BLACK DESIRE #19-2

3.

 週が開け、いよいよ9月の最終週がやってきた。10月はすぐそこ、そして体育祭の開催期間まではあと2週間しかない。

 藍子のよこしてくれた立華は僕の想像以上に優秀で、ほとんどの文書業務を1人でこなしてくれた。既に実施要項の文書部分の作成は終了し、後は必要な図や表を入れ込めば良い段階まで来ている。

 ここで、星漣学園における体育祭の実体について少し説明しよう。

 この学園の体育祭はほぼ1週間かけて行われるって事は前にも言ったと思う。これは競技数がめちゃくちゃ多い訳ではなくて、競技場所によって3部に別れているからなんだ。

 まず、体育祭は全期間を通じて1・2・3年生の同じ組が合同した「縦割り組」で争われる。それぞれ、椿組は赤組、榊組は青組、柚組は黄組、そして柊組は白組だ。もちろん学年毎に分けられた競技も有るけど、その得点はそれぞれの色のチームに配点される。

 そして、第1部は競泳・水上競技の部だ。場所は屋内プール。いわゆる水泳大会で行われるような種目・距離別の競泳種目の他に着衣水泳やメダル拾いなどのゲーム系の種目が行われ、順位や成果に応じた得点が各チームに加点される。競泳・水上競技は体育祭の開会式のすぐ後に開始され、これだけで1日が費やされる。

 続く第2部は球技の部だ。種目は年代わりでソフトボールかラクロスが選択され、昨年度がラクロスだったから今年はソフト。縦割り組の中から選抜メンバーを選び、総当たりで試合を行って順位を決める。試合はソフトボールグラウンドを2面使って通常の授業後、6・7時間目を使って行う。4チームの総当たりだから、これだけで3日かかるって事になるね。

 天候不良時の予備日を挟み、いよいよ最終日はグラウンドで陸上競技の部だ。これが一番他校の運動会のイメージに近いんじゃないかな。走ったり跳んだり、リレーしたり、競技毎に競ってポイントを貯める。応援合戦もこの日の昼休憩後に行われ、評価によってボーナスポイントを得ることができる。

 そして、全ての競技が終了したところで3部全ての得点を総合し、一番多かった組が総合優勝だ。もちろん各部毎の集計も行っているが、競技をやる以上みんな狙うは最終的な総合優勝だよね? 赤勝て青勝て、黄組も白組も、みんな頑張れ!

 ちなみに、それぞれの競技の部には決められた数の「フリースタイル」種目が存在する。これは毎年祭事運営委員が趣向を凝らして行うボーナスゲームみたいなものだ。得点率は他の種目と変わらないが、大がかりな装置を使ったり景品が出たりして毎年みんな楽しみにしている。

 今年は僕がその祭事運営委員長という事で、是非とも星漣のみんなに僕考案の面白イヤラシいフリースタイル種目をやって欲しかったんだけど、残念ながら学園全員を支配するには契約者の数が足りない。惜しいけど、無茶はできないからね。
 仕方が無いのでこれまでの体育祭で評価の高かった種目をアレンジして突っ込んでおいた。もう少し、時間が有ればなぁ……。

 週明けの月曜日は、朝の日直交代に少し工夫が必要だ。
 幎から貰った使い魔は、今のところ契約者内で24時間までしか魔力を貯めておくことはできない。それを過ぎると、回収はもう一度僕から魔力を与えるか、それともその場での回収を諦めて家に帰った後に幎からの振り込みを待つかしなければならない。
 ということは、週を跨ぐと毎朝やっている当直交代のルーチンが崩れてしまうのだ。日曜は学校が休みだからね。

 もちろん、先週の土曜の日直を交代の前に呼んで魔力を与えておいても良いし、月曜だけ母乳の授与部分を省略して契約だけやっても良い。

 僕はメッシュとまた「欠片」のやり取りをして、いざという時の魔力回復薬を確保している。タブレット状のその薬は欠片1枚につき6回分の使い切りで、例え魔力が枯渇しても数回黒い本を使う程度には回復する事ができる。また夢魔の世界に取り込まれても、これでしばらくは凌ぐことができるって事だ。日直交代時に今日の日直と契約しても、この魔力回復薬だけで1日やり過ごすことだって可能だ。

 だが、使ったらそれでお終いの薬を毎週毎週使うわけにはいかない。奥の手ってのは、使わないから緊急時に頼りになるんだ。だから、僕は先週の土曜の内に、先週分の日直全員は次の週の月曜は「ある仕事」を行うために少し早めに登校するように書き込んでおいた。何人かは部活等の早朝練習で参加できない旨を申し出てきたけど、僕がやりたい事に必要な人員は確保できただろう。

 僕と契約した者はドミネーション能力の発動を助けるだけでなく、黒い本で設定することでリタルデーション能力のように書き込み内容を保持しておける。リタルデーションとの違いは維持に魔力がかかる事と、保持できるのはインサーションキー1つ分の書き込み内容だけって事だ。ちょっと魔力の支払いが嵩むが、なに、元は取れるさ。いずれ欠片が集まったら幎に頼んで保持期限をもっと伸ばして貰おう。48時間以上魔力を保持できるならこんな手間はいらないんだしね。

 僕が早朝の3年椿組に到着すると、参加者の4人のクラスメートのうち3人は既に来ていた。時刻は6時45分。いやはや、みんなやる気十分だなぁ。

「おはよう。達巳君」
「みんな、おはよう。早いねぇ」
「もちろん! 準備もできてるよ」

 そう言って笑う芹澤さん。ちなみに、彼女は今、何の衣服も着用していない。制服も、もちろん僕の用意した「特別制服」も、ブラも、パンツも。身に付けているのは短いソックスと運動靴だけ。つまり、全裸に靴だけ履いてる状況なのだ。
 そんな状況だから、当然彼女の胸や股間は僕に丸見えだし、挨拶の際こっちを向いた時にぷるんとおっぱいが揺れたのもばっちり観察できた。

 もちろん、それは芹澤さんだけではない。他の2人、鈴林さんや千寿谷(ちずや)さんも同じくマッパに靴の倒錯的な格好で笑顔の挨拶をしてくれた。そう、僕は自分のクラスメート3人に裸で出迎えられたんだ。

 既に来ていた僕のクラスメート3人を紹介しておこう。
 鈴林さんは春原の日直日に僕におっぱいをくれた人だから覚えているよね。名前は凜(りん)ちゃんでフルネームが鈴林凜(すずばやしりん)。女の子達の愛称はその名前からスズちゃんとか呼ばれてることが多いかな。
 胸の辺りまで届くサラサラストレートヘアーの平均的な身長・体型の女の子だ。胸の大きさも手頃でツンと尖ったおっぱいは手のひらを重ねるのにとても具合がいい。お尻も揉むのに程良い大きさで、なんだかあちこちををフニフニモミモミナデナデしたくなる、手を出さざるを得ない可愛さのある少女なんだ。

 その隣にいるのが芹澤咲子(せりざわしょうこ)さん。「咲」で「ショウ」と読む。ふわっと頬の辺りでカールしたボブカットが似合う女の子で、キリッとした眉と目付き、面倒見の良い性格でこのクラスの副委員長もやっている。一部の下級生からは「咲子姐(しょうこねえ)」と呼ばれて慕われたり憧れたりされているようだ。格好いい呼び名の通り、彼女のスタイルも出るところは出て、締まるとこは締まっていて格好いい。ただ、くすぐったがりの様で交代申し次ぎのおっぱいを貰おうと顔を近付けた時、息がこそばゆいと笑いながらクネクネして結局ホームルームぎりぎりまで時間がかかってしまった。

