第二章(七月~八月)
七月
林間学校に、成美たちは来ていた。
特別クラスなので、引率も成美ひとりだ。
もっとも、男子も二十人いないし、みんなふざけるような子たちではなく、年よりも大人びているので、あまり成美は心配していなかった。
全裸授業をしたあと、どうなったかというと。
最近は、放課後毎日、はだかを生徒たちに見せることが習慣になっていた。
そしてお互いにオナニーを見せ合いっこするのだが、一日一人だけは、オナニーで出た精液を、成美先生に飲んでもらうことができるのだった。
順番で決まっているのだが、今や成美は、その輪を二周していた。
(もう、みんなが黙っていてくれるからいいようなものの、完全にばれたら首ね)
頭の中の理性的な部分がささやくのだが、どうも現実的な危機感を、成美は感じることができなくなっていた。
「せんせーっ、ごはんできましたよー」
「あ、ああ、うん」
ぼんやりとしている頭を振る。
カレーを作って、みんなで昼ごはんを食べる。
ここまでは、実にふつうの授業風景で、成美は、少し拍子抜けしていた。
ものたりない、違和感がある、といってもいいくらいだ。
もっとも、いつもだって、放課後に裸を見せてオナニーをする程度なので、この段階で何もないのは、逆にふつうだと成美は考えていた。
放課後に裸になること自体が、なんでもないことだと思うくらい、成美の日常は変質していた。
だが、その変化に、成美自身は、気づいていなかった。
食器も洗って、片づけをすると、あとは遠足だ。
「先生、俺、先生の荷物、持ちますよ」
「え? いやいや、悪いよ」
遠慮して手を振る。
「いーえ、先生の持ち物、手分けして持ちまーす」
そのまま、無理にでも、リュックサックを持つ男子。
「じゃ、俺は先生のシャツをもらおうかな」
「え?」
(来た!)
声はおどろいた声を出すものの、頭の中は、期待でいっぱいになってしまう。
「じゃ、俺は先生のズボン」
「では、ブラジャー」
「俺は、パンティー」
心臓が、激しく鼓動を打ち、全身に血がかけめぐる。
成美は、自分から、林の中で、服を脱ぎだした。
靴や靴下以外は、全裸になる。
「ヌーディストみたいで気持ちいいでしょ?」
「やっぱり自然の中で裸っていうのはいいですよね」
シュッシュッ、と軽く虫よけスプレーをかけてくれる。
「じゃ、行きましょうか」
雄大な大自然。
服を着た生徒たち。
それにまじって、全裸の自分。
異常と正常の境界が解けて、なくなっていく感覚。
(今すぐに、だれにでもいいから犯してもらいたい――)
成美は、「素直に」そう思うようになっていた。
「ちょ、ちょっと、ばれるんじゃない?」
「大丈夫ですよ、みんなでガードするんで」
成美は、あわてるが、そんな言葉に、みんなおかまいなしだ。
ペンションの自動ドアが開く。
「おかえりー」
オーナーのおじさんの声がする。
みんなでぞろぞろと、並ぶことなく入っていく。
成美は、何も着ていない。
おじさんと、一瞬、目が合う。
だまって会釈。
(大丈夫……下はみんなが隠してくれてるはずだから……)
それでも、心臓の鼓動が止まらない。
いや、それだけではなかった。
(やだ……わたし、濡れてる……)
全員で、だれもいない宿泊棟の廊下へと入っていく。
「どうでしたか、先生?」
一人の男子生徒がそう言って、成美の股間に手をのばす。
成美の目の前で、手を出して、指をくっつけ、また離す。
どろりとした粘液が、糸の橋を作った。
「最高だったでしょ?」
「はい、最高でした……」
後ろから声がする。
「なにが最高だったの、先生?」
「いつもは学校の中だったのに、今日は、外で裸になって、ほんとに変態なんだなって思ったら……もう、だれでもいいから犯してもらいたくて……」
「それで?」
「前から歩いてきた知らない人に、滅茶苦茶に犯される想像をして、濡らしてました……」
