「……私が満足できなかったのは、達也くんのせいじゃないかもしれない」
「え?」
「達也くん……私も告白しなくちゃいけないことがあります」
 いつも間延びしていて子供っぽいこずえの顔が、真剣なものになる。
「私……ちょっとヘンな性癖があるの。あのね、達也くん。催眠術って聞いて、どう思う?」