後編
「5分たったね。みひろ」
「くれぐれもご注意を、ご主人様。みひろのケースを忘れないよう」
「分かってる」
機械が停止する。ヘルメットがご主人様に外される、偉大なご主人様に外していただいた。
私は、沙雪。ご主人様をただ愛する女
ご主人様が沙雪をご覧になっている。嬉しい。興奮する。幸せ。
乳首がつんつん立ってるのを感じます。
沙雪は熱を込めて、ひたすらご主人様だけを見つめます。
「沙雪さん?」
「はい御主人様、沙雪です。気軽に沙雪と御呼び下さいませ」
「うん、沙雪。自分がどう変えられたか言ってみて?」
「かしこまりました。私、沙雪は元旦那である早乙女奏多に対する好意、愛情、依存など、そういった感情全てを含んで便宜上、愛、と呼ばせていただきますが、愛を切り取って御主人様に付与致しました。その代り、御主人様に対する、負の感情は全て、早乙女奏多に委譲いたしました」
「娘である早乙女由紀については、沙雪の、早乙女由紀に対する愛を切り取って、御主人様に付与致しました。もう沙雪は、早乙女の名を捨てました。呼びたくもないです。汚らわしい。御主人様にはぜひ、沙雪に新しい苗字を名づけていただけると、沙雪はとっても喜びます」
「今までの、沙雪のご主人様以外の沙雪が見知っている者達の優先度が、洗脳される前よりも下がりました。相対的にご主人様は淫乱マゾ奴隷の沙雪の命なんかより、大切な御方になりました」
「最後に、御主人様以外には性的に興奮しないようになりました。性欲の対象が御主人様だけに集中する分、沙雪は洗脳以前の愚かな早乙女沙雪より、感じやすく、濡れやすくなっております。沙雪は御主人様のことを考えるとおまたを濡らしてしまういやらしい淫乱女です」
「また、洗脳ではありませんが、御主人様のことを呼ぶときは常に、『御主人様』と呼ぶようにしました。付随しまして、御主人様に敬語を使うのは当然のことなので、そのように」
「以上が第二段階で洗脳していただいた点でございます。過不足ありましたら、馬鹿な沙雪に教えてくださいませ。謝罪の気持ちが伝わるかは分かりませんが、気軽にお申し付けいただければ、御主人様にセカンドバージンをおささげ致しますので」
全部、御主人様に申し上げることができたんだと……と思う。ああ、御主人様に見つめられてる。
あっ。御主人様のお顔が沙雪のおっぱいに埋もれています。いやらしいおっぱいで申し訳ございません御主人様ぁ……。あああ、ごめんなさい、母乳出ちゃってます。
ん……洋服越しに吸っちゃだめですぅ……あ……も、もう逝ってしまいそうになる。でも、御主人様より先に逝くなんて。
ごめんなさい、御主人様こんないやらしい女で。沙雪はもう、おまたから愛液だらだら溢れて、服が使い物にならなくなっちゃってます。太ももまで垂れて、御主人様のお洋服、沙雪で濡らしちゃってますぅ。
ああ、おちんぽ様そんなに擦り付けないでくださいませ。イク、イク……イクっ……逝っちゃいますっ。
あっ……御主人様が離れる。もうちょっとで、もうちょっとだったのに。
キスして欲しかったのに。
んんっ、御主人様に……見つめていただいています。
ああ、こんな素敵な人に、沙雪はお仕えすることが出来るんだ……最高の幸せです。御主人様……。
「沙雪、奏多さんはどうする?」
「――! やめてください! 御主人様はそんな汚い言葉使っちゃダメです! 御主人様が穢れます。あれなら、適当に沙雪が処理しておきますからお気になさらずに」