 3人目は、先週土曜の日直だった千寿谷恵(ちずやめぐみ)さん。今時珍しい2本お下げに眼鏡の文学少女的外見の女の子だ。物静かでいつも丁寧な言葉遣いをし、笑う時も手を口に当てる、そんな躾の行き届いた娘。とてもこの星漣らしい女生徒だと思う。
 ただし、小柄でスレンダーな腰つきに反して胸はボリュームたっぷり。制服の胸の部分のサイズがギリギリなのか、着替えの度に窮屈そうにファスナーを閉めているのを良く見かける。今日の日直交代の時は手の平からこぼれるほど立派なモノを十分堪能させていただこう。

 さて、雑談しながらクラスメート達の裸を堪能していると、ようやく最後の1人が到着した。からからっと教室の扉を開いてちょっと息を切らせながら入ってきたのは春原だ。

「おはよ! ごめん、遅れて」
「おはよう、春原。大丈夫、時間通りだよ」
「うん、すぐ着替えるから待ってて」

 春原はそう言うと自分の机に鞄を置き、制服のファスナーを開けながら歩いて後ろのロッカーに向かった。そして、こちらも僕の視線に構うことなくスパッとそれを脱ぎ捨てる。アスリートらしい締まった背中が露わになった。その上にパサリとだいぶ長くなった春原のポニーテールが被る。
 下着姿を見せているのに、春原はまったく平然としたまま僕に話しかけた。

「ずいぶん涼しくなったよね」
「そうだよね。でも、まだお昼は暑いけど」
「登校が楽になっただけでも助かるよ」

 星漣学園への登校は嫌でもみんな坂を登って来るからな。夏場は校舎に入る頃はみんな汗でビッショリで透けにくい筈の夏服が濡れて透けて大変美味しい光景が……いや、大変だったんだよ、うん。

 春原はそんな風に僕と軽く雑談しながら当たり前のようにブラを外し、パンツも脱いでロッカーに仕舞う。うん、いつ見ても春原のおっぱいとお尻は良い形してる。そして、僕がじーっと見つめる中、運動靴を出してそれを履き、他の3人と同じく裸に靴だけの格好になったのだった。

「さすがにちょっと涼しいね」

 春原が二の腕をさすりながら言う。健康的に日焼けしたその皮膚に、ぷつぷつと鳥肌が立っているのが僕の目にも見えた。急に制服を脱いで裸になればそうなるよなぁ。

「それじゃ、揃ったことだし早めに始めちゃおうか?」
「やっちゃおうよ」
「みんなもそれでいい?」

 僕が確認すると、みんな頷いて同意した。時間は6時58分。まだ十分に時間が有るな。僕は自分の鞄を開け、そしてその中に張り付けた魔法のチャックを開けるとそこから人数分のリード付きの首輪を取り出し、それを机の上に並べた。

「一応、確認と説明ね? 先週日直だったみんなに今からやってもらうのは、校舎の周囲の見回りね。最近は物騒だから本当は、警備犬でもいればいいんだけどさ」
「うん。でも居ないんだから仕方ないよ。だから3年生の私達が犬の代わりをやるんだから」

 僕の説明に続き、鈴林さんがとんでもない事を言い出す。さらに、芹澤さんや千寿谷さんまでそれを引き継いだ。

「ちゃんと不審者が寄ってこないよう、マーキングしないとね」
「みんなでマーキングして匂いを付ければ、流石に変な人は近寄ってこないですよね」

 僕は顔を綻ばして頷いた。よしよし、先週みんなに書き込んだ内容がちゃんと保存されているな。
 みんなが言っている事は以前さざなみ寮に潜入した時の内容の応用だ。舞台が学校の校舎になって、その対象が先週の日直達になっているだけで書き込み自体は捻っていない。

 ただし、今回使う道具は夢魔によって創ってもらった特別な首輪だ。この首輪、悪魔の道具だけあって装着した人間を薄い防護膜で保護する力が有る。肌が固い地面や石に擦れたり刺さったりしてもクッションになってくれる機能が付いてるんだ。しかも、寒さからも守ってくれるから裸で歩き回っても風邪を引く心配が無い。さらには僕好みのある特殊機能まで付いてお値段「世界の欠片」1枚と言うんだから良い買い物だったよ。

 僕はみんなを連れて校舎西側の非常階段から1階に降りると、そこで持ってきた首輪を着けてあげた。

「じゃ、まずは春原からね」
「うん、お願い」

 あまり苦しくないよう、指が入るスペースを空けてベルトを締める。もっとも、魔法の防護膜はこの首輪と喉との間にも見えないながら存在してるから、完全に締まって首に痕が付くことなんて無いんだけど。
 春原は僕に首輪を着けられてリード紐を引かれると、自分から進んで四つん這いになって「ワン!」と声を上げた。他の3人もそれに習って四つん這いになる。僕はお利口な4匹のワンちゃんを順番に「よーしよし」と撫でてあげた。尻尾が無いのでお尻を振って喜ぶみんな。

「よし、ではでは出発進こーう!」

 僕の掛け声を合図に春原たちが四つん這いのまま歩き出す。まずはさくら通りを通って校舎の裏に回らないとね。ポケットからスマホを取り出し、哉潟家謹製の学園支配アプリを起動した。

 現在の所、このアプリで解除されている機能は「一部の構内施設の監視カメラの使用」、「生徒名簿(3年生)」、「学園のエリア内人数の確認とアラーム」、「学園ナビ」だ。生徒名簿ツールでは今この場にいる4人の合計統制権を調べる事もでき、その結果が30であることは確認済みだ。僕は学園ナビツールで遭遇する人数が30人以下になるように設定し、校舎の裏を通ってぐるりと1周するコースを検索した。数秒で結果が表示されたのでナビをスタートさせる。このナビは想定外の人数増加時にアラームを鳴らしてくれる機能も有るので安心だ。僕はお尻を振り振り本物の犬の散歩のように僕を引っ張って行く4人に着いて歩きながら、清々しい早朝の大気を胸一杯に吸い込んだ。

 「ワンワン!」とノリノリでみんなを先導するのは春原だ。みんなもそれにクスっと笑って着いていく。
 裸に運動靴、そして首輪しか着けていない女の子が四つん這いになっているのだから、当然その後を行く僕からは真後ろからの光景が嫌でも目に飛び込んでくる。つまり、桜並木の影が落ちる滑らかな背中と、前に進むために交互に繰り出される太腿の間に、絶妙の丸みを帯びた年頃の女の子の突き出されたお尻とその真ん中に潜むお尻の穴が丸見えになっている。しかも、それが4つ並んで。素晴らしい光景だ!

