花の帝国 7

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9月22日(火)

 植村さんの仰っていた、「セルウス・トランシアの繁茂方法に驚くと思う」という言葉が気になって、今日もさっそく姉川ツカサ先生にトランシアの効用を披露してもらいました。「女性器に刺激を与えると愛液が出る」っていうことが、自分が初めて発見した素晴らしい科学的成果だっていう暗示を与えてみたんです。そうしたらいつもは真面目で、どこかシレッとした感じすらある姉川先生、大ハシャギで僕に発見の中身を実演しながら教えてくれました。いつもは淡々と化学を教えてる美人の高校教師ですが、最先端の研究者っていう夢がかなったツカサ先生は、可愛らしいくらい目をキラキラさせて、生徒である僕の前で何度もオナニーをして、しまいには僕の上に乗って実証実験までしてくれました。

 姉川先生の先輩で、師井佳世先生っていう怖い生活指導の先生がいるんですが、この先生にはロボタを植えていたつもりでした。でも、結果、ペルベルタとロボタの変種が植わっていたみたいです。割とハードな指示を与えてるうちに、自分では必死に否定しているけれど、Mっぽい快感に支配され始めています。この師井佳世ちゃんとツカサちゃんの、「クール系美人教師ペア」でペニスバンドを使ったレズ行為を体育館で実演してもらっていたところで、ツカサ先生の頭からトランシアの種が採れました。最初は髪飾りかヘアゴムが落ちたのかって思いました。白くて丸い、普通の種より大きなモノが落ちたのですから。拾いに行って、気が付きました。タンポポの綿毛みたいに、大量の小さな種が、綿を付けて集まっているんですね。千沙が指摘しなかったら、この集合で一つの種かと思ってしまうところでした。

 植村さんの仰っていた特別な繁茂法というのも、千沙がすぐに推測してくれました。綿毛の空中散布ですね。確かめるために僕たちは体育館を離れて、吹奏楽部が練習している音楽室に行ってみました。千沙が綿毛に息を吹きかけると、種は一度にたくさん空中に散らばって、ユラユラと楽器を弾いている部員たちの頭めがけて飛んでいきます。パラシュートが降りるみたいにゆっくり頭に降りると、演奏中の女の子たちはみんな恍惚の表情。目が遠くなってボンヤリと手を止めました。

「いい? 皆は演奏者じゃないの。これから私がヤメって言うまで、自分自身が楽器になりますよ。それぞれのパートの音を口で出したり体で表現しましょうね。」

 千沙に言われると、部員の女の子たちはみんな、ボンヤリした顔のまま楽器を置いて、口でフルートの音色を真似したり、ドラムの音を口にしながら頭を上下に振ったりし始めます。なんだかシュールな光景でした。ちなみにうちの学校。歴史的な経緯から吹奏楽部って呼ばれていますが、管弦楽も備えた、フルオーケストラになっています。小さいころから音楽に親しんでいるお嬢様が多い部です。

「楽器が布に包まれたままだと、いい音しないでしょ? 制服や下着は音を出すのに余分な包みよ。そこから楽器を出してあげて、本来の素敵な音を鳴らせてあげましょう。」

 千沙の指示に合わせて、みんながウットリした表情で服を脱ぎながら、それぞれのメロディを口ずさんで体をクネらせます。全員音楽を心から好きだからか、肌を出しながらどんどん声が大きく、体の動きも堂々としてきます。これまで見慣れてきた体育会系部活の女の子たちと違って、色白で華奢な子がとても多い吹奏楽部。その子たちがほっぺたを少し赤くしながら、解き放たれたみたいに全裸になって、嬉しそうにハミングしながらクルクル回ったりバレリーナみたいに跳ねたり、はたまた音を出す器具そのものになりきって頭を揺らしてリズムを取ったりしています。普段は大人しそうな文化系美少女たちの音と踊りと裸の共演。見てると芸術と猥褻って紙一重なんだと思いました(急に文化的な感想ですみません)。

「瞬間集団トランス導入。これがトランシアの繁茂法って訳ね。トランシア自体は3日しか寿命が持たないっていうから、これを最初に植えて、あとからじっくり他の花を育ててあげることも出来るし・・・。ご主人様の花園の拡大には、もってこいの花ってところなんじゃない?」

「なんか、みんな綺麗。凄く幸せそうに、こっちの言うことを信じ切ってくれるんだね。」

 千沙と琴子が感想を漏らします。僕も、体育館の快活な雰囲気とはまた違う、女の園みたいな不思議な空間で見せられる美少女たちのハミングや即興ダンスに少しの間、魅せられていました。でも、せっかくこれだけ無垢で華奢な裸がうごめいているんだから、そろそろ、エッチな方向にも・・・。

「コホンッ」

 僕の思いを感じ取ったのか、鋭い千沙が僕を横目で見ながら咳払い。顧問の先生がいる時に立つ指揮台に上がって、指揮棒で楽譜立てをカンカンカンと叩きました。

「楽器の皆さん。そろそろ皆でハーモニーを奏でて行きましょうか。これから皆さんの体は楽器のまま、両手は演奏者になりますよ。弾く場所は皆さんのオッパイ、乳首、アソコ、クリトリス。お尻やその他の性感帯です。気持ちの良さに合わせて、綺麗な音色で鳴きましょう。はい、この指揮棒に合わせて、・・・ホラッ」

「ハーァァァァーッ」

 千沙が指揮棒と振ると、オーケストラ隊形に並んだ裸の女の子たちは、真剣な顔でオッパイを揉み始めたり、股間に手をやりながら、背筋を伸ばして綺麗な裏声を出します。指揮棒を、小さな円を描くようにクルッと回してピタッと止めると、皆の声も手の動きもピタッと止まる。皆楽器だから恥ずかしいとか無いはずなんですが、顔や体は少し赤くなっていました。

「はい、ではこれから世界的に有名な指揮者、平賀孝典先生が皆さんの指揮をしてくれます。この人の指揮棒に従って自分を鳴らすだけで、最高の快感。楽器の幸せ、オンナの幸せが溢れ出します。皆さんの今までの音楽人生の中で一番の幸せと興奮とエクスタシーが何度も押し寄せますから、楽しんでくださいね。では、先生。」

 指揮棒を僕に渡す千沙の顔は、大仰な台詞回しとは裏腹に、結構シラケてました。ちょっと軽蔑されてる視線と感じたので、指揮台に上がる時にすれ違いざま、千沙の耳元で「ご苦労様、いいチューニングだよ」と囁いてあげました。途端に儚い表情で内股気味に床に伏せちゃう千沙も可愛いかったです。