一気に覚めた。あの男を思い出すだけでいらいらする。御主人様も御主人様だ。この世で最も汚い言葉を軽々しく使うなんて。むぅ……んっ。ずるい、です。沙雪を見ているだけなのに、すぐに興奮しちゃいます。すぐ魅了されちゃいます。
「じゃあ由紀ちゃんは?」
「あっ、由紀は、あの子は殺さないでください」
あれっ、という表情を浮かべる御主人様。違うんです。
「あの子は沙雪よりも、ずっと、賢いんです。必ず、絶対、将来御主人様のお役に立つと、沙雪の直感が言っているんです! ですからどうかあの子の命だけは。勿論見込みがないと判断すればすぐにでも処分致しますし、沙雪が責任を持って飼いますから、どうか、それまではお願いいたします!」
ああ、よかった。御主人様が沙雪の言いたかったことが分かったみたい。どうして、あのクズの娘を庇わなきゃいけないんだろう。むぅ、この特技も困ったものだわ。
「みひろ、こんなに完璧なのにダメなの?僕、昨日から抜いてないから限界なんですが」
「ダメですね。ご主人様、例の質問を」
「えっ。まだ沙雪が申し上げていないことがあるのですか。使えない発情豚女で申し訳ございません……」
「うーん、二段階目までじゃ今のとこ、どうやっても忠誠心を植え付けるのと、価値観の根底を変えさせるのはできないんだよね。なぜか本人以外の人間を、殺すな傷つけるなってのもできないし」
「三段階目で全てできるようになるし、いいじゃないですか。それ以降は洗脳の内容と量にもよりますが簡単なものだと10秒かからないみたいですし。それはそれとして、ほら、ご主人様、折角だから聞いてみましょう?」
むう、御主人様が沙雪とお話ししてくださらない。
「うん。二日連続で殺されかけるのは嫌だしね。みひろの時は必至でおっぱい触ったら陥落したよね?Bカップ?」
「はい、みひろの場合はご主人様が激しく、みひろをもみ砕いただけで、みひろは達しましたので。Cカップです。ご主人様わざとですね。みひろはいじめられて、濡れました」
みひろさん、御主人様と話しすぎ。距離近すぎ。御主人様はみひろさんより、沙雪の方が大好きなんですから、みひろさんには、しゃしゃって来てほしくない。邪魔。御主人様、沙雪のおっぱいもっと見てください。あの人なんかより、もっといっぱい大きいです。Hです。
「沙雪は凄いなあ。こんなんでも、まだ僕を殺そうとしてるなんて」
「ご主人様、みひろの時は第二段階後、すぐに拘束具を外したせいで、ご主人様の首を絞め、殺害しかけました。まだ聞かないんですね、私が逝きそうです」
は? この女、なに御主人様殺そうとしてんの? ……ってそんなことより。
「沙雪が殺す? コロス? 御主人様を?? そ、そんなわけ」
「じゃあいい加減聞いてみようか。……早乙女沙雪、お前は拘束具を全て外したら僕をどうする?」
「はい、ご主人様、沙雪は御主人様を殺害致します。なぜなら沙雪は日本の治安維持、国民の笑顔を守るため、日本の平和を脅かすものは排除をすることが沙雪の正義だからです」
「それは愛する御主人様を殺害してでも実現しなければならないのです」
「洗脳の効果がここまですさまじい結果を産むと知った、今だから確信できることですが、御主人様が生きておられたら、必ず洗脳済みの陣営と洗脳されていない陣営で争いが起こると考えられます」
「争いの種は今摘むべきです。御主人様を殺して、私も死にます。……う、うそだ……御主人様、違うんです。沙雪はあなた様のことをお慕いしてるんです、ほんとうですぅ」