ざわざわとみんながざわめく。
「やべー、成美先生、マジ変態じゃん」
「成美エロすぎ」
「先生、マジもんの露出狂だったんだ」
「だれでもいいから犯してほしいとか、ヤリマンだよね、あー、俺も入れてぇなあ」
最後の言葉に、しびれるような電流が、成美を襲った。
「い、いい……よ」
ざわざわとした喧噪に、その声は、ほとんど、かきけされる。
「え、先生、なんて言ったの?」
「いい、って言ったのよ」
みんなが、きょとん、とした顔をする。
「いいって、何が?」
「その……あの、だれかが、わたしに、その、入れたいって」
「それで?」
「だから、あの、わたし……」
意を決して、みんなの方を向いて、成美は宣言する。
「わたしに、みんなのオチンポ、入れたいなら入れればいいよ、って言ったの!」
勇気を出して言った言葉は、しかし、さわやかな笑いで返される。
「もー、無理しなくていいよー、先生」
「そうそう、妊娠しちゃうとまずいしさぁ。コンドームとか持ってきてないし」
「入れたいならっていうけど、そりゃまあ入れたいけど、一線越えちゃうでしょ」
ごくり、と成美はつばを飲み込む。
「あるの」
「あるって、なにが?」
「コンドーム」
え、なんで? という声が、廊下に唱和する。
「亜季先生が、知り合いにもらったとかで、先生みんなに配ってたのよ、最新型のコンドーム……リュックに入ってるわ」
しん、とみんなが静まり返る。
廊下から、物音が消えた。
「そ、その、無理ならいいの、無理なら」
「別に無理じゃないけど……」
「やっぱり先生がしたいっていうわけじゃないなら、別に、なあ」
「うん、先生、結婚してるし……」
じわじわと、体の奥から、焼けるような感覚。
そういえば、最近は、いつにも増して性欲がたかぶっていたように思う――と今更ながらに思い出す。
(もう、限界――)
「ち、違うの。わたしが、したいの」
いったんあふれでた言葉は止まるすべをしらない。
「なんか、最近また、すごく性欲が高まってきたっていうか、みんながしたいならいいよ、じゃなくて、みんながいやじゃないなら、わたしがしたいの」
すうっ、と息を吸う。
あたまのどこかで、カチリ、と音がした気がした。まるで、無意識と意識が、一致したような。
「わたしが、みんなと、セックスしたいの」
「ああああああん!! いいのっ、もっと突いてっ、突いてっ、やばいやばいやばいやばいっ!!」
「ちょっと、先生、もっと静かに! 聞こえちゃいますよ」
「無理無理無理無理!! ずっと我慢してたの、ずっとセックスしたかったの、おちんちん、最高っぉおおお!」
夜、宿泊棟の大部屋で、成美は、クラスのみんなに犯されていた。
はじめての、生徒とのセックス。
「だって、みんな、おあずけするんだもん、わたしにおちんちん入れてくれないんだもん、ずっとわたしを見てオナニーするだけで、わたしのオマンコに入れてくれないんだもん!」
生徒を下に組み敷いて、騎乗位でガンガンに成美は腰を振る。
「ずっとしたかったの、わたしずっとしたかったの! 更衣室でみんながわたしとHしたいっていったときから、ううん、心のどこかでは、ずっと前から!」
下にいる男子生徒が果ててしまうと、さっさと萎えたペニスを抜いてしまって、横に寝ている男にすぐにまたがり、腰を振る。
「いつの間にか、気づかないうちに、みんなと、ううん、だれでもいいからセックスセックスっセックスしたいって思うようになってた! 入れたい入れたい入れたいって! でも、みんなわたしを裸にして放置するじゃない! わたしは、オマンコにチンポをぶちこんでほしかったのに!」
スラスラと、流れるように淫語が飛び出してくる。
自分が考えたとは思えないような言葉たち。だが、それを深く考える余裕は、今の成美にはない。