 20人近くいる裸の部員たちの前に立って指揮棒を構えると、ちょっとだけ緊張しますが、僕も偉い指揮者に成り切って、指揮棒を上に構えます。女の子たちは一斉に、足を開いたり、胸を下から両手で持ち上げたりして、構えます。指揮棒を一振りっ。

「フワーーーーワワワワワンッ」

 余韻を楽しむように指揮棒を揺らすと、皆の手が合わせて動いて、声が上下します。皆いい声で鳴いてくれます。僕は調子に乗って、ベートーベンの「運命」の出だしや、思いつく限りのクラシックの旋律をイメージしながら、指揮棒を振り回します。そのたびに、女の子たちはハミングしながら自慰行為。僕が右に体を向けて指揮棒をソーッと動かすと、向かって右にいる女の子たちだけが慎重に乳首やクリトリスを撫でながら、か細く高い声を出します。僕が跳び上がって体を左に向けて指揮棒をグングン前に突き出すと、向かって左側の女の子たちは過激に膣に指を突っ込んだり、オッパイを鷲掴みにしながら目と口を大きく開いてシャウトします。指揮棒を全員に向けて大きく横に円を描くと、まるで調教された警察犬が従うみたいに全員一斉に体を後ろに向けて、四つん這いになる。僕から視線は外さないように、顔はこちらを振り返っています。指揮棒をグリンッ、グリンってスナップ利かせながら突き出すと、女の子たちは指を後ろからアソコに入れたり、あるいはお尻の穴に入れながら、同時にグリンッ、グリンと突き入れて、仰け反りながらも懸命にハーモニーを奏でてくれます。全員表情は真剣そのものですが、快感の荒波と音楽的な昂揚に揉まれて、開きっぱなしの口から涎を垂らして喘いでいます。

「喜びの歌だっ」

 さっきの「運命」とベートーベンかぶりですが、クラシックの引き出しが少ない僕は、踊るように両手を振り回しながら、激しく指揮をします。女の子たちは悶え狂いながらも、喘ぎ声で一生懸命、「ベートーベン第9交響曲、喜びの歌」のコーラスを歌います。秋の音楽室が、急に年越しコンサートのホールになったような狂乱ぶりです。

「あの、第9の第4楽章は喜びじゃなくて、歓喜の歌なんだけどね・・・、ま、皆、わかって合わせてくれてるみたいだから、いいんだけど」

 床に突っ伏して、琴子の肩を借りていた千沙が、余計な突っ込みを入れてきます。

「うっさいな。2人とももっと手拍子とか振り付けとかして盛り上げてよ。これからニューイヤーのウィーンワルツやるから」

「はいっ、ご主人様っ」

「それは正式名はラデツキー行進曲で・・・は、はいっ。かしこまりましたっ」

 琴子と千沙が立ち上がって、手拍子を始める。僕も新春コンサートの指揮者のつもりになって、軽快に指揮棒を振りかざします。みんながわかってくれるかどうか不安だったので、最初に有名なイントロを自分自身の口で音に出してみました。すぐに優秀な部員たちのみんなが、口で旋律を奏でながら、軽快にお尻を左右に振って、楽しい演奏を聞かせてくれます。喘ぎ声でリズミカルにメロディアスに音を紡ぐことが出来るのは、さすが良家のお嬢様たち、教養ばっちりだと思いました。

 愉快な演奏を指揮する僕の横で、琴子と千沙は指示通りに、肩を揺すって楽しげに手拍子していましたが、僕がエキサイトしてくるのに従って、2人で腕を絡めてグルグルとスキップして回転します。美少女2人の可愛らしい踊りも添えて、吹奏楽部のお嬢様たちが全裸のまま、両手で自分の体を弄りながらお尻をプリンプリンと左右に振って、新年を祝います。全員、幸せの絶頂っていう表情で、世界的指揮者の演出にどこまでもついてきてくれる優秀な演奏者でありながら、最高の素材で作られた素敵な楽器です。音楽って素晴らしいなあ。そんなことを考えながら、即席の指揮者を演じきってみました。

 アンコールを2曲もやった後で、僕は指揮者から一流の調弦師に変わって、可愛らしい楽器たちのチューニングに移ります。一流の調弦師さんに体の調整をしてもらうことは、楽器に生まれて最高の幸せだ、と信じ込んでいる楽器ちゃんたちは、体のどんな部分にもどんな姿勢からでも僕の指や舌やモノを受け入れて、いい音を口から出してくれます。20人中、16人もヴァージンがいたことも、好印象でした。皆、3日でトランシアが枯れて、手放すことになるのは、とても耐えられないような逸材だったと思いましたので、千沙にはこのトランシアの種をどんどん収穫して、吹奏楽部の女の子たち(もう処女はいませんが)に植え直すことを指示しておきました。

 まだ9月下旬だというのに、すっかり年越し、新春気分でオーケストラを指揮してしまいました。トランシアの繁茂方法は確かに凄いと思いました。セルウスの種を育てるための地道な数日間のお願いとお礼の繰り返しなどが、トランシアの前では非常に退屈に感じられてしまったほどです。そして僕には、千沙が綿毛を飛ばした時の繁茂の光景がとても印象的でした。風に乗って広がっていく沢山の綿毛と、恍惚の表情で、見る間に僕らの支配下に入ってくれる沢山の女の子たちの姿。何と言うか、幻想的ですらありました。これからもトランシアの可能性、色々と探ってみたいと思います。

。。。

≪≪ガーデナーさんからのアドバイス≫≫

 トランシアの繁茂方法、なかなか面白かったでしょう。実はこの種の特殊さは他にも、もう一つだけあります。芽生える前からマザリアかディシプレの指示を種が運んでくれるというものです。綿毛を吹いて飛ばす直前に、何か指示や暗示を種に向けて呟いてください。綿毛に乗った種が頭に舞い降りた相手は、種が芽吹くと同時に(これも20秒です)その指示や暗示を自分の深層心理に反映させて実行や暗示の受け入れをしてくれます。

 魔道植物業界ではこのトランシアの効用を活用して、例えば屋外で自分のセルウルやロボタを玩具にして遊ぶ時に、周囲の人たちには「ここで見たものを気にせず、すぐに忘れなさい」と呟きながらトランシアの綿毛を飛ばして、騒ぎが起こるのを予防したりするんです。こういった使い道もあって、トランシアの種は一度生産が安定化すると大量に採取出来るのにも関わらず、高額で取引されています。香村千沙さんの、女の子たちを自分で演奏する楽器にするという、なかなか抽象的でシュールな暗示にもすぐに従う様子からしても、孝典君が手にしているトランシアの種はなかなか良質だと思います。もし余れば、私がマーケットで高額で捌きますよ。

