「おつかれさまです!」
 元気よく挨拶を返してくれた少女。艶のある黒髪を腰まで伸ばし、大きな二重の眼と、ハリのある声、アイドル歌手。
 俺はそのマネージャー。
 いつもの流れだと、このあと俺が運転する車でたまきを家まで送り届けて、今日の仕事は終了。
 だが今日は違う。