堕楽の家 第4話

沙奈、ふたたび

 注文した装置が届くまでの間、俺は美奈と恭子おばさんとのセックスをたっぷりと楽しむことにした。
 時に俺の家で、そして、本当に時々美奈たちの家で。
 もちろん、沙奈に気づかれないようにしながらだけど。

 学校での沙奈は相変わらずふさぎ込んだ様子で、まだ時々泣きそうにしている。
 いくら悩んだところで、あの装置の効果から逃れるいい解決策が見つかるはずもないだろう。
 まあ、あいつはあれを俺の催眠術だと思ってるんだけど。
 その証拠に、教室の入り口でばったり会ったときなんか、あからさまに怯えた表情で視線を逸らせる。
 どっちにしろ、学校じゃ俺にはどうすることもできないっていうのに。

 そして、放課後になると俺はすぐに家路につく。
 俺の家と美奈の家、どっちでやるかは帰る道々、携帯で連絡する。

 さてと、今日は俺の家でやるかな。

「あ、進吾さん、お帰りなさい」

 俺の家の前で恭子おばさんが待っていた。

「うん、ただいま」

 そのまま、恭子おばさんと一緒に家に入る。

「ただいま」
「おじゃまします」

 俺たちがふたりで入っても、おふくろは玄関に出て来やしない。
 もちろん、恭子おばさんもおふくろを気にすることもなかった。
 いちいち挨拶とかされてもめんどくさいので、おふくろは家の中で俺たちが何をしても一切気にしないようにさせてるし、恭子おばさんも、美奈と同じでおふくろのことを気にしないようにさせていた。

 俺は、恭子おばさんの腰に手を回すと、連れだって階段を上る。

「じゃあ、早速だけど、恭子」

 俺の部屋に入ると、そう言ってベッドに腰掛ける。

「はい」

 恭子おばさんが、ブラウスとスカートを脱ぐ。
 その下には、ブラもショーツも身につけていなかった。

「なんだ、下着つけてないの?」
「ええ。進吾さんと会うときには、下着は邪魔なだけですから」

 裸のままでにっこりと微笑む恭子おばさんの笑顔がやたらと眩しい。

「ちぇっ、それだと下着を脱がす楽しみってのが……」
「あら、進吾さんは女の人を裸にするのよりも、着衣のままでする方が好きじゃないんですか?」

 ちっ、見抜かれてるか。
 こと、エッチのことに関しては恭子おばさんはごまかせない。

 いままでどういう経験をしてきてるのか……。
 ていうか、まともに夫婦生活を送ってたのかすら怪しんですけど。
 つうか、なんで高校生の俺がそんな心配をしなくちゃいけないんだ?

「じゃあ、なんで服を脱いだの?」
「だって、服を脱がないとこれができませんから」

 そう言うと、恭子おばさんは俺のズボンをずらして息子を引っぱり出すと、自分のおっぱいで挟み込んだ。

 ……う、何度やってもこれはやばい。

 本当に恭子おばさんのパイズリは特別だった。
 美奈にも何度かやらせたけど、美奈のピチピチした張りのあるおっぱいよりも、恭子おばさんのたぷたぷとしたおっぱいの方がずっと気持ちいい。

「んふ、どうですか、進吾さん?」

 両手を使ってチンポを挟みながら、恭子おばさんが上目遣いに見上げてくる。
 おっぱいをぐっと押さえつけて、潤んだ瞳でいやらしい笑顔を浮かべているこの構図がこれまたやばい。

「ふふっ、気持ちいいんですね、進吾さん。もうこんなに固くなって。……ちゅむ」

 膨れ上がっておっぱいからはみ出したチンポの先を、恭子おばさんがちゅっと唇で挟む。

 そりゃ固くもなるって。

 見た目には30代前半、いや、下手をすると20代でも通りそうなくらいに若く見える、しかも美人の恭子おばさんがこんないやらしい表情で俺を見つめてるんだから。
 パイズリの気持ちよさもあって、俺の息子はあっという間に元気になっていた。

「うっ、くうっ、恭子おばさん!」
「んふ、私のことは恭子、って呼び捨てにしていいんですよ、進吾さん。ん、ちゅっ、んふ。こうしてると、進吾さんのおちんちんが熱くて、私も感じちゃいます。あふ、あ、先っぽからお汁が。ちゅ、じゅるる」

 恭子おばさんがチンポの先に口をつけて先走りを啜る。

「ちゅる、れろ、んふ、美味しい。こうしてると、私のアソコもじんじんとしてきます」

 おっぱいから顔を出したチンポの先を、うっとりと舌ですくい取りながら恭子おばさんが体をもじもじとさせはじめていた。
 ていうか、俺の息子は放っておくとこのまま出しそうなくらいにびんびんだった。

「くっ、恭子、おまえは今どんな感じなんだ。ちょっと見せてくれよ」
「はい。進吾さん」

 恭子おばさんは笑顔で頷くと、おっぱいで俺のチンポを挟み込んでいた両手を外すと、床に座り込んで股を大きく開いた。

「ほら、進吾さん、私のここはこんなに」

 俺に向かって大きく股を開き、両手を使ってアソコを広げる恭子おばさん。
 恭子おばさんのアソコは、真っ赤になってぱっくりと開いてひくひくと小刻みに震え、そこからはどろどろと汁が溢れだしてきていた。

「ね、私のアソコ、進吾さんのおちんちんが欲しくてこんなにおつゆが溢れてますよ」

 そう言ってにっこりと微笑む恭子おばさん。 
 その表情も姿も、すぐに飛びつきたいくらいに魅力的だ。

 でも、なんだろう?
 たしかに、恭子おばさんを俺といやらしいことをするようにさせたのは俺だ。
 恭子おばさんが俺の想像以上に経験豊富でいやらしい人だったっていうのは意外だったけど。

 気のせいだろうか?

