ある日俺は、不思議な老人に出会った。その老人によると、俺には言霊使いの才能があるという。そう、言ったことが本当になると言うアレだ。俺は老人について言霊の訓練に励んだ。しかし結局、物理法則をねじ曲げるほどの力は俺にはないことが判った。世の中そんなに甘くはないのだ。俺はあきらめて修行をやめた。
 だが、それでも1つだけ会得した能力がある。それは他人の考えを俺が言ったとおりにねじまげてしまうという、実に便利な能力だった。

誘導尋問 第2章

-2-  俺がTV局に来たのには訳がある。  俺は以前、とある地方銀行に勤めていたのだが、突然リストラにあった。  女にだらしなくて何が悪い。オフィスに取引先にと、好きに女を食い散らかしていた俺を、あのハゲダヌキは気に入

もっと読む

誘導尋問 第1章

-1-  ある日俺は、パチンコ屋で不思議な老人に出会った。  ちょうど職を失ったところで、暇にあかせて平日の昼間っから出かけたときのことだ。  自分で言うのも何だが、俺のパチンコの腕前はかなりのモンだ。  確かに負けるこ

もっと読む