 4人は一応、見回りという事で時折歩みを緩めては首を回して周囲の様子を確認したり、犬のように匂いを嗅いだりしてみてる。だが、その表情はとても楽しそうだ。そうだよね、日直の仕事をこなすのはそれがどんなにとんでもない任務でも楽しい筈さ。

 ピピッとナビが方向転換を指示した。よし、ここから裏手に入っていこう。でも、その前に……。

「ああ、みんな待って」
「? どうしたの?」

 一番手前にいた芹澤さんが僕を見上げて首を傾げる。その他の娘たちもリードを引っ張られて戻ってきた。僕はニヤリと笑うと、しゃがんで芹澤さんの頭を撫でてあげた。

「ここで曲がるから、その前にマーキングを済ませとかないとね」

 そして桜の木の一本を指さす。

「芹澤さん、お願いできる?」
「いいよ。まずは私からね」

 僕に頭を撫でられたまま、芹澤さんは即答した。そしてとことこと歩いて目的の木の根本に近付くと、僕にお尻を向けた格好のままひょいと片足を上げる。そして、肩越しに僕に視線を向けて言った。

「達巳君、マーキングでおしっこするからもっと近くで見ていいよ?」
「うん。ありがとう」

 自発的に僕を喜ばそうとする、別の書き込みの効果だね。僕はお言葉に甘えて芹澤さんのお尻に息がかかるくらいまで接近した。ここなら、上げた脚の筋に引っ張られて割れ目がぱっくり開いている様子まで直に見ることができるね。
 芹澤さんは少し赤くなりながらも微笑み、

「じゃあ、するわね」

 と言って自発的に木に向かって放尿を始めた。びゅぅーっと飛び出た水流が木の根に当たって弾ける音が響く。土と草と葉っぱの匂いに芹澤さんの尿の匂いが混ざり、風に乗って流れていく。僕はしゃがんで頬杖を付いた姿勢で、彼女の股間の割れ目からそれが放物線を描いて落ちていく様をニヤニヤしながら眺め続けた。

 やがて膀胱の中が空になったのか、急速に水流が勢いを無くし最後に絞り出すようにちょろっと雫が飛んで終了した。芹澤さんは腰をぷるっと震わせると足を下ろし、ふうと息を吐いた。そしてくるっと体を回して僕の方を向くと、首を傾げながら「どうだった?」と聞いてきた。

「良く見えたよ。可愛かった、ありがとう」

 と、僕が両手を使って頭や首筋を撫でて褒めてやると、彼女は満足げに目をつむって「良かった」と微笑んだ。

 その後も、ナビの指示するルートに従って進みながら順番に春原、鈴林さん、千寿谷さんに適当な木や構造物へマーキングしてもらう。一巡したらまた芹澤さんの番だ。
 ここで、この魔法の首輪の特殊機能が活きてくる。それは、この首輪を着けて誰かにリードされると、高速でマーキング用のおしっこがチャージされるって素晴らしい機能だ。このお陰でこの首輪を着けた女の子は、本当の犬みたいに何度もマーキングしながらお散歩することが可能になる。実に僕好みのエクセレントアイテムだね。

「じゃあ……またするから、見ててね?」
「こっちはスタンバイオッケーだよ」

 再び芹澤さんの放尿を間近で観察。先ほどと勢いも量も、そして匂いもほぼ同等の尿が、再び僕の目の前で彼女の尿道から排出された。

 何度も繰り返していく内に人通りの有る場所を通る事もある。それでも、30人まではドミネーションの能力の支配下に置くことができるから全く問題はない。

「おはようございます」
「見回りですか? お疲れさまです」
「マーキングありがとうございます」

 その時は千寿谷さんの番だったが、全裸で四つん這いになって片足上げて照明灯におしっこを引っかけている彼女に対し、通り掛かりの生徒達みんなが真面目な顔でお辞儀していった。僕はその様子に吹き出すのを堪えるのに必死にならねばならなかった。

「……じゃあ、最後はここにしようか」
「ワン!」

 校舎の裏をぐるりと周り、東側の非常階段が見えたところで僕は最後のマーキングポイントとして銀杏の木を指定した。ラストを飾るのは鈴林さんだ。彼女も春原のノリが移ったのか犬の鳴き真似をして木の根本に近寄る。

 彼女はこういううつ伏せでポーズを取るような運動に慣れていないのか、最初は片足上げの格好をするのにだいぶ苦労した。脚を上げてもふらふらと安定せず、おしっこが終わるまで耐えられないのだ。
 そこで、特別措置として彼女だけマーキングポーズを僕の指定する別の格好に変更しても良い事にした。指示通りに、鈴林さんは四つん這いのまま木に向けてお尻を向けると、膝を伸ばして脚を左右に開く。
 開脚前転の準備ポーズを想像してもらえば良いだろう。脚の角度が90度以上になるように一杯に広げ、膝をまっすぐに伸ばした状態で上半身を倒して倒立するかのように両手を地面に着いた姿勢だ。股の間から逆さまになった彼女の顔が覗いている。この状態でおしっこをすると真後ろに飛ぶから彼女は木にお尻を向けたんだね。

 鈴林さんのその格好を見てて、ふと僕の心の中に悪戯心が湧いてくる。

「最後なんだし、どれくらい遠くまで飛ばせるかやってみようか?」
「え? きゃっ!? わっ!」

 僕が彼女の細い腰を掴んで頭側に引っ張ると、犬のフリも忘れて鈴林さんはよたよたと前に進んだ。そのまま僕は彼女を誘導し、舗装された銀杏通りまで引っ張り出した。
 ここからだと鈴林さんがお尻を向けた目標の木まで1m半以上有る。さてさて、どこまで飛ばせるかな? 僕は彼女のお尻を両手で持って機関銃の狙いを定めるように旋回させて位置を決めてやった。

「……狙いよし。後は鈴林さんの頑張り次第だよ」
「うんと……頑張るね」

 逆さまなせいか、顔を真っ赤にしながら頷く鈴林さん。重力に引かれて地面に向かって垂れた彼女の髪とおっぱいがさらり、ぷるんと揺れる。僕はそんな彼女の頑張りを間近に見るためにその身体のすぐ横にしゃがんだ。ここからなら、鈴林さんの身体の状況や放尿の軌跡を全部観察することができるね。

 僕の顔の横で鈴林さんのお腹が呼吸のために前後している。すーはーすーはー、気持ちを落ち着けるためかややゆっくり目に息をした彼女は、最後に大きく一回息を吸うと全身を緊張させた。

「んぅ……んんん~~~~~っ!」

 僕もびっくりするぐらい勢いよく彼女の放尿が始まった。ぶびゅーっとおよそ可愛らしい女の子の股間から聞こえるものとしては似つかわしくない、下品とも言える音と共に少しよじれた水流が一直線に銀杏の木に向かって飛ぶ。
 鈴林さんのあそこは下付き気味の様で、この姿勢だと若干上向きにおしっこは発射される。この角度と、そして彼女の懸命の息みによって、その放尿は想像以上の飛距離を出して木の根本ではなくそれより50cmも上の幹にぶち当たった。こいつはビックリだ!
 自分の身長ほども離れた木の幹と少女のお尻との間におしっこのアーチが出来ている。勢いが凄いせいでびちびちとホースから水を蒔くような小水の弾ける音もする。

 もちろんそれは膀胱内のモノを一気に放出したお陰だから長持ちする筈もなく、一瞬の事なんだけど。でも、その一瞬は僕の目にスローモーションの様に細部まで焼き付いた。その水流や、弾かれた水滴が宝石のようにキラキラと朝日を反射している様までね。まったく、朝からこんな幻想的な光景をお目にかかれるとはね。鈴林さんに感謝、だよ。

 マーキングが終わった彼女を、僕は掛け値なしに褒め称えるために撫で回してあげた。しゃがんで頭や顎の周りをわしゃわしゃと「いい子いい子」してやる。鈴林さんも目を細めて僕の膝に上体を預け、「くぅ~ん」と満足げに吐息を漏らしていたのだった。

 コースを回り終えたので、僕はみんなを校舎の東側非常階段のところまで連れて行った。その段差に腰を下ろし、おとなしく「待て」をしている4人を見渡す。

「みんな、お疲れさま。見回りはこれで終了だよ」

 みんな、ぺたんとお尻を芝生に着けて女の子座りだ。だが、その目線は期待にキラキラしながら僕の方を見つめていた。口元にニヤリと笑みを浮かべ、僕は続けた。

「さて、それじゃご褒美だね」

 その言葉だけで芹澤さんのお尻が浮きかける。僕は笑いながら「待て」をもう一回かけた。

「まだ、『待て』だよ? 慌てなくても全員分のご褒美はちゃんと『出して』あげるからね」

 そう言って、僕はズボンのチャックを下ろし、内側から自分のモノを出した。それはすでにここまでの彼女達の痴態で十分に堅くなり、空を向いている。みんなの視線がそこに集中し、喉がごくりと動くのが感じられた。

