○○なあたし04 3の6

3の6 四人で渡れば怖く……

「仁美、大丈夫?」
 と、自分のことを棚に上げるあたし。
 だって、
「う……ん……」
 仁美、誰がどう見てもガチガチだから。

 次の週の金曜日。あたしたちは再び、流の家に集合していた。
 メンバーは、あたしと涼、仁美と桜井君、そして流。
 ちなみに美智は、何か用事ができたらしい。
 ……ぶっちゃければ、彼氏ができたって。
 今度はいつまで保つかな。

 がちゃ
「いらっしゃいー、あー、かわいー」
 そういって桜井君の方を見る流と、
「おう」
 と恥ずかしそうに答える桜井君。
 先週よりほんの少しだけ長いお風呂から上がって、先週寝室に使ったあのドアを開くと、流がいつものにこにこ顔で出迎えてくれた。
 服装は水色のパジャマ用キャミソールとピンクのズボン。
 で、その横には、「おいでおいで」をする涼と、所在なくあぐらをかいて座っている桜井君。
 布団はすでに2枚敷いてあって、奥に涼、手前に桜井君が座っている。
 あたしは流の方をいったん見て、仁美の左手を引きつつ中に入る。

 ちなみに、あたしの格好はピンクのキャミソールと白のミニスカート、仁美はオレンジ色の夏物半袖ツーピース、スカート丈は膝より少し長いくらいのやつだ。
 冬も近いのに夏服なのは、あたしたちがこういうところで裸になっちゃうのはまずい、と涼が強硬に主張したからだ。つまり、服を着たまま……その、エッチした方がいい、というわけ。
 確かに、いくら事情があるといっても自分の裸を彼氏でもない男の子に見られるのはできる限り避けたいし、仁美はさらにエッチ自体を怖がってるわけだから、少しでも敷居が低くなる方がいいに決まっている。
 でも、本当のところは、先週パニックになったあたしのことを考えてのことなんだろう、と思う。
 やっぱり、涼って優しい。

