四神戦隊メイデン・フォース 第12話

第12話 飼育(後)

 グチュッグチュッ
「あっ、はぁっ、はぁんっ!」
「んふふ、蒼乃ちゃん、気持ち良さそうねぇ」
 蒼乃は流禍に肛内を陵辱されながら、幾度となく絶頂を迎えている。
 河原での惨劇の後も流禍は、蒼乃に羞恥、陵虐の限りを尽くしていた。

「・・・はぁっ、ああっ!」
 ビクンビクン
 軽く絶頂を迎えながら蒼乃は、
『このままでは、ダメになってしまう』
 そう強く感じていた。
 流禍に霊力を吸い上げられ続け、抵抗力が弱められているにせよ、自分の肉体と精神は徐々にだが確実に、この状況を受け容れ始めている。
 このままでは流禍の下僕として、肉欲に狂う牝に堕とされるのも時間の問題だろう。
 結界が対抗手段として用をなさない今、蒼乃に残された手段はメイデン・ブルーとして変身し、破邪の力で流禍を祓うこと、それしかない。
 それには・・・
 蒼乃は変身ブレスレッドがある、キッチンを窺い見た。
 あそこまで行けば・・・
 だがその思念は、
 グチュゥ
「はぁんっ!」
 流禍の一突きによって強制的に中断させられる。
「だめよぉ、蒼乃ちゃん、余所見しちゃぁ」
 グチュッグチュッ
 流禍は浮気したことを窘めるかのように、蒼乃の肛内を激しく責めたてる。
 蒼乃はその責めに堪らず、
「あっ、はんっ・・・もう、ダメぇ・・・イ、イクぅ!」
 そう嬌声を上げると、
 ビクンビクン
 深い絶頂に達した。
『・・・か、ならず、勝た、なきゃ・・・』
 蒼乃は絶頂に震えながら意識下でそう抗うがその顔は、快楽に打ち震える牝のものであることを、その時彼女が知る由はなかった。

「ううっ・・・」
 蒼乃はよろめきながらも、ガウンを羽織り、リビングへとやって来た。
 壁掛けの鏡の中に映るその顔には、疲労の色が浮かんでいる。
「んふふ、大夫疲れてるみたいねぇ・・・じゃぁ、お食事にしましょうかぁ」
 流禍はそう言うと、
 ニュルン
 肛門への圧迫を緩めた。

 蒼乃は外出前に、食事を許される。
 陵辱で疲弊した肉体を食事で回復させ、更なる陵辱を-
 それが既に蒼乃の日課となってしまっていた。
 普段であれば憂鬱極まりない時間ではあるが、今日に限っては雌伏の、重要な時間。
「・・・はい・・・」
 蒼乃はその内に秘めた決意を気取られぬよう努めて無表情に、冷蔵庫から弁当を取り出すと、電子レンジにそれを放り込む。
 ウィーン
 電子レンジの稼働音を聞き流しながら蒼乃は、テーブルの上をそっと窺った。
『・・・ある、わね・・・』
 テーブルの上には確かに、変身ブレスレッドが置かれたままになっている。
 食卓に着く振りをして装着すれば、勝機もあるはずだ。
 チーン
 ゴングが如く、高らかに鳴ったレンジの終了音に蒼乃は、決意を固め、食卓へと向かった。

「んふふ、蒼乃ちゃん、たっぷり栄養とってねぇ♪」
 流禍は蒼乃の抵抗力が低下してきたことに油断しているのか、依然として拘束は緩めたままだ。
 ヒタッヒタッ
 一歩一歩、テーブルの直ぐ脇までやってきた蒼乃は、
 ガサッ
 弁当をテーブルの上に放り投げると、
『よし・・・!』
 素早く変身ブレスレッドを掴み、左腕に巻いた。
『これで変身すれば・・・』
 そう考えた蒼乃が、変身シークエンスに入るためのキーワードを発しようと口を開きかけた、丁度その時だった。

「あらぁ、蒼乃ちゃん、腕時計なんかしてどうしたのぉ?」 
「!!」
『気付かれた!』
 そう動揺した蒼乃に、一瞬の隙が生じてしまう。
「ねぇ、良く見せてぇ」
 ズヌッ
 その隙を縫うように流禍が、蒼乃の肛内へと侵入し、肉体の自由を奪ってしまった。

『しまった!・・・』
 蒼乃はそう後悔するが、既に肉体の支配権は流禍に移ってしまっている。
『お願い、見逃して・・・』
 自分の迂闊さを呪いながら蒼乃は、そう祈るしかない。

「・・・ふ~ん、綺麗な時計ねぇ・・・さっすが蒼乃ちゃん、お洒落ねぇ」
 流禍は蒼乃の腕を操りながら、変身ブレスレッドをまじまじと見つめた。
 女物の時計に偽装されたそれは、照明に照らされ、キラキラと光り輝く。
「・・・」
 その永遠とも思える時間をただ、蒼乃は過ぎ去ることのみ祈り続けた。

「・・・」
 暫く眺めた後、飽きたのか、
 グッ
 流禍は蒼乃の腕を降ろした。
 それに蒼乃は、
『良かった・・・』
 心中でそう安堵する。
 だが、
「・・・蒼乃ちゃん、どうして急に腕時計なんて填めたのぉ?」
 流禍の核心を突くその言葉に、蒼乃は身を強張らせた。
 ここでその真意を悟られるわけにはいかない。

「・・・っ!」
 蒼乃はどうにか流禍の疑念を逸らそうとしたが、
「・・・私の、お気に入り、だから・・・」
 そうぎこちなく言葉を発することが、彼女にとっての精一杯であった。
『・・・くっ!これでは・・・』
 蒼乃は己の不甲斐なさに心中歯噛みするが、意外にも、
「・・・そっ・・・まぁ、いいわぁ。それを填めてお出掛けしましょ♪」
 流禍は蒼乃に時計の着用を許可すると、蒼乃に食事を促し、『外出』の準備を整えさせる。
 蒼乃はその反応に安堵しながら、反撃の機を窺うのだった。

「んふふ、気持ち良いわねぇ、蒼乃ちゃん♪」
 上機嫌に流禍は、蒼乃にそう語りかける。
 確かに、夜風が蒼乃の露出した肌に当たり、火照った体を冷やして心地良い。
 だが、蒼乃の心中で燃える反逆の焔は、その勢いを増しつつあった。

『散歩』により、蒼乃と流禍は夜の公園へとやって来ている。
 先日の陵辱劇に満足しているのか流禍は、『着衣』として蒼乃にまとわりつくだけで、積極的に蒼乃を犯そうとしては来ない。
「・・・」
 蒼乃は、流禍に気付かれないよう周囲を窺った。
 夜半を過ぎた公園内に、人影はない。
『これなら・・・いける!』
 変身の絶好の好機に蒼乃は意を決し、変身ブレスレッドに手を触れた。

「チェンジ、メイデン・ブルー!」
 蒼乃の叫び声とともにボディー・スーツの分子は、眩い輝きを放ちながら蒼乃の肌に吸い寄せられるように纏われ、
 キュウゥゥ
 蒼乃の肢体を締め付けるように実体化する。

『ああ・・・』
 ボディー・スーツが実体化してゆくのに合わせ神気が体に満ちるのを、蒼乃は強く感じていた。
 眩いまでの燐光に包まれながら蒼乃は、
『これでこの災禍から解放される』
 そう確信した。

 変身シークエンスが終了し、蒼乃は淡い空色のボディー・スーツと群青のフレア・スカート、そして、青で統一された装備にその身を包む。
 しかし、
「・・・んふふ、蒼乃ちゃん、メイデン・ブルーだったのねぇ」
「!!」
 破邪の力で祓われるはずの流禍は依然として蒼乃の体にまとわりついており、蒼乃の胸の間からその憎らしげな顔を覗かせた。

「どうして・・・!」
 予想だにしない事態に愕然としながらも蒼乃は、バトル・スーツの稼働状況を迅速に確認する。
 だが無情にも、ヘルメット内のモニターは、全ての装備が正常に作動していることを示していた。
 戦場で負傷したり、妖魔の肉片などを浴びる可能性に備えバトル・スーツは、装着者の体内から強制的に魔を祓う機能を有している。
 例え流禍が蒼乃の霊気を偽装したとしても、異物として排除されるはず、なのだ。

「んふふ、例え蒼乃ちゃんがメイデン・ブルーでもぉ、私達はずっと一緒よぉ♪」
 当惑する蒼乃を嘲笑うかのように、流禍はそう嘯いた。
「・・・っ!」
 それに蒼乃は言葉にならぬ程の悔しさを噛みしめ、バトル・スーツを装着したことにより、自由になった、と思われる拳を握り締める。
 実際は皐月により、バトル・スーツの破邪の力はほぼ無効化され今は、流禍が蒼乃への支配力を弱めているに過ぎないのだが、蒼乃がそれを知る由はない。

 その蒼乃の眼前に、暗闇の中から湧き出るかの如く、
「「ギギィッ!」」
 下魔の群れが現れた。
 ザッ
 蒼乃は反射的に戦闘態勢を取ろうとするが、
 グニィッ
「・・・ぐっ!・・・」
 肛内にねじ込まれた流禍の体が、蒼乃の腸壁を刺激する。
 蒼乃はその刺激に耐えながらどうにか、メイデン・ブルーの固有武装である弓を構えようとする一方、流禍が何らかの策に出るのではないか、そう考え、警戒も怠ることはない。

 その蒼乃に流禍は、
「・・・ん~、そうねぇ・・・あの連中に勝つことができたら、蒼乃ちゃんを解放してあげてもいいわよぉ?」
 そう提案する。
「・・・っ!」
 蒼乃はその言葉に、
 ギリッ
 と音が聞こえるほど、歯噛みした。
 蒼乃の実力からすれば、敵にすらならない下魔を相手に勝てば良い?
 余りに蒼乃を見下した流禍の提案に、蒼乃は挫けかけた闘志を再び燃え上がらせる。

 それを敏感に察した流禍は、
「んふふ、蒼乃ちゃん、やる気マンマンねぇ・・・でもぉ、それはどぉかなぁ?」
 ズヌッズヌッズヌッ!
「はあぁんっ!」
 蒼乃の肛内で激しく、腸壁を抉り始めた。
 それとともに、蒼乃の背筋に例えようのない快楽が走る。
 そしてそれを見計らったように、
「ギギィッ!」
 下魔が蒼乃に襲いかかった。

「・・・ん・・・くうっ!」
 蒼乃は内股を震わせながらも、
 ヒュンッ、ズシュッ!
 弓を撓らせ、一体、また一体と下魔を撃退してゆく。
『これなら・・・どうにか乗り切れる!』
 その十分な手応えに蒼乃はそう確信し、ぎゅっと弓を握り締めた。

 だが、
「さっすが、蒼乃ちゃん!頑張るわねぇ~・・・でも、これだったらどうかなぁ?」
 ズリュリュッ・・・グチュッグチュッ
「かはぁっ!・・・あ゛っ、あぁんっ!」
 尿道に流禍が侵入し、伸縮を繰り返しながら蒼乃の柔肉を蹂躙し始めると、形勢は俄に怪しいものとなる。
 ビクンッビクンッ
「あはっ、ああんっ!」
 前後から流禍に貫かれた蒼乃は、内股をビチョビチョに濡らしながら早晩、足下すら覚束なくなり始めた。

「・・・あっ!?」
 ヒュンッ
 蒼乃の放った一本の矢が下魔から外れ、虚空へと消えてゆく。
 それで全ての糸が切れたかのように、
 ヒュンッヒュンッ
 蒼乃の矢は、下魔に当たることは無くなってしまった。