こんな、無意識の早乙女沙雪がこんな決断をしてるなんて、思いもよらないことで、思わず涙を流してしまった。
御主人様は沙雪の涙を舌で舐めとって、頭を撫でてくださいました。なんてかっこいいのでしょう。なんて優しいのでしょう。こんな御方を殺害するなんて、穴があったら入りたい。恥ずかしい。情けない。
「大丈夫だよ、沙雪。みひろお願い」
「はい、ご主人様」
ああ、かっこいい……。
殺人未遂女が、部屋を出る。どうしたんだろう。
でもこれで二人っきり。
「沙雪~くうんっ」
御主人様が沙雪のおっぱいに顔を埋めました。こんなに沙雪を愛してくれて本当にうれしい。
そしてとうとう、もう母乳でぐしょぐしょになっているレオタードから、沙雪のおっぱいを解放してくださいました。御主人様が、沙雪のコリコリになった右乳首を舐めてくださいます。飲んでくださいます。
「んんあぁ御主人様ぁ~」
たまらず沙雪も声を出してしまいました。ああ、この手が自由になるなら、すぐにでも御主人様の頭を撫でるのに。
あ、駄目だ、私が殺しちゃうんでした。
「ね、沙雪、足ぐらいなら大丈夫だよね。せめて足だけでも、ぎゅってして欲しい」
そういうや否や、御主人様は私の拘束具を一部外してくださいました。足首と、膝と、太ももと、腰の部分も外してくださいました。
とっても嬉しいです。沙雪は御主人様の、下半身だけでも気持ち良くなっていただこうと思って、おまたで、御主人様の腰を抱きしめました。御主人様は気持ちよさそうに、おちんぽ様と、沙雪のいやらしいおまたをすりすりします。ぐちゅ、ぐちゅっ、って音がします。
沙雪が濡れているからです。こんな音、御主人様に聞かせてしまって恥ずかしいです。でもこの恥ずかしさが、また沙雪を興奮させます。
御主人様は赤ちゃんみたいに、最初は左乳首からごくごく、次に右乳首からごくごく。いっぱいおっぱいを飲んでいます。おてても、おっぱいをいっぱい愛してくださいます。
可愛いです。
可愛いです。
可愛いです。
私の、私だけの御主人様、すぐに、楽に、してさしあげますからね。安心してください。どこまでも、私は御主人様についていきます。一人ぼっちじゃないですからね。
ふと、気づきました。いつの間にか、私は、どうやって御主人様を、足で拘束して絞め殺そうか考えていることに。
御主人様は、また、油断している、もうちょっとだけ私の体の下のところまで、愛撫しに来てくだされば、あまり苦しまずに落とせます。大切な御方です。せめて、せめて楽に逝かせてあげたい。
「御、御主人様ぁ、おっぱいだけじゃなく、もっと、おまたも愛してくださいぃ。ほらぁ、私のおまた、御主人様にもっともっと愛して欲しくて、いやらしい音、いっぱい出しちゃってますぅ」
「……ふふっ、ね、君に言いたいことがあるんだ」
突然御主人様が真剣な瞳で沙雪を見つめます。沙雪はぽーっとしてその瞳に引き込まれます。こんな風に真剣に上目使いされると、沙雪はそれだけで……
「はぁん…。沙雪になんでもおっしゃってください。御主人様」
「沙雪じゃなくて、君、だよ。早乙女沙雪さん」
「……な、何をおっしゃってるのですか?」
また御主人様が離れてしまった。もっと沙雪の身体をいじって欲しいのに。
「沙雪さん、僕は、そんなに信頼できないかな? 僕はね、君の話しを聞いて、夢が出来たんだ。今までは、どちらかというと、受動的で、周りの人に流されっぱなしだったんだ。実は僕、中学生の頃はいじめられっこだったんだよ、それでね――――」
