最終話 ――社長室。 「おお、倭文くん。君の仕事ぶりはワシも聞いているよ」 意外にも、笑顔で僕を出迎える社長。 普段、姿を現さないから、もっと気難しいのかと思ったが……。 こうして、社長と対面するお膳立ては、璃々
もっと読むカテゴリ:悪魔の流儀
マジック・クラフト・エンジニアリング……魔界有数の大手企業。
人間を堕落させるための、様々な商品・サービスを提供するだけではなく、魔界向けの商品でも、今や業界トップに躍り出ようとしている。
その原動力となった人気商品、ディー・フォンの開発者として一躍注目されているのが、彼、倭文淳である。
黒い虚塔 第7話
第7話 ……あの後、絢華を説得した経緯に関しては、思い出しただけでも頭が痛い。 常務がやったみたいに、キーワードでオンとオフが切り替わるようにしようかとも思った。 しかし、そんな操作はもう受け付けないくらいに、絢華
もっと読む黒い虚塔 人物紹介
主な登場人物紹介 倭文淳(しとり じゅん) マジック・クラフト・エンジニアリング(以下同)商品開発部部長補佐兼統轄マネージャー。今回の話の主人公で洗脳操作系の商品開発に関しては天才的な才能を発揮する。元極東エリア担当第
もっと読む黒い虚塔 第6話後編
第6話 後編 家に帰ると、僕は、真っ先に研究室代わりに使っている小部屋に入る。 「さてと……」 僕の右手から出てきたのは、赤い玉。 そして、その中から……。 ――カラッ。 乾いた音を立てて、デスクの上にマイクロ
もっと読む黒い虚塔 第6話前編
第6話 前編 ――商品開発部 製品事業部本部長の辞令は出ても、異動は来週だから、まだ少しの間は、このデスクでの仕事が続く。 よく考えたら、このデスクでやっていたことって、ほとんどが、下からの企画を却下することだった
もっと読む黒い虚塔 第5話
第5話 北米エリア担当第1製作課、伴天院祐二……<魅了のグラス>。 バーのカウンター、ひとりで飲んでいる女性の前に、スッ、とグラスが……。 バーテン曰く、 「あちらのお客様からです」 そちらを見ると、ひとりの男性
もっと読む黒い虚塔 第4話
第4話 薄暗い部屋の中、妖しく蠢くいくつかの影。 ヌラ……と汗ばんだ体が光るのが、かすかな灯りの中でもわかる。 「ああ……シトリ……様……」 「んん……シトリ…さまぁ……」 「シトリ……さま……ああん……」 「……シ
もっと読む黒い虚塔 第3話
第3話 最近、街角(もちろん魔界の、だが)で、カラス翼の黒猫や、コウモリ翼の黒猫をよく見かける。 変わり種では、尻尾が蛇になった猫や狼なんかもいたりする。 なんだかな~、と一瞬思ったが、ああ、新型アプリか、と気付く
もっと読む黒い虚塔 第2話
第2話 「……と、いうわけで、私の商品の企画案に関しては以上です」 一夜明けて、今日は、商品開発部の新商品開発に関するプレゼンの日。 報告しているのは、極東エリア担当第1製作課に回された倍紋さん……。 ここは、第2
もっと読む黒い虚塔 第1話
第1話 〔あのディー・フォンに、新アプリ登場!わくわく動物アプリで、どんな動物も使い魔に!動物なら、魔獣よりも簡単に使い魔にできますよ!さらに、わくわく動物アプリにはキメラ機能も!いろんな動物を掛け合わせて、自分だけのオ
もっと読む