「「「ギギィッ!」」」 
 数を増しながら下魔は、じりじりと蒼乃へと押し寄せる。
「あ、ああ・・・」
 その光景は蒼乃に、先日のホームレス達による陵辱劇と、その後の惨劇をフラッシュバックさせた。
「・・・お、お願い、やめてぇ・・・」
 蒼乃はそうか細い声で言うと、ガタガタと震え出し、
 カタンッ
 弓を取り落としてペタンと尻餅をつくとやがて、
 ジョロロッ~
 失禁してしまった。
 
 アンモニア臭の漂う生温い液体が、ボディー・スーツの股を、黄色く染めてゆく。
「ざんね~ん、蒼乃ちゃん・・・おもらしまでしちゃってぇ・・・・んふふ、それともぉ、負けたほうが嬉しかったぁ?」
 しかし蒼乃は蛇に睨まれた蛙のように硬直したまま、下魔を焦点の合わない瞳で見つめるだけで、
「・・・ううぅっ・・・」
 まともに言葉を発することもできない。
 流禍はその蒼乃の反応に、 
『ありゃりゃ、ちょっと調教が過ぎたかしらぁ・・・でも蒼乃ちゃん、怯えちゃってカワイイ♪』
 そう驚きながらも、調教の成果が想像以上に上がっていることに満足していた。
 そして流禍は、
 ズルッ
 蒼乃の肉体から離れると、ガラス製の彫像のような姿を取り、下魔達の後ろに立つ。

「グルルッ・・・」
 下魔達は唾液に滑る長い舌をだらりと垂らしながら、じりじりと蒼乃へ迫る。
 股間にそそり立つ生殖器からは粘液質な汚液が滴り、糸を引きながら地面へ落ちてゆく。
 ヒューッ、ヒューッ
 そして蒼乃が彼等の息使いを感じられる距離まで近づくと、
「ひぃっ!?」
 ビチャッ、レロッ
 一匹の下魔が唾液を塗すように、蒼乃の秘所へと舌を伸ばした。

 ビュルッ、ビチャッ、ビチャッ!
 それを合図に、下魔達の舌が蒼乃に殺到する。
 ギュウゥッ、ベロンッ
 胸に巻き付いた舌は、乳房全体を絞り上げるように締め付けると固く痼った乳首の先を、尖った舌先で嘗め回す。
 サワッ、レロンッ 
 耳朶に達した舌は、耳朶の溝を嘗め回すと更に舌先を伸ばし、耳道の中へ侵入する。
 カプッ、ビチャッ、ズルルゥッ
 そしてフレア・スカートの中に潜り込み、股間へ張り付いた下魔は、ボディー・スーツの上から股間全体を甘噛みすると、その中から溢れる淫汁を、ひたすら啜りあげ始めた。

「あっ、はぁっ、ダメぇっ・・・そんなに吸わないでぇ・・・はんぁっ・・・おかしくなっちゃうっ!」
 蒼乃は嬌声を上げつつも、スカートの上から下魔をなんとか押し退けようとするが、
 ヒュルルッ・・・パシィッ
「・・・ああっ!?」
 複数の妖魔の舌が四肢を拘束し磔のようにされた蒼乃は、下魔達の執拗な、そして巧みな舌の愛撫に、ただ翻弄されるだけとなってしまう。
「はあっ、はあっ・・・」
 蒼乃は、快楽に震えながら下魔達の姿を窺い見る。
 蜥蜴のような醜い下魔達は、自分を見下ろす位置から長い舌を伸ばし、
 ジュルッ、ジュルルゥッ
 四肢のあらゆるところを嘗め回している。
 そして己が纏うボディー・スーツは下魔の唾液でテラテラと濡れ、娼婦が纏うステージ衣装のような、淫靡な光沢を放っているのだった。

『こんな下等な妖魔に、輪姦されている』
 蒼乃は快楽でぼんやりとしてきた頭で、その事実のみ認識していた。
 それは、例えようもない屈辱を伴うもの。
 しかし、己の体は、
 ビクッビクッ
 その被虐心を糧として、浅ましくも快楽を貪っている-
 その事を自覚し、『恥辱』という名の快楽に溺れようとした時、
 ガッ、グッ
「!?」
 蒼乃の頭が何かに引き寄せられた。
 そして蒼乃の視界一杯に、下魔の醜い顔が映り、
 ブチュゥッ、ジュルゥッ
「・・・ん、ぐぅっ!?」
 唇を強引に奪われる。
 下魔は蒼乃の唇に己の顔を擦りつけるように密着させると、
 キュウゥッ、グジュルゥッ
 蒼乃の舌を己の舌で縛り上げ、泡立ち悪臭のする唾液を、蒼乃の口腔内へ大量に流し込み始めた。

「・・・むっ・・・ふぐぅっ!」
 蒼乃は窒息の苦しみに意識を引き戻されながら、
『私のファースト・キス、奪われちゃった・・・こんな下魔に・・・』
 肉体的苦痛ではなく、
 ツゥ
 敗北感で涙を流す。
 だが、下魔はそんな蒼乃の感情に構い無く、次々と唾液を流し込んでくるのだった。

「・・・がっ、ぐほっ!?」
 何とか唾液を飲むまいとした蒼乃だったが、口腔内を下魔の唾液が満たし、強制的にそれを嚥下させられる。
「んぐっ、んぐっ・・・」
 蒼乃は、喉に絡み付くほど粘り気のある下魔の唾液を、多量に胃の腑へと落としてゆく。
『嫌、気持ち悪い・・・』
 だが、やがて胃の中を下魔の唾液が満たした時、
「・・・んぶっ、んふぅっ!」
 蒼乃の体の中が、燃えるように火照り始めた。

 その火照りを感じてから、
 ピチャッ、ジュルッゥッ
「ああっ、はぁんっ!」
 下魔の舌の動き一つ一つが、蒼乃に軽い絶頂をもたらすようになる。
 この下魔達は邪水晶達により、唾液が強力な媚薬として作用するよう改造されていた。
 これがトリガーとなり、肌にべったり貼り付いた唾液も、
『・・・ん、はあぁっ、熱いっ、熱いのぉっ!』
 灼けるような熱を、蒼乃に送り込み始めるのだった。

「・・・んんっ、はぁっ、はぁっ・・・」 
 その熱は野火のように、蒼乃の理性を焼き尽くしてゆく。
『はぁっ・・・下魔に輪姦されてこんなに悔しいのに・・・何故こんなに気持ち良いの・・・もう、何だかわからない・・・』
 やがて蒼乃は熱に浮かされるように、
「はぁっ、むふっ・・・ちゅっ・・・ちゅうぅっ」
 自ら下魔の舌に己の舌を絡ませ穢らわしい唾液を、積極的に吸い始める。

 それを感じ取った下魔は、
 シュル・・・
 蒼乃の腕の拘束を解く。
 だが蒼乃は下魔を押し返すことすらせず、それどころか、
 ギュゥ
 下魔に抱きつくと、
 チュゥゥ
 更に深いキスをし、
『んんっ、はぁっ・・・臭くて、こんな味なのに・・・どうして、どうしてこんなに欲しくなるの・・・』
 ジュルッ、ジュルルッ
 下魔の唾液を貪るのだった。

 下魔はそれに、
 グルルッ
 悦びに満ちた唸り声を上げると、
 シュルッ
 残りの拘束を全て解いた。

 蒼乃は潤んだ瞳で下魔を見つめると肢体を絡み付かせ、
 ギュゥッ
 下魔に一層強く抱きつく。
 そして無意識のうちに、
「・・・ん、はあぁっ・・・」
 ニュルッニュルッ
 己の肉体を醜い下魔の肉体に擦りつける。
 その動きは常日頃、流禍が蒼乃を陵辱する動きそのもの-
 いつしか蒼乃の肉体は本人の意志とは裏腹に、流禍の陵辱を貪り悦ぶ、淫らなものへと調教され尽くされていたのだった。
 
 グリッ、グリッ
「・・・ひゃうんっ!」
 下魔の鰭や突起に蒼乃の敏感な部分が触れる度、強烈な快楽とともに一瞬意識が引き戻されるが、それは直ぐに、
「・・・ん、いやぁ・・・はあぁっ・・・」
『恥辱』というスパイスに変換され、意識は享楽の渦に飲み込まれてゆく。
「・・・んっ、んぅっ・・・はあぁっ・・・」
 やがて蒼乃は肉体の欲求に屈するように瞳を虚ろにして、淫猥なダンスに没頭するのだった。

「ふふ、流禍、ご苦労様」
 蒼乃は下魔との『交合』に耽りながら、その声の主へと虚ろな視線を向ける。
 だが悦楽に惚ける頭は、視覚が明確な像を結ぶことを許さない。
 蒼乃はだらしなく口元から涎を垂らしながら夢遊病患者のように、その『何者』かを『見つめる』しかなかった。

「久しぶりぃ~・・・んふふ、調教は順調よぉ♪・・・順調過ぎるくらいかなぁ?」
「・・・ふふ、そのようね」
 その女は、惚ける蒼乃の様子を見て、満足そうにそう笑った。
 だが、一転厳しい表情になると、
「お楽しみのところ悪いけれど、この女を邪界に連れてゆくわ・・・邪水晶様のご命令よ」
 流禍にそう宣告する。

 それに流禍は、
「んふふ、そぉ・・・遂に蒼乃ちゃんも、性奴隷かぁ・・・もっと一緒に遊びたかったなぁ」
 そう言うと、さも残念、とばかりに口を尖らせた。
 その姿に女は可笑しそうに相好を崩すと、
「ふふ、大丈夫よ。奴隷に墜ちれば・・・」
 蒼乃が奴隷に墜ちることを『決定済み』のこととして、流禍とそう笑い合うのだった。

 蒼乃はそれに何か言葉を吐こうとしたが、意識はそれに抗うかの如く、徐々に霞んでゆく。
 その中辛うじて彼女が最後に口にできた言葉は、
「ゆ、き・・・」
 何故か、最愛の友の名だった。

 ジャリ・・・
「ううっ・・・」
 蒼乃は手首に感じる鈍痛に、目を覚ます。
 ジャリ
 痛みの方向を見上げると、頭の上で交差するように両手が、鉄の鎖に縛られていた。
 視線を下げると、ヘルメットと武装は解除されているものの、メイデン・ブルーのコスチュームは『そのまま』であったが、
 ドロォッ
 下魔が塗りつけた唾液でボディー・スーツは妖しく濡れ光り、表面を伝うそれは粘液質な滴となって、蒼乃の肢体を伝い落ちている。
 その姿は、
「・・・くぅっ!・・・」
 屈辱的な敗北と下魔による恥辱的な陵辱、そしてそれを悦び貪った己の浅ましさを想起させ、蒼乃は血が滲むほど、強く唇を噛んだ。

「ふふふ、お目覚めのようね」
 その蒼乃の前に、一人の女が姿を現す。
「・・・貴女は・・・翡翠様!?」
 蒼乃の眼前に現れた淫魔は変わり果てた姿となってはいるが、神凪本家の長女に違いなかった。
 彼女は死んだ筈ではないのか?
 だが蒼乃のその疑問に邪水晶は、
「いいえ、私の名は邪水晶・・・翡翠などという名は捨てたわ・・・ふふふ、そんな事よりも気分はどうかしら?」
 そう答えて妖艶に笑うと、手にした鞭の先で蒼乃の下腹の辺りをツゥと撫でつけるのだった。

「んふぅっ・・・良い、はずがないでしょう」
 蒼乃は鞭の冷たい感触に悶えつつも気丈にそう言い捨て、邪水晶を睨め付けると一転、視線を逸らした。
 それは、
 ゾクゾクッ
 邪水晶の鞭の感触に、産毛を撫でるような快感を得てしまったからだ。
 被虐心を植え付けられた蒼乃の肉体は、次にやってくるであろう責め苦を想像し、期待の悦びに震えている-その証拠に、蒼乃の秘所は悦楽への垂涎を零しているのだった。
 それを敏感に感じ取った蒼乃は、羞恥に頬を染める。