突然御主人様は自分の過去を語りました。沙雪の中にいる、私に。
沙雪は、私も、真剣にお話を聞いた。私にとっても御主人様は大切な御方だから。私もできれば、殺したくない。この世で一番愛している御主人様をどうして殺さなきゃいけないんだろう。
「――――それでね、僕は君のお話を聞いて、僕は、君の夢を僕の夢にしたいと思った。でも、君以上に実現が難しくて、僕一人じゃ、くじけちゃうような、夢を、ようやく見つけたんだ」
御主人様……。私の夢は。
「沙雪さんの夢は、つまり、日本に住む人が幸せに暮らせるように、だよね。でも海外にいる日本人は対象外かな」
私は……くじけた。本当の私の夢は……。
「違うよね。世界では今も争いで人が死んでいる。日本に住んでいた人も世界に飛び出て不幸にも、なんてことがある。それが正しいかどうかは、僕にはわからない。でも、これだけは、分かる。君は、君の本当の夢は、世界中の人間が平和に生きることが、きみの、本当の夢、目標なんじゃないのかな」
御主人様は、そこまで私のことを……。
「なら僕がその夢を実現する! 僕も、そんな世界に住んでみたいから!」
私は、目に涙がたまるのを感じた。私は、沙雪は、御主人様を、信じて、託して、いいの……かな。でも、でも。
「でも、僕一人だけじゃダメ。優秀な秘書がいないと。今日、僕に夢をくれた君に、恩返しをしたい。一緒に世界を平和に。沙雪さん、僕の、秘書になってください」
私、私、……。
「おまたせ致しました。ご主人様」
……帰ってきた。でも私は、御主人様の決意とお誘いに、何らかの返答をしないと失礼だ。でも、私は、まだ。
「ねえ、沙雪。真希がどうなったか知りたい?」
知りたくないです。むしろ、御主人様の女が増えて、嫉妬の対象が増えるだけです。それに真希だけはやめてください。
「……ハイ、御主人様……」
でも、せっかく御主人様がお連れになったのだから、返答などイエス以外ありえない。
「うんうん。じゃあ、みひろ、お願い」
「はい、ご主人様。真希、来なさい!」
またドアが開く。真希が現れた。全身サンタコスして。
ミニスカヘソ見せ、ブラジャーと同じぐらいの露出の上着にサンタ帽と赤いブーツ。肘まである赤い手袋。なんか、袋、背負ってる。
御主人様にいやらしい目で誘惑するな。季節考えろ、夏だ今は。
えっ? 御主人様の趣味なんですか? 素晴らしいです。オーストラリアでは冬にあの恰好しますもんね! 夏にサンタコス最高!! ぜひ今度、沙雪特注のを作ってください!
……って、折角、いい所だったのに、女二人に妨害されて……え。
御主人様、何を、嫌ですいきなり裸になるだなんて、素晴らしいです。もっと見せてください。興奮します。
沙雪を抱いて下さい、拘束セックスしてください。
え、いや、なんで、背中を見せるんですか。興奮します。
嫌! なんで真希に身を任せるのですか。床は汚いです。嫌、こちらを見て下さい、御主人様。こっち見てにやにやするな、泥棒が。
な、なんでちゅーしてるんですか! 沙雪まだ、されてない! こちらを見て下さい!
沙雪に、下さい!
もう我慢できません!!
「沙雪は!? 御主人様は、沙雪とお話ししているのではないのですか!! なんで真希なんかとイチャイチャしてるんですか!?」
真希が口を開く。聞いてるのはあんたじゃない!
