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「あら、貴方何をしているの?」
高級そうなスーツを着こなした学年主任の島崎千鶴は、目の前に立つ男子生徒に問い掛けた。
ここは体育館の壇上の上だ。
自分は学年主任として全校集会で報告する為にここに立っている。
では、この男子生徒は何だろうか。
「いえ、気にしないでいいですよ」
男子生徒はニヤニヤ笑いながら言う。
その右目を見た瞬間意識が飛んだ様な気がしたが、すぐにそんな事はどうでもよくなった。
「……そう」
千鶴は横を通り過ぎると、机のマイクの前に立つ。
向き直った時に栗色の長い髪が柔らかく舞った。
千鶴は怜悧な美貌の持ち主で、女性にしては背も高い。
スタイルも思春期の男子にはさぞ目に毒であろうメリハリを備えていた。
今年で30歳になり、学生には無い大人の女性の魅力に溢れていた。
まだ若年と言えるこの歳で学年主任になれたのは、理事長が父親だというコネのお蔭だ、と言う風評もある。
確かにそれもあるだろう。
だが、実際の仕事振りを見ると、理事長が決して娘可愛さから選んだ訳では無い事がよく分かる。
千鶴はそれ程優秀だった。
ただ、難点を言えば、堅物過ぎて融通が利き辛い所があった。
それは仕事だけでなく男女関係でも言えた。
何度か付き合った経験はあるものの、全てそう長くは続かなかった。
この完璧主義の”鉄の女”を御せる男はそうそう居なかったのだ。
男子生徒が千鶴のすぐ後ろに立った。
通常有り得ない立ち位置だ。
が、千鶴は一瞥しただけで何も言わない。
それは鉄の女としては、異常な事だった。
「それでは、全校集会を始めます」
千鶴の凛とした声が、マイクで増幅され体育館に響く。
「まず最初に……」
言いかけた時、男子生徒が動いた。
「きゃっ!」
千鶴が短く悲鳴を上げた。
何と男子生徒が後ろから千鶴の形の良い尻を撫で回していた。
千鶴が慌てて首だけで振り返る。
「何するのよっ!」
鋭く叱責する。
大抵の人間ならその迫力に気圧されるのだが、男子生徒は動じなかった。
寧ろ、楽しんでいるかの様な表情を浮かべる。
「気にしないでってば。どうぞ、先を続けて」
言われると千鶴はそうした方がいい気になり、前に向き直った。
尻は今も撫で回されているが、気にしない様にする。
「最初の報告は、先週行われた……」
やや声が上擦ってはいるが、いつも通りに進行していく。
鉄の女は伊達では無い。
が、次の行動は許容範囲を超えていた。
「ひぃぃぃっ!」
再度悲鳴が上がる。
今度は何とスーツの上着とブラを捲くり上げ、両手で胸を直接揉んだのだ。
豊満な胸がグネグネと形を変える。
「やっ、止めなさいっ!」
千鶴の怒声が響いた。
全校生徒の前だ。
羞恥と怒りに顔が真っ赤になる。
「もぅ、気にしないでって言ってるでしょ」
男子生徒がまるで言う事を聞かない子供を叱る様に言う。
「恥ずかしがる事なんてないから、続き続き」
そう言われると千鶴は渋々前を向き、報告を再開しようとした。
――が。
「あ、気持ち良くなっていいからね」
男子生徒の言葉で千鶴の様子が一変した。
「ひぃぃぃぁぁあああぁぁぁあああぁぁぁあああぁあひぃぃぁぁんっ!」
再び悲鳴が響き渡る。
が、今回は驚きではない。
快感だ。
千鶴の艶かしい嬌声が、全校生徒のいる体育館に木霊した。
「良い声だね」
男子生徒が言うが、そんな言葉は耳に入らない。
胸から与えられる圧倒的な快感に翻弄された。
「ひぎぃっ! ひゃぁぁぁぁっ! あぁぁぁあぁあぁぃぃいぃああああぁっ!」
甘い声が勝手に口から溢れ、マイクで増幅されて全校生徒の耳に届く。