「斎藤、あ、その、大丈夫か?」
「あ……」
 と声を出しかけて、こくこく、とうなずく。
 二回うなずいている段階で不自然だ。
「まあとりあえず、彼氏さんの膝の上に座ってー」
「えっ!?」
 いきなりの指示に、仁美が驚く。
 でも、
「斎藤」
 桜井君が仁美に声をかける。
 振り返った仁美に、斎藤君がうなずきかけると、
「……」
 恥ずかしそうに顔を伏せながら、仁美は桜井君の膝の上(正確には、あぐらの上)に座った。
 続いてあたしも座る。
 涼と桜井君は、斜め前にいる流に向き合う形で、それぞれ斜め45度方向を見て座っている。つまり、涼と桜井君の向きが90度ずれた格好になってる。
 と、すぐに涼の手があたしの頭をなでる。
 ……う~ん、やっぱり落ち着いちゃうなあ。
「じゃー、仁美ちゃん、心の準備OKー?」
「え……」
 流に促されて、……仁美はうなずくのをためらう。
 桜井君が、仁美の両手を握った。
「斎藤……安心して。
 俺に任せてくれ」
 ……おー、男らしい発言。普段の軽い感じとは全然違う。
 やっぱり彼女の前では変わるんだな。
 涼もいつもはおどおどしてるけど、あたしといるときだけやたらとかっこいいし優しいし……
 ……って、そんなことは今どうでもいい。
 こく。
 仁美が、うなずく。
 でも相変わらず、うなずき方が不自然だ。
「じゃー、桜井くんー、桜井くんがキーワード言ってー」
「え、ああ、いいのか俺で」
「だってー、エッチするのは桜井くんだよー?」
「……斎藤、いいか?」
「……うん」
 後ろにいる斎藤君の目を、仁美が見つめる。
 そして、
「『仁美はマリオネット』」
 一瞬の間の後、仁美の上半身が崩れ落ちた。
「おわっ」
 驚く桜井君。
 あ、そうか。桜井君って仁美が催眠に落ちるところ、見たことなかったっけ。
 眠り姫になった仁美を見て呆然としている桜井くんに、
「じゃー今から催眠かけるからー、桜井くんは支えててねー」
 と、冷静に指示を出す流。
 桜井君が体勢を立て直すのを待って、流は話し始める。
「仁美ちゃんー、これからー、都ちゃんと涼くんがー、あなたの目の前でエッチをはじめますー。
 都ちゃんはー、エッチを始めるとー、とぉっても幸せそうな顔になっちゃいますー。
 幸せそうな顔になるってー、うらやましいですよねー?」
 ……こく。
 仁美がうなずく。
 ……ってか流、あんまり恥ずかしいことベラベラしゃべるなっ!
 あたしの頬がどんどん熱くなってくる。
 つーか、恥ずかしいっ!
「だからー、あなたはー、都ちゃんがされていることをー、桜井くんにして欲しくなりますー。
 とぉってもしてほしくなってー、されるととぉっても嬉しくなっちゃいますよー。
 もちろんー、全然怖くありませんー。だぁいすきな桜井くんだからー、安心ですー」
 あ、今度は桜井君が真っ赤だ。
「じゃー桜井くんー、起こしてあげてー」
「え、あ、わかった」
 ――ちゅっ
 桜井君が仁美のおでこにキスをすると、仁美の目がゆっくりと開く。
 催眠の解除がキーワードじゃなくてキスなのは、桜井君のリクエストらしい。
「おはよー、仁美ちゃんー」
 仁美は桜井君の右肩にもたれかかって、ぽーっとしている。
 桜井君と仁美は身長差がかなりあるから(もちろん桜井君の方が大きい)、なかなかいい絵になっている。
 ……涼は背がちっちゃいからなあ。
 と、流がこっちを向く。
 何? と思っていると、
 ぱくっ
「ぅっ!」
 突然左耳を食べられた。涼に。
 思わず出たあたしの声に、仁美と桜井君が反応する。
 ぺろ、ぺろ
「あ……やぁ……」
 やだ……いきなり、なんて……
 恥ずかしい……
 ぺろ、ぺろ、ちゅる
「あ……うぅ……ぅぁ……」
 恥ずかしい、のに……
 声、出ちゃう……
 ちゅぅぅぅ
「あぁぁ……! だめ……見られて、るぅ……!」
 流が。仁美が。桜井君が。
 あたしを、見てるのに。
 身体が、熱くなる。
 ぺろぺろぺろぺろっ
「うはあぁぁぁぁ……」
 びくっ
 声、止まらない……
 恥ずかしい……
 仁美が、食い入るように見つめてる……
 ……そうだ……これは仁美のためなんだ……
 ……ガマンしないと……
「……きもちいぃ……」
 そう思った途端、あたしの口から勝手に言葉が漏れる。
 ……はずかしい、けど、仁美は、その言葉に……
「……さくらい、くん……」
「え?」
「………………あの…………その………………」
 真っ赤になって、うつむく仁美。
 すると、
「してほしいんだよねー?」
 流が、優しく確認する口調で言って、桜井君を見る。
 桜井君は意味が分かったようで……
 ……ぺろ
「っ……!」
 仁美の左耳を一舐めすると、仁美がぴくん、と反応する。
 ぢゅうぅぅぅぅぅぅ
「ひああぁぁぁぁ……!」
 やられたあ……涼が、耳、吸ってる……!
「ほらー、桜井くんもー、ちゃんとお耳食べてあげてー」
 ……ぱくっ。
「んっ!」
 仁美は、目をつむって、ちょっとだけちぢこまる。
 でも、しばらくすると、
「ぁ……」
 口がひらいてきて、気持ちよさそうな、吐息。
 あたしも……
 ちゅぅ、ぺろ、はみ
「うあぁぁ……あぁ……あんっ……」
 きもちいい……
 あそこが……熱くなって、きちゃう……
 流が近づいて、きて……
「涼くんー、そろそろ、おっぱいー」
 あぁ……おっぱい、いじるんだ……
 びくびく、しちゃいそう……
 涼が、後ろから、手をのばす。
 ブラとキャミの上から、
 ぎゅっ
「はぁぁぁ……」
 もまれて、じわっと、気持ちよくなる。
 ぎゅぅっ
「ああぁぁぁぁ……」
 力を入れて、もまれる。
 おっぱいがつぶれて、電気がはしったみたいになる。
「桜井」
 涼が、桜井君に声をかける。
 あたし達の方を見た桜井君は、2秒くらい考えて、
「斎藤……胸、触っていい?」
「え……」
 一瞬、驚く仁美。
 ぎゅぅ
「はぁぅっ」
 あん、やぁ……
 涼、わざと、仁美が見てるときにやったぁ……
「……」
 ……こく。
 仁美が、うなずく。
 ……むぅ、なんか、フクザツ。
 桜井君は、仁美の胸をさわさわして、服の上から少しずつ、優しく触ってるみたい。

