プロローグ 幸せな悪夢
「お兄さま、遅くなりました」
ある冬の日の夕刻、その少女は、繁華街近くの公園で待ち合わせていた男に声をかけた。
男はぱっと見、齢30前後。醜くはないが、制服に身を包んだ少女とは一回り離れてている様子で、少女の兄と称するには年齢が高すぎるように思えた。
何より、二人の表情と、
「はい、これ」
男が少女に手渡した3枚の紙切れは、兄妹と称する関係には明らかに似つかわしくないものだった。
「お兄さま」
風呂から上がり、制服をまとい直した少女は、先に準備していた男を目にとめるや、一直線に抱きついた。
濃厚なキス。数分もの間、唇を合わせた少女は、男に組み敷かれる。少女は一切抵抗せず、獣のような男の行動に身を任せた。
「気持ち、いいっ! お兄さまのちんちん、マンコにピッタリはまってますっ!」
バックから男に貫かれ、僅かに脱色した髪を振る少女。
全裸であることを恥じる様子は最早なく、煌々と照らされる明かりの下で、少女は本能の赴くまま、ピンクの嬌声を垂れ流す。
思い切って「売って」みて、よかった。
少女は貫かれながら、心からそう思った。
ある日、目が覚めたら、男が欲しくなった。
前日までは男への興味など全くなかったのに、その日の登校時は、男とすれ違うだけで、股間が、子宮が熱くなった。
その日は体調不良を言い訳にして保健室に籠もった。女子校のため男子生徒が存在しないため、保健室から携帯電話で援助交際を募集する掲示板にアクセスした。前から掲示板の存在は知っていた。前日までは、防犯の観点以上の興味はなかったけれど。
見よう見まねで投稿してわずか30分、あっという間に10万の買い手がついた。即座に学校を早退し、待ち合わせ場所に向かって、そのままラブホテルに直行した。少女が処女を散らしたのは、僅かに2時間後のことだ。
それ以来(とはいえまだ2ヶ月も経っていないが)、彼女は学校生活を維持しつつ、二日と開けずに男を漁った。子宮に精液を流し込まれる感覚がたまらず、避妊は嫌だった。性教育でコンドームの使い方は習ったけれど、その知識は無駄になった。
そして何より、熱くなった股間を大きな物体で貫かれる感覚に、夢中になった。もらえるお金は自分の価値を示していて嬉しかったけれど、もらったお金自体は正直どうでも良かった。この感覚を味わうためだけなら、自分からお金を払っても良いくらいだ。
髪以外の外見はほとんど変わっていないが、それは自らの美貌に自信があったのと、男からの受けがよかったからだ。代わりに、外からは見えないランジェリーが高級になったけれど、それはお金の使いどころに困ったからに過ぎない。同級生からは、髪を脱色してから大人っぽくなったと言われたが、その印象は髪が原因ではないことを、少女だけが確信している。
「あっ! もっと、奥、おくっ! 狂っちゃうぅっ! おかしくなっちゃうよぅっ!」
今度は正常位に組み敷かれ、激しい突き上げを受けた少女は狂乱する。Dカップだった胸は、最近さらに大きくなった気がする。その胸も今は、自らに快楽をもたらす道具に過ぎない。男の突き上げに合わせて、少女は自らの乳首を左右同時につねりあげる。
「イクっ! イクっ! すごいの、くるぅぅぅっ!!!」
頭が真っ白になり、数瞬の後、子宮が白い液体に侵される。
少女は無意識の満足感を覚え、そのまま意識を失った。
< つづく >