都会のワンルームマンションの32階の一室。
 すでに時計は2時を回り、画面は音もなく朝まで終わることのない砂嵐が続いている。
 それはだんだんと、女性の姿へとかわり、ぼやけた輪郭もすこしずつはっきりしていく。
 いつのまにか、画面上には怪しげな雰囲気をたたえた女性が一人映っているのみとなっていた。