洗脳組織

洗脳組織

「売春をさせているグループがある?」
「ええ、そうなんです」
 高倉智香子は、知り合いの新聞記者の水島香織の言葉に、危機感をつのらせた。
「いけないわね。すぐ、わたしたちのグループに保護しなくては」
 智香子たちは、売春している女の子を保護するグループに所属していた。
「それは大変だ。できるかぎりはやく、保護しなくてはならない」
 がっしりした壮年の男が、声をかけた。この支部の部長である、橘である。
「まかせてください。わたし、場所を知っています。まずは、外から様子をうかがうというのは、どうでしょう」
 香織が言う。
「そうか。水島クンのいうことなら、確かだな。今までの実績もあるし……よし、今回は私も同行しよう」
 橘の言葉で、三人はそのグループのアジトにむかった。

「ねえ。橘部長を、むこうのほうにまわして大丈夫だったの?」
 智香子は、心配そうな顔で、香織にたずねた。
「大丈夫よ。売春の受付に行ってもらうことで、だいたいの感触がつかめるからね。その代わりわたしたちは裏口から回るの」
 見て、という言葉で、そっと裏口をのぞきこむ智香子。
「この裏口から、みんなが出てくるの? ……香織?」
 返事をしない香織のほうを向こうとする智香子。
「あっ……!?」
 ぐらり、と視界が傾いて、ゆっくりと意識を失う智香子が最後に見たものは、銃のようなものを持つ、香織だった。

「お目覚めですか」
 智香子が目を覚ますと、そこには、香織と、見たことのない人物が立っていた。
「だれ……?」
 ぼんやりとした声で質問すると、
「毒部、といいます。これから、智香子さんを洗脳させていただきます」
 智香子は、鼻で笑う。
「洗脳? そんなこと可能なわけ? 似非科学もいいとこだわ」
「そうですか。この、香織さんも同じようなことをいっていましたねえ」
「智香子さん、麻酔銃で撃ってごめんなさい。でも、智香子さんにも、この悦びを知ってもらいたくて……おマンコに、おチンポをぶちこまれるのって、本当に素敵なんですよ」
 智香子は、信じられない思いで、その台詞を聞いていた。
 智香子の知っている香織は、そんな台詞を絶対にいうはずがない。
「香織さん、いいコメントですねえ。任務も達成できたことですし、ご褒美をあげますよ」
 そういうと、裸の男がやってきて、香織にむかってペニスをつきだした。
「あぁ……おチンポ……これ、好きぃ……大好きぃ……」
 淫らにほほえみながら、フェラチオをはじめる香織から目をはずし、毒部は、ヘルメットのような機械を取り出した。
「さて。これで、あなたを洗脳してあげます」
「わたしは、女の子たちを守る使命があるわ。この機械がどんなものか知らないけど、洗脳なんてそう簡単にできっこないわよ」
「それは楽しみですねえ」
 そういうと、毒部は、注射器を取り出した。
「な、なんなの、それは」
 智香子の顔に、少しだけかげりがさす。
「なあに。単なる催淫剤ですよ。これで洗脳を強化するのです」
「ふん。わたしは、あなたたちなんかに、絶対に負けたりしないわ!」
「最初は、み~んな、そういうんですよ。そして、あんな風に、なんでも言うことを聞く、かわいいメス犬になるんです」
 そういうと、毒部は、香織のほうにあごをしゃくった。
「ああん! いい! いいのぉ!! 智香子さんを連れてきたあたしに、ごほうび頂戴~~~っっ!!」
 そういって、男に後ろからペニスを入れられて、よがっている香織を見て、智香子は顔を背けた。
「あはぁああ……ごめんなさい、智香子さん、でも、でもお……おチンポ、気持ちよすぎるのぉ、我慢できないのぉ」
 そういいながら、ただれきった笑顔を浮かべる香織。その姿からは、いつものキャリアウーマン然とした雰囲気は微塵も無く、ただただ、欲望に身を任せる牝の顔があるだけだった。
「でも、智香子さんもきっとすぐわかるわ。最高に気持ちがいいんですよ。おチンポをおマンコの中に突き刺されて、精液を流し込まれることが、最上の喜びだって、きっとすぐに、わかっ……あはああああ!!! いくうう!!!」
 そういって、だらしなくよだれを垂れ流しながら、香織は絶頂に達した。
「では、このヘッドギアをつけてもらいましょう」
 そういって、いろいろな線のついたヘルメットのようなものを、智香子はかぶせられた。
「では、スイッチ・オン」

