第二話 カフカの夢 「んふ・・・・、はあ・・・」 昏い部屋に女の喘ぎ声が響く。白い肌がぽっかりと浮かび上がる。 初夏のひざしを避けた部屋はしかしクーラーひとつなくその身体からは 汗がしたたり落ちる。 「はあ、はあ、
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俺の左目は病気ではない。
あるいは病気であればどれだけましな事か。
俺はこいつのおかげでこれからの人生設計の変更を余儀なくさせられたのだ。
このイビルアイのおかげで!
※この作品は現在閉鎖されている月之満欠さんのHPに掲載されていた作品を
ご本人の特別のご厚意により再録させていただいたものです。
左目の悪魔 第1話
第一話 紅の瞳 俺は大きなあくびをしながら、二年D組の扉をくぐった。 今日は四月十日。俺達は新高校二年生というわけだ。 ぐるっと、教室を見回すと見知った顔は5、6人ほどだ。 クラス替えのおかげで知り合いがばらばら
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