UN 第2話

第2話  目が覚めると、そこは人家の中だった。  木板を重ね合わせた天井から、細長い陽光が流れ落ちてくる。空気は冴え冴えと冷え、朝鳥の歌が軽やかに踊っていた。  寝起きではっきりしない目を、ぐるりとめぐらせる。  壁には

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UN 第1話

第1話  はじめに言葉ありき。           ――ヨハネ福音書  追われている。  うっそうと茂った森の中、足元にまとわりつく闇を蹴って、私は逃げている。 「はあっ、はあっ、はあっ!」  鼓膜を打つのは己の荒い息、

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