街のぬし釣り -オフィス街やすらぎの詩-
やわらかな陽射しが降り注ぐ暖かい日。
とある大通りのビルの屋上に、2人の釣り人がいた。
一人はサラリーマン風の眼鏡の中年男、もう一人はかっぷくのいい中年男。
「源さん。釣れるかい?」
「・・・んや。さっぱりだな~今日は・・・定吉は何人釣った?」
「僕も最近はさっぱりですよ・・・」
眼鏡の中年男は定吉。かっぷくのいい中年男は源さんと呼ばれている。
2人は釣竿を大通りに向けて振った。釣竿には糸はついていない。いや、見えない。実際は糸がついている。
「・・・釣れないっすね・・・」
「ああ。釣れねぇなあ・・・・・・しょうがねえな。取って置きを使うか」
「取って置き?取って置きって何ですか?」
「エサだよ。エサ!」
源さんはそういうとバッグの中から小さなプラスチックの箱を取り出した。その箱の中にはハート型のものが入っていた。
定吉が興味深そうに覗き込んだ。
「それ、なんか凄そうですね」
「これはな?10個1万もするんだぜぇ。だが効き目は抜群よ。ここから先は釣り人の腕次第だな」
「源さ~ん・・・1個譲ってくれませんかねぇ~」
「・・・しゃあねえな!5千でいいぜ?」
「5千・・・高すぎませんか?」
「嫌ならいいんだ。これは俺が独自のルートから手に入れたものだからな・・・」
「分かりました!買います!」
「へっへっへっへ。毎度あり~」
2人は再び釣りを再開した。すると源さんの竿が大きく撓った。
「・・・お、さっそく掛かったぜ!」
「本当ですか!どんな感じですか?」
「こりゃあかなりの上玉だぁ!・・・それっ!」
源さんは勢い良く『何か』を釣り上げた。そして『何か』を釣り針から外した。
「さて、どんな娘が来るかな」
しばらくして、屋上に一人の女性がやってきた。制服姿の若いOLだ。女性は首を傾げていた。
(?何で私、ここに来たのかしら・・・)
目の前には中年男が2人、しかも定吉はかなり興奮していた。
「おおぉぉぉっ!!源さん!!これは凄いですね!!」
源さんは腰に手を当てて胸を張った。
「がははははははっ!!高い金を出してよかったわい!」
女性はとりあえず戻ろうとした。その時、源さんが呼びかけた。
「こらこら、どこへ行く。お前はもうワシのもんだ。こっちに来い」
すると女性の足が止まった。そして源さんのほうに歩いていく。
「え?な、何で?どうなってるの?いやっ!止まって!」
勝手に動く自分の身体に驚愕しながらも、OLは源さんの目の前に立った。
「な、何をしたんですか?私に・・・」
「何をしたか?ナニをするんだよ今から!ほら、服を脱がんか!」
「えっ!?な、何でっ?いやあぁぁっ!!」
OLはついに泣き始めた。
「私これから仕事に戻らなきゃ・・・お願いです・・・許して・・・」
源さんは意地悪い顔つきでそのOLの泣き顔を喜んで見ていた。
「何を言うか。お前はワシのもんだといっただろうが!早く脱げ!」
「やっ!何で!?何で私、こんな親父の言うことを聞いちゃうの・・・?」
ついにOLは抵抗を諦め、ぐすんぐすんと涙しながら服を脱ぎ始めた。制服、そして下着まで全てを脱ぎ捨てた。
その頃、定吉もヒットが来ていた。
「来ましたよ源さん!ついに俺にも来ましたよ!やったぁっ!」
源さんは定吉に構わず、OLの胸を揉んでいた。
「どうだ?気持ちええか?」
「っ!そんなわけありません!!・・・(絶対に許さないんだから!!)」
OLはこんなときでも冷静だった。下手に抵抗しても無駄であり、こいつらを喜ばせるだけだと思ったからである。
だが・・・
「お前は今までに感じたことが無いぐらい、最高の快感を得られる・・・」
その源さんの一言で状況が一変した。
OLは焦っていた。源さんに揉まれていた胸が次第にじんじんと熱くなってきたからである。
(どういうこと?・・・私の身体・・・こいつの思い通りになってしまったの?)
