BLACK DESIRE #24-2

2.

 星漣学園体育祭の第2部、球技の部は3日間かけて行われる。学年合同縦割組4組の選抜メンバーによる球技は毎年種目が変わり、今年はソフトボール。総当たり戦だから時間もかかり月から木までの4日間の午後5・6・7時間目が予備日も含めた競技実施時間に割り当てられていた。
 午前中の授業も特に何事もなく終了し、午後からの競技に向けて運営委員会は大忙しだ。半日は普通に授業するからグラウンドや用具の準備や役員席の準備は昼休み中にしなくてはならない。体育祭要項に準備事項は書いてあるが、こういうのは実際にやってみて初めて問題点が判明することも多々ある。そしてその判断は僕が責任とって下さないとならない以上、僕に休憩時間なんて有る筈がなかった。現にホームベース付近に役員席用のテントを立てようとしたら、張り出した木々のせいで位置をずらさないといけない事がわかった。
 星漣のソフトボールグラウンドはA・Bの二面有り、それぞれの1塁側と3塁側が雑木と小道を挟んで面している。ホームの位置が近いから、その周辺に運営委員席を作れば行き来が便利って訳だ。僕たちは選手用の給水場所と役員席の配置を入れ替える事で、なんとか木の問題に対処する事ができたのだった。

 さて、本日の対戦カードはAグラウンドが赤組「RED RACCOONS」VS青組「BLUE DOLPHINS」、Bグラウンドで黄組「SHOOTING STARS」VS白組「WHITE EAGLES」だ。それぞれ自分達のチームカラーのユニフォームにチームアニマルのイラスト入りロゴが入っていてとても格好いい。それに合わせた衣装を着込んだ応援席のチアガール達も見ていて頬が緩むくらいにチャーミングだ。
 特に白組の衣装は赤青黄組のいかにもチアリーダー風な軽やかなものではなく、バトントワラー風の白地に金色の飾りの多く付いた凝った作りの物だった。白組が応援に力を入れているという僕の予想は当たっているのかも。

 球技の部開始という事で若干の説明・注意事項の後に始球式だ。Aグラのマウンドに、白組メンバーではないけど特別に用意して貰った白いユニフォーム姿の紫鶴が向かう。
 僕のイメージで紫鶴は運動が得意で無いって勝手な思い込みが有ったけど、星漣の憧れの君である彼女が運動音痴である筈がなかった。そのままピッチャーとして選手になれるんじゃないかと思うくらい堂々としたフォームで投げられた白球は見事にど真ん中、ストライクでミットに飛び込む。大きな歓声が上がり、笑顔で帽子を振って応えながら紫鶴はマウンド降りた。そして、両グラウンドで同時に「プレイボール!」の声が響き、遂に競技の幕が開いた。

 Aグラの先攻は赤組だ。そしてトップバッターはいきなりのハル。物怖じも緊張もしない天然さが採用されたか? バッターボックスに入る前にぶんぶんバットを振って「イークちゃーん」なんて合図を送ってくる。水泳の時も言ったけど、競技に集中しろって。
 さて、注目の第1球。相手の青組のピッチャーはソフトボール部の奴じゃなかったか? プロ(ソフトボール部員)を先発ピッチャーにするとは、相手は相当本気だぞ。今体育祭ルールでは現役ソフトボール部員は1試合最長で3回分までしかピッチャーをしてはならない事になっている。果たして、赤組はこの現役選手を崩すことができるのか?

 なんて、ちょっとハラハラしてたのに。

「……ほおむらんっ!」

 スイングが見えないくらい高速でブン回されたバットと同時に、バキィッとおよそお嬢様学校の球技では聞こえてはならない轟音が響き、白球は天空に駆け上っていった。
 そのままグングンと小さくなっていたボールは視認が難しくなるくらいまで伸びたところで落下を始め、グラウンドの遙か奥、雑木林の向こうに見える体育館の緑の屋根にボコンと当たるとバウンドしてその向こうに見えなくなる。先頭打者第一球で特大場外ホームランかよ。ソフトボールをいったい何メートル飛ばしてんだ、この人類規格外娘は。

 茫然自失のソフトボール部員ピッチャーをまるで気にする様子もなく満面の笑みでダイヤモンドを一周したハルは、チームメイトとハイタッチを決めた後スキップみたいにトントンスタッと僕の席の前に駆け込んできた。

「えへへ~、見た見たぁ? イクちゃん、ほぉむらんだよ? 凄い? 凄いでしょ~」

 誉めて誉めて~とブンブン振られている尻尾が見えそうなくらい上機嫌で話しかけてくる。あのな、僕は立場上赤組だけを贔屓できないの。そりゃ、いきなりの事で度肝を抜かれたけどさ。

「まだ始まったばかりで、1点取っただけじゃないか。ボールの飛距離は競技に関係ないの。ゲームが進まないからさっさとベンチに戻って応援してやれよ」
「あー、イクちゃんイケズぅ。誉めてくれたっていいじゃないさぁ」
「MVP取ったらな」

 MVPは4チームの中からその日一番活躍した選手に贈られる称号で、そして特典として放課後運営委員長と「親密な祝勝会」をする権利を貰うことが出来る。頑張れば僕と2人きりでのボーナスポイントゲットのチャンスが得られるって事さ。これは試合中は勝負に集中して貰うために配慮したルールなんだよ。

 その分、選手以外の応援チアガールズには試合中に僕に対するアピールをしてもらう。点を取ったチームの応援団は、運営委員長席に一番近い特別応援席に人員を派遣する事が出来るのさ。そのルールに則り、大歓声の赤組応援席からチアガール達がぞろぞろとこっちに移動してくる。

「ほらほら、ここは応援組に任せてハルは帰った帰った」
「ぶぅ~」

 いつも通りのぞんざいな扱いに久々の某パン顔ヒーローの顔になるハル。しっしっと僕が手を振るとようやく諦めたのか3塁側のベンチに戻っていった。
 それと入れ替わりにやってきたのが赤組チアリーダーズで、赤い衣装にオレンジのボンボンを持った見た目にも派手な格好の女の子達だ。肩も太股も大胆に剥き出しな上に、何人かは長い髪を僕好みのポニーテールにしている。健康的で大変よろしい。

 メンバーを引き連れていたチームリーダーらしい娘が僕の所まで歩み出てくる。そして、少し上気した顔で呼びかけてきた。

「運営委員長! 特別応援、開始しますっ!」
「うん。やっちゃって」
「はいっ!」

 くるっとその娘は振り返り、メンバー達の列に戻っていく。その際、ミニスカートが捲れてぴらりと彼女のお尻が見えた。
 え? 下着? やだなぁ、応援に一所懸命で真面目そうなチアの娘達が規則違反の下着なんて身に付けている筈がないじゃない。だって、申請されたのはあくまで「応援用の衣装」だけで、下着の事なんてどこにも書いて無かったからね。当然、申請された衣装は身に付けることが許されても、書いてなかったブラやパンツは全員脱いでいる。だから、チアガール達は全員ノーパン、ノーブラで応援してるんだね。

 応援ミュージックに合わせてリズミカルにボンボンをフリフリして踊る女の子達。脚を上げ下げする度に剥き出しのお尻が、淡い恥毛しか隠す物の無い割れ目が見え隠れする。ブラも付けていないから胸の方もばいんばいんと大変な踊り様だ。良いねえ、良いねえ!

 わあっとまた赤組応援席で歓声が上がった。ハルに続くバッターがどうやら出塁したみたいだ。良い調子じゃないか、赤組。
 喜びにぴょんぴょんと飛び跳ねる応援ガール達。激しく動いたせいで上着が捲れて何人か裾からおっぱいぽろりしてしまっている。僕は出塁した選手にパチパチと拍手を送りつつ、そんな彼女達の胸の先の突起の様子をガン見していたのであった。

 ――で、結局の所、初日の赤組は凄かった。打線が爆発し、体育祭ルールでのゲームセットの5回までに、なんと14点を獲得、青組にも4点取られたけど見事10点差で快勝した。MVPは身内贔屓じゃないけど、4打数4安打で更に計4得点に貢献した3年椿組の春原(すのはら)が選ばれた。ハルは最初の「ほぉむらん」こそかっ飛ばしたが、それからは毎回敬遠。残念ながら選考から漏れてしまったのだ。仕方ないね。

 放課後、僕は運動部棟のシャワー室の1つを貸し切りにし、そこにユニフォーム姿の春原を引っ張っていった。完全に僕の趣味の問題なんだけど、春原ってスポーツやって締まった身体している割に出るとこは出ていて、しかも今日は髪型をポニーテールにしていて、結構好みの外観しているんだよね。性格も気さくで明るくてフレンドリーだし、だけどベタベタとしないさっぱりした気性で付き合ってて気楽なんだ。
 そんな春原と久々に2人っきりでイケナイ遊びをしようってんだ。期待が高まらない訳が無い。が、そんな僕の企みとは裏腹に、貸し切りの筈のシャワー室には何故かもう1人の人物が存在していた。

「それにしても、最初のホームラン凄かったね」

 髪を解いて裸になり、頭からシャワーを浴びながら春原がその隣の茶色っぽいショートカットの少女に話しかける。それにえへへーと笑い返しながらそいつは犬みたいにぷるぷる頭を振ってお湯を飛ばした。

「小学校では私、草野球チームに入ってたんだよ」
「男の子と一緒に?」
「そうそう。引っ越しして辞めちゃったんだけど」

 このシャワー室には壁にシャワーノズルが直接突き出た構造になっていて、仕切も無い。だから、腰にタオルだけ巻いて後ろから眺めている僕からは2人の女の子らしい柔らかなラインの背中も、ふっくらと色気のあるお尻も丸見えになっている。

