綾乃編
あの日私は最大の屈辱を味わいました。
その日から私の人生が狂いだしたのです。
高校1年の秋頃でした。
私はちょっと用事があったので車で送ってもらいました。
といっても新作のブランド品を見に行くところだったのですが。
車が人気の無いところに停まりました。
「ちょっと!!何でこんな離れたところに停めるのですか!!」
私が行きたかったブティックからは100メートル程離れています。
「も、申し訳ありませんが、あいにくと本日は満車のようで・・・」
運転手が頭を深々と下げて扉を開きます。
「まったくもう!私の専用駐車場ぐらい用意しておけと言っておきなさい。そうですね。お父様に連絡して別の企業を置かせなさい」
「はっ。かしこまりました」
私は優雅に車を降り、仕方なく坂道を自分の脚で歩く事にしたのです。
「どうして私が自分の脚で・・・」
ぶつぶつと文句を言いながら歩いていた私は、ヒールが折れて脚がもつれてしまいました。
「あ、あら、あらら・・・」
下り坂の途中でしたので、そのままバランスを崩してしまいました。
そしてしばらく奮闘して、もたれかかるように男の方にぶつかってしまったのです。
「きゃあっ!」
私はその反動で尻餅をついて倒れてしまいました。
「ん?・・・何だお前・・・」
その方が私のほうに振り返りました。
私は彼にどこかで見覚えがありました。
そうです。彼はスポーツ万能で成績優秀で有名な・・・
「あ、あなたは・・・結城龍正さまですね・・・これは失礼しました。私お隣のクラスの生徒ですの」
本当に有名なのですよ。模試では常に1位。体力テストでもダントツの1位。
クラスの人気は上々。その噂は同じ学年では知らない人は居ないほど。
ですが、彼のことを良く知る人は居ないのです。
自分をオープンにしないタイプのようです。
そんなクールなところがまた人気を上げているようですが。
私ですか?そうですねぇ・・・良くも悪くも思っておりません。
私にとってはごまんと居る男の1人に過ぎないのです。
ただ1つ言える事は、彼のおかげで私が学年2位に留まっていることですね。
おかげでお母様からは愚痴られるし・・・家庭教師は増えるし・・・
嫌々やっている分、絶対に逆効果だと申しているのですが・・・
「ふぅん・・・」
なんと彼はそう言って立ち去ろうとしたのです。
なんて気の利かない人なのでしょう。
やはり冷たい人なんですね。最低です。
「あ、ちょっと!手を差し伸べてくださいませんの?」
私は座り込んだままそう言いました。
勿論助けてくれると思っていました。
しかし、予想外の反応が返ってきたのです。
「何でお前が勝手にぶつかったのに俺が助けるんだよ」
結城さまはそう言って不愉快そうに私を見ました。
確かに私が悪いのですが・・・
それと今の状況は関係ないでしょう?
「当たり前でしょう?私はお嬢様ですもの」
私は彼に諭すように言いましたが・・・
「・・・で?」
やはり反応は変わりません。
「で?・・・と言われましても・・・」
私は言い返す言葉が見つかりませんでした。
お嬢様だから何?そんな事を言われたのは初めてです。
一体何と言えば分かっていただけるのでしょう。
「お前が金持ちだろうが俺に何の関係があるんだ?俺だって金ぐらい持ってるぞ」
「大有りです!私は理事長とも仲良しなのですわ!」
私はここぞとばかりに言い返しました。
私が強いということを教えて差し上げたのです。
「あっそ・・・俺はあんたみたいな女は気に入らないな~。はっきり言って嫌いだね」
私は驚きました。この方は高校を追放される事も怖くないと言うのですか?
それとも私にそんな度胸は無いと見くびっていたのでしょうか?
「な、何ですって!!」
どちらにしても屈辱でした。
私と一般人が同じフィールドに立ってはおかしいのです。
彼は何も言わずに立ち去りました。
私はただ歯を食いしばりながら睨みつけていました。
わ、私に屈しない人間など居るわけが無いのです。
絶対に認めません!私の力・・・思い知らせてやりますわ!
私は不愉快でしたので、その日はそのまま家に帰りました。
その日は豪勢な食事もなんだか味気無い気がしました。
数週間後、結城さまに彼女が出来たとの噂がありました。
私に屈しない男・・・
彼を私の前に跪かせることこそがあの屈辱の復讐なのです。
私の武器は権力だけではありません。
しかし、今は泳がせておきましょう。
せいぜい少ない時間を楽しんでいただかないと・・・
私は窓側の席だったので、横を見ればグラウンドが見えました。
体育の授業をしているのは結城さまのクラスのようです。
結城さまが跳ぶと、女子達がひそひそと話をしています。
そして黒田さんが立ち上がって慌てています。
ふ・・・のろけというやつですか。
私は思わず周りに聞こえるほどの舌打ちをしてしまいました。
私は車に乗り込みました。
「今日は帰る前に寄って欲しいところがあるんですが」
「はっ。わかりました」
運転手は私の指示したとおり、車を進めていきます。
「っ!!ここです。停めなさい!」
私は結城さまを追い抜いたところで優雅に車を降り、お2人を待ち構えました。
「お久しぶりですわね・・・結城さま。ついでに黒田さん」
「「・・・・・・」」
私を見てお2人が怪訝な顔をしました。
「いや・・・あんた誰?」
結城さまが私に言いました。まさか覚えていらっしゃらないとは・・・
「く!・・・こ、この屈辱・・・一度ならずに二度も・・・」
思わず怒りがこみ上げてきました。
「りゅ~せ~君。誰?この・・・見てるだけで目がチカチカする女は」
黒田さんが結城さまの腕をつかんで話しかけています。
「・・・俺の一番嫌いな権力を振りかざすタイプ。しかも自分じゃ何も出来ない」
やっぱり覚えてらしたんですね。それでわざとあのような侮辱を!!
「な~んだ。ちょっとあんた!そこどきなさいよ!!」
黒田さんが何故か強気になっています。
あなた。私が誰だか分かっているのですか?
私に喧嘩を売ったということで・・・よろしいんですね?
「あなたに私の力・・・思い知らせてやりますわ!!私に不可能な事はありませんのよ!!」
私は自信満々に指をさして言い切りました。
今日はわざわざ宣戦布告をしに来たのです!
「・・・そもそも名前知らないし・・・」
結城さまが呟くと、黒田さんが私をバカにしたように笑いだしたのです。
「う・・・そういえば名乗ってませんでしたけど・・・まさか私を知らない殿方がいらっしゃるとは・・・私の名は・・・鳳綾乃(おおとりあやの)と申します」
私は顔から火が出るほど恥ずかしい思いをし、逃げるように車に乗り込みました。
どうやら私の事など気にもしていないようです。
見てなさい!絶対にこの屈辱は許しませんわよ!
すぐには実行しませんけどね。
冬休みが終わり、私は作戦を実行に移すことにしました。
校舎の真ん中辺りで私は力を発動します。
(ふふふふ・・・『リガード』発動!・・・結城龍正への好感度を高め、黒田優嘉への好感度を下げます!!)
これで準備は完了です。
あとは14日を待つのみですわ。
なんだか上手く行く事を想像するとゾクゾクしますわね。
2月14日、ついにこの日が来ました。
上手く行っていれば面白いことが起こるはずです。
私は早めに学校に来ると、その様子を観察しました。
早速1人の女子生徒がそわそわと玄関にやってきました。
まだ始まるまで1時間もありますのに・・・
おめでとうございます。あなたが一番乗りですわよ。
あらら?靴と同じところにチョコレートを入れるなど不潔ですわ!
「もしもし?そんな不潔なところより、机の中に入れたほうが喜ばれるのではないですか?」
私はその女子生徒に親しげに話しかけます。
彼女はしばらく考え込んだ後に、「そうね、ありがとう」と言って教室に向かいました。
私の地道な協力もあって、結城さまの机にチョコレートが溢れていきます。
上級生も含め、私以外のほとんどの学生がチョコレートを贈っているのです。
結城さまへの恋心を秘めた恥じらいの顔・・・
うふふふふっ!そんなの叶うわけありませんのに・・・
結城さまが登校してきました。
黒田さんも居るようですが、予想通り驚愕しています。
でもまだまだです。教師達も結城さまに好感を抱いているのですから。
これから様々なサプライズが起こるのです。
そして、彼女である黒田さんは絶対に酷い目にあうはずです。
妬まれて、嫌われて、傷つけられて・・・
私を笑った罰です。自殺するぐらい苦しんでくださいな。ふふっ。
私は黒田さんが虐められて泣き叫ぶ声をこっそりと聞いていました。
なんだかゾクゾクします。
私が力を使えば人1人ぐらい簡単に消せるのです。
虐めていた数人が帰ってしばらく、黒田さんはすすり泣いていました。
そしてふらつきながら玄関へ向かっていきました。
あらあら、床が濡れてしまいましたわ。
困った人ですこと。うふふふふっ。
ま、清掃員が綺麗にするでしょう。
私のせいですけど、私がやったのではないですからね。
案の定、結城さまは黒田さんを待っていました。
ここのところいつも一緒に居ましたから。予想はしていましたわ。
あらあら、びしょ濡れの黒田さんを哀れんで抱きしめています。
さて、そろそろ私の力を教えてあげましょうか・・・
「結城さま。いかがでしたか?私のバレンタインプレゼントは・・・」
「バレンタイン?お前からは何も・・・・・・ま、まさか今日の異変は!!?」
ふ・・・遅すぎますわ。
まあ信じられないような力ですからね。無理も無いでしょう。
「そう・・・私ですわ・・・言ったでしょう?私に不可能は無い・・・私は『リガード』の能力で簡単に好感度を変える事が出来るのです・・・」
私は勝利を確信していました。
きっと言うはずです。「俺が悪かった」と。
「・・・くだらん・・・実に幼稚だ・・・」
またしても期待を裏切る返答でした。
黒田さんは私の力に恐怖して怯えているのに・・・
「よ、幼稚?私が・・・幼稚!?・・・今に後悔しますわよ・・・」
「・・・その言葉・・・お前に10倍にして返してやる・・・」
私たちは互いに睨み合います。
私の力は目の当たりにしたはずですのに。
何故彼はこうも自信に満ちているのでしょうか。
私にはどうしても彼が理解できませんでした。
その日から、ことあるごとに結城さまが黒田さんを庇いました。
私はますます力を使い、結城さまへの好感度を上げ、黒田さんへの好感度を下げました。
その結果、黒田さんはことあるごとにささいな嫌がらせを受けるようになりました。
ふっふっふ。思い知りなさい。黒田さん。いえ、黒田優嘉。
しかし黒田優嘉はなかなか結城さまと別れようとしません。
どうすればいいのでしょうか・・・
そうですわ!私が寝取ってしまえばよろしいのです!