 それに邪水晶は、
「ふふふ、まだ正直になれていないようね・・・お前がマゾの淫乱な娘だということは、十分承知しているのよ?」
 そう蒼乃に、嘲りの言葉を浴びせる。
「・・・何をっ・・・!?」
 蒼乃は邪水晶のその言葉に気色ばんで反論しようとしたが、
 ヌルッ、クチュ
「はぁんっ!」
 股間を前後に擦る邪水晶の鞭の感触に、思わず嬌声を上げてしまうのだった。
 
 蒼乃の股の間から抜いた鞭の先を、
 チュルッ
 邪水晶はその長い舌で一舐めする。
「ふふふ、こんなに濡らして・・・敵に無様な姿を曝して、感じているのね」 
 邪水晶はそう邪な笑みを浮かべると蒼乃に近づき、
「そんなことはっ・・・あっ、はぁんっ!」
 蒼乃の反論を封じるかの如く、
 クチュクチュ
 メイデン・ブルーのボディー・スーツの上から、恥丘を揉みほぐすように愛撫すると焦らすように秘裂を、尖った爪の先で軽く引っ掻いた。
「・・・んんっ、はあぁっ!」
 その切ない刺激に堪えきれず、蒼乃の奥からは止めどなく蜜が溢れてくる。

「ふふふ、何が『そんなことは』なのかしら?・・・まあ、いいわ・・・お前の上の口ではなく下の口に、存分に聞くとしましょう」
 邪水晶がそう言うと、
 ジャリジャリジャリ・・・
 鎖が巻き上げられ、蒼乃の体が床を離れた。
「ぐぅうっ!」
 自重を支えるものが腕だけとなり、蒼乃はその苦痛に呻きを漏らす。
 だがそれは、蒼乃に加えられる陵虐の序幕に過ぎないのだった。

 ジャリジャリ・・・
 蒼乃の体はやがて、極太の張型が突き出た三角木馬の上に吊り上げられる。
 その張型は、オーガー種の妖魔から切り取られ、邪水晶が妖術を施したものであり、
 ビクッビクッ
 獲物を待ち構える蛇のように、脈動し、鎌首を擡げていた。

「!!」
 蒼乃は眼下に恐怖の対象を認め、言葉を失うが、
 ジャリッジャリッ
 その恐怖心を煽るように蒼乃の体はゆっくりと、張型へと近づけられてゆく。
 やがて、
 グニ
 ボディー・スーツ越しではあるが蒼乃の尻に、肉のぬめった、そして生暖かい感触が触れる。

「・・・お願いっ、それだけは許して・・・」
 邪水晶の意図を察した蒼乃はそう懇願するが、
「ふふふ、何を許して欲しいの?・・・お前のココはこんなに欲しがっているのに」
 クチュ
「・・・ああっ!」
 邪水晶が秘所に触れた途端、蒼乃の儚い理性は揮散してしまう。
 
 邪水晶はそんな蒼乃に、
「ふふふ、イヤラシイ娘ね・・・後ろの穴が犯されるのを想像して、こんなに濡らしているの?」
 グチュ、グチュ
 侮蔑の言葉を浴びせながら、ボディー・スーツの股布の間に指を差し込むと、しとどに濡れた蒼乃の秘裂をじっとりと撫でつける。 

「んっ・・・くうぅっ!・・・そんな、ことないっ・・・はあぁっ!」
 蒼乃は邪水晶の愛撫に翻弄されながらも、飛び散った理性必死に掻き集め、抵抗の意を示そうと試みた。
 そんな蒼乃に邪水晶は、
「ふふ、健気な娘ね・・・それでこそ、壊し甲斐があるというものだわ・・・」
 そう言って邪な笑みを浮かべ、
 プツッ・・・ピィィッ
 蒼乃のボディー・スーツの尻に爪を立てると、縦に切り裂き、蒼乃のアヌスを露わにする。

 グニィッ
 先程までは布越しの感触だったものが己の敏感な部分に直接触れ、火傷しそうな熱が蒼乃を襲う。
 張型もそれを感じているのか、
 ビクンッビクンッ
 血管を浮きたたせ、脈動を始めるのだった。

「・・・お願い、もう、もうやめてぇっ!」
 邪水晶の意図を察した蒼乃は目尻に涙を浮かべ、そう懇願する。
 だが、邪水晶は、 
 チュッ
 蒼乃の涙をキスで拭い去ると、
「ふふふ、本当に可愛い娘ね・・・大丈夫よ、直ぐに『いつも通り』になるから」
 そう宣告するのだった。
 その邪水晶の言葉に、
「嫌ぁっ!」
 蒼乃がそう叫んだ瞬間、それを合図にしたように、
 ジャリンッ!
 鎖が音を立てながら落下した。

 それとともに、彼女の体が直下の木馬に落下する。
 そして、醜悪な張型は、
 ズブゥッ!
「あぐわぁぁっ!」
 一気に蒼乃のアヌスを貫いた。

「かっ、はぁっ・・・」
 腸内奥深く、肉槍を刺し貫かれた蒼乃は、
 ビクンッビクンッ
 それだけで絶頂に達してしまう。
 流禍の改造と調教によって蒼乃のアヌスは、極上の『性器』として仕上げられていた。
 彼女のアヌスは僅かな痛みすら感じさせず、『主』をただ悦ばせようと、快楽のみを送りこんでくるのだ。

「ふふふ、私からのプレゼントは喜んでもらえたようね・・・」
 邪水晶は笑みを浮かべながらそう言い、絶頂の余韻に震える蒼乃の頬を、
 ペロンッ
 と舐め上げると、蒼乃から体を離す。
 そして手にした鞭を
 ギュッ
 撓らせ、ニヤリと笑うと、
「・・・ふふふ、悦んでくれたついでに、もう一つプレゼントを・・・あげるわっ!」
 ピシィッ!
 蒼乃の豊満な胸に、鞭を振り下ろした。

「ひぎぃぃっ!?」
 その鞭がもたらす痛みに蒼乃は、悲鳴を上げる。
 更に、
 グニィッ
「くうぅっ!?」
 身を捩ったことで股に食い込んだ木馬も、蒼乃に苛烈な痛みを与えるのだった。

 だがその一方、
 グチュッグチュッ
 邪水晶の鞭と同時に動き出した張型が、
「はぁっ、ああんっ!」
 蒼乃に強烈な快楽を呼び起こさせる。

「ああっ・・・イイっ、お尻いいのぉっ!」
 しかし蒼乃が快楽に落ちようとすると、
 ピシィッ!
「ひぎぃっ!?」
 それから目を覚まさせるように邪水晶の鞭が飛ぶ。

 痛みと快楽-
 その相反する二つの感覚は振り子のように、蒼乃の肉体の中を行き来する。
 しかしその振り子は直ぐに、
 ピシィッ!
「あっ、ああんっ!」
 肉体により深く覚え込まされた感覚に、大きく傾いてゆく。

 元より流禍は、蒼乃の肌に貼り付く際微量ずつ、皮膚からの吸収性がある媚薬を投与し続けていた。
 本人の与り知らぬところで蒼乃の肌は、『性感帯』としての『性能』を付与されていたのだ。
 -潜在的な『性能』があるのであれば、それが作用する『スイッチ』を入れることでそれは『機能』する。
 邪水晶の鞭によって、性の『スイッチ』を入れられてしまった蒼乃が、
 ピシィッ!
「はぁっ、ああんっ!」
 邪水晶の振り下ろす鞭の味に酔いしれるようになるのに、それ程の時間はかからなかった。

 痛みと快楽ではなく、ただ圧倒的な快楽。
 羞恥からだけではない感情に頬を染めた彼女の股からは、
 ポトッポトッ
 蜜が幾筋もの流れとなって木馬を伝い、淫らな水溜まりをその下に形作る。

 それに邪水晶は口の端を歪めると、
「ふふふ、浅ましいわね・・・敵に鞭を振るわれ、感じるなんて・・・いい加減、自分が変態のマゾ奴隷だって、認めたらどうなのっ!」
 ピシィッ!
 そう言って、鞭を渾身の力で振り抜いた。
「はぁぁんっ!」
 邪水晶の侮蔑の言葉と苛烈な被虐に蒼乃は、より深い愉悦を感じてしまう。
 流禍によって覚え込まされたのは肉の悦びだけではない。
 邪水晶が罵り苛烈に虐げる程蒼乃は、耐え難いまでの快楽を得てしまう、真性のマゾヒストとして開花しつつあるのだった。

 ビシィッ、ピシィッ!
 邪水晶の鞭によって正義の象徴であるボディー・スーツは所々切り裂かれ、鮮血に染まった傷口が彩りを添える。
 それは正に、切り裂かれ、『悦楽』という澱に覆われつつある蒼乃の清 らかな心を、象徴するかのようであった。
『はぁっ、こんなことで、気持ち良く、なんか・・・』
 蒼乃は必死になってそう抗うが、
 ビシィッ、ピシィッ!
 蒼乃の体に傷口が一つ、また一つと増え、ボディー・スーツが切り裂かれる度、
「んっ、はぁっ・・・ああっ!」
 強烈な性の刻印が、彼女の肉体と精神に刻まれてゆく。

「はぁっ、はあんっ!」
 蒼乃は愉悦に淫蕩な牝の表情を浮かべ、だらしなく口を開き涎を垂らしながら、肉の疼きに屈従しかける。
『・・・はぁっ、気持ち良い・・・でも、流されてはダメッ・・・私は、四神の巫女、なのよ・・・くうぅっ!』
 しかし四神の巫女としての強靱な精神力で、沈んでは海面から僅かに顔を覗かせるが如く、儚い抵抗を続けるのだった。

「ふふふ・・・」
 その蒼乃の様子に邪水晶は、楽しげでかつ、酷薄な笑みを浮かべた。
 この娘は己が耐えれば耐えるほど、淫らな肉体に堕ちることを知らない。
 己の行為がその意図と相反する作用を持っている-そのことを知った時、この娘はどのような顔をするであろうか?
 それに何よりも、気高い花程、手折られた者の絶望は、邪水晶に至高の愉悦をもたらすのだ。

 邪水晶はその来るべき悦びに秘所を潤ませながら、
 ペロリ
 と舌なめずりをすると、蒼乃の背後に回り、
 ムニュ
「はぁんっ!」
 蒼乃の痼った胸を摘み上げた。
 そして蒼乃の頬に己の顔を寄せ、
「ふふふ、流石は四神の巫女・・・強情ね・・・ならば、これはどうかしら?」
 そう囁くように言うと周囲の壁が消えて、
「!!」
 数多の妖魔が姿を現した。
 
「グフフ・・・」
「ギヒヒ・・・」
 卑しい下魔から幹部級の上魔まで、雑多な妖魔が蒼乃の痴態を見つめている。
 そのいずれもが、蒼乃を嘲りつつ、好色な視線を送っていた。

 その視線を感じるのと時を同じくして、蒼乃の肉体に劇的な変化が訪れる。
 ビクッ、ビクッ
「・・・あっ、はぁっ!?」
 秘所、肛内、腕・・・全身のあらゆるところが性感帯になったかのように熱を持ち始めたのだ。

 邪水晶はふっ、と笑うと再び蒼乃から離れ、
 ヒュンッ・・・ビシィッ!
 その背後から鞭を振り下ろす。
「・・・あっ、ああっ!」
 蒼乃は邪水晶の鞭を受けただけで、軽い絶頂に達してしまう。

 妖魔の目、目、目・・・
 赤や、青、金色・・・色取り取りの瞳が、この無様な姿を見ていると感じるだけで、
 ドロォッ
 蒼乃の秘芯からは泉のように、粘液質な愛液が滴り落ちる。
 ヌルッ・・・ビチャッ
 それは木馬をクリームでデコレートするかのように、壁面をぬめっては糸を引いて、既にある白い水溜まりの中へ落ちてゆく。