「もったいないなぁ。続けてたら凄いことになってたかもしれないのに」
「三つ子の魂百までかな?」

 それを言うなら「昔執った杵柄」だろう……っていうかさ。

「……なんでここにハルも居るのさ」
「ゴメン。私が源川さんも来てって頼んだの」

 僕が口を尖らせて言った台詞に、春原の方がちょっと恐縮して振り返った。その拍子にしなやかなアスリートらしい身体付きを崩さずバランス良く膨らんだ乳房がぷるんと揺れる。ハルの方はまったく悪びれずに「そうそう。頼まれたの」と両手でシャンプーをわしゃわしゃ泡立て、こっちは体つき等お構いなしに膨れた両胸がぽよんぽよんしている。

「私一人だと不安だったし……源川さんは金メダル有るから奉仕員の資格有るし、いいかなって。ダメだった?」
「ダメじゃないよ。うん、オッケーなんだけどさ」

 金メダルやMVPミサンガ、役員チョーカー等はこの期間様々な「特典」を受ける事が出来る(主に奉仕方面でだけど)、オールマイティアイテムだ。だから当然、ハルがこの場に居たってルール上は問題無い。
 だけど、ねぇ……。もわもわと立ち上る湯気の中、2人できゃいきゃいと髪や身体を洗いながら楽しそうに雑談する様子を後ろから眺めながら、ため息をつく。

 ……僕としては、夏の合宿の時の続きを、ちょっぴり期待してちゃったりしたんだよねぇ。春原的にはブラックデザイアの力で補完されたあの合宿の記憶って、どうなってるんだろ? 2人きりで月を見たあの夜の出来事も、すっかり消去されちゃってるのかなぁ。
 上手く行かないもんだ、ともう一度ため息を吐いた。そんな僕の落胆を余所に、仲の良い2人はもう一度さっき中断された話題に戻ってきていた。

「ソフトボールもヘルプでやってたんだよ。でも、中学の時のメインは水泳だったし」

 そう言って、笑いながらハルはクロールの手付きをして見せる。おい、腕に当たった飛沫がこっちまで飛んできてるぞ。春原は「あれっ」と髪を一房指に巻き、それを伸ばしながら疑問を口にした。

「ふぅん。水泳も得意だったの?」
「ぜんぜん! 私、水が怖くて小学生の時は泳げなかったんだ」
「苦手だったの?」
「そうなんだよ~」

 なんて、ハルは青組の須藤茜が聞いたら顔を真っ赤にして怒りそうなことをしれっと言い放つ。苦手な種目で全国行った選手と僅差なら、本気を出したらどうなるのよ?

「お前って結構ヒドい奴だな」
「ええっ!? なんで!?」
「悪気が無いってのが最低に質が悪い」
「風評被害だよ!」

 いや、ハルのは確実に本人が悪い。

 実際、ハルは打てばアレだし、投げれば外野から中継無しでバックホームしてアウトにするし、走ったらボールと競争して勝ってしまいそうなくらいのハイスペックなのだ。心・技はともかく体の部分では間違いなく全国クラスだろう。

「そう言えば、松浦先生言ってたよ」

 春原が話題に出した松浦ってのは、この学園の体育の教師ね。いっつもジャージ姿で髪を後ろで結んだ化粧っけの無い女性なんだけど、体育会系の性格でさばさばとしてて運動部関係者にはそこそこ人気が高い。で、結構放任主義で球技の試合を授業でやると偶に姿が見えなくなっていたりする。んで、その「まっつん」が何だって?

「走り高跳びの授業で、150cmより上にバーを上げたのは初めてだって」
「いぇい、ぶいっ!」

 何で自分の身長とそんなに変わらない高さを飛び越えられるんでしょうね、この規格外は。

 まあでも、ソフトボール部員が1年生の1人しかいないって事で危ぶまれていた赤組の「赤いアライグマ」チームも、蓋を開けてみれば球技全般で万能な春原や人類の規格外なハルを始めとした凶暴な打撃力で、文句無しに4組中最強の攻撃力と評価されていた。若干経験者不足が防御力の不安として残るが、1点取られたら2点取り返すだけのパワーが有ると感じた。球技の部の優勝候補と見て間違いないんじゃないかな。

「ねえねえ、話は変わるんだけどさ~」

 ハルがシャンプーを洗い流しながら器用に頭をこっちに向け、僕の方に片目を向けた。

「イクちゃん、まだ私達のおしっこ見たい?」
「ぶふっ!」

 いきなりの事に吹き出しちゃいましたよ? 何を急に言い出すんですかね。思考まで規格外になっちまったのか?
 僕が咽せているとハルはきゅきゅっとシャワーを止め、またもぷるぷる頭を振っていた。そして真面目な顔付きで首を傾げる。

「だってさ、紫鶴さまは体のこと良く知ってもらうために見てもらうのは大事だって仰ってたじゃない? でも、私達イクちゃんにはもう何回も出すところも見てもらったし、写真も一杯撮ってもらってるよね?」
「それに、達巳君のリクエストで色んな場所やポーズでするところも見て貰ったしね」

 ハルの言葉に、こちらもシャワーを止めた春原が頷く。ま、まあ、確かに君たちの放尿姿は既に両手では数えられないくらいは見せて貰ったし、写真も動画もそれだけで2時間ドキュメントが作れるくらい撮ったかなぁ。ふぇちぢゃないデスヨ?

「私達のおしっこで、イクちゃんに今更見て貰うところがあるのかなぁ、って思って」
「だねえ。確かに今更……って感じは有るかなぁ」

 むむむむむ。3年椿組は早くからハルの支配領域だっただけあって、その常識破壊度は既に放尿行為をマンネリと感じるレベルまで達していたのか。
 これはイカン。ブラックデザイアの魔力回収効率は同一シチュエーションを繰り返すとガクンと落ちるんだ。多人数支配で回収量自体は上がっていたから、効率まで目が行っていなかった。少し書き換えの内容を吟味していく必要があるのかもしれない。

 ふむ。回収効率が良くないなら、わざわざシャワー室を汚す事も無い……かな? 別に、おしっこくらいならお湯で流せばいいんだけどさ。

「う~ん。じゃあ、別にしなくていいよ」
「あ、おしっこしなくていいんだ?」

 春原が自分のお腹の辺りを撫でながら言った。ちょっとほっとした感じがするのは、そんなに溜まってなかったからかな。ハルの方はと言えば、こちらはふむふむと何かに頷き、そしてポンと手を打って顔を輝かした。

「あ、じゃあ今日はイクちゃんのを見せてよ」
「はぁ?」
「いつも私達だけじゃなくて、男の子がおしっこするところも見せて欲しいな」
「はぁああ!?」

 な、何を言ってるんだこいつは?

「お互いの事を知ることは大事。紫鶴さまの言葉だよ?」
「それも時と場合と必要性によるだろう!?」
「え~? 私、イクちゃんの事なら何でも知りたいよ?」
「うわ、ストーカー的発想」

 僕はどこぞの双子の姉と違って露出趣味は無いのだ。見るのはともかく見られて喜ぶような変態じゃない。

「したい時はトイレで1人の時にする。ハルに手伝って貰うことなんか無いよ」
「イクちゃんイジワルだよ。私達には散々おしっこさせたのにさ」
「それはそれ、これはこれだ!」

 女の子の恥ずかしいところは見たいんだから良いの!
 だけど、今日のハルは更に食い下がってきた。「あっ、そうだ」とまたも何か思いついちゃったポーズでポムと手を打ち、にこやかな笑顔を浮かべる。

「じゃあさ、イクちゃんのおしっこ私が飲んであげるよ」
「……へぁ?」
「床も汚さないで済むし、ナイスアイデアじゃない?」

 そう言うと、「さあさあ」とハルはにじり寄って来て僕の腰のタオルに手をかけた。

「わっ! バカ、何するんだ!」
「だって、出してもらうのに邪魔じゃない」
「了承した覚えは無い! それに飲むって、汚いだろ!」
「汚くないよ? おしっこ飲む健康法だってあるし」
「それは自分のを飲むんだ!」

 ハルに反対側の壁まで追いつめられ、僕はスカートめくりしてくる男子を嫌がる女子小学生的状況だ。くっそ、こいつの腕力で無理矢理引っ張られたらこんなタオル一枚あっという間に取られちまう。

「今更ぁ? 私、さんざんイクちゃんのおちんちんから出るもの一杯飲んだよ? そんなに変わらないって」
「変わる、変わる! 大違いだっ!」

 いけない。こうなったハルは僕の意見なんて絶対受け入れない。こいつ妙なところで意固地になるからなぁ。救いを求め、僕は必死に抵抗しつつ春原の方に首を向けた。

「春原! この変態を何とかしてくれよ!」
「え? 私に頼む?」
「春原だってクラスメートがそんな性癖持ちだなんて嫌だろ!?」

 僕にだって女の子の口に放尿して悦に入るような変態じみたSっけは無いのだ。……無いのだっ!
 だが、そんな僕の必死の訴えかけに春原は意外な反応を見せた。ぽっと頬を赤くし、もじっと指先を擦り合わせる。

「私は……別に、達巳君のなら……」
「……んなっ!?」
「……飲んでみても、いいかなって」

 ぶ、ぶるぅたすぅ……お前もかぁ……。カエサルの気分が今、ほんっとーに心の底から理解できたぞ。

「ほらほら、諦めなよー」

 きゃーっ!? 遂に、規格外の馬鹿力によって僕の腰巻きが取り除かれる。そこは、2人の少女の裸が間近に有るのにも関わらず半分もおっきくなっておらず、柔らかく首を垂れていた。きょとんとした感じでハルが首を傾げる。

「あれ、やっぱり大っきくなって無い」

 ぐぐぐ。屈辱だ。僕も自分でおかしいと思うんだけど、今日はどうも調子が出ないのだ。多分、朝一で紫鶴相手に限界を超えて出し切ってしまったせいだろう。精液がカラになった効果+紫鶴の愛情に満たされた効果により、女の子のエッチな姿を見ても反応が鈍くなってしまっているのだ。恐るべし、星漣の奉仕の君。僕の邪悪な欲望まで静めてしまうとは……!