「んはあっ、いいっ、いいのっ、生徒オチンポ素敵っ、気持ちいいっ!!」
右と左から差し出されるペニスを、言われないうちにしゃぶりだす。
「じゅぷっ、じゅるるっ、じゅぷっ、んはぁっ、すごい、最高だよぉ、みんなのおちんちん。おちんちん欲しい、みんなとずっとセックスしていたい、みんなの性欲処理の人形になりたい!!」
自分でも、もう何を言っているのか、成美はよくわからなくなっていた。
「先生。今、これ、ビデオ撮ってるんですけど、大丈夫ですか? そんなこと言って」
(ビデオ? なんでそんなものがあるんだろう? でもそんなことどうでもいいや、だって――)
「ビデオなんてどうでもいいのっ! 成美先生には、オチンポのほうが大事なんですっ! みんないれてっ、成美の穴は、男の人の欲望を注ぎ込むためにあるんですっ!!」
次々に男を射精させる。
フェラチオでは生オチンポをほおばり、イかせる。
セックスでは、ゴムオチンポをくわえこみ、イかせる。
性臭が部屋にただよってきて、すさまじい快感を、成美は感じていた。
「先生、先生って性欲処理の奴隷なんですか?」
だれかから声がかかる。
「そうですっ!」
カチリ。
肯定するたびに、心の中に、なにかがしっかりと収まる感覚がある。
まるで、忘れたものを思い出したような。
あるいは、無意識に学習したものを、意識が認識したような。
「先生は、求められれば、だれとでもセックスするんですか?」
「はいっ!」
カチリ。
「成美先生は、いつもセックスとオチンポのことばかり考えている変態なんですか?」
「はいっ!」
カチリ。
「成美先生は、生徒の性欲処理をいつでもやってくれるんですか?」
「もちろんですっ!」
カチリ。
「成美先生は、学校の先生とだって、セックスできるんですか?」
「できますっ!」
カチリ。
「成美先生は、男の人にエッチな命令をされるのが好きなんですか?」
「大好きですっ!」
カチリ。
「じゃあ、成美先生は、ぼくたちの変態な命令なら、なんだってするんですか?」
「喜んで、従いますっ!」
カチリ。
「成美先生は、セックスをしていないと、生きていけない、雌奴隷なんですよね?」
「おっしゃるとおりですっ!」
カチリ。
「じゃあ、ここで、『誓いの言葉』を述べてください」
誓いの言葉?
一瞬、考えようとしたが、考える前に、口から言葉が零れ落ちてきた。
「わたし、成美は、いつでもエッチなことを考えている、ふしだらでみだらな女教師です。わたしの体は、学園のみんなの性欲処理のために存在し、学園の特別クラスのみなさまと、理事長先生のご命令に絶対に服従します。なぜなら、みなさまは、わたしに最高の悦楽を与えてくださるからです」
カチリ。
ああ、なんだ。
わたしは、知らないうちに、そういうことを考えていたんだ。
(そっか。わたし、セックスが大好きで淫乱な、みんなの性欲処理のための雌なんだ――)
そう思うだけで、悦びに体が震える。
ぱち、ぱち、ぱち……
成美が気がつくと、クラスのみんなが、拍手をしていた。
「先生、雌奴隷に生まれ変わって、どんな気持ちですか?」
雌奴隷、という言葉に、悦びが体中をかけめぐる。
「はい、最高です」
「では、先生」
「はい」
「また、俺たちとセックスしましょう」
「――はいっ♪」
「先生は、どんなのが好きなんですか?」
「め、命令っ! 命令されるのが好きなのっ!」
後背位で、遠慮なく突かれながら、成美は叫ぶ。
「マゾだなぁ」
「Mの先生とか、俺好きだよ」
「つーか、先生みたいにエロイ女の人が嫌いな男がいるわけないですよ!」
みんなはだかになって、成美を囲む。
輪になった男たちが、成美のヴァギナに、かわるがわるペニスをつっこんでいく。
「う、うれしいわ、みんなが、わたしのことを好きになってくれて……っ、ん、んぶぶっ」
しゃべった口を、だれかの勃起したペニスがふさぐ。
