第23章 ハートのお弁当
「成樹様はどんなデザートがお好きですか?」
いつものように食後のデザートをみんなと食べていると調理師の原田マリさんが厨房から出てきて尋ねる。
「いつも美味しいからお任せで」
「好き嫌いはないんですか?」
「んー、フルーツは甘いのより酸味がある方が好きで、ケーキは食べやすいのがいいな」
「甘いのは苦手ですか?」
「ただ甘いよりは酸味がある方がいいけど、甘いものは嫌いじゃないよ」
「明日はレモン風味のチーズケーキにしましょうか?」
「やったー、マリさんのチーズケーキは絶品だから楽しみ!」
甘いものが苦手でデザートを断った彩さんの分のショコラケーキも食べ終えた望ちゃんが歓声を上げる。お約束の公子さんのお小言に頬を膨らませた望ちゃんだが、ダイエット中だからという三好さんの分のショコラケーキももらって満面の笑みで3個目をぱくつく。
「へー、ケーキ好きの望ちゃんが絶品というなら楽しみだな」
「はい、レアチーズケーキは得意ですから楽しみにしていて下さい」
「ケーキもだけど、料理も上手だからご主人は幸せだね」
「ところが、甘いものは嫌いだし、料理もお酒を飲みながら摘まむくらいなんですよ」
「それはもったいないなー」
「成樹様は毎日きれいにお弁当を食べていただけるので張り合いがあります」
「毎日おいしく頂いております」
「主人はたまにお弁当持たせても半分以上残してくるし」
「まあ、僕は育ち盛りだから」
「成樹様は背が高いですよね。主人よりずっと高いです」
「去年の健康診断で175センチだったけど、伸びてるかな?」
「主人は165センチだから成樹様をうらやましがるでしょうね」
「僕は奇麗で料理の巧い奥さんがいるご主人がうらやましいけどね」
「あら、お世辞でも嬉しいですわ」
何気ない会話だが、食堂に緊張が走る。
「やっぱり男の人って料理の上手な女性が好きなのかしら?」
優雅に紅茶を飲んでいた公子さんが笑いながら問いかけるが目は笑っていない。
そして未帆さんも望ちゃんも、紫さんまでもが俺の答えを固唾を飲んで待っている。
「え、まあ下手よりは上手な方がいいと思うけど」
「料理音痴は嫌いですか?」
紫さんが能面のように表情を消して尋ねる。瞳の奥に揺らめく炎が恐い。
「卵が割れなかったり、リンゴの皮が剥けないとかは困るけど」
『ほっ』安堵のため息をついたのが未帆さんと望ちゃんに七瀬さん、公子さんと紫さんと皐月さんは青ざめている。これ以上この話題を続ける勇気は俺には無い。
「ごちそう様。今日のケーキも美味しかったよ。宿題するから部屋に戻るね」
自分の部屋に逃げ込んだ俺は宿題を片付けて居間のソファで寛ぎながら本を読む。普段ならば当番のメイドが俺の世話を焼くために来るのだが今日は誰も来ない。コーヒーを飲みかけで来てしまったのが悔やまれる。
あの微妙な空気の食堂にコーヒーをリクエストする勇気を持ちあわせない俺は冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出して飲みながら読書を続ける。屋敷にいるとHばかりしている俺だが基本的に読書が好きでTVなどはあまり観ない方だ。
やっと当番のメイドが来た。今日の当番は皐月さん。そろそろ魅了の魔力も充分に効いた頃でもあるし味見しようかというタイミングだ。しかしドアを開けて入ってきたのは原田さんだった。
「コーヒーの途中でお戻りでしたのでお代わりをお持ちしました」
「ありがとう。だけど三好さんは?」
「三好さんだけじゃなくて、皆さん厨房でリンゴの皮剥きに夢中になっています。私は追い出されました」
冗談めかして原田さんが語るところによれば、俺が食堂を出るとすぐにメイドたちと公子さんが厨房に入り込んでリンゴの皮を競争で剥き始めたらしい。
「成樹様がリンゴの皮が剥けないと駄目っておっしゃったからですよ」
「まさか剥けないの?」