 ハルの方はと言えば、躊躇いも、僕に断りも無くイチモツを手にとってふにふにと指先で感触を確かめ、寄り目になってそこを見つめている。

「これじゃ、なおさら精子出してもらえないんじゃないかな?」
「……だからって、別の物も出さないぞ」
「もうっ!」

 突然ひざまずいて顔を腰の高さに持ってくると、ハルは上目遣いで僕をじっと見つめてきた。

「……イクちゃんの出してくれる物なら、私は何でも嬉しいよ。おしっこでも、イクちゃんの体温とか匂いとか感じられるなら、飲んでみたい。知りたいの」
「は、ハル……?」
「教えて、イクちゃんの事。いっぱい、いっぱい。たぶん、イクちゃんが思っている以上に私はイクちゃんを、知りたいから」

 そして口を開き、「あーん」と喉奥まで見えるくらい一杯に開ける。舌が突き出されてシャワー室の明かりに濡れ光っていた。
 その様子を見て、春原も僕達に近寄ってきてハルの隣に同じ様に膝を付く。

「す、春原も……?」
「うん……。私も、達巳君のこと知りたい。出して、達巳君の。……私の口の中に」

 そう言って、春原も口を一杯に開いて喉を僕に見せ付けた。2人のクラスメートの娘が、雛鳥みたいに僕のおしっこを飲みたがっている。倒錯的で……淫猥な光景。僕はごくりと唾を飲み込んだ。そして、これも彼女達の理由付けが進んだ結果ではあるが、新しい常識破壊のシチュエーションだよな、と考え直す。よ、よーし……!

「わかった。2人に、僕のを飲んで貰う」
「ほんと!? 良いの!?」
「据え膳、て奴だしね」

 喜ぶハルは「あ、それなら」と更に何か思い付いて僕の顔を見上げ、おねだり顔になる。

「最初だけ、出すとこ見ちゃ駄目?」
「そんなに興味津々なのかよ」
「イクちゃんだからだよ? イクちゃんのからおしっこ出るとこ、見たいなぁ。見たら、すぐ飲んであげるから、ね?」
「……わかったよ」

 結局、ハルの要求は全部飲むことになってしまった。実際に飲むのはハル達の方だけどな。って、しょうも無い。

 出す場所は……シャワーの排水溝でいいか。2人は僕がモノを摘んで体勢を取ると、その左右に鼻先がくっつきそうなくらい顔を近付けてきた。吐息が当たって、ちょっとこそばゆいぞ。

「この先っちょの穴の所から出るの?」
「そうだよ」
「ほんとに精子と同じ所から出るんだ……」

 そうか。ハル達からしてみれば、見るのは精液の方が先だったからそうなるのか。申し訳ない様な、優越感を覚える様な。何も知らない乙女達を、僕の好きなように染めていっているっていう愉悦だね。

「んじゃ、出すよ」
「ん」
「はい」

 ハルと春原の返事に、2人の頬に触れている股間の毛が揺れる。こんな近くで見られてるとやりにくいけど……ま、実は昼休みからトイレにも行けずに我慢してたから結構溜まってるんだよね。ふぅーっと息を吐いて下腹部の力を緩めると、労せず膀胱から放たれた物が尿道を駆け降りてくるのが感じられた。即座に先端部から少しよれた水流が放たれ始める。

「わぁ!」
「あっ!」

 僕のモノから飛び出し、じょろじょろと排水口付近に落ちる水流にハルと春原は同時に声を上げた。ハルの方は「へぇ~、こうやって出るんだ。すごい!」と大はしゃぎだし、春原も「綺麗に飛ぶんだね」と感心したように呟いている。そりゃ、おしっこを飛ばす事に関しちゃ男には身体構造的にも子供の頃の遊び的にも一日の長が有るからね。
 2人はふんふんと頷きつつ僕の放尿を一通り観察し、お互いに目配せして何かの確認を言葉を出さずに行う。

「それじゃ、最初は私が飲ませて貰うね」

 と、ハルは明るく言うと、いきなりかぷっと僕のモノを口にくわえ込んだ。思わず腰が引け、出すのを止めそうになるとハルは無言で抗議の視線を送って手で腰の辺りをトンと叩いた。勢いが弱まったから、「そのまま続けてよ」って意味だろう。しょうが無いのでいったん止めようと入れた力を緩め、ハルの口の中にじょろじょろと放尿を再開すると、目を細めて嬉しそうな顔をした。
 僕の足下でひざまずき、上向きになってモノをくわえたハル。喉が、こく、こくと動き、出された物を躊躇いも無く飲み込んでいく。口の中で舌が裏筋の辺りをぬるぬると前後し、もっと、もっととせがんでいるようだ。いつの間に、こんな気持ちの良い事を覚えたんだ? 僕のせいか。

 ある程度のところで春原にも交代してやらないと。っていうか、本当に交代して良いのか? 何て事を考えていると、ぽんぽん、とお腹を叩かれた。下を向くと、ハルが目線で春原の方を気にしている。慌てて力を込めて放出を止めた。

「ん……ぷはぁ~」

 おしっこが止まったのを感じたハルは、最後の一滴までしっかり飲み干すとぬるっと唇と舌を使って竿の部分を舐め取りながら口を離した。即座に春原と位置を交代する。

「次は、私。お願い、達巳君」
「うん、すぐ出るよ」
「ん」

 頷くと、春原はあーんと口を開けて先端部を口に含んだ。舌先がちょんちょんと鈴口のところをつついたので、それを合図に力を抜く。どっとそこから放出が再開した。
 一瞬、頬が膨らむが即座にそれをこくん、こくんと飲み干していく春原。こちらも、まったく躊躇いを見せない。その様子を横から眺めながらハルは「男の子って、本当に出すのも止めるのも簡単なんだねぇ」と、のほほんと笑っていた。

 目を閉じた春原の顎先からシャワーの雫か、それとも彼女自身の汗かわからない水滴が首の方に流れていく。僕の尿が通り過ぎてこくこくと動く喉をその水滴がつつーっと滑り落ちていく。その光景はとても色っぽいものなのに、肝心のその美少女の喉を通過しているのが僕の出したおしっこだっていうのがもの凄く変態的だ。だってさ、今春原はある意味便器と同じ扱いをされてるんだよ?

 溜まりに溜まった小水の放出もようやく終わりの時が近づいてきた。徐々に勢いが弱まり、最後にぴゅっと春原の喉奥に吹き付けるように残滓を飛ばして終了する。それを全て飲み込み、もう雫もこぼさない僕のモノの先端を名残惜しげに春原の舌が舐めさする。

「もう、終わりだよ?」
「……ん」

 鼻に掛かった声で返答し、春原はちゅぽんとカリの部分から唇を離した。はぁっと熱い吐息を吐き、半立ちだった膝を崩してシャワー室のタイルの上に女の子座りになる。手でお臍の辺りを押さえてさすった。

「達巳君の……あったかいよ……」
「そ、そりゃ……そうでしょ」
「何か、幸せな感じがする」

 おいおいおいぃ!? 春原までどうしちゃったのさぁ!? 何か顔つきがぽうっとしちゃって、濡れたままの肌や張り付いた髪が今のポーズや手つきと合わせてもの凄くエロティックだ。

「えへへ、イークちゃん!」
「わっ!?」

 突然、ハルが横から抱きついてきた。ここも規格外な両胸に、僕の腕が柔らかく挟み込まれる。

「ね、イクちゃんの、大っきくなってるよ?」
「そ、そうね」
「元気になったんだね」

 嬉しそうにハルが笑う。そして、自分の胸の谷間やすべすべとしたお腹、その下の茂みの辺りを僕の腕にすりすりと擦り付けつつ、にやら~といやらしく目と口を歪めた。

「じゃさ、じゃさ。紫鶴さまにも教わったし……お尻で、シてみる?」
「な、何言い出してんだよ……!?」
「やろうよー。イクちゃんも赤組のポイントに貢献してよね」
「ポイント目的でやるなって言われただろ!」
「イクちゃんに気持ちよくなってもらいたいのはホントだよ?」

 きょとんとした感じでハルは首を傾げる。全く、行為自体には疑問も羞恥も感じていない。そんなの常識でしょ、ってな反応だ。
 今更ながら、紫鶴のこの学園生徒に対しての影響力はもの凄いな。本の力を使った常識書き換えを行っていないのに、僕に対する奉仕行為とアナルセックスに対する常識を変革してしまった。彼女自体が「常識破壊」の「増幅器(ブースター)」みたいなものなのだ。

「おしっこ飲んだばっかりのお口でするのは嫌でしょ?」
「あ! そうだ、ハルも春原も早くうがいしなよ!」
「うがいしても、喉の方におちんちん入れたら戻しちゃうかも」
「うぎぎ……」

 そ、それは想像したくないし、そこまで可哀想な事も絶対2人にさせたくない。僕が反論を無くして言葉を詰まらせると、話はそれで決まったとばかりにハル達はシャワーの所に戻って、「がらがらぺっ」と僕の勧め通りにうがいをした。そして2人で何か話し合った後、ハルは僕から奪って落ちてたタオルを床に広げ、その上でお尻を僕に向けて膝立ちになった。腰を捻って僕に顔を向け、おいでおいでをする。

「イクちゃん、こっち」
「……僕は了承した覚えは無いぞ」
「拗ねないでよ。私だって初めての事で緊張してるんだから」

 どこがだよ、という軽口をすんでの所で飲み込む。「だから」の「ら」が僅かに震えていたのをハルの口調に慣らされた僕の耳は確かに聞いていた。良く見ればこちらを向く視線もちょっと落ち着かないし、手の指先ももじもじと行き場所無く動いている。何だよ、妙にテンション高いのも勢いで誤魔化そうっていう、いつもの手口だったのか? ……まったく。