「んちゅっ、んふうっ、すごいぃぃ、おいしいの、みんなのおちんちん、おいしいのぉぉ」
「成美先生、先生のオマンコも素敵ですよ」
「あん、うれしいっ! 先生のオマンコ喜んじゃう、褒められてよろこんじゃうっ」
「命令されるのが好きなら、みんなでこれからも命令してやろうぜ」
「あはぁっ、してしてっ! 成美にエッチな命令してっ! たーっぷりエッチな命令して、成美に新鮮なザーメンを恵んでくださいっ!」
次々と発射していく生徒たち。
「使い終わったコンドームは、ゴミ袋にいれて先生に持って帰ってもらおうぜ」
「はいっ、欲しい欲しいっ、成美、それでまたオナニーするから、棄てちゃだめぇっ!」
「ほんと、エッチだなあ先生」
「そうなの、成美先生は、エッチな先生なのっ♪ みんなにまわされるのが大好きな、変態雌犬教師なんですっ♪」
「これじゃ、林間学校じゃなくて、輪姦学校じゃないですか」
ははは、と笑い声が響く。
淫らな宴は、その夜遅くまで続いた。
八月
八月になって、夏休みになったが、成美は学校に来ていた。
補習授業や夏季集中講座があるのだ。
そして、それらに加えてもうひとつ――
「んじゅぶっ、じゅぷっ、じゅるっ、ぷちゅ、くちゅっ、ぐちゅっ……」
「成美先生、やばいっ、イきそうっ……」
「いいよ、出して。いーっぱい、わたしの口マンコの中に出して」
口内に発射された精液を、じっくりと味わう。
そして、ごくりと飲み込んだあと、大きく口を開けて、自分がちゃんと飲み込んだことを相手に示す。
「いやぁ、やっぱ先生のフェラチオ奉仕、最高っす。つーか、その水着、マジエロイっすね」
ここは、プールだ。
成美は、命令されて、モノキニを着て、フェラチオ奉仕を、特別クラスのみんなに対しておこなっていた。
命令されているといっても、成美は、喜んで従っているのだ。
命令される内容が、悦びに満ちたものだから従っているのか、命令されること自体が快感なのか。
もはや、成美にとっては、どうでもいいことだった。
「あ、成美先生、またオマンコ使わせてくださいよ」
先ほどの男子生徒が、射精してすっきりして帰って行ったあと、次の男子生徒が現れる。
その露骨な言い方に、成美は真っ赤になるが、心の中には、うれしいという感情が確かにわきあがってきていた。
「う、うん、いいよ。でも、ちゃんと、コンドームしてよね」
「もちろんですよ、マナーですもんね」
二人は、くちびるを重ねる。
粘膜と粘膜が触れ合って、舌と舌がいやらしくからみつく。
男の子が、成美の股間に手をやると、そこはじっとりと湿っていた。
そのまま、くちゅくちゅといじりはじめる。
成美は、甘い声をあげながら、お返しに男子生徒の勃起したペニスをしごきだす。
先走り汁が出てきて、それを亀頭にぬりこみ、ぬちゃぬちゃと音をたてて、ねっとりとしごいていく。
「はぁっ……俺、我慢できないです。ぶちこんでいいですか?」
「はい……成美の、ひくひくいってる、おねだりオマンコに、君のオチンポをぶちこんで、いっぱいにしてください」
「いやぁ、教えたかいがあって、ちゃんと淫語も言えるじゃないですか。マジ興奮します」
コンドームを装着して、成美の膣内に勃起してガチガチになったペニスをつっこんだ。
「あんっ! いいっ、素敵っ! 最高だよおっ、教え子に犯されるの最高~っ!」
プールの中に、嬌声が響く。
今は夏休みで、時間がたっぷりある。
成美は、今や、クラス全員を一日で相手するまでになっていた。
(おかしいな……)
成美は、性欲でくもる頭で、考える。
(この学校に来てから、急に性欲が増えた。しかも、今までされたら嫌だったことも、気持ちいいと思うようになっている)
成美の手が、自分の胸をもみしだき、乳首をつまむ。
(なんで? これって、だれかのしわざ? でも、そうだとしたら、一体だれが――んはぁん!)
