッ!!?」
麗ちゃんが肺の中の空気を全て吐き出す勢いで絶叫する。体液を全て搾り取られるのではないか、と思うほどの勢いで僕は射精させられる。蛇口を全開したときのように、白濁液はいつまでも噴出し続ける。
「あふッ……」
呼気を吐き出し尽くした麗ちゃんの身がその場に崩れた。ずるりと、僕の逸物が抜け落ちる。僕は、快楽の余韻の気だるさを味わいながら、ソファに身体をあずける。驚いたことに、あれほどの性交を終えた後だと言うのに、ペニスはそそり立ったままだった。壁のモニターに目をやれば、割れるような歓声の中、清美ちゃんとリンダちゃんが正面から抱き合っているところだった。お互いが、お互いの最後の聖域を隠す薄布をはぎ取って、ステージの上に落してしまう。二人の乳房がぶつかり合って、乳肉の形がゆがむ。
「あぁ、もう……リンダさんも、麗さんも、それに賢哉くんも……みんな、ずるい!!」
そう叫んだのは菜々子ちゃんだ。彼女は、僕のペニスが臨戦状態のままであることを確かめると、妖しく笑い、僕の前にやってくる。ハイレグ衣装の胸元を無理やり開くと、二つのメロン玉のような乳房を突き出してくる。
「私は、ここで……ご奉仕しちゃうんだからッ!」
菜々子ちゃんは、胸元の双球を両腕で抱き寄せ、その隙間に僕の男根を呑みこませていく。しっとりと汗で湿った肌が、粘膜にまみれた男根と驚くほどなじむ。菜々子ちゃんの手が両脇から力を込めると、蕩けるような乳圧に包まれる。
「うふぅ……ワタクシは、キスして差し上げますわぁ……」
フラフラになった麗ちゃんが起き上り、僕の寄りかかるようになって、唇を重ねてくる。うやうやしく、崇めるような動作での接吻。すぐに、麗ちゃんのしなやかな指先が僕の頬に添えられて、貪欲なフレンチキスへと移行する。
モニターに目を移せば、清美ちゃんとリンダちゃんがお互いの唇を貪りながら、目の前の肢体を撫でまわし、激しく身をくねらせている。興奮が振りきれた男子たちの、意味も取れない叫びが響いている。真由が売りさばいた、彼女たちの下着で自慰行為に耽っているものも少なくはないだろう。
この快楽と熱狂は、僕が生みだしたのだ。そう思うと、万能感に包まれて、堪らない心地に満たされる。まるで、僕は王様だ。美しくて気が利く僕のイイナリカノジョ達は、さしずめお妃さまにして忠臣と言ったところか。パーティに招かれた客人たちの狂乱が、スピーカーから耳に響く。彼らも、いままでの人生で最高の快楽を味わっていることだろう。この僕の王国をもっと満たしてやる。皆を巻き込んだ僕の楽園を作り出すんだ。僕は、菜々子ちゃんのミルクタンクを汚そうと、果てることのない射精衝動を解き放った。
< 続く >