「ハルって、やっぱ誤魔化すの下手だよな」
「な、何の事?」
「……まいっか。春原、少し待っててくれる?」

 肩を竦めて春原に声をかける。女の子座りの体勢のまま、「参考にするね」とコクンと頷く春原。ハルの方はあからさまにほっとしたように肩の力が抜け、こちらに目線を向けながら上体を倒して四つん這いになった。僕の視界にまともにハルのお尻と、その中央部の窄まりが見えるようになる。

「じゃあ、イクちゃん。私のお尻、使っていいよ。気持ち良くなってね」

 そう言って、頬を赤らめながらハルは片手をお尻に持ってきて、誘うように尻たぶをくいっと引っ張って見せた。皺の一部が引き延ばされ、ハルの肛門がちょっとだけ隙間を開く。水滴に濡れ光るそこは、シャワーで体温が高くなっているせいか少し赤みを帯び、本当にもう1つの唇の様にも見えた。見た感じだけで凄くエッチで、気持ち良さそう……僕はごくりと唾を飲んだ。ハルの後ろで膝を付く。

「い、挿れるよ」
「うん……」

 ハルの肛門の姿に僕のモノは完全に反り返り、空を向いていた。竿の部分を掴んで角度を調整し、お尻の間にあてがう。先端部が口の所に触れると、ハルの背中がぴくっと小さく震えたのが見えた。中央部に位置が合ったので、そのままぐっと腰を前に出す。

「あっ……はっ、入ってきたぁ……! あぁんっ!」
「……くぅうう……!」

 中に挿れた途端、ぎゅぎゅっと強い力でモノが絞り上げられた。ちょっと痛みすら感じられる。余りの狭さにたまらず僕は声をかけた。

「ちょ、力み過ぎ……! 力を抜いて!」
「うぁ……う、うん。ゴメン、でも、刺激が強くて……はぁ、はぁ……」

 モノはまだ先端部が埋没しただけだ。強い力に押し戻されぬようにハルの腰を掴んでこちらも押し込む力を入れ続ける。何だこれ、ハルと力比べかよ?
 すぅー、はぁーとお腹を膨らませたり引っ込ませたりしながらハルが深呼吸する。吐く瞬間にちょっとだけ力が緩んで腰が進むが、すぐに反射的に力が戻って押し返される。魔法の力でお尻を解してこれなら、本来のハルの肛門に挿れたらぽっきり逝ってしまうんじゃないか、ともの凄く不吉な想像が頭によぎった。

「……無理そうなら止めとくか?」
「だ、だい……じょうぶ……もう少し、待ってて……すぐ、慣れる……から……」

 ハルの背中にはシャワーとは違う水滴が浮いてきていた。それらがつうーっと滑って脇腹の方に流れていく。ぽたぽたっと豊満な乳房の先端部から雫がタオルに落ちるのが見えた。ふと、達巳裁判前にハルを露出撮影した時も、お尻で強情なところを見せたなぁと思い出す。無意識の内に片手が伸び、ハルの湿ったくせっ毛をわしゃっとやっていた。

「あ……イクちゃん……?」
「あっ……!? ごめ……」

 思わず謝りかけた僕にハルはぷるぷると首を振ると、目を細めた。

「いいよ、撫でて……イクちゃん。凄く、落ち着くよ……」
「お、おう。ハルがいいなら」

 ハルが頭を上げたので、いったんは離した手をもう一度そこに置く。そして、今度は丁寧にハルの髪を梳かしながら撫でてやった。「んん……」と気持ち良さそうに鼻を鳴らすハル。きゅうきゅうだったお尻の穴も、緊張の解れと共に柔らかくなってくる。
 その感触はハル自身にもわかったのか、髪を撫でられながら潤んだ目で僕を見上げてきた。

「イクちゃん……今なら、入ると思うから……」
「……力、抜いとけよ」
「うん」

 手を再びハルの腰に戻し、力を入れる。先ほどより遙かに簡単にずずっと前に進んだ。

「あ……んくっ……」

 ハルが声を上げて一瞬締まりがきつくなるが、侵入物を押し出そうとする抵抗力はそれ以上強くならない。これなら、行けそうだ。僕はハルの腰をがっちり掴み直すと、ハルのお尻の穴を上下左右に押し開くようにモノを動かしながら、少しずつ押し進めていった

「ん……ぅくっ……あぁ……はぁ……」
「くぅ……よ、よし……」
「あ……入った、の……?」
「なんとか」

 5分ほどかけて、遂に僕のモノはハルの肛門の中に全部収まった。きつきつなのは相変わらずだけどカリ首の辺りはすこし柔らかくなっていて、ヒクヒクと震える直腸壁の感触が気持ち良い。ただ、余りにもぴっちりと隙間無く収まっているせいで、ここから抜き挿しするのは労力的にも粘膜的にも無理そうだ。

「動けそう……?」
「ちょっち無理」
「うん……」

 こんな事なら三繰に貰ったお尻用のローションも持ってくるんだった。さて、ここからどうしよう?

 ハルの中は気持ち良くない訳じゃない。と言うか、かなり気持ちいい。ひくつく腸壁の感触や、それを通じて伝わってくる早鐘のようなハルの鼓動、熱い体温や呼吸に合わせて収縮する腹圧など、様々な刺激が僕のモノに伝わってくる。普段の僕なら、それだけでも十分に射精に至ってただろう。
 だけど、今日は先ほども言った通り紫鶴パワーのお陰で臨界点がえらく高くなってしまってるんだ。このまま動かないでいたら、何時まで経っても出すことは出来そうにない。

 考え倦ねていると、呼吸が整ってきたハルが首をもたげ、こちらに視線を送ってきた。

「ん? 何?」
「……イクちゃん、もっとくっ付いて」
「え?」
「おっぱい掴んでいいから、もっと……近付いて」

 腰に置いていた手を持ち、ハルが自分からその手を胸に持ってくる。戸惑いながらその言葉に従い、両手をハルの胸に置いた。もにゅっと好みの弾力が手の平を押し返してくる。

「もっと、抱きついて。イクちゃんの事、もっと感じさせて……そしたら、たぶん大丈夫になるから……」
「な、何が……?」

 疑問を感じつつも、ハルの身体から立ち上る媚薬のような匂いに誘われて背後からのし掛かり、胸板を背中にくっつける。触れた途端にぬるっと汗で滑り、お互いの肌を擦り合わせた。はあ……とハルが熱く息を吐き、肘を折る。タオルに僕の手ごと胸が押しつけられた。

「あん……もう少しだから……」
「だから、何がさ?」

 んん? だんだんとハルの体温が高くなってきた? あれ? 何か僕のモノが滑らかに……お尻が、内側から濡れてきてる?

「私、イクちゃんのモノだから……だから、イクちゃんに良いようになるから……全身、イクちゃん用に気持ち良くなれるから……」
「う……!? うぁ!?」

 ぬるっと、モノがハルの肛門の中で滑った。摩擦の快感と共に僅かに肛門の縁から吐き出される。そこは、ハルの直腸から分泌された粘液でぬらぬらと濡れ光っていた。
 ま、まさか……本当に、僕の為に、僕が射精できるようにハルの身体が準備したっての!? そこまで……体質のレベルまで僕に合わせられるっていうの!?

「うぅっ……! あぁああっ!」

 おとがいを反らし、大きな声でハルが喘いだ。ぼたぼたとハルの秘部から泡だった愛液が溢れて下に落ちていく。は、ハルの身体……潤滑の為に無理矢理快感を高めて愛液や腸液を分泌してるんだ……! じんわりと竿の部分にまとわりついた粘液でちゅるっとモノがハルの一番奥まで引き込まれる。

 一旦滑りが良くなってしまうと、ハルの直腸はこれまでと別次元の快楽器官と成り果てた。強力な締め付けの肛門も、極上の滑りの粘液に包まれたペニスには凶悪な快楽吸引器官でしかない。
 宮子の様に十分に準備してこなれたものではない。が、最初から僕のモノに型どられたのではないかと思えるほど過不足無くピタリと吸い付くハルの直腸は、ナチュラルに複数の締め付けによる多重快楽を与えてくる。ずぬりと押し込めば吸い込むように襞が蠕動して僕の尿道を開かせ、ぬるりと引き出せば裏返りながら先端部へ血流と快感を凝集させていく。余りの刺激に心臓まで股間に移動してしまったかの様にドクドクと脈動していた。

「うぅぐ……うぐぐっ! や、やばいっ!」

 思わず呻き声を出してしまう。脳味噌まで絞り出されたのか、視界が狭まりガンガンと頭痛までしてくる。快感を強制的に引き出されるって、こんなに苦しいものなのかよ!
 ハルの方も湯あたりしたみたいに真っ赤になって、全身びっしょり汗に濡れていた。体温も熱病にかかったみたいに熱い。そして、熱いだけじゃなくてもの凄く敏感になっている。両手の中のおっぱいの先端ははちきれそうに堅く尖り、ビリビリと震えている様に感じられる。指先が触れると、軽く接触しただけなのに電気が走ったように全身を痙攣させた。

「ああぁあっ! あぁあん! くっ……ぁああっ!」

 ぎゅうぎゅうとお尻が締まって僕から精液を搾り取ろうとする。っくう! ハル、イってる! イき続けている! 股間部からぷしゅっぷしゅっと断続的に飛沫が飛び散り、何かに捕まろうとするハルの手でタオルがくしゃくしゃになった。口元から涎を垂らし、赤く膨らんだ舌をてれんとこぼしながらハルが譫言のように喘ぐ。

「イクちゃ……イクちゃんっ……突いてっ……私で、気持ち、良く……なってぇっ!……いっぱい……たくさん……出してっ……せーし……だしてっ……!」
「は……ハルぅっ!」