 ……まあ、想像通りだよ。僕はこの日直の見回り後には、参加したメンバーはご褒美として僕の精液がもらえると書き込みした。それが極上の食べ物で、食べればとても幸せな気分になるほど美味しいとした上でね。こうすれば当初の目的通り、僕の精液を食べてもらって魔力の付与ができるってわけさ。

 わざわざこんな風に時間をかけて見回りをしなくてもすぐ精液を飲ませればいいじゃないかと思うかもしれない。しかし、先週分の異常行動で発生した魔力はブラックデザイアの力で全て回収済みだ。月曜の初っぱなにいきなり精液を与えても、返ってくるのは雀の涙だろう。だから、このお散歩ツアーを企画したのさ。
 それなら、先週の土曜の日直である千寿谷さんだけに書き込みを行えば良いと言う人がいるかもしれない。だが、そうしなかった理由は2つ有る。
 1つは、この見回りをより安全に行うため。千寿谷さん1人での統制権ではほんの数人に見られただけで統制権が一杯になってしまう。それでは行動範囲も狭く、思い切った内容にする事も出来ない。魔力の発生は行った行動がどれだけ常識から外れているかに比例するから、これでは回収効率が悪くなってしまう。
 もう1つの理由は、予備の魔力補充源の確保だ。たまたま今日魔力を多く消費するような状況に僕が置かれた時、リザーブタンクが同じクラス内に複数存在しているなら遠慮無く魔力を使い切る事が出来る。魔力切れは僕の命にも関わるから、常に保険はかけておかないとね。

 僕はもう一度みんなをぐるりと見渡した。芹澤さん、鈴林さん、千寿谷さん、そして春原。裸に首輪の女の子達が、ぺたんと座って僕の合図を待っている。その視線は僕の股間のモノに熱心に注がれ、気が付いてないのか半開きになった唇からは熱い吐息が漏れている。
 もし僕がここでこの階段下のスペースに向けて射精したら、みんな這い蹲ってそれを啜るんじゃないかな。いやいや、いくら面白そうだからって、可哀想だからそんな事はしませんよ? それにそんな事しても気持ち良くは無さそうだし。

 さて、お預けももういいかな。そろそろ終わりにしないとそれこそ日直交代の時間が無くなってしまう。僕はニヤリと笑い、「はい、いいよ」とみんなにおいでおいでをした。とたんにみんながわっと僕の膝の間に這い寄ってくる。

 最初に僕のモノに口を付けたのは春原だ。先端部に唇を付けてちゅっちゅと先走り汁を啜ると、そのままその柔らかな口内へそれを導き入れた。その温かさと気持ちよさに僕の腰がぶるりと震える。
 出遅れた3人はお互いの鼻がぶつかるくらい顔を寄せ、舌を伸ばして竿の部分への奉仕だ。芹澤さんと千寿谷さんが左右から挟むように舌で舐め上げ、鈴林さんは這い蹲るように頭を下げて袋の部分を唇で愛撫した。

 可愛い女の子が全裸で僕の股間に顔を寄せている。なんて刺激的な光景なんだろう。彼女達の熱い鼻息が僕の腹に吹き付けられ、そこだけ火傷しそうなくらいだ。
 だけど、さすがにそんなに集まると動き辛そうではある。それに僕だけ気持ち良いのは僕のフェミニズムにも反するしね。

 僕はまず左右の2人の頭を撫でると、ぽんと肩を叩いて顔を上げさせた。そして僕の両サイドをぽんぽんと叩いてそこに座らせる。そして遠慮無く彼女達の胸やお尻に手を這わせた。

「ん……」
「あっ……」

 芹澤さんと千寿谷さんが僕に体重を預け、しなだれかかってくる。お尻のお肉をむにむにと揉み、背中をつるりと撫で、わき腹から前に回して柔らかな胸の感触を楽しむ。その先の堅くなった乳首を転がし、そして指先をお腹の表面でつーっと滑らしてその下の茂みへと進入させた。潤った亀裂を指先で撫でると、2人は同時にぴくりと背中を震わせる。
 その間にも膝の間での奉仕は続いていた。2人は位置を交代し、今は姿勢を低くした春原がモノの裏筋を舐める上方で鈴林さんがてろんと犬のように出した舌に先端部を擦り付け、刺激を与えようとしている。ぽたぽたと彼女の唾液がコンクリートに落ちてシミを作った。

 下の2人の口周りと喉が自分の涎とモノから滲んだ汁でベトベトになったところで、左右の2人と交代だ。僕はしっくりと腕の中に収まる鈴林さんの手頃感を楽しみながら春原のポニーテールを持ち上げて鼻に当て、一杯に息を吸い込んでみた。春原の髪はシャンプーとお日様のいい匂いがした。

「んんっ……そろそろ、出すよ……っ!」

 何度か交代する内に僕の興奮も限界が近くなってきた。左右の2人の背中を押し、正面に4人横並びにさせる。急速に高まる快感に僕は最後まで奉仕を続けていた千寿谷さんの唇からモノを奪い返すと、とどめの一扱きを自分で行って溜まり溜まった欲求を解放した。

「んっ……ぐっ!」

 粘度の高い唾を飲み込むような呻きと共に、モノから精液の噴出が始まる。僕はそれを、雛鳥の様に上を向いて口を一杯に開けた少女達の口内に排泄するように流し込んだ。ぶりゅぶりゅと音を立てながら先ほどの鈴林さんの放尿もかくやという勢いで可憐な唇の内を満たしていく。

 僕の射精は、女の子への魔力受け渡しの際はそれそのものが擬態して増量されるから普通の男性の射精量とは比較にならない。最近は体内に蓄積された魔力量に比例してさらに増えたみたいな気がする。その間ずっとあの視界が真っ白になるような絶頂を味わい続けるから、その内ヤバい事になるんじゃないかと思う。
 だけど、そんな危惧も今現在のように女の子達めがけて思う存分に精子をぶちまけていると全部どこかにぶっ飛んでいってしまう。順番に女の子の口内の粘膜や舌にモノを擦り付けつつ唇まで白濁で一杯にし、半熟卵並の粘度のあるそれを懸命に胃の中へ送り込んでいくその娘を横目に、次の娘へ同じ事を。全員回ったらまた最初の娘の髪を抱えてモノを喉奥まで差し込んで続きの放出。そうやって、およそ3分くらいかけて4人の女の子に3度は口一杯の精液を飲み込ませた。間違いなく、全員の胃は僕の精液でたぷたぷになっているだろう。

 最後の締めとして、僕は白濁を吐き出し終わったモノを握りながら今日の敢闘賞の鈴林さんを足下にひざまづかせた。

「舌を一杯に伸ばしてくれるかな?」
「はぁい……」

 言われたとおりにする鈴林さん。伸ばした舌も、唇も、顔も、髪も、喉も、胸も、ほとんど僕の精液でべとべとだ。僕はその白い粘液の中に赤く浮かぶ鈴林さんの舌の上に、尿道に残っていた最後の精液をしごいて落とした。驚くほど濃いその白濁粘液は、落としたままミルクプリンの残骸のようにぷるぷると形を保つ。彼女はそれを舌に乗せたまま、上目遣いで僕の許可を待った。

「……食べたい?」
「ひぇぁ……」

 舌を伸ばし、その上に乗った半固形物を落とさないようにしながら返事するものだからまったく言葉になっていない。だが、その視線は言葉以上に有言に「食べたい!食べたい!」とアピールしていた。