「どうですか、気持ちは?」
「ふん……別に今までと変わりはないわ。洗脳なんて、たいしたことはないってことね」
「そうですか。では、この下着をつけてもらえますか?」
 そういって、毒部は、ヒラヒラとしたフリルのついた、本来はかわいい下着を見せた。しかし、乳首と股間のスリットによって、かわいいというよりもむしろ卑猥になってしまっている。
「あら。かまわないわよ。こんなことぐらい」
 そういうと、すぐに服を脱いで、その下着に着替える。それは、智香子のすばらしいプロポーションをぐっと引き立てた。
「そうですか。では、しゃぶってもらいましょうか」
 そういうと、毒部は、ズボンのチャックを下ろして、ペニスを見せ付けた。
 智香子は、なぜか体が熱くなるのを感じた。無意識に股間に伸ばした指が、くちゅりと音を立てる。
「ふふふ。薬が効いてきたみたいですね……」
 その言葉を聴きながら、智香子は、ペニスをしゃぶりだす。
 じゅぽ、じゅぷ、じゅる……と卑猥な音をたてながら、おいしそうにペニスをしゃぶるその姿は、数十分前には、考えられなかった姿だ。
 無意識のうちに、腰も動いてしまっている。
「どうですか、智香子さん? おチンポはおいしいですか?」
「ええ、おいしいですわ」
 ためらいもなく笑顔でうなづく智香子に、毒部は、いやらしい笑みを浮かべる。
「では、このおチンポを、もっと味わえるとしたら?」
「それは……」
 しばらく思案したあと、つつましい微笑みで、智香子は答えた。
「ぜひ、おチンポを味わいたいと思いますわ」
 満足そうにうなずくと、毒部は、
「では、さっそく練習といきましょう」
「きゃっ!」
 智香子を四つんばいにさせて、お尻を高く上げさせ、そのまま容赦なくペニスを突き入れる。
「おやおや……こんなにあっさり入ってしまうなんて、さっきから、ぬれていたんですね?」
「はい……スケベな智香子は、さっきのフェラチオで、もうおマンコぐちょぐちょでした……」
「そんないやらしい牝犬には、おしおきが必要ですねえ!」
「はいっ! たくさん、たくさんおしおきしてください! あ、ああん!」
 あられもない声で、毒部のペニスを迎え入れる智香子には、すでに今までの知性は、かけらも感じられなかった。
「おお、そろそろいきそうですよ、智香子さん」
「は、はい……わたしの、エッチな穴に、たくさん注ぎ込んでください……」
「へえ。売春を禁止する組織のあなたが、そんなことを言っていいんですか?」
 毒部は、いやらしくそう聞く。
「そ、それは……」
 一瞬だけ迷ったあと、力強く智香子は宣言した。
「いいんです! 確かにわたしは昔、売春に反対していました! でも、気持ちよければ…こんなに気持ちよければ、売春だってかまいませんわ!!!」
「いい答えです……ごほうびをあげますよ!!」
 そういうと、一気に腰をつきあげた。
「きゃあああん! い、いくっ、いきますっ!!」
「出ますよ、智香子さん……」
 どぷっ、どぷどぷ……。
「あ、ああ……すごい、出てます……セックスが、こんなに気持ちいいだなんて……こんなに素敵だったなんて……」
「もっともっと、このすばらしさを味わいたい、他の人にも伝えたい、そうは思いませんか?」
「は、はい。こんなに素敵なこと、ひとりじめするなんてもったいないわ」
「香織さんも、同じことを考えていたんですよ」
 毒部が指差すと、ドアの前にいつのまにかいた香織がほほえんでいた。
「ごめんなさい、香織さん。わたしったら、セックスのすばらしさも知らないで、闇雲に売春に反対していたわ」
「いいえ、いいんです。智香子さんならわかってくれると思ってました。これから一緒に、セックスを楽しみましょう?」
 二人の女の友情は、こうして、新たな形で、確認された。