 そこが、臨界点だった。熱湯のように熱くなったハルの内襞に扱き上げられ、ぐびゅっと尿道に火が付いたようになったと同時に股間全部が爆発した。ぶりゅっぶりゅっと熱で変質したのか半固形の白濁ゼリーが勢い良くハルの肛門内で爆ぜる。ぎゅるぎゅると睾丸内から絞り出され、竿の中を擦りながら加速して先端部で炸裂。まさしく、灼熱の快感が僕の脳を真っ白に焼いた。

「はぐっ……ハルっ! ハルっ!」
「イクちゃんっ……はあぁああっ! あああんっ!」

 視界が真っ白に燃えている。気を失いそうな快楽の中、ひたすらハルに抱きつき、腰を押しつけて欲望の固まりを注ぎ込む事だけが僕の全世界になっている。その瞬間、間違いなく僕は「黒い欲望」から解放されていた。それくらいの……人格が裏返るくらいの、凶悪な快感だったのだ。

 はぁ、はぁと2人の荒い呼吸が重なっている。絶頂の中で肘を付いたハルの上半身はタオルを敷いた床に突っ伏し、僕はその背後からハルの身体を拘束する様に抱きついた格好になっていた。右手は2つの胸の膨らみをぎゅうぎゅうと押しつぶし、左手は下に回って下腹部の辺りを押さえ込んでいる。その手の平に、どぷんと重く張ったハルの腹の感触が有る。まさか、これ、お腹が膨らむくらい精液が詰まってるのか?
 そろそろと腕を緩め、上体を起こした。柔らかくなってきたモノがハルのお尻からぬるるっと抜け始める。

「う……うっく……!」

 ちゅぽん、と抜けた瞬間、ぱくぱくと痙攣するハルの肛門内部の様子が見えた。だがそれも一瞬の事で、直ぐにきゅっと隙間が細くなって口を閉じてしまう。ぶるりとハルが胴震いし、せっぱ詰まった感じで口を開いた。

「ぅあっ……で、でちゃうっ……!」
「え……うわっ!?」

 突然、ハルの肛門が噴火した。ぶぴゅっ、ぶぴゅっといささか下品な音をたてながら白濁した半固形の精液を噴き出す。僕が慌てて退いた床面にそれは放射状に広がり、2m近くまでぼとぼとと飛び散っていく。

「はっ……あぐぅ……ああっ!」

 ハルは羞恥に真っ赤な顔で俯き、喘いだ。最初の勢いが無くなっても、そこはまだびゅるっびゅるっと粘度の高い精液を逆流させ続けている。自分でもこんなに出したのかと驚くぐらい大量だ。そりゃ、お腹も膨らむし堪えきれずに漏らすよなぁ。

「あぁ……はぁ……ぜんぶ、でちゃったぁ……」

 赤い顔のまま呟き、ぺたりとお尻を付けて座り込むハル。ぺちゃっと下に溜まっていた精液溜まりを下に敷くが、気にする様子は無い。まだ、余韻でぼぉっとしているようだ。そして、ふと気が付いたようにうろうろと首を巡らし、僕の顔を見つけると照れたように笑いながら首を傾げた。

「ゴメンね、イクちゃん」
「え!? 何が?」
「私……途中から何が何だかわからなくなっちゃって……その……」

 ごにょごにょと口の中で何か呟き、指先で床面に「の」の字を描く。

「……その……上手く、なかったかな?」

 上手い下手で言ったら技術は間違いなく足りないだろう。初めての事だったんだし。と言うか、生まれて初めての行為で予備知識無しで上手に出来るのはチート能力を持つ宮子ぐらいのもんだ。
 だけど、テクニック関係無しにハルの熱い体温と搾り取ろうとする内部の動きのコンビネーションは最高の気持ち良さだった。それに、ホンの短時間で魔法の様に腸内が潤い、僕を気持ち良くさせる為の準備が出来たのは純粋な感動をもたらした。女の子みんながそうなのかはわからないが、少なくともハルは言葉だけでなく肉体レベルで僕を喜ばそうとする事が出来たのだ。それらの発見は、宮子や紫鶴と交わった時とはまた異なる愛おしさをハルに感じさせてくれた。だから、あえて僕はこう答えたのだ。

「ハルと繋がって気持ち良かったし、嬉しかったよ」
「そ……そう! そうなんだ……!」

 ぱぁあーっと顔が輝き、次の瞬間には照れて真っ赤になって俯いてしまう。ホント、分かり易い奴。「はぅ~」と火照った頬に手を当てて身体を捩り、全身で喜びを表現している。

「それより、身体は大丈夫なの?」
「え? 何がぁ?」
「お腹とか、お尻とか」

 体験した事は無いけど、お腹が張るくらいお尻から液体を入れられてさらにそれを全部出したりしたら、どっかしら具合が悪くなったりしそうだ。それに、繋がっている間、ハルの身体はもの凄く熱かった。熱中症とか脱水症状とかになってないのか?
 だが、規格外品のハルは僕が心配するほど繊細な体質では無い様だ。「お腹?」と自分の下腹部をさすりながらきょとんとしている。そして、改めて自分の周囲を見回してやっとその惨状に気が付いた。

「わっ! 何これっ!?……これ、全部イクちゃんのせーしなの!?」
「今更かよ。全部ハルがぶちまけたんだぞ」
「わひゃぁ、は、恥ずかしいから言わないでよぉ!」

 ハルが慌ててお尻を上げると、敷いていたタオルもほぼ全面に白い粘液がべっとりと絡み付いている。再び「わぁ」と驚いたハルは、そのタオルを再利用する事を諦めたのか、畳んでそれで床のタイルを覆う白濁液を排水溝の方へ拭い始めた。

「ごめん、すのちゃん。ここ、掃除しとくから」

 ハルに呼びかけられた春原は、はっと目が覚めたように瞬きした。今まで、先ほどの女の子座りの体勢のまま僕とハルの事をぼぅっと眺めてたんだけど、もしかして当てられちゃってた?

「春原?」
「あ、うん、大丈夫。つ、次は私……だよね?」

 ドギマギと返事をして、春原は腰を上げた。その途端、ねちゃっと濡れた音がして幾筋もの粘液の糸が春原のお尻とタイルの間に繋がった。

「あ……その……」

 真っ赤になって慌てて元通りに女の子座りに座り直し、それらを自分の身体で隠す。ああ、うん。なるほど。準備は十分みたいな感じだねぇ。
 僕の方はと言うと、不思議な事にハルの中にあれだけ出したのに未だに半立ち状態で萎えていなかった。朝の余韻を抜けて完全復活って感じだ。……もしかして、ハルのお陰なのか? まさかね。そして、モノが元気なお陰で僕自身の悪戯心もむくむくと頭をもたげてきた。恥ずかしがってる春原をもっと恥ずかしがらせてあげたくなったのだ。

「ね、春原。今日ってバスケ部は練習有るの?」
「え……? あ、いや、体育祭期間中はクラスの方に集中するから、やってない筈だけど……?」

 ふーん。じゃ、ちょうど良いや。

「それじゃあさ、バスケ部の部室行かない?」
「ええっ!?」
「せっかくMVP取ったし、春原が3年間頑張った所で最後の思い出作りしようよ」
「だ、駄目だよ! 私はもう部外者なんだし、そんなことに部室使えないって!」
「大丈夫、大丈夫。何だったらバスケ部のみんなにもMVP取った時の参考になるように見学してもらえば良いよ」

 ま、一応書き換えはしておくか。「MVP」をインサーションキーに設定してと。

「『MVP』なんだから、場所なんて関係無しに堂々と奉仕員としてスべき事をスれば良いんだよ。だって、全校で今は春原1人しかMVPは居ないんだよ? それくらい価値が有るって」
「……う、うん。そう……かな」

 僕の言う事に首を傾げながら同意する春原。ハルの方も「行ってきていいよ~。ここの片付けは私がやっとくからさ」と協力的だ。まあ、ハルは飛び入り参加なんだしここらで退場して貰って全然構わないでしょ。
 バスケ部の部室までの移動はどうしようかな。一々制服を着るのも面倒だし……うっし、僕の方はTシャツ、腰巻きタオルにサンダルでいいや。春原は当然MVPミサンガ付きだから全裸で何ら問題無し。手を引いて春原を立たせると、僕は手早くそれらの物を身に付けた。

「じゃ、行こっか」

 と、春原の背後からさわさわっと撫でてドアの方へと促す。

「あん! もう、お尻……」
「触れ合いも大切でしょ、ね? ハルも後よろしく~」
「きゃっ!」

 そう言って、剥き出しの春原のお尻をもみもみ、四つん這いのハルのお尻をぺしっとしながら更衣室を抜け、外に出たのだった。

3.

 部室への移動中、運が悪いのか良いのか偶然にも春原の後輩達と鉢合わせしてしまった。だが、春原に書き込んだ「MVP」の常識変換が即座に波及するから問題は無い。

「わ! スノ先輩、もしかしてこれから運営委員長とご奉仕会ですか?」
「う、うん。そうなんだ。ゴメン、部室使って良い?」
「全然いいですよ! 私達ちょっと寄っただけなんで。あ、これ鍵です」
「ありがと」

 なんて感じで普通に会話してるけど、春原の方はほぼ全裸で、バスケ部後輩の方は応援組だったのかノーパンチアガール姿で、それを後方から眺めてる僕は下はタオル一丁という何とも不思議な光景だったりする。チアの娘は汗だくだから、着替える前にシャワーを浴びに来たのかな?

