十一話 エピローグ …あれから、数日が経った。 「あれ」というのは…屋上で、奈月と対決をして、勝利したあの夜から。 あの後の処理は正直大変だった。 使わせてもらった数人の男女の様子におかしいところはない。正直、何か
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人間の心は千差万別。
だからこそ人の人生は愉快で面白いわけだけど、それは辛いことでもある。
…たまには、そいつを少し弄ってみたい、なんてのが人間のサガってやつさね。
…まあ、俺の場はそんなご立派なものじゃないわけで…。
もっとこう、ドス黒いような、赤と白を混ぜたような…
ハート・ハック・クラッシャー 10話
十話 勝利の後に … … …。 学校の勉強なんて、欠伸が出た。 一度教わったコトはキチンと頭に入れて、テストで完璧に答える。逆に言えばそれだけのコトが出来れば、世の中の人間はボクを「天才」と崇めてくれた。 塾で教
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 9話
九話 夜は終わりを向かえ 俺は腕時計を見る。 …時刻は同じ。昨日と全く同じ時間に長針と短針が合っている。 昨日と同じような月明かりのさす夜。相変わらず不気味なほどに静かな夜の大学構内。 …ただ、人は確かに存在する
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 8話
八話 決戦は謎のままに 俺は階段を全速力で駆け上がる。慣れない運動のせいで息切れも動悸も激しいが、そんなことに構ってはいられなかった。 早く知りたい。真実を知りたい。それは怖くもあった。…しかし、俺は真実を知らなけれ
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 7話
七話 謎は徐々に明白に カチ、カチ、カチ。 むしゃむしゃむしゃむしゃ。 六畳の居間には時計の秒針の音と奈月がミカンを食べる音だけが聞こえていた。 美味しそうにそれを頬張る奈月と対して、俺は額の汗を拭いながらただた
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 6話
六話 日常の崩壊は突然に 「… … げ。」 携帯電話のディスプレイを見て開口一番。俺は口をあんぐり開けて固まる。 「…ん?どーしたんですか?先輩。」 その様子に気付いた様子で、後ろに並んでいた春香が携帯の画面を俺の背
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 5話
五話 物色はなんとなく大胆に 歩行者用の信号が青に変わるのを見ると、人々が一斉に歩き出す。 もう夜も近いか。日がオレンジ色に変わり、次第に暗くもなってくるだろう。 心地よい秋風がビルの間を通り、少し強めに通っていく
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 4話
四話 初の部活は盛大に 「俺は…みんなを守るッ!!変身!!」 まばゆい発光と共に、彼は徐々にその姿を異形に変えていった。風が吹き荒ぶ断崖。異形の姿になった彼を、女は抱き止める。 「いやッ…行かないで!!貴方が死んだ
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 3話
三話 侵攻は徐々に確実に 「さ、此処が今日から私達の部室でーすっ!!じゃーん!!」 悠希がドアを勢いよく開くと、一面灰色の何もない空間が広がっていた。 しかし、それでも、今日から此処が俺達の活動の場となれる。こんなに
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 2話
二話 出会いはあまりにも偶然に あれから、一週間くらい経っただろうか。 『あれ』というのは勿論… あの日。学校で起こった…性格に言えば、起こした事。 悠希の精神を使って、コイツの性能を試した日だ。 あの日から、コ
もっと読むハート・ハック・クラッシャー 1話
一話 始まりは驚くくらい唐突に ピンポーン… この音は…なんだっけ… ええと確か… どこかで聞いたことあるんだけど… ピンポーン… あー… 「どこかで」じゃないな… これはもっと頻繁に聞く音だ… ピンポー
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