 その蒼乃の『痴態』を見た妖魔からは、
「ギヒヒ、妖魔に見られて感じるなんて、なんて淫乱な牝なんだ」
「キヒヒィッ、メイデン・ブルーがマゾだったとはなぁ・・・本当は俺達に傷つけられて喜んでたんだろ?なぁ?」
 次々と蒼乃を罵る言葉が、雨霰の如く蒼乃へと降りかかる。
「そんな、違っ・・・」
 蒼乃はそれに反論しようとするがその言の葉は、
 ビシィッ
「ああっ!」
 邪水晶の鞭と嬌声によって、遮られてしまうのだった。

「ふふふ、それにしても淫乱な娘ね・・・妖魔にいたぶられてこんなに感じるなんて」
 邪水晶はそう言うと、
 ギュゥッ
「あひぃっ!?」
 蒼乃の乳首を千切れそうな程捻り、摘み上げる。
 邪水晶の指に挟まれた乳首は、コリ、コリ、と音が聞こえて来そうな程、固く痼っていた。

「乳首もこんなに硬くして・・・ふふ、それに、私に乳首を摘まれてから、露の量が増えたわよ?」
 邪水晶が指摘するとおり蒼乃の秘所は、 
 ドロッ、ドロォッ
 快楽に喘ぐように開閉を繰り返し、愛液を吐き出し続ける。
『・・・んんっ・・・妖魔に見られて、感じて・・・いけない・・・でも・・・』
 蒼乃は妖魔達に視姦されながら邪水晶に乳首をねっとりと弄ばれ、淫欲にその意識を沈みかけさせた。

 理性の水面下に意識が沈もうとした時、
「ふふ、蒼乃さん・・・愉しんでいるようですね」
 そう、聞き慣れた声を聞いた蒼乃は、虚ろな視線を、その声の主に向けた。
「・・・んぁっ・・・ゆ、雪っ!?」
 妖魔の輪の中から現れた雪の姿に、蒼乃の意識は冷水を浴びせられたように引き戻される。
『ふふふ・・・』
 その雪の出現に、蒼乃の乳首が一層硬く痼ったことを感じた邪水晶はそう邪な笑みを零すと、そっと蒼乃の元から身を離した。

「雪、貴女、その姿は・・・」
 蒼乃が目にした雪の装束は、メイデン・フォースのコスチュームによく似た、漆黒のボディー・スーツとフレア・スカートだった。
 しかし、隠すべき胸は絞り出すように露出し、左の乳房には黒水晶の刺青がくっきりと刻み込まれている。
 股布の部分には金属製の股当てが装着されその隙間からは、愛液が染み出して内股を濡らし、首には、犬のような黒革の首輪が巻かれていた。
 しかし何よりも蒼乃を驚愕させたのは、そのような淫らな装束に身を包みながらも欲情し、『牝』の色香を放つ、雪の表情であった。

 蒼乃の驚愕の様子に、雪は満足そうに微笑むと、
「・・・ふふ、驚きました?・・・今の私は邪水晶様の忠実な性奴隷、淫虎・・・ほら、この通り・・・ちゅっ、はむっ、ちゅるぅっ」
 邪水晶の前に跪き、蒼乃に見せつけるように、主人の肉棒に奉仕を始めるのだった。

「!!・・・」
 それに蒼乃は言葉を失う。
 だが邪水晶に奉仕する雪の表情は、蕩けるような至福のものであり、強制されている様子はない。
 寧ろ秘所の辺りからは、
 トロォッ
 止めどなく愛液が滲みだし、股下に滴り落ちている。
 蒼乃に突き出す形となった尻は揺れ、扇情的な光景を曝していた。

「ふふふ、蒼乃・・・いずれお前もこうなるのよ・・・淫虎、そろそろ出すわ」
 奉仕する雪の髪を撫でつけていた邪水晶はそう言い、蒼乃にそう邪な笑みを送ると、
 グッ
 雪の口内へ腰を突き出す。
 そして、
 ドクンッドクンッ
 粘液質な精液を、雪の口内一杯に射精した。

「んぐっ、んぐっ・・・」
 雪はそれを懸命に飲み干してゆく。
 ドピュッ
 そして最後の射精を口に含むと、蒼乃へと向き直った。

 ドロォ
 雪の顔は邪水晶の精液に塗れ、飛び散った滴が頬に筋を描いて滴り落ちる。
 汚辱に塗れた姿ではあるが当の雪は、頬を紅潮させ、潤んだ瞳をしていた。
 そして徐に蒼乃に歩み寄ると、その顔を蒼乃に寄せる。
「雪、貴女、何を・・・むぐっ!?」
 そして蒼乃の口を唇で塞ぐと、
「ちゅっ・・・むちゅっ」
 ディープ・キスをし、
 ドロォッ
 己の口に含んだ邪水晶の精液を、蒼乃の口内へと流し込んだ。

「うぐっ、ふぐぅっ!?」
 蒼乃はそれに抵抗しようとするが、雪は左手で蒼乃の頭を抱え、
 ムニュゥッ
 右手で蒼乃の乳房を愛撫する。
 それに蒼乃は抗うこともできず、
「ふむっ、んぐぅっ・・・んぐっ、んぐっ・・・」
 邪水晶の精液を嚥下してゆくのだった。
 
「ちゅっ・・・んふふ、蒼乃さんの唇、とっても美味しかったですよ」
 雪は、蒼乃が精液を粗方飲み込んだところで漸く唇を離し、そう言って、蒼乃の唇を人差し指でなぞる。
「ぷはっ・・・雪、どうしてこんなことを・・・」
 蒼乃は荒く息をつきながらも、そう詰問する。
 自分の知っている雪は、このような事をする女性ではなかったはずだ。
 雪は恋愛事すら疎く、時にそれをからかっていたことを蒼乃は思い出す。
 だが今自分の眼前にいる雪は、その姿からは想像もできないような、艶やかな表情をしているのだ。

「ふふ、蒼乃さんにもこの悦びを知って欲しくて・・・私達四神の巫女は妖魔の肉棒に奉仕する事が宿命・・・だから蒼乃さんも、邪水晶様の性奴隷になって頂きたいんです・・・ふふ・・・」
 雪はそう言うと、両の手で蒼乃の乳房を捏ねるように撫で回し始めた。

「んんっ・・・そんな・・・雪、お願い、目を覚まして・・・」
 蒼乃は雪の愛撫に身を震わせながらも、狂った価値観を吐く友を諭す。
 どのような経緯があったのかは解らないが、雪はこの淫魔に操られている。
 蒼乃はそう確信し、
「んふぅ・・・あ、貴女がっ!・・・」
 邪水晶を睨め付けた。

 だが雪は主を守るかの如く、射殺すような蒼乃の視線を遮るように体勢を入れ替え、
「目を覚ますのは蒼乃さんです・・・ふふ、それに私、前から知っていたんですよ?蒼乃さんがマゾだってこと・・・」
 そう言ながら、
 チュク、チュク
「はぁんっ!」
 蒼乃の秘所を弄り始める。
 そして更に、
 レロォンッ
「ひゃぁっ!?」
 邪水晶の鞭でミミズ腫れになった箇所をねっとりと、嘗め回すのだった。

 チュッ、ジュルッ
「ふふ、傷を舐められただけで蒼乃さんのココ、こんなにじゅくじゅくして来て・・・本当に蒼乃さん、真性のマゾなんですね」
 グジュッ、グジュッ、 
 雪はそう言葉で蒼乃を責めながら、秘所を愛撫し続ける。
「そんな、こと、ない・・・あっ、あんっ!」
 蒼乃はそう否定するが、雪の指摘通り、蒼乃の秘所は傷を舐められる度に潤み、雪の手首をじっとりと濡らす程であった。 

「・・・ああっ!」
 やがて蒼乃が絶頂に達するのを見て雪は、
 ペロ
 指先にこびり付いた蒼乃の滴を一舐めすると、ぞっとするような笑みを浮かべ、
「ふふ、それにね、流禍を蒼乃さんの家に仕掛けたのは私なんです・・・蒼乃さんが、本当の自分に気づけるように・・・」
 そう、衝撃的な告白をする。
 そして追い打ちを掛けるように、蒼乃のクリトリスを指先で抓った。

「そんな・・・んっ、はぁんっ!」
 姦計の主が親友だった-
 それは蒼乃にとって信じ難い、いや、信じたくはない事実であった。
 蒼乃が、雪に疑念を持っていたことは確かだ。
 流禍に襲われた日、蒼乃の自宅に問題なく侵入できた者-それは、雪しかいないのだから-
 だが、親友であり、実の妹のように接してきた彼女がそんなことをするはずがない、そう自分に言い聞かせて疑念をどうにか振り払ってきたのだ。

 しかしその蒼乃の微かな希望を打ち砕くが如く、
「んふふ、蒼乃ちゃん、それは本当よぉ・・・だって私達ぃ、こんなに仲良しだもん。ねぇ?」
 どこからともなく現れた流禍はそう言うと、
 ニュル
 雪の胸に巻き付き、じゃれあうように愛撫を始める。
「ふふ、流禍ったら・・・あんっ・・・」
 それに雪は身を委ね、快楽に頬を染め始めた。
 流禍に愛撫される雪は、淫蕩な表情を浮かべ、挑発するような視線を蒼乃に送るのだった。

 その視線を受けながら、
「あ、あ・・・」
 蒼乃は言葉を失った。
 雪の瞳の中には、侮蔑、憐憫、期待・・・いくら奥底まで見ても、蒼乃を労るものは、何もなかったからだ。
 それは雪が彼女の言葉通り、蒼乃を邪水晶に『売った』何よりの証拠-

 ブチンッ
 その時、蒼乃の中で何かが断たれる音がした。
「・・・あっ・・・ひゃあぁぁんっ!」
 それと同時に、ダムが決壊したかの如く、蒼乃の肉体に圧倒的な快楽の波が押し寄せる。
 自分が信じ、信じたかったもの。
 蒼乃を辛うじて踏みとどまらせていたものが失われた今、肉欲から逃れる術は、彼女になかった。

「ふふふ、堕ちたようね・・・さあ、魔の悦楽に身を委ねてしまいなさいっ!」
 邪水晶はその蒼乃の反応を見て、蒼乃の背に、
 ビシィッ、ビシィッ、ビシィッ
 渾身の力で鞭を連打する。
 鞭が肌を切り裂く度蒼乃は、
「あっ、はぁっ、ひゃぁぁっ!」
 脳髄が焦げるような快楽を味わっていた。

「あっ、はぁっ、嫌ぁっ・・・こんな、鞭で打たれて、感じ、ちゃうっ、なんて・・・でも、どうしようもなく、どうしようもなく気持ちいいのぉっ!」
 蒼乃は涎を垂らしながらそう叫び、何度も絶頂に達しては、果てる。
 だが彼女の肉体は尚、
 グチュッグチュッグチュッ
 腰を震わせ、肛内に刺さったバイブでより深い快楽を得ようとし始めていた。

 そんな蒼乃に、雪は近づくと、
 チュク
 木馬に割り広げられる、蒼乃の股間に触れた。

「あっ、はっ・・・ゆ、き・・・」
「ふふ、蒼乃さん、やっと正直になってくれましたね・・・私、ずっと、蒼乃さんをこんな風に、滅茶苦茶にしたかったんです・・・とっても綺麗ですよ、蒼乃さん・・・んっ、ちゅっ」
 そう言って雪は蒼乃の唇を塞ぐと、
「れろっ、ちゅっ、ちゅむぅっ」
 舌で蒼乃の口内を蹂躙し再び、
 ムニュッ、ムニュゥッ
 両の乳房を揉みしだく。
 それに蒼乃は抵抗することなく寧ろ、雪の舌に己の舌を絡ませると、
「んっ!・・・ふぅっ、むふぅ・・・ちゅっ、ちゅっ・・・」
 恍惚とした表情で、雪の愛撫を受け容れた。