結城さまに気付かれないようにじわじわと、結城さまの私への好感度を上げ、黒田優嘉への好感度を下げる事にしました。
9月、どうやら地道な努力の成果もあり、結城さまは黒田優嘉を避けるようになりました。
もうそろそろよろしいかもしれませんね。試してみましょう。
「今からいつものお店に2名の予約を入れなさい。そうですね。最高級の料理を用意するようにと言っておきなさい」
私は使用人にそう告げ、結城さまを迎えに行きました。
「どうですか?結城さま・・・今から私とお食事でも?」
「・・・ん。そうだな・・・」
結城さまはついてくる黒田優嘉を気にする様子も無く、私の車に乗りました。
黒田優嘉の絶望に満ちた顔が見えました。
なんです?そのお顔は・・・今にも泣き出しそうじゃありませんか。
うふふふふっ。あなたと結城さまの関係はこの瞬間に終わったのです。
まだまだ。復讐は始まったばかりですわよ!
成果を確認した私は、たびたび結城さまに会いに行きました。
そのたびに黒田優嘉の悲しそうな顔が私をそそりました。
私はきっと相手を屈服させたり陥れることが好きなのです。
さらには力を使って学校中が私達を応援するようにしました。
これで黒田優嘉の打つ手はありません。
そして数回目のデートでした。
「結城さま。今日はどこに連れて行ってくださるのですか?」
「そうだな・・・動物園なんかどうだ?」
「動物園・・・ですか?」
「ふ、お前みたいなタイプだったら気に入るぞ。例えば・・・動物達がひれ伏していると思えばな」
「ひれ伏す・・・いい響きです。行きましょう」
私は思いました。結城さまはよく人物観察が出来ている。
ですから、どうすれば良いかがよく分かっているのです。
きっと結城さまに愛された方は、簡単に恋に落ちるはずです・・・
も、もちろん私は違いますわよっ!!
「うふふふ。確かにここから群れを見下ろしているとすがすがしい気分ですわ。ほら、餌をあげますわよ~。おねだりしなさい」
年甲斐にも無く、私は動物園というものを気に入りました。
「ひゃあっ!!な、何と野蛮な!!あなたなど銃殺してやりますわよ!!」
私は吼えてきたライオンに愚痴りました。
そして気付いたのです。結城さまの腕にしがみ付いていた事に。
「あ、す、すみません!!」
結城さまは嫌な顔をするでもなく、黙っていました。
なんだか恥ずかしいですわ・・・
それからたくさんデートをしました。
それは黒田優嘉に絶望を与えるため・・・
私はデートの約束を取り付けるたびにウキウキして待っていました。
何故?・・・
きっと黒田優嘉の悲しむ顔を想像して・・・
それだけ?・・・
あるときは海にも行きました。
秋の寒空の下でしたので水着ではありませんでしたが、手を繋いで浜辺を歩くだけで楽しかったのです。
そういえばいつの間にか自分の脚で歩く事が多くなっていましたね。
結城さまは私の手を握って石の水を切る投げ方を教えてくれました。
やっぱり結城さまは何をすれば喜ぶかを良くご存知でした。
・・・はっ!ち、違います!これは結城さまに私の力を理解させるためなのです!
私は見とれてなどいません!・・・それに・・・
彼に心を開いてもいません・・・
でしたら何故・・・私は・・・こんなに浮かれているのでしょう。
何故こんなに楽しいのでしょう・・・
何故もっと一緒に居たいと思っているのでしょう・・・
何故・・・胸がドキドキと高鳴っているのでしょう・・・
何故・・・私はいろいろと自分の話を暴露しているのでしょう・・・
何故・・・何故でしょう・・・
12月24日・・・
「きゃあああっっ!!」
私は遊園地に行きたいと言いました。
結城さまはやめたほうが言いと言ったのですが、こういうことだったのですね。
ジェットコースターに乗った私は、完全に顔が青ざめてしまいました。
「こ、こんな危険な乗り物・・・わ、私の財力でこんな遊園地など潰してやりたいですわ・・・」
リベンジとばかりに挑んだお化け屋敷で、私は完全に打ちのめされました。
しばらくは結城さまに抱きついて進んでいたのですが、やっぱり足が竦んでしまいました。
そんな私に結城さまは文句1つ言わず、ソフトクリームを差し出しました。
何でしょう。こんな庶民的な食べ物なのに・・・外で食べると美味しいのですね。
そして私たちは観覧車に乗りました。
街や人が小さく見えて爽快でした。これも結城さまの提案でした。
・・・やはり私はダメです。いつのまにか私は結城さまに本気で恋をしていたのです。
何故この人はこんなにも人がいいのでしょう・・・冷たい人物だと聞いていたのに・・・
心を開いた相手にはこれほど優しい・・・
私は観覧車の中で自分からキスをしました。
結城さまは嫌な顔一つせず受け入れてくれました。
「やっぱり・・・」
「ん?」
「こんな素敵な乗り物がある遊園地は・・・潰せませんね」
私が恥らいながら言うと、結城さまがフッと笑顔を見せました。
普段クールな印象があるだけに、そんな一面に不覚にもクラッとやられてしまいました。
私は結城さまの家までついていきました。
今日は・・・運転手もいません。
私が結城さまとお付き合いをしているのは全員が知っています。
勿論力も使って応援するようにしていました。
「・・・ですからね、あのアトラクションはありえないのですわ」
「ハハハハハ・・・」
些細な話をしながら、次第に結城さまの家が近づいてきます。
これから私は・・・・・・
そう考えると次第に胸がドキンドキンと高鳴ってきます。
まさかこんな日が来るなんて思いもしませんでした。
出会った日・・・そんな予感すらしませんでしたのに・・・
「今日は楽しかったですわ」
私は結城さまの目を見ながら笑顔を見せます。
「俺もだよ。ありがとう」
違うのです。私が今、本当に欲しい言葉は・・・
仕方ありません・・・私から言うしかありません・・・
「結城さま?」
私は目を閉じて反応を見ます。
結城さまは傘を投げ捨てて抱きしめてくれました。
しばらく抱かれていると、私の想いが堪えられなくなりました。
「・・・今日は・・・帰りたくありませんの・・・」
「綾乃・・・」
「・・・こんな、こんな場面で言ったらおかしいですね・・・殿方の家の前で言うなんて・・・」
「ホテルに行くか?」
「・・・い、いえ・・・結城さんのお家で・・・」
「本当に俺の家で良いのか?」
「・・・はい・・・結城さまの家で良いのではなく、結城さまの家がいいのです・・・」
「わかったけど。綾乃の家とは比べ物にならないぞ」
私は初めて殿方のお家に入りました。
私のお家ほどではありませんが、庶民共と比べたら高級なお部屋です。
そもそもお一人だけでマンションをお買いになったのですから、やはり凄いのですわ。
「結城さま・・・わ、私・・・初めてなんですが・・・よろしいですか?」
お恥ずかしながら・・・私は未だにセックスというものを経験したことがありません。
両親の紹介でいろいろな男性と会う機会はありますが・・・どうしても相手を格下に見てしまい、恋に発展することはありませんでした。
ですから、自慰ですらあまり知識はありませんでした。
「いいよ。今暖房を入れるから・・・シャワーでも浴びてこい」
「は、はい・・・失礼します・・・」
私は結城さまからタオルとバスタオルを受け取ると、お風呂場に入りました。
シャワーを浴びながら今夜の事を考えてドキドキしていました。
「あ、だ、ダメです・・・まだ・・・ど、どうしましょう・・・」
お腹がきゅうっと熱くなって愛液が伝ってきました。
こんなに「したい」と思ったのは初めてです・・・
結城さまと交わるというのに、自慰をするなんて・・・
だけど、濡れたまま行けば厭らしく思われてしまうかも・・・
シャワーを持つ手が固まってしまいました。シャワーの音が心地よく響いていました。
私は脚を伝った愛液を手で拭い取り、お風呂場から出ました。
バスタオルを胸に巻いて、その上から手を置いて心臓の鼓動を確かめました。
かなり緊張しています。もうバクバクです。
「お、落ち着かないと・・・」
数回大きく深呼吸をして、ゆっくりと結城さまの元に向かいました。
「お、出たか。じゃあ俺も・・・」
すれ違う結城さまの腕を取ります。
「お、お願い・・・そのまま・・・」
私は興奮のあまり変な事を言ってしまいました。
でもそうしなければもう我慢できません。
「い、いや・・・このままじゃ汚いから」
「・・・・・・」
「・・・本当に良いんだな?」
何故さっきから私の意思ばかり確認するのでしょう。
私はとっくに覚悟は出来ていますのに・・・
「あ・・・ふ・・・ぅん・・・」
結城さまが舌を体中に這わせます。
乳首やGスポットに掠めるたびにビクンと身体が震えます。
わざと焦らしているようでした。
小さな快感が次々と襲ってきましたが、大きな快感はありません。
「・・・わざと感じてるふりをしてるだろ」
「!!そ、そんなことは・・・」
手馴れていました。黒田優嘉以外にも数多くの女性を抱いたのでしょうか?