成美が自分の中に出し入れしている模造ペニスが、成美を絶頂に導いた。
(でも、これ、しあ、わせ――)
「先生、これ着てくださいよ」
ある日、そう言って教室で渡されたのは、透明な水着だった。
「ちょ、ちょっと! これ、裸じゃない!」
「いーえ、スケルトンです。シースルーです」
「っていうか、そっちのほうが興奮しませんか?」
くすくすと、みんなが笑う。
言われるがまま、服を脱いで、その水着に着替える。
(なんか昔は、もっと抵抗していた気がするけど、もうこれくらい平気になっちゃったな……なんだろう、これが当たり前に思えてくる)
ぴっちりと体にフィットした、競泳水着タイプのスケルトン水着。
(むしろ、こういう状態を望んでいるかのような。すべての人に、自分のこのエッチな姿を見てほしいような……)
まるで測ったかのように、自分の体に合う水着を着て、みんなに見せる。
「どう?}
「似合います」
「かわいい」
「エロい」
「ハメたい」
みんなは感想を言いながら、自分に向けてカメラを向ける。
映像、写真。
流出したらどうしよう、という不安は、いつの間にかなくなっていた。
そんなことが起こるなんて、考えられない、ありえないという確信があった。
「夏休みだから、ふつうの学校の人たちも、先生たちも、休暇だし。プールもだから全然人気ないでしょ? だから――」
「だから、そのエロ水着で、人気のない学園を歩いて、だれもいないところでセックスしましょ?」
「成美先生、露出狂の変態だから、そうやって見つかるかもしれないところでセックスするの、大好きだよね?」
露出狂の変態、という言葉に、自分を貶める言葉に、どうしようもなく性的快感を感じてしまう。
成美の乳首は、はたから見てもわかるくらいに勃起していた。
「はい。露出狂の変態教師成美は、だれかに見つかるかもしれないところでセックスするのが、大好きです」
「じゃ、全裸散歩、しましょうか」
ゆっくりと校舎を回る。
いつも自分が仕事をしている場所ではだかになっているという事実に、たまらなく興奮する。
「あ、先生、濡れてますよ?」
透明な水着の上から、股間をツンツン、とだれかがつつく。
「あっ、あんっ、やめなさいっ」
小さな声で抵抗するが、その顔は、嫌悪感ではなく、羞恥心の混じった快感に染まっていた。
「そんなこと言って、ほんとはうれしいんでしょ?」
だれかの手が横から、成美の乳房をもむ。
「もぅっ」
ぷいっと顔をそらす。
「正直になってよ、成美先生」
「そうそう、ホントの気持ち、知りたいなあ」
その間も、胸をもまれ続け、股間をいじられつづけている。
だれかが、お尻も、もみしだく。
形のいい乳房や尻が、ぐにゅぐにゅと卑猥に形を変える。
「……うれしい、です」
みんながニヤニヤ笑う。
その、称賛と蔑みが混じった笑みが、成美の体を熱くさせる。
「なにが、うれしいの?」
「先生が、みんなの性欲処理ペットになれて、みんなに体をいじられていること」
「じゃ、もっとみんなにエッチなことしてほしい?」
こくん、とうなづく。
「うん。わたし、みんなにエッチなことしてほしい」
「先生はかわいいなあ」
「本当に、成美先生が担任でよかったよ」
自分たちのクラスの階を通り過ぎる。
一階からは、かすかに人の気配がする。
職員室や、三年生の教室があるからだ。
上からは、物音がしない。
上の階は、一年生のためのもの。
一年生は、たしかもう、みんな帰省したはずだ。
そうでなくても、寮にいるから、ここまではめったにこないだろう。
でも、もし誰か来ていたら?