「沙雪ったら、そんな嫉妬した姿みるの、この10年でハジメテかも。ねーお館様?」
「御主人様は大名でも何でもない! 離れて! 御主人様どうして私に反応してくださらないんですか!?」
「ん~好き、お館様ぁ。お館様に永遠の愛と忠誠を誓います」
あああ……キスしないで御主人様……。あっ、御主人様がこちらをご覧になってます!御主人様、私は――。
「真希、僕も君のことが好きだよ。んっ」
「っあ、あああああああ!」
「牛乳丸出しで発狂しちゃってみっともない。いい?あんたがお館様を殺したら、お館様はもう一生反応してくださらないのよ?」
「ふざけるなぁ!! だから私は御主人様を殺して、私も死ぬって言ってるだろ! 離れろ! 離れろ!」
「やぁーー、っと本性現したわね、腹黒女。聞きなさい、早乙女沙雪。あんたはお館様の素晴らしい演説を、生で見たんでしょう? 私、監視カメラ越しなのに、逝っちゃったわ。私はね、お館様にずっとついていくって決めたの。このお方になら、私の全てを任せられるって。それなのにあんたときたら」
「ぐううううう」
(……。みひろは空気です……もう、お外に出て、お風呂に入って仮眠してよ)
「あ、あんたねえ! 分かってるの!? ここでもし、私が選択を間違えたら、この世界、下手したら人類滅亡ものよ!?」
「正解だとか、間違いだとか、くだらない」
「は、はあああ!? あんたご先祖様が代々築いてきて、得てきたもの全部ぶち壊す気!?」
「はぁ。まだ分からないの。あんた、かなり自分の気持ちに疎いのね。その無駄にでかい脂肪の塊に手を当てて考えなさい。あんたにとってのお館様ってどういう存在よ?」
「ふん、御主人様は巨乳がお好きだ。真希みたいな貧乳相手にしてくださらないわよ」
「ぐっ、Bはあるもん! お館様お好きですよね、ほら、さわって……」
「御主人様が嫌がってるだろ!! その醜い手を放せ!」
「いいから! さっさとあんたお得意の思考をしなさい!!」
ぐうううううううううううう。
で、でも御主人様が全く意味のないことをするはずがない。
何か意味があるはずなんだ。
悔しいけど、真希の言葉を信じよう。多分だけど、御主人様が言いたいことを、真希が代弁したんだと思う。御主人様がどういう人なのか、愛とか、なんだ、とか、色眼鏡を掛けないで御主人様だけを―――――。
そう、第一印象ですら、私は御主人様を、嫌いにはならなかった。
思い返せば、冷静になって考えると、自分が驚くほど、好印象を持った気がする。
次に私は、御主人様を許してはいけない敵だと断じた。危険度が高いと。テロリストだと。知らず知らずの内に、自分が御主人様を高評価していることに驚いた。
私は御主人様をちょろい人間だと思った。到底組織のトップに立っているとは思えないほどの油断っぷり。
でもそれはまだ、若いから、とは擁護しすぎになるだろうか。私が、しっかりと、教育すれば、あるいは。
御主人様は、みひろに、誠実に対応していたと思う。あの奴隷の娘にも。真希にも、そして私と、沙雪にも。
普通、洗脳機械なんてもっていたら、奴隷の一人や、二人、人間として扱わなくなるのではないのだろうか。
それでも御主人様は奴隷を卑下することなくみんなに対して、真剣に付き合ってくれた。
優しかった。痛かった機械を何度も止めてくれた。
フルフェイスがなぜ透明か、分かった。痛みの程度を知るためだ。実際後半は、御主人様が、機械の主導権を握ってからは、痛みがすくなくなっていた。
御主人様は私のお話を真剣に聞いてくれた。
御主人様の過去の、お話をしてくれた。
私の夢を、私が諦めた夢までも、御主人様の夢だと言ってくれた。
その上で、私を、求めてくれた。私を評価、してくれた。
私に直接お話しするために、自ら体を張って下さった。わざわざ危険をかえりみず、拘束具を外してくださった。