「あ、シャワー室使うかい?」
「はい。3階のシャワーは委員会で貸し切りなんですよね? 2階のを使うから大丈夫です」
「よろしくね」

 「はい!」と元気にぺこりと頭を振るその娘。後ろで結んだ髪が尻尾みたいに揺れてとてもキュートだ。別の娘は興味津々といった様子で更に春原に質問してくる。

「あの……スノ先輩も、もしかして紫鶴さまみたいにお尻で、その……するんでしょうか」
「え、えっと……」

 その内容に春原は顔を赤くして狼狽えた。目線を泳がせ、助けを求めるように僕にチラリと視線を向ける。あらら、人員の選択を誤ったね。駄目だからね~、後輩の質問にはちゃんと答えてあげないとね~。僕は春原の耳に口を寄せて囁いた。

「みんなにも春原がこれから何をするのか、ちゃんと教えてあげないとね。『MVP』を取った時の参考になるからさ。具体的に、どうするのかもさ」
「う……」

 春原は恨めしそうに僕に視線を向けたけど、インサーションキーを含んだ言葉なんで反抗する事なんて出来っこない。結局は頬を赤らめたまま、後輩達に向かって首を縦に振った。そして、おずおずと後ろを向いて後輩達にお尻を突き出す。くいっと肛門付近を手で引っ張り、その部分を剥き出しにして見せ付けた。

「そう……なんだ。これから、運営委員長のをここに挿してもらって、中で精子を出して貰うの」
「わぁ!」

 口々に「いいなぁ」とか「スゴい」とかはしゃぐ女の子達。「スノ先輩のここに挿れてもらうんだ~」と顔を寄せて肛門を指さしてまじまじ観察する。裸である事にはもう慣れているみたいだけど、流石にそんなところまで後輩に指さし確認されて春原は真っ赤になった。
 終いには、「後で参考にしますから、どうだったか教えて下さいね」なんて約束まで後輩に取り付けてられてしまう。よし、これはバッチリ思い出に残るよう、僕もハッスルしないとならないな。しばらくワイワイ春原のお尻の周囲で騒いだ後、ようやくその娘達は下の階へと降りていった。

「いやぁ、賑やかだったなぁ」
「ご、ごめんね。あの娘達も悪気が有ったわけじゃないんだけど……」
「いや、全然。それより……」

 僕はにやにやしながら、赤らんだ顔で階下に降りていった後輩達の方を見つめている春原に目をやった。

「……あの娘達にも特別参加で来て貰った方が良かったかな?」
「だ、駄目! 絶対駄目!」

 慌てて春原が振り返って僕の言葉を遮った。顔が更にかーっと赤くなっている。さっきの娘達に今の言葉が聞こえなかったか後ろを向いて確認までしていた。

「早く入ろ! また他の娘達が来るかもしれないでしょ」

 そう言って僕の背中を押して部室に入ると、中から鍵をかけた。部室の鍵は春原が中に持ってきてるから、これでもう誰もこの部屋に入ってくる事はない。
 バスケ部の部室の中は、ほんのりとバスケットボールの皮の匂いと、少女達の汗の匂いが漂っているようだった。だけど、それは僕が以前通っていた学校の様にぐえっと顔をしかめたくなるようなものではなく、部活少女達の元気な肢体の残滓を感じさせてくれる、少し腰の辺りに来るものが有る良い匂いだった。

「窓、開けるね」

 春原はカーテンを少しずらして並んだロッカーの奥に在る窓を開く。外から入り込む風がふわりとカーテンと少女の黒髪を揺らした。はためく布の隙間から夕方前の斜めの日差しが差し込み、同時に外のグラウンドの方から少女達のかけ声が聞こえてくる。どこかのチームがこの下でソフトボールの練習をしてるか、応援の打ち合わせをしているのだろう。

 窓からの光に目を細め、風に舞う髪を首の付近で手で押さえている春原。脂肪の少ないスリムでしなやかな身体で、窓際にすらりと背筋を伸ばして立っている。僕が見つめている事に気が付き、ふと首を傾げて目を細め、「何?」と目線で問いかけてきた。何というか、改めて発見したんだけど……春原って、美少女だったんだなぁ。

「春原……ちょっとこっち向いて、良く見せてくれる?」
「うん。……いいよ」

 少し太めで、意志の強そうな眉。鼻も高くて、頬もすっきりしていてちょっと美少年風味も入ってる。でも、唇は柔らかそうで少し艶が有ってここだけ女の子の色気が漂って、見てると変な気分になってくる。触りたいし、舐めてみたくなるんだ。
 それに、完全に無駄のないアスリート体型かと言うとそんな事も無く、肩の細さはしっかり女の子だし、足首がきゅっと細くなっているところも抜群に良い。指もほっそりしていて、爪も綺麗で、これでバスケットボールをちゃんと持っていられるのか心配になってくる。
 胸も僕の手を置いたら少しはみ出るくらいの丁度良いサイズで、腰回りもきゅっと切れ上がったように格好いいラインをしている。腹筋のせいかお臍が浅めなのも可愛いし、その下の薄めの茂みや同じく薄い陰唇の膨らみも発達中の少女っぽくて中性的な部分のある春原の性格に凄く良くマッチしている。

 今まで、クラスメートで気さくに話せるスポーツ少女って事で却って見えていなかった部分が、今日こうして性交の対象として見つめる事で再発見できた。この可愛い女の子は……絶頂を迎えた時、どんな声で喘いでくれるのだろう。知りたいし、味わいたい。

「ねえ、春原。髪、ポニーテールにしてくれない?」
「そっか、達巳君その方が好きなんだ?」
「うん。髪を結んだ春原はもっと可愛いからね」
「バカ」

 少し頬を染め、そう言いながらも春原は手首からMVPシンボルのカラフルなミサンガを外し、それを紐代わりにきゅっと髪を留めてくれた。「どう?」と首を傾げる春原。するりと髪の尻尾が揺れる。うん、ポニテのスポーツ少女……凄く……好みです。

 その後、僕達は「奉仕活動」の準備としてバスケ部備品のストレッチマットを窓の近くに並べ、その上にタオルを敷いた。ころんと春原はその上に仰向けで膝を立てて寝そべる。

「春原はこっち向きが良いの?」
「うん。達巳君の顔が見えてた方が、安心するから……」

 胸の上に手を置いて、恥ずかしそうに顔を伏せた。「ふうん」と答えつつ、ま、その方がこっちも色々手が出しやすいしね、と春原の脚の間に膝を付く。そして、春原をびっくりさせない様、「触るね」とゆっくり手を伸ばし、彼女の形良く天井に向いて尖った胸に手を添えた。

「ん……」

 俯いた春原の吐息が僅かに指先に触れる。僅かな声と息で反応を確かめながら、2つのおっぱいを解すように指先で触っていった。すべすべした肌と柔らかな肉の感触、その下の肋骨の手触り、そしてそれらを越えて波動のように届いてくる春原の心拍。持ち上がった乳首が僕の口を誘っている。
 春原の甘い母乳の味を思い出して唾が湧き、思わず唇を寄せてそこをついばもうとしてしまう。しかしその時、春原の指がついと伸びて僕の額に置かれて、動きを止められた。

「? 駄目なの?」
「……最初は、唇にして欲しいかな……」

 目線を反らして顔を赤くしながら、そう呟くように要求する。そっか、最初はキスから始めないといけないんだね。僕は「うん」と頷くと身体の位置をずらし、春原の腰の下に手を入れて持ち上げた。僕に抱かれ、ゆっくりと春原の顔が近付いてくる。

「達巳君……」

 睫の数が数えられそうなくらい顔が近付き、春原が静かに目を閉じた。心持ち顎を上げ、僕の事を受け入れようとする。手が持ち上がって僕の腕にそっと添えられた。

「春原……」

 そのまま、僕は静かに春原と唇を合わせた。触れ合った瞬間、柔らかく、女の子そのものといった感触が唇の接触面からダイレクトに脳へと伝わってくる。

「……はぁっ」

 10秒に満たないくらいの時間で頭を引き、唇を離した。吐息と共に春原がうっすらと目を開く。潤んだ、欲求の熱と光を持った目で僕を見つめてくる。両手がするすると僕の肩を辿り、首の後ろに回って絡み付いた。

「……っかい」

 小さな、呟きのような声。だけど、僕にはその表情だけで十分春原の願いが伝わってきていた。少女の腰から片手を上げ、女の子らしい肩を抱き、ぐいと自分の胸に引き寄せる。

「んっ……」

 もう一度、口付け。今度は唇を開き、同じく僅かに開いていた春原の口の中へとそっと舌を差し込む。熱く濡れた春原の舌はそれに応え、僕のに絡むように返答してくれた。受け入れてもらえたので顔の角度を変え、より深く唇を合わせて舌をさらに奥へと侵入させる。舐め合い、擦り付け合い、絡ませ合い、唾液を注ぎ合い、そうやってお互い相手の動作と欲求を追うのに没頭していく。くちゅくちゅと2人の間で唾液が混ざる音が途切れることなく続いた。

「……ぷはぁっ!」

 下になっていた春原の方が先に息が続かなくなった。顔を離し、赤い顔ではぁはぁと呼吸を乱している。唇からこぼれたどちらの物とも判別できない涎がつうっと顎先まで垂れ、ぽたぽたと胸元に落ちた。

「はぁっ、はぁっ……もう、ほんと、達巳君は体力、凄いよね……」
「バスケ部のエースもキスは不得意種目かな?」
「もう現役じゃないからね、私」

 はぁー、と大きく1つ息を吐く春原。それである程度落ち着いたのか、唇に指先を当てて上目使いで僕に向かって微笑んだ。

「凄かった……ふわふわして、達巳君が頭の中に入ってきてるみたいだった」
「へぇ……キス、好きになった?」
「うん。あ、達巳君だからかも……」

 そう言って、手を伸ばして僕の頬を優しく撫でる。

「達巳君なら、安心できるよ……もう、大丈夫。後は、好きにして」
「……ありがとう。それじゃ、また触るよ……?」
「うん。触って……」

 許可が出たので、先程の続きを再開する。おっぱいを揉み上げ、先端部を口に含んで吸い上げる。堅くしこっていたそこを柔らかく歯で挟むと、春原はおとがいを反らせて喘ぎ声を上げた。口の中に、春原の体温がじんわりと広がっていく。
 十分にその部分の汗の塩気と乳の甘みを堪能した後、唇を動かして春原の身体を愛撫していく。鳩尾、脇腹、お臍、腰骨、そして太腿の付け根から敏感な少女の秘密の部分へ。太腿を持ち上げ、胸の先と同じくぴんと可愛らしく腫れていた突起部を口に含むと、春原は先ほどより大きく、はっきりと喘ぎ、そして脚を組み替えるように動かして僕の頬を締め付けた。その下の部分からはむんと女の香りを漂わせながら止めどなく汁をこぼしている。