こんな恰好で、言い訳なんか効かない。
でも――。
(その子を誘惑して、セックスするかわりに、黙っていてもらったらどうかな? わたしも楽しいし――)
そんな考えが、自然と浮かんでくる。
先に偵察に行っていた人たちが、問題ないという合図を送るのを見て、少し成美は残念に思う。
階段をあがって、一年生たちの階の廊下を歩く。
窓からは、きれいな自然風景が見える。
教室の窓ごしには、ふつうの教室。
「もう、先生、濡れすぎ。廊下見てみ?」
成美が来た方を見ると、ぽたりぽたりと、水のようなものが落ちている。
「愛液こぼしてんじゃん、まあ夏だからすぐ蒸発するでしょ」
「しょうがないもん。先生、変態だもん」
成美がふくれると、みんなが笑いながら、謝ってくれる。
「ごめんごめん、成美先生は変態だもんね」
「自分のクラスの生徒のチンポを全部食べちゃうくらいの変態さんに、そんなこと言っても意味ないもんね」
「そ、そうだよ。意味ないのっ! 先生は、いつでもオチンポのことしか考えてない変態さんなんだから」
すらすらと、こんな言葉が出てくることに、少しだけおどろくが、もはや成美にとって、そんなことはどうでもいいことだった。
今の成美にとって一番大事なのは、
「じゃ、先生。四階の空き教室で、いやらしいこと、しましょう」
自分の飢えた性欲を満たすために、ぐちゃぐちゃに濡れた成美の生殖器に、生徒たちの勃起したペニスを突っ込んでもらうことなのだから。
「んっ、あっ、あはあっ!!」
いったい、何時間ぐらいこうしているのか、成美は時間を気にしていないので、わからなかった。
まだ、全然夕日は沈んでいないけど。
「と、トオルくんとするの、ひさしぶりねっ」
「そうだね、先生」
他のみんなは、もう射精し終わって、二人の交わりを、じっと見ていた。
「ねえ、成美先生」
「んんっ、そこいいのぉっ……え、なに?」
急に質問されて、ちょっとだけ我に返る。
「先生は、不思議に思わなかったのかな? たとえば、この学園に来てから、急に性欲が上昇したこととか」
トオル以外の生徒も、口を開いていく。
「オナニーの回数、増えたことは不思議に思わなかった?」
「胸の大きさも、大きくなったよね?」
「オナニー見られたりしたのに、ぼくたちが誰も先生を非難しなかったことはどう?」
「なぜか、いやらしいことや、命令されることに快感を感じたりしなかった?」
「夢の中で、生徒たちに犯されて感じる夢、何度もみなかった?」
頭が急速に冷えていく。
「それ、は――、ん、んはぁっ!?」
しかし、冷えた思考は、後ろからの一突きで、もろくも崩れ去る。
「あはっ、たしかにっ、んんっ、おかしいとっ、思ったわっ、でもっ……まさかっ……」
本当は、怒るべきなのだろう。
怒りをあらわにするべきなのだろう。
だが、成美は、「こうされることが、すでに至上の幸福だ」と認識していた。
「あなたたちの仕業だったのっ?」
「そう、先生の性癖を、まあ、強制的につくっちゃったものなのかな」
「生徒である、あなたたちが、でも、どうやって……」
「前を見てごらん」
「え?」
成美は、前を見る。
すると、そこには、亜季先生がいた。
「う、うそっ……」
「まだ、俺、イってないから。亜季先生の前で、イっちゃおうか」
「あんっ、だめっ、そんな、うそ――」
だが、すでに先ほどまでの攻めで、トロトロに溶けきった膣内で、ぐりぐりとペニスを動かされ、快感を遮断することは不可能だった。
目の前で、快楽にとろけていく後輩を見て、亜季の顔が、淫らにゆがむ。
「かわいいわよ、成美」