 自分の恥ずかしいところを、なんの恥ずかしげもなく笑顔であけっぴろげにさらしている恭子おばさんの姿を見ながら俺は思う。
 恭子おばさんに命令をするたびに、どんなに恥ずかしい命令でも抵抗なくどんどん受け入れていっているような気がする。

 それは、恭子おばさんだけじゃなくて美奈も同じなんだけど。
 ただ、言葉づかいとかの点で恭子おばさんの方が美奈よりも俺の命令に従順な気がするのは、暗示の与え方の違いなんだろうか?

 と、その時、下の方で玄関が開く音がして、階段を駆け上がる音が聞こえたかと思うと、勢いよく美奈が入ってきた。

「ただいま!あーっ!もうはじめてるーっ!」
「おう、お帰り」
「お帰りなさい、美奈」
「進吾お兄ちゃんもお母さんもずるいよーっ!先にはじめてるなんてっ!」
「ごめんなさいね、美奈。でも、まだこれからだったから。ね、美奈も一緒に」

 唇を尖らせる美奈を、裸のままで恭子が優しく抱いた。

「もうー。しょうがないなぁ、お母さんは」
「ふふ。さあ、進吾さん」

 美奈と恭子おばさんが俺の方に向き直る。

 そして10分後……。

「ふああああっ、いいよっ、お兄ちゃん!」
「うふふ、美奈ったらかわいらしい。ああっ、進吾さんっ、そこは感じちゃうっ!」

 部屋の中に、美奈と恭子おばさんの艶かしい声が響きはじめた。

* * *

 そんなこんなで2週間後、やっと装置が届いた。
 俺は、新しい装置に俺の脳波と声紋を登録すると、早速、美奈の家に持っていく。
 今日は部活があるはずだから、沙奈が帰ってくるのはもう少し後のはずだ。

 向こうの家に着くと、恭子おばさんと美奈が出迎えてきた。

「いらっしゃい、進吾さん」
「あ、今日はうちでやるの、お兄ちゃん」
「ああ。じゃ、中に上がるよ」

 俺は、家の中に入ると、ちょうど中心の辺りのコンセントにプラグを挿す。

「ねえ、これって何なの?」
「ああ、おまえたちは別に気にしなくていいさ」

 俺が装置のスイッチを入れてそう言うと、美奈も恭子おばさんも、完全に装置への興味をなくした様子を見せる。

 うん、効いてる効いてる。
 これで、この家全体が装置の効果範囲だな。

「よし、じゃあ早速始めようか。……どうだ、沙奈の部屋でやらないか?」
「あっ、いいねっ!お姉ちゃんが帰ってきたらどんな顔するかな!?」
「あらあら、いいんですか、進吾さん?」
「ああ、別にかまわないさ」
「さ、お兄ちゃん、こっちこっち!」

 美奈が俺の手を引いて沙奈の部屋へと連れていく。

「あれ?こんな部屋だったっけな?」

 沙奈の部屋を見回して俺は首を傾げる。
 小さい頃に遊びに来てた記憶だと、ぬいぐるみとか置いてあってもう少し女の子らしい感じの部屋だったような気がしたんだけど。
 今は、そんなかわいらしいものは全くない。よく言えば機能的なというか、なんだか殺風景な感じだ。
 机の脇には予備のだろうか、バスケットシューズが吊してあって、机の上にはテーピング用のテープと、これは……?

「……え?」

 机の上に、伏せたままで置いてあったフォトスタンド。
 何気なくそれを手に取ってみると、そこに写っていたのは、俺と沙奈、美奈の3人の笑顔。
 俺たちが小学生の時、まだ一緒に遊んでいた頃に撮った写真だ。

 でも、なんでそんなものを今でも?

「ねーっ、早くしよーよ、進吾お兄ちゃん!」
「お、おう」

 焦れたように美奈がむしゃぶりついてきたので、俺はまたそれを机の上に伏せると、美奈とベッドに向かう。

 そうだ、今日こそは沙奈への復讐を完成させるんじゃないのか。
 そう、あの写真の頃はいつも一緒に遊んでいたのに、あいつは中学に上がってから手のひらを返したように態度を変えて、みんなと一緒に俺を無視してきたじゃないか。

「もう、美奈ったらはしゃいじゃって」
「もう我慢できないよーっ!それに、早くしないとホントにお姉ちゃん帰ってきちゃうよ!」

 恭子おばさんは、ベッドに腰掛けて、微笑みながら俺と美奈を眺めていた。

 まあ、沙奈が帰ってこないと意味がないんだけど。
 その前に少し楽しんでおかないとな。
 それに、やってみたいこともいろいろあるし。

「じゃあ、美奈、ちょっと面白いことをしてやろうか」
「えっ!?なになにっ?」

 美奈ががばっと身を乗り出してくる。
 恭子おばさんも、これから何をするのか興味津々という感じで俺の方を見ていた。
 そのふたりの前に俺はすっと両手を差し出す。

「いいか、よく聞くんだ、恭子、美奈」
「……はい」

 俺がそう言うと、ふたりの瞳が霞み、焦点が合わなくなる。

「ふたりとも俺の手を見るんだ。俺のこの手は魔法の手だ。この手で触られると、ものすごく感じてしまってそれだけでイキそうになるくらいに。それに、この手で触られるとどんどんいやらしい気持ちになってくる」
「……はい」

