08. 幸福 81日目 昨日資料室から出てきた時には既に終業時間を過ぎており、他の者は帰ってしまっていた。 二人共べとべとの身体を簡単にタオルで拭ったが互いの匂いは取る事が出来ず、電車にもタクシーにも乗れないまま俺の
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俺の名前は坂本健児、大手製薬会社の技術開発主任。
小心者で世渡りは上手くは無いが、研究開発での結果が幾つか評価されて同期の中じゃまあまあの出世だ。
だがそんな小市民的で孤独な俺の人生を変えるような事態が起こるなんてのは全く予想の外だった。
緑色の幸福 07. 飼育
07. 飼育 「ふうぅっ....」 喜悦の表情を浮かべたまま机の上に横たわる香の前で、俺は椅子に崩れ落ちた。 机からだらんと投げだされた美しい脚の間には未だに蠢動を続ける淫唇が妖しく俺を誘っている。 舌なめずりしな
もっと読む緑色の幸福 06. 陥落
06. 陥落 52日目 今日の液体の分量はかなり多くした。 喫茶店での摂取量に近い位だが、徐々に揮発量が増し、終業時頃に最大量を摂らせるようになっている事と、彼女に適性が出来ている事からあの時のように乱れる事は無い
もっと読む緑色の幸福 05. 変心
05. 変心 初日 (はぁ~~~、まぁた今日から1週間が始るのか~。なぁんかあの事件以来仕事がつらいなぁ。主任さんも確かに気を遣ってはくれてるけど...あの時の私の事、どう思ってるんだろう?あれ以来殆ど会話なんてしてな
もっと読む緑色の幸福 04. 洗脳
04. 洗脳 翌日はさすがに彼女は休んでしまったようだったが、その次の日にはなんとか出勤してくれた。 以前と変らないようにも見える仕事ぶりは、若干笑顔に翳りは有るものの他の者達からはそれと気付かれない程度で、しかし俺
もっと読む緑色の幸福 03. 痴態
03. 痴態 ようやく空き室を見つけると、部屋に入るなり彼女は入口に上着を脱ぎ捨て、飢えた狼のようにハアハアと舌と涎を垂らしながら襲いかかって来た。 「お、おいおい、嬉しいけどシャワーくらいは浴びようよ。今日はかなり汗
もっと読む緑色の幸福 02. 実験
02. 実験 最初の被験体は決まっている。 この液体を比較的簡単に摂取させる事が出来、行動を観察しやすい人間。そして当然いい女...となれば一人しか居ない。 同じ開発部で今年入社してきた”片岡香”。新入社員の中でも
もっと読む緑色の幸福 01. 発見
01. 発見 俺の名前は坂本健児、大手製薬会社の技術開発主任。 小心者で世渡りは上手くは無いが、研究開発での結果が幾つか評価されて同期の中じゃまあまあの出世だ。 だがそんな小市民的で孤独な俺の人生を変えるような事態
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