「いいよ」
「あむっ!」

 僕の合図で勢い良く口を閉じる鈴林さん。口の中に入った精液をぐちゅぐちゅと租借し、舌の上で転がして粘膜全体で味わい、ちょっとだけ唇を開いて息を吸ってその匂いを鼻孔まで誘導して楽しむ。焦点の合わないとろんと転がりそうな目付きで1分近く口を動かしていた彼女は、最後に眼を閉じて上を向き、自分の唾液と完全に混ざり合ったそれを喉の奥へと送り込んだ。細い喉がこくこく動いて嚥下する様が良くわかる。

「……はぁあ……」

 そして、うっすらと目を開け、ほわんほわんと首が座っていないように揺れながら熱い溜息を吐いた。視線が焦点を結んでおらず、半開きの口は笑ってはいるが締まりなく端から涎が垂れそうになっている。

「ん……?」

 膝立ちになっている鈴林さんの足下からぴちゃぴちゃと水音がしていることに気が付き、僕は腰を屈めて覗き込んだ。見れば、彼女の股間からは先ほど何度も見た液体が滴り落ちている!

「おおっ!」

 木に向かって息んでやった時の様に明確なものでは無い。勢いも無く割れ目の奥から滴るそれは、いくらかは彼女の太腿の内側を伝って膝から地面に流れ落ち、残りは濡れてまとまった恥毛を伝ってちょろちょろと遠慮がちに垂れ落ちている。それに本人の意思が働いているとは思えず、おしっこを漏らしているようにしか見えない。

(うれション……って奴なのかな?)

 僕は幸せそうにお漏らしを続ける鈴林さんを見ながら頬をかいた。こんなところまで犬っぽくなってしまうなんてね。他の娘達はそんな彼女を、

「いいなぁ」
「気持ちよさそう……」

と顔を赤らめながら羨ましそうに見守っていた。

「さて、ご褒美も終わったしもう戻らないとね。……その前に」

 僕は四つん這いをやめて立ち上がったみんなを見渡した。全裸に首輪、運動靴は変わっていない。だが、上半身はバケツでぶっかけられたように精液まみれ、下半身はお漏らしした鈴林さんはもちろん、他の3人も自分自身が流した愛液で足首付近までてらてらと濡れ光っている。このままじゃ、教室に戻ることは出来ないな。

「まずは、シャワーだね。それから教室に戻って『特別制服』に着替えてもらって……」

 そこで、僕は千寿谷さんに目を向けて笑いかけた。

「そしたら千寿谷さんは日直交代だね」

 僕の言葉にうれしそうに頷く彼女。おっきな2つのおっぱいがゆっさゆっさ揺れる。これを今日は堪能できるのか……楽しみだなぁ。
 さらに僕は、残りの3人を見渡し、追加のお願いをした。

「みんなには、時間があるならその時の『お手伝い』をお願いしたいんだけど、いいかな?」

 折角だし、みんなのとろとろに濡れたあそこを堪能しながら交代の儀式をやりたいね。僕の申し出に全員が顔を綻ばせる。そして、元気な声で揃って返事をした。

「「ワン!」」

 ……これ、教室に帰ったらちゃんと元に戻るよね?

 哉潟七魅が選択教科の授業から自分の教室に戻り、教科書を片づけているとそこにクラスメイトの1人が話しかけてきた。

「ねえねえ、ナミちゃん。いいかな?」

 七魅が顔を上げると、そこには人なつっこそうな笑顔を浮かべた女の子の顔があった。頬の辺りにニキビの痕が消えかけで残っている。七魅の所属する3年柚組のクラスメート、海田朝利(かいたあさり)である。

 朝利には他のクラスメートを自分の付けたニックネームで呼ぶ癖があった。七魅ならナミ、三繰ならミク、自分の事はサリーである。これは自分の名前が某少女漫画の主人公の名前と同じであるため、小学校の頃からかわれたのが原因であるらしい。
 いつもなら朝利は自分の所属する女の子グループの子とつるんでおしゃべりをしているはずなのだが、選択教科後で今はその子等とバラバラになっている。そのため、机の近い七魅に声をかけたのだろう。

「どうかしましたか?」

 七魅はいつもの堅い口調で返事をした。最初の内は取っつきにくい子として敬遠されたものだが、5ヶ月も一緒に学園生活していればその程度個性の内と割り切れる柔軟さがこの年頃の女の子にはある。特に気にした様子もなく朝利は七魅の机に覆い被さるように顔を近付けてきた。

「あのね、エリちゃんの事」
「……早坂さんが、何か?」
「それを聞きたいの」

 内緒話の様に声を潜めて首を曲げる朝利。七魅が視線を追うと、話題の主である早坂英悧が教室の後ろの方でクラスメートと談笑しているところだった。その様子に、変わったところは見られない。

「何かあったのですか?」
「笑ってるよね?」
「……は?」

 七魅が困惑して眉を寄せるのにも構わず、朝利は言葉を続ける。

「最近、エリちゃんなんだか可愛くなった」
「……はあ」

 もう一度、早坂英悧の方を見つめ直す。いつも通りの整った顔立ちと、彼女の内面を象徴するような輝く金髪のツインテール。髪型に変化は無いし、メイクを大幅に変えたというポイントも見つからない。七魅は朝利が何を言いたいのかわからず、困惑して心の中で首を捻った。

「……そうですか」
「絶対、何か有ったんだ」

 だが、朝利の方には何か確信があるようだった。七魅から顔を離し、腕を組んでうんうんと一人で頷いている。

「授業中もたまに1人で考え込んでいるし、その割に楽しそうだし……」

 年頃の女の子にとっては、授業中に意識を集中させることも、休み時間に楽しそうに笑うことも許されていないと言うのだろうか。七魅は本気で朝利の言っている意味がわからなかった。
 こんな時、普通の子ならそれとなく迷惑そうな表情でサインを送る事も出来たのだろうが、残念ながら七魅には多少いつもより細目の半眼で相手を見つめつつ、少々首を傾げるくらいしかできなかった。それも、朝利が視線を外して話題の少女の方を向いていたので完全に無駄球だったのだが。

「……恋でもしたのかな」

 ぶっ、と朝利の後ろの机にいたクラスメートが吹き出した。彼女の大きな声をなんとなしに聞いていたのだろう。朝利は早坂英悧の方を向いていたので気付いていない。
 七魅としても、内心の驚きを表現するためにはそれくらいのリアクションを取るべきだったのかもしれない。もしかしたら、飲み物を口に含んでいたら程良くむせて見せることも出来たかもしれない。だが、七魅が朝利に向けることのできた動作は、単に少し眉をピクリと動かし、

「……そうなんですか?」

と呟くことだけであった。朝利はあくまで動じた様子を見せない七魅に再度視線を合わせると、一瞬首を傾げた後に肩をすくめた。

「あくまで、私のカンだよ?」

 そう言い残すと、朝利は急に七魅の机を離れ、「マッキー達おっそーい!」とたった今教室に戻ってきた数人のクラスメート達の方へ歩いていった。選択教科で遅くなった彼女の仲間が帰ってきたのだろう。七魅は困惑した目付きのまま朝利を見送ったのだった。

 海田朝利が七魅に声をかけたのには彼女なりの理由がある。早坂英悧の変化を彼女特有のゴシップ観察眼で発見した浅利は、その原因を男関係に有るとカンでアタリを付けた。

 この学園において男子と言えば3年椿組のあの少年しか存在しない。そして、その少年と英悧の間に男女の関係としての進展があったとしたならば、その情報はこのクラスで少年と一番親しい七魅が察知している筈なのだ。何故なら、朝利は七魅もまたその少年と同様の関係であると睨んでいたからである。