 僕の舌が更にそこにある穴から下がって行くと、春原は慌てて僕の頭を押さえた。

「あっ、そこは……!」
「よっく濡らして解しとかないと、さっきのハルみたいに時間かかっちゃうよ?」

 これはちょっと嘘だ。ハルの中は確かにもの凄くキツくて最初は湿り気も無かったが、それでもぴったりと吸い付いてくる粘膜の感触はこれまでに無い気持ち良さだった。あくまで、時間がかかったのは朝の後遺症が残っていたからの話だ。
 しかし、そんな僕の内部事情が春原にわかる訳が無い。僕の言葉と視線に説得され、春原はおずおずと手を離した。上げていた首をもう一度彼女の股の間に潜り込ませ、舌先でちょん、と春原の肛門の皺をつつく。

「ひゃっ……!」

 小さな悲鳴のような声。だが、僕の説得が聞いているのか、ビクンと震えた太腿が両耳を圧迫したが、直ぐに力が緩んだ。僕は春原の両腿を肩に乗せ、自由になった手を窄まりの左右に添えてお尻を開きながら、穴の部分を舌先で舐め広げていった。

「あっ……! くぅっ……!」

 何かを堪えるように僕の両サイドの足の爪先がきゅうきゅうと曲げ伸ばししている。時折びくびくっと痙攣したみたいに震えて太腿の力で僕を抱き締めてくる。春原……お尻で感じてくれてるみたい。もう、頃合いかな。
 舌を離して観察すると、唾液に濡れた春原の肛門の皺の部分がヒクヒクと震えている。試しに両手の親指を窄まりの中央部に持ち替えてぐっと左右に引っ張ると、そこは呆気ないくらい簡単にぱっくりと口を開いて直腸が露出した。

「あっ……ちょっ!?」
「う~ん、いい具合に解れたよ」
「……すーすーするから……」

 つるっとした粘膜がてらっと光る様子も、お尻の緊張に合わせてぬめっとうねる様子も丸見えだ。必然的に、僕の股間のモノもビクンといきり立ってその中のスペースを占拠する事を要求する。僕は涎を垂らす春原の粘膜部をもう1度だけペロッと舐めてから頭を上げた。

「ぁんっ!」
「準備良し、これならスムーズに入りそうだね」

 脱力してる春原の脚を肩から降ろして大きく開き、膝を付いた僕の太腿の外側に置く。膝を開いて彼女の太腿をそこに乗せて腰を浮かせ、ちょうどお尻の穴と僕のモノの高さが合うように調整した。視界に、折り曲げられた春原のお腹と股の中央の割れ目、そしてその下の窄まり部分が丸見えになっている。モノに手を添え、先端をそこの中央部に向けた。ちゅくっと先っぽと緩んだ肛門の粘膜が触れ合う。「あっ」とまたも春原は湿った声を漏らした。

「い、いよいよなんだね」

 若干緊張気味に春原が呟いた。片手を握って口元に、もう片手は早鐘のような心臓を押さえるように胸元に乗せている。いつもの快活で明るい様子とは全然違う、不安で自信の無さそうな春原の姿。こんなの、あの夏の最後の大会で怪我をした時にも見た事が無い。ふと、さっきのハルの事を思い出し、上体を少し近付けて空いてた片手を春原の方に伸ばした。額にかかっていた前髪を退かし、こめかみから耳朶、顎にかけてを静かに撫でてやる。

「達巳君……」

 口に当てていた手を動かし春原は僕の手を捕まえてきゅっと握った。そのまま、自分の頬に押し当てる。

「……優しいね、達巳君」

 目を閉じて、春原が呟いた。そんな、つもりは、無いんだけど。いや、僕が優しい奴だったらそもそもこんな、春原の常識を書き換えて好きにしようなんて考えもしない筈だ。だから、これは僕のただの自己満足、少しでも春原の不安を取り除いて自分の心の痛みを減らそうとする、自己保身の贖罪的行動……なんだよ。春原の頬から手を離し、彼女の腰が逃げない様にしっかり掴む。僕の手を追って、ほんの一瞬少女の指先が宙をさまよった。

「……達巳君?」
「……挿れるね」
「うん」

 ぐっと、腰を前に突き出すようにしてモノを彼女の中へと押し挿れる。魔法の力と、舌による前戯と、手の平の慰めによってそこは十分に解れ、準備が整っていた。予想より遙かにスムーズにぬるっ、ぬるっと先端部が中に潜り込んでいく。

「はぁっ……!」

 春原が肺の最奥から押し出された様な熱い吐息を吐いた。苦しさや痛みを感じている様子は無い。ハルと春原で、こんなにも感触や反応に差が在るものなのか。体位の問題?
 このまま行けると踏んだ僕は春原の腰から手を離し、太腿を持ち上げて彼女の身体を折り畳んだ。上向きになった彼女の股間部にのし掛かり、体重をかけてペニスを埋め込んでいく。

「あぁ……はぁあ……」

 体勢が変わって若干息が苦しくなったのか、少し眉を寄せて春原が息をつく。だが、それでも特に抵抗する様子も見せず、ただマットに敷いたタオルをぎゅっと掴んだだけだった。そのまま僕の腰と彼女のお尻がピタリと密着し、竿の全部が沈んで尻穴の最奥まで届かせることができた。
 弾力のある直腸の粘膜が僕のモノを熱く包み込んでいる。口の中に入れた時より張りつめ、熱気をはらんでいるが舌や歯が無い分アクセントに欠ける。だが、時折ぴくっと震える筋肉の動きや内部から伝わる春原の鼓動、そして遠慮がちにおずおずと高まる肛門の締め付けが春原のより内部に近い位置に侵入しているのだと自覚させてくれて、興奮した。

「動くよ……」

 春原に囁きかけ、ゆっくりと腰を前後に動かし始める。腰を引くとぬるるるっと泡だった粘液と捲れた粘膜がまとわりつきつつ竿が抜き出され、押し出すとそれらを巻き込みつつ根本までスムーズに潜り込んでいく。春原のお尻は、これまでのどんな娘よりも柔軟かつ自然に僕のモノを飲み込んでくれた。これって、相性が良いって事なのかな。リズミカルに腰を反復動作させると、春原の唇からもリズム良く「あっ……あっ……」と喘ぎが漏れる。
 少し余裕も出てきたので、動かしながら聞いてみようか。

「春原、どの辺が、気持ち良い?」
「あっ……えっ? 何っ?」
「擦れる時、どこが良いのかなって」

 少し動作を緩めてやると、春原にもちょっと余裕が出来たようだ。身体を揺さぶられ、胸と髪を揺らしながら懸命に僕のモノからの刺激を分析しようとする。

「んっ……はっ……、い、入り口、の……辺り、がっ……」
「ここ?」
「はぁんっ!?」

 腰を引き、直ぐには押し込まずにぐりっと縁の辺りを先端でなぞる様に動かすと、春原に劇的な反応が有った。身体が跳ねて背中がエビ反りになり、激しく身体を捩ったのだ。ぷるん、と跳ね回ったおっぱいの先端から雫が周囲に飛び散る。ぎゅうぅっとこれまでに無いキツさで肛門が竿の中程を締め付けてくる。とっさに精液が漏れるのを、動きを止めて歯を食いしばって堪えた。

「ぐぅう……す、春原はここが一番、感じるの?」
「あ……わかんない……急に真っ白になって……」

 ほわほわと張りを無くした夢見がちな声。目つきも焦点が曖昧で、強い光を見た時みたいにちょっと涙ぐんで細くなっている。もしかして、今一瞬、イってしまったのかも。

「もうちょっと、試してみるよ」
「あっ……んぐっ!」

 再び、痙攣したように身体を跳ねさせる少女。どうやら、春原は肛門の縁の、それも上側……膣に近いのところがもの凄い敏感らしい。試しにそちら側に押しつけるようにしてずろろろろっと最奥まで往復させると、遂にその可憐な唇が大きく開いて絶叫のような喘ぎが飛び出した。

「あぁああーっ! はぁあっ! だ、だめっ! だめぇっ!!」

 僕の腰の動きを止めようと必死になって胸を押すが、それもウィークポイントを擦られて直ぐに力が抜けてしまう。とうとう、手が降参の様に頭の上に上がり、片手でタオルを掴み、残った腕で快感に歪んだ顔を覆った。

「はっ! ひぅっ! あくっ! いぁっ!」

 喘ぎは細切れで、もはや言葉の体を成していない。全身の体温が上がり、ピンク色に染まる。浮いた汗が振動で飛び散り、僕の突き上げによる快感に反応してぴゅるぴゅると射精みたいにおっぱいが漏れて散った。春原の身体……凄い! 全身が与えられる快感を全力で受け止めようと、本人の意思に関係無く高ぶっているみたいだ。スポーツで鍛えた筋力と体力の全てを振り絞って快楽を受け入れようとしている!
 びくびくと身体が震える感覚が短くなってきた。今までで最高の地点へ到達しようと春原の身体が加速を始めている。僕の方も小刻みな締め付けの振動に限界が近付いてきていた。