 でも、しばらくは、孝典君の手にする種は、すぐに次の遊び相手や新種の生産のために使われてしまいそうですね。トランシアの綿毛に、何かを呟いてからフッと息を吹きかけて飛ばす孝典君や千沙さん。なかなかロマンチックな光景が、貴方の学校周りでは見られそうですね(笑)。

 そうそう、言い忘れそうになりましたが、貴方がちょっとキツメに指示を出している師井先生。彼女のロボタがペルベルタとの変種を疑われているという話ですが、今度、彼女が種を出した時にも一つ、送ってください。私が想像するに、ロボタの種自体にも変種の要素があったのかもしれませんが、それ以上に、土壌である師井佳世さんが隠し持っていた、本人も意識しないまま覆い隠していたマゾヒスト的な性向や性癖が、その変種の要素をより際立たせて開花させたんだと思われます。ロボタ=ペルベルタが種の散布に至るほどに絶頂を迎えるためには、師井先生にはもう少し可哀想な目に会って頂くことになりますが、心を鬼にして、もう少し苛めてあげてください。ロボタ=ペルベルタで開花した以上は、本人も体では歓喜で受け入れているでしょうから。。。

 それでは、引き続き、栽培研究に勤しんでください。面白そうな変種が採れたら、どんどん送ってきてくださいね。

 PS。マザリアの効用と思われますが、孝典君も絶倫になりつつあるようですね。貴方の性欲、精力をごく少数の召使いさんたちに注いでしまうと、相手がダウンしてしまうと思うので、トランシアなども駆使して、出来るだけ沢山の女の子たちに貴方の愛を注いであげるようにしてください。少数精鋭の召使いを酷使しすぎないことが、皆のためだと思います。

。。。

 進藤成美が移動教室の途中、急に先が詰まってしまったので立ち止まった。青梅台学園高等部の4F渡り廊下。普段こんなところで渋滞なんかしないはずである。先を行く生徒たちが何か見つけたのだろうか? 不思議に思って背伸びをして、前の様子を伺おうとした成美。不意に頭に何か、軽いものが着地した感触を得た。髪の毛についていればわからなかったほどの、重みのない何か。ストレートの黒髪の分け目からツムジの部分の頭皮に触れたために、微かに感じ取った。ゴミでもついたかと思って手を伸ばそうとした成美は、肩まで上げた手をそこで止めてしまう。何とも言えない陶酔。急に自分の体が宙に浮きあがって宇宙遊泳を始めてしまったような、奇妙にウットリとした気持ちになって、手をおろして立ち尽くした。目の前の廊下、窓、校舎の輪郭が何重にも分解されて、ばらけていく。授業前の慌ただしい物音が、遠ざかるように反響していく。

(何これ? ・・・変に・・・気持ちいいよぅ・・・)

 休日の朝、布団の中で二度寝に入るような気怠い心地良さ。ほとんど退行的ともいえる快感に包まれて、成美は遠い目のままボンヤリと立っていた。

「えーっと、高等部のお姉さま方。ここは渡り廊下じゃありません。シャワールームですよ。着ているもの全部脱ぎ捨てて、素敵なシャワータイムを始めちゃいましょう。」

 遠くから聞こえてくるのか、間近くで囁いているのか、わからないほど頭に反響する、中等部くらいの男子の声。成美が虚ろな頭でその言葉の意味を考えるよりも早く、その言葉は成美の全身に響き渡り、染み入った。この波のような気持ち良い言葉の波動に、逆らったりすることは面倒くさくて嫌だった。

(そう・・・私はシャワールームにいる・・・。着ているものは、全部脱ぎ捨てて、素敵なシャワータイムを始めちゃうの・・・。次の授業は・・・倫理だったっけ・・・。シャワーの後よね・・・)

 寝起きのような目を伏せて、両手をおずおずと上げると、ジャケットに手をかけてスルスルと脱ぎ捨てる。シャツのリボンとボタンに手をかけて一つずつ解いていく。いつもなら制服を丁寧に畳むのが成美の習慣なのだが、今日だけは「全部脱ぎ捨てて」いくのが自然なことのように思われた。

 シャツとスカートを、お行儀悪く「脱ぎ捨てて」しまうと、素敵なシャワータイムが待ちきれなくて、上履き、ソックスも放り出す。上下揃いの下着はリボンがワンポイントでついているだけの品の良い、シンプルなものだった。そのシンプルさと、意外なまでのバストのボリュームが若干不釣り合いにも見える。平坦だった進藤成美の胸にシコリのようなものが出来て、触ると少し痛むようになったのは成美が5年生だった頃だ。それからシコリは徐々に大きくなり、コッペパンのような形になって胸を押し上げていった。固いシコリが柔らかくなってきたのはごく最近のこと。気がつくと胸はBカップのブラジャーには収まらなくなっていた。それまで「お人形さんのように可愛い」と親戚に騒がれていた少女は、胸がCカップに成長し、体も発育が進むと、「素敵なレディーになるわね」と叔母様たちに言われるようになっていた。異性の注目を集めるのは未だに慣れないが、常にクラスの男子や学外でも注目されるようになって、少しは自分の魅力というものを肯定しようとも考えるようになっていた。そんな揺れ動く気持ちに翻弄されると、女友達とおしゃべりしたり、読書や映画鑑賞などに没頭して紛らわせる。シャワーも、成美の気持ちがリラックス出来る、お気に入りの「プライベート」な場所だった。

 ブラジャーを外すと、フルっと胸が揺れる。白くて丸い胸。異性の注目がここに集まるのが嫌で、少しだけ小さ目のブラに押し込めているせいで、後ろのホックを外した途端に顔を出す。

「・・・もう・・・」

「自分一人だけ」の場所で、成美は少し茶目っ気を出して自分の胸をたしなめた。大人が子供かペットを制するみたいに・・・。普段は真面目で大人しいと見られている成美だが、一人の時は、これぐらいの一人芝居はする。他人には見せない、成美の一面だった。ブラを外すと、ショーツの腰の部分のゴムに指をかける。スルスルと足首までおろすと、右足を折り曲げて足から抜き取った。頭にいつも使っているシャワーキャップをかぶって、シャワーのノズルを回す。上のシャンプーヘッドから出てくる水が、お湯に変わるのを手で確かめる。ヘッドを見上げると、後ろ髪が背中にかかった。シャワーキャップをしているはずなのに、背中に髪を感じるのは不思議だったので、両手で頭に触れる。髪はきちんとキャップの中。背中にはもう、後ろ髪を感じなくなっていた。

「最高に気持ちいい、シャワータイムですよ。鼻歌歌いながら、お湯をしっかり洗いましょう。今日は胸の谷間や下の部分にベットリ汗をかきました。オッパイを特にしっかり洗ってあげましょうね」

