第14章 レズのお姉様と
和夏の部屋に10時の約束なので休日の土曜日なのに普通に起きて準備する。友人と会うのだからといい訳して新宿ではなく最寄りの駅まで彩さんに送ってもらう。いったん新宿に出て色々と買い物をしてから京王線に乗って和夏の住む笹塚へ。早く着いたので駅前のコーヒーショップで時間を潰しながら絵里さんの到着を待つ。コーヒーを飲み終えるとちょうど絵里さんが改札を通るのが見えた。声をかけずに先に和夏のマンションへ向かう。
和夏さんのマンションに着いてエレベーターを待っていると絵里さんも来るが無言で視線を反らしている。エレベーターに乗り込んでも無言で男に対する嫌悪感を撒き散らしている。知らん顔で和夏の部屋の前まで行ってインターホンを鳴らす。和夏は二人同時に来たのに驚きながらも招きいれる。
「いらっしゃい。散らかってますが」
そういう局面ではないだろう。
「あの、何を飲みますか?」
「コーヒーでいいわ」
「ん、同じでいいや」
コーヒーの用意をする和夏さん。睨みあう俺と絵里さん。昨日手を触れた魔力が効いている筈だが念のために話しかける。
「昨日とは格好が違うね」
「汚らわしい男と会うのにおしゃれしないから」
昨日の春らしいワンピースから変わって今日は無地のトレーナーにジーンズである。
「下着の色は?」
「ば、馬鹿なことを聞かないで」
「下着の色は何色って聞いてるんだけど」
「白よ」
答えてから慌てて口を塞ぐ絵里さん。魔力は効いているようだ。
「見せてご覧」
「ふざけないで」
普段から猫のような目に怒りをあらわに拒否する絵里さん。しかし魔力で操られた身体は勝手に服を脱ぎ始める。
「ホントにいやらしい男ね」
口では俺を罵っているが、トレーナーを脱ぐときに視界が塞がれて自分が服を脱いでいることに気付く。
「な、何?どうして」
トレーナーは座ったまま脱げたがジーンズは立って脱ぎ始める。
「何をしたの?」
うるさいので口をきけなくする。脱ぎ終わった絵里さんをバッグから出したデジカメで撮り始める。口もきけないし身体も俺に操られた事にパニックになっているようだ。口をパクパクさせている絵里さんに色々なポーズを取らせる。色気のない下着を脱がせると昨日の和夏さんと同じようにソファに縛りつける。その格好も撮影してデジカメのモニタで再生して見せる。
顔を背けることもできずに自分の恥ずかしい記録を見せつけられた絵里さんを大声でなければ口をきけるように、そして首から上だけは自由にさせる(もちろん万が一を考慮して舌を噛んだりできないようにもしている)。
用意できたコーヒーをトレイに乗せたまま凍りついている和夏に
「はい、準備完了。これからお仕置きするから」
「え、話し合うって」
「和夏をいじめたんだから自分も同じ目にあってもらってから話し合うよ」
「え、でも」
人の良い和夏は自分がされたことではあるが友人であった絵里さんがひどい目にあうことに抵抗があるようだ。
「自分がどんなひどいことをしたのか自覚してもらわないとこれからも続けるよ、絵里さんは」
「そ、そうですか?」
「絵里さんのバッグ持ってきて」
「はい」
バッグの中身を広げる。替えの下着、化粧品などの他に出てきたのはピンクの電動バイブが一つ、電動ローターが3つ、緑色の細身の電動ではないバイブなどである。
「どれを使われたの?」
「ピンクのです」
和夏は顔を赤くして答える。
「ピンクの2種類あるけど?」
「どっちもです」
「どこに使われたの?」
「あの、小さいのをおっぱいに。大きいのはあそこに」
消え入りそうな声で答えるのが可愛い。絵里さんに見せつけるように和夏を抱き寄せてディープキスをする。大きく脚を広げた格好で縛られて恥ずかしがっていた絵里さんの瞳に嫉妬の炎が燃える。右手で和夏を抱きしめてキスを続けながら左で絵里さんの胸に触る。紫さんより大きく美奈子先生より小さ目で濃いピンクの乳首が半ば埋もれている。俺が触ると身体全体を強ばらせる絵里さん。魔力で感度をあげるとすぐに乳首が硬くなりぷっくりと存在を主張する。ぷっくりと膨らんだところを指先で強く摘まむと