「川村さんと三好さんは指を切ってしまいました」
「うわー、信じられない」
「アップルパイの為に用意したリンゴですが、もう使えませんね」
「あー、原田さんの焼きたてのアップルパイにアイスを載せたの美味しかった」
「バニラのアイスがアップルパイの酸味とよく合いますから」
「明日のレアチーズケーキも楽しみだな」
「昼間クッキーを焼きましたからコーヒーと一緒にどうぞ」
「うわーいい匂い」
皿に盛られたクッキーを差し出す原田さん。バターの香りが広がる。
「バターをたっぷり、そして新鮮な卵を使っていますので」
「いやホントに料理が上手ですねー」
ぱくぱく
「主人も結婚する前は美味しい美味しいって食べてくれたんですが」
「原田さんのご主人って出張が多いんでしょ」
ぱくぱく。ごっくん
「そう、たまに帰ってくるから腕を振るって作るのにほとんど食べてくれないのが悲しいですね」
「こんなにきれいな奥さんの美味しい手料理を食べないなんてもったいないなー」
ぱくぱく
「お上手です事。成樹様から見たら私なんてオバさんでしょうに」
「でも原田さんってたしか僕の姉と同い年だけど」
ぱくぱく。ごっくん
「あら、随分と年が離れて」
「うん、だから母と姉の二人に世話されて甘やかされて育ちました。リンゴの皮は剥けるけど」
「あら、川村さんに言いつけちゃいますよ」
「それだけは許して」
雑談しながらも原田さん特製の香り高いクッキーを平らげる。
「あら、全部食べちゃいました?カロリー摂り過ぎって井出さんに怒られちゃう」
そう言いながら俺の口の回りのクッキーのかすをハンカチで拭いてくれる。俺の姉はスタイルは良いし俺に甘い良い姉なのだが残念ながら容姿には恵まれていない。優しく世話してくれる原田さんにムラムラっときてしまう。
(原田さんにはご主人がいるし)
俺の良心がブレーキを掛けるのだが、性欲が踏むアクセルに負けてしまう。
「ちょっと、子供じゃないんだから」
そう言いながら俺の口を拭く原田さんの手首を掴みじっと見つめる。
「あ、ごめんなさい」
少し赤くなって手を引っ込めようとするが手を離さない。充分に見つめて魅了してから手首を離すと膝の上でハンカチを握り締めて俯く。しばらく俯いては俺を見上げて俺の視線に気づいては慌てて俯くことを繰り返す。俺を見上げるたびに顔が赤くなり、腰をもじもじさせる。遠慮なしに姉と同い年の原田マリを見つめる。背はちょっと低めではあるが子供を生んでいない体のラインは崩れておらず、人妻らしく軽いパーマを掛けた顔は美人というよりも親しみやすい近所のお姉さんといったタイプだ。魔力で体を操るのではなくマリさんから誘惑されたい。
「どうしたの?」
「いえ、なんでもないです」
俺の魔力が性感を高めるのでマリさんの下着の中はすごいことになっている筈だ。ご主人は出張に行ったままなので元から欲求不満でもあるだろうし。そ知らぬ顔で俺はポットからコーヒーを継ぎ足す。
「マリさんは?」
「いえ、私は結構です」
「一緒に飲もうよ、クッキーは全部食べちゃったけど」
「あの、カップもありませんし」
「棚にあるから取ってくる」
「あ、そんな成樹様にやっていただいては」
立ち上がってカップを取ろうとしたマリさんだが、既に白い調理服まで愛液が染み出しているので動けない。それをびっくりした振りで見てから俺がカップを持ってきてマリさんに渡す。
「あ、ありがとうございます」
礼を言ってカップにコーヒーを注ぐマリさんの顔が真っ赤だ。
「あの、失礼ですけれども」
「何?」
「成樹様って学校ではもてるんですか?」
「まあぼちぼち。厨学生だし、進学校だから」
「同級生に可愛い子はいるんでしょう?」
「まあ可愛いけど厨学生だから色気はないね」
「でも最近の厨学生は成長も早いし」
「やっぱり高校生とは違うしね」
