第3話
由里「まあ、圭織ねえさん、どうしてわたしの学校まで来て。」
圭織「ちょっとうれしいことがあったのよ。だからいちばん早くあなたに伝えたくて。」
由里「いったい、なんなの?そんなうれしいことって。」
圭織「ここじゃはずかしいから、ちょっとこっちに来て。」
由里「あん。」
由里は突然左腕を引っぱられた。右腕はかばんを持っていたので、ちょっと泳ぐような感じになった。
圭織「さあ、こっちよ。」
由里「痛い。なんか男の人にひっぱられてるみたいよ。」
事実、圭織には男がのりうつっていて、身体の一部も男なのである。由里が圭織につれこまれた場所は、小さい公園の便所でもちろん女子側である。その一室をあけようとしたのであった。
圭織「さ、ここ、あいてたからいっしょにはいろ。」
由里「わざわざこんなくさいトイレまで来て、圭織ねえさん、ようすが変よ。」
圭織「そうかもしれないわね。ちょっと気分がいつもと違うから。」
由里「そんな問題じゃないって。わたし、うちに帰るからそのあとで話してくれればいいわよ。きゃっ。」
圭織「うふふふ、逃げようとしてもだめ。」
由里「なにするの、離して。」
ついに、由里の背中に抱きついてしまった。スカートのなかも性器がもっこりとしてふくらんでいるのである。
圭織「うふふふふ、とうとう由里に抱きつくことができたぞ。」
しかも、片手で由里の身体を抱きかかえたまま、もういっぽうの腕を由里の胸のところまで伸ばしてもみはじめたのである。
由里「ちょっとやめてってば。へんたいよ、もう。」
圭織にのりうつっている男は、さらにもういっぽうの手を由里のセミロングの髪にまで伸ばしてそのうちの少しの部分をわしづかみにして引っぱりはじめたのであった。その髪をあげた首すじのところに口を近づけてあてはじめたのである。
圭織「うふふふ、気持ちいいわ。由里のからだ。」
由里「もう、おこるわよ、えい。」
圭織「ぎゃっ!」
由里は、とうとう圭織が自分の髪をかきあげている手の指に一本かみついたのであった。強い痛みを感じてさすがに手を離さずにいられなかった。さらに由里はひじで圭織の腹をつつき、こうしてやっと圭織の身体から離れることができたのであった。
圭織「由里ったら、じつの姉にむかって痛いわ。」
由里「なにがじつの姉なのよ。どこかでお酒でも飲まされてたの?おかしいわよ。だいいち、わたしのこと呼び捨てにしたの圭織ねえさんの口から聞いたことなんかなかったわ。尋美姉ちゃんにはよく呼び捨てにされるけど、いつも昔から下の子をやさしくかわいがってけんかした時もわたしに味方してくれる圭織ねえさんには、だからいつもねえさんって特別に呼んでいたけど、もうあんたなんか姉さんじゃないわ。」
圭織は痛みを感じてまだうずくまったままであった。
由里「それに、ほんとうに圭織ねえさんはスポーツ万能でそんな弱々しいかっこうなんかしないわよ。」
捨てぜりふをはいたようにして結局、足早に由里は去っていったのであった。圭織になりすまそうとしても結局よく知らないだけであった。
圭織「けれど、まちがいなく由里を抱くことができたぞ。それにしても、なんて強い腕力なのか、気もたしかに強い女だが。」
あらためて片思いの相手に脱帽せざるを得なかったようであった。
いっぽう、圭織が抜け出していた圭織の女子高校では、圭織にのりうつった男によって自分もふたなりにされている谷辻佐矢子が残っていたが、なにごともないように残りの授業を受け続けていた。午後の授業で最後の休み時間になった。
佐矢子「ふう、またトイレに行きたくなったわ。」
女子校であるから、もちろんこの学校には女子しかおらず、便所も女子用しかない。その一室に入った佐矢子は、自分のスカートや下着をぬいで下半身をたしかめようとすると、やはりおぞましい男の性器ができていることに違和感を感じずにいられなかった。
佐矢子「どうしよう。こんなのがついているなんて、みんなにわかったらこわいわ、はっ。」
となりの室にべつの女子生徒がはいってきてすぐに用足しをしている音がしている。女子校であるからわざわざ音を消して用足ししようという生徒もいない。はっきりと便器にうちつけるポタポタという音が聞こえてきて思わず佐矢子に男の欲望が目覚めてきたのである。
佐矢子「はっ、あっ、やだ、こんなに大きくなるなんて。」
佐矢子の股にはえていた男の性器が大きくぼっきしはじめたのである。
佐矢子「なんか、気持ちいいことがしたくなってきたわ。」
佐矢子は自分の入っていた一室の扉を開いて外に出ようとしたが、ちょうどとなりで用足しをすませていた女子生徒も出てきたところであった。佐矢子より学年がひとつ下の宮野雅菜(みやの・まさな)という女子生徒だった。雅菜は両耳より上の位置にそれぞれ太めの黒いヘアゴムをゆわえてツインテールにした髪をさらにいずれも三つ編みを結い、とめている毛先にも細くて黒いヘアゴムがお尻のあたりにあって毛先がスカートの下裾もこえているぐらい長い髪の毛であった。その後ろ姿を見てますます佐矢子は興奮し、精液も出かかってきたのであった。
佐矢子「もうがまんできないわ。」
とうとう、佐矢子はその雅菜の三つ編みにしている髪の毛を両手でそれぞれわしづかみにしてしまった。
雅菜「きゃあ、だれかいるの?」
佐矢子「うふふふ。」
さらに、佐矢子は雅菜の身体に抱きつき、髪ごと身体を抱えながらいま自分の入っていたトイレの一室に雅菜を入れて自分も入ると扉を閉め、これで他人に見られないようにした。
雅菜「ああっ!」
雅菜はふたをしていた洋式便器の上に前のめりになってしまった。その背中から、佐矢子は雅菜の髪の毛をとうとう自分の股にはえた男の性器に左右から巻きつけだしたのであった。このため雅菜も後ろにだれがいるのか確かめることもできなかった。佐矢子が雅菜の三つ編みの髪を深く性器に何度も巻きつけてゆくと、性器の先にあたる亀頭のところもちょうど雅菜のおさげ髪をはっきり分けているヘアラインにあたってしまった。雅菜はせめて片手で自分の頭になにが乗っかってきたのか確認しようとしたが、そのまわした片手が佐矢子の男根にじかにふれてしまったのである。もちろん、そんなものがこの女子校の女子便所にあるなどということは夢にも思えない雅菜だった。しかし、佐矢子のほうは雅菜に性器をさわられてますます興奮してしまい、とうとう精液が出てきてしまった。
どっくーん、じゅるじゅるじゅるーっ、びちゃーっ!