 またどこか遠くから、男の子の声がする。男子に導かれて体を洗うなんて、気持ちが悪い気がするのだが、その気持ちの悪さは一瞬のうちに、あったかいシャワーのお湯の心地良さにすすがれて流れ落ちてゆく。進藤成美はいつの間にか、お気に入りのポップスを口ずさんでいた。親友の彩華が大好きなジェニーズのアイドルソング。何度も聞かされて、覚えてしまった。いや、こういう場所で無意識に口ずさんでるというのは、洋楽しか聞かないと言いながら、本当は成美もこのアイドルが好きなのかもしれない。成美はそんなことを考えながら、体にシャワーを浴びて、両手で脇やおなか、顔を洗う。特に入念に、自分の胸に触れた。普段よりも集中的に、胸ばかり洗っている気がする。日中、蒸れるほど汗をかいたのだから、仕方がない。一人っきりのシャワールーム。なぜか周囲からも何十人の女子たちの鼻歌が聞こえるような気がしたが、成美は胸を洗うことに集中した。

「さすが、高校生。発育いい人が多いなぁ・・・。琴子や千沙も、これくらい大きく成りたい?」

「うっ・・・うるさいなぁ、ご主人様。・・・大きすぎるのも、肩こったり、大変なんだよ。」

「そうよ、巨乳過ぎると、かえって似合わないファッションとかも出て来るんだから、男の人が考えるような単純なものじゃ・・・」

「2人とも、正直に、自分が憧れるオッパイを見つけて、僕に教えなさい。」

「はいっ・・・・・・これですっ!」

「私は・・・・これでございますっ!」

 男の子と、女の子2人の声が聞こえる気がする。成美はとにかく胸を重点的に洗いながら、鼻歌を続けてシャワータイムに没頭する。それでも、元気良さそうな女の子と、賢そうな女の声、そしてその2人に妙に馴れ馴れしい感じで話しかける男子の声はだんだん近づいてきていた。女の子の1人、賢そうな子が、成美の目の前で立ち止まって声を出したような気がする。成美はふと鼻歌を止めて、怪訝な顔でシャワールームを見回した。当然周りには誰もいない。少し眉をひそめて、不安な顔でまた鼻歌を始める、手も微妙にぎこちない動きになった。

「2人とも、声が大きすぎるよ。・・・お姉さまたち、僕らに気にせずにシャワータイムを楽しんでください。鼻歌にもっと入り込んで、ご機嫌にリズム取りながら、オッパイをもっと洗ってね。乳首もしっかり洗わないといけませんよ。」

(シャワー・・・楽しい・・・。鼻歌・・もっと・・・リズムも・・・ち・・乳首も・・・・・しっかり・・・)

 ツムジから脳天にかけて、何か蜜のような甘く熱いものが噴き出たような気がする。成美は感電したようにさらに恍惚となって、耳に入った言葉を、何の疑問も持たずに受け入れる。足と腰とでリズムを取って、アイドルソングをさらに元気よく鼻歌で歌いながら、嬉しそうにお湯を浴び、胸を揉む。乳首を摘まむように擦りたてるとすぐにツンッと持ち上がった。

「こっ、これですっ・・・。乳輪の色も、乳首の大きさも、オッパイ自体の大きさも形も、これが千沙の理想です・・・うぅ・・・くっ・・・悔しい・・・。言っちゃった・・・。」

「なんだ・・・、千沙ってば、ベタに美乳の巨乳が理想なんじゃん。さっきの、服に合うとか、何だったの?」

「つ・・・強がりですよっ。ご主人様・・・。デリカシー無さすぎです。」

「琴子は・・・? うわっ。ロケットオッパイ。アメリカのチアリーダーみたいな巨乳・・・。肩こりそうなんだけど・・・。」

「肩こっても・・・、こういうのがいいのっ。って私の好みはどうでもいいでしょ? この先輩たち、どうするのよっ。」

 自分の目と鼻の先で繰り広げられているような口喧嘩もそっちのけで、成美は嬉しそうに胸を弄り、鼻歌を歌って緩く踊りながら、仰け反ってシャワーを浴びる。もし目の前に知らない男子や女子がいるなら、絶対にこんな姿は見せたくないが、ここは成美のほかに誰もいないシャワールームのはずだし、成美は気にせずにシャワータイムを楽しむべきはずなので、こうしている自分を止めようとも思わなかった。

「でも、このお姉さん。顔もすっごく可愛いし、スタイルもいい。千沙は胸で選んだみたいだけど、この渡り廊下のシャワーショー30人くらいのお姉さまの中で、ピカイチかもしれないね。」

「あっ、私、この先輩知ってるかも。進藤・・・成美さんじゃない? 高等部2年で一番可愛いって、バスケ部でも話題になったことあるもん。」

「あ・・・、進藤先輩。そうか。高等部はもちろん、学外にもファンがいるって聞いたことがあるわ」

「へ~。それはそれは、これがその、みんなのアイドルの裸なわけだ・・・。なるほど、なるほど。・・・素晴らしいね。でも、ちょっと、しくじったかな。そんなお方がいるってわかってたら、最初からもっとこの人にスポット当てて、脱いでいくところとか順を追ってじっくり見ておいたら、さらに感動が増したかも。」

 男子の声が自分の顔に近づいたり、下へ降りたり、間近で聞こえる気がしたが、成美はシャワーと乳首に専念した。鼻息や声を出した時の息が、自分の胸に、股間に、お尻に、舐めるように当たっていく。成美は少し混乱していた。乳首を丹念に洗っているうちに、息遣いも荒くなっている。そこへ来て異性の目を感じるような気がする。体中を隠すことなく検分されているような気がして妙な疼きを覚えてしまう。もうそろそろシャワーを終えても充分体は綺麗になったような気がするのに、まだシャワータイムは終わらない。終わらないうちは、愉快に鼻歌を歌いながら、ステップを踏んで胸を弄り続けていたい。そうしなければならない。成美の思考は細切れになりながら逡巡していた。

(どうなってるの? ・・・さっきから、空耳ばかり・・。変な・・・。変な気分・・・。)

「このへんなんかも、成美さんファンにとってはきっと神聖不可侵な聖域なんだろうね。」

 股間の大事な場所を守る毛。アンダーヘアーを摘ままれて、ヒョイッと持ち上げられた感触を覚えて、成美はとっさに太腿を閉じた。

「やっ・・・!」

 内股になってシャワールームにしゃがみ込んだ成美。目を見開いて、左右をキョロキョロ探すが、清潔そうな白いタイル地の浴室。進藤成美はやはり一人だった。困った顔で首をかしげて、立ち上がった成美は、たどたどしく鼻歌を再開した。