 邪水晶はその蒼乃の様子に、ニタリといやらしく口の端を歪めると、
「すっかり従順になったようね・・・ふふふ、これはその『褒美』よっ!」 
 そう言いながら、
 ビシィッ、ビシィッ
 蒼乃の肌が裂けるのにも拘わらず、鞭を連打する。
「ああっ、はぁぁっ!」
 その邪水晶の鞭の一振り一振りに蒼乃は、
 ビクンッビクンッ
 肢体を震わせ、絶頂を迎えるのだった。

『はあんっ・・・気持ち良い、気持ち良いよぉ・・・』
 寄る辺を失った蒼乃は、肉体の内外から絶え間なく送り込まれる快楽に、ただ流されるままとなる。
 快楽に蕩ける頭で周囲を見渡すと、依然として妖魔の群れは蒼乃の痴態を視姦し続けていた。
 それに蒼乃は、
「・・・ぷはっ・・・はあっ、妖魔が、私の恥ずかしいところ、みちゃって、る・・・んっ、はぁんっ!」
 羞恥の言葉を吐きながらも、羞恥だけではない感情で頬を紅に染め、身悶える。
 その表情は誇り高きメイデン・ブルーとしてのものではなく、浅ましく性の悦びを貪る一匹の『牝』、そのものであった。

「ふふふ、蒼乃、気持ち良くて堪らないでしょう・・・どう?自分がマゾだと認める気になったかしら?」
 ビシィッ、ビシィッ
 邪水晶は鞭を振り下ろしながら、蒼乃にそう尋ねるものの、その答えなど当に解っている。
 必然と、邪水晶の顔には余裕のある笑みが浮かぶ。

 ビシィッ、ビシィッ
 振り下ろされる鞭の快楽と邪水晶の言葉が蒼乃の意識下へ蟲毒のように浸透し、
『・・・私は、マゾ・・・そうよ、こんなに、虐められて・・・それを見られて・・・気持ち、良いんだもの・・・んんっ・・・』
 理性をぐずぐずに崩してゆく。
 やがて、
 ビシィッ
 邪水晶の鞭も、
「ギヒヒ・・・」
 妖魔達の下卑た視線も、そして、
 グニィッ・・・クリッ
「蒼乃さん・・・」
 雪の愛撫も、全てが、
「・・・あっ、はぁっ、ひぃぃっ・・・もっと・・・もっと、私を嬲ってぇっ!」
 至福の悦びを与えてくれるスパイスとしてしか、感じられなくなるのだった。
 そうなってしまえば、蒼乃が己の本性を認めるのに、さほど時間がかかるはずもない。

「・・・は、い・・・あおの、は・・・マゾ、です・・・こんなに、虐められて、はうんっ・・・感じ、ちゃってるのぉ・・・だから、そんなイケナイ蒼乃を・・・もっと、もっと虐めてぇっ!」
 遂に、自身がマゾであることを認める、蒼乃。
 だがその顔には失意の色ではなく、
「んあっ、ふあぁっ!」
 喜色のみが浮かんでいる。

「ふふふ、そうよ、お前は妖魔にいたぶられて感じてしまう、マゾ奴隷なのよ・・・今更、メイデン・ブルーになんか戻れないでしょう?」
「・・・ん、ふぁあっ!?」
 邪水晶に止めどなく悦楽を送り込まれながらも『メイデン・ブルー』という言葉に、崩壊寸前の蒼乃の理性が、僅かに反応した。
 しかしそれを、
『・・・まだメイデン・ブルーであることには、拘りがあるのね・・・ふふふ、そのプライド、徹底的に壊してあげる・・・』
 邪水晶が見逃す筈もない。

 突如として、
 ジャリッ、ジャリッ
 蒼乃を拘束している鎖が引き上げられる。
「・・・えっ!?」
 ヌプッ
「・・・んくっ!」
 蒼乃の驚く間もなく、彼女の肉体はディルドーと木馬から引き抜かれ、
 ポタンッ、ポタンッ
 性宴の残滓を零しながら、床へと降ろされた。
 そして、
 ジャランッ
 重い金属音だけを残して、蒼乃の身は木馬の責め苦から解放されたのだった。

「・・・はぁっ、はぁっ・・・どうして・・・」
 蒼乃は突如中断された陵虐の宴に、不安と不満の表情を浮かべながら、そう邪水晶に言葉を放つ。
 だが邪水晶は、
「・・・ふふふ、もう一人、『お友達』を紹介してあげようと思ってね」
 蒼乃の問いには答えず、そう言うと、蒼乃の背後に視線を遣った。

『お友達』
 その言葉の響きに、不吉なものを感じた蒼乃は、邪水晶の視線の先を追う。
 そして、その視線の先には-
「っ・・・沙夜子・・・貴女まで・・・」

 邪水晶に呼ばれ姿を現した沙夜子は、雪と同じく淫らな装束に身を包んでいるばかりか、その中心には、フレア・スカートを捲らんばかりに持ち上げ自己を主張する、肉棒が屹立していた。
 その姿を見れば彼女も、雪と同じくこの淫魔の虜になっていることは明らかだ。
 果たして、蒼乃の考えを裏付けるように、
「・・・ふふふ、私も雪と同じく邪水晶様の忠実な僕、『淫亀』なの・・・蒼乃、早く忠誠を誓いなさい。そうすれば・・・はぁんっ、邪水晶様ぁ・・・」
 コシュッ、コシュッ
 邪水晶に肉棒を扱かれた沙夜子はそう、甲高い声を上げると、媚びるような潤んだ視線を邪水晶に向ける。

 邪水晶にしなだれかかりキスの雨を降らせる雪に、肉棒を扱かれ喜悦の表情を浮かべる沙夜子。
「そんな・・・」
 蒼乃は絶望に満ちた声でそう呟くと、その場に崩れ落ちた。
 死線を共に越えてきたメイデン・フォースの仲間が憎むべき妖魔に屈するばかりか、心から服従の姿勢を見せている。
 それは肉欲には屈したものの、メイデン・フォースとしての誇りを未だ持ち続ける蒼乃にとって、十分な打撃となるものであった。

 邪水晶は蒼乃のその様子に、笑みを浮かべると、
「・・・淫亀、この娘の尻穴を、徹底的に犯しなさい・・・ふふ、その前に・・・」
 沙夜子の耳元に、何かを囁く。
「仰せの通りに・・・」
 沙夜子は、邪水晶に劣らぬ邪な笑みを浮かべると、雪に目配せした。
 雪は静かに頷くと、腕に巻かれたブレスレッドを高らかに上げ、沙夜子もそれに倣う。

「「チェンジ」」
「メイデン・ブラック」
「メイデン・ホワイト」
 パアァッ
 変身のキーワードとともに、燐光に包まれる二人。
 淫らな装束は分子化され代わりに、神聖なメイデン・フォースの衣装を纏ってゆく。
 やがて二人は、見慣れたメイデン・フォースの、戦士としての姿となって、蒼乃の前に音もなく立った。

「・・・っ!」
 それに蒼乃は束の間の希望を抱くが、
「・・・ふふ、蒼乃・・・邪水晶様のご命令の通り、貴女を滅茶苦茶に犯してあげる・・・」
 沙夜子がそう言ってヘルメットを解除し、
 クチュ
 股布の間から取り出した剛直を握り締めて迫り来る姿に蒼乃は、再び絶望の淵へと追い遣られるのだった。

「ふふ、蒼乃・・・」
 亀頭から溢れ出る先走り液に、フレア・スカートと手をベタベタに汚しながら沙夜子は、蒼乃の元へにじり寄る。
「・・・こんなの間違ってるわ・・・沙夜子・・・」
 蒼乃は友にそう訴えかけつつ尻餅をついたまま、手足の力のみで、じりじりと後退しようとした。
 しかし、蒼乃の眼前までやって来た沙夜子は、
「間違ってる?・・・ふふ、こんな時まで濡らしておいて、蒼乃、何が間違っているのかしら?」
 そう言うと、
 グチュ
「・・・はぁんっ!」
 蒼乃の股を、ヒールの爪先で弄ぶ。
 沙夜子が指摘するまでもなく蒼乃の秘所は『犯される恐怖』に、歓喜の涙を零していたのだった。

 その蒼乃の様子に沙夜子は嘲笑を浮かべ、
「ふふ、自分で宣言するだけあって、大したマゾ振りね・・・仲間にそんな姿を曝して、恥ずかしくはない・・・のっ!」
 蒼乃をそう詰ると、
 ボグッ
「ぐふっ!?」
 蒼乃の脇腹からその背を、思い切り蹴飛ばした。
「・・・げほっ、げほっ!」
 沙夜子の強烈な蹴りに蒼乃は、上半身から倒れ込むような形で俯せになり、激しく咳き込む。
「・・・ふふ・・・」
 その背後から沙夜子はすっと、蒼乃へ歩み寄った。

 フレア・スカートが捲りあがり、沙夜子に曝れる形となった尻の中心は木馬のディルドーでボロボロになり、そこから覗く菊門はヒクヒクとイソギンチャクのように蠢いている。
 だが、苦しむ蒼乃の様子とは反比例するように、股の間からは止めどなく愛液が溢れ出しているのを、沙夜子は見逃さなかった。

「ふふ、蒼乃・・・」
 沙夜子はそう短く呟くと、蒼乃の背後からのし掛かり、
 ズヌヌヌヌッ!
 前戯も無しに、蒼乃の肛内へ剛直を一気に射し込んだ。
「んっ、ふあぁぁっ!?」
 蒼乃はそれだけで、
 ビクンッビクンッ
 軽い絶頂に達してしまう。
 
 その一方で沙夜子も、
「・・・んふふ、蒼乃・・・私の、肉棒の味は、どう、かしら・・・んんっ、蒼乃のココ、キツくて・・・スゴイっ・・・」
 絶頂の寸前まで追い詰められていた。
 蒼乃の肛内は、流禍によって『名器』に改造されている。
 ギュッ、ギュッ
 蒼乃の腸壁は、沙夜子の肉棒を暖かく包み込むように飲み込んでは、精液を絞り出すような締め付けを繰り返す。
 それは、数多の女を犯し慣れた沙夜子ですら、気を抜くと絶頂に達してしまいそうになる程の『名器』だったのだ。

 パンッ、パンッ
「・・・んっ、はぁっ・・・蒼乃、あおのぉっ!」
 肉棒から沸き上がる快楽の波に沙夜子は、夢中になって腰を振る。
「・・・はぁっ、ふあぁっ!」
 ビクンッビクンッ
 その圧倒的な肉感に、蒼乃はただその身を震わせ続けた。
 流禍の軟体生物のような責めも極上の快楽をもたらすが、沙夜子の、腸壁を刮ぎ取り、肉壺そのものを押し潰すような重量感ある陵辱に、『犯され慣れた』蒼乃でさえも翻弄されてしまうのだった。

「・・・んふふ、蒼乃さん、一人で愉しんでいないで、私も愉しませてください・・・」
 雪は蒼乃の痴態に興奮し紅潮した顔でそう言うと、フレア・スカートの端を左手で捲り上げ、
 クチュ
 右手で股布をずらし、果汁で白く汚れた果実を、蒼乃の眼前に曝した。
 
 ジュク
 熟れて口を開いた果実の割れ目からは、止めどなく甘い果汁が溢れ続ける。
 蒼乃は、淫欲に赤く染まった目でそれを見つめると、
「・・・ん・・・ちゅぷっ」
 零れ落ちる果汁に、吸い付くように、雪の秘裂に舌を這わせる。
『・・・はあぁっ・・・なんて、美味しいの・・・』
 舌先に広がる雪の愛液は、今まで口にしたどの果実よりも甘く、芳醇な味がした。
 蒼乃はその味に酔いしれ、
「・・・んんっ・・・はむっ・・・じゅうぅっ」
 舌を伸ばし、秘孔の中まで穿っては、雪の奥に潜む魔液を全て吸い出そうと、鼻面を雪の股間に押しつける。