 ぼんやりとした表情で俺の手を見つめて頷く美奈と恭子おばさん。

「そうして俺といっぱいいやらしいことをして気持ちよくなればなるほど俺のことがもっと好きなる。もう、俺なしでは生きていけないほどに」
「……はい」

 美奈と恭子おばさんは、虚ろな顔で俺の言葉にひとつひとつ頷いていく。

 こんなもんでいいかな。

 俺は、手を伸ばして美奈と恭子おばさんの頬を撫でる。

「ふわああああっ!」
「ああっ、あああああっ!」

 体をビクッと震わせて、ふたりが悲鳴をあげた。

「うああっ!なにっ、お兄ちゃん!あっ、ふあああああっ!」
「いあああああああああああっ!なにをしたんですかっ、進吾さん!?」

 頬から首筋にかけて撫でられただけで、体をびくびくと震わせるふたり。

「なんだ、これだけでイキそうになってるのか?」

 俺が手を離すと、美奈と恭子おばさんの痙攣するような動きがようやく収まる。

「なっ、なにかヘンだよっ!お兄ちゃん!」
「そうですよ、いったい私たちになにをしたんですか?」
「ちょっと俺の手に魔法をかけたんだ。この手で触られるとものすごく気持ちよくなるってね」
「ま、魔法?」
「そんなこと、できるんですか?」
「ああ。その証拠に」

 俺は、美奈の制服の中に手を伸ばす。

「やっ、ちょっと、怖いよっ!ああっ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーっ!」

 ブラの隙間に手をもぐり込ませると、美奈が派手に叫んで体を仰け反らせた。

「あ゛う゛っ、それっ、はげしすぎっ、ひあ゛あ゛あ゛あ゛っ!頭の中が真っ白になってっ、あ゛あ゛あ゛っ、おっぱいがはじけちゃうっ!いっ、いいいっ、いあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーっ!」

 バネ仕掛けみたいに体を大きく跳ねさせて、美奈が一瞬白目を剥いた。

「あっ、あぁ、あぅっ、あっ……」

 美奈は体をだらんとさせて、それでもまだ短く喘いではときどき体をひくつかせている。
 制服のスカートに染みが浮かんできたかと思うと、みるみる広がっていく。

「イったのか、美奈?」
「あぁ?うあ、う、うん……」

 半分意識の飛んだような目で、俺の声に鈍く反応する美奈。

「ちょっと刺激が強すぎたかな、じゃあ、もう止めるか、これ?」
「だめえっ!あっ、ふああああああああっ!」

 いきなり、美奈が俺の手にしがみついてきたかと思うと、制服の中に差し込んだ。
 そのまま俺の腕を抱きしめるようにして体をきゅっと固まらせる。

「すごいっ、すごいよ、お兄ちゃん!こうしてるとっ、気持ちよすぎてわけわかんなくなるようっ!あああああああっ、あうんっ!」

 俺の手を動かして体のあっちこっちに当てながら身をよじる美奈。

「あああっ、好きっ、大好きだよっ、お兄ちゃん!あんっ、ふああっ!」
「……あ、あの、進吾さん」

 美奈に腕を引っ張られて前のめりになっている俺の服を恭子おばさんが引っ張ってきた。

「ん、んん?なに、恭子?」
「私にも、お願いします、進吾さん」

 そう言うと、恭子おばさんは俺に向かって大きく足を広げてみせる。
 いつの間に脱いだのか、それとも今日もはじめから穿いてなかったのか、恭子おばさんのアソコは剥き出しになっていた。

「あの、私はここに……」

 もじもじとしながらそう言った恭子おばさんは、恥ずかしそうというよりも、少し怖がっているような感じだ。

「いいの?」
「は、はい。さっき進吾さんに触られたとき、本当にすごくて……。あんなすごいのがここに来るのかと思うと、ちょっと怖いけど、でも、とても気持ちよかったから、だから、お願いします」

 そう言って手で広げてみせた恭子おばさんの割れ目は真っ赤に充血して、汁をとろとろと溢れさせていた。

「じゃあ、もうちょっとこっちに来て」
「はい」

 足を開いたままでにじり寄ってきた恭子おばさんのそこに向かって俺は手を伸ばす。

「いあああっ、くふううううううううんっ!」

 アソコの中に指が入ったとたんに、鼻に引っ掛かったようなくぐもった声をあげて腰を浮かせると、恭子おばさんはそのままぐったりとなる。

「いきなりイっちゃったの?」
「くううん……。ふぁ、ふぁいぃ。すごい……こんなの、はじめてですううぅ」

 まるで、子犬の鳴くような声で返事をする恭子おばさんの顔は、トロンと蕩けた笑みを浮かべていた。

「大丈夫?」
「ふ、ふぁい。あぅっ、も、もっとお願いします。むふうううううううううっ!」

 恭子おばさんが俺の腕を掴んで、手の先をアソコに押し当てる。

「ま、またイったの?」
「んふう、ふぁいぃ……。何度でもイカせてくださいぃ。はうっ、んふうううううううっ!あっ、くうううううううんっ!」

 俺の手を割れ目に押し当てたまま、恭子おばさんは体をひくつかせて本当に何度もイキ続けている。
 でも、それは美奈も同じだった。

「あっ、またイっちゃうっ、あっ、ひああああああんっ!これっ、すごいよっ、お兄ちゃん!もうっ、何回イったかわかんないようっ!んんっ、ふあああああああーっ!」
「んくううううっ!進吾さんの手がっ、私の中に入ってっ、んふううううううっ!熱いっ、アソコが熱いのおおおおおおっ!」