「うわっ・・・焦った・・・。」

「馬鹿ね、ご主人様。ちょっと暗示が足りないってば。・・・えっと、皆さんいいですか? 楽しいシャワータイムは続きますが、胸ばっかり洗っていても体は綺麗になりません。股間をしっかり洗いますよ。両足をしっかり開いて、腰を落として、大切な部分をしっかり洗いましょう。ちなみに皆さんが浴びてるシャワー。不思議な成分が含まれていまして、浴びているうちにどんどんエッチな気分になるんです。体もどんどん敏感になります。でも何があっても、シャワーは続けましょうね。」

 そこらじゅうで女子高生の喘ぎ声が響きだす。成美も手が体に触れるたびに、腰をひくつかせ、顎をあげて悶えてしまう。それでも、両足をグッとガニ股に開いて、両手で秘部のあたりを洗い始めた。

「う・・・うぅんっ・・・はぁんっ・・・フンフンフン~・・・」

 鼻歌の合間に嬌声が漏れるのか、喘ぎ声の合間を鼻歌で繋いでいるのかわからなくなったけれど、成美は必死に股間を洗う。その間中、鼻息が股間の敏感な部分にかかっている。自分が興奮のあまり、おかしくなってしまったのかと成美は不安になったが、ガニ股の恥ずかしい姿勢は崩せない。やがて右手は前を洗いながら、左手は後ろに回してお尻の谷間や穴回りを洗い始めた。体の中でも最も汚れやすい部分を綺麗にしているだけなのに、指が触れるたびに大きく開いて落とした腰が引くつく。アイドルソングのハミングが切ない吐息で途切れる。これではまるで、お湯が当たっているだけの、品のない自慰行為だった。こんなことをしている自分が自分で情けないのだが、このシャワータイムだけは終わらせることが出来ない。

「凄いね~。こんな可愛くて清らかなお姉さまでも、エッチなところを弄ってると、こんなにグチョグチョになっちゃうんだね。ほら、千沙。こんなにパックリ。琴子も、ほら、毛が全部濡れちゃうぐらい。こんなん」

「あーあー、はいはい。学園のアイドルが、はしたなく裸で乱れちゃうところご覧になられて、お気に召しましたか? ご主人様。」

「うん。2人ともでかしたぞよ。」

「あぁんっ」

「ちょっ・・・、突然褒めないで・・・ほしいの・・・に・・」

 女の子たちの感極まったような声を聞きながら、成美も絶頂に近づいていた。太腿に腱が浮き上がって緊張する。喘ぎ声は激しくなり、両手の動きもより大胆により扇情的に蠢いていく。

(だ・・・駄目っ・・・私っ・・・・体洗ってるだけ・・・・次の授業っ・・・・倫理っ・・・!)

 足を直角、直角に開いた幾何学的なまでのガニ股のまま、両手で前後から股間を責め立てて、進藤成美は顎を真上まで上げながら昇天し、廊下に愛液を降らせた。数度の弾けるようなエクスタシーで豊満な胸を上下させた後、首をがっくり前に落としていたが、まだ手は止まらない。やがて音程の外れた、鼻歌が再開された。

「も・・・もう我慢出来ないよ。進藤先輩、頂いちゃいますっ。・・・進藤さん。良く聞いてくださいね。貴方のもとに今から、シャワーの精が来てくれますよ。シャワーの精には何をされても、貴方はどんどん綺麗になる。汚れや穢れが落ちて、どんどん気持ち良くなる。だから何をされても受け入れるんです。それが例えセックスでも、これはシャワータイムの一部なんです。いいですね?」

(シャワーの精・・・受け入れる・・・・。・・・嬉しい)

 成美は返事の代わりに、両手を開いて最高の笑顔を見せた。まだ両足はガニ股のままだったので、力士の四股踏みのようなダイナミックなポーズになってしまっていたが、その笑顔は天使のように恥じらいをおびた美しいものだった。

 固まったようだった足を楽にさせると、成美の裸に飛びつく孝典。成美はシャワーの精を慈しむように全身で受け止める。抱き合って胸を吸われると、仰け反って感じ入った。シャワーのお湯の成分にある、エッチな気分と性感を高めてしまうという効用のせいだ。成美はまだヴァージンなのに、自分より年下に見えるシャワーの精が自分の乳首を吸うたび、お尻をなぜるたび、太腿を揉むたびに弾けるように悶えて、あられもない声をあげた。さきほど言われた通り(誰に?)、成美の体は不思議な効用のお湯を長い間浴び続けてしまったのだ。普段では考えられないほどエッチで、いやらしい女の子に、身も心も成り切ってしまうのも、多分仕方がないことなのだろう。喉が枯れるほどに声を振り絞って、髪を(シャワーキャップのまま)振り乱して悶え狂った。股間に相手の手が伸びてくると、おねだりするかのように足を開いて、膝を割る。体育座りのまま足を開いたような姿勢で、シャワーの精様の侵入を待った。ここから中に入ってもらえれば、成美の身も心も清められる。そんな期待に胸を高鳴らせながら、切なそうな目でお願いした。

「ここ・・・さっき、シャワー中にイってしまったんです。綺麗にしてください。」

 人間相手だったら口が裂けても言いたくないような恥ずかしい告白だったが、なにしろ相手はシャワーの精。汚れた部分も堂々と差し出すことが出来た。盛ったような男子の格好をしたシャワーの精様は、成美の体に覆いかぶさって、若干小ぶりな男の人の部分を成美の大切なところに近づける。モノの先の角度を何度か調節したあとで、思いっきりグッと押し込んできた。

(・・・うぅっ・・・・)

 シャワーってこんなに痛いものだったんだ。成美は改めて、世界には自分の知らないことが多いことに気づかされた。つい先ほど、おびただしい量の愛液を噴いた秘部は意外とスルっと相手のモノを受け入れ、銜え込んだ。そのあとすぐ、つっかえるようにモノの行く手を阻む膜。それが裂かれるように押し込まれた時に、成美は足先まで痺れるような痛みを感じ、顔をしかめた。それでも耐える。シャワータイムは楽しまなければならない。このイヤラシイ体、感じやすい肌を鎮めてもらい、綺麗にしてもらうためにも、成美は今、何をされても受け入れなければならない。そしてシャワーの精様にされることは、どんなことでも気持ちいいはずなのだ。そう思うと、秘部の痛みすら心地良い。気がつくと成美は、鼻歌なんて歌っていた。孝典が躍起になって腰を振る。その間も、嬉しそうに気持ちよさそうに、成美は右手で小さく指を鳴らしてリズムを取りながら、孝典のピストンに合わせて鼻歌を歌い、よがり鳴いた。やがてもう一度訪れる、体をバラバラにするぐらい激しいエクスタシー。成美の中に熱いものが放出される。成美も全身から女の歓喜の証を絞り出し、噴き放つ。熱い液の放出は、どんなシャワーの勢いにも負けないほど、激しいものだった。