「くっ」
顔をしかめて俺を睨みつける。今まで僕にしてきた女性達とは違い魅了の魔力を使っていない。しかも男嫌いのレズの反応が新鮮に感じる。紫さんが似た雰囲気ではあるが、縁さんは諦めと俺に対する依存心がある。絵里さんは心では俺を憎みながらも自分の意志とは関わりなく身体が俺を求めるように仕向けたい。
にっこりと無邪気に笑ってみせながら比べるように右手で優しく和夏のおっぱいを、左手で絵里さんのおっぱいを強く握りしめる。唇を噛みしめて痛みに絶えながらも俺をにらみつける気の強さが、勝ち気そうな目がたまらなく魅力的だ。殺意を感じるほど睨みつける絵里さんと俺にすべてを委ねている和夏。何をされるのかと脅える絵里さんに何をしても受け入れる可愛い和夏。対照的な二人を並べて楽しむ、和夏には優しく、絵里さんには酷く。そんな妄想が3種の神器の魔力で実現するのだ。
魔力を盗み取り、受け継いできた先祖たちに感謝の念をささげつつ、右手は和夏のスカートの中へ、左手は絵里さんのむき出しのお○○こに移動する。右手が和夏のショーツをずらして無毛のお○○こに触れると和夏がびくっと緊張するが舌を絡めとって吸うと安心したように力を抜いて自由にさせる。対照的に絵里さんは縛られた上に魔力で拘束されているにも関わらずお尻を動かして俺の指から逃げようとする。からかうように恥毛の縁で指を止めて指に恥毛を絡ませる。
絵里さんの瞳の嫉妬の炎は消えて代わりに恐怖感でいっぱいになる。
「許して」
思わず許したくなるような表情に弄ぶ決心が揺らぐ。
(瞳の魔力で魅了するか?)
(このまま脅えさせたまま続けるか?)
決心のつかないままに指先を進めてクリちゃんを探し当てる。同時にクリちゃんを触られた和夏は甘い悲鳴を上げるが、絵里さんは悲鳴を上げる。
「あん」
「きゃー、嫌なのー」
悲鳴の大きさに指が止まる。和夏が俺の舌を強く吸ってから話しかける。
「ちょっと可哀想すぎる」
「んー、でも和夏がされたことのお仕置きだよ」
「私は納得して、自分から成樹君に処女を上げたの」
「それじゃお仕置き止めちゃう?」
「成樹君だって最初は好きな人がいいって言ってたし」
「そうだけとね。ちゃんとお仕置きしないとまた女の子を襲いそうだし」
「あそこの毛を剃られちゃったのは許せないから、絵里のも剃っちゃう」
「それで?」
「私と成樹君が愛しあうのを見せつける。恥ずかしいけど」
「ふむ。和夏がそれでいいなら」
「私もだけど、他の女の子を襲わないように恥ずかしい写真を撮っちゃう」
「なるほど」
「絵里。下心があってだけどクラスに溶け込めるように話しかけてくれたのには感謝してる。でも私の事はあきらめて」
「うん。もう和夏が嫌がる事はしない」
「普通のクラスメイトとして仲良くしようね」
「うん。嫌われたら学校行けない」
勝手に二人で決めてしまった。魔力で和夏を操れば二人をセットで僕にすることもできるのだが、今のところは和夏の意志を優先しよう。
「OK。そのかわり俺と和夏が愛しあうのをしっかり優先席で見るように」
「…はい」
「じゃあこれを剃るよ。和夏さんがする?」
「え、自分じゃできないし、成樹君が他の女の子のを見たり触ったりも嫌だよ」
「どっちか決めてよ」
「ごめんなさい。決められない」
「和夏さんのためなのに」
「あの、自分でやります」
いきなり会話に割り込む絵里さん。悩んでいた和夏が賛成する。
「それじゃ絵里さんが自分で剃るところを撮らせてもらうよ」
「どうしてもですか?」
「別にいいけど、代わりに俺が剃ってそのままバイブ入れたりセックスしちゃうよ」