私はその何番目なのでしょう・・・
ただ1つ言えるのは、この力によって今この瞬間は結城さまの一番想う人になっているということです。
結城さまは指をぺろっと舐めると、指を1本私の恥部に入れました。
「ん・・・あぅ・・・」
「さすがに締め付けるな・・・」
結城さまは私の身体を確かめるように、指を色々なふうに擦りました。
「んあっ!!」
私がビクンと跳ね上がったのを見逃しませんでした。
立て続けにそこを攻めると、乳首に甘噛みをしたり、Gスポットを舌でそっと撫ぜたり、一気に攻めてきました。
「んんっ!!うあんっ!!やあっ!」
私はすぐに快感に飲まれて何も考えられなくなりました。
あっという間に何回もイカされてしまいました。
私の頭にあるのは・・・
・・・そのペニスとひとつになりたい・・・
結城さまはベッドの上に座ると、私から入れるように指示しました。
そっとお尻を持ち上げて真上に置きました。
「ん・・・は、入らな・・・」
結城さまは私の腰に手を回し、ゆっくりと下に押し付けました。
「う・・・あ、い、痛いっ!!」
私のお腹にピリピリとした痛みが走りました。
結城さまは一度私を持ち上げると、困ったように頭をかきました。
「あ、あの・・・わ、私・・・我慢します・・・」
この機会を逃したら・・・きっと気まずくなってしまいます。
今度は四つん這いになるように言われました。
私が言われたようになると、私のお尻に手が置かれ、恥部にペニスが当てられました。
ぐ、ぐ、ぐっと押し込まれます。
「く、キツイな・・・」
「ああっ!!うぎぃっ!!ああぁっ!!」
お腹に激痛が走ります。
結城さまがタオルを私の口に入れました。
そして一気に挿し込みました。
「ん~~~~っっ!!!!」
私はそのタオルを思いっきり噛み締めて、喪失の痛みを堪えました。
しばらくして、私はようやくタオルを口から落としました。
それを確認すると、結城さまがゆっくりとペニスを動かします。
「う・・・く・・・」
なんともいえない感触が身体を駆け回ります。
違和感・・・とても気持ち良いとは呼べない・・・
それも最初のうちだけでした。
次第に身体を駆け回るのが快感になったのです。
身体中が快感に満ちていくのが分かります。
「んあっ!はあっ!!あんっ!!!」
その快感が頭に昇ると、私の頭から全ての考えが吹き飛びました。
ただ快感だけが私の全てになったのです。
「ああっ!!!く、くるっ!!!何か!!!来るうぅっ!!!んぐぅっ!!!!」
私は歯を食いしばって絶頂を耐えました。
身体が自然とエビ反りになったので腰が少し痛かったです。
「今度は声が我慢できないぐらいにしてやるよ」
結城さまがそういうと、私の身体がビクンと跳ねました。
これ以上の快感・・・恐怖を期待が上回ります。
結城さまはさっきと同じ様に座りました。
私はさっきと同じ様に恥部をペニスに乗せます。
「ん・・・」
震えながら腰を下ろしていきます。
さっきと違って膣がひくひくと蠢いているのが分かりました。
「んんっ・・・は、入ったぁ」
私の腰が快感を求めて上下します。
「あ、あっ!!と、とまらないっ!!」
一度動き出したらもう加速するだけです。
結城さまの肩に置いた手に力が入りました。
「んああっ!?あっ!!」
爪が食い込んで血が出ていました。
しかし結城さまは首を振って手を重ね、このままでいいと意思を示しました。
いけないと思いつつも、ついつい指に力が入ります。
私は片手を結城さまの肩から外すと、その親指を噛みました。
「んんっ!!ああっ!!お、おかしくにゃるぅっっ!!」
結城さまが私の胸に手を添えました。
そして激しく揉みはじめました。
「ああっ!!ら、らめぇっ!!これいじょうは!!りゃめぇぇっ!!」
私は顎が外れるくらい口を開けてよがりました。
汗が、涙が、唾液が、私から飛び散りました。
結城さまが爪で乳首を引っかきました。
「ひゃうぅっ!!んんんっ!!」
糸の切れた人形のように、頭がぶらぶらと振れました。
もう何を考えていたのかさえ分かりません。
力任せに結城さまの腕をつかんでいた気がします。
「んあああぁぁっっ!!こ、こわれちゃううっっ!!」
私の膣がぎゅううっと強く締め付けました。
「うっ・・・で、出るぞ!!」
中はダメ・・・そう言いたかったのですが、私はそのときは快感しか頭にありませんでした。
意思に反して頭が快感を求めて大きく縦に振れました。
そして、ドクンドクンと結城さまの熱いものがお腹に流れ込んできました。
「ひゃあああぁぁぁっっっ!!!!!!」
このまま死んでしまうのではないかと言うほどのとてつもない快感が全身を貫き、心地よい脱力感とともに意識が途切れました。
私は生まれて初めてセックスと絶頂と失神を経験しました。
ようやく頭がはっきりして、意識が戻ってきました。
でも身体は脱力感で一杯で、動かす事すら出来ません。
「ん・・・」
私はそれでも身体を動かそうと身をよじりました。
結城さまが私が気がついたことに気付き、乱れた髪を手で撫でてくれました。
それだけで私は安心感に包まれ、中出しされた事も気にせずに眠ってしまいました。
翌朝、私はいい匂いがして目が覚めました。
「ん・・・」
まだ身体がひりひりしています。
「あ、結城さま・・・」
結城さまが料理をしていました。
私はその間にシャワーを浴びに行きました。
中に出された事を思い出し、お腹が熱くなりました。
結城さまの食事を頂きます。
「あ、おいしい・・・シェフが作るものよりずっと美味しいです」
それはお世辞ではありません。本当に美味でした。
「もうこんな時間だけどどうする?」
結城さまが時計を見ました。授業まであと1時間ほどあります。
ですが、私は学校の準備など出来ているはずもありません。
(結城さまだけでも学校に行かれては・・・)
私は確かにそう言うつもりでした。ですが・・・
「今日はずっと一緒に居たい・・・」
私は嘘がつけませんでした。
そして結城さまは頷きました。
学校をズル休みするなんて初めてのことでした。
きっと黒田優嘉も嫉妬に狂っていることでしょうね。
結城さまとずっと一緒に居たのですが、私は昨日の激しい行為が頭から離れませんでした。
無意識のうちに結城さまの股間に目がいってしまいました。
「初めての奴には激しすぎたか?」
結城さまが見透かしたように笑いました。
私はただ顔を真っ赤にしてこくんと頷くだけでした。
結城さまがぎゅっと私を抱きしめてくれました。
それだけで私の全身から力が抜けて、受け入れ態勢が整ってしまいます。
下腹部がじゅんと熱くなるのを感じながら、はふぅっと熱い吐息を漏らしてしまいました。
「まだ昼前だぞ?」
結城さまが困ったように苦笑いをしました。
私の身体だってギシギシと悲鳴を上げています。
しかし、そんな限界の身体を心が無視しているのです。
「わ、私・・・もうこれ無しには居られません・・・」
「ダメだ。麻薬中毒と同じ事になるぞ」
結城さまが真剣な顔をして私に言いました。
中毒・・・確かにそんな気がしました。頭の中があの快感を手に入れることで一杯になるのです。脳内麻薬・・・そんな言葉を聞いたことがあります。
「ほら、少し眠った方がいいぞ」
また結城さまが私を抱きしめながら頭を撫でてくれます。
私は母親に抱かれる赤ん坊のように安心して眠りに付きました。
そんな中、事件は起こったのです。
1月のある日の事でした。
「結城さま・・・私を・・・お嫁にしていただけますか?」
私は勇気を出して告白しました。
数多の男性の誘いを高嶺の花のごとく断った私が・・・告白しました。
「え?綾乃を?バカな・・・俺が婿に行くの間違いだろ?」
どうやら結城さまにとって結婚する事は当たり前のようです。
「いいえ。お嫁です・・・私、夢だったんです・・・結城さまにはその・・・ご両親はいらっしゃいませんけど・・・1から2人で・・・」
「1からねえ・・・分かった。卒業したら結婚するよ」
私の胸が喜びで一杯になりました。
ついに私たちは婚約したのです。
-ドンッ-
喜び勇んでいた私は、その光景を疑いました。
「ゆ、結城さまっ!?」
結城さまが落ちていくのがスローモーションのように見えました。
-ドガッ-
嫌な音とともに結城さまが床に落ちました。
変な落ち方をしたのです。頭から・・・
「結城くん!!」
周りが騒然としています。
何せ人気ナンバーワンの結城さまでしたから。
床には血がドクドクと流れ出ていて、周りの女子が悲鳴を上げました。
私はあまりに信じがたい出来事に、ただ呆然としていました。
それでも数日後、結城さまは奇跡的に意識を取り戻しました。
頭には包帯が巻かれていました。
「あ、綾乃?」
目を開けた結城さまは、真っ先に私の名前を口に出しました。
「ゆ、結城さま!!よかった・・・ほんとによかった・・・」
私は結城さまの手を取って握り締めていました。
本当に無事でよかった・・・自然と涙が溢れました。
「結城さま・・・お疲れでしょうからしばらく休んでてください。私夜までここに居ますから・・・」
「あ、ありがとう・・・」
私は面会時間ギリギリまで結城さまの側に居ました。
結城さまが退院し、再び幸せな生活が戻ってきた4月の事です。
「りゅ、りゅ~せ~君っ!!」
あの黒田優嘉が結城さまの家の前で待ち伏せをしていました。
ついにストーカー行為に出たのでしょうか?
