寂れた方の大通りを一人の少女が歩いていた。
 彼女は周りの物には全くの無関心というように、己がペースを崩さずさっさと歩いてゆく。
 まなざしはどこか茫洋としていて、何を映しているかよくわからなかった。

翼あるもの

<0>  世の中には、同じ駅なのにその東西でまるで違う顔を持つ町というのがある。  東は発展してて高級マンションやらスーパーやらデパートやらが立ち並ンでいるのに、西に行くとせいぜいが寂れたゲームセンターや立ち読み本屋、駅

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