何気ない会話をしながらも俺に話しかけると乳首が気持ちよく、俺に話しかけらるとお○○こが気持ちよくなるように魔力を使う。未帆さんや紫さんで胸だけ性感を上げているうちにこういう事もできるようになってきた。
膝でハンカチを握り締めていた手が右手は股間を押さえ、左手は胸を押さえている。
「あの、成樹様は経験あるんですか?」
「うわ、返事しにくい」
「ごめんなさい」
「ありますけどね」
「私なんか高校卒業してからだったのに」
「ご主人と?」
「いえ、調理学校の同級生と。これは主人には内緒ですから」
「うん。ご主人とはほとんど会わないし、会っても会釈するだけだから」
「私も告白したんですから成樹様の初体験の相手も教えてください」
「えー、恥ずかしい」
「私だって恥ずかしかったんです」
「マリさんよりは年下だけど、年上の素敵な女性でした」
咲絵さんとの初体験を思い出してペニスが元気になるが先ごろ発表された咲絵さんの婚約のニュースを思い出してため息をつく。
「その方は?」
「今月結婚するんだ」
「未練あります?」
「あるけど、幸せになってほしいからね」
「そうですか」
会話を続けるうちにマリさんの右手は強く股間を抑え、胸を抑える左手はゆっくりとではあるけれども胸を揉むように動いている。
「あの!」
大きな声を出したので乳首に強烈な快感を感じたマリさんは言葉が続かない。左手で胸を押さえて深呼吸をして静めてから話を続ける。
「私でよければ、その方の代わりに成樹様を慰めて差し上げます」
「え?」
「恥ずかしいからこれ以上言わせないで下さい」
恥ずかしいと言いながらもマリさんはテーブル越しに俺にしがみついてキスしてくる。コーヒーカップが倒れてコーヒーがこぼれ、クッキーを盛ってあったボウルが下に落ちる。
そんな事に構わずにマリさんは俺の舌を吸い、俺の手を胸に押し付ける。
ブラジャー越しに柔らかいおっぱいが感じられるが、マリさんがテーブルを乗り越えて俺を押し倒そうとするので何とか押しとどめる。
「ねえ、マリさん。ちょっとタンマ」
「駄目、恥ずかしいんだから」
「コーヒーこぼれてるし」
「いいの!もう我慢できないの」
抗議する俺の言葉を遮るように俺の唇に再びキスしてきながら俺の下半身をまさぐる。部屋着のズボンの上から俺のペニスを掴んでため息をつく。
「ああ、あの人のより硬くて大きい」
「いいの?」
「だって出張ばかりだし、たまに帰ってきても酔っ払ってるし」
「ご主人とはあまりしてないの?」
「結婚前とか新婚の時は毎日だったんですけど、最近はほとんど」
「でも」
「こういうときは黙ってください。主人との事は私の問題ですから」
俺を黙らせたマリさんは白い調理服の前を開いてブラをたくし上げる。ベージュのフルカッップから現れたおっぱいは意外に大きくて釣鐘型の推定Dカップ。褐色の乳輪に大き目の乳首が立っている。
「おっぱいを触って、舐めて」
プリンの柔らかいおっぱいを下から支えるようにして乳首を咥える。軽く甘噛みしながら硬い乳首を舌先で転がす。乳輪全部を吸うようにして徐々におっぱい全体を舐め回す。
「ああ、成樹様・・・上手です」
「マリさんのおっぱいって大きくて柔らかい」
「若いころは張りもあったり、色もきれいだったんですよ」
「まだまだ充分賞味期限ですよ」
「ふふふ、お肉だって果物だって熟したほうが美味しいですから」
「マリさんは完熟?」
「どうかしら?成樹様が味わって決めてください」
「はい、いただきます」
「どうぞ召し上がれ」
大き目の乳首を舌先で転がして味わう、大きさといい硬さといいグミのような感じだ。
「あの、おっぱいだけじゃ駄目ですから」
「でもマリさんのおっぱい柔らかくて気持ちいい」
「おっぱいだけ苛められたら私が堪りません」
「さっき見えたけどすごかった」
「見えました?」
「うん、お漏らししたみたいだった」
「恥ずかしい、でもこっちも可愛がっていただかないと」