「ゆ、優嘉?・・・どうしてここが?」
「あ、あなた・・・あなたは負けたのよ!!帰りなさい!!」
私はイライラして怒鳴りました。
ところが黒田優嘉は私を真っ直ぐに見据えていました。
(な、何だというの?何で私は動揺しているの?)
きっと不安だったのです。再び結城さまが黒田優嘉に向くのではないかと。
絶対にありえないと思っていたことです。ですが、その目はそう思わせる力がありました。
「あ、アタシは・・・りゅ~せ~君を信じる!!こんな女の不思議な力なんか簡単に打ち勝って、アタシの彼氏に戻るって信じてるっ!!」
黒田優嘉が顔を真っ赤にして叫びました。
「な、何をバカな事を・・・私たちは婚約まで・・・」
「りゅ~せ~君・・・好・・・き・・・・・・」
私の話を遮り、黒田優嘉は倒れました。
結城さまが黒田優嘉をベッドに寝かせました。
私たちが幾度と無く抱き合ったベッドです。
・・・きっとその前は黒田優嘉と数多く・・・
「ゆ、結城さま・・・」
私は思わず心配になって声をかけました。
「か、帰ってくれ!!今日は・・・頼む・・・」
不安が的中しました。黒田優嘉が結城さまを振り向かせてしまった・・・
「く!・・・黒田・・・優嘉あぁっ!!」
私は黒田優嘉に強い屈辱を味わい、逃げるように帰りました。
そして翌日、結城さまは学校に来ませんでした・・・
きっと・・・きっと放っておけないだけです・・・
黒田優嘉などに私の力が負けるはずが・・・
ならば・・・何故・・・これほど不安なのでしょう・・・
その翌日、私は登校するなり目を疑いました。
皆への力の影響が切れているのです。
「ど、どうしてですの!?」
私は激しく動揺しました。
「能力を持っているのはお前だけだとは思わないことだ・・・」
結城さまが私の後ろからやってきました。
お前だけ?・・・ということは・・・結城さまも特別な力を?
「ゆ、結城さま・・・」
結城さまは私を愛してくれた優しい結城さまではありませんでした。
「お前の能力はトリックが分かればたいしたことは無い・・・時間をかけて好感度を操作する・・・それは一気に大人数を操作できるし融通も利くが、時間がかかりすぎ、俺のように能力が切れてしまうときもある・・・」
「能力が切れた?そ、そんなこと今まで・・・」
しかし、今の結城さまは私に敵意しか見せていません。信じるには十分でした。
「フハハハハ!昼休みに相手をしてやる・・・」
意味深な言葉を残し、結城さまは去っていきました。
まさか・・・本当に力が切れてしまうなど・・・
そう言えば・・・これほど長い期間の支配です。
後悔しました・・・命を削ってでも、結城さまにだけでも力を使い続けるべきでした。
広範囲な分、効果が薄いなんて・・・
昼休み、いつものように食事に行こうと玄関に向かった私は、身体に異変を感じました。
身体が痺れるようで、次第に力が入らなくなって座り込んでしまいました。
いったい何が・・・そのときでした。
「おやおや・・・どうしましたかな?お嬢様」
結城さまが笑いながらやってきました。
(あ、あなたがやったんですか?)
私はそう口にするつもりでしたが、声を出す事すら出来ませんでした。
口だけが虚しく動きました。
「ふむ。ほうほう・・・屋上に連れて行って欲しい・・・わかりました」
結城さまは私を抱え上げて屋上に向いました。
屋上に着くと、結城さまは私を無造作に降ろしました。
不敵に笑って顔を近づけてきました。私の知っている顔とは違いました。
今から何をされるのでしょう・・・それが悪いことであるのは確実でした。
「お嬢さん・・・分かってるでしょうね?自分が何をしたか・・・俺は自分がやられる分についてはたいていの事は我慢してやる・・・だがな!俺は俺の女を傷つける奴は許さない!!」
黒田優嘉のためにここまで怒るなんて・・・私は屈辱を感じました。
ワタシハ・・・クロダユウカニ・・・マケタ・・・
「クックック・・・こんな情けない顔もするんだな?」
結城さまが指で私の唇を触ります。
私の唇が形を変え、唾液が糸を引きました。
-かぷっ-
私は力いっぱいその指を噛んだのです。
それは精一杯の抵抗でした。
結城さまは歯型の付いた指をじっと見つめ、私に向かって怪しく笑いました。
私はこれから酷い目にあう。
それを実感したので、背筋がぞくっと震えました。
「元気が良いな・・・寝込んでるあいつにも分けてやってくれよ」
結城さまが私の顎をぐっと掴みました。
「じゃあ・・・始めますか・・・辱めを」
私は恐怖に首をぶんぶんと振りました。
結城さまは私を殺気のこもった視線で見ました。
結城さまが私の服を剥ぎ取ります。
私は力の入らない身を必死でよじって防ごうとしました。
「ぃ・・・ゃ・・・」
何とかかすれた声が出ました。
しかし、それは結城さまの怒りを買ったようで、お腹に拳を打ちつけられました。
私はその衝撃でごふっと唾液を吐き出しました。
全裸にされた私は、脚を強制的に広げられました。
今の結城さまには絶対に強姦されたくありません。
そう思った私は必死でのがれようとしました。
「なんだよ・・・抱いてやったじゃないか・・・この汚いま○こをな!!」
違います!あの結城さまは私を愛してました!
こんな、こんな状況はおかしいのです!
私はカメラで恥部を撮られました。
そ、そんな・・・そんなことをする人だったなんて・・・
今までの結城さまは幻想だったのですか・・・
それとも・・・本当の結城さまは・・・どちらですか・・・
あんなに激しく抱いてくれた・・・愛してくれた結城さま・・・
「ふん!見られて感じるとはな!!ド変態め!!」
そ、それは今の妄想が原因です!
結城さまが靴で恥部をぐりぐりと踏みつけてきました。
う、そ、そこを刺激しないで・・・
「乳首が勃ってるぞ!!」
私の耳にフラッシュの炊かれる音がします。
今私は何をされているのでしょうか・・・
あまりの現状に混乱して何も考えられませんでした。
結城さまを失って数日後のことでした。
私の人生が一転するきっかけが訪れました。
それは最大の屈辱の日です・・・
-ドンッ-
私に誰かがぶつかってきました。
お互いの荷物が床に散らばりました。
こいつは・・・あの憎い黒田優嘉です。
「ちょっと!!どこを見て歩いてるんです!!」
「あ、ご、ごめんなさい・・・」
私に怯えているようでした。
少し優越感を感じた私は、すぐに恐怖しました。
「全く・・・えっ!!?」
私が裸でよがっている写真がばら撒かれていたのです。
「い、いやあぁっ!!」
慌ててその写真をかき集め、寝そべって覆い隠しました。
気がつけば黒田優嘉が立ち上がって私を見下ろしています。
さっきのは芝居だったのですね・・・私を馬鹿にして!