 全裸のまま廊下で寝そべって、涎と鼻水、歓喜の涙と精液と股間の血を垂れ流す、学園屈指の美少女。進藤成美は鼻歌交じりに処女を喪失し、初体験で脳が弾け飛ぶほどのエクスタシーに達することが出来た。恵まれた家庭に育って、お姫様のような扱いを受けてきた令嬢は、この日、3歳年下のご主人様を得て、オンナになった。そして倫理の授業は欠席した。

「おーい・・・、進藤先輩・・。目の焦点があってないなぁ。顔は笑顔だけど、意識はまだぶっ飛んじゃってるみたい。」

「うーん、声を聞きとれないんじゃ、トランシアも効果がないみたいだね・・・、シゲルに後片付けしてもらおっか?」

 孝典と千沙が相談する間、琴子が成美の裸に、ジャケットを優しくかけてあげる。孝典が声をかけると、渡り廊下の反対側でビデオカメラ片手に女子高生たちの「エアーシャワー」を撮影していた川島シゲルが、撮影中断して駆けつける。渡り廊下には30人ほどの女子たちが、今も嬉しそうに股間を洗ったりシャワーを浴びたりする仕草をしながら笑顔で鼻歌を歌っては、回転したり体をクネらせたりしていた。全員がリラックスしきった表情で気持ちよさそうに体を揺らしている。琴子が目をつけたロケットオッパイの先輩は、演歌のようなメロディを口ずさみながら豪快に股間をほじっていた。

「シゲル、ここの進藤先輩。タオルで拭いてあげて、目を覚ましたら僕か、千沙に教えて。」

「おっ・・了解。今日は若干、役得って命令だな。」

 今度は何をさせられるかと、ドキドキしながら直立不動で命令を待っていたシゲルが、まんざらでもなさそうな顔になる。正直な性格なのか、ソワソワと嬉しそうに動き出す。

「ちなみに成美先輩の貴重なロストヴァージンシーン。さっきちゃんと撮ってた?」

 孝典が問いかけると、シゲルは立ち止まって頭を掻いた。

「実はそれなんだけど、俺も成美ファンだったから、大興奮しちまって、最初のうち、ピンぼけしちゃったかも・・・」

 孝典は笑顔のまま、おでこに青筋を立てた。

「千沙、シゲルのタマ、強めに握って。シゲルは逃げちゃ駄目。」

「ぐっ・・・・ぐぉおお。男の痛み・・・。」

「わ・・・私だってやりたくないんだから、耐えなさいよっ。」

 香村千沙が右手に力を入れてる間、川島シゲルは膝を割って股間を差し出しながら、体を震わせて痛みに耐えた。平賀孝典はふと、しょうもないことを思いついて、千沙に話しかける。

「あのさ、シゲルにこんな罰をあげ続けるうちに、シゲルも佳世ちゃん先生みたいにMっ気が開花したら嫌だね。」

「き、気持ち悪いっ。ダブルで気持ち悪いっ!」

 千沙は嫌々右手をクラスメイトの股間に伸ばしながら、さらに嫌な話題を聞かされて、ご主人様に抗議した。

。。。

10月9日(木)

 植村さん、2週間ぶりの更新になります。先日アドバイスもらった、トランシアを使った栽培領域の拡大と、ロボタ=ペルベルタの成長追及をしばらく続けていました。結果はどちらも上手くいったのではないかと思います。試行錯誤に没入している間に、気がついたら2週間以上たっていました。更新遅れてすみません。

 タカノリア・セルウス・トランシアは、非常にスムーズに僕の遊び場、実験室とも言える花壇を拡大してくれました。僕に科学史上に残る大発見を次々と報告したがる姉川ツカサ先生の他にも、シャワー大好きで現在凄い勢いで大人の階段を上っている美少女、進藤成美さんという先輩が、トランシアの種を安定して供給してくれます。数十から百の種が綿毛の根本に詰まったトランシアの種が1回採れると、僕の学校の1クラスか2クラスは僕の玩具箱に早変わり。もちろん3日ごとのメンテナンスには気をつけていますが、1粒ずつセルウスやディシプレの種を植えて行った時の効率の悪さからすると夢のようなスピードです。今では、学園内。中等部の半分以上は先生を含めて僕の影響下で花を咲かせてくれています。

 僕の学園生活は、中2の1学期までから様変わりです。男子たちはみんな僕を見ると、王様を見るような目であがめたり、目をつけられないように後ろの方でコソコソしています。女子たちは、僕とすれ違う時はスカートの両端を掴んで、ニッコリ笑って、体を傾げながら優雅にお辞儀。僕が手を仰ぐように上に上げると、顔を赤くしながらも笑顔を崩さずにスカートを捲りあげて、パンツをチェックさせてくれます。まだ中等部の4割くらいは種が撒かれていないので、怪訝な顔でその様子を見ている生徒たちもいますが、それはそれで、面白いです。素のリアクションを返してくれる一般生徒たちの前で、可愛い女の子が恥ずかしそうに僕にパンツを見せているのが、移行期の楽しみだと思っています。千沙の計算と計画では、もう2週間で中等部全体が、さらにその2週間後には青梅台学園全体が僕の支配下になるとのことです。パンツ見せ騒動も、その頃には全員にとって当たり前の日常となって、受け入れられているでしょう。その他、僕の前を歩いている女の子が持ち物を落としやすく、膝を曲げずに拾い上げるようになるチラリズム騒動や、僕が両手を前にして指をグーパー、グーパーしているのを見ると、シャツやブラを捲り上げて胸を僕の手に押し付けたくなるという、中等部6割くらいに蔓延している変な癖も、すぐに皆の当たり前の癖として浸透するんだと思います。今は、やった後で、なんで自分がそんなことをしているのか説明出来ずにマゴマゴしてますけどね・・・。

 青梅台学園全体が、僕の支配下になったら、どんなことをしよう? そう考えると、夢が膨らむような、それでいてちょっと怖いような気もします。今は一応、人目を気遣って遊んだりすることも(一応は)多いですが、一切、人目を気にしなく良くなって、僕の周りには召使いとロボットと変態さんとお人形さんと僕の言うことを何でも信じちゃう生徒さんや夢遊病みたいな人たちばかりになったら、僕に歯止めは効くのでしょうか? トランシアの展開力が想像を超えるスピードだったので、少しだけ不安の混じった気持ちでいます。