その時、定吉が釣った女性が屋上にやってきた。その女性はなんと婦警だった。
定吉が興奮する。
「うおぉぉっっ!!婦警さんですよ!!大当たりじゃないですか!!」
婦警はおっとりとした女性で、この状況でも冷静に首を傾げていた。
「あの~・・・何がどうなっているんでしょうか?」
定吉が走り寄って手を握った。
「初めまして。僕が君のご主人様だよ。とっても嬉しいでしょ?」
「・・・はぁ・・・」
「君は僕のことがとっても好きだ。僕が喜ぶことなら何でもやりたいんだよね?」
婦警は一瞬キョトンとしたが・・・
「・・・・・・・・・はい。そうです・・・」
何かを思い出したかのように頷いた。
「ほら、嬉しいでしょ?僕のこと大好きだもんね?」
「・・・・・・はい!好きっ!」
婦警が思わず定吉に抱きつく。定吉は手ごたえを感じていた。
すると、定吉と婦警がいちゃつき始めた。2人は次第にキスしたりと激しくなっていく。
その頃、OLはすっかり力が入らなくなっていた。
「はぁ、はぁ・・・んっ!んぅ・・・はぁ、はぁ・・・」
「がはははは、もう茹でダコだな」
源さんが割れ目を指でなぞった。
「はぁぁぁぁぁっ!・・・」
OLは身体を抱いて身悶えると、膝から崩れ落ちた。
源さんはズボンのベルトを緩め、チャックを下ろし、黒ずんだイチモツを出した。
「ほら、特別にしゃぶらせてやる」
OLは嫌そうに顔をしかめた。
すると源さんが命令した。
「お前はしゃぶる!しゃぶりたくてたまらない!お前は淫乱なんだ!」
OLが驚愕の表情をした。
「あ・・・ああ・・・・・・そんな・・・」
目線がペニスに釘付けになっている。息が弾んで肩が激しく上下している。
OLの手がそのペニスに伸びた。小刻みに震えている。
そして顔を近づけると、ゆっくりと口に含んだ。
源さんが注文をつける。
「もっとストロークを効かせろ!下で舐め回すんだよ!上目遣いを忘れるな!」
すると源さんの注文どおりにOLがフェラチオに変化をつけた。
艶かしくフェラチオを続けるが、その表情にもう拒絶の色は無い。まさしく貪るようにフェラを続けている。
「かっかっかっかっか。美女が俺のいいなりだ。たまんねえなぁっ」
OLは一心不乱にペニスを舐め続けている。
「お、上手くなったな!う、で、出るぞ!しっかり受け止めろ!こぼすなよ!うっ!」
源さんのペニスから大量の精液がOLの口の中に注がれた。OLの口からは堪えきれずに精液が溢れて伝う。
そしてOLは精液をゴクゴクと飲――――――めるわけはないので、そのままじっとしていた。
「へっへっへっへっへ。俺のは濃いだろう?」
OLは不安そうな顔で源さんを見上げた。すると、源さんはそのOLの背後に回った。
「おら、四つん這いになりやがれ!」
源さんに突き飛ばされ、OLは両手を床に着いた。
源さんがOLのスカートとパンストと、次々と引き剥がす。
手馴れた様子であっという間に恥部まで丸見えになった。
そしてペニスを濡れたおま○こにあてがうと、OLの腰に手を置いた。そして一気にズンッとねじ込んだ。
OLの口から精液が漏れ出た。
源さんは激しくズンズンと突いていく。
「んぶっ!!んっ!!んうっ!!」
OLは突かれる度に口から精液を溢れさせていた。
そしてしばらくすると、OLが完全に口を開けた。
「ああっ!!あんっ!!あんっ!!ああんっ!!」
精液がぼたぼたと床に落ち、さらにOLの涎と混ざっていく。
「中々いい締まり具合だな!こりゃあたまらんぜぇっ!!」
更に激しさを増す。
「おら、今感じてることを言ってみな!」
OLは狂ったように喘いでいる。
「あはっ、はぁっ、おっ、おま○こ感じるっ!!ち○ぽいいっ!!いいのおっ!!」
「出るぞっ!!そらっ!おめぇもイッちまえ!!」
源さんがそう言いながら、少し溜めて勢い良く挿入した。そして二度目にもかかわらず勢い良く中に出した。
OLが激しく仰け反る。
「くああぁぁぁぁっっっっ!!!!??んああああぁぁぁあぁぁぁぁっっっ!!!!」
OLはそのまま地面に伏せをするように脱力した。
源さんは満足そうにOLからペニスを抜いた。
「ふう。気に入ったぞ。これからは俺の奴隷だ。分かったな?」
「・・・ふぁい・・・」
OLは脱力したまま呟いた。
源さんはズボンを穿き直すと、定吉の様子を伺った。
「さて、定吉!お前の方はどうだ?」
すると、2人はまだディープキスを続けていた。まるで熱愛のカップルのようである。
「いつまで続けとるんじゃお前ら!!おら、俺に貸せ!!」
源さんが婦警の腕を取る。定吉が反対の手を取る。
「ちょっと源さん!何するんですか!僕のですよ!」
「そこまでよ!!」
と、そこに一人の女性がやってきた。
「特殊能力犯罪捜査員。通称PACIDの只野瞳です!貴方達のやっている行為は能力犯罪に当たるとし、私達の権限によって貴方達を現行犯逮捕します!!無駄な抵抗は止めなさい!」
女性が拳銃を向ける。
「なっ・・・」
2人の男は驚愕のあまり、身動きが取れなかった。
婦警がゆっくりと刑事の下へ歩いていった。
「・・・私、おとりだったんですぅ。しかも私も捜査員?なんですぅ。ごめんなさ~い・・・それに私ぃ、弱い人ってキライなんですぅ」
いたずらっ子のように微笑む姿は、先ほどまでの大人びた熱愛を感じさせなかった。
定吉が地べたに座り込む。
「そ、そんなぁ~・・・」
源さんは観念すると、定吉を睨みつけた。
「・・・やっぱり・・・お前と居るとろくなことがねえな・・・」
「ええっ!?僕のせいっすか!?」
「当然だろ!・・・決めた。これ、全部定吉がやったことだ。てめえの失敗はてめえで償え」
「ええええっ!!?」
「俺はお前の死を忘れないぞ」
「えええええええぇっ!!!??」
数日後・・・
源さんは遠く離れた別の場所、ビルの屋上で釣りを続けていた・・・
そこに青年がやってきた。名を結城龍正と言う。
「釣れますか?」
龍正の問いに、源さんは振り返らずにそのままの姿勢で言った。
「・・・大物が釣れたようだのう」
その後、源さんがどうなったのかを知る者は居ない・・・
尚、PACIDの記録には『道具型MC』の『フィッシング』と記録されている。
< END >