改めて、私は、沙雪は、御主人様を考える。とってもいい人で、甘えん坊で、優しくて、少し鬼畜で、誠実で結構エッチで、スケベでお調子乗りで、どうしようもなくダメな人だけど、意外と賢くて、そんな、そんな御主人様になら、わたしは―――――。
「そういや、あんたなんでこの屋敷に来たのよ」
「あんたが監禁されてるって、みひろさんがぽろっと口を滑らしたからよ。もちろん、みひろさん的には、わざとね。ま、あんたがそんだけ元気なら、来る必要もなかったかなー。くすっ。冗談ですよお館様!真希はお館様と出会えたことが、何よりの幸せです。さぁ、沙雪、あなたの、御主人様を気持ちよくさせてあげなさい。袋の中のも使っていいから♪じゃ!」
私が一つの結論に達したと、御主人様と、真希が気づいたので、御主人様は真希に退出するよう命じた。気になったので真希に、どうやってここに来たか聞いた。ありがとう、真希。
でも最初から大人のアイテムは使わないんじゃないかなあ。御主人様が望むのなら別だけど。
「沙雪さん、いい、かな?」
御主人様が促す。私は大きく深呼吸をして、宣言をした。
「……はい、私は、勿論沙雪も、御主人様を、信じます。御主人様専属の奴隷秘書にしてください」
御主人様が満面の笑みを浮かべる。
嬉しい。
私は御主人様に負けたんだ
嬉しい。
御主人様が最後の拘束具を外してくださった。
嬉しい。
御主人様も、私を信じて下さった。
嬉しい。
御主人様が私の胸に顔を埋めた。
「沙雪~!」
私は、御主人様の頭を思いっきり撫でた。思いっきり抱きしめた。
もう一度、私は屈服したことを示すために、全身を御主人様の身体に押し付けながら申し上げます。
「御主人様、沙雪は御主人様だけを、一生愛し続けます。あなた様に、愛と忠誠を、捧げます」
御主人様が顔を上げます。私は少しだけ屈みました。御主人様が私の耳元でささやきます。
「僕も、あなたを信じます。生涯、僕についてきてください。愛しています」
ああぁぁぁ。御主人様、わたし、もう、あなたの淫乱奴隷秘書です。あなただけについていきます。あなたの沙雪をお好きにお使いくださいぃぃ。
「それとさ、沙雪」
はぁぁ素敵、御主人様。私は耐えきれずに、ご主人様の顔中を沙雪のベロで舐めまわします。とってもおいしいです、御主人様。私の手は無意識に御主人様の体中をいやらしく触っています。ただの新米雌奴隷が、偉大な御主人様を誘惑しちゃってます。
とっても嫌な……いや、嬉しい予感がします。愛してます御主人様ぁ。はぁ。はぁ。
「んはっ。可愛い子犬みたいだよ。そんなエッチな顔しちゃってる沙雪は、僕にちんぽを突っ込まれたら、今までの、屋敷で受けてきた快楽を一気に思い出して、更に、思いっきりべろちゅーされたら、これまでの人生で最高の絶頂を味わうよ!」
……んんっ! ……そ……そんな、そんなのって……。はぁ。はぁ。
「ご、御主人様ぁ……そんな凄いのされたら沙雪は」
私は、おかしくなっちゃいます。
御主人様はニーソごと、愛液で濡れ濡れになった、私の左足を持ちあげると、私のいやらしいお尻に両手を当てて、いっぱい揉んで下さって、それで。
「一緒に気持ち良くなろ?さあ、挿れてあげる」
「んんあああぁぁ……御主人様ぁ、私、あっ! 待って!! 今おまた、ぐちゃぐちゃでいれられたら……んっああああああ!」
思いっきり、御主人様のおちんぽ様がわたしの膣内をかき回してくださいました。
わたしは、この時点で、いままでのどんなせっくすよりきもちよかったです。
「んひいいい! いぐうう……がああああなんれええ!」
「んんっ。凄いよ沙雪。とっても可愛いよ。白目向いて、よだれいっぱい垂らして口をいっぱいに開いて。ふふ、おっぱいも、ぴゅっぴゅでてるよ……ちゅむぅ。ごくっ」
わたしは声にならない声でごしゅじんさまからいっぱいあいしていただいいた。いっぱい突かれちゃってる。あいしてる。あいしてるごしゅじんさま。はぁぁごしゅじんさまがおっぱい汁飲んじゃってる。いっぱい飲んで、もっと、もっとぉ
「ごしゅぅ! ……んぐぅううう! ……しゃゆひぃいぃ、もおうううあぁあんんん!!」