 俺の手をおっぱいに押しつけてもみくちゃにする美奈と、俺の指を割れ目の中に突っ込んで腰をくねらせている恭子おばさん。
 それぞれが、俺の腕にしがみついて自分の体の思い思いの場所に当てながら体を痙攣させている。

 すごい。
 思っていた以上の反応だ。

 自分でそうさせたはずなんだけど、いま目の前にある光景は、こういう風になればと事前に想像していたものをはるかに超えていた。

「ふああああああっ!好きだよっ、お兄ちゃん!もっと、もっと気持ちよくしてっ!ああっ、ひああああああああんっ!」
「もっとイカせてっ、進吾さんっ!もっと熱くっ、あふうっ、むふううううううううんっ!」

 何度目かの絶頂の果てに、俺の腕を掴むふたりの力が抜けてぐったりとなる。

「んっ、ふわあぁ……」
「くふうぅん……」

 手で触ると、ビクンと体を震わせるけど、反応はだいぶ鈍くなってる。

 ベッドの上でぐったりしているふたりをぼんやりと眺めていると、下の方で物音がしたような気がした。
 そして階段を上がる音が……。

「もう、母さんったら私の部屋で何を……しっ、進吾っ!?」

 ドアを開けて沙奈が姿を見せた。
 そして、ベッドの上に腰掛けている俺の姿を見てその表情が強ばる。

「ん……あ、お帰りなさい、沙奈」

 ぐったりとしていた恭子おばさんがよろよろと体を起こし、沙奈を見て微笑む。
 その笑顔は、いやらしく蕩けて、とてもじゃないけど自分の娘を見る表情じゃない。

「……どうしたの、母さん?あっ!」

 沙奈がはっとした顔でちらっと俺を見たかと思うと、後ずさろうとする。

 しかし、俺の方が一瞬早かった。

「逃げるなよ、沙奈」

 その一言で、沙奈の足が止まった。
 こいつにはこの間強烈なパンチをくらってるから、同じミスを繰り返すわけがない。

「あ、ああっ!またっ!?」
「ほら、そんなところで突っ立ってないで入って来いよ」
「あ……いや……」
「ほら、もっとよく見えるところまで来いって」
「いや……ああ……」

 沙奈の足がゆっくりと動いて、一歩ずつ部屋の中に入ってくる。
 そして、俺たちの前まで来るとその足が止まった。

「進吾っ!あんたまたっ!」
「どうしたの、沙奈?なにをそんなに怒ってるの?」
「かっ、母さんこそなにしてるの!?」
「ああ、これ?うふふ、すごいのよ、進吾さんは」

 そう言って恭子おばさんが俺に体を預けてくる。

「し、進吾さんって……進吾!あんた母さんにも催眠術をかけたのね!」
「催眠術って?なに言ってるの、沙奈?変な子ね」
「んん……。ああ、お姉ちゃんはね、進吾お兄ちゃんが私たちに催眠術をかけてるって思ってるんだよ~」

 ぐったりと俺に寄りかかって絶頂の余韻に浸っていた美奈も会話に割り込んでくる。

「そんな、催眠術だなんて。だって、私は進吾さんを愛するって誓ったのよ」
「だからっ!それが催眠術なのよっ、母さん!」
「催眠術なんかじゃないわよ、沙奈。それは、たしかに誓わされたときはちょっと乱暴で強引だったけど、進吾さんは本当にすごくて、気持ちよくしてくれて、だから、今は心から進吾さんのことを愛してるのよ」
「か、母さん……」

 恭子おばさんの言葉に、なにも言えなくなる沙奈。

「まあ、そういうことだ。じゃあ、恭子、いつものあれをやってくれないか?」
「はい、進吾さん」

 恭子おばさんは、俺の正面に立つとブラウスのボタンを外す。
 その下には、やっぱりブラをつけていなかった。

 そして、恭子おばさんは床に膝をつくと俺のズボンをずらして息子を引っぱり出す。

「じゃあ、はじめますね、進吾さん」

 恭子おばさんがこっちを見上げてきて、両手でおっぱいを抱えるようにして俺のチンポを挟む。
 ふんわりとして温かい感触に包まれる俺のチンポ。
 そして、恭子おばさんがおっぱいを手で押しつけるようにして胸を揺すりはじめると、いつもの心地いい刺激を感じる。

「な、なにしてるのよ、母さん……」

 恭子おばさんの頭越しに、俺は茫然としている沙奈の姿を眺める。
 沙奈の顔面は血の気が引いて真っ青になり、唇が小さく震えていた。
 でも、恭子おばさんは沙奈にかまう様子はまったくない。

