雄一がバイト先のコンビニに入って行くと、店内は閑散として静まり返っていた。
(いつまでこんなことをしてるんだろう)
 心の中で呟く。小説家を目指して地方から上京したものの、十年近い挫折の年月が夢や野心をすっかりすり減らしてしまっていた。
(何か変化が欲しい。俺は変わりたいんだ)