 そうでした。師井佳世ちゃん先生の種、やっと採取出来ました。千沙は「先生自体にまだ迷いがあるせいだと思う」って分析していたけれど、なかなか先生が感極まって種を放出するっていうところまで追い込めませんでした。僕の中にも、先生に対してあんまり酷いことが出来ないっていう甘さがあったのかもしれませんね。

 そんな状況での佳世ちゃん先生責めは、レズセックス披露とか露出プレイとか色々とやらせてみたものの、先生はエクスタシーまで達しても、肝心の種はまだ出てきませんでした。そこで千沙の助言も受け入れて、先生のことをよく知っている、担当の生徒たちの前での羞恥責めに集中することにしたら、効果が目に見えて上がったようでした。先生は美人でスタイルも良くて頭も良いからか、プライドがとても高かったようで、自分が担当する生徒たちの前で惨めな姿を晒す時に、はっきりと興奮を高めていました。今では用務員の山本さんに打ち込んでもらった天井のフックからぶら下がって、教卓の前に全裸で亀甲縛りになりながら授業をしてくれます。生徒たちはトランシアの効果で、師井先生を「雌豚先生」って呼ぶのが当たり前だと思っています。先日の授業中。たまたま簡単な問題だったから、クラスの半数以上が挙手したんです。その時みんなが口々に「雌豚先生っ」って指名を求めていた時に、佳世ちゃんはついに、頭の花から種をボロボロ溢してくれました。全裸に荒縄で縛られて両胸に「雌豚」ってマジックで書かれていた先生は、股間に食い込んだ荒縄がふやけるぐらいに恥ずかしい液やら何やらをジャージャー出して、失神していました。ギャグボールを噛んでいたので、問題はあんまり聞き取れなかったのですが、吊られたまま苦労して板書をした甲斐があったと思います。

 さすがの千沙もそれを確認してグッタリと机に突っ伏してました。SMって実はなかなかサディスト側にも精神的な負担を強いるものなんですね。ここ数日、千沙は団鬼六全集の内容が夢にまで出て来るほどだったみたいで、ゲッソリしていました。師井先生は口では嫌がりながら、明らかにまたやってほしそうな目で擦り寄ってくるんですが、千沙の消耗が激しいので、次の種採りまでには少し時間を空ける予定です。取り急ぎ、師井先生のロボタ=ペルベルタの種です、ご確認願います。

 PS。ロボタ=ペルベルタの種、もっと必要でしたら教えてください。千沙に佳世ちゃん責めを任せるのはしばらく後にするつもりですが、用務員の山本さんは妙に創作意欲を燃やしていまして、教室の天井にレールを取り付けると言っています。佳世ちゃん先生が全裸亀甲縛りで吊られたまま、滑車で教室の中を回って授業出来るという、設計図まで作って見せてくれました。佳世ちゃん先生。用務員さんに何か恨みを買うような言動があったのでしょうか? まあ本人内心は嬉しそうだから良いのですが、教室を移動する際にも裸で、用務員さんに首輪を引っ張られては廊下でお尻を振って愛液を垂らしています。それでもまだ、口では高飛車に反抗したり、廊下を走る生徒たちを四つん這いのまま叱りつけたりしている佳世ちゃん先生。最近そんな先生が少し可愛く思えてきました。

。。。

≪≪ガーデナーさんからのアドバイス≫≫

 孝典君、お久しぶりです。ずいぶん急ピッチで花園の拡大が進んでいるようですね。トランシアの促成栽培は実際心地良いもので、安定採取に成功した庭師はみんなのめりこむものだけれど、一夜にして出来た王国は一夜で無くなるリスクもあります。やはり多種多様な種を並行して育てていくのが、より強く豊かな花園の造成には大切なことですよ。

 そして師井佳世先生の種。しかと受け取りました。一見して非常に興味深い色合い、風合いでしたので、さっそく分析を進めてみたのですが・・・。実はまだ、これといった結論が出ていません。ロボタのベースの上に、確かにペルベルタの性質も混じっているのですが、非常に不安定な効用で、種ごとにペルベルタの成分量が違います。そして種の中の2つには、トランシアの成分も確認できました。
 これは派生種としては安定していない、一代限りの特殊変異なのかもしれません。しかしまだ結論を出すのは早いと思いますので、また佳世先生が種を出すことがあれば、送ってください。もちろん、ペルベルタの人を追い込むのは本人も、追い込む側もそれなりに消耗するケースがあるので、余裕のある時に、で結構です。女子中学生にして荒縄責めを取り仕切った香村千沙さんも立派ですが、無理はしないようにしてください。師井先生も、ロボタ=ペルベルタの花が枯れる頃には、普通の女性の幸せが得られるようにしてあげたいですから、いわゆる人の道を外れすぎるのも考え物ですしね。。。

 色々と勝手ばかり言いまして申し訳ないですが、とにかく、貴方が築きつつある王国は、とても魅力的なものです。自信を持ってください。貴方の若さと研究熱心さ、そして性への興味を原動力として、香村千沙さんという素晴らしいブレーンを持ち、穂波琴子さんという快活なサポートを得て、学園という特殊な閉鎖環境で優れたサンプル、土壌を独占しながら多種多様な交配実験を、永久運動のように循環的に進めてくれています。すでにトランシアの安定採取やロボタ=ペルベルタという興味深い変種など、成果を出し始めています。是非このまま、タカノリア・キングダムの創設に邁進してください。

。。。

10月12日(日)

 植村さん、先日、トランシアばかりに頼った遊び方はリスクもあるというアドバイス頂きました。仰るとおりでした。
 この3日で2回も、トランシアを飛ばそうとしてうっかり失敗してしまって、千沙や琴子にこってり絞られるという事態になってしまいました。

 1回目は9日の土曜日。放課後にバスで映画館に行こうとしていた時です。たまたま夕方のバスに、下校途中か塾通いか、別の学校の可愛い女子3人組がいたので、裸にしてみたいなって思ったんです。最近衣替えもあって女の子たちが冬服の長袖。露出が少ないから、裸を見せてもらいたくなったんです。トランシアって、いつでも「気にしない。忘れる」っていう指示をギャラリーにかけられるっていう先入観があったから、余裕で、悪戯を始めていました。