 だが、当の七魅に英悧の話題を持ち出しても全くの無反応、思い切って「恋」のキーワードを投げかけてみたがそれにも困惑したような顔付きが見られただけだった。

(……このセンは無いか)

 朝利は自分のカンが外れたことをさっさと認め、早々にこの話題から興味を失った。年頃の乙女が話題とするゴシップネタなら他にもいくらでも存在する。たまたまその1つが潰れたところで話題に事欠くことはない。その様な訳で、朝利の中で少年と英悧と七魅の三角関係ネタは速やかに廃棄処分されたのであった。

 だが、実際のところ朝利のカンは良いところまで行っていた。少年の近況についてこのクラスで一番詳しいのは確かに七魅であったし、英悧と少年が最近体育祭の準備作業を通して急接近している事も間違いなかった。
 朝利の誤算は、七魅と少年の関係が単なる好き嫌いの関係だけでなく、姉の三繰を交えた利害関係や両者の特殊能力に関わる秘密の共有関係が前提になっているという裏事情を知らなかった点である。そのため、基本的に七魅には、少年が自分の能力行使のためにこの学園の生徒と親密になろうとする行為を止めるつもりは無いし監視する気も無いという事情を、知る由も無かったのだ。

(そういえば……最近、放課後はどこに姿を隠しているのでしょうか?)

 七魅は先週から件の少年の行動場所が自分の把握している範囲から外れている事を思いだし、独りごちた。いかに哉潟家の設置した学園監視システムと言えど、本来の目的は姉の特殊性癖をサポートする目的で用意したものである。その目的にそぐわない場所や、特別な管理をされている部屋などは監視範囲外であった。
 当然、受付の奥に存在する第2図書館はその2重の理由によって完全にシステムから外れていた。そのため、七魅が少年の行動を知ることは直接関係者から聞く以外不可能だったのだ。だからと言って、放課後の行動を少年に問い詰める意志も、その権利も自分には無いと七魅は考えているのだが。

 もしも七魅が、以前英悧が特別役員である少年の体育祭準備状況についてわざわざ三繰に聞きに来た事、今その準備作業に2人が大わらわである事、少年達が毎日受付奥の秘密の部屋に集まっていること、2人が昨日一緒に並んで下校した事……それらの情報を少しでも掴んでいたら、もう少し2人の関係について想像を働かせる事が出来たかもしれない。
 だが、誰にとっての幸か不幸かは分からないが、七魅は今日までそれらの情報を一切知り得なかったのであった。だから、少年と英悧が関連する情報としてまったく結びつかない。

 少年の事を気に掛けながら、クラスメイトの恋バナにその少年が関わっているとは露とも思わない、思えない。恋愛経験皆無どころか、未だに自分がその渦中にいることを意固地に認めない七魅故の不徳であった。

4.

 週も明けたし、気分一新ということで僕は「特別制服」の衣替えを実施する事にした。と言っても前のは前のでそのまま残して何時でも使えるようにしつつ、新しい「制服」を設定して今週からそちらを使うように書き込みを行っただけなんだけどね。

 新しい「特別制服」は定番であるセーラー服をベースにした。特徴的なセーラーカラーと襟元のリボンタイ、上下セパレート方式でプリーツの入ったスカート。星漣らしく黒白のモノトーンカラーだが、タイだけは僕の好みで赤色、そして左胸には凝った刺繍の星漣学園マークが入っている。
 ただし、これだと普通のセーラー服なので、ここから僕独自のアレンジがしてある。まず、この制服は「下着を兼ねる」事とさせてもらった。普通に考えて下着を2重に着る人間はいないから、この制服を着ている時は全部脱いで、ノーパンノーブラで過ごすことになる。
 また、スカートは僕の定めた超ミニスカだ。生地を工夫してふわりと自然に広がるそのスカートは前は最長で股下5cm以内、背中側に行くに従って徐々に短くなり、再長部の正反対の位置で股「上」2cm以上となっている。

 つまりこの制服は、正面から普通に会話したりする分にはギリギリ見えないけど、椅子に座る等して視線を下げ、立っている女の子を後ろから見るだけで、はみ出したお尻を何時でも観察可能な「ノーパンのお尻見放題セーラー服」ってわけ。スカートの裾から見える魅惑的なお尻のチラリズム……大切でしょ、これ。

 3年椿組の生徒は僕を喜ばす為にエッチな姿を見せるって書き込みもまだ有効だから、みんなこの制服の魅力を積極的に活用してくれる。
 休み時間には僕の視線に気が付くと背中を向けてくれるし、話し込むフリをして机に手を付いてお尻を突き出し、中央部の皺の有る辺りまで見せてくれる感心な娘も多い。
 大胆な娘になると僕の机の側で、たぶんわざと小物を落として僕に背中を向け、しゃがまずに腰を曲げて拾うことでお尻と股間の様子を見せつけてくれる。僕の目線とほぼ変わらない高さでほんの50cm位のところに、可愛い女の子のお尻の穴と割れ目が遮る物も無く存在しているんだ。いっそ感心してフムフムと頷きながらじっくりと眺めてしまったさ。

 さて、放課後になった。今週から僕の席の有る一番窓際の列の生徒は教室掃除の当番だ。
 3年椿組が毎日掃除する箇所は「自分たちの教室」「中央階段付近の通路」そして「音楽室」となっている。教室の机の並びは5列なので、そのうちの3列が当番となってそれぞれの場所を週替わりで掃除することになっていた。先週はうちの列は担当無しだったので今週から「教室」の番が回ってきたというわけだ。

 掃除なんてかったるいし、運営委員長としてやらなくちゃいけない事もあるから本の力でサボっても良かったんだけど、お尻をチラチラさせながら歩き回る女の子達を見てるとムラムラしてきた。よし、ブラックデザイア発動だ!

 僕はいつも通りの手順で分担して掃除しようとするクラスメイト達に、手を止めて集まるように言った。箒や布巾を手に僕の周囲にずらりと並ぶ5人の少女達。さて、インサーションキーは……「掃除」でいいか。

「みんな、今日は週始めの『掃除』だし、いつもとは違うところを重点的にやろう」

 僕の提案に「そうだね」と同意するみんな。ま、ここまではおかしなところは無いよね。……「掃除」をインサーションキーに設定、と。

「じゃあ、達巳君。何をしたらいい?」
「箒で掃く前に、埃を落とすために上の方から拭き掃除をしよう。今日の掃除強化点は拭き掃除ね!」

 そう言って、僕はてきぱきとみんなに役割分担をしていく。背の高い娘は上の方、低い娘は下の方、適材適所ってやつだね。

「これでいい?」
「うん……」

 他のみんなに布巾を手渡し、掃除場所を指定して準備完了。しかし、みんなはまだ少し疑問があるようだ。

「達巳君は? どこをやるの?」

 おっと、そうだね。これがキモなんだから言っておかないと。

「僕もいつもはみんなで『掃除』しないところをやるよ。僕はね……」

 僕は真面目な顔つきのままみんなを見渡した。

「みんなの、お尻の穴の拭き『掃除』をやってあげるね」

 そう言って、にっこり笑う。すると、みんなも合点がいったと頷いた。

「そう言えばそうですね。みんなで掃除する機会はあまりありませんでした」
「さすが達巳君だね。言われるまで、気にしてなかったよ」
「達巳君に掃除してもらえるなら安心だしね」

 うんうん。みんなも僕の考えに賛成みたいだ。ほらね、おかしなところはどこにも無いし、役割分担も適材適所でバッチリだ!