「あんっ、んんっ、亜季先生がっ、そんなっ、ああっ、うそっ、いやっ、いくっ、亜季先生の前でっ、いっちゃうっ」
「いっちゃいなさい、成美。ここでは、それがふつうなの」
「おほっ、ああっ、んふううっ、だめっ、うそうそっ、いっちゃう、いっちゃうよおおおおお!!!」
ぶしゃっ、と潮を吹いて、成美は絶頂する。
「――みんなで、わたしを、ハメたのね」
成美は、ぽつりとつぶやいた。
「ごめんなさいね、成美先生。でも、気分はどうかしら?」
亜季先生が、成美に声をかける。
ゆっくりと服を脱いでいくと、下には、ぴっちりと肌にくっついたボディコンがあった。
ビニル製のショッキングピンクのボディコンは、薄くひきのばされて、亜季先生の乳首が透けて見えている。
「――くやしいけど、気分は、最高です」
みんなに騙されて、何も知らないうちに調教されて、すっかり言いなりになっている屈服した自分。
そんな奴隷のような扱いをされることに、身も心も震える。
セックスが大好きで、自分の生徒たちにも手を出してしまった自分。
そんな「本当の自分」を、知ってもらえて、しびれるくらいに気持ちいい。
たとえ、その「本当の自分」が、意図的に、他人によって、強制的に作り出されてしまったものだとしても。
「でしょ? わたしもそうだった。最初は嫌だったけど、だんだんはまっちゃって……。あなたを連れてこないとセックスさせてくれないっていうから、あなたをだまして連れてきちゃった。ごめんね」
「気持ちは、わかります。わたしだって、おんなじことをしたと思いますから」
こんな気持ちいいセックスを覚えてしまったら、だれだって、どっぷり依存して、言いなりになってしまうだろう。
「よかったわ。これで、あなたも、本当にこの学園の仲間よ。みんな、入ってきて」
ぞろぞろと、特別クラスを受け持っている女の先生たちが入ってくる。
みんな、全裸だ。
「ふふっ。みーんな、あなたと同じように、調教されちゃったの。今では、特別クラスのみんなの、性欲処理のための雌奴隷ってわけ。そうそう、トオルくんから、エロムービーもらって見たでしょ? あれね、みーんな、わたしたちなんだよ? 顔が隠れてたからわからなかったかな?」
あの、マスクで顔が隠れていた……。
「そうそう。唯一、声を出してたのが、産休で今休んでいる蘭先生。もっとも、赤ちゃんは旦那さんとの間の子どもじゃないんだけどね。ふふっ」
「あなたに自分と生徒のセックスを見られるかと思うと、興奮したわぁ、成美先生。ありがとね。今度、声が入っているやつも見せてあげる」
「成美先生も、今度はマスクつけて撮影しなきゃね。気持ちいいわよ。声を出させないプレイも、素敵だし」
亜季が、呆然としている成美に近づいてくる。
「ごめんね。みんな、あなたが調教されているのは知っていたし、途中経過を見たりもしてたのよ」
「で、でも、調教っていっても、どうやって……」
「ついてきて」
そういうと、亜季は、黙って歩き出す。
まわりのみんなに促されるようにして、成美も歩きだした。
「ネタばらしするとね、実は、教師の寮って、食事が出るでしょ? そこに睡眠薬や媚薬をいれてたの」
教師寮の一室に、成美たちは来ていた。
地下にあるそこは、さながら実験室か手術室で、あきらかに異質な気配を漂わせていた。
(わたし、教師寮に地下があるなんて思わなかった……)
「そのあとここで――ここって洗脳実験室って呼ばれてるんだけど――ここで、眠った成美ちゃんに、寝ている間に教育や調整を行っていたわけ。つまり、より女性らしい体つきになるようにホルモンを投与したり、睡眠学習をさせたりね」