「ん、んふ、どうですか、進吾さん?」
「うん、気持ちいいよ、恭子」

 恭子おばさんが、おっぱいで俺のチンポを扱きながら、笑顔で見上げてくる。

 その様子を見て、美奈が唇を尖らせる。

「ああもう、お母さんったらずるいんだから」
「でも、こればっかりは恭子の方が気持ちいいんだよな」
「ああっ、お兄ちゃんまでっ!ひっどーいっ!」
「うふふ。でも、美奈は私に似て大きなおっぱいをしてるから、大人になったらもっと上手にできるようになるわ」
「ホントに?」
「本当よ」

 パイズリをしながら、やさしく美奈をなだめる恭子おばさん。
 その構図がまた堪らないくらいにエロい。

 一方で……。

「……や、やめて、母さん……そんなこと、しないで」

 そんな俺たちの姿を前に、沙奈は涙目になり、震える声で途切れ途切れに言う。

 でも、恭子おばさんは……。

「んふう。ああ、進吾さんのおちんちん、こんなに大きくなって。こうしてると、まるでおっぱいを犯されてるみたい。私も、気持ちいいです。んんっ!」

 一心不乱に俺のチンポにおっぱいを押しつけてきて、うっとりとした声をあげている。

「……もうやめて……そんな姿、私に見せないで……母さん」

 一粒、また一粒と沙奈の目から涙がこぼれ落ちていく。
 だけど、俺の方を向いている恭子おばさんにはそんな沙奈の姿は見えないし、その声すらもう耳に届いてないみたいだった。

「あふ、ん、ああ、おちんちんの先から透明なお汁が、ん、ちゅるる。……ああっ、今、ビクビクッて。出そうなんですね、進吾さん?どうぞ、出して下さい。ん、んふう、んむ、ちゅ」

 おっぱいで激しくチンポを扱いてはその先に吸いついてくるもんだからたまったもんじゃない。

「くっ、出すよっ、恭子!」
「ん、はいぃ。あっ、ふああっ!進吾さんの熱いのがっ!」

 ほとばしり出た精液を、恭子おばさんはまともに顔面で受けとめる。

「ん、ああ、こんなにいっぱい……んむ」

 顔に付いた精液を指ですくい取っては舐めている恭子おばさん。

「あ、ここにもついてるよ、お母さん。……んふ、ぺろ」

 美奈が恭子おばさんに顔を近づけて、残っている精液を舐めとっていく。

「ん、進吾お兄ちゃんの味がする」
「まあ、美奈ったら」

 じっくり味わうように俺の精液を舐めながら、美奈と恭子おばさんが笑みを交わす。

 その時。

「……なんでよ」

 喉の奥から絞り出すような沙奈の声が聞こえた。

「私や美奈だけじゃなくて、母さんにまでこんな……」

 沙奈は、涙をぼろぼろと流しながら、途切れ途切れに言葉をつないでいく。

「どうしてこんなことをするのよ?私たちがなにをしたって言うのよ?」
「その言葉、そっくりそのまま返してやるよ」
「えっ?」
「学校で、おまえら女たちは俺のことをずっと無視してきただろうが」
「そっ、それは……」
「それも、中学にあがった頃からずっとだ。それこそ俺がなにをしたって言うんだよ?」
「だ、だから、それは……」

 反論しようとして沙奈は言葉に詰まる。

「まあっ!沙奈ったら進吾さんのことを無視していたの?だめよ、そんなことしちゃ。お母さんがっかりだわ」
「か、母さん……」

 恭子おばさんが、少し大げさなくらいに驚いてみせる。
 きっと、今の恭子おばさんにとっては、俺のことを無視するなんてとんでもないことなんだろうな。

 沙奈の方は恭子おばさんにそんなことを言われて、絶句したきり言葉が出ない様子だ。
 そんな姿を見て、美奈が俺に体を寄り添わせながら、ふん、と鼻を鳴らす。

「おまえら女どもは、そうやって俺のことをいつも馬鹿にして見下して」
「ち、ちが……」
「特に沙奈、小学生の頃までいつも一緒に遊んでたってのに、中学になると急に態度変えやがって。俺がなにか悪いことしたってのかよ?だから、これはおまえへの復讐なんだよ」
「違うのっ!」

 沙奈の叫びが俺の言葉を遮った。

「なにが違うってんだよ?」
「それは、他の子はそうかもしれないけど、私は違うのよ!」

 涙でくしゃくしゃのまま、沙奈が頭を振る。

「だからなにが違うんだよ?」
「そ、それは……」
「なんだ、言えないのか?」

 歯切れ悪く口ごもる沙奈を俺は問い詰める。

「そっ、それはっ……」

 なんだってんだよ、いったい。

 それでもまだ言おうとしない沙奈の様子にじれったくなってくる。

 こうなったら装置の力を借りるか。

「言えよ、沙奈」
「そ、それは……私は……小さい頃から進吾のことが好きでっ……でも、大きくなるとなんだか気恥ずかしくて、普通に話すのが照れくさくなって……周りのみんながあんたのこと無視しはじめると私が進吾のことを好きだってこと、みんなに知られたくなくて……だから、だから……」

 顔を真っ赤にしてそれだけ言うと、沙奈は両手で顔を覆う。

「ごめん、ごめんなさい、進吾……」

 沙奈のしゃくり上げる音だけが部屋の中に響く。

 ……そうだったのか。

 ふっと、さっき見たフォトスタンドの中の、小さな頃の俺たちの姿が頭の中に浮かんだ。

 だから、あんな昔の写真を今でも机の上に置いていたのか。

 それに、小さい頃、美奈にからかわれて真っ赤になって狼狽えていた沙奈の姿。
 天真爛漫なと美奈と比べて、沙奈はどこかシャイで照れ屋なところがあった。
 だからきっと、今さっき沙奈が言ったのは本当なんだろう。
 いや、装置の力を使って言わせたんだから間違いない。
 あれだけ言い淀んだのも、あんなに顔を赤くしてたのも、本当のことを言うのが恥ずかしかったっていうことなのか。