ああ、きぜつ、しちゃいます、わたし、すきすきすきだいすき
「んっ。ちょっと……焦らし…すぎちゃった……かな。愛してるから、もう逝かせてあげるね、んっ、ちゅるっ」
からだけいれんする。なにもわからない。ごしゅじんさまのこえだけ。ごしゅじんさまがあいしてるって。わかったら。もっとしゅごいのがあ。わらし、しゅきしゅきらいしゅきぃ。
「おほおおおおおおお! ……んんんっっ!?」
わたしは、いっしゅん、すべての、ときがとまって、それで
「………………んんんんほおおおおおおっ!? ……あっ……あっ……ああぁ」
ゆっくり、意識が遠のきます。
最後に私が見たのは、幸せな表情を浮かべた御主人様でした
―――――――――
【エピローグ】
今、娘が純白のウエディングドレスを着て、綺麗な白い手袋をつけています。首には首輪型のネックレスに、頭にはティアラを付けています。でも下には何もつけていません。
あれから、丁度、今日で二〇年。御主人様は私に、信頼を踏みにじることなく、いつまでも、優しい御主人様で、ずっと、私を、沙雪を愛しつづけてくれました。
もう私もおばさんです。あの時の、みひろさんと同い年って考えれば、まだまだ御主人様は、私を愛してくれるのかな。
バルコニーの下の、お庭には、凄い数の臣民が歓声を挙げています。
今日は大切な建国記念日の記念すべき一年目。
そして、最後の反逆者、世界的大犯罪者が、ついに捕まった日。
流石に私以上の知能を持っているだけあって、最後の最後に、私たちは、あの娘に一杯食わされてしまいました。
でも、結局は御主人様専用種付け奴隷。
奇しくも私が奴隷になった日と同じだなんて。運命ってあるものね。
「―――――以上で、今日をもって新宰相に就任いたしました、お父様専用種付け奴隷、由紀の、結びの言葉と致します。ご清聴ありがとうございました」
ここは、かつてのお屋敷より、何倍も大きい宮殿。御主人様は二〇年かけて、その夢を、私の夢を、皆の夢を、かなえてくださいました。
世界は御主人様のものでございます。
本当に、御立派になられました。
今、由紀がスピーチしている場所は、御主人様お気に入りのバルコニー。
ここには、スピーチ用の立派な演台と、豪華なベット。残念ながら天蓋は付いておりません。そして、至る個所に設置された、全世界生中継用の最新鋭カメラ。
御主人様お気に入りの場所というだけあって、世界最先端の防衛技術が詰め込まれています。
さて、私は宰相としての地位を降り、重圧から解放された気分です。
後は、娘が引き継いでくれるでしょう。
でも
でも、やっぱり、私は御主人様が大好きなので、スピーチ中からずっと、由紀の大きな胸に包まれて、頭なでなでされていた御主人様に駆け寄ってしまいます。
そして、私は、親愛なる御主人様に声をかけるのです。
「ねぇ? 御主人様。あなたにとって沙雪はどういう存在ですか?」
「はい、沙雪様。沙雪様は悠にとって、最高の秘書奴隷主人妻です。これまでも、これからも、沙雪様のことを一生愛しつづけます」
ああんっ! くふっ。くふふふふふふ。可愛いぃ。
私も、一生愛しつづけますよ、と言って、由紀の胸から御主人様を奪いとり、頭なでなでしてあげました。ご褒美です。
すると由紀が
「お・か・あ・さ・ま! 時間が押しているんです。年増おばさんは、少―し裏舞台にひっこんでいただけますか? はやく、お父様に由紀の未使用新品おまんこを使っていただかなければならないのですから! ねえ、お父様? お父様にとって由紀はどういう存在かしら?」
「はい、由紀様。由紀様は、最悪の世界的大犯罪者でした。しかし今日からは、最高の宰相になっていただけるであろうと信じております。僕は、悠は、実の娘である由紀様に敬語を使い、実の娘に興奮し、実の娘に罵られることを人生の幸せとしているドM変態おやじです。由紀様にお父様と呼ばれるのも、パパと呼ばれるのも、悠と呼ばれるのも、どれも同じくらい興奮します。そもそも由紀様は――――」