 でもあたしは、もう、ブラの上からじゃ、物足りなくなってた。

「涼……」
「ん?」
「ブラ、外して……」
 そう言って、あたしはフロントホックを「ぱちん」と外す。
 一瞬とまどった涼は、でも、ゆっくり、あたしの背中に手を回す。
 ……あ、仁美、目つむってる。
 今だ。
 仁美が見てないのを確認して、あたしは腕からブラを抜いてしまう。
 ……やぁん、乳首、立ってる……
 キャミの上からでも分かるくらい、あたしの乳首はビンビンになってた。
 涼の手が迫る、
「はぁっ」
 びくっ
 乳首、きゅってされて、カラダがびくん、とする。

 ……やっぱり、これ、すき……

 くり、くりくりくり、くりっ
「ひあぁ……あぁ……あっ、きもちいい……」
 キャミの上から、ちくび、くりくりされて、あたしのあたまは、どんどんピンクになっていく。
 カラダが、熱い。
 ちくびも、おま○こも、あつい。
 どんどんきもちよくなって、カラダがだんだん、かってに、ビクビクしてくる。

「んぅっ」

 ……と、どこからか女の子の声がした。

 あ、仁美。

 見ると仁美は、桜井君に胸を揉まれて、だんだんと顔の緊張がゆるんできている。
 何というか……口元がだんだん、だらしなく開いてきていて……
「ぅ……うぅ……」
 我慢してるけど、我慢しきれない、そんな声。

 ……仁美……気持ちよくなってきてるんだ……

 と、桜井君は、
 耳を、

 ちゅぅっ
「はぁぁっ!」

 思いっきり吸う。
 仁美はその衝撃に、ついにあえぎ声を出してしまった。

 ぢゅぅっ
「ああぁあっ!」
 びくびくぅっ!
 ………………あぁ……涼にぃ……みみ、おもいっきり……
 あたまが、いっきに……まっしろに……なって……
「ひっ……ああぁ……ああ……だめ、だめ……」
 やばい。
 イクかも。
「涼……涼……」
 ささやく。
「ん?」
「あたし……イッちゃうかも……」
「え」
 涼の手が、止まる。
 やだぁ、やめちゃやぁ……
「……都、イク時声出しちゃダメだよ、我慢して」
 涼が、メイレイする。
 くりくりくりくりくりくりっ
「うあぁっ……んっ……んんんっ……!」
 あ……だめ、だめ、だめ……
 ……仁美の、めのまえで……!
 バレ……ない、よ……ぅに、イ……カな、きゃ……!!
「ん、ん、んんんん……!」
 イ…………くっ!
「…………………………っ!!!!!」
 びくっ! びくっ! びくぅっ!!!
「…………っはぁっ! はぁ、はぁ……」
 ちらっ、と、仁美、を、みる。
 カラダ、ぶるぶる、させて、……め、とじて、る……
 よ、かった、……
「都ちゃん、イッちゃったんだねー」
 わ!
 流、いたのかっ!
 ってか、バレてらっ!
「当たり前じゃないー、あんなにビクビクしてたらー、すぐ分かるってー。
 仁美ちゃんは見てなかったみたいだけどー」
 耳元でささやかれる。
 やめて。息でカラダ反応しちゃうから。
「涼くんー、次、おま○こー」
「ん」
 1秒たって、理解する。

 ……やっと、おま○こ触ってくれるんだ……

 あー、理性熔けてるなあ。
 ほんの少しだけ残っていた、あたしの冷静な部分が、そうつぶやく。
 でももう、あたしは涼に気持ちよくしてほしくてしょうがなかった。
 頭が真っ白になるくらい、おま○こをぐちゃぐちゃにかき回してほしかった。

