「…はぁ、やっと起きたのね」
 見れば二つ前の席で、この教室にただ一人、滝川鈴が勉強していた。

発情 後編

後編  翌朝、いつも通り定時一分前に登校した俺。廊下から教室の様子を眺める。  鈴は…、何やら眠そうで、目が心持ち充血している感じだった。  教室に入ると、鈴は一瞬こちらを見るなり、ハッとしたように目をそらした。  席に

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発情 前編

前編 「ふあーっ」  大きくあくびをする。窓の方を見れば、五月の太陽も沈んでもう真っ暗。  …どうやら教室で机に突っ伏したまま、ずっと寝ていたらしい。 「…はぁ、やっと起きたのね」  見れば二つ前の席で、この教室にただ一

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