「わかりました!それだけは許してください」
絵里さんを縛っていたロープをほどき身体を自由にして魔力の拘束も弱める。あらためてソファに浅く座らせて脚を開かせる。昨日和夏の恥毛を剃った道具を和夏に用意させて俺は絵里さんの脚の間に陣取る。ソファの縁ぎりぎりに腰かけているので恥毛に覆われたお○○こもその下の肛門もよく見える。昨日は和夏を責めながら濡れていたのだが今日は濡れていないので黒く縮れた恥毛が俺にいたずらされて炎のように立ちあがっている。
今日はデジカメを用意していたので股間のアップから顔まで心ゆくまで撮影する。和夏が用意したシェービングクリームと剃刀を渡す。恥毛の上の方にクリームを噴きつけて剃刀を使おうとする絵里さんを止める。
「もっと下の方にも生えてるよ」
「ごめんなさい」
慌てて全体に噴きつけて剃刀を持たせて撮影。剃刀を当てたところでアップと全身を撮影。剃刀が動いて剃るたびに手を止めさせては撮影。全体を剃り終わってからも絵里さん自身の指で剃り残しを確認させながら完全に剃らせる。きれいなパイパンになったところで撮影してから命令する。
「自分でお○○こ開いて」
「これ以上は許してください」
「和夏は剃られた上にバイブまで使われたんだけど」
「ごめんなさい」
「自分でお○○こを開いたところとオナニーしてるところは撮るから」
「どうしてもですか?」
「やらなくてもいいよ。ただ俺も興奮してるからここに入れちゃうかもね」
「やります!」
きれいに剃り上げたお○○こを自分の指先で開く絵里さん。顔を真っ赤にして反らすのを叱りつけて正面を向かせて笑顔を作らせて撮影。夢中になって撮影していたが、和夏がつばを飲み込む音に気付いて和夏を振り返る。友人の恥ずかしい姿を見つめていたのを俺に見られて絵里さん以上に真っ赤になる和夏。
「オナニーは和夏が間近で見れば?」
「えー、見る方も恥ずかしいよ」
「ごめん。和夏に見られる方がいいからお願い」
しきりに恥ずかしがるが人の良い和夏は断りきれない。俺の代わりに絵里さんのお○○この前に陣取った和夏の顔が写らないようにもう1枚撮影。
「えー、私は写さないで」
「顔は写ってないよ」
「でも恥ずかしいよ」
「絵里さんはもっと恥ずかしいところを撮られちゃうんだよ」
「でも」
「お願い、和夏になら見られてもいい」
やはり人のよさで断れない和夏を四つん這いにさせる。
「えー、こんな格好嫌だよ」
「俺も興奮しちゃったから、和夏に入れないと絵里さんに入れちゃうよ」
「それは駄目!」
結局言われた通りに四つん這いになった和夏のスカートをまくる。
「きゃっ」
悲鳴を上げる和夏のショーツは既にぐっしょりと濡れている。剃られているので恥毛ではなくお○○この形が透けて見える。
「和夏もその気になってるじゃん」
「だって、成樹君が」
「可愛いよ和夏」
嬉しそうにお尻を振る和夏、尻尾があれば勢い良く振りそうだ。猫のような絵里さんと子犬のような和夏の対比も面白い。ショーツの上からクリちゃんを揉むとうっとりと快感に身を任せる。和夏の方は受入体制充分なので俺も手早く脱いで和夏のお尻に回る。勃起したペニスを見て悲鳴を上げて顔を背ける絵里さん。
「大丈夫だよ。絵里さんには入れないから。行くよ和夏」
「うん」
すっかり俺のペニスに馴染んだ和夏のお○○こにゆっくりと入れて奥まで届かせると背を反らせる和夏。嬉しそうに俺を受け入れた和夏を唇を噛んで見つめている絵里さんに告げる。
「さあ、約束だよ。イクまでオナニーして」
「見られながらなんてできない」
「それなら和夏の代わりに入れちゃうよ」
「駄目!」
絵里さんと和夏の声がハモる。
「俺のが駄目ならバイブ入れようか?」
「それも駄目!」
今度は絵里さんだけである。
「多数決でバイブかな」
「やります。自分でやりますから」