が、こんな異常事態にも関わらず、教員や生徒は誰も気にしていなかった。
――まるで、普段通りに集会が行われているかの様に……。
「ほら、ちゃんと報告しなきゃね」
男子生徒が胸を揉む手を休めずに言う。
「ひぃぁぁあっ! せ、先週ぅぅにぃぃいっ! あぁんっ! おこなぁあれたぁぁっ!」
千鶴は快感に呑まれながらも報告を続けようとした。
この快感を感じながらでは、通常なら喋る事も不可能だろう。
流石は鉄の女の面目躍如と言った所か。
だが、それは男子生徒を喜ばせるだけだった。
「へぇ、流石だね。でも、これならどうだい?」
男子生徒の右手が胸から離れ、器用にスカートを捲り上げると下着の中へ手を突っ込んだ。
そしてクリトリスを探り当て、指先で摘みあげる。
「ひぃぃぎぃぃァァああァァアァァあぁぎぃぃゃぁぁぁァァアアぁぁィィイいぃぃィぃっ!」
絶叫が木霊した。
千鶴の目は焦点を失い、涙を流しながら見開かれた。
涎まみれの口は、空気を求めるが如く大きく喘ぐ。
本来なら倒れこんでしまう筈だが、千鶴は自らの意思とは無関係に直立不動だった。
股間から液体が滴り、足元には水溜りが出来ていた。
余りの衝撃に失禁してしまったのだ。
「あ~ぁ、仕方ないな~」
男子生徒がベタベタに濡れた下着を足から抜き取った。
その時は千鶴の足が脱がせ易い様に自動的に動いた。
「もう、いいかな」
言われると、千鶴の身体が壊れた人形の様に動き、机に手を付いて尻を突き出した。
動きながらも千鶴の目に力は無く、表情も虚ろだった。
まるで夢遊病者の様だ。
「ほら、おねだりは?」
男子生徒が言うと、千鶴の身体がビクッと震えた。
千鶴は机に突っ伏して手を後ろに回し、自ら女性器を大きく広げた。
「ちづるのぉぉ、おまんこにぃ、ぶっといおちんちん、ぶちこんでくださいぃぃっ!」
全く千鶴らしくない、卑猥で媚びた言葉を大声で叫ぶ。
「そうか、じゃあ入れるぞ」
「はぁやぁくぅぅぅっ! じらさないでぇぇぇぇっ!」
千鶴が尻を振って催促する。
最早、鉄の女の面影は無い。
「そらっ!」
男子生徒が勢いよくチンポを突き込んだ。
「――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!」
千鶴が声にならない絶叫を上げる。
ただチンポを入れられただけ。
それだけで千鶴はイッた。
今までもイッた事はあるが、そんな物は比べ物にならなかった。
余りの圧倒的な快感に、千鶴の全身は痙攣し、神経は焼き切れそうな程だった。
チンポが更にゆっくりと奥まで侵入してきた。
その動きだけで千鶴は更にイッた。
自分の膣がチンポの形になっていくのが分かった。
この快感を与えられ、このチンポの形を覚えてしまった以上、このチンポ無しでは生きて行けない。
千鶴はイキ続ける快楽の中、そう思った。
「さて、全部入ったね」
男子生徒が征服を宣言するかの様に言う。
「はっ! はぁぁあいぃぃぃっ!」
千鶴がイキながら返事をする。
私はもう貴方の、チンポの物です。
心の中でそう叫んでいた。
「じゃあ、ちょっと元に戻ろうか」
男子生徒がそう言った瞬間――。
「いやぁぁぁぁぁぁあああぁぁあぁああぁあぁぁぁっ!」
千鶴の悲鳴が響き渡った。
「私ぃっ! 何で、こんなっ! ひぎぃぃっ! いやっ、いやぁぁぁぁっ!」
悲痛な叫びを上げ逃げ出そうとするが、身体は全く言う事を聞いてくれない。
寧ろ、快感を得ようと腰を蠢かし、チンポを奥まで咥え込もうとする。
「お願いっ! ひぃあぁっ! や、やめっ! やめてぇぇぇっ!」
必死で後ろから自分を貫く男子生徒に懇願する。
その顔は恥辱と苦痛に歪み、ともすれば流されそうになる快感を必死で押さえ込んでいた。