 グニッ、グニッ
 それは図らずも、雪のクリトリスを微妙なタッチで刺激する。
 雪は秘所と肉芽から襲い来る悦楽に堪らず、
「・・・んんっ、ああっ・・・蒼乃、さんっ!・・・あはぁっ・・・もっと、もっと!」
 そう叫び声を上げると、
 ギュウゥ
 蒼乃の顔を己の股間に押しつけた。
 それに蒼乃は一瞬、
「んぐふぅっ!?・・・んふっ・・・ちゅっ、じゅるるっ・・・」
 息を詰まらせたが、舌を再び雪の秘所に這わせると、愛液を啜り出す。

 パンッ、パンッ
 ジュルッ・・・ジュルルッ
 拷問部屋の中には、性を貪る肉音と、
「・・・ん゛っ、はぁっ・・・蒼乃・・・貴女の中、最高よ・・・」
「・・・沙夜子ぉっ、激しく・・・激しく犯してぇっ!」
「・・・蒼乃さぁん、舌がとってもいいのぉ・・・雪の・・・雪のイヤラしい汁、もっと、もっと吸ってくださひぃ・・・」
 浅ましい牝達の嬌声が響き渡る。

『ふふふ、今度は完全に、肉欲に飲み込まれたようね・・・』
 邪水晶は彼女達の痴態を、満足気に、そして些か興奮気味に眺めていた。
 その証拠に、
 ビンッ
 邪水晶の肉棒は、天を突くばかりに屹立している。
 蒼乃に恥辱を与えるためとは言え、メイデン・フォースの衣装に身を包んだ娘達が淫らに悶え、汚辱にその身を晒す-
 それは邪水晶の征服欲を満たしかつ、悦楽を与えるのに、十分な余興であった。

「ふふふ・・・」
 邪水晶は妖艶な笑みを浮かべながら、蒼乃の傍らに歩み寄ると、
 グイッ
 やおら蒼乃の髪を掴み、己の方へ顔を向けさせた。

「ん、あ・・・?」
 その美しい顔を、雪の愛液で塗れさせた蒼乃は惚けたように、焦点の合わない目で邪水晶をぼんやりと見つめる。 
 邪水晶は蒼乃の顎を指先で持ち上げ、
「ふふふ、綺麗に化粧できたわね・・・ほら、見てご覧なさい」
 そう言うと、
 ブン
 一枚の姿見を蒼乃の眼前に出現させた。

「あ・・・」
 姿見に映し出された姿を見た蒼乃は、短くそう言葉を漏らした。
 そこでは、メイデン・フォースのコスチュームを身に纏った3匹の牝が、淫らに舞い踊っている。
 蒼乃の眼前では、股間をしとどに濡らした雪が自慰に耽り、背後の沙夜子は、蒼乃への肛虐を緩めることがない。
 そして、そこに映る己の顔は白濁液に塗れ、他の二人のいずれよりも淫らに歪み、醜悪な姿を曝していた。

 正義と誇りの象徴である、メイデン・フォースのコスチューム。
 それが今や、互いの体液でぬめ光る、淫らな踊り子の淫猥な衣装に堕しているのだった。

「・・・ふふふ、どう、蒼乃?・・・こんな姿を曝して、『正義』のメイデン・ブルーでいられると思うの?・・・蒼乃、私に忠誠を誓いなさい・・・そうすれば、もっと虐めて、恥ずかしい目にあわせてあげる・・・どう、想像すると堪らないでしょう?」
 邪水晶はそう言うと、蒼乃の頬を人差し指でツゥ、となぞる。

 ゾクッ
 蒼乃はその感触と、魅惑的な言葉に、背筋を震わせた。
 メイデン・フォースの戦士でありながら、妖魔に隷従し、浅ましくも肉欲に溺れる己の姿を想像する。
「・・・んっ・・・はぁっ・・・」
 それだけで愉悦を感じ、股間を潤ませながら、恍惚とした表情になる、蒼乃。
 既に蒼乃の中ではメイデン・フォースの一員であることも、被虐のスパイスへと変質しつつあった。

『ふふふ・・・もうメイデン・ブルーとしての誇りも、淫欲の糧でしかないのね・・・ふふ、ならば後は、肉を仕上げるだけ・・・』
 邪水晶は、その蒼乃の反応に、酷薄な笑みを浮かべると、
「ふふふ、淫亀・・・そろそろ、蒼乃に止めを刺してあげなさい」
 蒼乃に引導を渡すべく、沙夜子にそう命令を下した。

「はい、邪水晶様・・・んっ、んんっ!」
 パンッパンッパンッ
 沙夜子は、邪水晶に命じられるまま、抽送のスピードを早める。
 既に、蒼乃の名器によって高められていた沙夜子の性感は直ぐに、絶頂の縁へと追い遣られた。

「・・・ああっ、はぁっ、ふぁぁっ!」
 それは蒼乃も同じこと。
 蒼乃の抉るような抽送に、肺から空気を押し出され、喘ぐだけで精一杯だ。
 だがその口すらも、
「・・・むぐぅっ!?」
 生暖かく、湿った肉の感触で塞がれる。

「んふふ、蒼乃さん、ちゃんと最後まで奉仕してください、ねっ・・・んぅっ!」
 雪は、蒼乃の唇に己の秘所を押しつけると、頭を両手で掴み、
 クチュ、クチュ
 蒼乃の鼻面に擦りつけ円を描くように、腰を降り始める。
 蒼乃は、
「・・・すぅぅっ・・・れろっ・・・ちゅっ、じゅるっ・・・」
 雪の淫臭を肺一杯に吸い込むと、雪の腰使いにリズムを合わせるようにして、舌での奉仕を再開した。

 五感全てを淫らな感覚に支配された蒼乃は、
『・・・んっ、はぁっ・・・気持ち良い、気持ち良いよほぉ・・・もう、正義なんてどうでもいい・・・私は、妖魔のマゾ奴隷・・・メイデン・フォースの皮を被った、卑しい雌豚なのぉ・・・』
 遂に、淫欲の前に屈服した。

 キュウゥッ
 肉欲に屈した蒼乃の肉体は、貪欲に沙夜子の肉棒を飲み込もうとする。
 それは、絶頂へのトリガーを引くのに十分な刺激となった。

「・・・あお、の・・・私の、熱いザーメン・・・たっぷり、うけとってぇっ!」
 ドクンッドクンッドクンッ
 沙夜子の熱いマグマが、蒼乃の肛内に放たれる。
「あ゛っ、あづぅいっ!・・・沙夜子のがドクドクってぇ・・・お尻、灼けちゃうよほぉっ!」 
 沙夜子の迸りを腸壁で感じながら蒼乃は、
「・・・あっ、はぁっ・・・ダメぇ、もう・・・もう、イッちゃうのお゛お゛っ!」
 絶頂に達した。
 そして雪も、
「はぁっ、蒼乃さんっ、そんなにグリグリしないでへぇっ!・・・ダメへっ、私も、私もイッちゃうっ!」
 プシュゥッ
 盛大に潮を吹き、絶頂に達する。

 戦友の二人の淫液を全身に浴びながら蒼乃は、
「・・・あはっ、あははぁっ!」
 狂ったように笑うと、力尽きるように床へ崩れ落るのだった。

 ドピュッ
 沙夜子は射精の残滓を、蒼乃の中へ注ぎ込むと、
「んっ・・・」
 背後から蒼乃を押し倒すように、その背へともたれかかる。
 彼女もまた、激しい性交により消耗していたのだ。
 だがその顔には満足気な疲労感だけが浮かんでいる。

「はぁっ・・・」
 一方、雪は、蒼乃の眼前に、膝から崩れ落ちるように床にへたり込んでいた。
 その尻の下は、己が吹き出した潮で白い溜まりができている。
 しかし彼女もまた沙夜子と同様の表情を浮かべているのだった。

「ん・・・うぅ・・・」
 蒼乃は、沙夜子の下で呻き声を上げた。 
 その体は未だ快楽の残滓を味わうように時折、
 ビクン、ビクン
 痙攣を繰り返しては、肛内に残る沙夜子の肉棒の感触を確かめる。

「ふふふ・・・淫亀、退きなさい」
 邪水晶が沙夜子にそう命じると、
「・・・は、い、邪水晶様・・・」
 ヌプッ
「んっ!・・・」
 沙夜子は蒼乃から肉棒を抜き去り、邪水晶の後方へ退く。
 蒼乃の菊門は、未だ沙夜子の肉棒を銜え込んで居るかの如く開き、
 コプッ
 直腸で飲み込みきれない精液を、吐き出し続けている。

「・・・ふふふ、良い眺めね・・・」
 邪水晶はそう笑うと、
 サワッ
 蒼乃の尻肉を撫でるとその肉を掴み割り広げると、
 ズプッ
 前戯もなしに、蜜壺へとその剛直を突き込んだ。

「・・・んはぁっ!」
 蒼乃は再びやってきた快楽に、その身を震わせる。
「ふふふ、蒼乃・・・そのイヤラシイ姿を皆に見せつけてあげるわ・・・」
 だが邪水晶はそう言って蒼乃の中に肉槍を突き刺したまま、
 グイッ
 両膝を持ってM字に開脚させた。
 その先には闇夜の野火の如く赤く光る、妖魔達のぎらついた目がある。

「・・・こんな格好・・・恥ずかしい・・・」
 蒼乃はそう、羞恥に頬を染め、俯いた。
 だがそれはマゾとして開花した彼女にとって、甘美な悦楽のスパイスでもある。
 その証拠に、邪水晶の肉棒には、蒼乃の腸液以外の露が筋となって、滴り堕ちていた。
「・・・ふふふ、こうすればお前も素直になれるでしょう?・・・さあ、何を言うべきかは解っているわね?」
 邪水晶はそう言うと、 
 グチュッ
 蒼乃を促すように、軽く腰を振る。

 蒼乃はそれに悶えながらも、
「んっ、はぁっ、はひぃっ・・・妖魔の皆様・・・私、メイデン・ブルーこと東河蒼乃は、邪水晶様の・・・卑しいマゾ奴隷です・・・淫らで卑しい 私を・・・どうか、可愛がって、ください・・・んっ、はあぁっ!」
 そう隷従の言葉を口にした。

 ブツッ
 それとともに、
「んんっ、ああっ・・・そうなの、私、マゾ奴隷なのっ・・・だから、もっと恥ずかしいところ見てぇっ!」
 僅かに残っていた理性のか細い糸が全て切れ、圧倒的な快楽が彼女の全身を襲う。
 そして己の言葉通り、媚びた表情を浮かべながら蒼乃は、 
 グニッ、ニチャァ
 潤んで糸を引く秘所を割り裂き、淫欲に濁った視線を妖魔に向けのだった。
 その姿は、『恥辱』と褒美をねだる、淫らな牝でしかない。

「ふふふ、良く言えたわ、蒼乃・・・さあ、お前達・・・」
 邪水晶は蒼乃が完全に堕落したことを確信し、沙夜子と雪にそう促した。
「「はい、邪水晶様・・・」」
 その邪水晶の言葉に、沙夜子と雪は邪な笑みを浮かべながら、蒼乃に近づく。
 彼女達手の中には、銀色に光るピアスが握られている。
 それを二人は迷うことなく左右から、
 ブスッ、ブスッ
 蒼乃の乳首に突き刺した。

「ひぎぃっ!?」
 蒼乃は突然訪れた激痛に思わず、叫び声を上げる。 
 ツゥ
 ピアスが突き通された乳首から血が筋となって伝うが、
「ふふふ・・・」
 それを邪水晶は指先で掬い、
 ペロッ
 ねっとりと舐め上げる。
 そして、
 ブン
 蒼乃の眼前に再び半透明の姿見を出現させると、
「・・・どう、蒼乃。私からのプレゼントは?・・・マゾ奴隷のお前に、よく似合っているわよ」
 そう蒼乃の耳元に囁いた。
 そして、
 グチュッグチュッグチュッ
 蒼乃の肛内を、抉るように激しく掻き回し始める。