慌ててオナニーを始める絵里さん。右手でクリちゃんを触りながら左手で胸を揉んでいる。猫系のお姉様がオナニーするのを鑑賞しながら和夏さんをバックでゆっくり攻めながら片手でデジカメを使う。。和夏のお○○こは潤いきって音を立てるが、絵里さんは見られていることでオナニーに集中できないようだ。魔力をどのように使おうか悩む。感じさせて乱れる姿を鑑賞したくもあるし、イケなかった事を理由に絵里さんともHしたくもある。理想は和夏とレズをさせながら同時に二人とHしたいのだが。
今日に備えて昨晩は控えたので俺のスタミナは充分である。とりあえず和夏に中出ししてから考えようか?すんすんと鼻声であえぐ和夏をじらすようにバックから突きたてながら絵里さんのオナニーを鑑賞する。和夏の大きなお尻を掴んだり撫でたりしながら絵里さんに声をかける。
「ちゃんとイカないと駄目だよ」
「はい。でも見られてると駄目です」
「俺と和夏は見せてるのに」
「ごめんなさい」
「和夏に手伝ってもらう?」
「え?」
「昨日とは逆に和夏に舐めてもらったら?」
「嫌っ!できない」
間髪を入れずに和夏が拒否する。さてどうしようか?じらすような腰の動きが気持ちいいのか和夏のお○○こからは湿った音が規則的に聞こえる。腰を引いて和夏の入り口を浅く出入りしながら考える。絵里さんとHできないならせめて絵里さんの顔や身体に射精したいなー。
「じゃあ場所を変えよう」
俺はあっさり和夏から抜いて立ちあがる。
「あ」
いきなり抜かれた和夏が不満そうに俺を振り返る。
「3人でベッドへ行こう」
「嫌!」
「気持ち良かったのに」
お二人は不満そうだが、和夏は完全に俺の僕であり絵里さんも魔力で操れる状態だ。二人の手を引いてベッドに乗せる。両手で胸と股間を隠して座り込む絵里さんを仰向けに寝かせ、69の形で和夏を乗せる。
「きゃっ」
「嫌」
かまわずに絵里さんの顔の真上にある和夏のお○○こにバックから入れる。
「嫌、恥ずかしい」
和夏が悲鳴を上げるがさっきからじらされていたせいで身体は素直に反応する。グチャッグチャッと湿った音が響いてお○○こが俺のペニスを締めつける。絵里さんには俺と和夏さんが繋がっている所から離せないように操る。
「嫌、嫌、恥ずかしい」
言葉では拒否するがお○○この締めつけは強くなる。
「ごめんね。和夏」
謝りながらもレズのお姉様にセックスを見せつける喜びに腰が止まらない。魔力でイク寸前まで和夏を追い込んでから抜いて絵里さんの顔に射精する。
「嫌ぁー」
「きゃっ」
イク寸前で抜かれた和夏は泣き叫ぶが、絵里さんの顔を汚す喜びに大量の射精が続く。必死に顔を背けるが顔中が俺の精液まみれになる。すかさずデジカメで精液まみれの絵里さんの顔を撮影するが呆然として反応しない。
「ひどい、ひどいよ。成樹君」
「ごめん。でも恥ずかしい写真とらないといけないし」
「初めて、初めてイケそうだったのに」
「大丈夫、すぐに続けるから」
存分に絵里さんの顔を汚しても元気なペニスを和夏に入れ直す。
「いい!」
すぐにもだえる和夏。今までは単調に締めつけるだけだったのがうねるようにうごめくお○○こ。思わず俺もうなり声を上げて腰を激しく動かす。
「嫌、恐い」
激しく俺を締めつけながらも和夏が絶頂に近づいていく。俺の腰の動きと和夏の腰の動きが徐々にあってくる、腰が溶けるような快感に震えながら和夏の子宮にペニスをこすり付けるようにして射精する。和夏さんも何か叫んでいるが頭が真っ白になって何もわからない。崩れ落ちた和夏に重なるようにへたり込む。荒い呼吸を整えた俺と和夏が身体を起こす。下敷きなっていた絵里さんだが俺の精液まみれになったまま呆然としたまま。絵里さんも心配だが初めての絶頂を得た和夏と今までで最高の快感を得た俺は自然に唇を合わせて下を絡めあう。
「頭の中が真っ白になるくらい気持ち良かった」
「私も訳がわからなくなるくらい気持ち良かった」