「みんな自分の受け持ちはわかったね? 僕はみんなが掃除してるところを出来るだけ邪魔しないように後ろから掃除するから、気にしないで良いからね」
「お願いね」
「うん。じゃ、さっそく始めよう」

 僕の声を合図に、全員担当する場所へと散っていく。ある娘は椅子を用意して高い場所、ある娘は教卓や棚の上を端っこから、他の娘はクラスメートの机を分担して前後から順番に。僕はその様子を教室の中央で眺めつつ、満足げにニヤリと笑うのだった。

 さてさて、それじゃ僕担当の「拭き掃除」だけど、最初は誰から行こうか。
 持ち場の少ない娘は自分のところを終わらせたら他の娘のところに手伝いに行くだろうから、落ち着いて手を出すには最初のうちが良いだろう。

 ということで、僕はまず椅子を使って黒板の上を拭いている女の子をターゲットとする事にした。てけてけと歩いて後ろから近寄っていく。教壇の上に置いた椅子の上に立っているから、僕の身長だと丁度首を上に傾けた眼と鼻の先にその娘のお尻がくる。ベストポジションだ!

 例の丸見えスカートのお陰でこの角度だと遮るもの無く中身が見えてしまっている。まずはお掃除で頑張る女の子のお尻を堪能すべく、僕は腕を組んでうんうんと頷きながらそこを観察した。
 黒板の上をなぞって布巾を動かすたび、体重が左右に移動してわずかに身体が揺れる。その際に片方づつ踵がちょっとだけ浮いて脚が上がり、そのお陰できゅっとそっち側のお尻が持ち上がる。すると、お尻のお肉に引っ張られて太腿と股間の付け根の部分も僅かにくぱっと隙間が開くのだ。
 その隙間が出来た瞬間にだけ彼女の内緒の部分が見え隠れする。なんと素晴らしいチラリズムなのだろう。いつまでも眺めていたくなる。

 だが、あんまりこの娘だけに時間をかけるわけにもいかない。僕は心の中でこの素晴らしい光景に手を合わせた後、彼女に声をかけた。

「じゃ、今からお尻のチェックと掃除をするから、そのまま拭いててね」
「あ、達巳君ですか? お願いします」

 同意を得たので、まずは目的の部位の詳細な観察からだ。僕は両手を伸ばし、親指を内側にして尻たぶ2つをそれぞれの手の平に乗せるように掴んだ。むにむにとその感触を楽しんだ後、いよいよ御開帳だ。両手の親指を皺の付近に置いて、ぐいっと外側に押し開いた。左右に引っ張られて少し延びた彼女のお尻の穴が露わになる。

「んー……」
「あの、どうですか?」

 その娘は掃除の手を止めて、僕の方を見下ろした。少し不安そうに眉を寄せている。僕は素直に感想を言うことにした。

「続けてて良いよ。大丈夫、形も整っているし、綺麗だと思うよ」
「はい、良かったです」
「念のため、拭いておくからね」
「わかりました」

 僕はいったん手を離すと、ポケットから薬品の入ったチューブを取り出した。以前、夏合宿の際に三繰からもらった物に付属してた奴だ。これをお尻の付近に塗ると、滑りが良くなるだけでなく血行も良くなって筋肉が柔らかくなる効果もあるらしい。これをたっぷり塗って解してあげよう。

 僕はキャップを取ると人差し指の先に薬品を多めに取り、反対側の手の親指と人差し指をその娘のお尻にあてて、穴の付近をぐいっと広げた。

「じゃ、拭くよ」
「はい……きゃっ!」

 薬がちょっと冷たかったのか、僕の指が微妙なところに当たった瞬間に一瞬ぴくっと腰が逃げる。だけど、僕は手を離さず穴の周囲を広げたまま、ぬりぬりと薬を塗り込んでいった。
 円を描くように穴の周囲の皺に塗り込み、その後は中央から引き伸ばすように放射状に指を動かしていく。引っ張られた肛門の皺が形を変え、裏返って内部のピンク色の粘膜がちょっぴり顔を出した。

「……あっ……ん……」

 指が触れる度にきゅっきゅっとお尻が締まり、その娘は喘ぎとも吐息ともつかない声を上げる。いつの間にか掃除する手が止まり、うつむいて黒板の上の縁に両手でしがみつくような格好になっていた。

「ほら、手が止まってるよ?」
「は、はい……ごめんなさい……」

 そう言うが、その娘はお尻からの刺激に息も絶え絶えになっているようだった。脚ががくがくして踵が浮き上がっている。つーっと膝の辺りにその上から透明な液体が流れてきていた。
 僕はそれを見てニヤリと笑いを浮かべたが、容赦はしない。もう一度チューブを手に取ると、今度は窄まりの中央部に薬品を盛りつけるように押し出した。

「じゃあ、次は内側だね」
「え……?」
「中も拭いて掃除しないと。お尻から力を抜いておいてね」

 そう言って、僕はその娘のお尻の穴に指を置くと、内部に薬を押し込むようにゆっくりと沈めていった。

「あっあぁ……!」

 内部を傷付けないように静かに、慎重に進入する。指がめり込んでいく度に、彼女は押し出されるように喘ぎ声を唇からこぼした。人差し指の第1関節を抜け、さらに奥へ。括約筋の締め付けを感じながら、僕は第2関節付近まで指を中に進めた。

「……はい、じゃあお尻の中を拭いていくね」
「ひぅっ!」

 くるん、くるんと指を回して直腸粘膜に薬を塗り込んでいく。肛門付近の締め付け様と対照的に、奥の方の包まれるような柔らかさと熱さが面白い。つるつるとした指先の感触を楽しみつつ、ゆっくりと指を回しながら出口の方へ引き抜き始めた。

「もう少しだからね。もうちょっとだけ我慢して」
「う……ひゅぃ……」

 俯いた頭がぐらぐらと縦に振られる。返事ももう言葉になっていない。見れば、指の刺さったお尻の穴の先の割れ目からは白濁した粘液がトロトロと垂れ落ち、椅子の上にぼたっぼたっと泡だった雫を落としていた。

 ちゅるっと指先が抜けると、即座にきゅっとお尻が締まって皺の中に穴を隠す。はぁはぁと乱れた呼吸に合わせて伸縮するその付近の様子を、僕は笑いを浮かべながら見つめていた。

「はい、終わり。綺麗になったと思うけど、掃除の最後にもう一度確認するからそれまではトイレに行かないでね」
「わ……わかりました」

 ずるずると滑り落ちるように黒板に手を付きながら椅子から降りるその娘。教壇の上に上履きが付いた瞬間、ちょっと膝がかくんとなったけどなんとか堪えられた。その際、教壇にぽたぽたっと何かの液体が彼女の脚の間から落ちたのはしっかり確認したけどね。
 僕はその娘に「じゃ、続きよろしく」と声をかけ、次の娘のところへと移動した。

 僕が次に拭き掃除に向かったのは机を拭いている娘の1人だ。上体を傾け、お尻を突き出すように机の表面を拭いているため、後ろ側から可愛いお尻が丸見えになっている。
 僕はさっきの娘と同じように、掃除し続けているその娘のお尻の穴付近を薬を使いながら解し、今度は中指をその中へと押し込んでいった。第2関節付近で止まった指の先全部に、つるっとした彼女の直腸粘膜の感触が伝わってくる。