「あの~すみません・・・その写真アタシのなんですけど~?」
顔を近づけて憎たらしい口調で言われたので、私も腹が立ちました。
「う・・・ち、違います!!この写真は私のです!」
すると、黒田優嘉が笑い転げました。
「プハハハハ!!おっかし~!!この変態は私です~だって!!ハハハハハ!!」
しまった。私ははめられたのです。そこで再び敗北感を味わいました。
「その写真・・・まだまだストックあるから・・・欲しかったら放課後に公園に来てね・・・アタシもりゅ~せ~君も待ってるから・・・クスクスクス・・・それが嫌なら顔出しOKのAV女優にでもなることね!!アハハハハ!!」
私はどうすることも出来ませんでした。
写真を取られた私に選択肢はありませんでした・・・
私はお迎えの運転手に悟られないように、上手く理由をつけて追い返しました。
そして、意を決して公園に来ました。
「き、来ました・・・」
私は屈辱を感じながらも、2人の前に立っていました。
「少しでも逆らったら・・・分かってるな?」
「は、はい・・・」
なんだか結城さまと愛し合っていたことが遠い昔のように感じました。
「じゃあ・・・ここでオナニーしてくれない?」
黒田優嘉は私に容赦なく言いました。
公園で自慰なんて・・・絶対に出来るわけがありません。
周囲の人に見られてしまう・・・
それを考えるととてもはいとは言えませんでした。
「えっ!!?そ、そんな・・・写真より酷い・・・」
そうです。あの写真のせいでもっともっと酷い目にあう・・・
ここできっぱりと抵抗するべきなのです。
ずるずると引き込まれる前に・・・
「だったら今から写真をばら撒こう・・・」
いざその言葉を聞くと、私の脳裏に私を軽蔑する皆さんの顔が浮かんできました。
きっと私は耐えられない・・・
そう考えると決心が揺らぎ、混乱してしまいました。
どうすればいいのかが分かりません・・・
「ま、待って・・・ど、どうすればいいのよおおぉっ!!うえええぇぇぇん!!!」
私はついに泣き出してしまったのです。
「あ~あ~。泣けば済むと思ってんのかね~。りゅ~せ~君。早く撒いちゃおうよ~」
黒田優嘉が結城さまを引っ張って遠ざかろうとします。
私は、きっと耐えられないでしょう。
彼らは本気で写真をばら撒く。そう思いました。
そして・・・私は唇をわなわなと震わせながら・・・手を服の中に突っ込みました。
「ま、待っで・・・ぐださい・・・んぐっ・・・ひぐっ・・・」
私はただ手を入れてそれらしい仕種をしていました。
きっと満足すれば解放してくれると淡い期待を抱いたのです。
「・・・どうやらようやく立場が分かったらしい・・・」
「イクまでやってよね!」
2人が私を見ながら笑いました。
「ひっく・・・・ひっく・・・・んぐっ!!」
悔しくて悔しくて・・・涙が堪えきれませんでした。
相手に支配される・・・それを意識した時、背筋を変な感覚が襲いました。
何でしょう。恥ずかしいのに・・・身体が快感を感じました。
「お、乳首が勃ってきたぞ」
結城さまが私の胸元をめくって覗きました。
(やだ・・・見ないでぇ・・・)
私の身体をビクンと快感が走りました。
「へぇ~。超マゾなんだね~。お嬢様は~」
黒田優嘉が私を侮辱します。
格下の相手に支配されている・・・そう考えると身体が変に熱くなってきたのです。
あの時のような心地よい快感ではありません。
それなのに・・・身体が快感を求めて熱を帯びます。
何で?私は理由も分からず、ただただ絶頂を迎えるまで自慰を続けました。
それはすぐにやってきました。
得体の知れない快感が身体を駆け回り、私はそれに身を委ねました。
遠くでフラッシュの音が聞こえていました。
翌日の早朝、私は2人に呼び出されました。
こっそりと家を抜け出し、学校にやってきました。
私は指定されたとおり、自分の教室で待ちました。
「お早いお着きだこと」
すぐに2人がやってきました。
今度は何をされるのでしょうか。そう考えると身体が恐怖で震えます。
結城さまが手にペットボトルを持っているのが目に入りました。
「こ・・・これは?」
私は恐る恐る尋ねました。
「ただの水」
「これを全部飲むのよ」
見ると、黒田優嘉は机に座って脚をぶらぶらとさせていました。
「ま、まさか・・・」
私の脳裏に嫌な予感が浮かびました。
「早く飲めよ。時間が無いんだ」
「う・・・うう・・・」
これを飲まなければ写真がばら撒かれる・・・
ですが、このままでは・・・
私は蟻地獄に飲まれてしまったように、もうそこから抜け出る事が出来ませんでした。
言われるままに水を流し込みました。
半分ほど飲んだところで私のお腹がきつくなりました。
「うぷっ・・・も、もう無理です・・・」
私は正直にそう告げたのです。
「お前、なめるなよ?俺は甘くは無いぞ・・・飲!!め!!」
ですが、結城さまはそれを許しませんでした。
例の写真で私の頬を叩きました。
私はもう諦めて、ちびちびと強引にそれを流し込みました。
「こ、これで・・・よろしい・・・ですか?」
何とか喋りながら、空のペットボトルを見せました。
「いいだろう・・・だが絶対にトイレには行くな・・・わかったな?」
「そ・・・そんな・・・」
予想したとおりの展開でした。
まさか、私が授業中に漏らすのを見たいというのでしょうか。
といっても違うクラスです。普通は見れません。
私はそんなことを考えながら、自分の席に座りました。
椅子に腰掛けると、お腹が圧迫されて吐きそうになりました。
吐いた時の事を考えると、絶対に吐けませんでした。
心臓がバクバクと鳴っているのが分かりました。
1時間目が始まると、すぐに異変を感じました。
激しい尿意が襲ってきます。
授業が終わるまでなんて絶対に無理だと直感しました。
私は脚をもじもじとさせて限界まで我慢しました。
生理現象で乳首が硬く尖り、胸が張ってきました。
も、漏らすのも・・・写真を見せるのも嫌です・・・
そう思った私は、どうすればいいのかを考えました。
このままでは確実に漏らしてしまう事は明白でした。
ならば、トイレに行ってしまって、これからの僅かな希望に賭けようと思いました。
「す、すみません・・・体調が優れないので・・・保健室に・・・」
私は震える身体で廊下に出ました。
心臓がさらにバクバクと鳴り響いていました。
たぷたぷいうお腹を刺激しないように、ゆっくりとゆっくりとトイレに向かいました。
次第にトイレが近づき、視界に入ってきました。
よかった・・・これでようやく・・・
「すみませ~ん!保健室行ってきてもいいですか~?」
側の教室から黒田優嘉の声が聞こえました。
「では俺が連れて行きます」
続いて結城さまの声が聞こえました。
しまった・・・気付かれてる・・・
私の心臓がはっきりと乱れました。
不整脈に胸が締め付けられました。
は、早くトイレに・・・
そう思いましたが、脚が恐怖のあまり動きませんでした。
ただガクガクと震えるだけで、まるで自分の脚では無いようでした。
「おい、まさかトイレに行くつもりだったのか?」
結城さまが私の肩に手を置きました。
私のカッターシャツは汗でびっしょりとして身体にまとわりついていました。
私は結城さまのほうに恐る恐る振り返ると、激しく首を横に振りました。
少しでも抵抗しないと・・・そう思ったのです。どうせ行っていないのですから。
「・・・いいだろう。トイレに連れて行ってやる」
結城さまが私を持ち上げました。
絶対にまともな結果は望めませんでした。
ですが、私は我慢する事で精一杯でした。
「ちょ・・・そっちは・・・」
結城さまが屋上に向かったので、私は声を捻り出しました。
もう頭が真っ白になって失神しそうでした。
結城さまはフェンスに引っ付くように立つと、私の脚を持ち上げました。
パンツも汗でビショビショになっていました。
足の付け根がピクピクと限界を示していました。
「ほら、思いっきり飛ばして良いんだよ」
黒田優嘉がハサミでパンツを切ってしまいました。
私の恥部が丸見えになります。
「お、愛液がじわりと出てるぜ」
「うっそ~。パンツも濡れてるし~。感じてたの~?」
2人が私を観察します。
そ、そんなはずはありません・・・
ですが、私の身体が正直にビクンと震えました。
「はーっ!はーっ!うーっ!うう~っ!!」
私の口から苦悶の声が漏れました。
「ほら、ここからオシッコしたら皆の注目の的だ・・・友達中に知れ渡って・・・先生の間でも問題になって、親に知られるかも・・・もう学校にもこれないかも・・・」
心臓が飛び出しそうなほどバクバクと激しく動きます。
もう私の頭はパンク寸前でした。
そして黒田優嘉が私のお腹を押したのです。
「はあっはあっはあっああああっ!!!」
私は歯を食いしばって思いっきり尿を出しました。
「ああああっ!!み、見られてるっ!!いやあああっ!!止まらないぃっっ!!!」
プシャアァッと放物線を描いてグラウンドに落ちていきました。
グラウンドがざわついているのが分かりました。
私はその放尿感でイッてしまいました。
(ああ・・・もう私は終わった・・・もう普通の生活は出来ない・・・)
私は激しいオルガスムスとともに気を失いました。
そして気がついてからも、狂ったように1人で自慰に没頭していました。
さらに翌日、私はさらに早い時間に呼び出されました。
「ふ・・・どうやらようやく立場を理解したようだな?」
お2人がニヤニヤと笑いながら入ってきました。
どうせ私が来るのも見ていたはずなのです。
わざと待たせて恐怖感を煽っているのです。
お2人の顔を見ただけで反射的に脚が震えるようになってしまいました。
「今日は・・・これといこうか?」
結城さまの手にペットボトルが握られています。
私は抵抗せずにそれを受け取ろうとしました。
「おっと!」
結城さまはペットボトルを遠ざけました。
「え?」
「・・・そんな酷い事するわけ無いだろ?」
まさか・・・結城さまが私を許すはずがありません。
今度は何をされるのでしょうか・・・
「そこに伏せろ」
結城さまは床を指差しました。
「っ!!?」
「早くしろ!」
仕方なく私は言われたとおりにしました。
結城さまは私のお尻をくいっと持ち上げました。
「へっへ~~。これってただの水じゃないんだよ~。強力な浣腸液・・・うふっ♪」
私は絶望しました。
とうとう最悪の展開がやってきたのです。
「ま、待って!!それだけは・・・許して・・・」
それだけは絶対に嫌でした。
学校で・・・排便・・・
結城さまはスカトロにも興味があるのでしょうか?
それとも私を追い詰めたいだけ?