「やっとイケたね」
「ありがとう。成樹君のおかげです」
「今すごくいい顔してるよ」
「うん。だって今までで一番幸せだもん」
そう言って和夏が微笑む。
「俺も幸せだよ」
和夏を抱き寄せて二人の世界に浸る。さっきまで欲望の対象だった絵里さんの存在が疎ましい。
「もう帰っていいよ」
絵里さんは無言で肯くとシャワーを使って帰って行く。
「絵里にひどいことされたけど、お陰で成樹と最高に気持ち良くなれたし」
「そうだね」
「写真消してあげようよ」
「和夏がいいなら消すよ」
「絵里が心配すると可哀想だから目の前で消してあげて」
「うん。和夏にメモリカード渡すよ」
「いいの?」
「うん」
「お腹空いたね」
「あー、せっかくロマンチックな雰囲気なのに」
「和夏はお腹空いてないの?」
「そう言われるとお腹空いてきた」
「記念にちょっとおしゃれな店でお昼食べようか」
「うーん、新生活で色々買ったから予算が」
「任せなさい。小遣いもらったばかりだから」
「甘えちゃっていいの?」
「身体で返してもらうから」
「えっちぃー」
「えっちなの嫌い?」
「好きにされちゃいました」
「よしよし」
らぶらぶで一緒にシャワーを浴びてから二人で手を繋いで駅前の小奇麗なイタリアンで食事を楽しんだ。都会の女コンプレックスも忘れたように自然にイタリアンを楽しむ和夏さんが年相応の女性に見えてどきどきする。
「ねえ、成樹君」
「ん?」
「周りから見たら私たちどんな風に見えるかな?」
「らぶらぶな恋人じゃないの?」
「だったら嬉しいな」
そんな会話を楽しんでいると徐々に俺の第六感が働き始める。僕にした女性たちの知識が流れ込んでくる感覚だ。俺の苦手な理系の知識がそして咲絵さんから教わったのとは別な女性の愛し方の知識。それが自分の知識となったのが今はっきりと感じられる。
「ところでさ」
「何?」
「和夏って大学での専攻は?」
「急になんで?」
「俺も進学するときの参考に」
「文学部日本文学科、入学したばかりだから教養過程で専門は決めてないけど」
「ふーん、和夏が日本文学ってのは納得だけど絵里さんはイメージと違うな」
「絵里は本当は理系に行きたかったけど親が文学部しか許してくれなかったって」
「んー、絵里さん理系なのか。苦手だな」
「本当?絵里の事随分熱心に見てたけど」
「いや、その、健康な男子としてはですね」
「ふーん」
俺とのHで絶頂を味わったばかりのせいか余裕の表情。
「今は和夏に夢中です。はい」
「今は?和夏に飽きたら絵里に乗りかえる?」
「いやいや、和夏に振られたら絵里さんに慰めてもらおうかと」
「大丈夫。成樹君は和夏のファーストキスもバージンも全部上げた人だから」
「女心と秋の空って言いますからね」
「絶対に大丈夫。私の心と身体はすべて成樹君のものだよ」
「くぅ、男冥利に尽きる言葉」
和夏とらぶらぶな会話をしながらも頭の中は魔力について考える。
・絵里さんは触って操った
・キスすらしていないが、精液を顔にかけた
・第六感を信じる限り絵里さんも俺の僕となった
精液が触れるだけでも僕にできる?
祖父自身はは魔力を受け継ぐときに詳しくは聞いていないと言っていた。祖父の説明が正しいとも限らないと言うか、祖父自身も魔力を使いこなしていた訳ではないようだ。
食事を終えてマンションに戻ると、和夏は満ちたりてしまったようで求めてはこない。余韻に浸るように俺を見つめたり瞳を閉じて安らかに微笑んだりしている。俺も余韻に浸りたいのだが、魔力への疑問が膨らんでくる。和夏には悪いが色々試したり考えたりするために和夏を眠らせる。
「幸せで気持ち良くて眠くなっちゃった」
「お休み、俺の和夏」
頬にキスすると俺にもたれて眠る。和夏をベッドに寝かし付けてちょっとした準備をして俺はマンションを出て公子さんに連絡する。
< つづく >