 涼の手が、ミニスカートの下にもぐって、あたしのおま○こを目指す。
 そこは、きっと……
「うわ」
「ぁんっ」
「……大洪水」
 やっぱり。
 だって、おしりのあたりがもう冷たくなってるもん。
 すりすり
「あ……ぁあ……」
 涼が、ショーツの上から、おま○こをこする。
 ビリビリくる。
 あぁ……やっぱり、おま○こさわられると、セックスしてるって感じ……「斎藤さんが見てるよ?」
 ……へ? あっ!
 気がつくと、仁美があたしをまじまじと見つめていた。
 ……桜井君はあたしからすぐ目をそらした。

 あたしは思わず、仁美の視線を追う。
 ……あたしの身体は、股を開いて、スカートはめくれ上がって、ショーツは濡れてて、しかも涼に触られてて……

 かあああああぁぁぁぁぁぁっ

「あ、え、その、あの、」
 何か、改めてじっと見られると、すごく恥ずかしい……
 さっきまで吹っ飛んでいた理性が、急に戻ってくる。
 と。
「都ちゃん、気持ちいい?」
 涼の声。
「はへ?」
「ほら都ちゃんー、仁美ちゃんに気持ちいいこと教えてあげないとー」
 流が横で急かす。
 あ……そうか……
 でも……恥ずか……
 するっ
「あんっ!」
 や、ショーツん中、入ってきたぁ……!
 くに、くに
「あん……はぅっ」
 見られてるのに、あたしのカラダは、勝手にきもちよくなっていく。
「都、どういう風に気持ちいいのか、説明して」
「あ……」
 ……えーと。
「あそこ、さわられると……からだが、かってに、びくってして……あぅ……からだが、とけちゃいそうに、きもち、いい……」
 きゅっ
「ひあぁん!!」
 びくびくっ!
 や、そこ、クリ○リス……!
「ここは?」
「はぅぅ……その……イチバンきもちいいところ、こすられると……でんき、はしったみたいでぇぇぇっ! あたま、おかしくなっちゃいそうなのぉ!」 きもちいい……! きもちいいっ!

「斎藤……触って、いいか?」
「……」
「違ぇや」
「……え?」
「触りたい。俺、斎藤と……セックスしたい」
「………………」
 こく。

「ひぁぅっ! はぅぅっ……!」
「……っ……はぁっ……!」
 おま○こ、すりすり、されて。
 仁美に、流に、みられて。
 おなかの下が、ものすごく、熱くて……
 だめぇ……おま○こ、とけちゃう……っ
「都ちゃん」
「あぅ……?」
「ほら、仁美さん、見てみ?」
 きょろ。
 あ……
 仁美も、おま○こ触られてる……
「ぁ……っ、ぁぁ……」
 顔を真っ赤にして、口が半開きで。
 いやらしい……
「気持ちよさそうだね?」
 こく。
「よかったね。都ちゃんのおかげで、仁美さんも感じられるようになったんだね」
 うん。
「じゃぁ、今度は、仁美さんがイケるようにしないとね」
 ……
「ぇ?」
「そうだねー」
 流が、話に割り込んでくる。
「そろそろー、都ちゃんのイクところー、見せてあげよーかー。
 仁美ちゃんー」
 すぅっ、と、仁美の目が少し開く。
「気持ちいいー?」
 ………………
 桜井君の方にちらっと瞳が動いて、
 こく。
 うなずく。
「じゃー今からー、そのまま気持ちよくなったらー、どうなるかー、都ちゃんが見せてくれるからー」
 う……わ……!
 すんごくイヤな予感……!
「都」
 でも、声を上げる前に、
「仁美さんに気持ちよくイクところ、見せてあげてよ」
 涼の命令が響く。
 ぐちゅっ
「ひあぁぁっ」
 あ……! ゆびが、おま○こ、はいってくる……!
「あんっ! ふぁぁあ! あんっ! いいっ! いいッ!」
 ゆび、三本も、じゅぷじゅぷ、してる……っ
 おま○こ、ひろがって、きもちいい……!
「あぅ! あ! あ! あたま、ひろく、なっひゃぅ……!」
 こ、こしが……うきあがっちゃぅ……!
「気持ちいい?」
「うん……っ! きもちいい……っ! あ、らめ、イキそう……!」
「ほら、都、仁美ちゃんに見せてあげなよ?」
「あぁぁ……! 仁美ぃ……あたし、イク! きもちよしゅぎて、イッちゃぅ……ぃく、いく、いくぅ、いくぅぅぅぅぅぁぁぁあああああああああん!!!!!」
 びゅっ! びゅっ……!
 びくんっ! びくんっ!
 …………