「・・・ダメ!!はいっ執行~!」
黒田優嘉は私の抵抗を楽しむように、パンツを足元まで下ろしました。
「うあっ!ああっ!!やめてぇっ!!」
お尻にペットボトルの注ぎ口が入りました。
お腹に液体が流れてきました。
「ああっ!!つ、冷たいっ!!やあっ!!」
私はその冷たさに抵抗しました。
「うるせえっ!!」
-バチイィン!-
結城さまが私のお尻を叩きました。
ビリビリとした痛みとは別に、あの嫌な快感が身体を走りました。
お腹がじゅんとしたのが分かりました。
「はーい。少ししか入らなかったね~」
ペットボトルが外されました。
「・・・まあいいや。じゃあ体育館に行こうか。こんなところで漏らしたくないだろ?」
「うっ・・・ひ、酷い・・・」
私はあまりの酷さに涙を流していました。
結城さまの後を歩きましたが、次第にお腹がぎゅるぎゅると音を立て始めました。
こんなところで漏らすわけにはいかない・・・汗がどっと噴き出してきます。
そして体育館についた頃、私は耐えられずに蹲ってしまったのです。
私の目の前にバケツが置かれました。
「ほら、お前にはこれで十分だろ?」
「そ、そんな・・・」
まさか、バケツに出せと言われるとは思いませんでした。
そして結城さまが私を持ち上げてバケツの上で脚を広げたのです。
黒田優嘉に排泄の瞬間を見られると思うととてつもなく惨めに思いました。
その感情と同時に、不思議な快感もわきあがりました。
結城さまが私のお腹に手を置かれて・・・
「や、やめて!!一生のお願い!!」
これをされたらもう人間としても終わりだと思いました。
しかし、私のお腹がぐっと押されました。
「ううっ!あ、ああっ!!ひぐぅっ!!!」
その瞬間、どれだけ我慢しようとしても強制的に排泄が始まったのです。
(だ、ダメ・・・もう無理・・・)
「ああああっっっ!!み、みないでぇぇぇっっ!!」
私の耳に浣腸液が混じった嫌な排泄の音が聞こえてきました。
私はその事実に呆然としていました。
「うっわあ~。くっさ~いっ!!」
黒田優嘉にその一言を言われ、私は黒田優嘉には勝てないと思いました。
「さて・・・バケツはこの隅の所において置こう。きっと大騒ぎになるぞ」
排泄物が入ったバケツが体育館の隅に置かれました。
このままでは誰かが見つけて噂になってしまいます。
私は歯をガチガチと震わせて見ているだけでした。
「うっ・・・ひ、ひどいっっ!!ううううっっ・・・」
私は人間としてのプライドすら与えられず、大粒の涙をこぼしたのです。
「そうかそうか。もう一回やり直すか」
結城さまはチューブのようなものを取り出しました。
「これはなあ・・・ここにポンプがついていて強制的に液体を注ぎ込めるんだ」
そしてペットボトルの液体をチューブに注ぎ込んだのです。
「い、いやあぁっ・・・」
またあの屈辱が繰り返される・・・しかもより強力な・・・
私はもう逆らう気力すらありませんでした。
私のお腹が妊婦のように膨れていくのが分かります。
「ううっ・・・お、お腹が・・・裂けます・・・」
「ふ、勝手に裂けてろ」
私の愛した結城さま・・・出来る事なら・・・屈辱にも耐えますから帰ってきて・・・
「ん!ん!・・・りゅ~せ~君、もう限界みたいよ」
「そうかそうか。じゃあここにおいて置こう」
結城さまは私を置いて帰ろうとしました。
「んぐううっっっ!!・・・ま、まってえええぇぇっっ!!!せ、せめてバケツだけでもぉっっ!!」
これほどまでパンパンにお腹に入っていたら、絶対に我慢できません。
私は結城さまに叫びました。
「ふ・・・お望み通り叶えてやろう」
結城さまは私を跨いで、顎を持ち上げました。
「はあっはあっ、ま、まさか・・・い、今はダメ、やめて・・・」
まさか私の望みを叶えるとは・・・
愛される事だと言いたいのですか?
しかもこの場面で・・・
「んっ!?」
私は鼻で荒い呼吸をして我慢しました。
結城さまが舌を入れると、私は反射的に力が抜けてしまいました。
「んんんんんんっっ!!!!」
そして凄まじい勢いで排泄物が飛び散りました。
なんとも言えない快感でした。
簡単にオルガスムスに達すると、長いエクスタシーに浸っていました。
頭があの時のようにぼんやりとして、全てがどうでもよく思えました。
目を覚ましたとき、私は体育館の外に寝かされていました。
体育館から異臭が漂っていました。
それは・・・もちろん私のお腹に入っていたものです・・・
何事かと多くの野次馬が集まっていました。
今まで格下だと思っていた皆さんが私をあざ笑っているような気がしました。
あ、あれ?・・・い、今・・・変な感覚が・・・
そして、性的に虐められる事に快感を覚えたのです。
私はもう普通の生活は出来ませんでした。
その日から、今日はどんな酷い事をされるのだろうとゾクゾクしている私が居ました。
その思いを隠して虐められ続けるのです。
そして卒業も間近になった頃、あるスカウトが私に来ました。
マゾの私にAV女優として働いて欲しいと言われました。
日本中の男性が私のはしたない姿を蔑み、興奮する・・・
私は喜んで承諾しました。
家族を「リガード」で操作し、スタッフさんも親切になるように支配しました。
それでも、次第に虚しさを感じるようになりました。
私が真に欲しいのは結城さまなのです。
そして私の結城さまを奪い取った黒田優嘉、奴への復讐を忘れた事はありません。
結城さまの進学した大学を調べ、会いに行ってみることにしました。
偶然私は結城さまを見つけました。
どうやら今からお食事に向かうようです。
横に居る女性は誰でしょう。
私が言うのは癪ですが、かなり美しい女性でした。
今の彼女なのでしょうか。黒田優嘉と比べるとマシですが・・・
とりあえず追跡してみました。
しばらくして、お店に黒田優嘉が入っていきました。
またあの女・・・アイツだけは許せない・・・
奴のせいで結城さまは・・・・・・私の結城さまは・・・
(「リガード」発動!対象はあの2人を除く店内の女性!結城龍正への好感度を上げます!!)
私は再び力を使いました。
果たして私の事を覚えてくれているでしょうか・・・
しばらくして、慌てて結城さまが店を出てきました。
久しぶりに見た結城さま・・・
彼の顔を見ただけで胸がドキドキと高鳴ります。
「うふふふふ・・・お久しぶりですわぁ。結城さまぁ・・・」
私はAVで培った表情で、とびっきり色っぽく話しかけました。
今の私には技術があります。ただして貰うだけではありません。
私が最高の快感を差し上げます。
「だ、誰ですか?この・・・見てるだけで目がちかちかする女性は・・・」
あの美女が言いました。私からすれば貴女が誰?なのですが。
「顔出しOKのAV女優・・・」
「AV?・・・そんな人がどうして・・・」
「コイツには不思議な力があって、人の好感度を操るのよ・・・それでりゅ~せ~も自分のものにしようとしたんだから!!」
黒田優嘉です。しかし・・・あれだけ私をいたぶりながら私を睨みつけるとは・・・
ちょっと理不尽すぎるのではないですか!?
ますます怒りがこみ上げてきました。
「まあ結局はコイツをお仕置きしたんだがな・・・なんかマゾが芽生えちゃったみたいで」
お仕置き・・・その言葉だけでゾクゾクしてきます。
いけません・・・目的から逸れてしまうところでした。
「何か1人よけいなものが増えてますわねぇ。でもそんな事はどうでもいいですわぁ。鳳綾乃・・・今はお嬢様でもなんでもなく、AVで稼いでおりますの」
「で?これは何の挑戦かな?」
「私・・・力が上がりましたの。範囲を小さくすればそれに比例して短時間で操れるようになりましたわぁ」
あの時は私を愛してくれた結城さま・・・
待っていて下さい。すぐに再会しますわ。
「今日は本当にただのお礼ですわ」
今日は・・・準備が色々とありますから・・・
一週間後、私はついに計画を実行に移しました。
学生以外でも構内に入れる方法は一杯ありますわ。
私は手に忍ばせた睡眠薬の染み込んだハンカチを、後ろから結城さまの口に押し当てました。
思わず顔がにやけてしまいました。
私の腕の中で結城さまが完全に無防備になっています。
私はすぐに結城さまを目的地に運びました。
私は運転手を追い返し、結城さまを地下の部屋に入れました。
すやすやと、とてもリラックスした寝顔を見せています。
まだ起きるはずはありません。
少し・・・少しだけ・・・
待ち望んだその唇だけ・・・
私の胸が激しく高鳴ります。
私は結城さまの唇を貪りました。
ずっとずっと・・・長く長く・・・
「はっ!い、いけない!つい夢中に!・・・」
見ると結城さまのお洋服に私の涎が染み込んでいました。
ま、まあいいでしょう。どうせ脱ぐんですから。
私は部屋を出て、鍵をかけました。
しばらくして結城さまが目を覚ましました。
「・・・お目覚めですか?結城さま・・・」
私はモニターを見ながらマイクを使って話しかけます。
「・・・結城さまの全てを見せてください・・・」
私は部屋の温度を上げました。
これで暑くなって脱ぐはずです。
「く・・・こんな強引な手を使わなくても・・・服ぐらい脱いでやるっつううの!!」
じきに服を脱いで全裸になってくれました。
潔い方です。私はじっとその身体を拝見しました。
「・・・ああ。ぞくぞくします・・・さっそく抱いて欲しいのですが・・・ちょっと改良させてくださいませ・・・」
私は催眠導入スプレーを噴射しました。
これで強制的にプロ並みの深い催眠に落ちてくれます。
結城さまの全身から力が抜けたようです。
バランスを崩してドサッと倒れこみました。
私はスプレーの換気が終わるのを待って部屋に向かいました。
結城さまがとても虚ろな表情をしていたのでドキッとしてしまいました。
今なら何を言っても受け入れてくれそうです。
あの愛しい結城さまを取り戻す時が来たのです。
「結城さま・・・聞こえますか?・・・聞こえてたら返事をしてください」
「・・・きこえる・・・」
抑揚の無い返事が返ってきたので、思わずガッツポーズをしました。
スタッフさんと仲良くしていたおかげでこんなグッズが入手できましたわ。
感謝しますわよ。下衆共。
「結城さま・・・私、綾乃です・・・覚えてらっしゃいますね?」
「・・・おぼえてる・・・なまいきなおんな・・・」
余計な事まで言うようですね・・・
「くっ・・・今あなたが頼れるのは綾乃だけなのです・・・」
「・・・あやのだけ・・・」
よしよし。徐々に刷り込めばいいのですね。
「あなたは綾乃をとてもよく愛しております・・・」
「・・・ありえない・・・」
「くっ・・・あ、あなたは・・・綾乃を少し良い女だと思ってます」
「・・・むり・・・」
「くっ・・・で、では・・・あなたは綾乃を良くも悪くも思っておりません」
「・・・あくじょ・・・」
淡々と言われると余計に腹が立ちます。
「くううっ!!・・・い、いい加減になさい!!」
思わず手を上げそうになりました。
いけません。こんな無表情な結城さまを見ると意地悪したくなります。
ふふふふっ。私ってSっ気もあるんでしょうか。
「・・・正直へこみました・・・で、では・・・あなたは綾乃の身体を美しいとおもっております!!」
「・・・いいえ・・・」
ええ、もう我慢できませんとも!