「ほら、静かに。皆見てますよ」
「え?」
今更の様に千鶴は目の前の光景を見た。
全校生徒が自分を見詰めている。
男に後ろから突かれている自分の姿を……。
その事実に千鶴は気が狂いそうだった。
また同時に、凄まじい快感が全身を襲った。
一気に身体が火照り、マンコから熱い愛液が溢れ出す。
思考が痺れ、何も考えられなくなっていく。
変わりに頭の中を占めるのは、倒錯的な快感だった。
堅物の千鶴は、今まで自分を抑えている所があった。
友人達からも、もっと肩の力を抜けと度々言われていた。
今のこの異常な状況が、堅物である千鶴の枷を壊していた。
枷が壊れれば、もう止める物は何も無い。
今までの押さえ込んでいた反動で、千鶴は快感に一気に押し流された。
それは男子生徒の計画通りだった。
「ほら、感じてるんでしょ?」
「これ……は……ちが……」
千鶴は否定しようとするが、身体はそれを許さない。
いや、頭でも本当は分かっていた。
これは形だけの抵抗だ、と。
「貴女は人に見られる事が快感に感じる、淫乱なメスなんですよ」
「わ……たし……が……いん……らん?」
千鶴が壊れかけた目で男子生徒を見る。
男子生徒が目で頷いた。
再び視線を前に戻すと、全校生徒が自分を見ていた。
チンポに深く貫かれ、快楽に蕩ける自分を……。
それは恥辱と、それを遥かに上回る快感を生み出した。
「そうです、淫乱です。だから、我慢する必要無いですよ」
「がま……しな……く……て……いぃ……」
男子生徒がニヤリと笑う。
もうポーズはいらない、という様に。
「そうです、遠慮なくイッていいですよ」
「イッて……いい……ぃぃィィィぃぃィいぃぃィィいいいいぃぃぃっ!」
千鶴の中で何かが壊れた。
もう目の前に生徒達が居ようが関係無かった。
寧ろ、それは快感を増すスパイスになっていた。
千鶴は皆に見せ付けるかの様に、官能的な顔を上げ、大きく叫びながらイキ続けた。
「ィィあぁいぃあぁいぁイァィァイァぎぁぃぃアヒアぁぁいあいぁあぁぁあぁっ!」
その様子を全校生徒が静かに、退屈そうに見守る。
まるで、いつも通りの全校集会を見る様に。
「あははははははははははははははははははははははははははははぁっ!」
それを見て、男子生徒が高らかに笑った。
笑いながら腰を激しく振り、千鶴を陵辱し続ける。
千鶴も笑い声に負けない嬌声を響かせ、何度も何度も立て続けにイキ続けた。
そのまま2人は、大勢の生徒に見られながら、激しく絡み合った。
やが男子生徒が大きく腰を動かしチンポを奥まで突きこむと、千鶴の膣内に大量の精液を放った。
それは千鶴の子宮を熱く満たし、それだけでは収まり切らず溢れ、逆流して2人の下半身を濡らした。
千鶴は余りの快感に、全身を痙攣させ高く声を上げてイッた。
その様子に男子生徒も満足した様だった。
男子生徒がチンポを抜くと、千鶴の膣からゴポッと精液が零れた。
それを千鶴は勿体無さそうに手で拭い、口に運んで美味しそうに舐めた。
チンポからも精液と愛液が混じった物が滴っていた。
それを見た千鶴が、腰が砕けた様に跪きチンポを咥え汚れを落とす。
美味しそうに丹念にチンポを舐めるその顔は、鉄の女では無く快感によがる1匹の雌だった。
満足しながら男子生徒は、全体のやや後方に居る1人の女生徒を見た。
その女生徒だけ、皆とは違った。
暗い井戸の底を思わせる、闇を湛えた目で男子生徒を睨んでいる。
その刺す様な視線を、男子生徒は面白がる様に見返す。
2人の視線が絡み合い、見えない火花を散らしている様だった。
「……宣戦布告って訳ね、菊池君」
委員長が小さく呟くと、太一は答える様に不敵に笑った。
2人の戦いが始まろうとしていた。
< 続く >