「君たちはヌーディスト村が誇る、ミス・ヌーディスト。今すぐ自慢の裸を披露しちゃおうね。寒かったら動き回って体を温めたらいいよ。」

 ポケットにある綿毛を持って、こっそり呟いたあと、女の子たちに向けて綿毛を吹いて飛ばしました。ところが、バスがその時ちょうど停車して、ドアが開いたら外に向けて一気に風が吹いたんです。すると僕の予想以上に綿毛が吹き飛んで、かなりの数がドアの外へ飛んで行ってしまいました。一応バスの中では可愛い女子中学生たちのヌードショーが始まったんですが、それ以上に、バス停で並んでいたOLさん、サラリーマンさんたちが次々とストリップ。慌ててバスを降りて追いかけようとする僕と琴子にウインクをすると、半裸のOLさんたちはさらに服を脱ぎながら、猛ダッシュであたりを走り回ります。バス停はなかなか寒かったみたいで、みんなスッポンポンで嬉しそうに自分の体を見せびらかして駆け回る始末。足の速い琴子がいなかったら、多分全員は捕まえて正気を取り戻させられなかったと思います。まぁ、トランシアの寿命は短いから、僕らから逃げ切ったとしても3日後にはヌーディストからもとの会社員に戻っていたと思うんですが、それだって迷惑には違いなかったと思うので、反省です。危うく裸自慢のヌーディストを大量に市街に放ってしまうところでした。

 別の中学の可愛い女の子3人と、OLさん2人は、今も僕のもとでヌーディスト村拡充のためのボランティア活動に奮起してもらっているので、収穫はあるにはあったのですが、ヒヤッとした瞬間でした。琴子にも怒られて、映画のチケットは奢らされました。一言指示すれば琴子が僕の分だって奢ってくれたと思いますが、この日は僕の反省も込めて、琴子に従いました。

 反省していたはずの日曜日。今日のことなんですが、千沙と二人でショッピングに行っていました。恥ずかしがる千沙に指示をして腕を組ませて、千沙から頭を僕の肩に乗せさせたりして、からかいながらデートごっこを楽しんでいたのですが、このショッピングモールのパテオで、ワッフルを食べている綺麗系のお姉さんたちを見つけてしまったんです。一昨日の失敗も忘れた僕は、またトランシアの種をポケットから出して、
「目の前にいる、青いチェックのネルシャツを着た中学生の男の子とセックスがしたい。どこか人目のつかないところに一緒に行って、これまでしてきた中で一番大胆でヤラシイ、セックスをその男の子にプレゼントしよう」

 って呟くと、女子大生と思わしきお姉さま方に向けて綿毛に一息。

 ってやったつもりだったんですが、興奮しすぎたのか、息を吐く前に一息吸い込もうとして、綿毛を花に吸い入れてしまいました。鼻がむず痒くて、思わずクシャミを一発、してしまったところ、百近い綿毛の殆どがショッピングモール、吹き抜けのパテオに拡散。子連れのヤングファミリーからカップル、ウィンドーショッピング中の若奥様からおしゃれな店員さんまで、百人近くが、僕との濃厚セックスを求めて追いかけてくる、恐ろしい事態になってしまいました。僕のネルシャツは破られて、皆に胴上げのように持ち上げられて紳士用洗面所へ・・・。あわや百人の老若男女に順番に犯されちゃうかと思ったのですが、冷静な千沙が僕にアドバイスを叫んでくれました。

「別に最初の指示しか聞かない訳じゃないでしょ? 最初の指示を取り消す暗示を入れたら?」

 そう的確にコーチングされなかったら、僕はパニックになったまま、ズタボロにされていたかもしれません。確かに、最初に入った暗示や指示しか聞かないわけではないので、トランシアの花を咲かせた百人の買い物客たちに「静まって。今の指示は忘れて、みんなショッピングに戻りなさい」って言えば済むことでした。そう言われてみると、一昨日の僕も琴子も、やっぱり千沙ほどの冷静さはありませんでした。(琴子は運動能力でカバーしたからそれもいいんですが。。。)

 それでも結局、トランシアの種を無駄に浪費してしまったことを千沙から説教されました。せめて無駄を減らすために、裕福な男性客には大目に買い物をしてもらって、地元経済の活性化に貢献してもらいました(2Kテレビやゼック・ジャパンの代表ユニフォームなど、今年売れ残りそうな商品、在庫を中心に購入してもらいました)。そして女性のお客さんや店員さんからは美女、美少女を選りすぐって、10人僕が500円で落札・購入させてもらうことにしました。もちろん、「包装紙」は全部その場で剥がして、性交渉のお試しもさせてもらいました。家族連れで来ていた若いママさんもいましたが、パパと男の子の拍手の中で、パテオのステージで見事なママさん性技を堪能させてもらいました。

 僕の精力が満足するまで10人の「買い物」を楽しませてもらったのですが、千沙はまだ、使ってしまったトランシアがもったいない。何か指示と相手との相性に寄っては、今日だけでも種を出す人がいるかもしれないと言うので、僕はさらに残りの90人の中の何人かに、指示や暗示を出すことにしました。

 勝気な若い店員さんの1人には「館内アナウンスが流れるたびにオッパイを丸出しにして館内を走り回って自己紹介したくなる」っていう暗示をあげて、内気そうな日本美人の若奥様や真面目なミセスには「ビキニの試着を、試着ルームの外、人目につくところでしたくて仕方がなくなる」という暗示をあげておきました。化粧品の美容部員さんたちには「ピエロのメイクが最上メイク。自分たちにもお客さんにも進めたい」って暗示を入れて、その後半日、千沙とモールの中を散策してみました。

 店員さんのストリーキングやピエロメイクの強要、試着ルーム外での過激水着やランジェリーの試着など、さんざんモール内は騒動が起きたのですが、結局採れたトランシアの綿毛は日本美人さんからの1つだけ。その綿毛も、モール内の新たなパニック沈静化のために使わなければならなくなって、僕は結局千沙に怒られました。金曜日に琴子と映画見に行った時の話もすると、倍怒られました。そんな訳で、この週末は、叱られ通しでした。トランシアの種は、簡単過ぎるし、リカバリーが効くという点で僕を調子に乗せてしまうようです。これからは、もっと地道にセルウスやピュピレの種を育てることにも注力したいと思いました。取り急ぎ、報告まで。

< つづく >

1件のコメント

  1. 『あーあー、はいはい。学園のアイドルが、はしたなく裸で乱れちゃうところご覧になられて、お気に召しましたか? ご主人様。』
    『うん。2人ともでかしたぞよ。』
    『あぁんっ』
    『ちょっ・・・、突然褒めないで・・・ほしいの・・・に・・』

    開き直りの生意気さが度が過ぎてしまった琴子先輩。
    孝典先輩からお仕置きです。
    千紗先輩は完全に巻き添えですね。

    ※※※※※※※※
    上記の文章は永慶氏の創作に刺激を受けた私が
    「花の帝国」のラストに登場した「加藤ツトム」君に扮して文章を書いたものです。シチュエーションとしては加藤君を育てようとしている孝典君がこれまでの植村さんとのやり取りを加藤君に示した上で、その感想を述べるように課題を出したとものとして、その課題に加藤君が答えたという状況を想定しています。
    永慶氏ご本人とは一切関わりのない二次創作です。

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