こうなったら刷り込んで刷り込んでやります!
「・・・ええい!!もう壊してやります!!あ、あなたは綾乃を愛するのです!!」
「・・・むり・・・」
「いいえ!!絶対に愛するのです!!」
「・・・ぜったいむり・・・」
「くうっ!!・・・ち、畜生・・・ですわ・・・」
思わず汚い言葉が出てしまいました。
気を取り直して、根気良く「愛している」と刷り込んでみます・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
「はあっ!はあっ!し、しぶといですわね・・・」
全く揺らぐ素振りすら見せません。
この薬、不良品じゃありませんのっ!!?
まったく!!文字通り役に立たない下衆共ですこと!
・・・もしかすると別方向から攻めればいいのかもしれません。
例えば・・・
「で、では・・・私の裸体を思い浮かべてください・・・」
「・・・はい・・・」
「もっとじっくり・・・性器までしっかりと・・・」
「・・・はい・・・」
一度「綾乃」ではなく「女体」で興奮させるとか・・・
「あなたは男・・・私は女・・・あなたは本能的に犯したい気持ちが湧き上がります・・・」
「・・・はい・・・」
心なしか結城さまの眉が動いたような・・・
もしかして効いているのかもしれません。
「そう、そうですわ・・・いいですのよ。人間の本能なのですから・・・ほら、あなたのおち○ち○も起き上がってきましたわ・・・当然ですわね・・・犯したいから興奮する・・・ほら、もっと犯したい」
私が少し強い口調で言うと、結城さまのペニスがむくむくと起き上がってきました。
結城さまの顔が赤くなります。
そしてはぁ・・・と熱い吐息を漏らしました。
うふっ。なんだか可愛いですわ。抱きしめてあげたい・・・
「ほら、綾乃の裸体が息づいている・・・恥じらいの顔・・・喘いだ顔・・・すっごくそそりますわね・・・体が熱くなってきます」
言いながら私自身もドキドキしてきました。
太ももを擦りながら続けます。
「・・・やめて、くれ・・・」
結城さまがはあはあと息を荒くしました。
もう少しです。
「止めるだなんて・・・私はサドじゃありません・・・マゾなのです・・・あなたはサドですから相性抜群ですわ!!」
「・・・まぞ・・・さど・・・あいしょう・・・」
「うふふふふ。その虚ろな瞳がたまりません・・・私があなたにキスをすると、あなたの性欲は我慢できなくなります・・・」
私がキスをすると、結城さまはその虚ろな目を大きく見開きました。
「・・・お、おかしたい・・・」
既にペニスはビンビンになっています。
これで結城さまは私の「身体」に興奮しました。
「あらあら・・・もうお顔が真っ赤ですわぁ・・・とっても時間がかかりましたけど・・・欲には勝てませんのね・・・」
「・・・だかせて・・・」
「ところで・・・何故あなたは発情しているのでしょうか・・・」
さあ、ここから理不尽な誘導が始まりますわよ。
「・・・あやのを、おかすため・・・」
「あら。だったら通行人の女性は全て犯すんですか?全て発情するのですか?」
「・・・ち、ちがう・・・」
私が言った暗示ですのに、私が疑問を投げています。
「そう。違いますわね・・・だから綾乃は特別なのです・・・」
「・・・とく・・・べつ・・・」
「そう。愛しているから抱きたいと思うのです・・・嫌いなら抱きたいとは思いません」
ふふふっ。そういう暗示でしたのにねぇ・・・
しかし、まだ抵抗しています。
「誰でも抱きたいと思う変態さん?・・・違いますわね・・・だったら・・・やっぱり綾乃を愛してるんですわぁ」
「・・・あやのを・・・あいしてる・・・」
「そう・・・綾乃を愛してる・・・」
「・・・あやのをあいしてる・・・」
「愛してます・・・綾乃を・・・そうですわね?」
「・・・あいしてます・・・」
はい出来上がり。
ですがこれで終わりではありません。
まだやる事があります。
「では・・・優嘉を思い浮かべてください・・・」
「・・・はい・・・」
「どうですか?抱きたいと思いますか?」
「・・・すこし・・・」
まあ当然でしょうね・・・
「そうですか・・・では綾乃を抱きたい気持ちは消えましたか?」
「・・・きえてない・・・」
「では・・・綾乃を思い浮かべてください・・・優嘉を抱きたいと思ったわずかな気持ちは消えましたね?」
「・・・きえた・・・」
これも簡単な誘導です。
私を抱きたいと思っているので黒田優嘉と天秤にかけたら私が勝つのです。
そして黒田優嘉を嘘にします。
「そう・・・あなたの愛するのは綾乃・・・ほかは幻想だった・・・」
「・・・あやの・・・ほかはげんそう・・・」
「うふふふふ・・・ついに私は結城さまをモノにしたのです・・・能力ではなく薬を使って完璧に・・・」
「・・・モノ・・・」
「ああ。今のは忘れてください・・・愛する綾乃のお願いです・・・」
「・・・忘れる・・・」
うっかり考えが口に出ていましたわ。
これで結城さまの復活です。
結城さまが目を覚まされた頃合を見計らって、私はあの部屋の扉を少しだけ開けました。
何故全身を見せないか?私は何も身につけていないのです。
「結城さま・・・お目覚めですか?」
「ふん。綾乃か・・・能力でも使ったのか?」
「それより・・・何かをお忘れでは?」
私は期待に胸を高鳴らせ、結城さまの前に立ちました。
私の身体を見て結城さまに変化がありました。
「!!?あ、綾乃・・・」
結城さまは私の身体から視線が離せません。
「どうしました?結城さま・・・ペニスがビンビンですわよ?」
「く・・・」
結城さまは性欲を耐えていました。
「やはり粘りますわね・・・」
「はあっはあっはあっはあっ・・・」
でももう一息です。
私は両手を広げながら最後の一押しをしました。
「私は結城さまを愛しております」
結城さまは弾かれるように私を押し倒しました。
「く、な、何をした!!」
「・・・洗脳・・・もう私無しではいられない精神になりました」
「く・・・ど、どうりで・・・ありえない感情が湧き上がる訳だ・・・」
結城さまは本能のままに私を犯しました。
「あ、ああっ!私、激しいのが・・・好きなのおっ!!」
私は快感に絶えるために結城さまに腕を回しました。
私の脚が大きく開かれ、ペニスが挿っていきます。
「ああっ!!ふ、ふっとい・・・前より太いですわ・・・」
結城さまは凄く悔しそうにしていました。何せ私に負けたのですから。
「ちっ・・・AVのやりすぎだ・・・締りは落ちたし色も嫌いだ・・・」
ふふふっ。負け惜しみに聞こえますわ。
「でも綾乃を愛してしまう・・・うふふふふふっ」
「ち、畜生がぁっ!!うぐっ!!」
-ドクン!ドクッ-
私の中に熱いのが流れ込んできました。
「くふううぅぅぅぅっ!!!」
こんな快感・・・AVでも感じたことはありません。
「もっと!!もっとおっ!!」
私は何度も何度も絶頂を味わいました。
翌日・・・手はずどおり黒田優嘉を捕らえました。
私は目を覚ました黒田優嘉に会いに部屋に入りました。
「りゅ~せ~!?」
「龍正龍正って煩いですわね~。いつかの借りを返させてもらいましょうか・・・フフフフフ・・・」
「い、嫌・・・りゅ、りゅ~せ~はどうしたのよ!!」
「・・・分かってますよ。あなたは羞恥には屈しない。結城さまのためにね」
「・・・・・・」
力のある目です。しかしそれも今のうち・・・
「あなたにも思い知らせてあげる・・・あなたは結城さまを愛するがゆえに私の奴隷になるのよ」
「な、何をバカな!!あんたの奴隷なんて死んでもお断りよ!!」
「じゃあ死んじゃえば?うふふふふっ」
私は部屋を立ち去りました。
黒田優嘉が無防備な状態で倒れていました。
「うふふふふっ。黒田優嘉・・・聞こえる?聞こえたら返事をしなさい!」
黒田優嘉は眉をひそめただけで返事をしませんでした。
「返事をなさい!!」
「・・・はい・・・聞こえてます・・・」
「あなたは結城龍正を愛している・・・そうですわね?」
「はい・・・愛してます・・・」
ふん。この台詞を聞くたびにムカムカしますわ!