「…………っ! はぁっ! はぁっ! はぁっ! はぁぁ……っ」
 はぅぅぅぅぅ…………☆
 潮、ふいちゃったぁ……
「仁美ちゃんー、どうー? 都ちゃんー、幸せそうでしょー?」
「……………………」
 こく。
「仁美ちゃんもー、今日は無理かもしれないけどー、何回もエッチするとー、こんな幸せになれるかもしれないよー?」
「……………………」
「京橋。おめー、あんま余計なこと言うな」
「いーのー、仁美ちゃんだって幸せになりたいでしょー?」
 こく。
「はやっ、うなずくの」
「ねー、桜井君もー、ちゃんと仁美ちゃんを幸せにしてあげなきゃダメだよー」
「……てっめー」
「じゃー、本番ー、いってみよー」
「……流さん、ノリノリだね……」

 ころん。
 あたしは、涼に、寝かされる。
 ちょっとして、仁美も、桜井君に寝かされる。
 いよいよ……だなぁ。
 ぼーっとしながらそんなことを考える。
 流は仁美とこそこそ話してる。
 ……ふと時計が目に入る。
 もうずいぶん時間が経ってるけど、あたしはまだ涼にお○んちんを入れてもらってない。
 普段だと、こんくらい経ってればもう、あたしは何もしゃべれなくなってるか、何も考えられなくなってるか、記憶が飛んでるか、気を失ってるかだ。
 それに比べると……じらされてる感じ。
 一応2回イッたけど、涼としてるときは少なくても4~5回はイカされる。
 イク体力も残ってるし(そういう体力があるのも女の子としてどうなんだろう)、……なにより、腰から下が、熔けそうなくらい熱い。 
 気を抜くと、あたしの太ももを触ってる涼に、おねだりしてしまいそうになる。
 おねだりって好きなんだけどね。あたしがコワれちゃってる感じがして。

「はいー、涼くんはこれー」
 と、涼が流から何かを受け取った。
 ……あ、コンドーム。
 そうか。今日はお手本だからな。
 涼が袋を開けて、中身を取り出す。
「お?」
「涼くんのはー、ブツブツがついてるやつー」
 ん?
 どうやら、涼の受け取ったゴムには、イボイボがついてる。
 なんだそりゃ?
 ……もしかして、気持ちいいのかな?
 って、そんなことを考えてるうちに涼は、スラックスとパンツを下ろして装着してる。……お○んちんがすっかり大きくなってる。
 横をちらっと見たら、桜井君も同じことをしてるらしい。
 もちろんまじまじとは見ない。
「んしょ」
 装着を終えた涼は、あたしのショーツを脱がしにかかる。
 ぐちょぐちょになって気持ち悪くなった布きれが、あたしから離れる。
 おま○こが、広がっていく。
 涼のお○んちんを、期待して。

「じゃー、涼くんー、お願いねー。都ちゃんー、気持ちよくなるところ見せてあげなよー」

 流の声が、始まりの合図。
 涼があたしを組み敷いて、のしかかる。
 ちらっと仁美の方を確認して、
「桜井。お前は見んなよ」
「わーってる」
 涼にそう言われた桜井君は、こっち側が見えないように顔を伏せる。
 仁美の方はと言えば、あたしをじっと見つめている。
 わー、もんのすごくドキドキする。
 あたしのこんな姿を仁美に見られることになるなんて、もちろん夢にも思わなかったから。
 ……よく考えたら、あたしが初めてしたとき、流が見てたんだよな。
 ん。なんかちょっとだけムカついてきた。って、今はどうでもいいんだそんなこと。