「んふふ、橘部長……もう、そんなに我慢しなくてもいいんですのよ?」
「しかし、わたしにも立場が……」
「ふふふ。橘さん。あの強硬に反対していた智香子さんでさえ、ごらんのとおり、こんなに卑猥な姿でお仕事にはげまれているのですから。大丈夫なのですよ。だれにもばれませんし、一緒に楽しもうではありませんか」
 毒部のいうとおり、智香子は、ふとももの付け根まで見えるホットパンツに、布一枚で覆われた豊満な胸からは乳首が透けていた。
「わたしもいますよ、橘さん」
 香織は、ぴっちりとしたエナメル質の、婦警さんのコスプレをしていた。
「うふふ、スケベな橘さんのおチンポ、現行犯逮捕です!」
 そういうと、橘のすでにそそりたったペニスに、香織はむしゃぶりついた。
 激しいストロークで、じゅぶぶ、じゅちゅ、ずずじゅっ、と卑猥な水音が部屋中に響く。
「んんっ、では、わたしは、部長のくちびる、いただきますね」
 そういうと、智香子は、橘の口に、自分のくちびるをかさねた。きれいな舌が、橘の口内を、まるで別の生き物のように動く。
「橘さんの……ずずっ……おチンポ、大きくなってますよ? うふふ。智香子さんのキスで興奮したのかしら」
「部長……興奮してくださるなんて、うれしいですわ。ぜひ、わたしのおっぱいもお使いになってください」
 いつもは聞くことのできない卑猥なリクエストに、橘の手は吸い寄せられるように、智香子のバストに伸びた。
「おお、これは……」
「うふん。どうです、これでもけっこうおっぱいは自慢なんですよ」
 ぐにゅぐにゅと卑猥に形をかえる胸に、橘は我慢できなくなってきた。
「ち、智香子くん、わたしは……」
 そういうと、智香子は、ホットパンツを脱ぎ、自分の性器を橘に見せた。
「部長のたくましいおチンポ、ずっぽり、入れてくださいっ!」
 橘の理性は、そこで崩壊した。
 獣のような声をあげると、智香子に襲い掛かった。
「ああん! たくましくって、素敵です、部長! あはあん! おチンポ、気持ちいいっ!」
 激しい攻めにも、智香子は悦びの声をあげる。
「どうです、橘さん。われわれの仲間になりませんか」
「毒部さん……わかりました。こんなに気持ちがいいなら、ぜひ、わたしも仲間にっ!」
「ああん。部長なら、このよろこびがわかってくださると思っていましたわ。仲間になれて、うれしいですわっ!」
 激しい腰の動きにくわえ、橘はキスをする。
「んんっ……おおおっ、いくっ、いきますっ!」
 部長と上の口と下の口で結ばれながら、智香子は絶頂に達した。
「うふふ。部長。エッチな婦警さんが、おチンポをおマンコの中に懲役してあげますっ!」
 智香子から抜かれたペニスに騎乗位でまたがりながら、香織は叫ぶ。
「おお、香織クン、君はなんてスケベな新聞記者なんだ!」
「香織は、セックス大好きなエロ新聞記者ですっ! 求められたら誰とでもおマンコしますわ!」
「この淫乱め! 中出ししてやる!」
「うふふ。たっぷりだされるの、大好きです」
 すぐに、どぷぷ……とペニスから大量の精液があふれる。
「はぁ、はぁ……橘さんのおチンポ、素敵っ!」

 それから一ヵ月後。
 後ろから智香子を突きながら、毒部は、質問した。
「智香子さん、あなた、自分が洗脳されたって気づいてます?」
「え? 毒部さま、何をおっしゃっているのかわかりませんわ。わたしはただ、セックスのすばらしさに気づいただけですわ」
 その言葉に、毒部はいやらしく笑う。
「智香子さんのところの女の子たちも、楽しく仕事に励んでいるようですね」
「はい。それはもう。あのヘルメットをかぶるだけで自分の本心に気づけて、楽しくセックスしてますわ。毒部さまのお役に立てたようで、大変光栄です……あ、はあああん」
 ひときわ大きく突かれて、智香子は思わず声をあげてしまう。
「それでは、ご褒美をあげましょうね」
 その言葉を聞いて、智香子は物欲しそうな目を送った。
「くださいっ! ご主人様のおチンポ、ください!」
 自分の体の中ではねまわるペニスを感じながら、智香子はこの上ない幸福を味わっていた。

< 終 >

あとがき
 パソコンの中を整理していたら、過去に書いた作品が出てきました。せっかくなので公開します。
 ひょっとして、完結させることができたはじめてのMC小説かも。

 最近は筆を休めてちょっと考えていました。
 MC小説って何だろうと思ったり…たとえば肉体操作は心を操っているわけではないのでMCじゃない?とか色々。
 また、感想をもらって非常にうれしかったのですが、これはまずいぞと思いました。作者は読者の意見に左右されてはならない、自分の書きたいものを書くべきだというのが、ぼくの創作信条ですが、感想をもらってうれしいあまりに、感想におもねる書き方をするようになってしまいそうだし、逆に不評なものをあえて書く天邪鬼精神も出てきそうで。
 まあ、いろいろ考えたんですが、要するに、あんまり定義とか感想とか、いろいろ深く考えないで、自分の書きたいものをあんま考えずただ書けばいいじゃないか、と自分の中で結論が出たので、これから楽しくまた書いていきたいと思います。

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