この娘、御主人様に仕込みやがりましたね。一丁前に身悶えしてるんじゃないわよ。処女の癖に。
……。勿論、本当は、御主人様は由紀の実の父でも、沙雪の夫でもございません。
2時間ほど前、由紀が最後の手段を使って、それが、御主人様に、半分だけ当たってしまったのでございます。幸い、害のない方で助かりましたが、もう片方が当たっていたら……と思うとゾッとします。
ちなみに効果は須藤由紀を須藤悠の実の親だと全世界の人間が認識すること、そして、須藤悠は、須藤由紀を心から愛し、須藤由紀のドM奴隷として欲情すること、でした。
もう片方の効果は御主人様がなしてきた洗脳を解除することです。
どちらも御主人様、ご本人に当てなければ効果を発しないようで、後から、娘から説明を受けた時は肝を冷やしました。
私は、娘にわがままを言って須藤沙雪を須藤悠の妻だと全世界の人間が認識し、須藤悠は須藤沙雪のドM奴隷としても欲情すること、という洗脳もかけてもらいました。だって、娘だけずるいじゃないですか。
どうやら、娘が一通り満足したようで、御主人様をベットの上に導きます。ちゃんとできるんでしょうね。
ああ、あんなに震えて、みっともない! 口では強がっていても、やっぱり全然御主人様を導けていないじゃないですか! 恥ずかしい。情けない。
あっ、御主人様のおちんぽ様に歯が当たって!いや、御主人様は、気持ちよさそうですけども! むうううう!!
もう我慢できません!!
「ぷはっ。なっ、だからお母様はすっこんでって!」
「黙りなさい。手伝ってあげるわ。…………全世界の皆様、TVの映りはよろしいでしょうか、恥ずかしながら、我が国の新宰相は、あろうことか御主人様を、我らの国王を、上手く満足させることができない未熟者です。ですが、将来私以上の宰相となることを自信を持ってお約束しますので、本日は、由紀の無様な姿に目をつぶって下さいませ。急慮予定を変更して母娘3pプレイに致します。大変申し訳ございませんでした。……ほら、由紀」
「お、お母様、今私のことをお母様以上って……それに私を手伝うだなんて、そんなの初めてじゃ……」
「あたりまえでしょう。そうでなきゃあなたを宰相になんてしませんよ。長い反抗期はおしまいです。由紀は、大切な御主人様の御主人様で、奴隷なんです。由紀が大切に決まってるじゃないの」
「ああ、あああああ……。……私……。私、お母様、お父様。今まで悪い事いっぱいしてきてごめんなさい! 洗脳されてる世界なんておかしいとか、みんなを解放するだとか、ママとパパをいっぱい困らせてごめんなさい! ずっと、寂しかったの! 構って欲しかったの! 認めてほしかったの! 何をやってもママから受け入れてもらえなくて、パパは忙しいからって全然会えなくって! いっぱいごめんなさい! 今日から由紀は心を入れ替えて、パパの為に誠心誠意みんなを継続洗脳します! 頑張って皆で平和にします!!」
私は感慨深くなりました。気づくと涙が出ています。バルコニーの裏に控えている、奥様方、先輩奴隷や後輩奴隷。皆、涙を流して喜んでいます。
御主人様に洗脳されてから、はや、二十年。御主人様、あなた、沙雪はとっても幸せです。
私はウエディングドレスをかきあげて、由紀を、娘の膝の裏を両手で持ちあげました。そして、仰向けで寝ておられる御主人様に目を向けると、御立派なおちんぽ様はしっかり準備完了です。
私たちは本当の親子になったみたいです。
「みなさん、お待たせいたしました! パパ! 見て、私の処女おまんこ、初めてなのにこんなにいっぱいお汁出ちゃってるの! 由紀、パパを想って毎日してたの! 由紀は、あなたの須藤由紀は、ずっとずっとあなたのためにすべてを捧げます! そのかわり、悠はずっと由紀を見てなきゃダメなんだからね! ……んっ……あっぁあああ!!」
この日、世界は御主人様のモノになりました。
< 完 >