おるすばん その4

 3年生のいる階に上がる。ここはアキミチさんと同学年。一緒に過ごしてきた時間が長いから、催眠暗示への反応も、グッと高くなる。かなりの無茶が効く先輩たちだ。授業中の教室に無神経に上がりこんでも、「あ、僕、透明人間です」と一

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おるすばん その3

「昨日から、アキミチさんいないんだよな………。好きにすればいいって、言われたけど………。そう言われると、かえって何にも思い浮かばなかったりして………」  笹川ケイトは、学校へ向かうバスを降りたところでも、まだ今日のスケジ

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おるすばん その2

 次の日、クルミは昨日よりも迷いなく、ケイトと放課後に美術準備室で待ち合わせることに応じてくれた。 「昨日ね、家で英語の勉強してみたの。いつもの2倍とか3倍とかスラスラ読めた気がして、学校の復習どころか、次の次の単元まで

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おるすばん その1

「じゃ、そういうことで。………色々あるかもしれないけど、基本、ケイトの思うように対処してよ。緊急でなければ、さっきのノートに書いて置いてもらえれば後で読むし。よっぽどヤバそうだったら、メールちょうだい」  アキミチさんは

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旧校舎の除虫

 今は使われていない旧校舎の教室で、不特定の女生徒に対して催眠術でいかがわしい行為を働く男子生徒がいる。  ――それが、数々の証拠から瀬口愛菜の導き出した結論だった。  事の起こりは、1か月前まで遡る。  幼少のみぎりか

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