「……仁美」
「……?」
「あたしだって恥ずかしいのにこんなことすんだから、仁美も成功させなきゃダメだぞ?」
「……」
 こく。
「コラ都ちゃん、あんまりプレッシャーかけない」
「あははー大丈夫ー、仁美ちゃんやる気だもんねー」
「やめろ京橋、お前余計なこと言うなよ」
 涼、流、桜井君の順番で一言ずつ。
 3人とも、声が笑っている。
 仁美もにこっ、とする。
 ……うーん、いい空気、っていうんだろうか。
 あたし達のやってることと空気が合ってないような気がするけど。
「じゃ、始めるか」
 ず、ずにゅずずずずぅっ!
「んはあああああああぁぁぁぁぁっ! い、あ、きもちぃっ!」
 ぞくぞくぞくぞくびくびくぅっ!
 い、きなりぃっ!!
 ごりごりするっ! きもちいい!!
「あー、いきなり始めちゃってるー。
 都ちゃんー、どうー? ブツブツコンドームはー?」
 ……ふぇ……
 あ、そか、やっぱり、あの、コンドーム……
 気持ち、いいんだ……
「気持ちよかったんでしょ? いきなりされるのも。
 あ、見られてするのもかな?」
「むぅぅ……」
 涼、やっぱイジワル。
「気持ちよかったでしょ?」
 ……こく。
 よくわかんないけど、なんか悔しい。
 でも、おま○こはものすごく悦んで、もっともっと、って言ってる。
 おま○こに逆らえなくて、あたしの頭もすぐに次が欲しくなる。
「続けるよ?」
「うん……っぅ!」
 ぐちゅっ、……ぐちゅっ、ぐちゅっ
「ひあああぁぁ……あぁぁ……んああぁぁぁ! いいっ! ああっ! 涼っ! 気持ちいいっ!!」
 おま○こ、ごりごりいってる……!
「都ちゃん、おま○こ締め付けて」
 涼、ささやく。
 ぎぅっ。
 ごりっ! ごりっ!
「いひぃぃいいいぃぃ! だめ、だめだめ、かんじしゅぎちゃうぅ……!!」
 あたまんなか、ピカピカするぅっ!!
 ぎぅぅぅっ
「ひぃぃぃぃぁぁぁぁぁぁぁあああああ! あんっ! いく! いく! いく! しゅぐいっちゃうぅ………………ぅ……?」
 あ?
 止まっちゃった……
「ふふ、だめ。仁美ちゃんが終わるまで、イクのはお預け」
 ええええぇぇぇ……
 無理だよぉ……!
 イキたい……!
「仁美ちゃんー、大丈夫ー!?」
 ……うぇ?

 ……っ!?

 あたしと涼は、同時に仁美を見て、息を呑む。
 仁美は、あたしと同じように、桜井君に組み敷かれて、あと少しで……その、入れられそうなところまで来てたんだけど……

 仁美の身体が、がたがた震えていた。

「おい、大丈夫か? 斎藤っ」
「大丈夫ー?」
 ど、ど、ど、どうしよう。
 桜井君が、優しく仁美を抱きしめて、頭をなでる。
 こくこく、とうなずく仁美だけど、震えが止まらない。
 それどころか、仁美の顔は真っ青だ。間違いなく、「あのこと」がフラッシュバックしている。
 ど、どう……失敗かな……いや、なんか、できること……っ……
 震える仁美を見つめつつ、あたしは必死で考える。
 仁美の両手は投げ出されたままで、ぎゅっ、と握りしめられている。