「そうだったんだ、沙奈ちゃん」
「……え?進吾?」

 何年か振りに、沙奈ちゃん、て呼ばれて、沙奈が思わず顔をあげた。
 驚いたように俺の顔を見つめている。

 その沙奈の表情は、これまで俺を無視してきたときのつんとすました顔とは違う、小さい頃、一緒に遊んでいたときによく見せていた顔だ。

 沙奈は、俺のことを好きで、それが恥ずかしくて俺のことを無視していたんだ。
 もしかしたら、昔のような関係に戻れるかも、という思いが俺の頭をよぎる。

 ……でも。

「今さらなに言ってんだよ、おまえ」
「……し、進吾?」

 そう冷たく言い放つと、沙奈の表情が戸惑ったものに変わった。

 俺が聞きたいのは、俺のことを好きだったなんて告白じゃない。
 そんなものを今さら聞いてどうしようっていうんだよ?
 だって、沙奈が今までしてきたことは。

「理由はどうでも、結果としておまえが俺のことを無視してきたことに変わりはないだろうが。やってることは他のやつらと一緒じゃないか」
「あ……それは……」
「おまえならなんとかできたんじゃないのか?みんなに人気があるおまえがなんか言っていれば、もっと違うことになってたかもしれない。いや、おまえがそれまでのように普通に俺と接してくれてるだけで他のやつらの態度が少しは違ってたかもしれない」
「そ、そんな……」
「それなのにおまえは俺を無視してきやがって。その間、俺がどんだけ辛い思いしてきたかおまえはわかってんのかよ?」
「ごめん……ごめん、進吾……」

 俺に詰られて、沙奈はただ謝ることしかできない。
 今になって俺のことを好きだったって言われても、それまでの俺の辛さや痛みが消えるわけがない。

 そんな沙奈に、美奈が追い討ちをかける。

「馬っ鹿みたい。好きだから無視するって、なに言ってるのお姉ちゃんは?好きだったらこういうことするんだよねぇ。……ん、ちゅ」

 美奈が、俺に抱きついてきてキスをする。

「み、美奈……」

 そして、恭子おばさんも。

「そうよ、沙奈。好きな人には素直にならないといけないわよ」

 美奈の反対側から俺に体を密着させておっぱいを押しつけてくる。

「母さん……」
「んむ、ちゅ、んふ……」
「うふうん、どうですか、進吾さん」

 美奈と恭子おばさんが思い思いのやり方で俺に体を絡めてくる。
 そんなふたりの姿を、沙奈はただ茫然として見ているだけだ。

 もう、美奈も恭子おばさんも俺のものだ。

 沙奈に対して復讐する。
 最初は、それが目的だった。
 だけど、こうやって美奈と恭子おばさんを俺の思い通りにして、毎日いやらしいことをするのに俺自身のめり込んでしまっていた。

「ふああっ!おっ、お兄ちゃん!」
「あふうんっ!いいわっ、進吾さん!」

 俺が軽く撫でてやると、さっきの暗示がまだ効いてるから、美奈と恭子おばさんが快感に体を震わせる。
 そんなふたりを、俺は満ち足りた思いで眺め、次に、沙奈の方を見る。
 沙奈の目からはまた涙が溢れ出してきていた。
 そして、沙奈の視線がゆっくりと俺をとらえる。

「……お願い、進吾」

 沙奈の口から、消え入りそうな声が漏れた。

「私はどうなってもいいから、母さんと美奈は元に戻して。お願いだから」

 涙を流しながら、かすれる声で沙奈が訴えてきた。

「なんのことかしら?だって、私はこんなに進吾さんを愛しているっていうのに」
「そうだよ。それに、私はもとからお姉ちゃんのことは大嫌いだったんだからねっ!」

 俺が返事をするよりも先に、恭子おばさんと美奈が沙奈に言葉を返す。

「そんなっ、母さんと美奈は催眠術をかけられていて普通の状態じゃないのよっ!」
「またお姉ちゃんはそんなこと言ってる。お兄ちゃんとセックスするのって気持ちいいんだし、こんなに楽しんだから催眠術でもなんでもいいよって言ったじゃない」
「そうよ、沙奈。私は、催眠術はかけられてないと思ってるけど、誰かを好きになって愛するのって、普通の状態じゃないものよ。沙奈はまだ子供だからわからないのね」

 食い下がる沙奈の訴えを、軽く受け流すふたり。

「そういうことだ沙奈。ふたりとも今のままがいいんだってよ」

 そう、美奈も恭子おばさんも、もう後戻りできないところまで来てるんだ。
 そして、それはきっと俺自身も。

 こうなったら、この引き返せないところまで沙奈も引っ張り込むほかないじゃないか。

「そんな……もうやめて、進吾……」
「いいや、やめないね。それに、おまえには俺にしたことへの償いをしてもらわなきゃいけないしな」
「償いって……」

 俺の言葉に怯えた表情を浮かべる沙奈。
 そんな沙奈から視線を落とすと、恭子おばさんにむかって命令する。

「恭子、沙奈は俺のことが好きなのにどうしたらいいのかわからないんだそうだ。そういうときはどうしたらいいのかおまえが教えてやれ」
「はい、進吾さん」

 恭子おばさんはにっこりと微笑んで立ち上がると、ゆっくりと沙奈に歩み寄る。

「もう、沙奈は本当に子供ね。進吾さんのことが好きだったら、美奈みたいにもっと素直にならないとだめよ」
「か、母さん……」
「私が教えてあげるわ。好きな人に対してどうしたらいいか」