「結城龍正を助ける為なら命も捨てれる・・・そうですわね?」
「はい・・・命も捨てれます・・・」
「結城さまが愛している女の奴隷にもなれるわね?」
「・・・無理・・・」
なんと、私に抵抗すると言うのですか?
「くっ・・・結城さまが命令した事は何でもする・・・そうですわね?」
「無理・・・」
「くっ・・・こんな部分だけ似ているとは・・・」
困りましたわ・・・相手は女性・・・どうしましょう。
「似てる?・・・りゅ~せ~とアタシ・・・」
い、今・・・なんと?なるほど・・・こいつはバカかも・・・
「!!そ、そうですわ!あなたたちは似ているのです。似たものカップルなのです」
「似てる・・・似たものカップル・・・」
食いつきました。これなら簡単ですわ!
「凄く似ています・・・そう・・・お互いの気持ちがシンクロするのです・・・」
「気持ち・・・シンクロ・・・」
「結城さまの気持ち・・・私を愛しているという気持ち・・・」
「りゅ~せ~は・・・綾乃を愛してる・・・」
「だからあなたも綾乃は愛するのです。だって結城さまが愛してるのですもの」
「アタシも綾乃を愛する・・・りゅ~せ~と一緒・・・」
これで完了ですわ。バカは簡単で良いですわね。
普通の催眠だと逆なようですが・・・
私と結城さまは黒田優嘉が目覚めるのを待ちました。
「あ・・・りゅ~せ~・・・」
黒田優嘉が目を覚まします。結城さま。出番ですわ。
「優嘉・・・俺は綾乃を愛してる・・・お前はどうだ?」
「りゅ~せ~が愛するなら・・・アタシも綾乃を愛する・・・」
「そうか・・・」
結城さまと黒田優嘉が私の前に跪きました。
「うふふふふっ!!ついに夢にまで見た結城さまが私の手に!!そして優嘉への復讐のチャンスだわ!!」
やはり私にはSもあるみたいです。
他人を支配する・・・ゾクゾクします。
私は笑いが抑えられませんでした。
黒田優嘉への復讐・・・
それは・・・
「お、お願いっ!!あ、アタシも!!アタシも抱いてぇっ!!」
私と結城さまのセックスをひたすら見せ付ける事です。
「あ・・・あ・・・も、もう・・・だめ・・・」
黒田優嘉は身体を拘束してあります。
オナニーすら許されないのです。
「狂っちゃうよぉぉっ!!!」
うふふふふっ。最高ですわぁ!
その日は一晩中、私たちのセックスを見せ付けました。
黒田優嘉は興奮で全く眠れていませんでした。
水分不足で・・・声をからせ・・・気が狂いそうで・・・
それで終わりではありませんわよ。
それでも・・・新たな邪魔者が現れたのです。
私の天下はたった2日でした・・・
1人の美女によって結城さまと黒田優嘉が正気に返りました。
「さて・・・たっぷりお仕置きしてやる・・・」
結城さまは私の顎をつかんで上を向かせました。
「ご・・・ごめんなさい・・・ゆるして・・・」
私は涙を浮かべて謝罪しました。
しかし、同時に屈辱への快感が思い出されたのです。
思わず喉がゴクンと音を立てました。
「いいか。俺はお前で遊ぶつもりは無い・・・さすがマゾだな?これじゃあお仕置きじゃなくてご褒美だろ」
結城さまが私の股間を脚で蹴って笑いました。
「お前から記憶を奪う・・・セックス以外考えられないようにしてやるから覚悟しろ」
「ひ、ひいっ・・・い、嫌・・・それは本当に嫌・・・」
記憶を奪われる・・・それだけは絶対に嫌でした。
結城さまは私が黒田優嘉にした事と同じ事をしました。
私の身体が高まり、快感で頭が一杯になりました。
結城さまがしばらくして歩み寄ってきました。
「あ・・・ああ・・・・ゆうきさ・・・」
私は震える手を伸ばしました。
それでは届かないので、身体ごと這わそうとしました。
だ、抱いて欲しい・・・最後でもいい・・・とにかく抱いて欲しい・・・
「俺は絶対にお前を抱かない・・・何があってもだ」
「!!?・・・あ・・・ああ・・・」
私の希望が打ち砕かれました。
「お・・・お願いです・・・・・・」
今を逃したら絶対に・・・絶対に・・・もう2度と・・・
「洗脳しなければ抱いてもらえない・・・知っていたはずだ・・・高校のあの時からな」
高校・・・私は出会ったあの日を思い出しました・・・
「あ、あなたは始めて会ったときから・・・私に屈しなかった・・・見向きもしなかった・・・嫌いだと言い放った・・・」
あの時の私は・・・本当に結城さまに恋愛感情は無かった・・・
「私のものにならない男など居ない・・・それを証明したかった・・・それだけだったんです・・・」
見上げればあの時と同じ顔がそこにはありました。
「ですが・・・私を愛した貴方は・・・優しすぎました・・・私の知らない世界を沢山見せてくれました・・・好きになったんです・・・最初はそんな気なんてありませんでした・・・でも本気になってしまったんです・・・弄ばれても何をされても・・・貴方を好きなままだったんです・・・だから屈辱にも耐えられたんです・・・」
私は今までの楽しかった日々を思い出しました・・・
あのときの結城さまは本当に優しかった・・・
そして結城さまとのセックスは病み付きになるほどだった・・・
自然と涙が溢れてきました。
「わ、私を・・・奴隷でも何でも・・・一年に一回だけでも・・・お願いです・・・」
私は・・・最後のお願いを・・・したのです・・・
「俺はお前は嫌いだ。それは変わらない・・・だがお前の事は覚えておく・・・愛し方の知らない哀れな女として・・・」
結城さまの能力は記憶を消せるというのでしょうか。
「い、いや・・・やめて・・・もう手を出さない・・・だから・・・記憶だけは・・・貴方の記憶だけは・・・」
「・・・お別れだ・・・」
「いやああああぁぁぁぁっっっっ!!!!!!」
私から結城さまの記憶が消されました・・・
私は鳳綾乃。AV女優です。
何故この道に入ったのか?それは分かりません。
ただ、普通の快感では満足できないのです。
ただ。何かが私に足りないのです。
それが何かは分かりませんが・・・
私は今日もただぶらぶらと街を歩いています。
「・・・えっ!?」
1人の男性に目が留まりました・・・
側には2人の女性が居ました。
男性は長身で、女性の一人は子供っぽくて・・・もう一人は大人っぽい・・・
何故か気になるのです・・・
しかしそれだけです。
彼も・・・ごまんと居る男性の1人に過ぎない・・・のです・・・
< 綾乃編END >
おまけです。
※次の方は見るのを控えてください。
・ハッピーエンドなんか嫌いだ。
・非現実的なものは嫌いだ。
・虚しい終わり方も嫌いだ。
・綾乃はあれで十分だろ。とことん堕ちればいいんだよ。
・エロシーンが無ければ嫌だ。
・他作品のキャラがこっそり出ているのが嫌だ。
「・・・はあ・・・いったい私には何が欠けているのでしょう・・・」
そもそも何故AVなんて世界に入っているのかが分かりません。
もうやめてしまいたい・・・全てが虚しい・・・生きることすら・・・
「お前の願い・・・叶えてやろうか?」
どこかから声が聴こえました。
空間が歪むと、女性が現れました。
「あ、あなたは・・・何者です!!」
全身が艶かしく光った、真っ黒な女性。翼も尻尾もあります。
頬には赤いラインがあって、瞳が紅くて・・・
灰色の衣を羽織って・・・すごく魅力のある女性でした。
「俺は簡単に言えば悪魔だ。お前の願望を叶えてやるよ。そうだな・・・ちょっと待ってな」
悪魔が私に手を突き出しました。
私は何故かその場から動くことが出来ませんでした。
「・・・そうだな。失われた記憶を呼び返す代わりに寿命を貰う・・・30年・・・それでどうだ?」
「さ、さんじゅうねん・・・」
何故か私はその馬鹿げた話を信じていました。
そして真剣に考えていました。
30年・・・それどころか50年だって十分なぐらい必要な記憶。
何故かそんな感じがしたのです。
「・・・どうだ?取引するか?」
「・・・きおく・・・ほしい・・・たいせつなきおく・・・じゅみょう・・・さんじゅうねん・・・わたします・・・」
「そうかそうか!じゃあさっそく貰ってくぞ!いや~。下界に居ると腹が減ってしかたねえんだよ」
悪魔の女性が私の左胸に手を置きました。
「うあ・・・あ・・・」
私はそこで意識をなくしました。
「ふう。さすがに30年分も食うと楽になったな。人の欲望ってのは限りないものさ。下界人も悪魔も欲には逆らえねえよ。それにしても哀れな奴だな。せめて夢の中だけでもそいつに会わせてやるよ・・・じゃあな」
「は・・・あ、あれ?わ、私・・・」
私はいつものベッドで目を覚ましました。
そして気がつきます。心の中に結城さまが居ることを。
「ゆ、夢じゃなかったんだ・・・結城さま・・・やっと会えた・・・」
眠るたびにあのときの結城さまと出会える・・・
私は再びやる気を取り戻しました。AVにも力が入ります。
今夜もまた会えるのです・・・
たとえそれが現実で叶わぬ夢でも・・・
< 続く >