俺の名前は坂本健児、大手製薬会社の技術開発主任。
 小心者で世渡りは上手くは無いが、研究開発での結果が幾つか評価されて同期の中じゃまあまあの出世だ。
 だがそんな小市民的で孤独な俺の人生を変えるような事態が起こるなんてのは全く予想の外だった。