調理服を上下とも脱ぎ捨てて下着も脱ぐ。白い調理服から透けて見えていたとおりにショーツもベージュ。脱ぐときに糸を引くくらいに愛液が溢れている。
「うわあ、すごい濡れてる」
「恥ずかしいからあまり見ないでください」
多分濃い方なのだろうが白い愛液にまみれてほとんど見えないくらいだ。原田さんはもどかしげに俺の部屋着を脱がせる。トランクスも脱がせてまじまじと俺のペニスを眺める。
「ああ、主人より大きいです」
俺が答える前にしゃぶり始める。短めの舌で亀頭を舐め回すというよりも舌先が亀頭を前後して刺激する。口でフェラをしながら左手で玉袋をさすり、右手は自分の股間をいじっているようだ。
ずぼっ、くちゅ
さすが人妻、手慣れていてしかも気持ちのいいフェラだ。ゆるいウェーブのかかった髪がふわふわと揺れながら俺の股間を上下している。しばし原田さんのフェラを楽しむ。
ずぼっ、くちゅ、ずぼっ、ぬちゃ
「ああ、気持ちいいよ原田さん」
俺の声を聞くとお○○こが気持ち良くなる魔力は継続中なのでよりいっそうフェラは熱心に、股間からの音も大きくなる。
「そろそろ出ちゃう」
「駄目です!」
原田さんは慌ててフェラを中断して俺をソファに押し倒してまたがる。俺のペニスを掴んでお○○こにあてがうと一気に座り込む。
「あん、あー。奥まで届く」
溜まりきっていた愛液が飛び散るような勢いで根元までくわえこみ、動き始める。
「気持ち良いよ、マリさん」
「あー、硬い、硬くて大きい」
「もう出ちゃう」
「駄目、我慢して」
俺の限界が近いのを察したのか、マリさんもイキそうなのか、すごい勢いで腰を振りつづける。吊り鐘型のおっぱいがむちゃくちゃに暴れるように揺れている。
ぐちゃっ!ぐちゃっ!
俺の腹に手を突き夢中で腰を振るマリさん。
「中に出して大丈夫なの?」
「いい、いいの」
中出ししていいのか、気持ちいいのか不明なので念のために膣外射精した方がよさそうだ。ぶるんぶるんと暴れるおっぱいを掴んで大きくマリさんを揺さぶる。俺におっぱいを掴まれながらも大きく腰を振りつづけるマリさん。柔らかく大きいのでおっぱいを掴んでも腰の動きは抑えられない。おっぱいから手を離して腰を掴んで射精に備える。
「い、い、いい」
お○○こが断続的に締めつけてきてマリさんの絶頂も近そうだ。奥歯を噛み締めて堪えてマリさんがイくまで堪える。
「イ、イ、イキます!」
なんとか堪えきって俺の上でイッたマリさんの腰を持ち上げて射精する。溢れきった愛液まみれのお○○こから抜く時に『ずぼっ』っと音が聞こえたような気がする。我慢していた射精は勢い良くマリさんの顔やおっぱいに降り注ぎ断続的に続いた。
「なんとか間にあったよ」
「あ、良かった。今日は危ない日だったから」
うっとりと余韻に浸るマリさんがとんでもない事をサラっと言う。
「あー、凄かった。こんなの久しぶり」
「随分溜まってた?」
「恥ずかしい事言わせないで下さい」
イッて満足したマリさんが顔や身体にかかった精液を集めて量を確かめている。
「さすが若いだけあってすごい量ですね」
「だってマリさんがすごく淫乱に責めるから」
「癖になりそう、でも今回だけですから」
「ご主人に悪い?」
「どうせあの人も出張先で浮気してるんでしょうけどね」
集めた精液は飲んだりしないでテーブルの上にあったティッシュで拭ってしまう。ペニスもティッシュで拭ってしまわれる。
「今日の事は秘密でお願いします」
「うん」
「成樹様って慣れてますね。最近の中学生はそうなのかしら?」
「どうなんだろうね」
「明日のお弁当は腕によりを掛けますから楽しみにしてくださいね」
手早く身仕度を整えたマリさんはにっこり笑って出ていく。
翌日の弁当はきれいに8本足のタコさんになったウインナー、耳だけではなく目までくり貫かれたウサギさんのリンゴ、そしてご飯には大きくピンクのハートが描かれてあった。
< つづく >