「そうそう。露出すると気持ちいいよ、とか、生徒に犯されるのは至上の喜びとか、どんなオチンポでも喜んでしゃぶって、自分に入れてほしいと思ってる、とかね」
「わたしたちと一緒に見たDVDにも、サブリミナル効果があって、エッチな気分にさせたりとかしてたんだ」
「ま、わたしたちみんな、通った道よ」
亜季が、頼もしく胸をはる。
成美は、みんなが、こんなにあけっぴろげにしゃべってもいいのかと不安になった。
「あの……亜季先生。もし、わたしが告発しようとしたりしたら、どうするんですか?」
少しおどろいたように亜季が眉をあげる。
「そんな発言が出るとは、なかなか骨があるね。さすが成美ちゃん。そうだなー、まずビデオとかが流出して、あなたが変態さんだって噂が流れるんじゃないかな?」
「それで、あなたは生徒をレイプした教師になって、わたしたちは証拠を隠して知らんぷり、ってところね」
「ま、そんなことするより、セックスを楽しんだほうが、ずっと幸せだと思うけどねー」
成美は、思い切って聞いてみる。
「たとえ、それが、だれかに作り出された幸せだとしても?」
やさしく笑いながら、亜季が肩をたたく。
「今にわかるよ、成美先生。でも、それでも告発するっていうなら、止めはしないし、止めることもできないけどね」
亜季は、そう言いながら、服を脱ぎ捨てる。
「さ、成美も脱いで?」
うながされるまま、はだかになる。
「あなたが、晴れてわたしたちと同じ、学園特別クラスの雌奴隷になった記念に、パーティーを用意してあるわ」
地下の廊下を歩くと、大きな扉に出る。
「さあ、どうぞ」
ぎいっと扉が開くと、そこには、信じられないくらい大きなベッドが、ふかふかのじゅうたんの上にのっていた。
それだけでなく、この学園の男性教師や、三年生の生徒たちも、すっぱだかで待っていた。
「ま、高価なヤリ部屋ってところかな。今日は、みんなが、成美先生、あなたを味わいたくて来たのよ」
「こ、こんなに大勢……」
「大丈夫、大丈夫。五十人はいないでしょ? 明日は休みだし、好きなだけ味わっちゃえばいいから」
「そうそう。あたしも、これされたけど、すごいんだから」
「はまっちゃうと抜け出せないよ~。くせになっちゃう」
「睡眠学習で、潜在意識にはしっかりと、こういうプレイに感じるように設定してあるからね。オマンコの濡れ具合を見てみれば、わかるでしょ?」
言われて下半身を見ると、愛液が、ふとももをつたって落ちている。
「あぁ……ああ……」
うつろな目で、待っている男たちを見る。
さわやかに挨拶してくれた男の子。
特に意識したことはなかった同僚の男性教員。
正直、苦手意識のあったオジサン教師。
(みんな、わたしを犯したいと思って、オチンポ勃起させてる――あぁ――もう、我慢できない――犯されたい)
カチリ。
自分の欲望を認識した瞬間、頭のどこかが、がっちりとはまった気がした。
なかば無意識に、言葉が口から出てくる。
「みなさま、本日から、学園特別クラスの雌奴隷になった、成美です。頭の先からつま先まで、口から、おっぱいから、おまんこまで、この体のすべては、みなさまの欲望を受け止めるためにあるものです。どうか、ご自由にお使いになってくださいませ」
にっこりと笑いながら、欲望で股間をふくらませた男たちのもとへ、成美は歩いていく。
その後ろに、全裸の女教師たちが続く。
これから続く、成美の雌奴隷としての生活が、今ここに、幕を開けた――。
どうでもいい中書き:「Make The Girl Dance」の「Baby Baby Baby」が、全裸散歩としては素敵なPVだと思います。
< 続く >