「はぁっ、はあんっ!・・・有り難う、御座います、邪水晶様ぁ・・・蒼乃は、邪水晶様の奴隷になれて・・・んっ、はあぁっ・・・嬉しゅう御座いますぅ」
 蒼乃は邪水晶に隷属の喜びを伝えながら、被虐の悦びに打ち震えていた。
 姿見には、両の乳首に淫猥なピアスを下げ、淫魔に肛虐の限りを尽くされながらも、淫らに顔を歪め、愛の滴を下肢から垂れ流す、浅ましい己の姿が映っている。
 それによって蒼乃の性感はより高められ、邪水晶の剛直を包み込む肉壺も、
 ギュウゥ
 一層、締まりを増すのだった。

「・・・んふっ、蒼乃、虐げられて感じているのね・・・んんっ、お前の中、締め付けてっ・・・はぁっ・・・新しい主従の印に、たっぷり注ぎ込んであげるわ・・・んんっ、蒼乃、受け取りなさいっ!」
 邪水晶はそう叫ぶと、肉棒をより深く突き込み、
 ドクンッドクンッドクンッ
 熱液を蒼乃の奥深くへ叩き付けた。

 ドクンッドクンッドクンッ
 蒼乃は、直腸内を埋め尽くす、邪水晶の闇の波動を感じながら、
「んっ、はぁっ、邪水晶様の、あづ゛いっ、あついのほぉっ!・・・イ、イクぅ・・・邪水晶様のザーメンで、イっちゃうのほぉっ!」
 絶頂に達した。
 そして、
 プシャァッッ
 前の二孔から、歓喜の咆哮を上げる。

「んはぁっ、ぎもちいぃ・・・みんなぁ、蒼乃がイクところ見てぇ・・・」
 淫液を垂れ流しながら、妖魔達にそう媚びる蒼乃に邪水晶は、
「・・・ふふふ・・・今日からお前は私の性奴隷、『淫龍』(いんりゅう)として仕えるのよ・・・ふふふ、たっぷり虐めて、恥ずかしい目に遭わせてあげる」
 そう言って慈母のような笑みを浮かべると、
 ギュウ
 背中から蒼乃を抱き締めた。
 その腕の中で蒼乃は、
「はい、邪水晶様・・・」
 不思議になる程の安堵感を得て、やがて眠りにつく。
「ふふふ、これでお前は私のもの・・・」
 そう呟く邪水晶の腕の中で眠る蒼乃の顔は嬰児のように、安らかなものであった。
 

「・・・それで、今日は先日の件かしら?」
 革張りの応接ソファーに浅く腰を掛けた明日香は、蒼乃の方へ身を乗り出しながら、そう手短に切り出した。
 コートを羽織り彼女の正面に座る蒼乃は、やや所在なさ気に、
「・・・はい、先日の違和感の件なのですが・・・」
 そう言葉を紡ぎ始める。
 待ち望んでいた言葉に明日香は、一層身を乗り出して、次の言葉を待った。

 蒼乃が『違和感』を訴えてから、約2ヶ月-
 情報部員を投入して八方手を尽くしたが、その原因は杳として知れないでいた。
 だが、数名の情報部員が行方不明である現状から考えてみれば、何かの事態は進展している、はずなのだ。
 明日香はそれに焦りを感じており、蒼乃の『報告』を今か今かと待ち続けていたのだった。
 だが、彼女から返ってきた言葉は、明日香の期待とは正反対のものであった。

「・・・違和感は、もう感じなくなりました」
「感じなくなった?それは本当なの?」
 明日香は遂に堪えきれず、蒼乃の両肩を掴んで、そう尋ねる。
 それに蒼乃は目線を伏せ、申し訳なさそうに
「ええ、問題が解決したのか、それとも私の勘違いだったのかは解りませんが・・・」
 そう、か細い声で答えるだけだった。

「・・・」
 明日香は蒼乃の肩を掴んだまま、蒼乃を凝視していたが、
「そう・・・わかったわ・・・大きな声を出して、ごめんなさい」
 そう言うと、落胆した様子を隠しもせず、ふぅ、と短く溜息をつきながら、ソファーに腰を落ち着かせた。

 明日香はソファーに背をもたれさせながら、蒼乃の表情をチラリと窺い見る。
「・・・」
 蒼乃は申し訳なさそうに、背を丸めて俯くばかりだ。
『ふぅ・・・』
 明日香は心中で、再び溜息をついた。
 蒼乃が違和感について言い出したのは確かだが、それはあくまで個人の第六感によるもの。
 それを信じ、対策を取ったのは自分の責任なのだ。
 この件に関して、彼女に責はない。
 だが蒼乃の責任感の強さを考えると、ただそれを否定しただけで彼女の自責の念が晴れるとも思えなかった。
 そう考えてしまうと、蒼乃にかける次の言葉が浮かばない。

「「・・・」」
 二人の間に、気まずい沈黙が流れる。

 ヴヴヴヴヴ
 そんな雰囲気の中、虫の羽音のような低い音が僅かではあるが、明日香の耳についた。
 明日香はそれに眉を顰め発生源を探るが、蒼乃の方向から聞こえてくる、それしか掴むことができない。
 沈黙を破る意味でも敢えて明日香は、
「・・・東河さん、何か聞こえない?」
 蒼乃にそう尋ねた。

 しかし蒼乃は、
「いい、え、私には、何も・・・」
 そう言ってコートの端をぎゅっと握ると、また俯いてしまう。
「そう・・・」
 それに明日香は、雰囲気を変える切欠すら掴めなかったことに落胆し、力ない声でそう呟くと、二人の間には再び沈黙が訪れた。

『それにしても・・・』
 手持ち無沙汰に蒼乃の様子を眺めていた明日香だったが、見れば蒼乃は脂汗を浮かべ、ふるふると何かに耐えるように震えていた。
「・・・東河さん、調子が悪そうね・・・顔色が悪いわよ?」
 明日香は蒼乃にそう尋ねたが、
「・・・んんっ!・・・大丈夫、です・・・少し、風邪気味、のようで・・・」
 蒼乃はそう答えると、明日香から視線を逸らしてしまった。

『調子が良くない、ということなのかしら・・・』
 蒼乃の第六感は、本人の気力や体調に大きく左右される。
 確かに蒼乃の言のとおり、彼女の体調は良いようには到底見えない。
 そんな状況下で無理強いしたとしても、良い結果など得られるはずもないだろう。
 ならばこの話は、今日のところはこれで切り上げてしまうのが自分にも、蒼乃にも得策か-
 そう考えた明日香は、断腸の思いではあるが、
「今日はこれでお開きにしましょう・・・東河さん、体調には十分気を付けてね・・・では、また何かあったら連絡を頂戴」
 そう告げると、己から席を立ち、不器用な笑顔を浮かべながら蒼乃の退席を促す。

 それに蒼乃は、
「・・・は、い、わかりました・・・それでは、失礼致します・・・」
 そう言って深々と頭を下げると、足を震わせながら、社長室を後にした。

 邪水晶私室-

「ふふふ、それで淫龍、ちゃんと命令はこなしてきたの?」
「はい、邪水晶様・・・ご命令の通り、虚偽の情報を伝えて参りました」
 椅子に鷹揚に座る邪水晶の前で蒼乃はそう、主の問いに答える。
 蒼乃は明日香の元を訪問した時と同じコートを身に着け、頬を紅潮させ小刻みに震えながらも、辛うじて直立の姿勢を保っている。 

「ふふふ、そう・・・それと、ちゃんと私の言いつけは守っているのかしら?」
「はい、邪水晶様・・・お言いつけの通り・・・」
 蒼乃はそう言うと、潤んだ視線を邪水晶に向ける。
 
 その様子に邪水晶は満足気に微笑むと、
「そう・・・それじゃあ、その証拠を見せて頂戴」
 蒼乃にそう命じるのだった。
「は、い、邪水晶様・・・」
 それに蒼乃はそう答えると、
 バサッ
 羽織っていたロング・コートを、床に落とした。

「ふふふ、確かに・・・ちゃんと言いつけは守っていたようね」
 邪水晶はそう言って、露わとなった淫龍の姿に笑みを零す。

 コートの下から現れた蒼乃の姿は、淫靡極まりないものであった-
 黒革のベルトを基調としたその衣装は、きつく蒼乃の縛り上げ、ボディー・ラインを嫌という程、強調していた。
 絞り出すように締め付けられた胸の頂きは固く痼り、鈍い光沢を放つリングが彩りを添えている。
 そして、股間を僅かに隠すように装着された金属製の貞操帯からは、
 トロォ
 愛液が滲みだし、内股をしとどに濡らしていた。
 更に、
 ヴヴヴヴヴ
 アナルには極太のバイブが挿入され、それを押さえるために装着された腰回りのバンドが、僅かに震え続けている。

「・・・明日香には、バレなかったのね?」
 邪水晶のその問いに蒼乃は、
「は、い・・・音が漏れて、バレそうになりましたが・・・ここを締めて、なんとか・・・んふぅ」
 そう言うと、尻肉を引き締めてバイブをより深く咥え込む。
 実際、彼女がそうすることで、バイブの音は聞き取れないほど小さなものとなった。

「・・・んっ・・・くぅっ・・・」
 蒼乃はアナルから沸き上がる刺激に耐えながら、何かを訴えかけるように、濡れた視線を邪水晶に送る。
「ふふふ・・・淫龍、尻をこちらに向けなさい」
 その視線から意図を汲み取った邪水晶は、嘲笑を浮かべながらそう命じ、
 ピッ
 貞操帯を止める腰紐を爪先で切り裂くと、
「・・・ふふふ、それにしても、あの誇り高いメイデン・ブルーがこんな衣装を着せられて恥ずかしくはないの?・・・それに、ここにこんなものを銜えて」
 そう侮蔑の言葉を吐く。
 そして、蒼乃のアナルに挿入したバイブを、
 グチャッグチャッ
 激しく掻き回した。

 それに蒼乃は、
「・・・んっ、はぅぅっ!」
 身を震わせるが、辛うじて直立の姿勢をとり続ける。
 邪水晶の『躾け』によって蒼乃は、主が命じるまで姿勢を崩すことは許されない、そのことを徹底的に叩き込まれている。
 しかし、屈辱的な装束を纏い、侮蔑の言葉を浴びせられている当の蒼乃は、乳首を痛いほど起たせ、秘裂からは止めどなく、愛液を滴らせていた。
 邪水晶にいたぶられ興奮しているのか、それともそれ以前から発情していたのかは判然としないが、被虐的な悦びに身を震わせていることだけは確かで あった。

「仲間を裏切った自分に感じていたんでしょう?・・・ふふふ、すっかりマゾに目覚めたようね・・・どう、淫龍?自分の本性に目覚めた感想は?」
 グチュグチュグチュ
 邪水晶はそう言いながら今度はじっとりと、バイブで蒼乃の肛内を責め立てる。
「は、はひぃっ、邪水晶様・・・私は愚かにも正義などと、自分を偽って参りました・・・マゾ奴隷が本性なのに・・・はあんっ、邪水晶様ぁ、目覚めさせて頂いて、本当に有り難う、御座いますぅ・・・ああんっ」
 邪水晶の手管に悶えながらも蒼乃はそう言い、メイデン・ブルーの時代には見せたことがない、媚びるような表情を邪水晶に向けるのだった。

