催眠塾 第五話

仔犬の歌

 一体どうなっているの!?
 塾に来て、エレベータに乗ってからの記憶が無い。
 わかるのは今の状況だけ。ううん、それだってよくわかっていない。
 今私は裸で、床に仰向けで寝転がっている。
 頭と腰の部分に枕が置いてあり、ちょっと腰を浮かせたような状態になっている。
 両手は頭の上で何かを握り締めている。多分机か椅子の脚だと思う。
 両足は肩幅に開いて足の裏を床につけている。縛られたりしている様子は無い。
 どうなっているのか解からないけど、手も足も、指一本動かせない。自由になっているのは首から上だけみたい。
 私は首を回してあたりを見まわした。
「!!小花……せんせい……」
 私の足元にいるのは塾の先生で、とっても優しい人なんだけど……。
「せんせい……これ、どうなっているのぉ?」
「さぁ……どうなっているんだろうね」
 私の中に言い知れない不安が広がる。私のカンがこう告げる。
 いつものせんせいじゃ無い……。
「せんせぃ……」
 先生の足元に誰かいる。
 先生の後ろに隠れていて、よく解からないけど誰か……。四つん這いになっていて……。
「せんせい……後ろに誰か……いるの?」
「あぁ、こいつか……犬だよ」
「うそ……犬じゃない……よ……」
 だって……顔はよく見えないけど、四つんばいになった裸の人間だもの。
「いいや、犬だよ。君と同じ、ね」
「え!?」
 私と同じ?
 じゃら……。
 せんせいの後ろから裸の男の子が出てくる。
「ゆーき……くん?」
 ゆーきくんは裸で、首輪をつけて、その首輪から鎖がつながっていて先生の手に握られている。
 お尻からふさふさの尻尾が生えていて、くぐもったモーター音と共に、パタパタと振られていた。
「ゆーきくん!どうしたの!?ゆーきくん!」
「くぅーん……」
 ゆーきくんは甘えた子犬のような声を出してせんせいの足を……舐めてる!?どうしちゃったの!?
「この犬ね、君のこと、気に入ったって。君と交尾したいって」
 交尾って……。え!?そ、それって!?セックスの事!?
 ゆーきくんの顔が私の目の前に来る。
 ぺろっ……。
 ゆーきくんがわたしのほっぺたをなめる。なんだか、怖い……。
 目の前にゆーきくんのおちんちんが……。おっきくなってる。こーふん、してるの?
「おちんちんを舐めてほしいそうですよ。やさしく、舐めてあげなさい」
 頭の中に声が響いた気がした。
 ゆーきくんのおちんちん……ぴくんぴくんしてて……可愛い。
 ぺろっ。
「きゅぅんっ!!きゅふぅん!!」
 ゆーきくんが可愛い声を上げる。気持ちいいんだ……。
 ぴちゃ、くちゅ、ちゅぱ……。
 ゆーきくん、ゆーきくん、ゆーきくん……。
 せんせいがゆーきくんに何かをささやいたみたい。
 すると、ゆーきくんのおちんちんがわたしの顔から離れていく……。
 もっと、気持ちよくなってほしかったのに……。
「きゃうんっ!!」
 と、突然、お股の方に電気が走ったような感覚があった。
 首だけを動かしてお股のほうを見ると、ゆーきくんがわたしのお股を……おまんこを舐めてる!?
 だ、だめぇ!!お股を閉じようとしてもピクリとも動かない。でも、気持ちいい!
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 心臓がどきどきして、ほっぺたが熱くなるのがわかる。
「さ、交尾していいよ」
 やっ、やだぁ。いくらゆーきくんとでもまだセックスなんか……したくないよぉ。
 ゆーきくんが近づいてきて、ゆーきくんの顔がすぐ近くに見える。
「ゆーきくん、やめてぇ……」
 ゆーきくんがにっこりと笑う。わかってくれたんだ。
「きぃやぁあっ!!」
 その瞬間、わたしのお股に激痛が走った。
 わたしのおまんこにおちんちんが挿ってる!!わたし、セックスしちゃってる!!
 痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い。
 初めてのセックスは痛いって言うけど、こんなに痛いなんて。
「大丈夫、すぐに気持ちよくなるから。オナニーしていた時みたいに……いや、それ以上に」
 せんせいが耳元で何かを言ったみたい。だけど、痛みで頭が働いていないのか、よく聞き取れなかった。
「ふ、ぅ、あぁ……」
 なんだか、どんどん気持ちよくなってきた。
 あ、あ、ゆーきくんのおちんちんがわたしの中に挿っているんだ。
 そう考えると、おまんこから暖かい気持ちがじんわりと体中に広がっていく感じがした。
「くぅーん、わんっ、きゃぃん!」
 ゆーきくんも気持ち良さそう。
 わたしの首筋を舐めたり、乳首を甘噛みしたりしてくれるのも気持ちいい……。
「わぉーん、わんっ、わん」