佐矢子の男根はもちろん潮をふいてかえってきた精液におおわれ、無残にも巻きつけられていた雅菜の超長い三つ編みの髪もべとべとになってしまった。さらに男根が押し付けられた雅菜のヘアラインの頭上からも精液がつたわって顔のほうにも両側から垂れてきたため、とうとう口もとにまで流れてきてしまった。
佐矢子「うふふ、とどめよ。」
雅菜「あっ。」
佐矢子が雅菜の身体に手を伸ばして胸も両手でつかみはじめたため、思わず雅菜も大きく口を開いてしまった。そのため、顔の両側から流れていた精液が雅菜の口に入りこんでしまった。
佐矢子「くくくく。」
雅菜「うう。」
佐矢子に腹をおさえられてとうとう雅菜はごっくんとその精液を飲みこんでしまったのである。
雅菜「うう…、なんか…、く、苦しい、ああ…。」
佐矢子「うふふふ、おまえもわたしのようになるんだよ。」
佐矢子は雅菜のはいていた制服のスカートのホックをはずし、はいていた下着もずり降ろしていた。雅菜の股からもとうとう男の性器がはえてきたのである。
佐矢子と同じように、ふたなりになってしまった雅菜もまた、放課後にクラブ活動などで体操着に着替えていた別の女子生徒をトイレに誘いこみ、佐矢子とともに校内に仲間をふやしていたのであった。
自分の家に戻った由里は、すぐに自分の部屋に入って扉をばたんと閉めた。
由里の母「どうしたの?また、なにかあったの?」
由里「あけないで、ちょっと休ませて。」
由里の母「わかったわ。」
としごろでは傷つくことも多いだろうと思った由里の母親は、とりあえずそっとしておこうと思って部屋の扉から離れた。
由里「あれは圭織ねえさんじゃないわ。」
その圭織がしばらくすると帰ってきたのであった。もちろん、男がのりうつっている圭織である。
由里の母「圭織ちゃん、帰ってきたばかりでわるいけど、由里がまたなにかあったみたいだから、ちょっときいてあげて。」
圭織「心配しなくていいわ。今日はわたしも疲れているの。ちょっとお部屋で休ませて。」
由里の母「まあ、圭織ったら今日にかぎってどうしたのかしら。いつもならすぐ由里のこと心配して真っ先にかきつけて行くのに。いやな男に追いかけられた時でも。」
圭織にのりうつっている男も、いちおう殺される前にこの家にあがったことがあったので、圭織の部屋がどこにあるかは知っていた。たしか二階にある由里の部屋と向かい合わせのはずと思って入ったのであった。ところが、実は長姉の尋美と共有していたのであった。由里の部屋に比べると広く、由里はひとり部屋ということで狭い部屋になってそこで自分が殺されていたと思った男だが、姉ふたりの部屋がいっしょだったとは知らなかった。たしかにベッドがふたつあった。
圭織「まあ、食事の時間まででもここでゆっくりしておけばいいから。まず、制服から着替えなければ。」
姉の尋美と共有の洋服ダンスをあけてみた。実際、圭織が背も高いほうで体格的に尋美と大差ないだけにどちらの洋服なのかわからなかったが、とにかくなんでもいいから着替えようと制服をぬいだのであった。上下とも両方ぬいで下着姿になると、洋服ダンスの扉にある等身大の鏡に自分のその姿がうつったため、三つ編みの長いおさげ髪をまた前に垂らしながらにやにやしていたのであった。
圭織「うふふふ。」
そのあと、洋服ダンスにあるなかからどれがいいかと思ったのち、ひとつのワンピースに目がいったのであった。
圭織「これがいいな。いちばん手軽に着ることができそうだし。わりと派手めだな。」
こうして、圭織はそのワンピースに袖を通し始めた。だが、そこへ長姉の尋美もいま帰宅してきて、ちょうど部屋の扉をあけたのであった。
尋美「ちょっと、圭織、その服はわたしのものよ。かってに着ないでよ。」
圭織「えっ?わたしのじゃなかったの?」
尋美「いいかげんとぼけてないで、あっ。」
その場でまだ洋服ダンスの鏡を見つづけて自分の姿を眺めていた圭織だったが、その鏡がさらに部屋のなかにもかけられていた別の鏡にまた映っていた圭織の顔を見て尋美は驚くのであった。
尋美「圭織、あんた…。」
圭織「どうしたの?」
尋美のほうを振り向いたためにまた見えなくなったため、尋美がたしかめようとそのかけられていた鏡をはずして圭織の顔を映し出すと、その鏡にはあの男の顔が…。
< つづく >