 突っ立ったまま動くことができない沙奈の制服を、恭子おばさんが手際よく脱がせていく。

「や、やめてっ、母さん!」
「うふふ、沙奈ったら、まだ素直になれないのね。さあ、こっちよ」
「い、いや、母さん……」

 制服もブラも脱がして、身につけているのはショーツだけという姿にさせると、恭子おばさんは沙奈の肩を抱いて俺の方に近づいてくる。

「ほら、見える?沙奈?あれが進吾さんのおちんちんよ。あれが沙奈のアソコに入ってくると、本当に気持ちいいんだから」
「いや……母さん、やめてっ」
「わかる?進吾さんのおちんちんもう大きくなってるでしょ。さっき私と美奈が気持ちよくしてあげたから、進吾さんはもう準備万端なの。あら?でも沙奈のここはまだ準備ができてないわね」
「いやああっ!」

 恭子おばさんが、嫌がる沙奈のショーツの中に手をもぐり込ませた。

「いいわ。私が準備を整えてあげる」
「あああっ!やめっ、やめてっ、母さん!あっ、ああああっ!」

 ショーツの下で恭子おばさんの指が動くのがわかる。
 それに合わせて沙奈が体を震わせて悲鳴をあげた。

「もう、お母さんったらなにやってんの~?どうせお姉ちゃんには無理だって」
「そんなことないわよ、美奈。沙奈だってやればできるはずなんだから」
「そんなこと言ってるんじゃなくて。ねえ、どうしてこんなことするの、進吾お兄ちゃん?」

 美奈が難色を示す理由はよーくわかる。
 そもそも、こいつが沙奈を嫌っているのは嫉妬なんだし。
 そんな美奈が沙奈のことを俺たちの仲間に入れるのを快く思うわけがない。
 でも、それじゃことが進まない。

「まあそう言うなよ、美奈。出来の悪い姉貴をちゃんと教育してやるのもできた妹のつとめってもんだぞ」
「え?」
「そりゃ、沙奈は女としては全然ダメだし、おまえの足元にもおよばないさ」
「でしょ」
「だからさ、おまえが女として沙奈を教育してやるんだよ」
「ええ~!?」
「どのみち、今から教育しても沙奈がおまえに追いつけるわけはないだろうが」
「だよね。だったらどうして?」
「俺が見たいのは沙奈じゃなくておまえの腕まえだ」
「私の腕まえ?」
「ああ。沙奈を女として一人前にしてやることができたら、俺のおまえへの評価も上がるってもんだろうが」
「そ、そうなの?」
「そうだって」

 その時、沙奈のひときわ甲高い悲鳴が聞こえた。

「いああああああっ!いやあっ、それ以上はダメえぇっ!」

「ほらほら、早くしないと手柄を恭子にとられちまうぞ」
「もう~、しかたないな~」

 説得成功。
 唇をとがらせ、渋々ながらも美奈は沙奈の方に向き直る。
 ていうか、なんで俺真面目に説得してんだろ?
 よく考えたら装置使って命令してその気にさせちまえばよかったんじゃないか。

 と、美奈が俺のチンポを握った。

「ほら、見える、お姉ちゃん。これが進吾お兄ちゃんのおちんちんだよ。これが、お姉ちゃんのアソコに入るの。お姉ちゃんもいいかげん子供じゃないんだからわかるよね」

 おい、なんだその投げやりな言い方は。
 本当に教育する気あんのか?

「んもう。ホントは私のアソコにいれて欲しいんだからね。ほら、こうやって握ると固くなって、またこんなに大きくなったよ」
「うふふ。ほら、沙奈のここももう準備万端ね」
「いや……母さんも美奈ももうやめて……」
「やめてって、お姉ちゃんなに言ってんの?これからじゃないの」
「さあ、進吾さん」
「うん、わかった」

 恭子おばさんに催促されて、俺はベッドの上に仰向けになる。

「さあ、始めるわよ、沙奈」
「い、いやっ!」
「もう~、何がいやなのよ~、お姉ちゃんたら」

 恭子おばさんと美奈が、沙奈の両脇を抱えて俺の上に連れてくる。

「ここをこうして、こんな感じかしら?」
「うん。オッケーだよお母さん」
「じゃあいい?いくわよ、沙奈」
「やっ、いやあっ!……あっ、くうううっ!いっ、痛いいいいぃっ!」

 なかば無理矢理体を沈めさせられる沙奈。
 俺のチンポが、ヌルリと温かいものに包まれた。
 その痛みに沙奈が悲鳴を上げる。

「くああっ!痛いっ、痛いいいぃっ!」
「なぁんだ。痛いの、お姉ちゃん?」

 痛みに歯を食いしばっている沙奈を馬鹿にするように、余裕の笑みを浮かべている美奈。

「あら、でも、誰でも初めての時は痛いものよ、美奈」
「美奈は痛くなかったもん!」

 こら、嘘をつくな。
 初めての時はあんなに痛がってたくせに。
 つうか、自分の親相手になに虚勢を張ってんだ、おまえは。

「いやああっ、中に入ってる!やめてっ!痛いっ、苦しいいいっ!」
「無理に動いたらだめよ。なじむまで待っていなさい」
「もう~、お姉ちゃんには無理だと思うけどな~」

 だから、教える気があるのか、おまえは?