 邪水晶はその蒼乃の様子にニタリ、と頬を歪めるとバイブを動かす手を止め、
 ペロ
 蒼乃の愛液と腸液に塗れた手の甲を舐め上げる。
「・・・」
 そして、己の正面にある姿見の中に映る、蒼乃の瞳をじっと見つめた。
「・・・んっ・・・はぁっ・・・」
 彼女にメイデン・ブルーとしての誇りは最早微塵も感じるできず、浅ましく主人に快楽をねだる雌犬の表情しか見出すことはできない。
 その瞳の奥には、邪水晶のマゾ奴隷としての強固なアイデンティティーが確立され、それを悦びとする被虐心すら感じ取れた。

「ふふ・・・」
 ならば一層、服従の悦びを教え込んでやるとするか。
 ヌプッ
「んあっ・・・」
 邪水晶がバイブを蒼乃の肛内から抜き去ると、蒼乃は短い喘ぎ声を上げた。
 ヒクッヒクッ
 邪水晶の眼前で花のように開く蒼乃のアナルは、邪水晶を誘うように蜜を垂らし、脈動を続けている。

「・・・ふん」
 邪水晶はそう鼻を鳴らすと、
 ドンッ
「ひぐぅっ!?」
 蒼乃の背を蹴り飛ばし、前のめりに倒させると、
 ズブブッ!
「ひぎぃぃっ!?」
 長いヒールの踵を、蒼乃の菊門へと叩き込んだ。
 固く柔軟性のないそれは、蒼乃の肛内を容赦なく蹂躙する。
 グヌッッグヌッッ
 踵に力を込めながら邪水晶は、
「ふん、奴隷のくせに主人にを誘うなんて、浅ましい穴ねぇ。こんな穢らわしい穴は、コレで十分だわ」
 そう言って蒼乃を罵った。

「ぐひぃっ!?邪水晶様ぁっ、申し訳、御座いま、せんっ・・・ひぃぃっ!」
 ゴリゴリと腸壁を擦る感覚に蒼乃は、そう悲鳴を上げる。
 しかし彼女の腸壁は主の意志とは裏腹に、 
 グチュッグチュッグチュッ
 腸液を吐きだし、邪水晶の陵虐を貪欲に受け容れようとしていた。

 邪水晶は、
「ふふふ、本当に浅ましい体ね・・・淫龍、力を抜きなさい」
 そう短く言い放つと椅子から立ち上がり、
 ズブズブズブゥッ
 一気にその剛直を、蒼乃の淫孔へ挿入した。

「ああっ、邪水晶様っ!」
 それに蒼乃は堪らず、嬌声を上げる。
 邪水晶に屈服してから蒼乃は、邪水晶から徹底的な肛虐調教を受けており、邪水晶のすることは皆、悦楽として感じてしまうのだ。
「ふふふ、淫龍、お前のここは何度犯しても『処女』のようね・・・グイグイと締め付けてくる・・・んっ」
 ズプッズプッズプッ
 邪水晶の言葉通り、蒼乃の肛内は度重なる陵辱にも関わらず、きつく、そして絶妙な律動を邪水晶に返してくる。
 流禍の肉体改造は蒼乃が感じ易くなるだけではなく、肛内を『性器』そのものに変じさせていたのだった。

「あっ、はっ、あ、有り難う御座います、邪、水晶様っ、淫龍の、中、ご存分に、お楽しみ、くださひぃっ!」
 邪水晶の送り込む快楽に、息絶え絶えとなりながらも蒼乃はそう主に礼を述べ、返礼するように肛内の締め付けを強くする。
 邪水晶は蒼乃に気取られぬよう、それに流されまいとしつつも、
「んっ、ふっ・・・淫龍、それにしてもお前、恥ずかしくないの?かつての敵に、獣のように犯されて」
 そう侮蔑の言葉を浴びせながら、蒼乃の肛内を抉る。

「・・・あっ、はぁっ、邪水晶様っ・・・そのようなお言葉・・・どうか、ご容赦、ください・・・」
 蒼乃はそう羞恥の言葉を口にしながらも、
 ギュウ
 肛内の締め付けを一層強め、
 トロッ
 秘裂からは滴を滴らせる。
「ふふふ・・・」
 邪水晶はその蒼乃の反応に満足し、乳首のピアスに指を通すと、
 ギュウウッ
 力一杯、乳首ごと引き下げた。

「ひぎぃぃぃっ!?」
 その激痛に蒼乃は悲鳴を上げる。
 だがその悲鳴とは相反して蒼乃の乳首の先からは、
 ビュウゥッ
 歓喜の塊が放たれた。
「ん、はあぁっ!」
 それに蒼乃は、背を仰け反らせ嬌声を上げる。
 邪水晶の肉体改造により乳首を性感帯にされた蒼乃は、射精の如く母乳を吐き出すだけで感じてしまうのだ。

 邪水晶は乳首を弄ぶ力を緩めず、更に肛虐の度合いも強めながら、 
「ふふふ・・・お前の全ては私の物・・・この胸も、穴も・・・そしてこんな豚のように這い蹲りながら、私に一生飼われるの・・・どう、嬉しいでしょう?」
 蒼乃の耳元でそう囁く。

「んんっ!」
 それを聞いた蒼乃の背に、ゾクゾクとした感覚が走る。
「は、ひぃ、嬉しい、嬉しいですっ、邪水晶様っ!・・・こんな私を、浅ましい私を、貴女様の奴隷として飼っていただけるなんてっ!」
 邪水晶の元で、恥辱と悦楽に塗れ、浅ましく生きる姿を想像し、蒼乃は絶頂を迎えようとしていた。

 ビクンッビクンッ
 蒼乃の感情の昂ぶりに比例して、肛内の締め付けと律動はピークを迎えようとしている。
「んっ、ふふふ、淫龍ったらそんなに嬉しいのね・・・こんなにココを締め付けて・・・私も、イキ、そうだわ」
 それに邪水晶も堪らず絶頂へと追いやられる。
「淫龍、貴女の中にたっぷり出してあげる・・・闇の精の味、たっぷりと味わいなさい」
 邪水晶はそう言うと、抽送の速度を速めた。
 ビタンッビタンッ
 それとともに、邪水晶の腰が蒼乃の尻を激しく打つ。

 蒼乃はその邪水晶の言葉に、
「ああんっ、邪水晶様ぁっ!・・・貴女様のせーえき、淫龍、の中に、たっぷり、お注ぎ、くださひぃっ!」
 そう絶叫と、
 ギュウゥッ
 締め付けで答える。
 それに邪水晶は、
「ふふふ、可愛い娘ね、淫龍・・・出すわ、受け取りなさい・・・あ、あ、はぁぁんっ!」
 ドクンッドクンッドクンッ
 そう嬌声を上げ、絶頂に達したのだった。

「あ、いひぃっ、邪水晶様のせーえき、あついのぉっ!・・・お尻の中で、ビュクビュクって・・・」
 射精を受けた蒼乃は、
 ビクッビクッ
 全身を震わせ、腸壁に染み渡る邪水晶の精液の感覚に酔いしれる。
 闇の力に溢れたそれは、心が闇に堕ちた蒼乃にとって、その隙間を埋める偉大な力に感じられるのだ。

 邪水晶は蒼乃の背後から包み込むように抱きつきながら、
「ふふふ、淫龍・・・これからずっと徹底的に虐げ、辱め、そして、愛してあげる・・・だから私に、絶対の忠誠を誓うのよ」
 そう蒼乃の耳元に囁いた。

 それは今の蒼乃にとって、どの様な恋人にされる囁きよりも甘美なものに聞こえる。
 そんな彼女が、
「はい、邪水晶様・・・私、東河蒼乃は『淫龍』として、邪水晶様に絶対の忠誠を誓います・・・どうか貴女様の卑しい家畜として、情けをくださいませ・・・」
 隷従の言葉を紡ぎ出すのは、自然の理。
 この瞬間、『メイデン・ブルー』としての『東河蒼乃』は、死を迎えたのだった。

「チュッ、チュッ、むふぅ・・・」
 蒼乃は邪水晶に甘えるように抱きつきながら、その唇を貪り啄んだ。
 そして時折、
 グチュッグチュッ
 腰を蠢かしては、邪水晶の肉棒の味を堪能し、
 クニックニッ
 ピアスで貫かれた乳首で、邪水晶の肌の感触を味わう。
 邪水晶はその蒼乃の戯れを拒絶することなく全て受け容れ、優しく髪を梳く。

「邪水晶様・・・」
 絶対的な存在に平伏し、支配される悦び。
 それは裏返せば、絶対的な信頼を寄せる相手を得ることに等しい、そう蒼乃は考えていた。

「淫龍・・・」
 交合の残滓を味わっていた蒼乃の体を、邪水晶は穏やかに引き離す。
 蒼乃は邪水晶の意図を汲んで立ち上がり、
「んぅっ・・・」
 ズルッ
 アヌスに埋めた邪水晶の肉棒を引き抜いた。
 そして恭しく、邪水晶の膝下に跪く。
 既にこの二人の間には、明確な主従関係が成立している。
 後はその関係に、『形』を与えてやるだけだ。

 邪水晶は性交の時とは打って変わり、冷徹な表情になると、
「・・・淫龍、お前に、私の性奴隷としての印を授ける・・・」
 そう言って、蒼乃の左胸に指先を触れた。
 すると、
 ジュウゥゥ
「んはぁっ!?」
 蒼乃の胸に、焼き鏝が当てられたように、漆黒の刺青が浮かび始める。
 それとともに、
「・・・ああっ、私が、変わってゆく・・・」
 蒼乃は己の中から、その本質が変じてゆくのを感じていた。
 だがそれは決して不快な感覚ではなく寧ろ、
「んんっ・・・はあぁっ!」
 快楽を与えるものであった。

「ふふふ、心地良いでしょう、淫龍・・・お前はこれで正真正銘、私の奴隷、所有物となったの・・・ふふふ、それとこれはその褒美よ」
 邪水晶がそう言って、
 パチン
 指を鳴らすと、
 シュウゥゥ
 邪悪な光が生じ、蒼乃の肢体にまとわりつくかの如く、彼女を覆う。
『ん、ああ・・・この感覚は・・・』
 その光に包まれた蒼乃は己の肌に、『纏い慣れた』感覚が蘇るのを感じていた。
 そして、全ての光が消え失せ、己の姿を見た蒼乃は、
「あぁ・・・有り難う御座います、邪水晶様・・・」
 感極まったように瞳を潤ませながらそう、邪水晶に礼を述べるのだった。

 光の中から現れた蒼乃の姿は淫亀や淫虎と同じく、奴隷戦士の淫らな装束であった。
 だが一点、彼女達のものと違っていたのは、
 ニュル
 ボディー・スーツが、生きた妖魔であったことだ。

 蒼乃は陶酔した表情で、己の肌を覆う、邪悪な存在に触れる。
 そして、
「流禍様ぁ・・・蒼乃は邪水晶様の、邪界の奴隷『淫龍』となりました・・・流禍様もどうか、私をご寵愛くださいませ・・・」
 そう言うと流禍に捧げるように、
 グニュゥ
 尻肉を割り、アヌスを突き出した。

 流禍はそれに、
「んふふ、蒼乃ちゃんったら・・・いや、今はもう『淫龍』だったわねぇ・・・私達は『パートナー』になったんだから、これからは『対等な関係』でいきましょ・・・だ から今日からは私のこと、『流禍』って呼んでねぇ♪」
 そう答えると、
 クニュッ、クニュッ
 蒼乃のアヌスを撫でるように、愛撫した。
 
 それに蒼乃は、失った片翼を再び得たような充足感を得、
「んぅっ、はあぁっ・・・解った、わ・・・これから、宜しくね、『流禍』」
 新たな『友』の名を呼ぶと、穏やかな笑みを浮かべるのだった。
 
 新たな僕の誕生に邪水晶は目を細めながら、
『ふふふ、これで残すはあと一人のみ・・・全てを手に入れる準備は整ったわ・・・ふふふ・・・』
 メイデン・フォース全てを屈服させる姦計に思いを巡らせるのだった。

< 続く >

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