 あ……

 何となく思いついて、あたしは、

 ふわっ、

 と両手で、仁美の右手を包み込んだ。

「……!?」
 一瞬遅れて、はっとする仁美。
「仁美」
 あたしの声に、仁美の目が少しだけこっちを向く。
「仁美、あたしを見て」
 顔が、こっちを向く。

「あたしが今、何してるか解る?」
「……………………」
 こく。
「あたしだって、最初は無茶苦茶怖かったよ?
 仁美は……まあその、『あんなこと』もあったから、もっとだよね」
 こくこく。
「だけどさ、それから何回もこういうことしててさ……
 すると、わかるんだ。
 こういう風に、」
 涼をちらっと見て、
「されてると、涼の愛情が凄く伝わってくるんだ。
 涼の愛情が、どんどんあたしの中に入ってくるような気がして……」
 たまに暴走するけどね、と心の中で付け加える。
 ……自分で言うのも何だけど、もんのすごくクサイ台詞。
「大丈夫。最初だけだから、怖いのは」
「…………………………」
「1ヶ月もすりゃ、解るようになるよ。
 だから、あたしを信用しろ。ね?」
 ……こく。
 いつの間にか、仁美の震えは収まって、仁美右手があたしの右手を優しく掴んでいた。
「……なんっだかなぁ、それ俺の役割のはずなんだが」
「こーいうときは女の子の言葉の方がいいの」
 桜井君の不満を軽く流して、
「じゃー、桜井君ー」
 流が促す。
「ん……ちょっと待って」
 そう言うと、桜井君はなにやらごそごそと自分の身体を触っている。
 15秒くらいして、
「よし、いくぞ、斎藤」
「一気にねー」
「わぁってる!」
 一瞬の静寂の後。
「んっ!」
 仁美が顔をしかめて、
「うっ……くあぁぁっ!」
 小さな叫びを上げて、全身をふるわせた。
 仁美の右手が、あたしの手をぎゅっ、と握りしめる。
「やったー、おめでとー」
 流が声を上げる。
 そうか、入ったんだ。
「大丈夫か、斎藤」
「……痛い……」
「あはは、今日は痛くても、次するときは気持ちいいから。
 あたしなんか気持ちよくなりすぎて、もっと、っておねだりしちゃうし」
 あたしがフォローしてみる。
 ……そーいや、あたしの時は催眠で痛くなくしたけどなあ。
「……小田島」
「ん?」
「いくら何でも、そこまで言うか?」
 ……
 ……………………
 かああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ
 し、しまったあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
 あたし今、飛んでもないことを……っ!
「あははは、他人の目の前でエッチしてる段階で、いまさらだけどね」
 と、涼のフォローになってないフォローが入る。
 ……そうだよな、あたしは友達2人と男1人の目の前でよりによって超エッチなところを見せつけてるんだったぁっ!!!

「都ちゃんー、いまさら顔真っ赤っかだよー」
「いい、いまさらって!」
「私が思うにー、多分ー、『何であたしはこんなところでエッチなことしてるんだー!』って思ってたでしょー」
「うっ」
 なんでわかる。
「だってー、都ちゃんって凄くわかりやすいもんー」
「マテマテ、あたしはお前の言うことを『うん』とも『違う』とも言ってないぞっ!」
「だってー顔に書いてあるよー」
「う゛ーう゛ーう゛ー」
「……ふふっ」
 あたしが顔を真っ赤にするのを見て、仁美がくすっと笑う。
 おい、仁美も今あたしと同じ格好なんだぞ……と思って、

 あっ。

 仁美が笑った。

 すかさず流が笑いながら、
「仁美ちゃんー、もう大丈夫ー?」
「……うん、平気。ちょっと痛いけど」
 もう大丈夫そうだな。
 よかった。
「じゃあ、動くぞ」
「うん……ゆっくり……んっ」
 そのタイミングを逃さず、桜井君は続きを始める。
「あっ……んっ…………くっ……」
 あえぎ声とも痛みを堪える声とも聞こえる音が、仁美の口から漏れる。
 ……多分、痛いんだろうなあ。
 握ったままの右手から、力の入った様子が伝わってくる。
 一方の桜井君は……う、だんだん目がギラギラしてきてる。
 ムチャクチャにしたいのを、なんとかこらえてゆっくり動いてる感じ。
 よっぽど我慢してたんだろうなあ、いろいろと。
「(ぽそぽそ)」
 と、流が桜井君になにやら耳打ちすると、苦笑して顔が元に戻った。
 流も気づいたらしい。