「たっ……達巳君……!」
「ん? 何?」

 顔を赤らめ、息を乱しながらその娘は後ろにぴったりくっついている僕に顔を向けた。

「次の列に……行きたいんだけど……」
「いいよ? このままでいいよね?」
「えっ……あ、うん。そのままで、いいよ……」

 僕が指を放すつもりが無いことを知り、その娘は仕方なくそのままがに股気味で隣の机の列へ移動し始めた。僕にお尻の中に指を入れられたまま、軽く踵を上げてそれ以上中に入らないよう努力しつつひょこひょこと歩いていく。その際も僕はお尻のお肉に挟まれた指を微妙に動かして薬を塗り続けたから、ぽたぽたと歩きに合わせて床に汁が落ちていった。後で床の拭き掃除もしないとなぁ。
 隣の列の先頭の机に、倒れ込むようにその娘は手を付いた。再び、お尻を突き出したようなポーズ。しかし、歩いている間の振動のお陰か、僕の中指は完全に彼女のお尻の穴の中に根本まで埋没していた。少し引っ張ると、吸い込まれるような吸着感と共に内部粘膜を裏返しながら指が姿を現す。なんて刺激的な光景なんだ。

「あっ……ひっ……!」

 僕がその光景に見とれて何度か指を出し入れしてると、その娘の首筋がさあっと紅く染まり、悲鳴の様な喘ぎ声をこぼす。同時にこれまでにない強い力で指の根本が締め上げられ、指に痛みが走った。ぴぴっと彼女の股間から潮が飛んで床に点々と染みを作る。あらら、イっちゃったのかな。
 半開きの口から荒い息をこぼすその娘。脱力し、机にしがみつくようにしてやっとのことで立っているといった有様だ。僕は力が抜けて緩くなったお尻から指をちゅぽっと抜き取った。それだけでその娘は背中をびくびくと震わせる。

「掃除、終わったよ」
「あ……あぃあ……とう」

 絶頂の余韻でろれつの怪しいその娘を残し、僕は他の娘を掃除するべくそこから離れた。

 若干のハプニングが有ったものの、僕の計画通りに掃除は進んで終盤となっていた。ま、そのハプニングもだいたいは僕のせいだったんだけど。
 今はみんな、机を端に寄せて掃き掃除を行った後に床を乾拭きしている。乾いた雑巾を床に置いて両手で持ち、お尻を上げて教室の端から端へ駆けていくヤツね。およそミニスカート+ノーパンの女の子のして良いポーズではない。
 だけど、今は僕がこの教室の支配者だ。僕はその格好で5人の女の子を1列に並べ、後ろ側からしゃがみ込んで観察する。解れきってひくつくお尻の穴と、興奮の余韻で愛液を垂らしたままの割れ目が5人分、目の前に突き出されている。壮観だなぁ。
 僕はそれを頷きながら確認した後、手を叩いて合図を出し、一斉に走らせた。脚の動きに合わせて上下する少女達のお尻。一緒に着いて回りながら僕はニヤニヤ笑いが止まらなかった。

「最後は僕が掃除のチェックをやるね」

 掃除の成果確認は僕の仕事だ。と言ってもお姑さんの様に窓枠をすーっとやって、「掃除もまともに出来ないの?」なんてねちねちやるつもりは毛頭無い。手早く教室内をぐるぐる回ってOKを出した。教室内については、だけど。

「後は、みんなのお尻掃除チェックだね」

 僕がそう言うと、みんなはそれ以上何も言われずとも後ろを向き、身体を前に倒した。そして、両手を使って自分の肛門が僕によく見えるようにお尻のお肉を引っ張って剥き出しにする。

「チェックよろしくね、達巳君」
「あの後はおトイレも行ってないし、大丈夫だと思うけど……」
「見にくかったら言ってくださいね」

 お尻の穴を見せつけながら、口々に僕へのお願いを言う女の子達。僕は先ほどの薬をもう一度指先に塗りたくりながら、ウキウキと最初の娘の腰に後ろから取り付いた。

「ふむふむ、だいぶ綺麗になったな……」
「ありがとね、達巳君」
「念のため、中も見るから息を吐いて力を抜いて」
「うん……すぅ……はぁ……」

 僕はその娘のお尻の穴の力が緩んだ瞬間を狙い、1本目の指をするりとその中へと進入させた。「あっ……」と彼女は息を漏らすが、先ほど散々解したためにほとんど抵抗もなく第1関節まで人差し指が潜り込む。
 床の乾拭き運動のお陰か、先程よりもさらに熱くなった彼女の体内。僕は今度は指を回すだけでなく、くるくるとかき混ぜるように動かして内側から穴のサイズを広げていった。……ん、これならいけそうだ。

「もう一度、深呼吸して息を吐いて、そして力を抜いててね」
「んっ……ふぅ……すぅ……」

 はぁーっと息を吐くのに合わせ、僕は指先を曲げて穴を下の方へ押し広げつつ、反対の人差し指をその上に重ねて押し込んだ。思ったよりも簡単につるりと2本目の指を受け入れる彼女の肛門。見事に僕の人差し指を2本とも第1関節まで飲み込んだ。

「うぅっ……はぁ……」
「大丈夫だよね?」
「うん……へいき……」
「じゃあ、広げるよ?」
「うん……」

 了承を貰ったので、いよいよ僕は2本の指に力を入れ、指の腹に肛門の縁をかけてぐっと上下に割り開いた。怪我をさせないように抵抗が強くなったところですぐ止めたため、僅かに指と指の間に隙間が開いただけだったが、それでも1cm位の暗い空間がぽっかりと口を開けた。ついに女の子のお尻の穴の中を外気に晒してやったのだ。
 その娘自身の手によって両サイドに引っ張られ、僕の指によって上下に拡張された少女の尻穴。角度が無いために教室の照明は内部を照らすことは無いが、それでも濡れた粘膜がひくついているのは直に見ることができる。

「ああ、凄いね。綺麗に中が光ってるよ」
「ん……ありがと」

 僕はさらに指と指の隙間に片目を近付け、内部を覗き込んだ。呼吸に合わせて震えている内壁。汚れも無く、綺麗にピンク色に輝いている。「はぁ……」と僕は言葉も無く感嘆の溜息を吐いた。その息で彼女の恥毛がふわっと揺れたのが見えた。

 最終的に、その娘は両人差し指を第2関節まで受け入れ、隙間も1.5cm位開くところまでいったが、それが限界っぽかった。せっかく奥の方まで指を入れたのにそこまでは光が届かないし、しまったな、ライトでも持ってくるんだった。でも、女の子のお尻の穴を無理矢理開いて中を覗くなんて夢のような体験が出来ただけでも良しとする。それに、これから何度でもできるんだしね。

 他の娘達も十分に解れていることを確認した上で、同じ様に指を使って中身を覗いてやった。あまり開かなかったり、奥行きが足りなかったりしたけれど、全員が綺麗な汚れのない粘膜を晒して見せてくれた。僕は非常に満足である。

 掃除終了後、僕が手を洗って戻ってくるとみんなは道具を片付け終えていた。「お疲れさまでした」と声を掛け合い、女の子達は普通の制服に着替えて部活動に向かったり帰路につく準備をする。僕としては今日も運営委員会の活動のため、手早く机から鞄の中に必要な用具を放り込んで引いていた椅子をしまった。そしてみんなに「お先に」と教室から出た。

 そう言えば、とみんなのピンク色の秘部のことを脳裏に反芻しながら廊下を歩く。広がって伸びきり、皺の消えた穴の光景を思い出した。

(あれくらい広がるなら、僕のも十分入るよな……)

 お尻でするセックスだってあるし、今度試しても良いかな? 口や手ででして貰うより気持ち良いのかな?
 でも、女の子に動いて貰うならともかく、自分で動かすのはかったるいし疲れそうだなぁ……。

 なんて事を考えるのは、余りにも甲斐性無しでしょうかねぇ?

< 続く >

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