「……これで、最後!」
「……っ!!!!」

 春原の腰を持ち上げ、カリ首ぎりぎりまで抜いたペニスをほとんど穴と直角になるくらい肛門の縁上部の彼女の性感スポットに突き立て、そこから粘膜をこそぎとる勢いで上側沿いに最奥まで押し込んだ。ばっと跳ねた春原の脚が僕の背中に巻き付き、もの凄い力で締め付ける。

「~~~っ!! ~~~ぁ~~~~っ!!!」

 春原はその体勢のまま鼓膜が破れそうなくらい強烈なイキ声を上げた。まるでその声が呼び込んだように窓から急に強い風が吹き込み、ぶわっとカーテンが天井付近まで翻る。強い西日が顔に当たり、何もかもが真っ白になる。僕はそのまま、すべてが白くなる閃光に身を任せて春原の中に欲望の種を放出した。
 ずびゅっ、ずびゅっと噴き出した白濁液が直腸の内壁に跳ね返って溜まっていくのが良くわかる。それに合わせ、仰け反ったままの春原の身体もびくっ、びくっと反応した。

「――ぁはぁっ! はぁっ! はっ!……」

 1分以上も経って、カーテンを翻していた風がそよ風に変わった頃、ようやく春原の意識も降りてきた。強ばっていた体中の緊張が解け、何分間も呼吸を忘れていたように激しく空気を貪る。肛門の締め付けも緩まり、途切れ途切れに噴き出していた射精もようやく本来の勢いを取り戻した。そのまま、春原の直腸を一杯にするまで白い粘液を注ぎ込み続ける。

「……あ……まだ、出てるね」

 ぼんやりとした表情のまま、薄目を開けて春原が呟いた。手が持ち上がってさまよい、僕の姿を求めているようだったので覆い被さって胸を合わせる。春原は安心したようにもう一度目を閉じ、僕の背中をぎゅっと抱いた。

「紫鶴さまの言った意味……今なら分かる気がする……」
「……どういう事?」
「達巳君の精子、お腹に一杯入ってきて……凄く、幸せな気分……嬉しいよ……」
「……」

 言葉だけでは足りないとばかりに、春原はその手にぎゅっと力を入れた。

 出し終えても僕たちはしばらくそのまま、繋がったままでいた。春原が離してくれなかったし、一杯に詰まった精液は蓋をしてないとすぐにこぼれ出しそうだったからだ。
 だが、やがて僕のモノも萎えて春原のお尻も緩くなり始める。僕たちは名残惜しげに身体を離し、顔を見つめ合った。

「……凄かった。達巳君、上手なんだね」
「春原の筋が良いんだよ、多分」
「ふふ。達巳君に誉めてもらえるなんて、嬉しいな」

 そして、はたはたとはためく音に気が付き、一緒に窓の方を向いた。

「外の娘に聞こえちゃったかな?」
「きっとね。春原、凄い声だったから」
「言わないでよ。……うるさかった?」
「耳がキーンとした」
「ごめんね」
「でも、春原の全身全霊の感じ方、可愛かったよ」
「……バカ」

 少し頬を赤らめ、顔を逸らす。その表情にふと思い付き、僕はニヤリと笑いを浮かべた。

「外のみんなの声が止まってるね。もしかして、君の声に心配してこっちの様子を窺ってるんじゃないかな?」
「え!? ウソっ!?」
「だって、春原ったらこの運動部棟どころか学園中に聞こえそうな大声でイっちゃってたからね」

 春原の顔がカーッと赤くなり、狼狽えて俯いてしまう。そういう表情を見ると、僕はますます調子付いちゃうんだよなぁ。

「顔を出して、みんなに説明した方が良いんじゃない?」
「は、恥ずかしいよ……」
「『MVP』を取った生徒の大事なお仕事でしょ? 恥ずかしくても、ちゃんと教えてあげなきゃ」

 キーワードを含んだ説得に、ようやく春原も不承不承納得したようだった。おそるおそる窓を大きく開いて縁を掴んで立ち上がり、下の様子を覗き込む。果たして、僕の懸念通りであった。心配顔でバスケットボール部の部室の窓を見上げていた赤組のチアリーダーズは、もう少しで先生を呼びに行くところであったのだ。

「あ! 春原さん! 大丈夫ー!?」
「凄い声が聞こえたけど! 何か有ったー?」

 もともと更衣室も兼ねた部室だし、春原が裸な事は不審には思われていない様だ。まあ、MVPミサンガも身に付けてるからそもそも制服を着ていなくてもOKなんだけど。

「ごめんねー、心配かけてー。ちょっと、ビックリする事が有って!」
「何があったのー?」

 あれれ、誤魔化しちゃうの? それはちょっと頂けないなぁ。窓枠に手を置き、お尻をこっちに突き出した姿勢で下と会話をしている春原にちょっとお仕置きしちゃおう。

「うん、ちょっとー……ひゃんっ!」
「え!? どうしたの!?」

 下から見えない様にしゃがみ込み、先ほどの絶頂の余韻にまだひくついているお尻の穴に指を突っ込んだ。突然の刺激に、可愛らしい悲鳴を上げる春原。

(ちょ……止めてよ、こんな時に!)

 振り返って小声で僕を叱り付ける。でも、止めないもんね。構わず、2本目の指も入れてぐちゅぐちゅと掻き回した。

(あっ……やめっ……くぅっ……!)
(ほらほら、ちゃんと教えてあげなよ。みんな訝しんでるよ、春原の様子)
(ひっ……うぁっ……いっ……!)

 春原は窓枠に肘をつき、赤くなった顔を俯かせて震えながら必死に快感に耐えている。背中にもじっとりと汗が浮き始め、お尻の穴からはぼたぼたと精液が、その下の割れ目からはとろとろと愛液がこぼれて内腿を伝っていく。その様子に下の方からは「大丈夫? 体調悪いの?」と心配する声が上がってきた。
 とうとう観念したのか、春原は赤い顔を上げて無理矢理笑顔を作り、チアガール達に白状した。

「ご、ごめっ……ね! 今、たっ……達巳君とっ! 奉仕活動っ! してるとこなのっ!」
「えっ!? 運営委員長もそこに居るの!?」
「そうなのっ!……あんっ!」

 遂に押さえきれなくなってもろに喘ぎ声を漏らす春原。爪先立ちになった脚は生まれたての子鹿の様に震え、僕の指を2本くわえ込んだ肛門はきゅうきゅうと何かを搾り取ろうと締め付けてくる。
 ひょいと立ち上がって顔を出すと、顔を見合わせている5、6人のボンボンを持ちのチアガール達が見えた。

「あっ、ホントだ」
「そういう事なんで、心配はいらないよ!」
「はーい! わかりましたーっ!」

 僕が顔を見せた事で話が収まったと思ったのだろう。春原がほっとしたように身体から力を抜き、膝が曲がって腰が落ちかけた。ふふふ、甘いなぁ。

「それよりさぁ、君達も赤組のポイントの為に春原さんを応援してあげてくれない?」
「え? 応援ですか?」
「そうそう。春原さんが頑張って僕を射精させられるようにさ!」

 何をバカな、と驚愕の顔付きで春原がこっちを見る。僕は肛門の中の指をぐいっと上向きに曲げ、春原の腰を持ち上げた。

「ひゃうっ!?」
「ほら、説明してあげなよ。これから、春原がどうやって僕から精子をもらうのかさ。全部、教えてあげな」
「あっ、あぁあん! わ、わかったから! やめっ、擦るの止めてぇっ!」

 悲鳴のような春原の哀願。だけど、秘部からこぼれる汁の量はさっきからどんどん増え続けている。このシチュエーション、実は春原も感じちゃってるとか?
 息も絶え絶えに、春原は窓から外に向かって大きな声で告白した。

「いっ、今から、達巳君に、お尻におちんちんを挿れてもらってっ! 射精して貰うのっ! いっぱい突いて、擦って貰って! お尻の穴にたっぷり精子を入れて貰うのっ! はぁああっ!」
「良く出来ました」

 ちゃんと言えたので春原の肛門の中の弱点を擦りながらちゅぽっと指を抜く。それだけでぴゅるっと少女の股間から潮が飛んだ。必死に窓枠にしがみつき、はぁはぁと息を荒げている春原の腰を掴み、背中から覆い被さる。

「じゃ、よろしくねー!」
「……あ、はーいっ!」

 春原の乱れように当てられたのか、全員が真っ赤な顔でこっちを見上げている。僕に促され、やるべき事を思い出したのか全員がボンボンを持ち上げた。「せーのっ」とタイミングをとって「フレ、フレ、スノハラ!」と応援を開始する。その応援拍子と合わせ、春原の肛門に肉棒を突き込んだ。

「あぅん! あっ! はぁっ! はっ、はっ……!」

 背後から尻穴を抉られ、春原の胸がたぷたぷと揺れている。エッチのセンスの良い春原は最初こそ僕に振り回されていたが、すぐにコツを掴んで僕の腰の動きに合わせられるようになった。これも応援の効果かな? バスケ部元主将の面目躍如だね。

「たっ、達巳君っ!」

 首を捻って流し目で春原がこちらに視線を送ってきた。言葉にしなくても彼女が求めているものが直感でわかる。僕は春原の後頭部を片手で支えると、半開きの唇に自分の唇を合わせた。目を閉じ、嬉しそうに鼻を鳴らす春原。窓の下からはキャーッと歓声が上がる。
 その娘達に股間の様子を見せつける様に春原の片脚を持ち上げた。もう春原も抵抗しないで夢中になって僕の唇とモノの感触に溺れている。一杯に開脚させて、割れ目とキチキチに伸びた肛門を外のみんなに晒してやるが、それすらも気にならないようだった。

 そしてそのまま、少女達の声援と歓声の中で春原のお尻に大量射精。おとがいを反らし、様々な雫を散らしながら少女が絶頂に達する。
 西日の眩しい秋空一杯に、再び春原のイキ声が高く響き渡ったのだった。

< 続く >

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