 で。

 あたしも安心したのか……その……身体が……すごく熱い……んですけど……
「涼……」
「ん?」
「……その、動いて、くれないの?」
「動いて欲しいの?」
 う。
 いじわる。
「だってぇ……入りっぱなしなんだもん……」
 身体の奥がひくひく動いて、勝手に……その、下半身が締め付けている。
「ほれ」
 ずりっ
「ひああんっ!!」
 ひあぁ……っ!
 あたまんなか、ピカッてしたっ!
 コンドーム……すごく擦れるぅっ……
「あー、都ちゃんー、涼くんー」
「ふぇ?」
「もう仁美ちゃん大丈夫みたいだからー、あとは二人でお楽しみでいいよー」
「了解」
 と、涼が、ぼそっと、
「都、首から下が動かない」
「やっ!」
 ……!!!
 涼、ここでそれをやるかっ!
 涼の命令で、あたしの身体が固まる。
 仁美の右手を、両手で握った体勢のまま……
「そして都、仁美さんの方が終わるまで、都は絶対にイケない。
 仁美さんの方が終わった瞬間に、ものすごく気持ちよくなってイッちゃうよ。
 ……仁美さんに、あんまり恥ずかしいところ見られないようにね?」
 き、鬼畜ぅっ!
 ずうぅん!
「いあああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
 ぞくぞくぞくぞくぅっ!!
 あ……き、もち、いい……
 ……アレ……あたし、なに、かんがえてたんだっけ……
 ぐちゅっ! ぢゅっ! ぢゅっ! ぐちゅっ!
「あんっ! ああぁあぅあっ! ごりごりしゅるぅっ! あああぁぁぁぁあぁんっ!!」
 だめだよぅ……きもちよすぎて、どーでもよくなっちゃう……
 ぐちゅっ! ぐちゅっ! ぐちゅっ! ぐぢゅぅぅぅっ!!
「あああああぁぁ! きもちいいっ! きもちいいいっ!! ぉ…………いいよぉ……!!」
 あ……ぅ……だめ、だめ、もう、きもちぃくて、あたまがどろどろになりそうっ!!

「仁美ちゃんー、都ちゃんー、気持ちよさそうでしょー?」
「ん……あ゛ぅぅ……」
 こくこくこく。
「ほらー、仁美ちゃんもー、桜井くんに乳首を吸われるとー、だんだん痛くなくなってきてー、気持ちよくなってくるよー。
 ……桜井くんー」
「ん」
 ……ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅっ
 ずっ……ずっ! ずっ! ずっ!
「んむぅ……んっ……んっ……んんんっ!」

「だめえええぇぇぇ! イキたいっ! イキたいぃっ! おかしくなっちゃううぅ!!!」
 イキたい……イキたい……イカせてぇ……おま○こイカせてぇ……
「んふぅっ……あぁぁっ……! あ……私、痛く、なくなってきた……かも」
「都ちゃん、仁美さんが見てるよ?」
「あ、あ、やぁっ!」
 あ、だめぇっ! 仁美に、桜井君に、見られてるぅっ!!
「はっ……うっ……斎藤……そろそろ……終わるかも……」
「うん……私は、だいじょうぶ……」
 あああぁぁぁぁあぁ……
 仁美、おわるんだぁ……はやくぅ……!!
 ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱんっ!
「ああぁあぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 あ……すご、はげ、し、く…………!!!!
 うご、け、ない、のに……オ、……か。さ……れ、て……
 こ。ワ、れ……チゃ、う……!
「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! コワれちゃううぅぅ!! あたまコワれちゃうううぅぅぅぅ!! おかひくなっちゃううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
「う……斎藤! イクっ!」
「はぅっ!」
 びくっ!

 あ……お…………わ

 …たし……イ………………!!!

「ひぃっ…………………………………………!」
 ぞくぅぅぅ……!!!!
 ……!!!
 …………!!!!!!!!!
 びゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……っ!!!

「きも……ち、よ、かっ…………」
 くぅぅぅぅぅぅ。
「……あれー、都ちゃんー、気絶しちゃったー?」
「違う、寝てるだけ。
 都ちゃん、凄く満足すると寝ちゃうんだ」
「あー、そー。
 じゃー、ちょっと休ませてあげよーかー……」

< つづく >

感想を書く

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


The reCAPTCHA verification period has expired. Please reload the page.