 痛がる沙奈をなだめる恭子おばさんと呆れたように突き放す美奈。

「やめてっ、抜いてええっ!痛いいいいっ!」

 それにしても、沙奈の痛がりようもひどいよな。
 美奈の時よりもひどいんじゃないか?
 ……こういうときは。

「痛いっ、やめてっ、くああっ!あっ!ああ!?あっ、あくうううううっ!」

 沙奈に向かって、俺のチンポを入れられるのは気持ちいいと念じると、途端に悲鳴の響きが変わってきた。

「あああっ!なっ、なんで!?こんなのっ、あっ、ふああああっ!」
「あら、もうなじんできたのね、沙奈。じゃあ、ちょっと動いてみましょうか」
「ええっ!?かっ、母さん!あっ、あああっ!んくうううっ!」

 恭子おばさんに体を支えられて、沙奈が体を動かし始める。

「いあああっ!こんなのっ、おかしいのにいいいいっ!」
「何がおかしいんだ、沙奈?」

 どう見てもよがっているようにしか思えない声を出している沙奈に向かって、俺はわざと意地悪を言う

「あああっ!だって、だって、こんなのっ、嫌なのにっ!」
「嫌なのに、なんなんだよ?」
「ふあああっ、そっ、それはっ!」

 感じているのがわかっていて、沙奈を追いつめていく俺。

「なになに?嫌なの、お姉ちゃん、お兄ちゃんのこと好きなのに?」
「うあああっ!それはっ!」
「やっぱりお姉ちゃん馬鹿なんじゃないの?好きな人とセックスするのはとっても気持ちよくて、楽しいはずなのに、それが嫌なの?」
「いああっ!だ、だってっ!」
「やっぱりお姉ちゃんは進吾お兄ちゃんのこと好きじゃないんでしょ?」

 美奈が、俺よりも意地悪く沙奈を追いつめていく。
 わかっていたことだけど、明らかに悪意が感じられるな……。

 まあ、沙奈を追いつめていってるのは俺も一緒なんだけど。

「どうなんだ、沙奈?気持ちいいんだろ?」
「やっ、それはっ!」
「なんだよ、はっきり言えよ。どうなんだよ、沙奈?」
「うあああっ!あっ、きっ、気持ちいいっ!」

 装置の効果範囲内では、誰も俺には逆らえない。
 この間の時と一緒だ。沙奈が、はっきりと快感を口にする。

「なーんだ、やっぱり気持ちいいんじゃない。つまんないの」

 美奈が、面白くなさそうに鼻を鳴らす。

 でも、それだけじゃない。
 俺は、俺とセックスをするのが気持ちいいと念じるのと同時に、気持ちよくて自分から腰を動かすのが止まらないという念を送る。

「そうか、気持ちいいのか、沙奈」
「んくうううっ!ああっ、でもっ!」
「でも、なんなんだよ?そんなに自分で腰を動かしてるじゃないか」
「くああああっ、!これはっ!あああっ、だめっ、止まらないっ!止まらないのおおおっ!」

 いやいやをするように首を振りながら、それでも沙奈は上下に腰を揺すって俺のチンポをアソコでいっぱいに受けとめている。
 そんな姿を見て、恭子おばさんが嬉しそうに目を細める。

「ふふふ。沙奈もやっと自分の気持ちに素直になれたのね。これであなたも私たちの仲間よ」
「ちがうっ!ちがうのっ、母さんっ!」
「何が違うんだよ、沙奈。おまえも俺のチンポを気持ちよく感じてそうやって腰を振ってるんだろ?」
「いやあああっ!ちがううっ!」
「何が違うんだよ?おまえは俺のことが好きだったんだろ?」
「ああっ、でもっ!ちがうっ!こんなのはっ!」
「おまえも美奈や恭子の仲間にしてやるよ。俺を心の底から好きで、俺とセックスをするのが全てだって、そんな女にしてやる」
「いやああああっ!そんなのってないよっ!そんなのひどすぎるっ!だって、だってえええっ!んくうううううっ!」

 涙をぼろぼろと流しながら、それでも自分から腰を動かすのを止めることができないでいる沙奈。

「やっぱり馬鹿だねお姉ちゃんは。進吾お兄ちゃんのことが好きなんだから、素直にしてればいいのに。なにが不満なのよ?」
「不満とかじゃなくてっ!だって、こんなのっ!ああっ、あああーっ!」
「ねえ、やっぱりこんなダメダメなお姉ちゃんを教育できる自信ないよ、私」
「まあ、そう言うなって。これからじっくり教育していけばいいんだから」

 不満そうな美奈を俺はなだめる。

 別に、美奈が教育しなくても、沙奈の心なんか簡単に変えられる。あの装置の力を使いさえすれば。
 でも、快感に流されるのを頑なに拒んでいる沙奈の姿を見て、俺の心は揺らいでいた。

 このまま装置を使ってあっさりと気持ちを変えてやるか、それとも、もう少しじっくりと弄んでやるか……。

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