 びゅくびゅくびゅくびゅくん、びゅくん、びゅくん……。
「やっ、やぁっ!!赤ちゃんの素が……精液が入ってくるぅっ!!まだ赤ちゃんなんていらないっ!まだママになりたくないよぉ……」
 あ、あ、あ……。嫌ぁ……。
「大丈夫だよ、赤ちゃんはできないから。だから、気持ち良い事をたくさん楽しみなさい」
 せんせいがそう言うとほっとした。せんせいの言うことに間違いはないから。
 って、あれ?ゆーきくん、何してるの?
 わたしの顔の近くにおちんちんをもってきている。また、舐めて欲しいのかな?
 わたしは舐めてあげようと口を開ける。
「おしっこしたいんだってさ」
 え、おしっ!?
「飲んであげなよ。きっと甘くておいしいよ」
 そんなこと……だって、おしっこだよ?
 ぷっしゃーっ……。
 そんな事を考えているうちに、ゆーきくんが片足を上げてわたしの顔におしっこをかけはじめた。
「うっぷ、ぷぁっ、げほげほっ!」
 おちんちんを舐めてあげようと口を開けていたのでおしっこが口の中に入ってきてむせてしまった。
「!?甘い……」
 ゆーきくんのおしっこは甘くてすっごくおいしい。
 きっと、大好きなゆーきくんのおしっこだからおいしいんだね。
「もっとぉ……ゆーきくん、もっとおしっこ飲ませてぇ」
 体が動かないので、首を伸ばしてゆーきくんのおちんちんにむしゃぶりついた。
 ゆーきくんのおちんちんに残っているおしっこを舐めたくて。
 ぴちゃ、ちゅぱ、くちゅっ……。
 はぁっ、ずっと舐めていたい……。
 でも、ゆーきくんはきれいに舐めてもらって満足と言いたげにわたしから離れて先生のそばに行ってしまった。
「あ、あ……」
 おしっこなんか飲みたいって。わたし、なんでそんなこと思ってるんだろう。いくらおいしいからって、そんなの変……だよ……。
「さ、麻奈ちゃんは手も足も自由になるよ」
 え……。あれ?さっきまで動かなかったのがうそみたいに動く。なんで張り付いたみたいに動かなかったんだろう。
「ところで、麻奈ちゃんは猫は好きかな?」
「うん、好き~」
 猫の侍さんも好き~。でも、なんで今そんなことを聞くのかな?
「それじゃ、麻奈ちゃんは猫になろうね」
 え?え?どう言うこと?
 せんせいはどこからか尻尾と猫耳のカチューシャを取り出していた。
「動かないで」
 せんせいはそう言って、私の頭にカチューシャを乗っけた。
「にゃ!?にゃにゃっにゃ!?」
 え!?言葉が……しゃべれない……。二本足で立てない。
 両手をついて四つん這いになる。
 せんせいは驚いている私を捕まえて尻尾をお尻に入れていく。
「にゃふっ、はにゃぁん……」
「麻奈ちゃんは今、発情期の雌猫だよ。精液が欲しくて欲しくてたまらない。あそこにいる犬を誘惑してセックスしよう」
 はっ、あっ、にゃぅん……。
 精液欲しい、セックスしたい。
 気持ちよくなりたい。
「ふにゃぁん……」
 近くにいるオス犬にお尻を向けて尻尾とお尻を振る。
 ねぇ、セックスしよっ、気持ちいぃことしよっ!
 わたしが誘惑すると、雄犬もその気になったみたい。後ろからおっきくなったおちんちんをわたしのおまんこに挿れてきた。
「ふにゃっ、みゃふっ、にゃぁあーん!!」
 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ……。
 きもちいぃっ!
 わたし、交尾してるっ。赤ちゃん作ってるっ。犬と猫の赤ちゃんって、どんな風になるんだろう……。
 なんだか、尻尾と腰が勝手に動くぅ……。
「わぅん、くぅんっ……」
 あぁ、気持ちよさそうな声。私ももうイきそうっ!
「にゃふぅっ、んなーっ、にゃあああぁっ!!」
 びくびくびくびく、びくん、びくん、びくん、びくん……。
 あ、あ、あ……。精液が入ってくる。気持ち良い……。
 あはぁ、赤ちゃん、できたかにゃ?赤ちゃん、産みたいにゃ……。
 何匹産もうかにゃ~?
「さ、元に戻ろうか……」
 にゃ!?
 人間の男の人が私の耳を触る。
 !?
 せんせいがわたしの頭に付いていたカチューシャを取ると、スイッチが入ったみたいにすべてを思い出した。
「え!?なに?なんでこんな……」
 わたし、猫になって……犬のゆーきくんとセックスして……ゆーきくんもあんな感じで犬にされちゃったんだ……。
「せんせい……なんで?」
「授業だから。さ、授業は終わり。お風呂に入って、着替えて、帰る準備をしなさい」
「は……い……」
 私はボーっとするあたまを抱えながら教室を出た。
 今日も勉強が楽しかった。塾の勉強って楽しいなぁ……。

< 続く >

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